JP2004056033A - 永久磁石 - Google Patents

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Hiroshi Kobayashi
小林 博
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Abstract

【課題】漏れ磁束の低下を防止しつつ、応力の緩和層を構成する。
【解決手段】高分子材から成る溶解ゴム5dと強磁性粒子5bとの混合物から成るコーティング膜5により表面が被覆される永久磁石5において、強磁性粒子5bを針状として、強磁性粒子5bをコーティング膜内で分散させた。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久磁石に関するものであり、特に、コーティング膜が表面に被覆される永久磁石に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来、永久磁石を構成する材料としては、大別すると、以下に示す3つの種類が知られている。第一は、バリウムフェライト(Baフェライト)、ストロンチウムフェライト(Srフェライト)等の金属酸化物から成るフェライト磁石であり、第二は、アルニコ磁石、鉄・クロム・コバルト磁石等に代表される鋳造磁石である。また、第三は、希土類磁石と呼ばれるサマリウム・コバルト磁石、あるいはネオジウム・鉄・ホウ素(ボロン)磁石と言った永久磁石が知られている。
【0003】
この中で、ネオジウム・鉄・ホウ素磁石は、すべての磁石の中で最大のエネルギー積をもつ磁石であり、成分元素であるネオジウムは地下資源が豊富であるため、磁石として良く使用されてはいるが、ネオジウム・鉄・ホウ素磁石は錆び易い。この事から、通常ではその表面に、Ni−Cu−Niのような3層のメッキや、アルミクロメート、電着塗装、合成樹脂の塗布(例えば、エポキシ等)などによるコーティング処理が施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した如く、表面にコーティング処理が施された永久磁石(単に、磁石と称す)はコーティング処理を施さないものに比べて錆びにくくなるが、次のような問題が生じる。
【0005】
まず第1に、いずれのコーティング膜も磁石表面におけるコーティング膜の密着力が小さいことから、磁石を別の部品へ組み付けて一体化する際、圧入等による嵌め合いを行うと、磁石表面のコーティング層が傷つけられたり、コーティング層が剥がれてしまう恐れがある。これが原因で、傷が付いた部分あるいは剥がれた部分から、磁石の腐食が発生する。このため、コーティング膜が設けられる磁石では、締まり嵌めを行う場合には、磁石が嵌められる部品に対して、嵌め込むという方法に関して何らかの対策が必要である。
【0006】
また、磁石を取り付ける場合、磁石と、磁石を取り付ける部品との間に接着剤を塗布して、接着剤により固定する方法が考えられる。しかし、この方法では、磁石への接着層の塗布と、接着剤の塗布後に接着層を乾燥させるという工程が必要となってしまう。それ故に、この方法では、組付時間が増大すると共に、塗布や乾燥設備等およびこれらの設備の管理と接着材料の管理が必要となり、部品のコストアップにつながってしまう。
【0007】
更に、接着層を設けて接合する方法では、接着層の厚み分だけ、磁石表面からの漏れ磁束が低減してしまう。この漏れ磁束を低減させないためには、漏れ磁束の低減を予め見込んで磁石自体の大きさを大きくするか、エネルギー積の大きな磁石(安価なフェライト磁石に代えて、比較的高価なネオジウム・鉄・ホウ素磁石)を用いることによって、必要な磁力を確保する方法が取られるが、この方法では、磁石の大型化や種類の変更に伴うコストアップ等を引き起こす。
【0008】
更にその上、磁石を接着剤により別部品(例えば、磁石と熱膨張率が異なる部品)と一体化させ、車両において使用されるモータ(例えば、ウォーターポンプのモータ等)への適用を考えた場合には、使用温度範囲が広い環境で使用される。このため、磁石は周囲の温度変化によって、磁石と磁石が取り付けられる部品との熱膨張率の差により両者の接合面に応力が発生する。一般的に、磁石の引張強度・圧縮強度と金属材料の引張強度・圧縮強度とを比較すると、磁石の引張強度・圧縮強度の方が小さい。このため、温度変化によって生じた過大な応力により、磁石との接合面にストレスが生じ、これが原因で不具合(例えば、磁石の破損につながる不具合等)が生じ得る。
【0009】
この様なストレス対策としては、磁石の接合面で応力の緩和層を形成し、緩和層としての接着層を必要な厚みだけ形成することが考えられるが、このような接着層の厚さの増加は磁石の漏れ磁束の低下を引き起こし、さらなる磁石自身の大型化を生じさせてしまう。
【0010】
そこで、本発明は、漏れ磁束の低下を防止すること、磁石の接合面に作用する応力を緩和する構成とすることを、その技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した技術的課題を解決するために講じた技術的手段は、高分子材と強磁性粒子との混合物から成るコーティング膜により表面が被覆される永久磁石において、前記強磁性粒子は針状粒子であり、前記強磁性粒子を前記コーティング膜内で分散させたことである。
【0012】
上記した構成によれば、コーティング膜に高分子材を用い、コーティング膜で永久磁石に加わる応力の緩和が行える構成となると共に、コーティング膜の中に含まれる針状の強磁性粒子により、コーティング膜の中に針状の強磁性粒子が互いに接触した状態で分散する構造が取られるので、コーティング膜からの漏れ磁束の低下を針状の強磁性粒子により防止することが可能となる。また、コーティング膜の中に針状の強磁性粒子を分布させることにより、コーティング膜の全面から漏れ磁束を生じさせることが可能となる。
【0013】
この場合、強磁性粒子にはマグヘマイトまたはマグネタイトを用いれば、マグヘマイトまたはマグネタイトの如く針状の細長い粒子を高分子材の中に分散させることによって、コーティング膜内で磁束は強磁性体であるマグヘマイト粒子またはマグネタイト粒子に優先して伝播し、強磁性粒子が存在しないコーティング膜に比べ、コーティング膜内での減磁量が抑えられる。
【0014】
また、針状形状の強磁性粒子はアスペクト比が5〜15の範囲であれば、強磁性粒子が互いに接触する確率が高くなり、コーティング膜内で磁束は強磁性粒子に優先的に伝播するので、強磁性粒子が存在しないコーティング膜に比べ、コーティング膜内での減磁量が抑えられる。
【0015】
更に、高分子材と強磁性粒子との重量混合比を、1:1から1:1.5の範囲とすれば、コーティング膜形成時に強磁性粒子がコーティング膜内で不均一に分散された膜を生じることなく、強磁性粒子のコーティング膜内での分散が均一になる。また、コーティング膜内における強磁性粒子の体積割合が相対的に多くなり、強磁性粒子同士が互いに接触し易くなり、コーティング膜内を磁束が伝播し易くなる。それ故に、永久磁石を被覆する膜として、理想的なコーティング膜となる。一方、高分子材に比べてコーティング膜内での強磁性粒子の体積割合が少なくなれば、強磁性粒子同士が互いに接触する確率が低くなり、コーティング膜内での磁束の伝播が低下する。
【0016】
更にその上、高分子材には溶解ゴムを用い、強磁性粒子にはマグヘマイトを用いれば、溶解ゴムによりコーティング膜は、永久磁石の組み付け時に、永久磁石の表面に、熱膨張または熱収縮によって発生する応力を、コーティング膜が弾性変形することによって、緩和することが可能となる。また、強磁性粒子にマグヘマイト粒子を用いることにより、永久磁石からの磁束はマグヘマイト粒子に優先して伝播し、コーティング膜内での減磁量が抑えられる。さらに溶解ゴムとして溶解フッ素ゴムを使用することで、コーティング膜は、酸性またはアルカリ性の溶液に浸漬させて使用することが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明おける一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態においては、永久磁石(単に、磁石と称す)5を、一例としてモータ1に適用した場合について説明を行うが、これに限定されるものではなく、本発明は、磁石5とは異なる熱膨張率を有する材質から成る部材に、磁石5を取り付ける場合に適用が可能である。
【0018】
図1は、モータ1の断面図である。図1に示すモータ1は、ハウジング8と、ハウジング8に対して回転自在となって、モータ1の出力となる回転力が出力されるシャフト2と、シャフト2とハウジング8との間に配設され、ハウジングに対してシャフト2を回転自在に軸支するベアリング3と、シャフト2が中央に圧入されてシャフト2と一体回転するヨーク4と、ヨーク4の外周面に嵌め合いによる圧入によって取り付けられ、N極とS極が周方向において交互に現れる磁石5と、ハウジング内に配設されて、巻線6が巻回される複数の巻回部7aを周方向に備えたコア7とから構成されている。
【0019】
このモータ1は、図示しないコネクタを介して、巻線6に電流を流すことにより、磁石5が取り付けられるヨーク4に電磁力による吸引/反発が生じ、シャフト2が回転する。
【0020】
ヨーク4は、磁性体材(例えば、ステンレス、Fe等)から成り、中央に開口部4aを有するリング状を呈し、後述するコア7に巻かれた巻線6に通電が成されると、磁路が形成される。ヨーク4の開口部4aには、シャフト2が挿入される。ヨーク4とシャフト2の関係は、ヨーク4の開口部4aにシャフト2の外周面が締まり嵌めの関係にあり、ヨーク4とシャフト2とは一体回転自在となっている。また、ヨーク4の外周面には、締まり嵌めにより、リング状の磁石5が取り付けられている。
【0021】
本実施形態において、磁石5は、希土類鉄系磁石(例えば、ネオジ磁石と称される、ネオジウム−鉄−ボロンから成る磁石)を使用している。リング状の磁石5の内周面とヨーク4の外周面とは、締まり嵌めの関係により、磁石5はヨーク4に対して、一体的に固定されている。この磁石5の周囲には、図2に示す如く、コーティング膜5aが形成され、磁石5の表面を保護している。
【0022】
コア7は、ハウジング8の一方の内壁に底面7bが固定され、円筒状を呈する。底面7bからは、複数の巻線部7aがシャフト2と平行に立設した状態で軸方向に突出しており、巻線部7aの周囲に巻線6が巻回されている。
【0023】
有底円筒状のハウジング8の中心には、中央が開口したボス部8aが形成され、ボス部8aにはベアリング3の外輪が圧入により嵌っている。一方、ベアリング3の内輪にはシャフト2が圧入されており、ハウジング8に対してシャフト2がベアリング3によって、回転自在に支持されている。
【0024】
次に、図2及びと図3を参照して、本発明の磁石5の表面上に設けられるコーティング膜5aついて説明する。図2に示す磁石5はリング状を呈し、径方向に着磁されている。磁石5の表面(例えば、外周面、内周面および図示しない軸方向端面)には、コーティング層5aが形成されており、コーティング膜5aは、強磁性粒子(例えば、マグヘマイト、マグネタイト)5bとゴム層5cとから構成される。
【0025】
コーティング膜5aの中の強磁性粒子5bは細粒化され、ネオジウム−鉄−ボロンから成る磁石5の漏れ磁束を、コーティング膜5a内に伝達し、コーティング膜5aの外表面から磁束を漏らす機能を有する。強磁性粒子5bの材料としては、次にあげるものを使用することが可能である。例えば、車両において、車両のウォーターポンプのモータを回転させる磁石として磁石5を使用する場合には、ラジエター内を循環するラジエター液に、磁石のコーティング膜が触れるものとなる。長期に使用されたラジエター液は、pHが5に近い酸性を示す。このため、磁石4のコーティング膜5aは、強磁性の金属酸化物で酸性およびおよびアルカリ性液にも腐食せず、飽和磁束密度が大きく、しかも、透磁率が大きいことが望まれる。それ故に、強磁性粒子5bとしては、マグネタイト、マグヘマイトが用いられる。
【0026】
一方、コーティング層5aの中のゴム層5cを構成する材料は、耐酸性と耐熱性を求める場合、溶剤としてメチルイソブチルケトンを用いてフッ素ゴムを溶解し、フッ素ゴムとフェライト粉体との混合物を作成すると良い。よって、以上のことから、車両のラジエター内に磁石5を入れ込む場合には、長期に使用されたラジエター液が酸性を示すのでフッ素ゴムを用いると良い。
【0027】
次に、コーティング膜5aについて説明する。コーティング膜5aは、針状の強磁性粒子5bが無数分散させる構成となっている。透磁率において、強磁性粒子5bとゴム層5cとを比較すると、強磁性粒子(例えば、マグヘマイト)5bの透磁率はゴム層5cの透率磁より1000倍以上大きい。このため、強磁性粒子5bが磁石5と接していると、磁石5からの漏れ磁束は強磁性粒子5bに伝播する。ここで、強磁性粒子5b同士がコーティング膜内で互いに接していれば、磁石5から伝播した磁束は隣接する強磁性粒子5bを通って、コーティング膜5aの外周面へと伝播する。つまり、コーティング膜内に存在する強磁性粒子5bによって、コーティング膜5a内に磁路が形成される。このため、磁石5の漏れ磁束は、コーティング膜5の外周面に伝播することが可能となり、コーティング膜5aで磁束が通る。
【0028】
一方、磁石5の表面から、コーティング膜内で強磁性粒子5bがコーティング膜5の外周面まで連続して接していない(外周面にまで至るまでに磁路が形成されなく)場合には、磁束が通りにくくなる。従来に示した接着層の如く、非磁性体からなる一様な厚さのコーティング層を設ける場合とコーティング膜で表面を被覆する場合と比較すると、コーティング層5aでの磁気ギャップは著しく小さくなる。つまり、コーティング膜5aの内部に無数の強磁性粒子5bをランダムに分散させることにより、磁石5の表面からの漏れ磁束は、コーティング膜5a内の強磁性粒子5bから隣接する強磁性粒子5bまでに存在するゴム層5cの距離の和が、磁石5の表面からの磁気ギャップの大きさとなる。つまり、本実施形態におけるコーティング膜5aでは、磁石5の表面からの磁気ギャップが、従来の如く、非磁性体の接着剤からなる接着層を設ける方法よりも小さくなる。それ故に、磁石表面からの漏れ磁束をコーティング膜内で積極的に伝達させ、この結果コーティング膜内における磁束の減磁量を低減し、より多くの割合で磁石の表面の漏れ磁束をコーティング膜の外側に伝達することができる。従って、コーティング膜5aの外表面から磁石の漏れ磁束の多くの割合の磁束を漏らすことができ、磁石5の表面にコーティング膜5aを施すことにより、磁石5の漏れ磁束が減少することを防止できる。
【0029】
次に、磁石5の表面に設けられたコーティング膜5aによる応力緩和について、説明する。図1において、ヨーク4の外周面は、リング状の磁石5が締まり嵌めによって、ヨーク4に一体的に取り付けられる。この場合、締まり嵌めにおいては、ヨーク4の外周面の寸法(径)を嵌め合わせる磁石5の内周面の寸法に対して、若干大きくして、磁石5を挿入する場合には、磁石5の内周面にはヨーク4が嵌め込まれるときに応力が加わる。しかし、コーティング膜5aが形成された磁石5の内周面とヨーク4の外周面とが当接する当接面9に作用する応力は、コーティング膜5aがゴムの弾性力により弾性変形することにより吸収することができ、これによって、両者を締まり嵌めの関係で一体化することができる。
【0030】
磁石5とヨーク4との熱膨張係数が異なっている場合には、磁石5とヨーク4とが嵌め合わされ環境温度が変化すると、磁石5とヨーク4との間に設けられている隙間がなくなる。そして、その隙間がなくなった後、更に温度変化による熱膨張が生じると当接面9に応力が発生する。
【0031】
しかしながら、環境温度の変化により発生した応力は、コーティング膜5aが高分子材の特性(例えば、ゴムの特性)により弾性変形して、その応力を吸収できる厚さに、コーティング膜5aの厚みを設定する。これにより、当接面9に作用する応力が、コーティング膜5aが弾性変形することにより緩和される。この様な温度変化により発生する応力は、使用環境の温度変化と線膨張係数の差と、磁石5とヨーク4との間に設けられる隙間とにより知ることができるので、コーティング膜5aの厚さは比較的容易に設定することができる。
【0032】
上記したコーティング膜5aは、ネオジ磁石の腐食を防止する機能と、磁石5に対してヨーク4を圧入時に発生する当接面9に作用する応力を吸収する機能と、環境温度の変化によって、磁石5に発生する熱膨張/熱収縮による当接面9に作用する応力を吸収する機能と、磁石5からの漏れ磁束をコーティング膜内で効率良く伝播させる機能を有する。
【0033】
そこで、実施形態では、上記した機能の中でコーティング膜内における磁束の伝播についての強磁性粒子5bの粒子径、粒子形状、材質特性の違いによる、コーティング膜内での減磁量について、実験して検討を行った。この場合、コーティング膜5aにおける磁石5の表面からの漏れ磁束の減磁量を抑える為には、次に示す事が有効であることが判明した。
【0034】
つまり、コーティング膜内で強磁性粒子同士を互いに接触させることにより、磁石5の表面からの漏れ磁束を隣接する強磁性粒子5bに次々と伝播させて、コーティング膜5aの外径側に伝達させることにより、コーティング膜内における減磁量を抑えると良い。また、強磁性粒子同士をコーティング膜内で互いに接触させるためには、強磁性粒子5bの形状が大きく影響する。更には、ゴム層5cを作る溶解ゴム5dと強磁性粒子5bとの混合物からコーティング膜5aを形成する場合には、ピンホール等による凹凸がない均一な厚みの被膜とすることが理想的である。
【0035】
従って、本実施形態では、均一なコーティング膜5aを形成するための強磁性粒子5bの形状および、ゴム層5cを形成するための溶解ゴム5dの粘度と強磁性粒子5bとの配合量との関係を見出した。
【0036】
ここで、実験では強磁性粒子5bとして3つの材質を用いた。つまり、強磁性粒子5bとして、マグネタイトFe,マグヘマイトγFeで実験し、強磁性粒子5bの形状および大きさ、磁気特性、高分子材との混合割合に関して、実験を行った。
【0037】
(実施例)
以下に示す実験では、一例として、リング状を呈する磁石5には、磁石5の内径:27mm、外径:31mm、高さ:24mm ネオジウム−鉄−ボロンから成るネオジ磁石を使用し、この磁石5の表面に膜厚が90μmのコーティング膜5aを形成し、コーティング膜内における減磁率の違いを実験した。
【0038】
・比較例(Ni−Znフェライト使用)
比較対象として、強磁性粒子5bに粒状(平均粒径:以下に示す実施例1では1.0μm,実施例2では0.6μmを使用)のNi−Znフェライト(飽和磁化特性:6.79×10−5Wb・m/kg)を使用し、ゴム層5cを形成する高分子材の溶解ゴム5dにフッ素ゴムを使用して、フッ素ゴムの溶解液とNi−Znフェライトの粒子との重量比:1:1となる様、フッ素ゴムと強磁性粒子5bとの複合化を行ったものをコーティング膜5aとした。
【0039】
・実施例1(マグネタイト粒子使用)
強磁性粒子5bの材質および粒子形状の違いからのコーティング膜内における減磁率の違いを調べるため、実施例1では、強磁性粒子5bに、針状(平均直径:0.2μm、アスペクト比:5〜15)のマグネタイト粒子を使用した。マグネタイト粒子の飽和磁化特性は、1.07×10−4Wb・m/kg(比較例の1.6倍)の飽和磁化を有するものを使用し、フッ素ゴムの溶解液と強磁性粒子5bの粒子との重量比を、1:1として、コーティング膜5aを形成した。
【0040】
・実施例2(マグヘマイト粒子使用)
実施例2では、強磁性粒子5bとして、針状(平均直径:0.15μm、アスペクト比:5〜15)のマグヘマイト(飽和磁化特性:8.80×10−5Wb・m/kg)を使用した。この実施例2では、比較例と同じくフッ素ゴムの溶解液と強磁性粒子5bとの重量比を、1:1として、コーティング膜5aを形成した。
【0041】
そこで、上記した実験によって、コーティング膜内の減磁率を比較した結果を、以下の表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 2004056033
尚、この表1に示す減磁率とは、コーティング膜5aが形成されていないネオジ磁石の表面からの漏れ磁束量より、磁石5の表面にコーティング膜5aを形成した後のコーティング膜5aの表面における漏れ磁束量を差し引いて算出し、この減磁量をコーティング膜5aが磁石5の表面に形成されていないときの漏れ磁束を基準として、減磁率を算出した。この測定では、漏れ磁束のコーティング膜5aでの測定地点は12地点とした。ここで、漏れ磁束を測定した測定地点は、これに限定されるものではないが、例えば、リング状磁石5の軸方向の中央を求め、その中央で切った場合、外周面上、90度毎の位置で4点を求める。さらに各々の中央の点に対し、高さの1/6、5/6になる点をそれぞれ求め、磁石5の高さの上下方向に3点の測定点を求める。この様にして、一つの磁石5における12地点での漏れ磁束を測定し、これらの地点により測定された漏れ磁束の平均値を、その磁石5の漏れ磁束として決めた。この場合、コーティング膜5aを形成したネオジ磁石の漏れ磁束の測定ポイントは、コーティング膜5aが形成されていない状態での測定地点と略同一地点にて測定し、合計12地点の測定データの平均値で代表した。よって、これらの実験結果から、次に示すことを見出した。
【0043】
実験の結果、磁石5からの漏れ磁束は、コーティング膜内に強磁性粒子とゴム層5cが存在する場合、非磁性体であるゴム層5cを介さず漏れ磁束は強磁性粒子5bを優先して伝播し、漏れ磁束の放散による減磁量が抑えられることが判明した。実施例1を比較例と比較すると、針状のマグネタイト粒子を分散させたコーティング膜は、粒状のNi−Znフェライト粒子を分散させたコーティング膜に比べて、減磁率が半分(10%→5%)に抑えられるという結果を得た。つまり、マグネタイト粒子の形状は針状であり、Ni−Znフェライトは粒状であることにより、針状の粒子同士は粒状の粒子よりも互いに接触し易く、これによって粒状のものよりも減磁率を低減することができる。
【0044】
更に、実施例2と比較例との比較により、強磁性粒子5bの形状の違いによって、減磁量に大きく差が出る結果となった。マグヘマイト粒子の単体形状は実施例1に示すマグネタイト粒子と同様に針状であり、アスペクト比が、5〜15(好ましくは、7〜13)と細長い形状を呈する。尚、実施例2において、マグヘマイトの粒子径は短冊状となった長さを示すものとする。それ故に、溶解ゴム溶液の中に、ランダムに分散させた場合は、アスペクト比が大きくなれば、針状の強磁性粒子同士が溶液中で接触する確率は高まる。これによって、磁束は針状の強磁性粒子5bを優先して伝播し、コーティング膜内での減磁率を小さく抑えることができる。
【0045】
また、実施例2では、実施例1で使用した平均直径:0.2μmよりも小さい平均直径:0.15μmの針状の粒子を使用していることから、実施例2の方がコーティング膜内における粒子の体積割合が実施例1よりも多くなる。これは、粒子の体積割合が多くなれば、針状の強磁性粒子同士が接触する確率が高まり、磁束は針状の強磁性粒子5bを優先して伝播するため、コーティング膜内での減磁率を小さく抑えることができる。
【0046】
コーティング膜5aの形成に関して、実施例1で使用したマグネタイト粒子は、空気中の高温状態では急速酸化しやすい性質を持ち、150℃以上では燃焼する。本発明における永久磁石のコーティング膜の形成は、溶解ゴム溶液にマグネタイト粒子を混合する。その後、この混合液を磁石表面に塗布し、さらにこの塗布膜を乾燥させ、さらに前記の混合液を塗布させるという工法によって、コーティング膜を形成する。このため被膜の乾燥工程において、短時間で被膜を乾燥させるため、昇温させることが必要になる。被膜の乾燥工程においては、マグネタイト粒子の燃焼が起こらない温度での被膜の乾燥が必要になる。
【0047】
本実施形態において、コーティング膜5aの形成には、溶液の塗布と乾燥を複数回繰り返して、ピンホール等の被膜の欠陥を無くし、必要となる均一な膜厚で被膜を形成しているが、この場合、1回の溶液の塗布と乾燥によって形成される被膜の膜厚は、溶液の粘度で決まるが、被膜の膜厚を均一にするために、以下の様にしている。
【0048】
溶解フッ素ゴムの溶液に強磁性粒子5bを混合させた混合溶液では、例えば、0.75Pa・sの粘度をもつ溶液でコーティング膜5aを磁石5の表面に形成させた場合には、ピンホールを修復する上で有効な粘度となる、8〜10μm程の被膜が形成される。つまり、強磁性粒子5bの配合割合を溶解ゴム溶液に対して比較的低くしても、強磁性粒子5bがコーティング膜内で互いに接触する確率が高くなれば、ピンホール等の欠陥のない均一な膜厚のコーティング膜5aを作ることができる。この場合、コーティング膜内における減磁率が少なくなれば、磁石5の表面を被覆する弾性被膜として理想的な膜となる。
【0049】
以上、実験により得られた結果に基づき、強磁性粒子5bとしては実施例2に示すマグヘマイトが減磁率を抑える点において最も良い。そこで、この針状のマグへマイトを溶解ゴムに対する重量混合比を、色々と変化させて以下の実験を行った。つまり、実施例3では1、実施例4では0.5、実施例5では0.3と3段階で変化させて、粘度と減磁率の変化に関して実験を行った。その結果を、以下の表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 2004056033
尚、表2に示される実験では、コーティング膜5aの膜厚を、上記した如く、90μmにするために、粘度が低い混合液で溶液の塗布と乾燥を繰り返し、均一な膜厚を形成する様にした。表2の結果より、0.75Pa・sの粘度を有する混合液を作るためには、マグヘマイトを重量比率で1:0.5の割合で混合すれば良い。実施例3と実施例4の実験結果からわかる様に、溶解ゴム5dの溶液をそのままにして、強磁性粒子5bの重量割合を0.5より増加させると、粘度は0.75Pa・s→0.8Pa・sと若干高くなるが、減磁率は3〜4%となってあまり変化しないことがわかる。
【0051】
一方、実施例4と実施例5の実験結果からわかる様に、強磁性粒子5bの溶解ゴム5dに対する重量割合を、0.5よりも減少させると、減磁率は大幅に増加してしまうことがわかる。
【0052】
以上に述べたように、溶解ゴム5dの溶液と強磁性粒子5bとの混合液によって、磁石5の表面を被う被膜を形成する場合、強磁性粒子5bとしては針状のもの(例えば、マグネタイト、マグヘマイト等)を用いる事により、コーティング膜内で強磁性粒子同士が接触し易くなり、その結果、被膜内での減磁量を抑えることができる。また、針状の強磁性粒子5bを用いる事により、強磁性粒子5bの混合液中への配合比率を低減できる。この場合、混合溶液の粘度を低下させても強磁性粒子5bの接触を確保することができる。この結果、比較的低粘度の溶液でコーティング膜5aの被膜を形成させても、減磁率を抑えることができる。
【0053】
次に、この様にして得られたコーティング膜5aが表面に形成された磁石5をヨーク4に圧入による嵌め合わせを行うと、リング状の磁石内径に被覆されるコーティング膜5aの内径と、ヨーク5の外径とのクリアランスの設定によっては、コーティング膜の剥がれが起こり得る。そこで、磁石5の表面からのコーティング膜5aの剥れに対して、次の様な対策を施した。
【0054】
つまり、コーティング膜5aの剥がれを防止するため、ネオジウム−鉄−ボロンから成る磁石5を、アルゴンガス雰囲気中で、1000〜1100℃の温度により焼結する。これによって、固溶体としての強磁性相を製作する。こうした焼結反応によって、ネオジウム−鉄−ボロンNdFe14Bから成る強磁性相を磁石内で作る。このため、磁石焼結時には磁石5の表面からガスが発生し、磁石5の表面は図3に示す如く、表面が凹凸形状の荒れた状態となる。例えば、ネオジ磁石の場合には、この表面の粗さは6μm程度となる。また、磁石5がフェライト磁石の場合には、1200〜1300℃の焼結反応により強磁性相を作るため、磁石表面は上記と同様な凹凸が形成される。フェライト磁石の焼結時には、ネオジ磁石よりも多量のガスが焼結体の表面から発生し、表面の凹凸は10μmを越える粗さ有するものとなる。
【0055】
この様な磁石焼結時の表面の粗さを活用して、上記した方法によりコーティング膜5aを磁石5の表面に形成することにより、コーティング膜5aと凹凸状となった磁石表面での接触面積をかせぐことができるので、磁石5に対するコーティング膜5aの密着強度を向上させることができる。
【0056】
よって、磁石焼結時の凹凸が形成された領域において、強磁性粒子同士を絡み合わせコーティング膜5aを形成する全領域に形成させることで、粒子同士の絡み合いによる結合力を利用して、磁石表面とコーティング膜5bとの結合強度を増大させ、ヨーク4を圧入時において、コーティング膜5aのせん断強度を増大させることができる。この場合、磁石5とコーティング膜5aとの間での結合強度を増大させるためには、強磁性粒子5bの形状を針状として、アスペクト比が5〜15と大きくすると良い。また、強磁性粒子5bの単体の長さは磁石表面の粗さに比べて、十分に短いことが必要となる。この様な点を考慮すると、強磁性粒子5bとしては、マグネタイトあるいはマグヘマイトを使用すると良い。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、コーティング膜の中に含まれる針状の強磁性粒子により、コーティング膜の中に針状の強磁性粒子が互いに接触した状態で分散する構造が取られ、コーティング膜からの漏れ磁束の低下を針状の強磁性粒子により防止することができる。また、コーティング膜の中に針状の強磁性粒子を分布させることにより、コーティング膜の全面から漏れ磁束を生じさせることができる。
【0058】
この場合、強磁性粒子にマグヘマイトを用いれば、マグヘマイトの様に針状の細長いものを高分子材に分散させることにより、磁束はマグヘマイトに優先して伝播し、コーティング膜内での減磁量を抑えることができる。
【0059】
また、強磁性粒子はアスペクト比が5〜15の範囲であれば、強磁性粒子が互いに接触する確率が高くなり、コーティング膜内で磁束は強磁性粒子に優先的に伝播するので、減磁量を抑えることができる。
【0060】
更に、高分子材と強磁性粒子との重量混合比を1:1.3とすれば、強磁性粒子の体積割合が高分子材に比べて多くなり、強磁性粒子同士が互いに接触し易くでき、コーティング膜内を磁束が伝播し易くすることができる。
【0061】
更にその上、高分子材には溶解フッ素ゴムを用い、強磁性粒子にはマグヘマイトを用いれば、溶解フッ素ゴムによりコーティング膜は、酸またはアルカリに対して強くなると共に、永久磁石の組み付け時に、永久磁石の表面に、熱膨張または熱収縮によって発生する応力を、コーティング膜が弾性変形することによって、緩和することができる。また、強磁性粒子にマグヘマイトを用いることにより、磁束はマグヘマイトに優先して伝播し、コーティング膜内での減磁量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における永久磁石をモータに適用した場合のモータの断面図である。
【図2】本発明のコーティング膜が形成された磁石の断面図である。
【図3】図2に示すコーティング膜の強磁性粒子を模式化した説明図である。
【符号の説明】
1 モータ
5 永久磁石(磁石)
5a コーティング膜
5b 強磁性粒子
5c ゴム層(高分子材)

Claims (5)

  1. 高分子材と強磁性粒子との混合物から成るコーティング膜により表面が被覆される永久磁石において、
    前記強磁性粒子は針状粒子であり、前記強磁性粒子を前記コーティング膜内で分散させたことを特徴とする永久磁石。
  2. 前記強磁性粒子には、マグヘマイトまたはマグネタイトを用いたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石。
  3. 前記強磁性粒子は、アスペクト比が5〜15の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石。
  4. 前記高分子材と前記強磁性粒子との重量混合比を2:1としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の永久磁石。
  5. 前記高分子材には溶解ゴムを用い、前記強磁性粒子にはマグヘマイトを用いたことを特徴とする請求項4に記載の永久磁石。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007123748A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Aisin Seiki Co Ltd 耐食性磁石及びその製造方法
WO2019167397A1 (ja) * 2018-03-02 2019-09-06 株式会社日立産機システム リニアモータ

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