JP2004056843A - モータ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】4個の双方向スイッチS1〜S4をブリッジ接続し、入力を交流電源1に接続すると共に、出力を単相モータ2の単相巻線に接続したモータの駆動装置において、交流電源1に同期して前記双方向スイッチS1〜S4を順次切り替えることにより、交流電源1の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの駆動装置に関するものであり、双方向スイッチング素子を用いて高効率な低速運転を可能とするモータの駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における双方向スイッチを用いたモータの駆動装置は、例えば特開2000−245295号公報などに記載されている。
【0003】
以下、図面を参照しながら上記従来のモータの駆動装置を説明する。
【0004】
図12は従来のモータの駆動装置のブロック図である。図12において、201は単相電源、202は単相誘導モータをそれぞれ示している。
【0005】
従来におけるモータの駆動装置は、単相誘導モータ2の電源回路中に直列接続されたトライアック(点弧点可変素子)203と、電源電圧が0v近傍となるポイントを検出するゼロクロス検出手段204と、ゼロクロス検出手段204によるゼロクロス検出回数をカウントするカウンタ205と、単相誘導モータ202の回転数を設定する回転数設定手段206と、ゼロクロス検出手段204の検出値とカウンタ205のカウント値と回転数設定手段206の設定値に基づき後述するようなモータ印加電圧制御信号を演算生成する制御演算手段207と、演算制御手段207の出力信号を元にトライアック203を駆動(点弧)する素子駆動手段208とにより構成されている。
【0006】
制御演算手段207は、回転数設定手段206によって設定された回転数設定値に基づき、電源電圧の半周期の2n―1個毎(nは自然数)に、ゼロクロス検出手段204によるゼロクロス検出時点に点弧信号を出す演算を行う。
【0007】
つぎに、制御演算手段207の制御動作を図13のタイミング図を参照して説明する。図13において、電源電圧vの半周期3回(ゼロクロス検出3回)毎にゼロクロス信号入力に応じて駆動信号dを出力することにより、電源3周期をモータ印加電圧vm1周期に相当させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来におけるモータの駆動装置では、トライアック203を1個だけ使用する構成であったため、電流の方向を変えることができず、入力電圧で決定される極性による電流しか流すことができないため、モータ202に印加できる周波数が電源周波数の1/(2n−1)倍(nは自然数)に限定されるという課題があった。
【0009】
例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は60Hz、20Hz、12Hz、8.6Hz・・・・となる。そのため出力周波数を変化させる際に、大きく出力周波数及び出力電圧が変化するために、大きな突入電流が流れるため、電流定格の大きなパワー素子が必要であり、装置が大型化するとの課題があった。
【0010】
本発明は従来の課題を解決するもので、双方向スイッチを複数用いることにより、電流の方向を切り換えれるようにし、より細かい周波数を実現することにより、突入電流を抑え電流定格の小さなパワー素子が使用でき、装置の小型化ができるモータの駆動装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、トライアック素子はONさせる時期は、点弧角を決めることによって自由に変化させることはできるが、OFFは電流のゼロクロスでないとONしない素子である。そのためにL負荷を接続した場合、電流は電圧より遅れが生じるため、OFF時は電圧が0Vでない時にOFFすることになる。
【0012】
この時、モータ印加電圧の急峻な変化(dV/dt)が生じるためノイズが発生し、そのノイズを抑制するためにスナバなどのノイズ吸収回路が必要であった。そのために、回路が大型化し、コストも高くなるとの課題があった。
【0013】
本発明の他の目的は、双方向スイッチをオフした時、モータの巻線に蓄えられたエネルギーを放出するように他の双方向スイッチをオンにすることにより、スムーズにエネルギーの放電が可能となり、従来のような大きなdV/dtは発生しなくなり、ノイズ除去のための大きなスナバ回路を不要にでき小型化できるモータの駆動装置を提供することを目的とする。
【0014】
また、この構成においては、1つの出力しか制御できないため、単相巻線のモータしか制御できなく用途が限られるという課題があった。
【0015】
本発明の他の目的は、使用する双方向スイッチとモータとの結線を工夫することによりさまざまなタイプのモータに採用できるため、用途が限られないモータの駆動装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、交流電源と、単相巻線を設けた単相モータと、4個の双方向スイッチをブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記単相モータの単相巻線に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、従来の電源周波数の1/(2n−1)倍(nは自然数)でしか駆動できない場合と比較すると、より細かく周波数を制御することが可能となる。例えば、電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は60Hz、30Hz、20Hz、15Hz・・・・となる。従って出力周波数を従来に比べてきめ細かく変化させることができるので、出力周波数及び出力電圧の変化を小さくでき、モータへの突入電流を小さくすることができ、パワー素子を電流定格の小さなものを採用することができ、装置の小型化および低コスト化ができるという作用を有する。
【0017】
請求項2に記載の発明は、交流電源と、単相巻線を設けた単相モータと、4個の双方向スイッチをブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記単相モータの単相巻線に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得ると共に、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流し続けるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONするようにしたものであり、交流電源に同期させて双方向スイッチを動作させるために、ゼロクロス検出回路の交流電源の電圧ゼロクロス信号を元にマイクロコンピュータで演算することによりより確実な電源同期が可能となると共に、単相モータを駆動する双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであるので、単相巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できるという作用を有する。
【0018】
請求項3に記載の発明は、交流電源と、2相巻線を設けた2相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記2相モータの主巻線、補助巻線、共通端子に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、用途が大幅に拡大できるという効果を有するとともに、出力周波数を従来に比べてきめ細かく変化させることができるので、出力周波数及び出力電圧の変化が小さくなるために、モータへの突入電流を小さくすることができ、パワー素子を電流定格の小さなものを採用することができるという作用を有する。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明に、さらに、交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知回路のゼロクロスタイミングで双方向スイッチを順次切り替え、前記2相モータを安定運転させる際には、前記2相モータの駆動周波数を電源周波数の1/2n(nは自然数)としたものであり、2相モータを1/2n(nは自然数)の出力時では理想的に90°位相のずれた運転を行うことができ、また、1/(2n+1)倍時(nは自然数)も60°位相のずれた状態で運転できるので若干の効率低下はあるものの、運転を可能にできるという作用を有する。
【0020】
請求項5に記載の発明は、交流電源と、2相巻線を設けた2相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記2相モータの主巻線、補助巻線、共通端子に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流し続けるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであり、主巻線及び補助巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるという作用を有する。
【0021】
請求項6に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/3n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は20Hz、10Hz・・・・となり、このようにすることによって従来駆動できなかった3相モータをも駆動できるという作用を有する。
【0022】
請求項7に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/3n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであり、各巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるという作用を有する。
【0023】
請求項8に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相リラクタンスモータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続するとともに、3相巻線の中点を交流電源の片側に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記ブリッジ接続された片側の双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/1.5n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は40Hz、20Hz・・・・となる。このようにすることによって従来駆動できなかった3相モータをも駆動できるという作用を有する。
【0024】
請求項9に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相リラクタンスモータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続するとともに、3相巻線の中点を交流電源の片側に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記ブリッジ接続された片側の前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/1.5n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他方の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであり、各巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるという作用を有する。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1または請求項3または請求項4または請求項6または請求項8に記載の発明に、さらに、交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで双方向スイッチを順次切り替えるようにしたものであり、電源同期を確実にできるという作用を有する。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項2または請求項3または請求項5または請求項7または請求項9に記載の発明に、さらに、一定時間は、モータの巻線に蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満としたものであり、最適な放電を可能とし、更に他の動作に悪影響を与えないという作用を有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるモータの駆動装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるモータの駆動装置のブロック図である。図2は、同実施の形態の双方向スイッチの電気回路図である。図3は、同実施の形態におけるモータの駆動装置のf/2・V/2出力の場合のタイミング図である。図4は、同実施の形態におけるモータの駆動装置の動作原理を示した状態遷移図である。図5は、同実施の形態におけるモータの駆動装置のf/3・V/3出力の場合のタイミング図である。
【0029】
同図において、1は交流電源であり、一般的には商用電源の100V50Hzまたは60Hzの交流電源である。また、2は単相モータであり、交流駆動できる単相モータ(例えば、くまとりモータなど)である。S1〜S4は双方向スイッチであり、交流電源1と単相モータ2の間にブリッジ結線している。3はゼロクロス検知回路であり、交流電源1の交流電圧の電圧ゼロクロスを検知する。
【0030】
4はマイクロコンピュータであり、ゼロクロス検知回路3の出力を入力し、内部で処理することにより、双方向スイッチS1〜S4の動作を決定する。5はドライブ回路であり、マイクロコンピュータ4で決定された信号を受け、双方向スイッチS1〜S4のON/OFFを制御し、単相モータ2を動作させる。
【0031】
次に図1で説明した双方向スイッチS1〜S4について図2を用いて更に詳しく説明する。
【0032】
図2(A)は4個のダイオードと1個のIGBTで構成した場合の電気回路図であり、図2(B)は2個のMOSFETで構成した場合の電気回路図である。
【0033】
図2(A)はブリッジ接続されたダイオード11、12、13、14とIGBT15を用いた電気回路図で、ブリッジの出力にIGBT15のコレクタとエミッタを接続している。IGBT15をオンさせると、入力端子の極性により、ダイオード11→IGBT15→ダイオード14を通る経路、またはダイオード12→IGBT15→ダイオード13を通る経路のいずれかを介してスイッチをオンさせることができる。
【0034】
すなわち、入力状態に関わらずIGBTオン/オフさせることで双方向の電流をオン/オフさせることができる。なおここでIGBTはバイポーラトランジスタやMOSFETなど他のスイッチング素子でも良いことは言うまでもない。
【0035】
図2(B)は2個のMOSFETをつき合わせた構造とした。MOSFET16とMOSFET17のソースを接続する。2個のMOSFETを同時にオンすると、正負どちらの入力であっても、MOSFET16、17を介して双方向の電流を流すことができる。基本的にはMOSFETは双方向のスイッチングが可能な素子ではあるが、1個ではMOSFETの寄生ダイオード(点線で示す)を介して電流が流れてしまうので、図示したように突合せを行って寄生ダイオードの影響をキャンセルする。
【0036】
MOSFETはIGBTやバイポーラトランジスタなどの他のスイッチング素子を使用することも可能ではあるが、これらの素子は逆方向の電流は流すことはできないのでダイオードの追加は必要である。このとき所定方向の電流はオン時にダイオードを介して流れることになる。
【0037】
また、これらの回路は部品を組合せて構成しても良いが、同一のSi基板上に構成して1チップにしても良い。また、シリコンベースではなく、SiCなど他の半導体ベースを使っても良い。
【0038】
次に図1のように構成されたモータの駆動装置についてその動作を説明する。
【0039】
このときの動作について、図1と図3を用いて説明する。
【0040】
基本的にはゼロクロス信号に同期して双方向スイッチを駆動する。最初のゼロクロスの立ち上がりで双方向スイッチS1,S4をオンさせる。すると入力電圧をそのまま出力させることができる。
【0041】
次に、ゼロクロスの立下りで、双方向スイッチS1はオンのままで、双方向スイッチS4をオフ、双方向スイッチS2をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。一定期間終了後は全ての双方向スイッチS1〜S6をオフとする。この一定期間双方向スイッチS1,S2をオンさせることにより、単相モータの巻線に蓄えられた。エネルギーをスムーズに放電させることができる。
【0042】
次の立ち上がりで、双方向スイッチS2,S3をオンにする。入力電圧を反転させた出力電圧をえることができる。ゼロクロスの立下りにおいては前と同様に双方向スイッチS2はオンのまま、双方向スイッチS3をオフ、双方向スイッチS1をオンを一定時間行いエネルギーを放電する。これを繰り返すことにより、電源周波数の1/2周波数・1/2電源電圧の出力がえられる。
【0043】
ここで一定時間は、蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で、電源周波数周期の1/2未満とする。
【0044】
次に図4を用いて、その動作原理について更に詳しく説明する。図4は本実施の形態1におけるモータの駆動方法の動作原理を示した状態遷移図であり、図4(A)から図4(F)の順序で動作する。
【0045】
図4(A)において、交流電源の上側が+の時、双方向スイッチS1,S4をオンにする。交流電源の上側から、双方向スイッチS1を通して電流が出力され、帰ってきた電流は双方向スイッチS4を通して交流電源の逆側に流れる。次に、交流電源の極性が変化したとき、図4(B)に示すように、双方向スイッチS1,S2をオンにする。
【0046】
すると巻線(図示せず)に蓄えられたエネルギーが、双方向スイッチS1,S2によってつくられたループを通して放電される。図4(B)において巻線の全てのエネルギーが十分に放電させれると、図4(C)では全ての双方向スイッチS1〜S6がオフにする。すると電流は流れないこととなる。図4(D)〜図4(F)についても、電流の方向が変わるだけで同様の動作を行う。このようにすることにより、電源周波数の1/2の出力が得られることとなる。
【0047】
更に、他の周波数の出力を出す場合の説明を図5を用いて行う。基本的にはゼロクロス信号に同期して双方向スイッチを駆動するのは、図3の説明と全く同じである。
【0048】
まず、最初のゼロクロスの立ち上がりで、双方向スイッチS1,S4をオンさせる。すると入力電圧をそのまま出力させることができる。
【0049】
次にゼロクロスの立下りで、双方向スイッチS1はオンのままで、双方向スイッチS4をオフ、双方向スイッチS2をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。一定期間終了後は全ての双方向スイッチS1〜S6をオフとする。この一定期間双方向スイッチS1,S2をオンさせることにより、単相モータの巻線に蓄えられたエネルギーをスムーズに放電させることができる。
【0050】
次の立ち上がりは何もせず、その次の立下りで双方向スイッチS1,S4をオンにする。この時入力電圧は負の方向になっているので、負の入力電圧がそのまま出力電圧となる。ゼロクロスの立下りにおいては、前と同様に双方向スイッチS1はオンのまま、双方向スイッチS4をオフ、双方向スイッチS2をオンを一定時間行いエネルギーを放電する。これを繰り返すことにより、電源周波数の1/3周波数・1/3電源電圧の出力がえられる。
【0051】
同様の事をすることにより、本実施の形態1により電源周波数の1/n周波数・1/n電圧(nは自然数)の出力を得ることができる。
【0052】
以上説明したように、実施の形態1によると、交流電源1と、単相巻線を持つ単相モータ2と、4個の双方向スイッチS1〜S4をブリッジ接続し、入力を交流電源1に接続すると共に、出力を前記単相モータ2の単相巻線(図示せず)に接続したモータの駆動装置において、交流電源1に同期して前記双方向スイッチS1〜S4を順次切り替えることにより、前記交流電源1の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであるので、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は60Hz、30Hz、20Hz、15Hz・・・・となる。
【0053】
従って出力周波数を従来に比べてきめ細かく変化させることができるので、出力周波数及び出力電圧の変化が小さくなるために、モータへの突入電流を小さくすることができるので、パワー素子を電流定格の小さなものを採用することができ、装置の小型化および低コスト化ができるという効果を有する。
【0054】
また、交流電源1に同期させて双方向スイッチS1〜S4を動作させるために、ゼロクロス検出回路3の交流電源1の電圧ゼロクロス信号を元にマイクロコンピュータ4で演算することによりより確実な電源同期が可能となる。
【0055】
また、単相モータ2を駆動する双方向スイッチS1〜S4がOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであるので、単相巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0056】
また、還流電流を流すための一定時間は、単相モータ2の巻線に蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とすることにより最適な放電を可能とし、更に他の動作に悪影響を与えないモータの駆動装置が実現できる。
【0057】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2によるモータの駆動装置のブロック図である。図7は、同実施の形態のモータの駆動装置のf/2・V/2出力の場合のタイミング図である。
【0058】
同図において、実施の形態2は、2相モータ(例えばコンデンサ・ランなどの誘導モータ)を動作させるためのものである。
【0059】
22は2相モータであり、主巻線の入力端子M、補助巻線の入力端子Aおよび共通入力端子Cとを持つ。2相の交流電源は商用としては使われてはいないものの、一般的には単相交流電源に接続し、補助巻線端子には運転コンデンサを接続し、位相を90°進めて電流を供給することにより、回転磁界を与えるコンデンサランの誘導モータである。
【0060】
S21〜S26は双方向スイッチであり、交流電源1と2相モータ22の間にブリッジ結線している。双方向スイッチS21,S23の接続点は2相モータ22の補助巻線Aに接続され、双方向スイッチS22,S24の接続点は2相モータ22の主巻線Mに接続され、双方向スイッチS25,S26の接続点は2相モータ22の共通端子Cに接続される。
【0061】
3はゼロクロス検知回路であり、交流電源1の交流電圧の電圧ゼロクロスを検知する。24はマイクロコンピュータであり、ゼロクロス検知回路3の出力を入力し、内部で処理することにより、双方向スイッチS21〜S26の動作を決定する。5はドライブ回路であり、マイクロコンピュータ24で決定された信号を受け、双方向スイッチS21〜S26のON/OFFを制御し、2相モータ22を動作させる。
【0062】
次に、モータの駆動装置の動作を説明する。基本的には実施の形態1と同じように、ゼロクロス信号に同期して双方向スイッチを駆動する。
【0063】
最初のゼロクロスの立ち上がりで、双方向スイッチS21,S26をオンさせる。すると、入力電圧を補助巻線端子A−共通端子Cとの間に、そのまま出力させることができる。
【0064】
次に、ゼロクロスの立下りで、双方向スイッチS24,S25をオンさせると同時に、双方向スイッチS26をオフとし、双方向スイッチS21をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を主巻線端子M−共通端子Cとの間に、正負を逆転させて出力させることができるとともに、補助巻線Aに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS21,S25を通して放電される。
【0065】
次に、ゼロクロスの立上がりで、双方向スイッチS23,S25をオンさせると同時に、双方向スイッチS24をオフとし、双方向スイッチS22をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を補助巻線端子A−共通端子Cとの間に、正負を逆転させて出力させることができるとともに、補助巻線Mに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS22,S25を通して放電される。
【0066】
次に、ゼロクロスの立下がりで、双方向スイッチS22,S26をオンさせると同時に、双方向スイッチS25をオフとし、双方向スイッチS23をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を主巻線端子M−共通端子Cとの間に、そのまま出力させることができるとともに、補助巻線Aに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS23,S26を通して放電される。
【0067】
次に、ゼロクロスの立上がりで、双方向スイッチS21,S26をオンさせると同時に、双方向スイッチS22をオフとし、双方向スイッチS24をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を補助巻線端子A−共通端子Cとの間に、そのまま出力させることができるとともに、主巻線Mに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS24,S26を通して放電される。
【0068】
これらの動作を繰り返すことにより、電源周波数の1/2周波数・1/2電源電圧の出力がえられる。ここで一定時間は蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とする。このように動作させることにより、補助巻線A−共通端子C間の電圧位相を、主巻線M−共通端子C間の電圧位相に比べ90°進めることができるのでモータを駆動することができる。
【0069】
以上のように動作させることにより、2相モータを1/2n(nは自然数)の出力時では理想的に90°位相のずれた運転を行うことができる。また、1/(2n+1)倍時(nは自然数)も60°位相のずれた状態で運転できるので若干の効率低下はあるものの、運転は可能である。
【0070】
以上説明したように、実施の形態2によると、交流電源1と、2相巻線を持つ2相モータ22と、6個の双方向スイッチS21〜S26をブリッジ接続し、入力を交流電源1に接続すると共に、出力を前記2相モータ2の2相巻線の主巻線端子M、補助巻線端子A、共通端子Cに接続したモータの駆動装置において、交流電源1に同期して前記双方向スイッチS21〜S26を順次切り替えることにより、前記交流電源1の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであるので、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は30Hz、20Hz、15Hz・・・・となる。従ってこのようにすることによって従来駆動できなかった2相モータをも駆動できるようになり、用途が大幅に拡大できるという効果を有するとともに、出力周波数を従来に比べてきめ細かく変化させることができるので、出力周波数及び出力電圧の変化が小さくなるために、モータへの突入電流を小さくすることができるので、パワー素子を電流定格の小さなものを採用することができ、装置の小型化および低コスト化ができるという効果を有する。
【0071】
また、交流電源1に同期させて双方向スイッチS21〜S26を動作させるために、ゼロクロス検出回路3の交流電源1の電圧ゼロクロス信号を元にマイクロコンピュータ24で演算することによりより確実な電源同期が可能となる。
【0072】
また、2相モータ22を駆動する双方向スイッチS21〜S26がOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであるので、主巻線及び補助巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0073】
また、還流電流を流すための一定時間は、2相モータ22の巻線に蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とすることにより最適な放電を可能とし、更に他の動作に悪影響を与えないモータの駆動装置が実現できる。
【0074】
(実施の形態3)
実施の形態3は、3相モータ(例えば3相誘導モータ、3相永久磁石同期モータなど)を動作させるためのものである。図8は、本発明の実施の形態3によるモータの駆動装置のブロック図である。図9は、同実施の形態のモータの駆動装置のf/3・V/3出力の場合のタイミング図である。
【0075】
同図において、32は3相モータであり、各相巻線端子U、V、Wを持ち、各巻線はスター結線されている。3相の交流電源やインバータ電源を用いることにより、回転磁界を与えモータを回転させるものである。
【0076】
S31〜S36は双方向スイッチであり、交流電源1と3相モータ32の間にブリッジ結線している。双方向スイッチS31,S34の接続点は3相モータ32の巻線Uに接続され、双方向スイッチS32,S35の接続点は3相モータ32の巻線Vに接続され、双方向スイッチS33,S36の接続点は3相モータ32の巻線Wに接続される。
【0077】
3はゼロクロス検知回路であり、交流電源1の交流電圧の電圧ゼロクロスを検知する。34はマイクロコンピュータであり、ゼロクロス検知回路3の出力を入力し、内部で処理することにより、双方向スイッチS31〜S36の動作を決定する。5はドライブ回路であり、マイクロコンピュータ34で決定された信号を受け、双方向スイッチS31〜S36のON/OFFを制御し、3相モータ32を動作させる。
【0078】
次に、モータの駆動装置についてその動作を説明する。基本的には実施の形態1と同じようにゼロクロス信号に同期して双方向スイッチを駆動する。最初のゼロクロスの立ち上がりで、双方向スイッチS31,S35をオンさせる。すると入力電圧を巻線U−巻線Vとの間にそのまま出力させることができる。
【0079】
次に、ゼロクロスの立下りで、双方向スイッチS33,S34をオンさせると同時に、双方向スイッチS31をオフとし、双方向スイッチS35をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線W−巻線Uとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Uに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS35,S34を通して放電される。
【0080】
次に、ゼロクロスの立上がりで、双方向スイッチS32,S36をオンさせると同時に、双方向スイッチS33をオフとし、双方向スイッチS34をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線V−巻線Wとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Uに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS34,S36を通して放電される。
【0081】
次に、ゼロクロスの立下がりで、双方向スイッチS31,S35をオンさせると同時に、双方向スイッチS32をオフとし、双方向スイッチS36をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線U−巻線Vとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Vに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS36,S35を通して放電される。
【0082】
次に、ゼロクロスの立上がりで、双方向スイッチS33,S34をオンさせると同時に、双方向スイッチS31をオフとし、双方向スイッチS35をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線W−巻線Uとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Vに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS35,S34を通して放電される。
【0083】
次に、ゼロクロスの立下がりで、双方向スイッチS32,S36をオンさせると同時に、双方向スイッチS33をオフとし、双方向スイッチS34をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線V−巻線Wとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Uに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS34,S36を通して放電される。
【0084】
次に、ゼロクロスの立上がりで、双方向スイッチS31,S35をオンさせると同時に、双方向スイッチS32をオフとし、双方向スイッチS36をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線U−巻線Vとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Wに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS36,S35を通して放電される。
【0085】
これらの動作を繰り返すことにより、電源周波数の1/3周波数・1/3電源電圧の出力がえられる。ここで一定時間は蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とする。このように動作させることにより、U−V間出力電圧、V−W間出力電圧、W−U間出力電圧を各々120°づつ位相のずれた出力電圧が得られモータを駆動することができる。
【0086】
以上のように動作させることにより、3相モータを1/3n(nは自然数)の出力時では120°位相のずれた運転を行うことができる。
【0087】
以上説明したように、実施の形態3によると、交流電源1と、3相巻線を持つ3相モータ32と、6個の双方向スイッチS31〜S36をブリッジ接続し、入力を交流電源1に接続すると共に、出力を前記3相モータ32の3相巻線の巻線U、V、Wに接続したモータの駆動装置において、交流電源1に同期して前記双方向スイッチS31〜S36を順次切り替えることにより、前記交流電源1の電源周波数の1/3n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであるので、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は20Hz、10Hz・・・・となる。このようにすることによって従来駆動できなかった3相モータをも駆動できるようになり、用途が大幅に拡大できるという効果を有する。
【0088】
また、交流電源1に同期させて双方向スイッチS31〜S36を動作させるために、ゼロクロス検出回路3の交流電源1の電圧ゼロクロス信号を元にマイクロコンピュータ34で演算することによりより確実な電源同期が可能となる。
【0089】
また、3相モータ32を駆動する双方向スイッチS31〜S36がOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであるので、各巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0090】
また、還流電流を流すための一定時間は、3相モータ32の巻線に蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とすることにより最適な放電を可能とし、更に他の動作に悪影響を与えないモータの駆動装置が実現できる。
【0091】
(実施の形態4)
実施の形態4は、3相スイッチトリラクタンスモータ(以下3相SRモータと省略する)を動作させるためのものである。SRモータはロータに突極性を持つ鉄(珪素鋼板)を用いたモータであり、そのリラクタンス力で動作するので電流の流れる方向に関係なくトルクを発生することができるという特徴をもつ。
【0092】
図10は、本発明の実施の形態4によるモータの駆動装置のブロック図である。図11は、同実施の形態によるモータの駆動装置のf/1.5・V/1.5出力の場合のタイミング図である。
【0093】
42は3相SRモータであり、各相巻線端子U、V、Wを持ち、各巻線はスター結線されている。またスター結線された中性点端子Nも設けている。
S41〜S46は双方向スイッチであり、交流電源1と3相SRモータ42の間にブリッジ結線している。双方向スイッチS31,S34の接続点は3相SRモータ42の巻線Uに接続され、双方向スイッチS32,S35の接続点は3相SRモータ42の巻線Vに接続され、双方向スイッチS33,S36の接続点は3相SRモータ42の巻線Wに接続される。また、双方向スイッチS44〜S46の交流電源1側に接続された側には、更に3相SRモータ42の中性点Nが接続されている。
【0094】
3はゼロクロス検知回路であり、交流電源1の交流電圧の電圧ゼロクロスを検知する。44はマイクロコンピュータであり、ゼロクロス検知回路3の出力を入力し、内部で処理することにより、双方向スイッチS41〜S46の動作を決定する。5はドライブ回路であり、マイクロコンピュータ44で決定された信号を受け、双方向スイッチS41〜S46のON/OFFを制御し、3相SRモータ42を動作させる。
【0095】
次に、モータの駆動装置についてその動作を説明する。
【0096】
基本的には実施の形態1と同じようにゼロクロス信号に同期して双方向スイッチを駆動する。最初のゼロクロスの立ち上がりで双方向スイッチS41をオンさせる。すると入力電圧を巻線U−中性点Nとの間にそのまま出力させることができる。
【0097】
次に、ゼロクロスの立下りで、双方向スイッチS42をオンさせると同時に、双方向スイッチS41をオフとし、双方向スイッチS44をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線V−中性点Nとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Uに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS44を通して放電される。
【0098】
次に、ゼロクロスの立上がりで、双方向スイッチS43をオンさせると同時に、双方向スイッチS42をオフとし、双方向スイッチS45をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線W−中性点Nとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Vに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS45を通して放電される。
【0099】
次に、ゼロクロスの立下がりで、双方向スイッチS41をオンさせると同時に、双方向スイッチS43をオフとし、双方向スイッチS46をオンを一定期間(ゼロクロスの周期より短い時間すなわち50Hzの場合は10ミリ秒未満)続ける。すると入力電圧を巻線U−中性点Nとの間にそのまま出力させることができるとともに、巻線Wに蓄えられたエネルギーは双方向スイッチS46を通して放電される。
【0100】
これらの動作を繰り返すことにより、電源周波数の1/1.5周波数・1/1.5電源電圧の出力がえられる。ここで一定時間は蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とする。このように動作させることにより、適切な電流を流せ3相SRモータ42を駆動することができる。
【0101】
以上のように動作させることにより、3相SRモータを1/1.5n(nは自然数)の出力で運転を行うことができる。
【0102】
以上説明したように、実施の形態4によると、交流電源1と、3相巻線を持つ3相SRモータ42と、6個の双方向スイッチS41〜S46をブリッジ接続し、入力を交流電源1に接続すると共に、出力を前記3相SRモータ42の3相巻線の巻線U、V、Wに接続したモータの駆動装置において、交流電源1に同期して前記双方向スイッチS41〜S46を順次切り替えることにより、前記交流電源1の電源周波数の1/1.5n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであるので、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は40Hz、20Hz・・・・となる。このようにすることによって従来駆動できなかった3相モータをも駆動できるようになり、用途が大幅に拡大できるという効果を有する。
【0103】
また、交流電源1に同期させて双方向スイッチS41〜S46を動作させるために、ゼロクロス検出回路3の交流電源1の電圧ゼロクロス信号を元にマイクロコンピュータ44で演算することによりより確実な電源同期が可能となる。
【0104】
また、3相SRモータ42を駆動する双方向スイッチS41〜S46がOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであるので、各巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0105】
また、還流電流を流すための一定時間は、3相SRモータ42の巻線に蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とすることにより最適な放電を可能とし、更に他の動作に悪影響を与えないモータの駆動装置が実現できる。
【0106】
実施の形態においては、単相から3相モータとしたが、本発明の原理を用いればもっと多相のモータでも回せることはいうまでもない。また、双方向スイッチは図2に示すような2例を用いて説明したが、自己消弧可能な双方向スイッチであれば使用できることは言うまでもない。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、交流電源と、単相巻線を設けた単相モータと、4個の双方向スイッチをブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記単相モータの単相巻線に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、従来の電源周波数の1/(2n−1)倍(nは自然数)でしか駆動できない場合と比較すると、より細かく周波数を制御することが可能となる。例えば、電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は60Hz、30Hz、20Hz、15Hz・・・・となる。従って出力周波数を従来に比べてきめ細かく変化させることができるので、出力周波数及び出力電圧の変化を小さくでき、モータへの突入電流を小さくすることができる。したがって、パワー素子を電流定格の小さなものを採用することができ、装置の小型化および低コスト化ができる。
【0108】
請求項2に記載の発明は、交流電源と、単相巻線を設けた単相モータと、4個の双方向スイッチをブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記単相モータの単相巻線に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得ると共に、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流し続けるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONするようにしたものであり、交流電源に同期させて双方向スイッチを動作させるために、ゼロクロス検出回路の交流電源の電圧ゼロクロス信号を元にマイクロコンピュータで演算することによりより確実な電源同期が可能となる。
【0109】
また、単相モータを駆動する双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであるので、単相巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0110】
請求項3に記載の発明は、交流電源と、2相巻線を設けた2相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記2相モータの主巻線、補助巻線、共通端子に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は30Hz、20Hz、15Hz・・・・となる。従ってこのようにすることによって従来駆動できなかった2相モータをも駆動できるようになり、用途が大幅に拡大できるという効果を有するとともに、出力周波数を従来に比べてきめ細かく変化させることができるので、出力周波数及び出力電圧の変化が小さくなるために、モータへの突入電流を小さくすることができ、パワー素子を電流定格の小さなものを採用することができるので、装置の小型化および低コスト化ができる。
【0111】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明に、さらに、交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知回路のゼロクロスタイミングで双方向スイッチを順次切り替え、前記2相モータを安定運転させる際には、前記2相モータの駆動周波数を電源周波数の1/2n(nは自然数)としたものであり、2相モータを1/2n(nは自然数)の出力時では理想的に90°位相のずれた運転を行うことができ、また、1/(2n+1)倍時(nは自然数)も60°位相のずれた状態で運転できるので若干の効率低下はあるものの、運転を可能にできる。
【0112】
請求項5に記載の発明は、交流電源と、2相巻線を設けた2相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記2相モータの主巻線、補助巻線、共通端子に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流し続けるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであり、主巻線及び補助巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができ、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0113】
請求項6に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/3n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は20Hz、10Hz・・・・となる。このようにすることによって従来駆動できなかった3相モータをも駆動できるようになり、用途が大幅に拡大できる。
【0114】
請求項7に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/3n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであり、各巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0115】
請求項8に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相リラクタンスモータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続するとともに、3相巻線の中点を交流電源の片側に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記ブリッジ接続された片側の双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/1.5n(nは自然数)の出力を得るようにしたものであり、例えば電源周波数が60Hzの場合、出力できる周波数は40Hz、20Hz・・・・となる。このようにすることによって従来駆動できなかった3相モータをも駆動できるようになり、用途が大幅に拡大できる。
【0116】
請求項9に記載の発明は、交流電源と、3相巻線を持つ3相リラクタンスモータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続するとともに、3相巻線の中点を交流電源の片側に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記ブリッジ接続された片側の前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/1.5n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他方の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたものであり、各巻線に蓄えられた電流エネルギーを速やかに放電できるので、dV/dtが小さくなり、大きなスナバ回路が不要となり、装置の小型化・低コスト化が可能となる。また、そのままきった場合に比べて跳ね返りの電圧も小さくすることができるので、パワー素子の耐圧も下げることができるので、装置の小型化・低コストが実現できる。
【0117】
請求項10に記載の発明は、請求項1または請求項3または請求項4または請求項6または請求項8に記載の発明に、さらに、交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで双方向スイッチを順次切り替えるようにしたものであり、電源同期を確実にできる。
【0118】
請求項11に記載の発明は、請求項2または請求項3または請求項5または請求項7または請求項9に記載の発明に加えて、一定時間が、モータの巻線に蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満としたものであり、最適な放電を可能とし、更に他の動作に悪影響を与えないモータの駆動装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるモータの駆動装置のブロック図
【図2】(A)実施の形態1におけるモータの駆動方法において、4個のダイオードと1個のIGBTとで構成した場合の電気回路図
(B)実施の形態1におけるモータの駆動方法において、2個のMOSFETで構成した場合の電気回路図
【図3】実施の形態1におけるモータの駆動装置のf/2・V/2出力の場合のタイミング図
【図4】(A)実施の形態1におけるモータの駆動装置において、双方向スイッチS1,S4をオンにした状態の電気回路図
(B)実施の形態1におけるモータの駆動装置において、双方向スイッチS1,S2をオンにした状態の電気回路図
(C)実施の形態1におけるモータの駆動装置において、全ての双方向スイッチS1〜S6をオフにした状態の電気回路図
(D)実施の形態1におけるモータの駆動装置において、双方向スイッチS2,S3をオンにした状態の電気回路図
(E)実施の形態1におけるモータの駆動装置において、双方向スイッチS1,S2をオンにした状態の電気回路図
(F)実施の形態1におけるモータの駆動装置において、全ての双方向スイッチS1〜S6をオフにした状態の電気回路図
【図5】実施の形態1におけるモータの駆動装置のf/3・V/3出力の場合のタイミング図
【図6】実施の形態2におけるモータの駆動装置のブロック図
【図7】実施の形態2におけるモータの駆動装置のf/2・V/2出力の場合のタイミング図
【図8】実施の形態3におけるモータの駆動装置のブロック図
【図9】実施の形態3におけるモータの駆動装置のf/3・V/3出力の場合のタイミング図
【図10】実施の形態4におけるモータの駆動装置のブロック図
【図11】実施の形態4におけるモータの駆動装置のf/1.5・V/1.5出力の場合のタイミング図
【図12】従来におけるモータ駆動装置のブロック図
【図13】従来におけるモータ駆動装置の動作を示すタイミング図
【符号の説明】
1 単相電源
2 単相モータ
S1、S2、S3、S4 双方向スイッチ
Claims (11)
- 交流電源と、単相巻線を設けた単相モータと、4個の双方向スイッチをブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記単相モータの単相巻線に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源と、単相巻線を設けた単相モータと、4個の双方向スイッチをブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記単相モータの単相巻線に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得ると共に、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流し続けるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONするようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源と、2相巻線を設けた2相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記2相モータの主巻線、補助巻線、共通端子に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知回路のゼロクロスタイミングで双方向スイッチを順次切り替え、前記2相モータを安定運転させる際には、前記2相モータの駆動周波数を電源周波数の1/2n(nは自然数)とする請求項3に記載のモータの駆動装置。
- 交流電源と、2相巻線を設けた2相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記2相モータの主巻線、補助巻線、共通端子に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流し続けるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源と、3相巻線を持つ3相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/3n(nは自然数)の出力を得るようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源と、3相巻線を持つ3相モータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/3n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源と、3相巻線を持つ3相リラクタンスモータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続するとともに、3相巻線の中点を交流電源の片側に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源に同期して前記ブリッジ接続された片側の双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/1.5n(nは自然数)の出力を得るようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源と、3相巻線を持つ3相リラクタンスモータと、6個の双方向スイッチを3相ブリッジ接続し、入力を前記交流電源に接続すると共に、出力を前記3相モータの3相の各巻線に各々接続するとともに、3相巻線の中点を交流電源の片側に接続したモータの駆動装置において、前記交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで前記ブリッジ接続された片側の前記双方向スイッチを順次切り替えることにより、前記交流電源の電源周波数の1/1.5n(nは自然数)の出力を得るとともに、前記双方向スイッチがOFFするときに該双方向スイッチが流していた電流を引き続き還流電流として流しつづけるように他方の前記双方向スイッチを一定時間ONにするようにしたモータの駆動装置。
- 交流電源の電圧ゼロクロスを検知するゼロクロス検知回路と、前記ゼロクロス検知のゼロクロスタイミングで双方向スイッチを順次切り替えるようにした請求項1または請求項3または請求項4または請求項6または請求項8に記載のモータの駆動装置。
- 一定時間は、モータの巻線に蓄えられたエネルギーが十分放電される時間以上で電源周波数周期の1/2未満とした請求項2または請求項3または請求項5または請求項7または請求項9に記載のモータの駆動装置。
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- 2002-07-16 JP JP2002206805A patent/JP2004056843A/ja active Pending
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