JP2533215B2 - カ―トリッジ収納セルおよびライブラリ―装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 磁気テープまたは光ディスクなどの情報担持体を有す
るカートリッジを収納させるカートリッジ収納セル、お
よび、該カートリッジ収納セルをそなえたライブラリー
装置に関し、 カートリッジ収納セルへのカートリッジの高効率的な
状態で収納し得ること、および、ライブラリー装置の小
型化を目的とし、 軸線回りに回転可能で周囲に方形状のカートリッジを
収納させる複数のカートリッジ収納棚をそなえるカート
リッジ収納セルであって、上記カートリッジ収納棚は上
記軸線を中心とする放射方向に沿って延びる複数の仕切
りで仕切られ上記カートリッジの一側面を該仕切りに沿
って挿入させるように構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、磁気テープまたは光ディスクなどの情報担
持体を有するカートリッジを収納させるカートリッジ収
納セル、および、該カートリッジ収納セルをそなえたラ
イブラリー装置に関する。

情報処理システムの大型化、高性能化にともなって、
オンラインで処理されるデータ量が著しく増大し、情報
担持体としての磁気テープまたは光ディスクなどの増加
により、カートリッジの収納スペースの増加をともな
い、ライブラリー装置の大型化を招くようになってきて
いる。

以上のようなことから、カートリッジを高密度にして
効率的な状態に収納し得ること、ライブラリー装置の高
信頼化、高密度化および小型化が望まれる。

〔従来の技術〕

第４図の透視状態の概略斜視図に示されるように、情
報担持体としての、たとえば磁気テープ、または、光デ
ィスクなどのカートリッジをそなえ、情報処理を行なう
ライブラリー装置において、従来のカートリッジ収納セ
ル１は、磁気テープまたは光ディスクなどのカートリッ
ジ２を多数収納させるようにしたもので、平面視Ｕ字型
の柱状に立設され、上下方向を多段に、水平方向を内面
側から放射状に細かく仕切られた収納部1aが棚1bにより
形成されている。

ライブラリー装置は、上記カートリッジ収納セル１
と、このカートリッジ収納セル１の内面側に対向させら
れ、回動および上下動可能なハンド３を有するハンドリ
ング機構５をそなえ、カートリッジ収納セル１の所定の
収納部1aに収納されているカートリッジ２をハンド３に
よって取り出し、カートリッジ収納セル１の上下方向の
中間部に位置し、棚1bを貫通して設けられた窓を通じ
て、ドライブ装置４に装着させて情報の読み取り、ある
いは、書き込みを行なわせ、取り出しと逆の手順により
カートリッジ２をカートリッジ収納セル１の元の収納部
1aに戻すように動作させる。

第４図において、符号６で示される箇所は、カートリ
ッジ２を外部からライブラリー装置に投入、または、外
部に取り出すための、カートリッジ投入排出部（CA
S）、７はハンドリング機構５のドライブ制御部、８は
電源、である。カートリッジ２の量が、より膨大な場合
には第５図の透視状態の概略斜視図に示されるような、
カートリッジ収納セル９に収納される。すなわち、細か
く仕切られた棚を多段に有する左右方向平面型の架枠体
の収納部に、カートリッジ２がそれぞれ前面から収納さ
れる。

ハンドリング機構10は、カートリッジ収納セル９の前
面に沿って敷設されたガイドレール11上を走行されるよ
うになっており、カートリッジ収納セル９の所定位置に
対応して停止されると、ハンド12を上下方向および前後
方向に移動させて所定の収納部からカートリッジ２を取
り出し、左右方向のほぼ中央部に設置されたドライブ装
置14に搬送させて装着し、所定の情報処理が行なわれた
カートリッジ２は、逆の手順でカートリッジ収納セル９
の元の収納部に戻される。

第５図において、符号13で示される箇所は、カートリ
ッジ投入排出部（CAS）、14はハンドリング機構制御
部、15は上位装置からのデータを処理して実行するデー
タ制御部、である。

〔発明が解決しようとする課題〕

以上、説明のように、第４図に示されるライブラリー
装置の場合には、ハンドリング機構５がカートリッジ収
納セル１の内部に位置され、ハンド３を上下および回動
させる構成であるから、そのためのスペースを要し、カ
ートリッジ収納セル１の大型化を招き、その構成上、カ
ートリッジ収納スペースを増加させることは困難であ
る。

第５図に示されるライブラリー装置の場合には、カー
トリッジ収納セル９の増設は容易であるが、ハンドリン
グ機構10が、カートリッジ収納セル９前面のガイドレー
ル11上を走行される構成であるから、この部分に相当の
スペースを要し、ライブラリー装置全体の大型化を招く
といった問題点がある。

以上のような従来の問題点にかんがみて、本発明は、
カートリッジ収納セルのカートリッジの高効率的な状態
で収納し得ること、および、ライブラリー装置の小型化
をを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記、目的を解決するための本発明カートリッジ収納
セルの構成要旨とするところは、軸線回りに回転可能で
周囲に方形状のカートリッジを収納させる複数のカート
リッジ収納棚をそなえるカートリッジ収納セルであっ
て、上記カートリッジ収納棚は上記軸線を中心とする放
射方向に沿って延びる複数の仕切りで仕切られ上記カー
トリッジの一側面を該仕切りに沿って挿入させるように
したカートリッジ収納セルである。

また、本発明ライブラリー装置の構成要旨とするとこ
ろは、上記カートリッジ収納セルと、カートリッジ内の
情報担持体の情報処理を行なうドライブ装置と、上記カ
ートリッジ収納セルと上記ドライブ装置間に上記カート
リッジのの搬送を行なわせるハンドリング機構と、をそ
なえたライブラリー装置である。

〔作用〕

上記、本発明手段のカートリッジ収納セルによると、
カートリッジ収納棚上の放射方向の仕切りの側面に、方
形なカートリッジの一方の側面を添わせて挿入させるこ
とにより、カートリッジの他方の側面の先端角が隣接す
る仕切りの側面に接することで位置が定まる。

方形なカートリッジの挿入側先端面は、カートリッジ
収納棚の中心に対向するのではなく、仕切りの側面に添
った方向に向けられることになり、カートリッジ収納棚
の中心とは偏倚した方向となる。このように収納させる
ことは、方形なカートリッジの挿入側の先端面を、カー
トリッジ収納棚の中心に対向させるようにして収納させ
るよりも、カートリッジ全体をカートリッジ収納棚の中
心寄りに挿入させることができるので、カートリッジ収
納セルの直径を小径とすることができ、カートリッジ収
納セルの大きさを小型化できる。

このようなことは、カートリッジの収納数を増加させ
た大容量のカートリッジ収納セルとした場合にも、小型
化が図れ、高効率な状態で収納し得るものとなる。

カートリッジにはドライブ装置に装着させる場合に、
表裏逆に装着することができないように、挿入側先端の
一方の角が斜めに切り落とされたような変形形状となっ
ていることから、この角を隣接する仕切りの側面に接す
るようにすることで、一層その挿入位置をカートリッジ
収納棚の中心寄りの位置にさせることが可能となる。す
なわち、カートリッジ収納セルの、より一層の小型化が
可能となる。

また、上記カートリッジ収納セルを適用したライブラ
リー装置によると、上記したように、カートリッジ収納
セルに対するカートリッジの収納方向が偏倚されること
で、収納セルの外周面に対向配置されるハンドを有する
ハンドリング機構の位置も、ハンドの方向をカートリッ
ジ収納棚の中心に対する方向よりも偏倚した方向へ向け
る構造となり、その分ハンドリング機構ならびにドライ
ブ装置を偏倚した位置とすることで、ライブラリー装置
全体を小型化し得る。

〔実施例〕

以下、本発明のカートリッジ収納セル、および、ライ
ブラリー装置について、図を参照しながら構成要旨にも
とづいた実施例により、具体的詳細に説明する。なお、
全図をとおして同様箇所には同一符号を付して示してあ
る。

第１図には、本発明カートリッジ収納セルを適用した
ライブラリー装置の一実施例の透視状態の概略斜視図、
第２図には本発明カートリッジ収納セルの一実施例斜視
図、第３図には第２図の横断面図、が示される。

本発明カートリッジ収納セル16は、第２図に示される
ように全体は概略円柱状であり、多段に形成された円形
状のカートリッジ収納棚16aの周囲からカートリッジ２
を挿入、ならびに、取り出すことができるようになって
いる。

カートリッジ収納棚16aは、中心20を軸線に水平に回
転可能であり、第３図によく示されるように、中心20に
対して放射方向の仕切り16bが複数、図示の場合９箇
所、周辺に延びるよう等間隔に設けられている。

この仕切り16bの側面に、カートリッジ２の一方の側
面を添わせ、カートリッジ２の他方の側面先端角を隣接
する仕切り16bの側面に接するように挿入させること
で、図示されるような姿勢に挿入される。このような姿
勢を、安定して挿入させるとともに維持させるために、
カートリッジ２の他方の側面をガイドするガイド条が、
カートリッジ収納棚16a上に仕切り16bと並行して突設形
成されている。

平面視方形なカートリッジ２の挿入側の先端面は、カ
ートリッジ収納棚16aの中心20に対向することなく、仕
切り16bの側面に添った方向に向けられることから、カ
ートリッジ収納棚16aの中心20とは偏倚した方向とな
る。

このような姿勢に収納させることは、方形なカートリ
ッジ２の挿入側先端面の中心を、カートリッジ収納棚16
aの中心20に対向させて収納させるよりも、カートリッ
ジ２全体をカートリッジ収納棚16aの中心20寄りに挿入
させることができるので、カートリッジ収納セル16の大
きさを小型化し得る。

第３図に示されるように、カートリッジ２の挿入先端
側の他方の側面角は、隣接する仕切り16bの側面に接す
るようであるが、この先端角は斜めに切り落とされたよ
うな変形形状に形成されている。このような特殊な形状
は、ドライブ装置に装着させる場合に、間違えて表裏逆
装着させることができないようにすることにあるが、こ
の形状によって、カートリッジ２の挿入位置をカートリ
ッジ収納棚16aの中心20寄りの位置にすることが可能に
なり、カートリッジ収納セル16の外形を、さらに小型化
し得たものとなっている。

本発明カートリッジ収納セル16が適用される、本発明
ライブラリー装置は、第１図に示されるようであり、カ
ートリッジ収納セル16の外側に近接するハンド17を有す
るハンドリング機構19が配置される。

カートリッジ収納セル16に収納されるカートリッジ２
の方向は、カートリッジ収納棚16aの中心20の方向とは
偏倚されていることから、カートリッジ収納セル16の外
周面に対向配置されるハンド17を有するハンドリング機
構19の位置も、ハンド17の方向を、カートリッジ収納棚
16aの中心20に対するよりも、偏倚した方向へ向ける構
成とすることになり、カートリッジ収納セル16の上部
（または下部）に配置されるドライブ装置18の位置も偏
倚された位置構成となる。

このような偏倚にもとづいて、ハンドリング機構19の
ハンド昇降ガイド部分とハンド17とは、ライブラリー装
置の隅角方向に寄せられた位置となることから、ハンド
17をカートリッジ収納セル16の中心20に対向させるより
も、平面視で実質ハンド17をカートリッジ収納セル16の
中心20方向に近づけることができる。

カートリッジ収納16に収納された任意所望位置のカー
トリッジ２を取り出すには、カートリッジ収納セル16を
回転させるとともに、ハンドリング機構19のハンド17を
上動、または下動させて所望とするカートリッジ２の位
置に一致させ、ハンド17を前進させカートリッジ２を肥
持させた状態で後退させて取り出す。

ついで、カートリッジ収納セル16の上部（または下
部）に配置された、ドライブ装置18にカートリッジ２を
搬送して装着させ、情報の読み取り、ないしは、書き込
みを行なわせ、終了後、逆の手順でカートリッジ２をカ
ートリッジ収納セル16の元の位置に収納させる。

第１図において符号の、21は外部からの（または、外
部への）カートリッジ投入排出部（CAS）、23はデータ
制御部、24は装置制御部、25は電源、である。

以上のようであってハンドリング機構19は、ハンド17
を上下動ならびに前後動させるのみで、ハンド17をカー
トリッジ収納セル16の外周面に対向させるように並列状
態に位置固定され、従来装置のように、ハンドリング機
構自身の移動や、ハンドを回動させることはなく、ハン
ドリング機構19のための設置スペースを多く要しないも
のとなっている。

カートリッジ数の増加に対しては、カートリッジ収納
セル16の直径を大きくし、カートリッジ２の収納箇所を
増加させるか、より、多段のものとするかによって、対
向可能であり、ライブラリー装置全体の大型化に対する
影響は少ない。

カートリッジ収納セル16が円柱状であり、その大きな
表面積を有する外周から、カートリッジ２を中心に対し
て偏倚方向に収納させることから、収納効率がよいもの
となっている。

ハンドリング機構19についても、従来に比して動作が
単純化しており、駆動機構が減少し信頼性の向上も得ら
れる。

〔発明の効果〕

以上、詳細に説明したように、本発明カートリッジ収
納セルによれば、軸線回りに回転可能で周囲に方形状の
カートリッジを収納させる複数のカートリッジ収納棚を
そなえるカートリッジ収納セルであって、上記カートリ
ッジ収納棚は上記軸線を中心とする放射方向に沿って延
びる複数の仕切りで仕切られ上記カートリッジの一側面
を該仕切りに沿って挿入させるようにしたことにより、
カートリッジの収納効率が向上する。

上記カートリッジ収納セルを適用した本発明ライブラ
リー装置によれば、カートリッジ収納セルに対するカー
トリッジの収納方向が偏倚されることから、カートリッ
ジ収納セルの外周面に対向配置されるハンドを有するハ
ンドリング機構の位置も、ハンドの方向を、カートリッ
ジ収納棚の中心に対する方向よりも偏倚した方向へ向け
る構成とすることになり、その分ハンドリング機構およ
びドライブ装置を偏倚した位置とすることで、ライブラ
リー装置全体を小型化、高密度化し得る実用上の効果は
きわめて顕著なものである。

ハンドリング機構の動作の単純化ともなり、駆動部分
の減少とともに信頼性も向上される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のカートリッジ収納セルを用いたライブ
ラリー装置の斜視図、 第２図は本発明のカートリッジ収納セルの斜視図、 第３図は第２図のカートリッジ収納セルの横断面図、 第４図は従来のカートリッジ収納セルを用いたライブラ
リー装置の斜視図、 第５図は従来の他のカートリッジ収納セルを用いたライ
ブラリー装置の斜視図、 をそれぞれ示す。 各図における符号の、 １はカートリッジ収納セル、1aは収納部、1bは棚、２は
カートリッジ、３はハンド、４はドライブ装置、５はハ
ンドリング機構、６はカートリッジ投入排出部（CA
S）、７はドライブ制御部、８は電源、９はカートリッ
ジ収納セル、10はハンドリング機構、11はガイドレー
ル、12はハンド、13はカートリッジ投入排出部（CA
S）、14はハンドリング機構制御部、15はデータ制御
部、16はカートリッジ収納セル、16aはカートリッジ収
納棚、16bは仕切り、17はハンド、18はドライブ装置、1
9はハンドリング機構、20は中心、21はカートリッジ投
入排出部（CAS）、22は回転機構、23はデータ制御部、2
4は装置制御部、25は電源、である。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】軸線回りに回転可能で周囲に方形状のカー
   トリッジを収納させる複数のカートリッジ収納棚をそな
   えるカートリッジ収納セルであって、 上記カートリッジ収納棚は上記軸線を中心とする放射方
   向に沿って延びる複数の仕切りで仕切られ上記カートリ
   ッジの一側面を該仕切りに沿って挿入させるようにした
   ことを特徴とするカートリッジ収納セル。
2. 【請求項２】軸線回りに回転可能で周囲に方形状のカー
   トリッジを収納させる複数のカートリッジ収納棚をそな
   えるカートリッジ収納棚と、 上記カートリッジ内の情報担持体間の情報処理を行なう
   ドライブ装置と、 上記カートリッジ収納セルと上記ドライブ装置間に上記
   カートリッジの搬送を行なわせるハンドリング機構と、 をそなえたライブラリー装置であって、 上記カートリッジ収納棚は上記軸線を中心とする放射方
   向に沿って延びる複数の仕切りで仕切られ上記カートリ
   ッジの一側面を該仕切りに沿って挿入させるようにした
   ことを特徴とするライブラリー装置。