JP2004055442A - 除電装置 - Google Patents

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Daisuke Hayakawa
早川 代祐
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Abstract

【課題】除電能力を高めることを目的とする。
【解決手段】除電装置21において、スイッチ回路28がオンオフ動作を連続的に行うと、高電圧発生回路24が基準電圧発生回路25から出力された高電圧を基準として充電動作および放電動作を行い、高電圧発生回路24から出力された正極性の高電圧と基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧とが合成された高電圧と、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧とが放電電極26に交互に印加されることにより、放電電極26から正極性のイオンと負極性のイオンとが交互に放出される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電電極から正極性のイオンと負極性のイオンとを交互に放出させる除電装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、特開2000−58290に開示されているように、放電電極から正極性のイオンと負極性のイオンとを交互に放出させ、これら正極性のイオンと負極性のイオンとを帯電している被除電対象物に吹付けることにより、被除電対象物を除電する除電装置が供されている。図5は、特開2000−58290に開示されている従来の除電装置の電気的な構成を示している。
【0003】
除電装置1において、電源2は、電圧を出力する。スイッチ回路3は、電源2から出力された電圧を正極性の高電圧発生回路4に印加させるための給電経路を開閉し、スイッチ回路5は、電源2から出力された電圧を負極性の高電圧発生回路6に印加させるための給電経路を開閉する。
【0004】
正極性の高電圧発生回路4は、トランス7と、4個のコンデンサおよび4個のダイオードが組合わされてなる倍電圧整流回路8とから構成され、電源2から出力された電圧がスイッチ回路3を介して印加されると、印加された電圧をトランス7にて昇圧し、昇圧された電圧を倍電圧整流回路8にて昇圧・整流し、正極性の高電圧を発生して出力する。
【0005】
負極性の高電圧発生回路6は、トランス9と、4個のコンデンサおよび4個のダイオードが組合わされてなる倍電圧整流回路10とから構成され、電源2から出力された電圧がスイッチ回路5を介して印加されると、印加された電圧をトランス9にて昇圧し、昇圧された電圧を倍電圧整流回路10にて昇圧・整流し、負極性の高電圧を発生して出力する。
【0006】
正極性の高電圧発生回路4と放電電極11との間に接続されている抵抗12および負極性の高電圧発生回路6と放電電極11との間に接続されている抵抗13は、それぞれインピーダンスとして作用する。放電電極11は、正極性の高電圧発生回路4から抵抗12を介して正極性の高電圧が印加され、印加された正極性の高電圧が正側の放電開始電圧まで到達すると、正極性のイオンの放出を開始し、一方、負極性の高電圧発生回路6から抵抗13を介して負極性の高電圧が印加され、印加された負極性の高電圧が負側の放電開始電圧まで到達すると、負極性のイオンの放出を開始する。
【0007】
このような構成によれば、制御装置14は、スイッチ回路3およびスイッチ回路5に一方がオンすると同時に他方がオフするようなオンオフ動作を連続的に行わせると、正極性の高電圧発生回路4から正極性のパルス状の高電圧と負極性の高電圧発生回路6から負極性のパルス状の高電圧とを放電電極11に交互に印加させることにより、放電電極11から正極性のイオンと負極性のイオンとを交互に放出させることができる。そして、これら正極性のイオンと負極性のイオンとを帯電している被除電対象物に吹付けることにより、被除電対象物を除電することができる。
【0008】
ところで、制御装置14がスイッチ回路3およびスイッチ回路5に一方がオンすると同時に他方がオフするようなオンオフ動作を連続的に行わせる構成では、正極性の高電圧発生回路4および負極性の高電圧発生回路6においては、一方の高電圧発生回路内のコンデンサに電荷を蓄積する充電動作と、他方の高電圧発生回路内のコンデンサから電荷を放出する放電動作とを同時に行うことになる。
【0009】
ところが、このように一方の高電圧発生回路内のコンデンサに電荷を蓄積する充電動作と、他方の高電圧発生回路内のコンデンサから電荷を放出する放電動作とを同時に行う構成では、以下に示すような不具合がある。
【0010】
すなわち、上記した除電装置1では、正極性の高電圧発生回路4および負極性の高電圧発生回路6は、それぞれが接地レベル(0ボルト)を基準として充電動作および放電動作を行うように構成されている。この場合、インピーダンスとして作用する抵抗12および13の抵抗値は、正極性の高電圧発生回路4および負極性の高電圧発生回路6が充電動作を適切に行えるように大きく設定されている。しかしながら、その一方で、放電時間がコンデンサの静電容量と抵抗12や抵抗13の抵抗値との積である時定数により決定されるという事情から、抵抗12および抵抗13の抵抗値が大きく設定されていると、正極性の高電圧発生回路4および負極性の高電圧発生回路6が放電動作を行うときの放電時間が長くなる。
【0011】
そのため、上記したように、一方の高電圧発生回路内のコンデンサに電荷を蓄積する充電動作と、他方の高電圧発生回路内のコンデンサから電荷を放出する放電動作とを同時に行うことになると、一方の高電圧発生回路が充電動作を行うときの充電速度が他方の高電圧発生回路における放電動作の悪影響により鈍化されることになる。その結果、図7(b)に示すように、放電電極11に印加されるパルス状の高電圧が正側の放電開始電圧(図7中「+Va」参照)まで到達するのに要する立上がり時間(図7中「T1」参照)が長くなると共に、負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間(図7中「T3」参照)が長くなる。
【0012】
そして、このように立上がり時間および立下がり時間が長くなると、放電電極11に印加される高電圧が正側の放電開始電圧以上となっている放電時間(図7中「T2」参照)および負側の放電開始電圧以下となっている放電時間(図7中「T4」参照)に単位時間あたりのイオンの放出量が依存するという事情から、放電電極11に印加される高電圧が正側の放電開始電圧以上となっている放電時間および負側の放電開始電圧以下となっている放電時間が短くなる分、単位時間あたりのイオンの放出量が低下することになり、その結果、除電能力が低下し、所望の除電能力を適切に得ることができなくなる。
【0013】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、単位時間あたりのイオンの放出量を増大させることにより、除電能力を高めることができ、所望の除電能力を適切に得ることができる除電装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した除電装置は、
電源から印加された電圧を昇圧し、正極性および負極性のうちの一方の極性の高電圧を発生する高電圧発生手段と、
電源から印加された電圧を昇圧し、前記高電圧発生手段から発生される高電圧の略2分の1であって且つ正極性および負極性のうちの他方の極性の高電圧を基準電圧として発生する基準電圧発生手段と、
一方の極性の高電圧が印加されることにより、一方の極性のイオンを放出すると共に、他方の極性の高電圧がインピーダンス手段を介して印加されることにより、他方の極性のイオンを放出する放電電極と、
前記電源から前記高電圧発生手段への電圧の印加をオンオフするためのオンオフ動作を行うスイッチ手段とを備え、
前記高電圧発生手段は、前記スイッチ手段がオンオフ動作を連続的に行うことに応じて、前記基準電圧発生手段から基準電圧として出力された高電圧を基準として充電動作および放電動作を連続的に行って高電圧を断続的に出力し、
前記放電電極は、前記高電圧発生手段が高電圧を断続的に出力することに応じて、前記高電圧発生手段から出力された一方の極性の高電圧と前記基準電圧発生手段から基準電圧として出力された他方の極性の高電圧とが合成された高電圧と、前記基準電圧発生手段から基準電圧として出力された他方の極性の高電圧とが交互に印加されることにより、一方の極性のイオンと他方の極性のイオンとを交互に放出するように構成したところに特徴を有する。
【0015】
このような構成によれば、スイッチ手段がオンオフ動作を連続的に行うと、高電圧発生手段が基準電圧発生手段から基準電圧として出力された高電圧を基準として充電動作および放電動作を行い、高電圧発生手段から出力された一方の極性の高電圧と基準電圧発生手段から基準電圧として出力された他方の極性の高電圧とが合成された高電圧と、基準電圧発生手段から基準電圧として出力された他方の極性の高電圧とが放電電極に交互に印加されることにより、放電電極から一方の極性のイオンと他方の極性のイオンとが交互に放出される。
【0016】
したがって、正極性の高電圧発生回路および負極性の高電圧発生回路のそれぞれが接地レベル(0ボルト)を基準として充電動作および放電動作を行う従来のものとは異なって、一方の高電圧発生回路が充電動作を行うときの充電速度が他方の高電圧発生回路における放電動作の悪影響により鈍化されることはない。このようにして、放電電極に印加される高電圧が正側の放電開始電圧まで到達するのに要する立上がり時間を短くすることができ、または、放電電極に印加される高電圧が負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間を短くすることができ、全体として単位時間あたりのイオンの放出量を増大させることができる。これにより、除電能力を高めることができ、所望の除電能力を適切に得ることができる。
【0017】
また、請求項2に記載した除電装置は、
前記インピーダンス手段に対して並列に接続され、前記スイッチ手段に連動し、前記スイッチ手段におけるオンオフ動作とは反対のオンオフ動作を行う別のスイッチ手段を備えて構成したところに特徴を有する。
【0018】
このような構成によれば、スイッチ手段がオンしているときは、別のスイッチ手段がオフし、高電圧発生手段とインピーダンス手段とが電気的に接続された状態となるので、高電圧発生手段が充電動作を速やかに行うことができ、一方、スイッチ手段がオフしているときは、別のスイッチ手段がオンし、高電圧発生手段とインピーダンス手段とが電気的に接続されているものの、高電圧発生手段が放電動作を行うときのインピーダンス成分が低下するので、高電圧発生手段が放電動作を速やかに行うことができ、全体として単位時間あたりのイオンの放出量をより増大させることができる。これにより、除電能力をより高めることができ、所望の除電能力をより適切に得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例について、図1、図2および図6を参照して説明する。まず、図1は、除電装置21の電気的な構成を機能ブロック図として示している。除電装置21は、昇圧回路22および整流回路23からなる高電圧発生回路24(本発明でいう高電圧発生手段)と、基準電圧発生回路25(本発明でいう基準電圧発生手段)と、放電電極26と、抵抗27(本発明でいうインピーダンス手段)と、スイッチ回路28(本発明でいうスイッチ手段)とを備えて構成されている。
【0020】
図2は、除電装置21の電気回路図を示している。高電圧発生回路24は、トランス29と、4個のダイオードおよび4個のコンデンサからなる4段の倍電圧整流回路30とから構成されている。トランス29の1次側は、スイッチ回路28を介して交流電源31(本発明でいう電源)に接続されていると共に、トランス29の2次側は、倍電圧整流回路30の入力端子に接続され、倍電圧整流回路30の出力端子は、放電電極26に接続されている。このような構成により、高電圧発生回路24は、交流電源31から出力された交流電圧がスイッチ回路28を介して印加されると、印加された交流電圧をトランス29にて昇圧し、昇圧された交流電圧を倍電圧整流回路30にて昇圧・整流し、正極性の高電圧を発生し、放電電極26に出力する。
【0021】
基準電圧発生回路25は、トランス32と、2個のダイオードおよび2個のコンデンサからなる2段の倍電圧整流回路33とから構成されている。トランス32の1次側は、交流電源31に接続されていると共に、トランス32の2次側は、倍電圧整流回路33の入力端子に接続され、倍電圧整流回路33の出力端子は、抵抗27を介して放電電極26に接続されている。このような構成により、基準電圧発生回路25は、交流電源31から出力された交流電圧が印加されると、印加された交流電圧をトランス32にて昇圧し、昇圧された交流電圧を倍電圧整流回路33にて昇圧・整流し、負極性の高電圧を基準電圧として発生し、抵抗27を介して放電電極26に出力する。
【0022】
尚、高電圧発生回路24から出力される正極性の高電圧および基準電圧発生回路25から出力される負極性の高電圧は、直流電圧である。また、トランス29が上記した昇圧回路22に相当し、倍電圧整流回路30が上記した整流回路23に相当する。この場合、上記した構成では、昇圧回路22と整流回路23とを別々に設けているが、1つの回路が昇圧・整流する構成であっても良い。さらに、高電圧発生回路24のトランス29の昇圧能力と基準電圧発生回路25のトランス32の昇圧能力とは、同じであり、基準電圧発生回路25の倍電圧整流回路33の昇圧能力は、高電圧発生回路24の倍電圧整流回路30の昇圧能力の略2分の1である。
【0023】
そして、基準電圧発生回路25の倍電圧整流回路33の出力端子は、高電圧発生回路24にも接続されており、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧が高電圧発生回路24に印加されるように構成されている。
【0024】
制御装置34は、スイッチ回路28のオンオフ動作を制御する。放電電極26は、高電圧発生回路24から出力された正極性の高電圧と基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧とが合成された高電圧が印加され、印加された正極性の高電圧が正側の放電開始電圧まで到達すると、正極性のイオンの放出を開始し、一方、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧が抵抗27を介して印加され、印加された負極性の高電圧が負側の放電開始電圧まで到達すると、負極性のイオンの放出を開始する。尚、スイッチ回路28がオンオフ動作を行うことに応じて放電電極26に印加される高電圧の周波数は、数十Hz程度である。
【0025】
ところで、本実施例では、交流電源31から出力された交流電圧が基準電圧発生回路25に常に印加される構成であるが、例えば交流電源31と基準電圧発生回路25との間に電源スイッチ回路を接続することにより、当該電源スイッチ回路がオンしていることを条件として、交流電源31から出力された交流電圧が基準電圧発生回路25に印加される構成であっても良い。この場合、交流電源31と、基準電圧発生回路25およびスイッチ回路28の接続点との間に電源スイッチ回路を接続するのが望ましい。
【0026】
次に、上記した構成の作用について、図6を参照して説明する。
まず、除電装置21が交流電源31に接続された状態では、交流電源31から出力された交流電圧が基準電圧発生回路25に常に印加されることになる。基準電圧発生回路25は、上記したように、交流電源31から出力された交流電圧が印加されると、印加された交流電圧をトランス32にて昇圧し、昇圧された交流電圧を倍電圧整流回路33にて昇圧・整流し、負極性の高電圧を基準電圧として発生する。そして、放電電極26は、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧が抵抗27を介して印加され、印加された負極性の高電圧が負側の放電開始電圧まで到達すると、負極性のイオンの放出を開始する。
【0027】
さて、ここで、スイッチ回路28がオンオフ動作を行った場合を説明する。ここでは、
(1)スイッチ回路28がオフからオンに切替わったとき
(2)スイッチ回路28がオンからオフに切替わったとき
をそれぞれ説明する。
【0028】
(1)スイッチ回路28がオフからオンに切替わったとき
スイッチ回路28がオフからオンに切替わると、交流電源31から出力された交流電圧がスイッチ回路28を介して高電圧発生回路24に印加されることになる。高電圧発生回路24は、上記したように、交流電源31から出力された交流電圧が印加されると、印加された交流電圧をトランス29にて昇圧し、昇圧された交流電圧を倍電圧整流回路30にて昇圧・整流し、正極性の高電圧を発生して出力する。このとき、高電圧発生回路24は、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧が印加されているので、倍電圧整流回路30のコンデンサに電荷を蓄積する充電動作を当該基準電圧発生回路25から基準電圧として印加されている負極性の高電圧を基準として行う。
【0029】
そして、この場合は、基準電圧発生回路25が負極性の高電圧を常に基準電圧として発生して出力しているので、高電圧発生回路24から出力された正極性の高電圧と基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧とが合成された高電圧が放電電極26に印加されることになる。
【0030】
具体的に説明すると、基準電圧発生回路25の倍電圧整流回路33の昇圧能力が高電圧発生回路24の倍電圧整流回路30の昇圧能力の2分の1であるので、高電圧発生回路24から出力された正極性の高電圧が「+2V(ボルト)」であると仮定すると、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧が「−V(ボルト)」となり、それらが合成された「+V(ボルト)」の正極性の高電圧が放電電極26に印加されることになる。そして、放電電極26は、このようにして「+V(ボルト)」の正極性の高電圧が印加され、印加された正極性の高電圧が正側の放電開始電圧まで到達すると、正極性のイオンの放出を開始する。
【0031】
ここで、放電電極26に印加される高電圧が負側の放電開始電圧から正側の放電開始電圧まで到達するのに要する立上がり時間について、図6(a)を参照して説明する。この場合、高電圧発生回路24は、上記したように基準電圧発生回路25から基準電圧として出力されている負極性の高電圧を基準として充電動作を行うことになるので、放電電極26に印加される高電圧が負側の放電開始電圧(図6中「−Va」参照)から正側の放電開始電圧(図6中「+Va」参照)まで到達するのに要する立上がり時間(図6中「T11」参照)は、従来の構成における立上がり時間(図7中「T1」参照)よりも短くなる。そして、これに伴って、放電電極26に印加される高電圧が正側の放電開始電圧以上となっている放電時間(図6中「T12」参照)は、従来の構成における放電時間(図7中「T2」参照)よりも長くなり、その分、単位時間あたりの正極性のイオンの放出量が増大することになる。
【0032】
(2)スイッチ回路28がオンからオフに切替わったとき
スイッチ回路28がオンからオフに切替わると、交流電源31から出力された交流電圧がスイッチ回路28を介して高電圧発生回路24に印加されなくなる。このとき、高電圧発生回路24は、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧が印加されているので、倍電圧整流回路30のコンデンサから電荷を放出する放電動作を当該基準電圧発生回路25から基準電圧として印加されている負極性の高電圧を基準として行う。
【0033】
そして、この場合は、基準電圧発生回路25が負極性の高電圧を常に基準電圧として発生して出力しているので、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧のみが放電電極26に印加されることになる。
【0034】
具体的に説明すると、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された「−V(ボルト)」の負極性の高電圧のみが放電電極26に印加されることになる。そして、放電電極26は、このようにして「−V(ボルト)」の負極性の高電圧が印加され、印加された負極性の高電圧が負側の放電開始電圧まで到達すると、負極性のイオンの放出を開始する。
【0035】
以上に説明したように第1実施例によれば、除電装置21において、スイッチ回路28がオンオフ動作を連続的に行うと、高電圧発生回路24が基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧を基準として充電動作と放電動作とを交互に行い、高電圧発生回路24から出力された正極性の高電圧と基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧とが合成された高電圧と、基準電圧発生回路25から基準電圧として出力された負極性の高電圧とが放電電極26に交互に印加されることにより、放電電極26から正極性のイオンと負極性のイオンとが交互に放出されるように構成した。
【0036】
したがって、高電圧発生回路および負極性の高電圧発生回路のそれぞれが接地レベル(0ボルト)を基準として充電動作および放電動作を行う従来のものとは異なって、一方の高電圧発生回路が充電動作を行うときの充電速度が他方の高電圧発生回路における放電動作の悪影響により鈍化されることはなく、放電電極26に印加される高電圧が負側の放電開始電圧から正側の放電開始電圧まで到達するのに要する立上がり時間を短くすることができる。これにより、全体として単位時間あたりのイオンの放出量を増大させることができ、除電能力を高めることができ、所望の除電能力を適切に得ることができる。
【0037】
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について、図3および図6を参照して説明する。尚、上記した第1実施例と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。この第2実施例は、上記した第1実施例で説明した高電圧発生回路24の倍電圧整流回路30におけるダイオードの方向および基準電圧発生回路25の倍電圧整流回路33におけるダイオードの方向を反対にすることにより、高電圧発生回路が負極性の高電圧を発生すると共に、基準電圧発生回路が正極性の高電圧を基準電圧として発生するように構成したものである。
【0038】
すなわち、除電装置41において、高電圧発生回路42(本発明でいう高電圧発生手段)の倍電圧整流回路43におけるダイオードの方向は、上記した第1実施例で説明した高電圧発生回路24の倍電圧整流回路30におけるダイオードの方向とは反対になっており、交流電源31から出力された交流電圧がスイッチ回路28を介して印加されると、負極性の高電圧を発生し、放電電極26に出力する。
【0039】
また、基準電圧発生回路44(本発明でいう基準電圧発生手段)の倍電圧整流回路45におけるダイオードの方向は、上記した第1実施例で説明した基準電圧発生回路25の倍電圧整流回路33におけるダイオードの方向とは反対になっており、交流電源31から出力された交流電圧が印加されると、正極性の高電圧を基準電圧として発生し、抵抗27を介して放電電極26に出力する。
【0040】
ここで、放電電極26に印加される高電圧が正側の放電開始電圧から負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間について、図6(b)を参照して説明する。この場合、高電圧発生回路42は、基準電圧発生回路44から基準電圧として出力されている正極性の高電圧を基準として充電動作を行うことになるので、放電電極26に印加される高電圧が正側の放電開始電圧から負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間(図6中「T23」参照)は、従来の構成における立下がり時間(図7中「T3」参照)よりも短くなる。そして、これに伴って、放電電極26に印加される高電圧が負側の放電開始電圧以下となっている放電時間(図6中「T24」参照)は、従来の構成における放電時間(図7中「T4」参照)よりも長くなり、その分、単位時間あたりの負極性のイオンの放出量が増大することになる。
【0041】
以上に説明したように第2実施例によれば、除電装置41において、高電圧発生回路42および基準電圧発生回路44の正負の特性のみが上記した第1実施例に記載したものと相違し、他の部分については上記した第1実施例に記載したものと同様の構成であるので、上記した第1実施例に記載したものと同様の作用効果を得ることができる。すなわち、この場合は、放電電極26に印加される高電圧が正側の放電開始電圧から負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間を短くすることができる。これにより、全体として単位時間あたりのイオンの放出量を増大させることができ、除電能力を高めることができ、所望の除電能力を適切に得ることができる。
【0042】
(第3実施例)
次に、本発明の第3実施例について、図4および図7を参照して説明する。尚、上記した第1実施例と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。この第3実施例は、上記した第1実施例で説明した抵抗27に対して並列に別のスイッチ回路を接続し、別のスイッチ回路が上記した第1実施例で説明したスイッチ回路28とは反対のオンオフ動作を行うように構成したものである。
【0043】
すなわち、除電装置51において、抵抗27に対して並列に別のスイッチ回路52(本発明でいう別のスイッチ手段)が接続されている。別のスイッチ回路52は、スイッチ回路28とは反対のオンオフ動作を行う。このような構成では、スイッチ回路28がオフからオンに切替わると、別のスイッチ回路52がオンからオフに切替わる。この場合は、上記した第1実施例に記載したものと電気的に等価となる。
【0044】
これに対して、スイッチ回路28がオンからオフに切替わると、別のスイッチ回路52がオフからオンに切替わる。この場合は、上記した第1実施例に記載したものとは異なって、高電圧発生回路24と抵抗27とが電気的に接続されているものの、高電圧発生回路24が放電動作を行うときのインピーダンス成分が低下することになる。
【0045】
ここでも、放電電極26に印加される高電圧が負側の放電開始電圧から正側の放電開始電圧まで到達するのに要する立上がり時間および正側の放電開始電圧から負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間について、図7(a)を参照して説明する。この場合、放電電極26に印加される高電圧が負側の放電開始電圧から正側の放電開始電圧まで到達するのに要する立上がり時間(図7中「T31」参照)は、上記した第1実施例の構成における立上がり時間(図6中「T11」参照)と同様にして、従来の構成における立上がり時間(図7中「T1」参照)よりも短くなる。そして、これに伴って、放電電極26に印加される高電圧が正側の放電開始電圧以上となっている放電時間(図7中「T32」参照)は、従来の構成における放電時間(図7中「T2」参照)よりも長くなり、その分、単位時間あたりの正極性のイオンの放出量が増大することになる。
【0046】
一方、放電電極26に印加される高電圧が正側の放電開始電圧から負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間(図7中「T33」参照)は、上記したようにインピーダンス成分が低下する分、上記した第1実施例の構成における立下がり時間(図6中「T13」参照)(従来の構成における立下がり時間(図6中「T3」参照))よりも短くなる。そして、これに伴って、放電電極26に印加される高電圧が負側の放電開始電圧以下となっている放電時間(図7「T34」参照)は、上記した第1実施例の構成における放電時間(図6中「T14」参照)(従来の構成における放電時間(図6中「T4」参照))よりも長くなり、その分、単位時間あたりの負極性のイオンの放出量も増大することになる。
【0047】
以上に説明したように第3実施例によれば、除電装置51において、抵抗27に対して並列に接続され、スイッチ回路28におけるオンオフ動作とは反対のオンオフ動作を行う別のスイッチ回路52を備えて構成したので、スイッチ回路28がオフしているときは、別のスイッチ回路52がオンし、高電圧発生回路24が放電動作を行うときのインピーダンス成分が低下するので、高電圧発生回路24が放電動作を速やかに行うことができ、全体として単位時間あたりのイオンの放出量をより増大させることができる。これにより、除電能力をより高めることができ、所望の除電能力をより適切に得ることができる。
【0048】
(その他の実施例)
本発明は、上記した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
基準電圧発生回路は、交流電源から印加された交流電圧に基づいて基準電圧となる高電圧を発生する構成に限らず、直流電源から印加された直流電圧に基づいて基準電圧となる高電圧を発生する構成であっても良い。
【0049】
高電圧発生回路および基準電圧発生回路は、トランスが省略されている構成、つまり、倍電圧整流回路のみにて昇圧する構成であっても良い。
第2実施例に、第3実施例に記載した別のスイッチ回路を適用した構成であっても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の除電装置によれば、スイッチ手段がオンオフ動作を連続的に行うと、高電圧発生手段が基準電圧発生手段から基準電圧として出力された高電圧を基準として充電動作および放電動作を行い、高電圧発生手段から出力された他方の極性の高電圧と基準電圧発生手段から基準電圧として出力された一方の極性の高電圧とが合成された高電圧と、基準電圧発生手段から基準電圧として出力された一方の極性の高電圧とが放電電極に交互に印加されることにより、放電電極から一方の極性のイオンと他方の極性のイオンとが交互に放出されるように構成した。
【0051】
したがって、放電電極に印加される高電圧が負側の放電開始電圧から正側の放電開始電圧まで到達するのに要する立上がり時間を短くすることができ、または、放電電極に印加される高電圧が正側の放電開始電圧から負側の放電開始電圧まで到達するのに要する立下がり時間を短くすることができ、全体として単位時間あたりのイオンの放出量を増大させることができ、これにより、除電能力を高めることができ、所望の除電能力を適切に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す機能ブロック図
【図2】電気回路図
【図3】本発明の第2実施例を示す電気回路図
【図4】本発明の第3実施例を示す電気回路図
【図5】従来例を示す電気回路図
【図6】波形図
【図7】図6相当図
【符号の説明】
図面中、21は除電装置、24は高電圧発生回路(高電圧発生手段)、25は基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、26は放電電極、27は抵抗(インピーダンス手段)、28はスイッチ回路(スイッチ手段)、31は交流電源(電源)、41は除電装置、42は高電圧発生回路(高電圧発生手段)、44は基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、51は除電装置、52は別のスイッチ回路(別のスイッチ手段)である。

Claims (2)

  1. 電源から印加された電圧を昇圧し、正極性および負極性のうちの一方の極性の高電圧を発生する高電圧発生手段と、
    電源から印加された電圧を昇圧し、前記高電圧発生手段から発生される高電圧の略2分の1であって且つ正極性および負極性のうちの他方の極性の高電圧を基準電圧として発生する基準電圧発生手段と、
    一方の極性の高電圧が印加されることにより、一方の極性のイオンを放出すると共に、他方の極性の高電圧がインピーダンス手段を介して印加されることにより、他方の極性のイオンを放出する放電電極と、
    前記電源から前記高電圧発生手段への電圧の印加をオンオフするためのオンオフ動作を行うスイッチ手段とを備え、
    前記高電圧発生手段は、前記スイッチ手段がオンオフ動作を連続的に行うことに応じて、前記基準電圧発生手段から基準電圧として出力された高電圧を基準として充電動作および放電動作を連続的に行って高電圧を断続的に出力し、
    前記放電電極は、前記高電圧発生手段が高電圧を断続的に出力することに応じて、前記高電圧発生手段から出力された一方の極性の高電圧と前記基準電圧発生手段から基準電圧として出力された他方の極性の高電圧とが合成された高電圧と、前記基準電圧発生手段から基準電圧として出力された他方の極性の高電圧とが交互に印加されることにより、一方の極性のイオンと他方の極性のイオンとを交互に放出することを特徴とする除電装置。
  2. 前記インピーダンス手段に対して並列に接続され、前記スイッチ手段に連動し、前記スイッチ手段におけるオンオフ動作とは反対のオンオフ動作を行う別のスイッチ手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載した除電装置。
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JP2016110712A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 Smc株式会社 イオナイザ

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