JP2004055120A - 媒体保管システムおよびそれ用のカートリッジハンドリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】性能の向上した媒体保管システム用のカートリッジハンドリング装置を提供する。
【解決手段】媒体保管システム(12)用のカートリッジハンドリング装置(10)であって、キャリッジ(30)と、該キャリッジに回動式に取り付けられた並進フレーム(26)と、前記キャリッジに作動連結されて、前記並進フレームを前記媒体保管システムのy軸を中心に回転させる回転駆動システム(34)と、前記並進フレーム内に取り付けられた少なくとも1つのカートリッジ係合アセンブリ(24)とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】媒体保管システム(12)用のカートリッジハンドリング装置(10)であって、キャリッジ(30)と、該キャリッジに回動式に取り付けられた並進フレーム(26)と、前記キャリッジに作動連結されて、前記並進フレームを前記媒体保管システムのy軸を中心に回転させる回転駆動システム(34)と、前記並進フレーム内に取り付けられた少なくとも1つのカートリッジ係合アセンブリ(24)とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、包括的には媒体保管システムに、特に、媒体保管システムおよびそれ用のカートリッジハンドリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
データのデータカートリッジへの書き込みおよび/またはそれからの読み出しを行うことができるように、データカートリッジを既知場所に保管すると共に、所望のデータカートリッジを取り出すために、媒体保管システムまたはオートチェンジャが一般的に使用されている。したがって、大量のコンピュータ可読データを多数のデータカートリッジに保存して、単一のコンピュータか、ネットワークで媒体保管システムに接続された多数のコンピュータでアクセスすることができる。
【0003】
そのような媒体保管システムは、1つまたは複数の保管マガジンと、カートリッジ読み書き装置とを備えることができる。保管マガジンは、データカートリッジ用の保管場所として機能し、読み書き装置は、データカートリッジ内のデータの読取りおよび/またはそれへの書き込みを行うために使用することができる。媒体保管システムはまた、カートリッジ係合アセンブリと共に、このカートリッジ係合アセンブリを媒体保管システム内に保管されているデータカートリッジ間で移動させる駆動システムも備えることができる。たとえば、あるデータカートリッジを読み取ろうとする場合、制御システムがカートリッジ係合アセンブリを所望のデータカートリッジの場所へ移動させる。それから、カートリッジ係合アセンブリがデータカートリッジを取り出して、それをカートリッジ読み書き装置へ送り、そこでユーザはそれのデータにアクセスすることができる。制御システムはまた、読み書き作業の後、カートリッジ係合アセンブリによってデータカートリッジを保管マガジンに戻すことができる。
【0004】
保管マガジンおよび読み書き装置は、ほぼU字形をなして媒体保管システム内に配置されている。すなわち、保管マガジンは、互いに向き合わせて配置され(すなわち、各々がU字形配置の一方の「脚部」を形成し)、読み書き装置は、保管マガジン間に、それらに対して垂直の関係に配置されている。
【0005】
したがって、カートリッジ係合アセンブリは、データカートリッジにアクセスしてそれを保管マガジンおよび読み書き装置間で搬送するために、U字形経路に沿って移動する、すなわち「歩き回る」必要がある。場合によっては、これは時間のかかる作業であろう。たとえば、カートリッジ係合アセンブリは、媒体保管システムのU字形経路の一方の脚部で「待機」している時に、U字形経路の他方の脚部上の保管マガジンに入っているデータカートリッジの取り出しを求める要求を受け取ることがある。したがって、保管マガジンから所望のデータカートリッジを取り出すために、カートリッジ係合アセンブリは、U字形経路に沿って読み書き装置を通過して、U字形経路の他方の脚部まで移動しなければならない。データカートリッジを取り出した後、そのデータカートリッジを読み書き装置に届けるために、カートリッジ係合アセンブリはU字形経路に沿って戻らなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、媒体保管システム用のカートリッジハンドリング装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
媒体保管システム用のカートリッジハンドリング装置の実施形態は、キャリッジと、キャリッジに回動式に取り付けられた並進フレームとを備えている。回転駆動システムが、キャリッジに作動連結されており、この回転駆動システムは、並進フレームを媒体保管システムのy軸を中心にして回転させる。少なくとも1つのカートリッジ係合アセンブリが、並進フレーム内に取り付けられている。
【0008】
本発明の説明的かつ現時点で好適な実施形態を図面に示す。
【0009】
【発明の実施の形態】
媒体保管システム12に使用することができるようなカートリッジハンドリング装置10(図1)を、本発明の実施形態に従って本明細書に図示して説明する。簡単に言うと、媒体保管システム12(図1)は、1つまたは複数の保管マガジン16と、1つまたは複数の読み書き装置18と、カートリッジハンドリング装置10とを備えている。カートリッジハンドリング装置10は、保管マガジン16と読み書き装置18との間に取り付けられており、その間でデータカートリッジ14を搬送するように作動することができる。
【0010】
本発明の教示に従って使用できるような媒体保管システム12の1つの実施形態が、図1に示されている。図1に示された実施形態では、保管マガジン16は、互いに向き合った2つの縦積みスタック20、21に挟まれるように配置されている。また、1つまたは複数の読み書き装置18も、読取りおよび/書き込み作業を行うことができるように、媒体保管システム12内に適当に配置されている。図1に示された実施形態では、読み書き装置18が、媒体保管システム12の上部で保管マガジン16の2つのスタック20、21間に取り付けられているように図示されている。
【0011】
媒体保管システム12の以上の説明は、本発明のカートリッジハンドリング装置10を使用することができる1つの環境を十分に理解できるようにするためのものである。しかし、カートリッジハンドリング装置10は、現時点で周知であるか、将来に開発される広範囲の他の形式または形状の媒体保管システムのいずれにも組み合わせて使用することができることを理解されたい。また、図1に示されている座標x、yおよびzは、説明のためのものである。これらの座標は空間に固定されているのではなく、媒体保管システム12に対して固定されている。
【0012】
たとえば、保管マガジン16および読み書き装置18を図1の特定形状に配置した媒体保管システム12を示しているが、他の適当な形状も、本発明の範囲に入ると考えられる。たとえば、読み書き装置18をスタック20、21の一方の内部に配置して、それが保管マガジン16と同じ方向に面するようにしてもよい。
【0013】
さらに、媒体保管システム12内の保管マガジン16および読み書き装置18の数および配置は、さまざまな設計への考慮に応じて決まることがわかっている。そのような考慮点には、媒体保管システム12の一人または複数のユーザがデータにアクセスする頻度が含まれるが、それに制限されることはない。すなわち、ユーザがそのデータに頻繁にアクセスする必要がある時、保管マガジン16の数を少なくし、かつ/または読み書き装置18の数を多くしてもよい。同様に、ユーザがそのデータにアクセスする頻度が低い時、保管マガジン16の数を多くし、かつ/または読み書き装置18の数を少なくしてもよい。他の考慮点として、媒体保管システムの所望寸法が含まれるであろう。
【0014】
また、媒体保管システム12は、特定形式またはスタイルの読み書き装置18または保管マガジン16での使用に制限されないことに注意されたい。たとえば、読み書き装置18は、多重容量(multi−capacity)ドライブ(すなわち、2つ以上のデータカートリッジ14を受け取るように構成されている)でもよいが、他の実施形態では、読み書き装置18を単一容量ドライブにしてもよい。同様に、保管マガジン16には、データカートリッジ14を受け取るためにいずれの適当数の保管室または「スロット」を設けてもよい。
【0015】
媒体保管システム12も、特定の形式またはスタイルの保管媒体での使用に制限されない。本明細書では、媒体保管システム12が、磁気記憶媒体(すなわち、データカートリッジ14)に、さらに具体的に言うと、デジタル・リニヤ・テープ(DLT)またはリニア・テープ・オープン(LTO)データカートリッジ)に使用できるように説明されている。しかし、いずれの適当な保管媒体も、たとえば、限定的ではないが、磁気ディスクまたはテープや光学媒体などを本発明の教示に従って使用することができる。本明細書で使用する(たとえば、カートリッジハンドリング装置10などの)「カートリッジ」という用語は、データカートリッジ媒体での使用に制限されるものではなく、他のいずれの適当な媒体にも使用できることにも注意されたい。
【0016】
図1の媒体保管システム12はまた、カートリッジハンドリング装置10を備えている。1つの実施形態によれば、カートリッジハンドリング装置10は、カートリッジ係合アセンブリ24と、並進フレーム26と、キャリッジ30とを備えることができる。簡単に言うと、キャリッジ30は、矢印32の方向に上昇および降下することができるように、媒体保管システム12内に取り付けられている。並進フレーム26は、キャリッジ30(図5も参照されたい)に回動式に取り付けられて、矢印31の方向に回転することができる。カートリッジ係合アセンブリ24は、並進フレーム26内に取り付けられて、キャリッジ30と共に上下移動し、並進フレーム26と共に回転し、またほぼ矢印27で示された方向への側方移動も可能である。
【0017】
次に、図6および図7を参照しながら、カートリッジ係合アセンブリ24の実施形態をさらに詳細に説明する。ここでは、カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内で移動させる時、データカートリッジ14を保管マガジン16および読み書き装置18間で搬送できるように、カートリッジ係合アセンブリ24がデータカートリッジ14にアクセスできる(すなわち、取り出しおよび突き出しを行う)ようにしたことを理解すれば十分である。
【0018】
カートリッジハンドリング装置10は、以下のようにして本発明の1つの実施形態に従った媒体保管システム12内に取り付けることができる。少なくとも1つの垂直ガイド60(たとえば、ポールまたはシリンダ、「I字形ビーム」など)を媒体保管システム12に取り付けて、(たとえば、床および媒体保管システム12の蓋間で)z軸上に垂直変位経路を定めることができる。キャリッジ30の側部に1つまたは複数のブラケット62を取り付けて、カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内に取り付けた時、垂直ガイド60に摺動可能に係合するようにしてもよい。従って、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システム12内を垂直ガイド60によって定められた垂直変位経路に沿って移動することができる。
【0019】
垂直ガイド60およびブラケット62は、いずれの適当な材料で形成してもよい。好ましくは、垂直ガイド60および/またはブラケット62を低摩擦材料(たとえば、テフロン(TEFLON)(登録商標)で被覆して、互いに容易に摺動できるようにする。垂直ガイドシステムの他の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。たとえば、媒体保管システム12内に垂直変位経路を定めるために、ホィールまたはベアリングアセンブリ(図示せず)を設けてもよい。本発明の教示に精通すれば、当該技術分野の専門家であれば、さらに別の垂直ガイドシステムも十分に理解して、容易に本発明に使用できるようにすることができる。
【0020】
カートリッジハンドリング装置10用にリフトシステム33を設けることができ、これの作動によって、キャリッジ30を垂直変位経路で移動させることができる。1つの実施形態では、リフトシステム33は、キャリッジ30に取り付けられた駆動モータ64を有することができる。駆動モータ64は、1つまたは複数の駆動軸68によって歯車アセンブリ66に連結することができ、この歯車アセンブリ66は、媒体保管システム12に取り付けられたガイドトラック70と噛み合っている。1つの実施形態では、歯車アセンブリ66は、図2に最もわかりやすく示されているように、ガイドトラック70の歯72と噛み合うことができる。したがって、駆動モータ62を作動させると、キャリッジ30が、したがって並進フレーム26およびそれに取り付けられたカートリッジ係合アセンブリ24が、媒体保管システム12内を垂直変位経路に沿って移動する。
【0021】
カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内に、その内部で垂直方向に並進できるように取り付けるための他の実施形態も、本発明の範囲に入ると見なされることを理解されたい。たとえば、他の適当なガイドシステムおよびリフトシステムも容易に利用可能であり、本発明の教示に精通すれば、当該技術分野の専門家であれば、本発明のカートリッジハンドリング装置10に使用できる1つまたは複数のそのようなガイドシステムおよび/またはリフトシステムを設けることは十分に理解できるであろう。たとえば、カートリッジハンドリング装置10は、プーリシステムによって駆動してもよく、その場合、プーリホィールを媒体保管システム12内に取り付けて、プーリホィール間に渡したベルトまたはチェーンをキャリッジ30に作動連結することによって、それを垂直変位経路で移動させることができる。さらに別の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。
【0022】
本発明の1つの実施形態によれば、並進フレーム26は、キャリッジ30に回動式に取り付けられて、媒体保管システム12内で矢印31で示された方向に回転することができる。さらに具体的に言うと、図3に最もわかりやすく示されているように、キャリッジ30の2つの側部パネル29の各々にピボット連結部74を形成して、図4に示されているように、並進フレーム26のブラケット部材78に対応の孔または開口76を貫設することができる。これにより、キャリッジ30の2つの側部パネル29の各々に設けられたピボット連結部74を並進フレーム26の各端部に形成された開口76に挿通することによって、並進フレーム26をキャリッジ30に回動式に取り付けることができる。並進フレーム26を本発明のこの実施形態に従って回動式に取り付けた状態が、図5に示されている。
【0023】
あるいは、ピボット連結部74を代わりに並進フレーム26に形成し、対応の孔76をキャリッジ30の側部パネル29に貫設してもよいことを理解されたい。また、並進フレーム26をキャリッジ30に回動式に取り付ける他の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられ、本発明の教示に精通すれば、当該技術分野の専門家であれば、カートリッジハンドリング装置10に容易に組み込むことができる。
【0024】
カートリッジハンドリング装置10はまた、図5に最もわかりやすく示されているように、回転駆動システム34を備えることができる。1つの実施形態によれば、回転駆動システム34は、キャリッジ30の側部パネル29の少なくとも一方に取り付けられた歯車リング75(図3)と、並進フレーム26に取り付けられた駆動モータ80(図4)とを備えることができる。駆動モータ80は、前述したように並進フレーム26をキャリッジ30に組み込んだ時に歯車リング75の歯77(図3および図5)と噛み合った歯車アセンブリ82に作動連結することができる。したがって、駆動モータ80を作動させることによって歯車アセンブリ82および歯車リング75が回転し、それによって並進フレーム26がキャリッジ30に対して、矢印31(図1)で示された方向に回転する。
【0025】
本発明の1つの実施形態によれば、カートリッジハンドリング装置10はまた、キャリッジ30および並進フレーム26間に(たとえば、駆動モータ80用の)電気接続部を有するであろう。電流および/または信号を(たとえば、媒体保管システム12用の電源から)、図3に示されたように、リボンケーブル84でキャリッジ30に送ることができる。リボンケーブルは、キャリッジ30のピボット74上の第1ブラシトラック86に接続することができる。並進フレーム26をキャリッジ30に取り付けた時、並進フレーム26に設けられた第2ブラシトラック88が第1ブラシトラック86と接触して、キャリッジ30および並進フレーム26間を電気接続することができる。適当なリンク(たとえば、ワイヤまたはケーブル)を(たとえば、適当な接続ブロック90から)ブラシトラック88と並進フレーム26上のさまざまな構成部材との間に通すことによって、並進フレーム26がキャリッジ30に対して回転しても、電流および/または信号をそれに供給することができる。
【0026】
電流および/または信号を並進フレーム26上のさまざまな構成部材に供給するために、赤外線(IR)または無線(RF)信号などの他の接続手段を設けることもできることに注意されたい。別の実施形態では、並進フレーム26が1つまたは複数の所定向きにある(たとえば、保管マガジン16および読み書き装置18に面する)時に電気接続されるが、並進フレーム26の回転中は断路されるようにすることができる。さらに別の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。
【0027】
次に、図6および図7を参照しながら、本発明の教示に従って使用できるカートリッジ係合アセンブリ24の実施形態をさらに詳細に説明する。カートリッジ係合アセンブリ24は、データカートリッジ14を収容できる大きさのキャビティ44を形成するハウジング38を有することができる。図7に示されているように、側部パネル42の一方をハウジング38から取り外すと、プランジ機構または「サムアセンブリ(thumb assembly)」40もキャビティ44内に見える。プランジ機構40は、ハウジング38に摺動可能に取り付けられており、プランジ機構40をハウジング38のカートリッジアクセス端部46に対して接近および離れるように、それぞれほぼ矢印54および55で示された方向に移動させる駆動アセンブリ52を有することができる。プランジ機構40はまた、データカートリッジ14に係合するピッカ56および表面50を有することができる。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24は、データカートリッジ20に係合して、そのデータカートリッジ20を(たとえば、保管マガジン14から)カートリッジ係合アセンブリ24内に形成された室44内へ引き込むことによって、媒体保管システム12内を搬送することができ、また、データカートリッジ20を予定の目的地に向けて(たとえば、読み書き装置18内へ)突き出すことができる。
【0028】
カートリッジ係合アセンブリを以下のように側方位置決めシステムに作動連結することによって、カートリッジ係合アセンブリ24を水平変位経路27に沿って移動させることができる。1つの実施形態では、カートリッジ係合アセンブリに、歯車アセンブリ37に作動連結された駆動モータを有するアクチュエータアセンブリ36を設けることによって、カートリッジ係合アセンブリ24を以下のように側方へ移動させることができる。1つの実施形態によれば、横ガイド28が、並進フレーム26(図1および図4)内に水平変位経路27を定めている。横ガイド28は歯車トラックを有することができ、歯車アセンブリ37が横ガイド28に係合するようにして、カートリッジ係合アセンブリ24を横ガイド28に取り付けることができる。したがって、駆動モータ35を作動させることによって、カートリッジ係合アセンブリ24を媒体保管システム12の前後方向に移動させて、読み書き装置18か、保管マガジン16のスロットの1つの近傍に位置決めすることにより、所望のデータカートリッジ14を取り出すか、突き出すことができる。
【0029】
現時点で周知であるか、将来に開発される広範囲のカートリッジ係合アセンブリが本発明の範囲に入ると考えられることに注意されたい。したがって、本発明のカートリッジハンドリング装置10は、本明細書に図示して説明されている特定のカートリッジ係合アセンブリ24での使用に制限されないと見なされるべきである。また、本発明の教示に従った媒体保管システム12に使用できるカートリッジ係合アセンブリの数はいくつでもよい。たとえば、カートリッジハンドリング装置10は、内部に2つ以上のカートリッジ係合アセンブリを取り付けることができ、これによって、データカートリッジ14へのアクセスを迅速にすることができる。
【0030】
カートリッジハンドリング装置10の作用を説明する前に、カートリッジハンドリング装置10の構成部材は、目的の用途に適した広範囲の材料のいずれで形成することもできることに注意されたい。たとえば、並進フレーム26およびキャリッジ30は板金で形成することができ、カートリッジ係合アセンブリ24のフレームアセンブリ31はプラスチックで形成することができる。しかし、本発明は、いずれの特定材料で形成することにも制限されないと見なされるべきである。
【0031】
また、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システムに通常連結される、電源、電子制御部、およびデータ処理システムなどのさまざまな付属装置も収容することができることに注意されたい。
【0032】
カートリッジハンドリング装置10は、以下のようにして、本発明の1つの実施形態に従った媒体保管システム12内でデータカートリッジ14にアクセスしてそれを搬送するように作動することができる。簡単に言うと、ユーザが特定のデータカートリッジ14へのアクセスを要求すると、カートリッジハンドリング装置10を位置決めするために、信号が制御システム(図示せず)へ送られる。制御システムは、カートリッジハンドリング装置10のさまざまな駆動システムに信号を送って、それを媒体保管システム12内で、データカートリッジ14が保管されている保管マガジン16の近傍に位置決めする。保管マガジン16から取り出した後、制御システムはカートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内で移動させて、それを読み書き装置18の近傍に置く。次に、データカートリッジ14を読み書き装置18内へ突き出して、それに保存されているデータにユーザがアクセスできるようにする。読み書き作業に続いて、制御システムはカートリッジハンドリング装置10に信号を送って、データカートリッジ14を読み書き装置18から取り出して、保管マガジン16に戻すことができる。
【0033】
さらに具体的に言うと、カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内の別の場所へ移動させようとする時、カートリッジハンドリング装置10を所望場所に位置決めする際の必要に応じて、制御システムは信号をカートリッジハンドリング装置10に送って、リフトシステム33、回転駆動システム34および/またはカートリッジ係合装置24上のアクチュエータシステム36を作動させる。たとえば、キャリッジ30を媒体保管システム12内で上昇または降下させることによって、保管マガジン16の1つの上側または下側保管室から所望のデータカートリッジ14を取り出すことができる。また、並進フレーム26をキャリッジ30に対して回転させることによって、カートリッジ係合アセンブリ24が保管マガジン16のスタック20、21の一方か、読み書き装置18に面することができる。さらに、カートリッジ係合アセンブリ24を媒体保管システム12の前後方向に移動させることによって、カートリッジ係合アセンブリ24を保管マガジン16内の所望室か、読み書き装置18のドライブの1つの近傍に位置決めすることができる。
【0034】
1つの実施形態では、カートリッジ係合アセンブリ24の垂直移動は、リフトシステム33(図1および図2)によって行われる。リフトシステム33を作動させることによって、キャリッジ30を、したがってカートリッジ係合アセンブリ24を上昇および降下させることができる。さらに具体的に言うと、駆動モータ64を作動させると、それに作動連結された歯車アセンブリ66が回転する。歯車アセンブリ66はリフトトラック72に係合しており、それらの協働作用によって、キャリッジ30が媒体保管システム12内を垂直ガイド60によって定められた垂直変位経路で移動する。駆動モータ80の回転方向(たとえば、時計回りまたは反時計回り)に応じて、キャリッジ30は、したがってカートリッジ係合アセンブリ24は、媒体保管システム12内で上昇または降下のいずれかを行う。カートリッジ係合アセンブリ24が媒体保管システム12内の所望高さ、すなわち所望平面上に位置決めされると、駆動モータ64は遮断されるか、他の方法で切り離される。
【0035】
カートリッジ係合アセンブリ24の回転は、回転駆動システム34(図1および図5)によって行われる。回転駆動システム34を作動させると、並進フレーム26がキャリッジ30に対して回転し、したがって、カートリッジ係合装置24を異なった方向に面する向きにすることができる。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24は、少なくとも2つの向きに面するように回転することができる。たとえば、カートリッジ係合アセンブリ24を用いて、データカートリッジ14を媒体保管システム12の一方側(たとえば、スタック20)から取り出してから、媒体保管システム12の上部に、または他方のスタック21内に置かれた読み書き装置18に面するように回転させて、データカートリッジ14を送り届けることができる。
【0036】
以下の記載は主にカートリッジハンドリング装置10の一方側について述べるが、カートリッジハンドリング装置10の他方側でも同一の事象および機能が起きるであろう。あるいは、カートリッジハンドリング装置10の第1側を回転駆動する時、他方側が回動してもよい。
【0037】
さらに具体的に言うと、駆動モータ80を作動させると、それに作動連結された歯車アセンブリ82が回転し、この歯車アセンブリ82は、キャリッジ30上の歯車リング75の歯77と噛み合っている。駆動モータ80の回転方向(たとえば、時計回りまたは反時計回り)に応じて、並進フレーム26はキャリッジ30に対していずれかの方向に回転する。たとえば、カートリッジハンドリング装置10は、カートリッジ係合アセンブリ24が両側の保管マガジン16のいずれかに、または媒体保管システム12の上部付近に取り付けられた読み書き装置18に面するように回転させることができる。カートリッジ係合アセンブリ24が媒体保管システム32内で所望方向に面するように位置決めされると、駆動モータ80は遮断されるか、他の方法で切り離される。
【0038】
カートリッジハンドリング装置10の回転が、いくつの部分または完全回転で行われてもよいことに注意されたい。1つの実施形態では、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システム12内でy軸を中心にして少なくとも180度回転することができる。たとえば、カートリッジハンドリング装置10が、保管マガジン16の第1スタック20に面する位置にあって、180度回転して保管マガジン16の第2スタック21に面することができる。別の実施形態では、カートリッジハンドリング装置10が少なくとも360度回転することができる。たとえば、カートリッジハンドリング装置10が、保管マガジン16の第1スタック20に面する位置にあって、180度回転して保管マガジン16の第2スタック21に面し、それから同一方向にさらに180度回転して、再び保管マガジン16の第1スタック20に面することができる。しかし、他の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。たとえば、カートリッジハンドリング装置10を360度より多く回転させたり、180度より少ない回転に制限することもできる。
【0039】
カートリッジ係合アセンブリ24の側方移動は、アクチュエータ36(図6)が並進フレーム26内の横ガイド28(図1および図4)に沿って協働作動することによって行われる。さらに具体的に言うと、駆動モータ35を作動させると、それに作動連結された歯車アセンブリ82が回転する。歯車アセンブリ82は、横ガイド28の歯車トラックと噛み合っており、駆動モータ35の回転(たとえば、時計回りまたは反時計回り)に応じて、カートリッジ係合アセンブリ24は側方変位経路27に沿っていずれかの方向に移動する。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24を保管マガジン16の1つの所望の保管スロットか、場合によっては読み書き装置18の近傍に位置決めすることができる。
【0040】
カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内で所望方向に面するように位置決めしてから、カートリッジ係合アセンブリ24を作動させて、データカートリッジ14を引き込むか、突き出すことができる。1つの実施形態では、プランジ機構40を、ほぼ矢印54(図7)で示されている方向へ、ハウジング38のカートリッジアクセス端部46に向けて移動させて、データカートリッジ14に係合させる。係合したら、プランジ機構40をハウジング38のカートリッジアクセス端部46から離れる方向に移動させて、データカートリッジ14をカートリッジ係合アセンブリ24の室44内へ引き込む。それから、そのデータカートリッジ14を媒体保管システム12内の別の目的地へ搬送して届けることができるように、カートリッジハンドリング装置10を再位置決めすることができる。
【0041】
カートリッジハンドリング装置10を再位置決めした後、カートリッジ係合アセンブリ24は、プランジ機構40を作動させてハウジング38のカートリッジアクセス端部46の方へ移動させることによって、データカートリッジ14を所望位置に向けて突き出すことができる。表面50がデータカートリッジ14の縁部を押し付けて、データカートリッジ14をカートリッジ係合アセンブリ24から突き出す。突き出した後、プランジャ機構40をカートリッジアクセス端部46から離れる方向に後退させることによって、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システム12内を邪魔されずに移動することができる。
【0042】
並進フレーム26がキャリッジ30に対して回転することによって、カートリッジ係合アセンブリ24がさまざまな方向の向きになることは、容易にわかるであろう。一例として、カートリッジ係合アセンブリは、(たとえば、図6および図7に示されているように)カートリッジアクセス端部44が左側に面し、プランジ機構40が底部に位置するようにして、並進フレーム26に取り付けることができる。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24が右側に面するスタック20のデータカートリッジ14に係合する時、それは、図8aに示されているような第1向き100にある。すなわち、ピッカ56がデータカートリッジ14の底部(たとえば、データカートリッジ14の底部に形成されたノッチ98)に係合する。並進フレーム26が回転して、カートリッジ係合アセンブリ24が保管マガジン16の他方のスタック21に面する時、カートリッジ係合アセンブリ24は、図8bに示されているような第2向きにある。すなわち、ピッカ56は、データカートリッジ14の上部(たとえば、データカートリッジ14の上部に形成されたノッチ99)に係合する。
【0043】
カートリッジ係合アセンブリ24は、所望数の向きにすることができ、図8aおよび図8bに示された向きに制限されないことに注意されたい。たとえば、カートリッジ係合アセンブリ24が媒体保管システム12の上部付近に取り付けられた読み書き装置18に面するように並進フレーム26が回転した時、カートリッジ係合アセンブリ24は、図8aおよび図8bに示された向きに直交する向きになるであろう。
【0044】
カートリッジハンドリング装置10の作動は、特定の順序に制限されないことを理解されたい。たとえば、キャリッジ30は、並進フレーム26の回転と同時に、媒体保管システム12内を上下移動することもできる。あるいは、キャリッジ30を上昇させる前に並進フレーム26を回転させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】媒体保管システム内でデータカートリッジの保管およびアクセスに使用する時のカートリッジハンドリング装置の1つの実施形態の斜視図である。
【図2】カートリッジハンドリング装置に使用されるリフトシステムの実施形態の一部分を示す平面図である。
【図3】カートリッジハンドリング装置に使用されるキャリッジの実施形態を示す部分斜視図である。
【図4】カートリッジハンドリング装置に使用される並進フレームの実施形態を示す部分斜視図である。
【図5】1つの実施形態に従った並進フレームに回動式に取り付けられたキャリッジを示す、カートリッジハンドリング装置の部分側面図である。
【図6】カートリッジハンドリング装置に使用されるカートリッジ係合アセンブリの実施形態の斜視図である。
【図7】図6に示されたカートリッジ係合アセンブリの、プランジ機構を示すために側面部材を取り除いた斜視図である。
【図8a】1つの実施形態に従ってデータカートリッジにある向きでアクセスしているカートリッジ係合アセンブリを示す簡略側面図である。
【図8b】1つの実施形態に従ってデータカートリッジにある別の向きでアクセスしているカートリッジ係合アセンブリを示す簡略側面図である。
【符号の説明】
10 カートリッジハンドリング装置
12 媒体保管システム
24 カートリッジ係合アセンブリ
26 並進フレーム
30 キャリッジ
34 回転駆動システム
【発明の属する技術分野】
本発明は、包括的には媒体保管システムに、特に、媒体保管システムおよびそれ用のカートリッジハンドリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
データのデータカートリッジへの書き込みおよび/またはそれからの読み出しを行うことができるように、データカートリッジを既知場所に保管すると共に、所望のデータカートリッジを取り出すために、媒体保管システムまたはオートチェンジャが一般的に使用されている。したがって、大量のコンピュータ可読データを多数のデータカートリッジに保存して、単一のコンピュータか、ネットワークで媒体保管システムに接続された多数のコンピュータでアクセスすることができる。
【0003】
そのような媒体保管システムは、1つまたは複数の保管マガジンと、カートリッジ読み書き装置とを備えることができる。保管マガジンは、データカートリッジ用の保管場所として機能し、読み書き装置は、データカートリッジ内のデータの読取りおよび/またはそれへの書き込みを行うために使用することができる。媒体保管システムはまた、カートリッジ係合アセンブリと共に、このカートリッジ係合アセンブリを媒体保管システム内に保管されているデータカートリッジ間で移動させる駆動システムも備えることができる。たとえば、あるデータカートリッジを読み取ろうとする場合、制御システムがカートリッジ係合アセンブリを所望のデータカートリッジの場所へ移動させる。それから、カートリッジ係合アセンブリがデータカートリッジを取り出して、それをカートリッジ読み書き装置へ送り、そこでユーザはそれのデータにアクセスすることができる。制御システムはまた、読み書き作業の後、カートリッジ係合アセンブリによってデータカートリッジを保管マガジンに戻すことができる。
【0004】
保管マガジンおよび読み書き装置は、ほぼU字形をなして媒体保管システム内に配置されている。すなわち、保管マガジンは、互いに向き合わせて配置され(すなわち、各々がU字形配置の一方の「脚部」を形成し)、読み書き装置は、保管マガジン間に、それらに対して垂直の関係に配置されている。
【0005】
したがって、カートリッジ係合アセンブリは、データカートリッジにアクセスしてそれを保管マガジンおよび読み書き装置間で搬送するために、U字形経路に沿って移動する、すなわち「歩き回る」必要がある。場合によっては、これは時間のかかる作業であろう。たとえば、カートリッジ係合アセンブリは、媒体保管システムのU字形経路の一方の脚部で「待機」している時に、U字形経路の他方の脚部上の保管マガジンに入っているデータカートリッジの取り出しを求める要求を受け取ることがある。したがって、保管マガジンから所望のデータカートリッジを取り出すために、カートリッジ係合アセンブリは、U字形経路に沿って読み書き装置を通過して、U字形経路の他方の脚部まで移動しなければならない。データカートリッジを取り出した後、そのデータカートリッジを読み書き装置に届けるために、カートリッジ係合アセンブリはU字形経路に沿って戻らなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、媒体保管システム用のカートリッジハンドリング装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
媒体保管システム用のカートリッジハンドリング装置の実施形態は、キャリッジと、キャリッジに回動式に取り付けられた並進フレームとを備えている。回転駆動システムが、キャリッジに作動連結されており、この回転駆動システムは、並進フレームを媒体保管システムのy軸を中心にして回転させる。少なくとも1つのカートリッジ係合アセンブリが、並進フレーム内に取り付けられている。
【0008】
本発明の説明的かつ現時点で好適な実施形態を図面に示す。
【0009】
【発明の実施の形態】
媒体保管システム12に使用することができるようなカートリッジハンドリング装置10(図1)を、本発明の実施形態に従って本明細書に図示して説明する。簡単に言うと、媒体保管システム12(図1)は、1つまたは複数の保管マガジン16と、1つまたは複数の読み書き装置18と、カートリッジハンドリング装置10とを備えている。カートリッジハンドリング装置10は、保管マガジン16と読み書き装置18との間に取り付けられており、その間でデータカートリッジ14を搬送するように作動することができる。
【0010】
本発明の教示に従って使用できるような媒体保管システム12の1つの実施形態が、図1に示されている。図1に示された実施形態では、保管マガジン16は、互いに向き合った2つの縦積みスタック20、21に挟まれるように配置されている。また、1つまたは複数の読み書き装置18も、読取りおよび/書き込み作業を行うことができるように、媒体保管システム12内に適当に配置されている。図1に示された実施形態では、読み書き装置18が、媒体保管システム12の上部で保管マガジン16の2つのスタック20、21間に取り付けられているように図示されている。
【0011】
媒体保管システム12の以上の説明は、本発明のカートリッジハンドリング装置10を使用することができる1つの環境を十分に理解できるようにするためのものである。しかし、カートリッジハンドリング装置10は、現時点で周知であるか、将来に開発される広範囲の他の形式または形状の媒体保管システムのいずれにも組み合わせて使用することができることを理解されたい。また、図1に示されている座標x、yおよびzは、説明のためのものである。これらの座標は空間に固定されているのではなく、媒体保管システム12に対して固定されている。
【0012】
たとえば、保管マガジン16および読み書き装置18を図1の特定形状に配置した媒体保管システム12を示しているが、他の適当な形状も、本発明の範囲に入ると考えられる。たとえば、読み書き装置18をスタック20、21の一方の内部に配置して、それが保管マガジン16と同じ方向に面するようにしてもよい。
【0013】
さらに、媒体保管システム12内の保管マガジン16および読み書き装置18の数および配置は、さまざまな設計への考慮に応じて決まることがわかっている。そのような考慮点には、媒体保管システム12の一人または複数のユーザがデータにアクセスする頻度が含まれるが、それに制限されることはない。すなわち、ユーザがそのデータに頻繁にアクセスする必要がある時、保管マガジン16の数を少なくし、かつ/または読み書き装置18の数を多くしてもよい。同様に、ユーザがそのデータにアクセスする頻度が低い時、保管マガジン16の数を多くし、かつ/または読み書き装置18の数を少なくしてもよい。他の考慮点として、媒体保管システムの所望寸法が含まれるであろう。
【0014】
また、媒体保管システム12は、特定形式またはスタイルの読み書き装置18または保管マガジン16での使用に制限されないことに注意されたい。たとえば、読み書き装置18は、多重容量(multi−capacity)ドライブ(すなわち、2つ以上のデータカートリッジ14を受け取るように構成されている)でもよいが、他の実施形態では、読み書き装置18を単一容量ドライブにしてもよい。同様に、保管マガジン16には、データカートリッジ14を受け取るためにいずれの適当数の保管室または「スロット」を設けてもよい。
【0015】
媒体保管システム12も、特定の形式またはスタイルの保管媒体での使用に制限されない。本明細書では、媒体保管システム12が、磁気記憶媒体(すなわち、データカートリッジ14)に、さらに具体的に言うと、デジタル・リニヤ・テープ(DLT)またはリニア・テープ・オープン(LTO)データカートリッジ)に使用できるように説明されている。しかし、いずれの適当な保管媒体も、たとえば、限定的ではないが、磁気ディスクまたはテープや光学媒体などを本発明の教示に従って使用することができる。本明細書で使用する(たとえば、カートリッジハンドリング装置10などの)「カートリッジ」という用語は、データカートリッジ媒体での使用に制限されるものではなく、他のいずれの適当な媒体にも使用できることにも注意されたい。
【0016】
図1の媒体保管システム12はまた、カートリッジハンドリング装置10を備えている。1つの実施形態によれば、カートリッジハンドリング装置10は、カートリッジ係合アセンブリ24と、並進フレーム26と、キャリッジ30とを備えることができる。簡単に言うと、キャリッジ30は、矢印32の方向に上昇および降下することができるように、媒体保管システム12内に取り付けられている。並進フレーム26は、キャリッジ30(図5も参照されたい)に回動式に取り付けられて、矢印31の方向に回転することができる。カートリッジ係合アセンブリ24は、並進フレーム26内に取り付けられて、キャリッジ30と共に上下移動し、並進フレーム26と共に回転し、またほぼ矢印27で示された方向への側方移動も可能である。
【0017】
次に、図6および図7を参照しながら、カートリッジ係合アセンブリ24の実施形態をさらに詳細に説明する。ここでは、カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内で移動させる時、データカートリッジ14を保管マガジン16および読み書き装置18間で搬送できるように、カートリッジ係合アセンブリ24がデータカートリッジ14にアクセスできる(すなわち、取り出しおよび突き出しを行う)ようにしたことを理解すれば十分である。
【0018】
カートリッジハンドリング装置10は、以下のようにして本発明の1つの実施形態に従った媒体保管システム12内に取り付けることができる。少なくとも1つの垂直ガイド60(たとえば、ポールまたはシリンダ、「I字形ビーム」など)を媒体保管システム12に取り付けて、(たとえば、床および媒体保管システム12の蓋間で)z軸上に垂直変位経路を定めることができる。キャリッジ30の側部に1つまたは複数のブラケット62を取り付けて、カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内に取り付けた時、垂直ガイド60に摺動可能に係合するようにしてもよい。従って、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システム12内を垂直ガイド60によって定められた垂直変位経路に沿って移動することができる。
【0019】
垂直ガイド60およびブラケット62は、いずれの適当な材料で形成してもよい。好ましくは、垂直ガイド60および/またはブラケット62を低摩擦材料(たとえば、テフロン(TEFLON)(登録商標)で被覆して、互いに容易に摺動できるようにする。垂直ガイドシステムの他の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。たとえば、媒体保管システム12内に垂直変位経路を定めるために、ホィールまたはベアリングアセンブリ(図示せず)を設けてもよい。本発明の教示に精通すれば、当該技術分野の専門家であれば、さらに別の垂直ガイドシステムも十分に理解して、容易に本発明に使用できるようにすることができる。
【0020】
カートリッジハンドリング装置10用にリフトシステム33を設けることができ、これの作動によって、キャリッジ30を垂直変位経路で移動させることができる。1つの実施形態では、リフトシステム33は、キャリッジ30に取り付けられた駆動モータ64を有することができる。駆動モータ64は、1つまたは複数の駆動軸68によって歯車アセンブリ66に連結することができ、この歯車アセンブリ66は、媒体保管システム12に取り付けられたガイドトラック70と噛み合っている。1つの実施形態では、歯車アセンブリ66は、図2に最もわかりやすく示されているように、ガイドトラック70の歯72と噛み合うことができる。したがって、駆動モータ62を作動させると、キャリッジ30が、したがって並進フレーム26およびそれに取り付けられたカートリッジ係合アセンブリ24が、媒体保管システム12内を垂直変位経路に沿って移動する。
【0021】
カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内に、その内部で垂直方向に並進できるように取り付けるための他の実施形態も、本発明の範囲に入ると見なされることを理解されたい。たとえば、他の適当なガイドシステムおよびリフトシステムも容易に利用可能であり、本発明の教示に精通すれば、当該技術分野の専門家であれば、本発明のカートリッジハンドリング装置10に使用できる1つまたは複数のそのようなガイドシステムおよび/またはリフトシステムを設けることは十分に理解できるであろう。たとえば、カートリッジハンドリング装置10は、プーリシステムによって駆動してもよく、その場合、プーリホィールを媒体保管システム12内に取り付けて、プーリホィール間に渡したベルトまたはチェーンをキャリッジ30に作動連結することによって、それを垂直変位経路で移動させることができる。さらに別の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。
【0022】
本発明の1つの実施形態によれば、並進フレーム26は、キャリッジ30に回動式に取り付けられて、媒体保管システム12内で矢印31で示された方向に回転することができる。さらに具体的に言うと、図3に最もわかりやすく示されているように、キャリッジ30の2つの側部パネル29の各々にピボット連結部74を形成して、図4に示されているように、並進フレーム26のブラケット部材78に対応の孔または開口76を貫設することができる。これにより、キャリッジ30の2つの側部パネル29の各々に設けられたピボット連結部74を並進フレーム26の各端部に形成された開口76に挿通することによって、並進フレーム26をキャリッジ30に回動式に取り付けることができる。並進フレーム26を本発明のこの実施形態に従って回動式に取り付けた状態が、図5に示されている。
【0023】
あるいは、ピボット連結部74を代わりに並進フレーム26に形成し、対応の孔76をキャリッジ30の側部パネル29に貫設してもよいことを理解されたい。また、並進フレーム26をキャリッジ30に回動式に取り付ける他の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられ、本発明の教示に精通すれば、当該技術分野の専門家であれば、カートリッジハンドリング装置10に容易に組み込むことができる。
【0024】
カートリッジハンドリング装置10はまた、図5に最もわかりやすく示されているように、回転駆動システム34を備えることができる。1つの実施形態によれば、回転駆動システム34は、キャリッジ30の側部パネル29の少なくとも一方に取り付けられた歯車リング75(図3)と、並進フレーム26に取り付けられた駆動モータ80(図4)とを備えることができる。駆動モータ80は、前述したように並進フレーム26をキャリッジ30に組み込んだ時に歯車リング75の歯77(図3および図5)と噛み合った歯車アセンブリ82に作動連結することができる。したがって、駆動モータ80を作動させることによって歯車アセンブリ82および歯車リング75が回転し、それによって並進フレーム26がキャリッジ30に対して、矢印31(図1)で示された方向に回転する。
【0025】
本発明の1つの実施形態によれば、カートリッジハンドリング装置10はまた、キャリッジ30および並進フレーム26間に(たとえば、駆動モータ80用の)電気接続部を有するであろう。電流および/または信号を(たとえば、媒体保管システム12用の電源から)、図3に示されたように、リボンケーブル84でキャリッジ30に送ることができる。リボンケーブルは、キャリッジ30のピボット74上の第1ブラシトラック86に接続することができる。並進フレーム26をキャリッジ30に取り付けた時、並進フレーム26に設けられた第2ブラシトラック88が第1ブラシトラック86と接触して、キャリッジ30および並進フレーム26間を電気接続することができる。適当なリンク(たとえば、ワイヤまたはケーブル)を(たとえば、適当な接続ブロック90から)ブラシトラック88と並進フレーム26上のさまざまな構成部材との間に通すことによって、並進フレーム26がキャリッジ30に対して回転しても、電流および/または信号をそれに供給することができる。
【0026】
電流および/または信号を並進フレーム26上のさまざまな構成部材に供給するために、赤外線(IR)または無線(RF)信号などの他の接続手段を設けることもできることに注意されたい。別の実施形態では、並進フレーム26が1つまたは複数の所定向きにある(たとえば、保管マガジン16および読み書き装置18に面する)時に電気接続されるが、並進フレーム26の回転中は断路されるようにすることができる。さらに別の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。
【0027】
次に、図6および図7を参照しながら、本発明の教示に従って使用できるカートリッジ係合アセンブリ24の実施形態をさらに詳細に説明する。カートリッジ係合アセンブリ24は、データカートリッジ14を収容できる大きさのキャビティ44を形成するハウジング38を有することができる。図7に示されているように、側部パネル42の一方をハウジング38から取り外すと、プランジ機構または「サムアセンブリ(thumb assembly)」40もキャビティ44内に見える。プランジ機構40は、ハウジング38に摺動可能に取り付けられており、プランジ機構40をハウジング38のカートリッジアクセス端部46に対して接近および離れるように、それぞれほぼ矢印54および55で示された方向に移動させる駆動アセンブリ52を有することができる。プランジ機構40はまた、データカートリッジ14に係合するピッカ56および表面50を有することができる。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24は、データカートリッジ20に係合して、そのデータカートリッジ20を(たとえば、保管マガジン14から)カートリッジ係合アセンブリ24内に形成された室44内へ引き込むことによって、媒体保管システム12内を搬送することができ、また、データカートリッジ20を予定の目的地に向けて(たとえば、読み書き装置18内へ)突き出すことができる。
【0028】
カートリッジ係合アセンブリを以下のように側方位置決めシステムに作動連結することによって、カートリッジ係合アセンブリ24を水平変位経路27に沿って移動させることができる。1つの実施形態では、カートリッジ係合アセンブリに、歯車アセンブリ37に作動連結された駆動モータを有するアクチュエータアセンブリ36を設けることによって、カートリッジ係合アセンブリ24を以下のように側方へ移動させることができる。1つの実施形態によれば、横ガイド28が、並進フレーム26(図1および図4)内に水平変位経路27を定めている。横ガイド28は歯車トラックを有することができ、歯車アセンブリ37が横ガイド28に係合するようにして、カートリッジ係合アセンブリ24を横ガイド28に取り付けることができる。したがって、駆動モータ35を作動させることによって、カートリッジ係合アセンブリ24を媒体保管システム12の前後方向に移動させて、読み書き装置18か、保管マガジン16のスロットの1つの近傍に位置決めすることにより、所望のデータカートリッジ14を取り出すか、突き出すことができる。
【0029】
現時点で周知であるか、将来に開発される広範囲のカートリッジ係合アセンブリが本発明の範囲に入ると考えられることに注意されたい。したがって、本発明のカートリッジハンドリング装置10は、本明細書に図示して説明されている特定のカートリッジ係合アセンブリ24での使用に制限されないと見なされるべきである。また、本発明の教示に従った媒体保管システム12に使用できるカートリッジ係合アセンブリの数はいくつでもよい。たとえば、カートリッジハンドリング装置10は、内部に2つ以上のカートリッジ係合アセンブリを取り付けることができ、これによって、データカートリッジ14へのアクセスを迅速にすることができる。
【0030】
カートリッジハンドリング装置10の作用を説明する前に、カートリッジハンドリング装置10の構成部材は、目的の用途に適した広範囲の材料のいずれで形成することもできることに注意されたい。たとえば、並進フレーム26およびキャリッジ30は板金で形成することができ、カートリッジ係合アセンブリ24のフレームアセンブリ31はプラスチックで形成することができる。しかし、本発明は、いずれの特定材料で形成することにも制限されないと見なされるべきである。
【0031】
また、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システムに通常連結される、電源、電子制御部、およびデータ処理システムなどのさまざまな付属装置も収容することができることに注意されたい。
【0032】
カートリッジハンドリング装置10は、以下のようにして、本発明の1つの実施形態に従った媒体保管システム12内でデータカートリッジ14にアクセスしてそれを搬送するように作動することができる。簡単に言うと、ユーザが特定のデータカートリッジ14へのアクセスを要求すると、カートリッジハンドリング装置10を位置決めするために、信号が制御システム(図示せず)へ送られる。制御システムは、カートリッジハンドリング装置10のさまざまな駆動システムに信号を送って、それを媒体保管システム12内で、データカートリッジ14が保管されている保管マガジン16の近傍に位置決めする。保管マガジン16から取り出した後、制御システムはカートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内で移動させて、それを読み書き装置18の近傍に置く。次に、データカートリッジ14を読み書き装置18内へ突き出して、それに保存されているデータにユーザがアクセスできるようにする。読み書き作業に続いて、制御システムはカートリッジハンドリング装置10に信号を送って、データカートリッジ14を読み書き装置18から取り出して、保管マガジン16に戻すことができる。
【0033】
さらに具体的に言うと、カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内の別の場所へ移動させようとする時、カートリッジハンドリング装置10を所望場所に位置決めする際の必要に応じて、制御システムは信号をカートリッジハンドリング装置10に送って、リフトシステム33、回転駆動システム34および/またはカートリッジ係合装置24上のアクチュエータシステム36を作動させる。たとえば、キャリッジ30を媒体保管システム12内で上昇または降下させることによって、保管マガジン16の1つの上側または下側保管室から所望のデータカートリッジ14を取り出すことができる。また、並進フレーム26をキャリッジ30に対して回転させることによって、カートリッジ係合アセンブリ24が保管マガジン16のスタック20、21の一方か、読み書き装置18に面することができる。さらに、カートリッジ係合アセンブリ24を媒体保管システム12の前後方向に移動させることによって、カートリッジ係合アセンブリ24を保管マガジン16内の所望室か、読み書き装置18のドライブの1つの近傍に位置決めすることができる。
【0034】
1つの実施形態では、カートリッジ係合アセンブリ24の垂直移動は、リフトシステム33(図1および図2)によって行われる。リフトシステム33を作動させることによって、キャリッジ30を、したがってカートリッジ係合アセンブリ24を上昇および降下させることができる。さらに具体的に言うと、駆動モータ64を作動させると、それに作動連結された歯車アセンブリ66が回転する。歯車アセンブリ66はリフトトラック72に係合しており、それらの協働作用によって、キャリッジ30が媒体保管システム12内を垂直ガイド60によって定められた垂直変位経路で移動する。駆動モータ80の回転方向(たとえば、時計回りまたは反時計回り)に応じて、キャリッジ30は、したがってカートリッジ係合アセンブリ24は、媒体保管システム12内で上昇または降下のいずれかを行う。カートリッジ係合アセンブリ24が媒体保管システム12内の所望高さ、すなわち所望平面上に位置決めされると、駆動モータ64は遮断されるか、他の方法で切り離される。
【0035】
カートリッジ係合アセンブリ24の回転は、回転駆動システム34(図1および図5)によって行われる。回転駆動システム34を作動させると、並進フレーム26がキャリッジ30に対して回転し、したがって、カートリッジ係合装置24を異なった方向に面する向きにすることができる。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24は、少なくとも2つの向きに面するように回転することができる。たとえば、カートリッジ係合アセンブリ24を用いて、データカートリッジ14を媒体保管システム12の一方側(たとえば、スタック20)から取り出してから、媒体保管システム12の上部に、または他方のスタック21内に置かれた読み書き装置18に面するように回転させて、データカートリッジ14を送り届けることができる。
【0036】
以下の記載は主にカートリッジハンドリング装置10の一方側について述べるが、カートリッジハンドリング装置10の他方側でも同一の事象および機能が起きるであろう。あるいは、カートリッジハンドリング装置10の第1側を回転駆動する時、他方側が回動してもよい。
【0037】
さらに具体的に言うと、駆動モータ80を作動させると、それに作動連結された歯車アセンブリ82が回転し、この歯車アセンブリ82は、キャリッジ30上の歯車リング75の歯77と噛み合っている。駆動モータ80の回転方向(たとえば、時計回りまたは反時計回り)に応じて、並進フレーム26はキャリッジ30に対していずれかの方向に回転する。たとえば、カートリッジハンドリング装置10は、カートリッジ係合アセンブリ24が両側の保管マガジン16のいずれかに、または媒体保管システム12の上部付近に取り付けられた読み書き装置18に面するように回転させることができる。カートリッジ係合アセンブリ24が媒体保管システム32内で所望方向に面するように位置決めされると、駆動モータ80は遮断されるか、他の方法で切り離される。
【0038】
カートリッジハンドリング装置10の回転が、いくつの部分または完全回転で行われてもよいことに注意されたい。1つの実施形態では、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システム12内でy軸を中心にして少なくとも180度回転することができる。たとえば、カートリッジハンドリング装置10が、保管マガジン16の第1スタック20に面する位置にあって、180度回転して保管マガジン16の第2スタック21に面することができる。別の実施形態では、カートリッジハンドリング装置10が少なくとも360度回転することができる。たとえば、カートリッジハンドリング装置10が、保管マガジン16の第1スタック20に面する位置にあって、180度回転して保管マガジン16の第2スタック21に面し、それから同一方向にさらに180度回転して、再び保管マガジン16の第1スタック20に面することができる。しかし、他の実施形態も、本発明の範囲に入ると考えられる。たとえば、カートリッジハンドリング装置10を360度より多く回転させたり、180度より少ない回転に制限することもできる。
【0039】
カートリッジ係合アセンブリ24の側方移動は、アクチュエータ36(図6)が並進フレーム26内の横ガイド28(図1および図4)に沿って協働作動することによって行われる。さらに具体的に言うと、駆動モータ35を作動させると、それに作動連結された歯車アセンブリ82が回転する。歯車アセンブリ82は、横ガイド28の歯車トラックと噛み合っており、駆動モータ35の回転(たとえば、時計回りまたは反時計回り)に応じて、カートリッジ係合アセンブリ24は側方変位経路27に沿っていずれかの方向に移動する。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24を保管マガジン16の1つの所望の保管スロットか、場合によっては読み書き装置18の近傍に位置決めすることができる。
【0040】
カートリッジハンドリング装置10を媒体保管システム12内で所望方向に面するように位置決めしてから、カートリッジ係合アセンブリ24を作動させて、データカートリッジ14を引き込むか、突き出すことができる。1つの実施形態では、プランジ機構40を、ほぼ矢印54(図7)で示されている方向へ、ハウジング38のカートリッジアクセス端部46に向けて移動させて、データカートリッジ14に係合させる。係合したら、プランジ機構40をハウジング38のカートリッジアクセス端部46から離れる方向に移動させて、データカートリッジ14をカートリッジ係合アセンブリ24の室44内へ引き込む。それから、そのデータカートリッジ14を媒体保管システム12内の別の目的地へ搬送して届けることができるように、カートリッジハンドリング装置10を再位置決めすることができる。
【0041】
カートリッジハンドリング装置10を再位置決めした後、カートリッジ係合アセンブリ24は、プランジ機構40を作動させてハウジング38のカートリッジアクセス端部46の方へ移動させることによって、データカートリッジ14を所望位置に向けて突き出すことができる。表面50がデータカートリッジ14の縁部を押し付けて、データカートリッジ14をカートリッジ係合アセンブリ24から突き出す。突き出した後、プランジャ機構40をカートリッジアクセス端部46から離れる方向に後退させることによって、カートリッジハンドリング装置10は、媒体保管システム12内を邪魔されずに移動することができる。
【0042】
並進フレーム26がキャリッジ30に対して回転することによって、カートリッジ係合アセンブリ24がさまざまな方向の向きになることは、容易にわかるであろう。一例として、カートリッジ係合アセンブリは、(たとえば、図6および図7に示されているように)カートリッジアクセス端部44が左側に面し、プランジ機構40が底部に位置するようにして、並進フレーム26に取り付けることができる。したがって、カートリッジ係合アセンブリ24が右側に面するスタック20のデータカートリッジ14に係合する時、それは、図8aに示されているような第1向き100にある。すなわち、ピッカ56がデータカートリッジ14の底部(たとえば、データカートリッジ14の底部に形成されたノッチ98)に係合する。並進フレーム26が回転して、カートリッジ係合アセンブリ24が保管マガジン16の他方のスタック21に面する時、カートリッジ係合アセンブリ24は、図8bに示されているような第2向きにある。すなわち、ピッカ56は、データカートリッジ14の上部(たとえば、データカートリッジ14の上部に形成されたノッチ99)に係合する。
【0043】
カートリッジ係合アセンブリ24は、所望数の向きにすることができ、図8aおよび図8bに示された向きに制限されないことに注意されたい。たとえば、カートリッジ係合アセンブリ24が媒体保管システム12の上部付近に取り付けられた読み書き装置18に面するように並進フレーム26が回転した時、カートリッジ係合アセンブリ24は、図8aおよび図8bに示された向きに直交する向きになるであろう。
【0044】
カートリッジハンドリング装置10の作動は、特定の順序に制限されないことを理解されたい。たとえば、キャリッジ30は、並進フレーム26の回転と同時に、媒体保管システム12内を上下移動することもできる。あるいは、キャリッジ30を上昇させる前に並進フレーム26を回転させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】媒体保管システム内でデータカートリッジの保管およびアクセスに使用する時のカートリッジハンドリング装置の1つの実施形態の斜視図である。
【図2】カートリッジハンドリング装置に使用されるリフトシステムの実施形態の一部分を示す平面図である。
【図3】カートリッジハンドリング装置に使用されるキャリッジの実施形態を示す部分斜視図である。
【図4】カートリッジハンドリング装置に使用される並進フレームの実施形態を示す部分斜視図である。
【図5】1つの実施形態に従った並進フレームに回動式に取り付けられたキャリッジを示す、カートリッジハンドリング装置の部分側面図である。
【図6】カートリッジハンドリング装置に使用されるカートリッジ係合アセンブリの実施形態の斜視図である。
【図7】図6に示されたカートリッジ係合アセンブリの、プランジ機構を示すために側面部材を取り除いた斜視図である。
【図8a】1つの実施形態に従ってデータカートリッジにある向きでアクセスしているカートリッジ係合アセンブリを示す簡略側面図である。
【図8b】1つの実施形態に従ってデータカートリッジにある別の向きでアクセスしているカートリッジ係合アセンブリを示す簡略側面図である。
【符号の説明】
10 カートリッジハンドリング装置
12 媒体保管システム
24 カートリッジ係合アセンブリ
26 並進フレーム
30 キャリッジ
34 回転駆動システム
Claims (10)
- 媒体保管システム用のカートリッジハンドリング装置において、
キャリッジと、
該キャリッジに回動式に取り付けられた並進フレームと、
前記キャリッジに作動連結されて、前記並進フレームを前記媒体保管システムのy軸を中心に回転させる回転駆動システムと、
前記並進フレーム内に取り付けられた少なくとも1つのカートリッジ係合アセンブリと、
を備えることを特徴とするカートリッジハンドリング装置。 - 前記キャリッジに作動連結されたリフトシステムを備えており、該リフトシステムは、前記キャリッジを前記媒体保管システムのz軸上で位置決めすることを特徴とする請求項1記載のカートリッジハンドリング装置。
- 前記並進フレームに作動連結された側方位置決めシステムを備えており、該側方位置決めシステムは、前記少なくとも1つのカートリッジ係合アセンブリを前記媒体保管システムの前記y軸上で位置決めすることを特徴とする請求項1記載のカートリッジハンドリング装置。
- 前記カートリッジ係合アセンブリは、データカートリッジにアクセスするために、前記媒体保管システム内で少なくとも2つの異なった向きに面することができることを特徴とする請求項1記載のカートリッジハンドリング装置。
- 前記キャリッジは、前記y軸を中心にして少なくとも180度回転可能であることを特徴とする請求項1記載のカートリッジハンドリング装置。
- 前記回転駆動システムは、
前記キャリッジに取り付けられた歯車リングと、
前記並進フレームに取り付けられた駆動モータと、
を有することを特徴とする請求項1記載のカートリッジハンドリング装置。 - 前記回転駆動システムは、前記キャリッジを前記媒体保管システムの前記y軸を中心にして回転させるように作動可能な歯車アセンブリを有することを特徴とする請求項1記載のカートリッジハンドリング装置。
- 媒体保管システムにおいて、
データカートリッジを内部に保管するための少なくとも1つの保管マガジンと、
前記データカートリッジ内のデータにアクセスするための少なくとも1つの読み書き装置と、
前記少なくとも1つの保管マガジンと前記少なくとも1つの読み書き装置との間に取り付けられて、前記データカートリッジをその間で搬送するカートリッジハンドリング装置と、を備え、
該カートリッジハンドリング装置は、y軸上の移動用の側方位置決めシステムと、前記y軸を中心にした回転用の回転駆動システムと、を有する、
ことを特徴とする媒体保管システム。 - 前記カートリッジハンドリング装置は、z軸上の移動用のリフトシステムを有することを特徴とする請求項8記載の媒体保管システム。
- 前記カートリッジハンドリング装置は、
キャリッジと、
該キャリッジに回動式に取り付けられた並進フレームと、
該並進フレーム内に取り付けられた少なくとも1つのカートリッジ係合アセンブリと、
を有することを特徴とする請求項8記載の媒体保管システム。
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