JP2004055782A - 電子回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波特性を改善し、かつ製造歩留まりを改善した電子回路装置を提供する。
【解決手段】従来の電子回路装置で一枚の誘電体基板上に設けられていた伝送線路や同軸ケーブル、電子回路等の一部を別の誘電体基板上に設け、この別の誘電体基板を元の誘電体基板上に実装されたリード付きパッケージの直上に配して各誘電体基板間を導体で接続すべき部分間を短い距離でもって正確に接続する構成とした。このように構成することで、高周波特性を改善することができ、かつ製造時のばらつきを小さく抑えることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】従来の電子回路装置で一枚の誘電体基板上に設けられていた伝送線路や同軸ケーブル、電子回路等の一部を別の誘電体基板上に設け、この別の誘電体基板を元の誘電体基板上に実装されたリード付きパッケージの直上に配して各誘電体基板間を導体で接続すべき部分間を短い距離でもって正確に接続する構成とした。このように構成することで、高周波特性を改善することができ、かつ製造時のばらつきを小さく抑えることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、誘電体基板上にリード付きパッケージを実装してなる電子回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のこの種の典型的な電子回路装置の第1の従来例を示す。(a)は電子回路装置の上面図、(b)は側面図を示し、右半分は(a)図中のA−A’断面を示す。
【0003】
この電子回路装置は、集積回路を実装したリード付きパッケージ1が誘電体基板3上に少なくとも一以上実装されて構成される。この図4では便宜上リード付きパッケージ1が1つのみの電子回路装置を示したが、一般的には任意の数のリード付きパッケージ1やその他の回路部品が誘電体基板3上に実装されて、電子回路装置として機能する。
【0004】
リード付きパッケージ1は平面から見て矩形に形成され、内部には所定の集積回路が設けられ、かつその周囲には複数のリード端子2が突設されている。このリード端子2は信号用、直流電源用、もしくは接地用の端子であり、誘電体基板3上もしくは多層基板の場合基板層間に設けられた伝送線路により、入出力端子として基板端に引き出されたり他の回路部品(リード付きパッケージやチップ抵抗、チップコンデンサ等)と接続されたりする。
【0005】
一般にリード付きパッケージ1は、内部に実装された集積回路の放熱を底面から行ったり、リード端子2の引きだし面と誘電体基板3上面の高さを合わせて実装するために、誘電体基板3にリード付きパッケージ1を挿入する穴を開けて底面を露出して実装する(図4(b)参照)ことが多い。
【0006】
なお、図4中、4は誘電体基板3上の穴とリード付きパッケージ1との間隙、5は互いに反対側に突設されたリード端子2、2間を接続する端子間接続用伝送路であり、他のリード端子2を迂回して誘電体基板3上に形成されている。6は入出力用伝送路である。
【0007】
図5は、従来の典型的な電子回路装置の第2の従来例を示す。(a)は電子回路装置の上面図、(b)は側面図を示す。図中、図4と同じものは同じ符号で示す。
【0008】
この従来例は図4の端子間接続用伝送線路5の代わりに同軸ケーブル7を用いたもので、リード付きパッケージ1の上面に同軸ケーブル7を設け、互いに反対側のリード端子2、2間を接続するようにしており、図4の従来例に比べて端子間を短い遅延で接続することが出来る。
【0009】
図6は、従来の典型的な電子回路装置の第3の従来例を示す。図中、図4と同様のものは同じ符号で示す。これは同一の誘電体基板3上に複数(2個)のリード付きパッケージ1を実装し、各リード端子2、2間を端子間接続用伝送路5を介し接続した例である。
【0010】
図7は、従来の典型的な電子回路装置の第4の従来例を示す。図中、図5と同様のものは同じ符号で示す。これは図6における遅延量の大きい端子間接続用伝送線路5の代わりに、図5に示した従来例のように、同軸ケーブル7を用いた例で、図6に比べてリード端子2、2間を短い線路で接続することが出来るようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示した上記第1の従来例において、リード付きパッケージ1を誘電体基板3に実装するには、前述したように誘電体基板3にパッケージ挿入用の穴を開ける必要がある。このため、リード付きパッケージ1の下面に接続線路を配することが出来ないことから、特に隣り合わない面に引き出されたリード端子間を接続するには、図4(a)に示すように、リード付きパッケージ1の本体や他のリード端子2を迂回させて端子間接続用伝送線路5を設ける必要があり、伝送路5の長さが長くなる。高周波信号等を伝送する場合にこの伝送線路の遅延増大によって装置の性能が劣化するという問題があった。
【0012】
また、図5に示した第2の従来例のように、一般に同軸ケーブル7による接続は誘電体基板3上の端子間接続用伝送線路5による接続よりも遅延のばらつき(ケーブル長のばらつき)が大きく、正確な遅延量で接続したい場合などに製造歩留まりが低下するという問題があった。
【0013】
さらに、図6に示した第3の従来例においては、リード付きパッケージ1が対向している面は短い伝送線路で接続が可能だが、それ以外の面間のリード端子間接続は、他のリード端子2を迂回する必要やリード付きパッケージ1の物理的大きさの影響で長い伝送線路を用いる必要があり、図4の例と同様に装置の性能が悪い、という問題があった。
【0014】
また、図7に示した第4の従来例においては、リード付きパッケージ1の大きさが小さくならない限り大きな改善効果は得られないという問題があった。また、図5に示した第2の従来例と同様に製造歩留まりが低下するという問題があった。
【0015】
この発明は上記のことに鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、従来の電子回路装置で一枚の誘電体基板上に設けられていた伝送線路や同軸ケーブル、電子回路等の一部を別の誘電体基板上に設け、この誘電体基板を元の誘電体基板上に実装されたリード付きパッケージの上部に配して接続すべき部分間を導体で短い距離でもって正確に接続することにより、高周波特性を改善し、かつ製造歩留まりを改善した電子回路装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明は、集積回路を実装したリード付きパッケージ1を誘電体基板3上に実装した電子回路装置において、前記リード付きパッケージ1の直上に別の誘電体基板8もしくは他の電子回路装置を配し、前記電子回路装置の端子と前記別の誘電体基板8もしくは他の電子回路装置の端子とを導体を介して接続する構成とし、上記目的を達成している。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明の好ましい一実施例を説明する。
【0018】
【実施例1】
図1は本発明の第1の実施例を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図を示す。なお、図4と同じものは同一符号で示す。
【0019】
この実施例は、誘電体基板3の上面に実装されたリード付きパッケージ1の直上の所定の位置に第2の誘電体基板8を配置し、下側の誘電体基板1とリード付きパッケージ1との接続を行う。
【0020】
すなわち、直上に配置された別の誘電体基板8の上面もしくは下面、または多層基板の場合には層間に、反対側にある所定のリード端子2、2間を短い距離でもって接続する端子間接続用伝送路5を設けている。そして、その各端部に、この端子間接続用伝送路5を有する別の誘電体基板8と、リード端子2を有するリード付きパッケージ1が実装された下側の誘電体基板3との所定の部分同士を接続する接続導体9が設けられている。これによって所定のリード端子2、2同士が接続される。
【0021】
したがって、従来の電子回路装置に比べて短い遅延量で端子間を接続できる。また、図5と比較して明らかなように、この実施例では第2の誘電体基板8上に形成したマイクロストリップ線路からなる伝送線路を使用しているため、線路長のばらつきは無視できる程度であり、接続導体9は長さが短く、リード付きパッケージ1のリード引きだし面から上の部分の厚みとほぼ正確に同じ長さとなるので、正確な遅延量で接続が可能となり、製造歩留まりを向上させることができる。
【0022】
また、場合によっては第2の誘電体基板8上に回路部品等を配し、第2の誘電体基板8側を他の電子回路装置とすることもできるため、同軸ケーブルで接続する場合に比べて装置設計の自由度を高めることができる。
【0023】
【実施例2】
図2は本発明第2の実施例を示す図で、図中、図1と同様のものは同じ符号で示す。(a)は本実施例の上面図、(b)は側面図、(c)はB−B’面での展開図、(d)は(a)図において下側のリード付きパッケージ1上に上下反転して設けられる上側の電子回路装置の上面図を示す。また、図中の記号a〜e,a’〜e’はa−a’間〜e−e’間が各々接続導体9で接続されることを示す。
【0024】
この実施例では、図6で示した従来の電子回路装置の右側のリード付きパッケージ1を第2の誘電体基板8側に配し、左側のリード付きパッケージ1の直上に積層状に配するようにしたことに特徴を有している。
【0025】
これによって、図6に示した従来の電子回路装置に比べて短い遅延量で端子間を接続できる。また、第1の実施例と同様の理由で製造歩留まりを向上させられるとともに、装置自体の底面積を小型化することができる。
【0026】
図3は、本発明の効果を示す図で、例としてリング発振回路を構成したときのループ遅延と発振周波数の関係を示す。図中、10は従来の電子回路装置(リング発振回路)のループ遅延と発振周波数、11は本発明の電子回路装置(リング発振回路)のループ遅延と発振周波数、を示す。
【0027】
本発明の電子回路装置は従来の電子回路装置に比べて少ない遅延量で接続することができるため、電子回路装置をリング発振回路とすると、発振周波数をより高い周波数にすることができる。
【0028】
なお、図1、図2に示した第1、第2実施例では便宜上各誘電体基板上に1つのリード付きパッケージ1が実装されている例を示したが、リード付きパッケージ1の数は任意であり、また、その他の回路部品が各誘電体基板3、8上に設けられていても良い。
【0029】
また、各リード付きパッケージ1毎に誘電体基板8を設けても良い。さらに、リード付きパッケージ1の直上に配される誘電体基板8は、必ずしもリード付きパッケージ1を完全に覆う必要はなく、1つのリード付きパッケージ1に対して複数であっても良い。
【0030】
また、図1、図2の第1、第2実施例では、誘電体基板3および8上に設けられた伝送線路5および6として便宜上マイクロストリップ線路を用いたが、コプレーナ型導波路や他の伝送線路を用いても良い。さらに伝送線路の配置は、基板の上面でも下面でも、多層基板の場合は層間でも良い。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による電子回路装置によれば、接続すべき端子間を直上に設けた別の誘電体基板8を用い、短く、かつ正確な長さで接続するようにしたため、高周波特性が改善され、製造時のばらつきを小さく抑えることができるので、高周波特性と製造歩留まりの良好な電子回路装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はB−B’面での展開図である。
【図3】本発明の効果を示す説明図である。
【図4】従来の典型的な電子回路装置の第1の例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図5】従来の典型的な電子回路装置の第2の例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図6】従来の典型的な電子回路装置の第3の例を示す。
【図7】従来の典型的な電子回路装置の第4の例を示す。
【符号の説明】
1 リード付きパッケージ
2 リード端子
3 誘電体基板
4 誘電体基板上の穴とパッケージの間隙
5 端子間接続用伝送線路
6 入出力用伝送線路
7 同軸ケーブル
8 第2の誘電体基板
9 接続導体
10 従来の電子回路装置(発振回路)のループ遅延と発振周波数
11 本発明の電子回路装置(発振回路)のループ遅延と発振周波数、記号a〜e,a’〜e’はa−a’間〜e−e’間が各々接続導体9で接続されることを示す。
【発明の属する技術分野】
この発明は、誘電体基板上にリード付きパッケージを実装してなる電子回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のこの種の典型的な電子回路装置の第1の従来例を示す。(a)は電子回路装置の上面図、(b)は側面図を示し、右半分は(a)図中のA−A’断面を示す。
【0003】
この電子回路装置は、集積回路を実装したリード付きパッケージ1が誘電体基板3上に少なくとも一以上実装されて構成される。この図4では便宜上リード付きパッケージ1が1つのみの電子回路装置を示したが、一般的には任意の数のリード付きパッケージ1やその他の回路部品が誘電体基板3上に実装されて、電子回路装置として機能する。
【0004】
リード付きパッケージ1は平面から見て矩形に形成され、内部には所定の集積回路が設けられ、かつその周囲には複数のリード端子2が突設されている。このリード端子2は信号用、直流電源用、もしくは接地用の端子であり、誘電体基板3上もしくは多層基板の場合基板層間に設けられた伝送線路により、入出力端子として基板端に引き出されたり他の回路部品(リード付きパッケージやチップ抵抗、チップコンデンサ等)と接続されたりする。
【0005】
一般にリード付きパッケージ1は、内部に実装された集積回路の放熱を底面から行ったり、リード端子2の引きだし面と誘電体基板3上面の高さを合わせて実装するために、誘電体基板3にリード付きパッケージ1を挿入する穴を開けて底面を露出して実装する(図4(b)参照)ことが多い。
【0006】
なお、図4中、4は誘電体基板3上の穴とリード付きパッケージ1との間隙、5は互いに反対側に突設されたリード端子2、2間を接続する端子間接続用伝送路であり、他のリード端子2を迂回して誘電体基板3上に形成されている。6は入出力用伝送路である。
【0007】
図5は、従来の典型的な電子回路装置の第2の従来例を示す。(a)は電子回路装置の上面図、(b)は側面図を示す。図中、図4と同じものは同じ符号で示す。
【0008】
この従来例は図4の端子間接続用伝送線路5の代わりに同軸ケーブル7を用いたもので、リード付きパッケージ1の上面に同軸ケーブル7を設け、互いに反対側のリード端子2、2間を接続するようにしており、図4の従来例に比べて端子間を短い遅延で接続することが出来る。
【0009】
図6は、従来の典型的な電子回路装置の第3の従来例を示す。図中、図4と同様のものは同じ符号で示す。これは同一の誘電体基板3上に複数(2個)のリード付きパッケージ1を実装し、各リード端子2、2間を端子間接続用伝送路5を介し接続した例である。
【0010】
図7は、従来の典型的な電子回路装置の第4の従来例を示す。図中、図5と同様のものは同じ符号で示す。これは図6における遅延量の大きい端子間接続用伝送線路5の代わりに、図5に示した従来例のように、同軸ケーブル7を用いた例で、図6に比べてリード端子2、2間を短い線路で接続することが出来るようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示した上記第1の従来例において、リード付きパッケージ1を誘電体基板3に実装するには、前述したように誘電体基板3にパッケージ挿入用の穴を開ける必要がある。このため、リード付きパッケージ1の下面に接続線路を配することが出来ないことから、特に隣り合わない面に引き出されたリード端子間を接続するには、図4(a)に示すように、リード付きパッケージ1の本体や他のリード端子2を迂回させて端子間接続用伝送線路5を設ける必要があり、伝送路5の長さが長くなる。高周波信号等を伝送する場合にこの伝送線路の遅延増大によって装置の性能が劣化するという問題があった。
【0012】
また、図5に示した第2の従来例のように、一般に同軸ケーブル7による接続は誘電体基板3上の端子間接続用伝送線路5による接続よりも遅延のばらつき(ケーブル長のばらつき)が大きく、正確な遅延量で接続したい場合などに製造歩留まりが低下するという問題があった。
【0013】
さらに、図6に示した第3の従来例においては、リード付きパッケージ1が対向している面は短い伝送線路で接続が可能だが、それ以外の面間のリード端子間接続は、他のリード端子2を迂回する必要やリード付きパッケージ1の物理的大きさの影響で長い伝送線路を用いる必要があり、図4の例と同様に装置の性能が悪い、という問題があった。
【0014】
また、図7に示した第4の従来例においては、リード付きパッケージ1の大きさが小さくならない限り大きな改善効果は得られないという問題があった。また、図5に示した第2の従来例と同様に製造歩留まりが低下するという問題があった。
【0015】
この発明は上記のことに鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、従来の電子回路装置で一枚の誘電体基板上に設けられていた伝送線路や同軸ケーブル、電子回路等の一部を別の誘電体基板上に設け、この誘電体基板を元の誘電体基板上に実装されたリード付きパッケージの上部に配して接続すべき部分間を導体で短い距離でもって正確に接続することにより、高周波特性を改善し、かつ製造歩留まりを改善した電子回路装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明は、集積回路を実装したリード付きパッケージ1を誘電体基板3上に実装した電子回路装置において、前記リード付きパッケージ1の直上に別の誘電体基板8もしくは他の電子回路装置を配し、前記電子回路装置の端子と前記別の誘電体基板8もしくは他の電子回路装置の端子とを導体を介して接続する構成とし、上記目的を達成している。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明の好ましい一実施例を説明する。
【0018】
【実施例1】
図1は本発明の第1の実施例を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図を示す。なお、図4と同じものは同一符号で示す。
【0019】
この実施例は、誘電体基板3の上面に実装されたリード付きパッケージ1の直上の所定の位置に第2の誘電体基板8を配置し、下側の誘電体基板1とリード付きパッケージ1との接続を行う。
【0020】
すなわち、直上に配置された別の誘電体基板8の上面もしくは下面、または多層基板の場合には層間に、反対側にある所定のリード端子2、2間を短い距離でもって接続する端子間接続用伝送路5を設けている。そして、その各端部に、この端子間接続用伝送路5を有する別の誘電体基板8と、リード端子2を有するリード付きパッケージ1が実装された下側の誘電体基板3との所定の部分同士を接続する接続導体9が設けられている。これによって所定のリード端子2、2同士が接続される。
【0021】
したがって、従来の電子回路装置に比べて短い遅延量で端子間を接続できる。また、図5と比較して明らかなように、この実施例では第2の誘電体基板8上に形成したマイクロストリップ線路からなる伝送線路を使用しているため、線路長のばらつきは無視できる程度であり、接続導体9は長さが短く、リード付きパッケージ1のリード引きだし面から上の部分の厚みとほぼ正確に同じ長さとなるので、正確な遅延量で接続が可能となり、製造歩留まりを向上させることができる。
【0022】
また、場合によっては第2の誘電体基板8上に回路部品等を配し、第2の誘電体基板8側を他の電子回路装置とすることもできるため、同軸ケーブルで接続する場合に比べて装置設計の自由度を高めることができる。
【0023】
【実施例2】
図2は本発明第2の実施例を示す図で、図中、図1と同様のものは同じ符号で示す。(a)は本実施例の上面図、(b)は側面図、(c)はB−B’面での展開図、(d)は(a)図において下側のリード付きパッケージ1上に上下反転して設けられる上側の電子回路装置の上面図を示す。また、図中の記号a〜e,a’〜e’はa−a’間〜e−e’間が各々接続導体9で接続されることを示す。
【0024】
この実施例では、図6で示した従来の電子回路装置の右側のリード付きパッケージ1を第2の誘電体基板8側に配し、左側のリード付きパッケージ1の直上に積層状に配するようにしたことに特徴を有している。
【0025】
これによって、図6に示した従来の電子回路装置に比べて短い遅延量で端子間を接続できる。また、第1の実施例と同様の理由で製造歩留まりを向上させられるとともに、装置自体の底面積を小型化することができる。
【0026】
図3は、本発明の効果を示す図で、例としてリング発振回路を構成したときのループ遅延と発振周波数の関係を示す。図中、10は従来の電子回路装置(リング発振回路)のループ遅延と発振周波数、11は本発明の電子回路装置(リング発振回路)のループ遅延と発振周波数、を示す。
【0027】
本発明の電子回路装置は従来の電子回路装置に比べて少ない遅延量で接続することができるため、電子回路装置をリング発振回路とすると、発振周波数をより高い周波数にすることができる。
【0028】
なお、図1、図2に示した第1、第2実施例では便宜上各誘電体基板上に1つのリード付きパッケージ1が実装されている例を示したが、リード付きパッケージ1の数は任意であり、また、その他の回路部品が各誘電体基板3、8上に設けられていても良い。
【0029】
また、各リード付きパッケージ1毎に誘電体基板8を設けても良い。さらに、リード付きパッケージ1の直上に配される誘電体基板8は、必ずしもリード付きパッケージ1を完全に覆う必要はなく、1つのリード付きパッケージ1に対して複数であっても良い。
【0030】
また、図1、図2の第1、第2実施例では、誘電体基板3および8上に設けられた伝送線路5および6として便宜上マイクロストリップ線路を用いたが、コプレーナ型導波路や他の伝送線路を用いても良い。さらに伝送線路の配置は、基板の上面でも下面でも、多層基板の場合は層間でも良い。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による電子回路装置によれば、接続すべき端子間を直上に設けた別の誘電体基板8を用い、短く、かつ正確な長さで接続するようにしたため、高周波特性が改善され、製造時のばらつきを小さく抑えることができるので、高周波特性と製造歩留まりの良好な電子回路装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はB−B’面での展開図である。
【図3】本発明の効果を示す説明図である。
【図4】従来の典型的な電子回路装置の第1の例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図5】従来の典型的な電子回路装置の第2の例を示し、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図6】従来の典型的な電子回路装置の第3の例を示す。
【図7】従来の典型的な電子回路装置の第4の例を示す。
【符号の説明】
1 リード付きパッケージ
2 リード端子
3 誘電体基板
4 誘電体基板上の穴とパッケージの間隙
5 端子間接続用伝送線路
6 入出力用伝送線路
7 同軸ケーブル
8 第2の誘電体基板
9 接続導体
10 従来の電子回路装置(発振回路)のループ遅延と発振周波数
11 本発明の電子回路装置(発振回路)のループ遅延と発振周波数、記号a〜e,a’〜e’はa−a’間〜e−e’間が各々接続導体9で接続されることを示す。
Claims (1)
- 集積回路を実装したリード付きパッケージ(1)を誘電体基板(3)上に実装した電子回路装置において、前記リード付きパッケージ(1)の直上に別の誘電体基板(8)もしくは他の電子回路装置を配し、前記電子回路装置の端子と前記別の誘電体基板もしくは他の電子回路装置の端子とを導体を介して接続したことを特徴とする電子回路装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002210476A JP2004055782A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 電子回路装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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---|---|---|---|
JP2002210476A Pending JP2004055782A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 電子回路装置 |
Country Status (1)
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2002
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