JP2004053268A - 有機物捕集管、有機物吸着装置および有機物の吸着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス管に充填された吸着剤に有機物を吸着させる時の吸着濃度を均一化する。
【解決手段】ガラス管1の空気の出口側から入口側にかけて、吸着剤3の充填部分の内径が徐々に細くなるように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】ガラス管1の空気の出口側から入口側にかけて、吸着剤3の充填部分の内径が徐々に細くなるように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機物捕集管、有機物吸着装置および有機物の吸着方法に関し、特に、空気中の有機汚染物質の分析を行うための有機汚染物質の捕集方法に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の有機汚染物質の捕集方法では、太さの均一なガラス管内に吸着材を充填し、この吸着材の充填されたガラス管内に空気を通すことにより、空気中の有機汚染物質を捕集することが行われていた。
図10は、従来の有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【0003】
図10において、太さの均一なガラス管101内には吸着剤103が充填され、ガラス管101の入口側には、多孔質ガラス板102が嵌め込まれ、ガラス管101の出口側には、グラスウール104が詰め込まれている。
そして、ガラス管101の出口側を吸引し、ガラス管101内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤103に吸着させる。
【0004】
図11は、従来の有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
図11において、有機物捕集装置には、ガラス管101内を吸引する吸引ポンプ106および空気の流量を計測する積算流量計107が設けられている。
ここで、有機汚染物質を吸着剤103に吸着させる場合、吸引管105を介し、ガラス管101の出口側を吸引ポンプ106に接続する。
【0005】
そして、吸引ポンプ106を動作させ、ガラス管101内を吸引することにより、ガラス管101内に空気を通過させる。
そして、ガラス管101内を空気が通過することで、空気に含まれる有機汚染物質が吸着剤103に吸着されると、吸着剤103に吸着された有機汚染物質の分析を行うことにより、空気中の有機汚染物質の濃度を調べることができる。
【0006】
図12は、従来の有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
図12において、有機物吸着装置111には、1次トラップ管112および2次トラップ管113が設けられるとともに、1次トラップ管112および2次トラップ管113をそれぞれ加熱するヒータ112a、113bが設けられ、さらに、2次トラップ管113には、2次トラップ管113を冷却する冷却管113aが設けられている。
【0007】
また、1次トラップ管112と2次トラップ管113とは、切替バルブ114を介して接続され、有機物吸着装置111は、ガスクロマトグラフ部115を介して質量分析部116に接続されている。
ここで、ガスクロマトグラフ部115には、カラム115aが設けられ、カラム115aにて、有機物吸着装置111で吸着された有機物を分離することで、クロマトグラムが生成される。また、質量分析部116では、ガスクロマトグラフ部115で分離された有機物の質量分析を行うことにより、マススペクトルが生成され、有機物の特定が行われる。
【0008】
そして、図10の吸着剤103に吸着された有機汚染物質の分析を行う場合、図13に示すように、ガラス管101の吸引側に蓋108を嵌め込み、蓋108が嵌め込まれたガラス管101を1次トラップ管112に挿入する。
そして、図14(a)に示すように、切替バルブ114により、1次トラップ管112の先端側に接続された輸送管114aと、2次トラップ管113の先端側に接続された輸送管114bとを連結する。
【0009】
そして、ヒータ112aをオンし、1次トラップ管112内にヘリウムを流しながら、吸着剤103を200〜250℃で数10分程度加熱することにより、吸着剤103に吸着されている有機物を2次トラップ管113に追い出し、2次トラップ管113を−40℃に冷却しながら、吸着剤103に吸着されている有機物を2次トラップ管113側に吸着させる。
【0010】
次に、吸着剤103に吸着されていた有機物が2次トラップ管113側に吸着されると、図14(b)に示すように、切替バルブ114を切り替えることで、2次トラップ管113の末端側に接続された輸送管114cと、ガスクロマトグラフ部115に接続された輸送管114dを連結する。
そして、ヒータ113bをオンし、2次トラップ管113を250℃程度で30秒程度加熱することにより、2次トラップ管113に吸着されている有機物を、ガスクロマトグラフ部115に瞬間的に追い出す。
【0011】
そして、2次トラップ管113に吸着されていた有機物がガスクロマトグラフ部115に追い出されると、ガスクロマトグラフ部115および質量分析部116にて、有機汚染物質の分析が行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のガラス管101では、吸着剤103が充填される部分の内径が均一なため、吸着剤103での空気の通過速度が一定になる。
この結果、空気に含まれる有機物が吸着剤103で吸着されると、空気が吸着剤103を通過するに従って、空気に含まれる有機物の濃度が薄くなるため、空気の入口側で吸着剤103の有機物の濃度が濃くなり、空気の出口側で吸着剤103の有機物の濃度が薄くなる。
【0013】
特に、沸点の高い有機物ほど、吸着剤103に吸着されやすくなるため、空気の入口側で吸着剤103の有機物の濃度が一層濃くなる。
このため、従来のガラス管101では、吸着剤103から有機物を追い出す際に、有機物が濃度の濃い部分に残存し、有機物の分析精度が劣化したり、吸着剤103の再生が必要になったりするという問題があった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、有機物の吸着濃度を均一化することが可能な有機物捕集管、有機物吸着装置および有機物の吸着方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の有機物捕集管によれば、吸着剤が充填されるガラス管と、前記ガラス管の出口側から入口側にかけて有機物の吸着率が低くなるように充填された吸着剤とを備えることを特徴とする。
これにより、空気の出口側で有機物が吸着され易くすることができ、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、ガラス管の内径を一定に保ったまま、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0016】
また、請求項2記載の有機物捕集管によれば、空気の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くなるようにされたガラス管と、前記ガラス管内に充填された吸着剤とを備えることを特徴とする。
これにより、空気の入口側で空気の流速を速めることが可能となり、空気の入口側で有機物の吸着率を低下させることが可能となる。
【0017】
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、複数種類の吸着剤を用いることなく、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
また、請求項3記載の有機物捕集管によれば、吸着剤が充填されるガラス管と、前記ガラス管内に充填された吸着剤と、前記ガラス管内に挿入された空気吸入管と、前記空気吸入管に設けられ、空気の出口側から入口側に向かうにつれて、大きさまたは配置密度が小さくなるようにされた空気排出孔とを備えることを特徴とする。
【0018】
これにより、空気の入口側で空気の流量を低減することが可能となり、空気の入口側で有機物の吸着率を低下させることが可能となる。
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、複数種類の吸着剤を用いることなく、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0019】
また、請求項4記載の有機物捕集管によれば、前記吸着剤は、前記ガラス管の出口側から入口側にかけて有機物の吸着率が低くなるように充填されていることを特徴とする。
これにより、空気の出口側で有機物が吸着され易くすることが可能となるだけでなく、空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となり、沸点の高い有機物が吸着される場合においても、吸着剤に吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0020】
また、請求項5記載の有機物吸着装置によれば、空気の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くされた1次トラップ管と、前記1次トラップ管を加熱する第1加熱手段と、前記1次トラップ管から追い出された有機物を吸着する2次トラップ管と、前記2次トラップ管を加熱する第2加熱手段と、前記1次トラップ管から追い出された有機物を前記2次トラップ管に送出するとともに、前記2次トラップ管から追い出された有機物を外部に送出する切替バルブとを備えることを特徴とする。
【0021】
これにより、1次トラップ管の有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤に吸着された有機物を効率よく2次トラップ管に追い出すことが可能となる。
このため、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0022】
また、請求項6記載の有機物吸着装置によれば、有機物が吸着された1次トラップ管と、前記1次トラップ管を加熱する第1加熱手段と、有機物の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くされ、前記1次トラップ管から追い出された有機物を吸着する2次トラップ管と、前記2次トラップ管を加熱する第2加熱手段と、前記1次トラップ管から追い出された有機物を前記2次トラップ管に送出するとともに、前記2次トラップ管から追い出された有機物を外部に送出する切替バルブとを備えることを特徴とする。
【0023】
これにより、2次トラップ管の入口側で有機物の流速を速めることが可能となり、2次トラップ管の入口側で有機物の吸着率を低下させることが可能となる。このため、1次トラップ管にトラップされている有機物を2次トラップ管に追い出す場合においても、2次トラップ管にトラップされる有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、2次トラップ管の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0024】
このため、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤の再利用を容易に行うことが可能となる。
また、請求項7記載の有機物の吸着方法によれば、有機物捕集管を通過する有機物の通過速度を入口側で速くすることにより、有機物捕集管における有機物の吸着濃度を均一化することを特徴とする。
【0025】
これにより、空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となり、空気に含まれる有機物の濃度が出口側で薄くなる場合においても、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
また、請求項8記載の有機物の吸着方法によれば、有機物捕集管を通過する有機物の通過量を入口側で少なくすることにより、有機物捕集管における有機物の吸着濃度を均一化することを特徴とする。
【0026】
これにより、空気の出口側で有機物の通過量を増加させることが可能となり、空気に含まれる有機物の濃度が出口側で薄くなる場合においても、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る有機物捕集管および有機物吸着装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示すブロック図である。
【0028】
図1において、ガラス管1内には吸着剤3が充填され、ガラス管1の入口側には、多孔質ガラス板2が嵌め込まれ、ガラス管1の出口側には、グラスウール4が詰め込まれている。
なお、吸着剤3としては、例えば、活性炭、セラミックス、ゼオライト、グラスウールなどを用いることができる。
【0029】
ここで、ガラス管1は、空気の出口側から入口側にかけて、吸着剤3の充填部分の内径が徐々に細くなるように構成されている。
そして、ガラス管1の出口側を吸引し、ガラス管1内に空気を引き込むことにより、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物を吸着剤3に吸着させる。
これにより、ガラス管1の空気の入口側で空気の流速を速めることが可能となり、ガラス管1の空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となる。
【0030】
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤3で吸着されながらガラス管1内を通過し、空気に含まれる有機物の濃度が出口側で薄くなる場合においても、吸着剤3で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
図2は、本発明の第1実施形態に係る有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
【0031】
図2において、有機物捕集装置には、ガラス管1内を吸引する吸引ポンプ6および空気の流量を計測する積算流量計7が設けられている。
ここで、有機汚染物質を吸着剤3に吸着させる場合、吸引管5を介し、ガラス管1の出口側を吸引ポンプ6に接続する。
そして、吸引ポンプ6を動作させ、ガラス管1内を吸引することにより、ガラス管1内に空気を通過させる。
【0032】
そして、ガラス管1内を空気が通過することで、空気に含まれる有機汚染物質が吸着剤3に吸着されると、吸着剤3に吸着された有機汚染物質の分析を行うことにより、空気中の有機汚染物質の濃度を調べることができる。
図3は、本発明の第1実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【0033】
図3において、有機物吸着装置11には、末端から先端にかけて内径が徐々に細くされた1次トラップ管12および内径が均一な2次トラップ管13が設けられるとともに、1次トラップ管12および2次トラップ管13をそれぞれ加熱するヒータ12a、13bが設けられ、さらに、2次トラップ管13には、2次トラップ管13を冷却する冷却管13aが設けられている。
【0034】
また、1次トラップ管12と2次トラップ管13とは、切替バルブ14を介して接続され、有機物吸着装置11は、ガスクロマトグラフ部15を介して質量分析部16に接続されている。
ここで、ガスクロマトグラフ部15には、カラム15aが設けられ、カラム15aにて、有機物吸着装置11で吸着された有機物を分離することで、クロマトグラムが生成される。また、質量分析部16では、ガスクロマトグラフ部15で分離された有機物の質量分析を行うことにより、マススペクトルが生成され、有機物の特定が行われる。
【0035】
そして、図1の吸着剤3に吸着された有機汚染物質の分析を行う場合、図4に示すように、ガラス管1の吸引側に蓋8を嵌め込み、蓋8が嵌め込まれたガラス管1を1次トラップ管12に挿入する。
そして、図5(a)に示すように、切替バルブ14により、1次トラップ管12の先端側に接続された輸送管14aと、2次トラップ管13の先端側に接続された輸送管14bとを連結する。
【0036】
そして、ヒータ12aをオンし、1次トラップ管12内にヘリウムを流しながら、吸着剤3を200〜250℃で数10分程度加熱することにより、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管13に追い出し、2次トラップ管13を−40℃に冷却しながら、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管13側に吸着させる。
【0037】
ここで、1次トラップ管12は、末端から先端にかけて内径が徐々に細くなるように構成され、1次トラップ管12に挿入される吸着剤3の吸着濃度を均一化することができる。
このため、吸着剤3に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、吸着剤3に吸着された有機物を再現性よく2次トラップ管13に追い出すことが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤3の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0038】
次に、吸着剤3に吸着されていた有機物が2次トラップ管13側に吸着されると、図5(b)に示すように、切替バルブ14を切り替えることで、2次トラップ管13の末端側に接続された輸送管14cと、ガスクロマトグラフ部15に接続された輸送管14dを連結する。
そして、ヒータ13bをオンし、2次トラップ管13を250℃程度で30秒程度加熱することにより、2次トラップ管13に吸着されている有機物を、ガスクロマトグラフ部15に瞬間的に追い出す。
【0039】
そして、2次トラップ管13に吸着されていた有機物がガスクロマトグラフ部15に追い出されると、ガスクロマトグラフ部15および質量分析部16にて、有機汚染物質の分析を行う。
図6は、本発明の第2実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【0040】
図6において、有機物吸着装置21には、末端から先端にかけて内径が徐々に細くされた1次トラップ管22および2次トラップ管23が設けられるとともに、1次トラップ管22および2次トラップ管23をそれぞれ加熱するヒータ22a、23bが設けられ、さらに、2次トラップ管23には、2次トラップ管23を冷却する冷却管23aが設けられている。
【0041】
また、1次トラップ管22と2次トラップ管23とは、切替バルブ24を介して接続され、有機物吸着装置21は、ガスクロマトグラフ部25を介して質量分析部26に接続されている。
ここで、ガスクロマトグラフ部25には、カラム25aが設けられ、カラム25aにて、有機物吸着装置21で吸着された有機物を分離することで、クロマトグラムが生成される。また、質量分析部26では、ガスクロマトグラフ部25で分離された有機物の質量分析を行うことにより、マススペクトルが生成され、有機物の特定が行われる。
【0042】
そして、図1の吸着剤3に吸着された有機汚染物質の分析を行う場合、図7に示すように、ガラス管1の吸引側に蓋8を嵌め込み、蓋8が嵌め込まれたガラス管1を1次トラップ管22に挿入する。
そして、図8(a)に示すように、切替バルブ24により、1次トラップ管22の先端側に接続された輸送管24aと、2次トラップ管23の先端側に接続された輸送管24bとを連結する。
【0043】
そして、ヒータ22aをオンし、1次トラップ管22内にヘリウムを流しながら、吸着剤3を200〜250℃で数10分程度加熱することにより、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管23に追い出し、2次トラップ管23を−40℃に冷却しながら、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管23側に吸着させる。
【0044】
ここで、1次トラップ管22は、末端から先端にかけて内径が徐々に細くなるように構成され、1次トラップ管22に挿入される吸着剤2の吸着濃度を均一化することができる。
このため、吸着剤23に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、吸着剤23に吸着された有機物を再現性よく2次トラップ管23に追い出すことが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤23の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0045】
次に、吸着剤23に吸着されていた有機物が2次トラップ管23側に吸着されると、図8(b)に示すように、切替バルブ24を切り替えることで、2次トラップ管23の末端側に接続された輸送管24cと、ガスクロマトグラフ部25に接続された輸送管24dを連結する。
そして、ヒータ23bをオンし、2次トラップ管23を250℃程度で30秒程度加熱することにより、2次トラップ管23に吸着されている有機物を、ガスクロマトグラフ部25に瞬間的に追い出す。
【0046】
そして、2次トラップ管23に吸着されていた有機物がガスクロマトグラフ部25に追い出されると、ガスクロマトグラフ部25および質量分析部26にて、有機汚染物質の分析を行う。
ここで、2次トラップ管23は、末端から先端にかけて内径が徐々に細くなるように構成され、1次トラップ管22にトラップされている有機物を2次トラップ管23に追い出す場合においても、2次トラップ管23にトラップされる有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0047】
このため、2次トラップ管23に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、2次トラップ管23に吸着された有機物を再現性よくガスクロマトグラフ部25に追い出すことが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、2次トラップ管23の再利用を容易に行うことが可能となる。
図9(a)は、本発明の第3実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【0048】
図9(a)において、ガラス管31内には吸着剤33、34が充填され、ガラス管31の入口側には、多孔質ガラス板32が嵌め込まれ、ガラス管31の出口側には、グラスウール35が詰め込まれている。
ここで、ガラス管31は、空気の出口側から入口側にかけて、吸着剤33、34の充填部分の内径が徐々に細くなるように構成され、例えば、ガラス管31の形状は、円錐形状または角錐形状とすることができる。
【0049】
また、吸着剤34の方が吸着剤33よりも吸着率が高くなるように、吸着剤33、34が選択される。
例えば、吸着剤33としてはグラスウールを用い、吸着剤34としてはTenaxGR(商品名)を用いることができる。
そして、ガラス管31の出口側を吸引し、ガラス管31内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤33、34に吸着させる。
【0050】
これにより、ガラス管31の空気の入口側で空気の流速を速めて、ガラス管31の空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となるとともに、空気の出口側での吸着率を容易に向上させることが可能となる。
このため、沸点の高い有機物がガラス管31を通過する場合においても、吸着剤33、34で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤33、34に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤33、34の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0051】
図9(b)は、本発明の第4実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
図9(b)において、ガラス管41内には吸着剤43〜45が充填され、ガラス管41の入口側には、多孔質ガラス板42が嵌め込まれ、ガラス管41の出口側には、グラスウール46が詰め込まれている。
【0052】
ここで、吸着剤45、吸着剤44、吸着剤43の順に吸着率が高くなるように、吸着剤43〜45が選択される。
例えば、吸着剤43としてはグラスウールを用い、吸着剤44としてはTenaxTA(商品名)を用い、吸着剤45としてはTenaxGR(商品名)を用いることができる。
【0053】
そして、ガラス管41の出口側を吸引し、ガラス管41内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤43〜45に吸着させる。
これにより、吸着剤43〜45の充填部分のガラス管31の内径が均一化されている場合においても、空気の出口側で吸着率を向上させることが可能となる。
このため、吸着剤43〜45で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤43〜45に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤43〜45の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0054】
図9(c)は、本発明の第5実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
図9(c)において、ガラス管51内には、空気を吸入する空気吸入管52が挿入され、空気吸入管52が挿入されたガラス管51内には、吸着剤53が充填されるとともに、ガラス管51の出口側には、グラスウール54が詰め込まれている。
【0055】
ここで、吸着剤53としては、例えば、活性炭、セラミックス、ゼオライト、グラスウールなどを用いることができる。
また、空気吸入管52には、吸入された空気を噴出させる開口部52aが設けられ、開口部52aの大きさは、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるように設定されている。
【0056】
あるいは、開口部52aの大きさを一定にして、開口部52aの配置密度が空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるようにしてもよい。
そして、ガラス管51の出口側を吸引し、空気吸入管52を介してガラス管51内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤53に吸着させる。
ここで、開口部52aの大きさが、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくされているので、空気の入口側での噴出量が空気の出口側での噴出量よりも少なくなり、空気の入口側に近づくにつれて、吸着剤53を通過する空気量が減少する。
【0057】
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤53で吸着されながらガラス管51内を通過する場合においても、吸着剤53で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤53に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤53の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0058】
図9(d)は、本発明の第6実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
図9(d)において、ガラス管61内には、空気を吸入する空気吸入管62が挿入され、空気吸入管62が挿入されたガラス管61内には、吸着剤63、64が充填されるとともに、ガラス管61の出口側には、グラスウール65が詰め込まれている。
【0059】
ここで、吸着剤64の方が吸着剤63よりも吸着率が高くなるように、吸着剤63、64が選択され、例えば、吸着剤63としてはグラスウールを用い、吸着剤64としてはTenaxGR(商品名)を用いることができる。
また、空気吸入管62には、吸入された空気を噴出させる開口部62aが設けられ、開口部62aの大きさは、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるように設定されている。
【0060】
あるいは、開口部62aの大きさを一定にして、開口部62aの配置密度が空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるようにしてもよい。
そして、ガラス管61の出口側を吸引し、空気吸入管62を介してガラス管61内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤63、64に吸着させる。
【0061】
ここで、開口部62aの大きさが、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくされているので、空気の入口側での噴出量が空気の出口側での噴出量よりも少なくなり、空気の入口側に近づくにつれて、吸着剤63、64を通過する空気量が減少する。
また、吸着剤63、64の吸着率が空気の出口側で大きくなるように選択されているので、空気の出口側での有機物の吸着効率を上昇させることが可能となる。
【0062】
このため、沸点の高い有機物が吸着剤63、64で吸着されながらガラス管61内を通過する場合においても、吸着剤63、64で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤63、64に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤63、64の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤の有効利用を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る有機物吸着装置の概略構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る有機物吸着装置のバルブの切り替え方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る有機物吸着装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る有機物吸着装置のバルブの切り替え方法を示す断面図である。
【図9】図9(a)は、本発明の第3実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図、図9(b)は、本発明の第4実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図、図9(c)は、本発明の第5実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図、図9(d)は、本発明の第6実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【図10】従来の有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【図11】従来の有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
【図12】従来の有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【図13】従来の有機物吸着装置の概略構成を示す断面図である。
【図14】従来の有機物吸着装置のバルブの切り替え方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1、31、41、51、61 ガラス管。2、32、42 多孔質ガラス板。 3、34、44、45、53、64 吸着剤。4、33、35、43、46、 54、63、65 グラスウール。52、62 空気吸入管。52a、62a 開口部。5 吸引管。6 吸引ポンプ。7 積算流量計。8 蓋。11、21 有機物吸着装置。12、22 1次トラップ管。13、23 2次トラップ 管。12a、13b、22a、23b ヒータ。13a、23a 冷却管。 14、24 切替バルブ。14a〜14d、24a〜24d 輸送管。15、 25 ガスクロマトグラフ部。15a カラム。16、26 質量分析部。
【発明の属する技術分野】
本発明は有機物捕集管、有機物吸着装置および有機物の吸着方法に関し、特に、空気中の有機汚染物質の分析を行うための有機汚染物質の捕集方法に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の有機汚染物質の捕集方法では、太さの均一なガラス管内に吸着材を充填し、この吸着材の充填されたガラス管内に空気を通すことにより、空気中の有機汚染物質を捕集することが行われていた。
図10は、従来の有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【0003】
図10において、太さの均一なガラス管101内には吸着剤103が充填され、ガラス管101の入口側には、多孔質ガラス板102が嵌め込まれ、ガラス管101の出口側には、グラスウール104が詰め込まれている。
そして、ガラス管101の出口側を吸引し、ガラス管101内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤103に吸着させる。
【0004】
図11は、従来の有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
図11において、有機物捕集装置には、ガラス管101内を吸引する吸引ポンプ106および空気の流量を計測する積算流量計107が設けられている。
ここで、有機汚染物質を吸着剤103に吸着させる場合、吸引管105を介し、ガラス管101の出口側を吸引ポンプ106に接続する。
【0005】
そして、吸引ポンプ106を動作させ、ガラス管101内を吸引することにより、ガラス管101内に空気を通過させる。
そして、ガラス管101内を空気が通過することで、空気に含まれる有機汚染物質が吸着剤103に吸着されると、吸着剤103に吸着された有機汚染物質の分析を行うことにより、空気中の有機汚染物質の濃度を調べることができる。
【0006】
図12は、従来の有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
図12において、有機物吸着装置111には、1次トラップ管112および2次トラップ管113が設けられるとともに、1次トラップ管112および2次トラップ管113をそれぞれ加熱するヒータ112a、113bが設けられ、さらに、2次トラップ管113には、2次トラップ管113を冷却する冷却管113aが設けられている。
【0007】
また、1次トラップ管112と2次トラップ管113とは、切替バルブ114を介して接続され、有機物吸着装置111は、ガスクロマトグラフ部115を介して質量分析部116に接続されている。
ここで、ガスクロマトグラフ部115には、カラム115aが設けられ、カラム115aにて、有機物吸着装置111で吸着された有機物を分離することで、クロマトグラムが生成される。また、質量分析部116では、ガスクロマトグラフ部115で分離された有機物の質量分析を行うことにより、マススペクトルが生成され、有機物の特定が行われる。
【0008】
そして、図10の吸着剤103に吸着された有機汚染物質の分析を行う場合、図13に示すように、ガラス管101の吸引側に蓋108を嵌め込み、蓋108が嵌め込まれたガラス管101を1次トラップ管112に挿入する。
そして、図14(a)に示すように、切替バルブ114により、1次トラップ管112の先端側に接続された輸送管114aと、2次トラップ管113の先端側に接続された輸送管114bとを連結する。
【0009】
そして、ヒータ112aをオンし、1次トラップ管112内にヘリウムを流しながら、吸着剤103を200〜250℃で数10分程度加熱することにより、吸着剤103に吸着されている有機物を2次トラップ管113に追い出し、2次トラップ管113を−40℃に冷却しながら、吸着剤103に吸着されている有機物を2次トラップ管113側に吸着させる。
【0010】
次に、吸着剤103に吸着されていた有機物が2次トラップ管113側に吸着されると、図14(b)に示すように、切替バルブ114を切り替えることで、2次トラップ管113の末端側に接続された輸送管114cと、ガスクロマトグラフ部115に接続された輸送管114dを連結する。
そして、ヒータ113bをオンし、2次トラップ管113を250℃程度で30秒程度加熱することにより、2次トラップ管113に吸着されている有機物を、ガスクロマトグラフ部115に瞬間的に追い出す。
【0011】
そして、2次トラップ管113に吸着されていた有機物がガスクロマトグラフ部115に追い出されると、ガスクロマトグラフ部115および質量分析部116にて、有機汚染物質の分析が行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のガラス管101では、吸着剤103が充填される部分の内径が均一なため、吸着剤103での空気の通過速度が一定になる。
この結果、空気に含まれる有機物が吸着剤103で吸着されると、空気が吸着剤103を通過するに従って、空気に含まれる有機物の濃度が薄くなるため、空気の入口側で吸着剤103の有機物の濃度が濃くなり、空気の出口側で吸着剤103の有機物の濃度が薄くなる。
【0013】
特に、沸点の高い有機物ほど、吸着剤103に吸着されやすくなるため、空気の入口側で吸着剤103の有機物の濃度が一層濃くなる。
このため、従来のガラス管101では、吸着剤103から有機物を追い出す際に、有機物が濃度の濃い部分に残存し、有機物の分析精度が劣化したり、吸着剤103の再生が必要になったりするという問題があった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、有機物の吸着濃度を均一化することが可能な有機物捕集管、有機物吸着装置および有機物の吸着方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の有機物捕集管によれば、吸着剤が充填されるガラス管と、前記ガラス管の出口側から入口側にかけて有機物の吸着率が低くなるように充填された吸着剤とを備えることを特徴とする。
これにより、空気の出口側で有機物が吸着され易くすることができ、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、ガラス管の内径を一定に保ったまま、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0016】
また、請求項2記載の有機物捕集管によれば、空気の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くなるようにされたガラス管と、前記ガラス管内に充填された吸着剤とを備えることを特徴とする。
これにより、空気の入口側で空気の流速を速めることが可能となり、空気の入口側で有機物の吸着率を低下させることが可能となる。
【0017】
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、複数種類の吸着剤を用いることなく、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
また、請求項3記載の有機物捕集管によれば、吸着剤が充填されるガラス管と、前記ガラス管内に充填された吸着剤と、前記ガラス管内に挿入された空気吸入管と、前記空気吸入管に設けられ、空気の出口側から入口側に向かうにつれて、大きさまたは配置密度が小さくなるようにされた空気排出孔とを備えることを特徴とする。
【0018】
これにより、空気の入口側で空気の流量を低減することが可能となり、空気の入口側で有機物の吸着率を低下させることが可能となる。
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、複数種類の吸着剤を用いることなく、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0019】
また、請求項4記載の有機物捕集管によれば、前記吸着剤は、前記ガラス管の出口側から入口側にかけて有機物の吸着率が低くなるように充填されていることを特徴とする。
これにより、空気の出口側で有機物が吸着され易くすることが可能となるだけでなく、空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となり、沸点の高い有機物が吸着される場合においても、吸着剤に吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0020】
また、請求項5記載の有機物吸着装置によれば、空気の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くされた1次トラップ管と、前記1次トラップ管を加熱する第1加熱手段と、前記1次トラップ管から追い出された有機物を吸着する2次トラップ管と、前記2次トラップ管を加熱する第2加熱手段と、前記1次トラップ管から追い出された有機物を前記2次トラップ管に送出するとともに、前記2次トラップ管から追い出された有機物を外部に送出する切替バルブとを備えることを特徴とする。
【0021】
これにより、1次トラップ管の有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤に吸着された有機物を効率よく2次トラップ管に追い出すことが可能となる。
このため、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0022】
また、請求項6記載の有機物吸着装置によれば、有機物が吸着された1次トラップ管と、前記1次トラップ管を加熱する第1加熱手段と、有機物の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くされ、前記1次トラップ管から追い出された有機物を吸着する2次トラップ管と、前記2次トラップ管を加熱する第2加熱手段と、前記1次トラップ管から追い出された有機物を前記2次トラップ管に送出するとともに、前記2次トラップ管から追い出された有機物を外部に送出する切替バルブとを備えることを特徴とする。
【0023】
これにより、2次トラップ管の入口側で有機物の流速を速めることが可能となり、2次トラップ管の入口側で有機物の吸着率を低下させることが可能となる。このため、1次トラップ管にトラップされている有機物を2次トラップ管に追い出す場合においても、2次トラップ管にトラップされる有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、2次トラップ管の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0024】
このため、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤の再利用を容易に行うことが可能となる。
また、請求項7記載の有機物の吸着方法によれば、有機物捕集管を通過する有機物の通過速度を入口側で速くすることにより、有機物捕集管における有機物の吸着濃度を均一化することを特徴とする。
【0025】
これにより、空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となり、空気に含まれる有機物の濃度が出口側で薄くなる場合においても、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
また、請求項8記載の有機物の吸着方法によれば、有機物捕集管を通過する有機物の通過量を入口側で少なくすることにより、有機物捕集管における有機物の吸着濃度を均一化することを特徴とする。
【0026】
これにより、空気の出口側で有機物の通過量を増加させることが可能となり、空気に含まれる有機物の濃度が出口側で薄くなる場合においても、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る有機物捕集管および有機物吸着装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示すブロック図である。
【0028】
図1において、ガラス管1内には吸着剤3が充填され、ガラス管1の入口側には、多孔質ガラス板2が嵌め込まれ、ガラス管1の出口側には、グラスウール4が詰め込まれている。
なお、吸着剤3としては、例えば、活性炭、セラミックス、ゼオライト、グラスウールなどを用いることができる。
【0029】
ここで、ガラス管1は、空気の出口側から入口側にかけて、吸着剤3の充填部分の内径が徐々に細くなるように構成されている。
そして、ガラス管1の出口側を吸引し、ガラス管1内に空気を引き込むことにより、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物を吸着剤3に吸着させる。
これにより、ガラス管1の空気の入口側で空気の流速を速めることが可能となり、ガラス管1の空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となる。
【0030】
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤3で吸着されながらガラス管1内を通過し、空気に含まれる有機物の濃度が出口側で薄くなる場合においても、吸着剤3で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
図2は、本発明の第1実施形態に係る有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
【0031】
図2において、有機物捕集装置には、ガラス管1内を吸引する吸引ポンプ6および空気の流量を計測する積算流量計7が設けられている。
ここで、有機汚染物質を吸着剤3に吸着させる場合、吸引管5を介し、ガラス管1の出口側を吸引ポンプ6に接続する。
そして、吸引ポンプ6を動作させ、ガラス管1内を吸引することにより、ガラス管1内に空気を通過させる。
【0032】
そして、ガラス管1内を空気が通過することで、空気に含まれる有機汚染物質が吸着剤3に吸着されると、吸着剤3に吸着された有機汚染物質の分析を行うことにより、空気中の有機汚染物質の濃度を調べることができる。
図3は、本発明の第1実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【0033】
図3において、有機物吸着装置11には、末端から先端にかけて内径が徐々に細くされた1次トラップ管12および内径が均一な2次トラップ管13が設けられるとともに、1次トラップ管12および2次トラップ管13をそれぞれ加熱するヒータ12a、13bが設けられ、さらに、2次トラップ管13には、2次トラップ管13を冷却する冷却管13aが設けられている。
【0034】
また、1次トラップ管12と2次トラップ管13とは、切替バルブ14を介して接続され、有機物吸着装置11は、ガスクロマトグラフ部15を介して質量分析部16に接続されている。
ここで、ガスクロマトグラフ部15には、カラム15aが設けられ、カラム15aにて、有機物吸着装置11で吸着された有機物を分離することで、クロマトグラムが生成される。また、質量分析部16では、ガスクロマトグラフ部15で分離された有機物の質量分析を行うことにより、マススペクトルが生成され、有機物の特定が行われる。
【0035】
そして、図1の吸着剤3に吸着された有機汚染物質の分析を行う場合、図4に示すように、ガラス管1の吸引側に蓋8を嵌め込み、蓋8が嵌め込まれたガラス管1を1次トラップ管12に挿入する。
そして、図5(a)に示すように、切替バルブ14により、1次トラップ管12の先端側に接続された輸送管14aと、2次トラップ管13の先端側に接続された輸送管14bとを連結する。
【0036】
そして、ヒータ12aをオンし、1次トラップ管12内にヘリウムを流しながら、吸着剤3を200〜250℃で数10分程度加熱することにより、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管13に追い出し、2次トラップ管13を−40℃に冷却しながら、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管13側に吸着させる。
【0037】
ここで、1次トラップ管12は、末端から先端にかけて内径が徐々に細くなるように構成され、1次トラップ管12に挿入される吸着剤3の吸着濃度を均一化することができる。
このため、吸着剤3に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、吸着剤3に吸着された有機物を再現性よく2次トラップ管13に追い出すことが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤3の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0038】
次に、吸着剤3に吸着されていた有機物が2次トラップ管13側に吸着されると、図5(b)に示すように、切替バルブ14を切り替えることで、2次トラップ管13の末端側に接続された輸送管14cと、ガスクロマトグラフ部15に接続された輸送管14dを連結する。
そして、ヒータ13bをオンし、2次トラップ管13を250℃程度で30秒程度加熱することにより、2次トラップ管13に吸着されている有機物を、ガスクロマトグラフ部15に瞬間的に追い出す。
【0039】
そして、2次トラップ管13に吸着されていた有機物がガスクロマトグラフ部15に追い出されると、ガスクロマトグラフ部15および質量分析部16にて、有機汚染物質の分析を行う。
図6は、本発明の第2実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【0040】
図6において、有機物吸着装置21には、末端から先端にかけて内径が徐々に細くされた1次トラップ管22および2次トラップ管23が設けられるとともに、1次トラップ管22および2次トラップ管23をそれぞれ加熱するヒータ22a、23bが設けられ、さらに、2次トラップ管23には、2次トラップ管23を冷却する冷却管23aが設けられている。
【0041】
また、1次トラップ管22と2次トラップ管23とは、切替バルブ24を介して接続され、有機物吸着装置21は、ガスクロマトグラフ部25を介して質量分析部26に接続されている。
ここで、ガスクロマトグラフ部25には、カラム25aが設けられ、カラム25aにて、有機物吸着装置21で吸着された有機物を分離することで、クロマトグラムが生成される。また、質量分析部26では、ガスクロマトグラフ部25で分離された有機物の質量分析を行うことにより、マススペクトルが生成され、有機物の特定が行われる。
【0042】
そして、図1の吸着剤3に吸着された有機汚染物質の分析を行う場合、図7に示すように、ガラス管1の吸引側に蓋8を嵌め込み、蓋8が嵌め込まれたガラス管1を1次トラップ管22に挿入する。
そして、図8(a)に示すように、切替バルブ24により、1次トラップ管22の先端側に接続された輸送管24aと、2次トラップ管23の先端側に接続された輸送管24bとを連結する。
【0043】
そして、ヒータ22aをオンし、1次トラップ管22内にヘリウムを流しながら、吸着剤3を200〜250℃で数10分程度加熱することにより、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管23に追い出し、2次トラップ管23を−40℃に冷却しながら、吸着剤3に吸着されている有機物を2次トラップ管23側に吸着させる。
【0044】
ここで、1次トラップ管22は、末端から先端にかけて内径が徐々に細くなるように構成され、1次トラップ管22に挿入される吸着剤2の吸着濃度を均一化することができる。
このため、吸着剤23に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、吸着剤23に吸着された有機物を再現性よく2次トラップ管23に追い出すことが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤23の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0045】
次に、吸着剤23に吸着されていた有機物が2次トラップ管23側に吸着されると、図8(b)に示すように、切替バルブ24を切り替えることで、2次トラップ管23の末端側に接続された輸送管24cと、ガスクロマトグラフ部25に接続された輸送管24dを連結する。
そして、ヒータ23bをオンし、2次トラップ管23を250℃程度で30秒程度加熱することにより、2次トラップ管23に吸着されている有機物を、ガスクロマトグラフ部25に瞬間的に追い出す。
【0046】
そして、2次トラップ管23に吸着されていた有機物がガスクロマトグラフ部25に追い出されると、ガスクロマトグラフ部25および質量分析部26にて、有機汚染物質の分析を行う。
ここで、2次トラップ管23は、末端から先端にかけて内径が徐々に細くなるように構成され、1次トラップ管22にトラップされている有機物を2次トラップ管23に追い出す場合においても、2次トラップ管23にトラップされる有機物の吸着濃度を均一化することが可能となる。
【0047】
このため、2次トラップ管23に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、2次トラップ管23に吸着された有機物を再現性よくガスクロマトグラフ部25に追い出すことが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、2次トラップ管23の再利用を容易に行うことが可能となる。
図9(a)は、本発明の第3実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【0048】
図9(a)において、ガラス管31内には吸着剤33、34が充填され、ガラス管31の入口側には、多孔質ガラス板32が嵌め込まれ、ガラス管31の出口側には、グラスウール35が詰め込まれている。
ここで、ガラス管31は、空気の出口側から入口側にかけて、吸着剤33、34の充填部分の内径が徐々に細くなるように構成され、例えば、ガラス管31の形状は、円錐形状または角錐形状とすることができる。
【0049】
また、吸着剤34の方が吸着剤33よりも吸着率が高くなるように、吸着剤33、34が選択される。
例えば、吸着剤33としてはグラスウールを用い、吸着剤34としてはTenaxGR(商品名)を用いることができる。
そして、ガラス管31の出口側を吸引し、ガラス管31内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤33、34に吸着させる。
【0050】
これにより、ガラス管31の空気の入口側で空気の流速を速めて、ガラス管31の空気の出口側で有機物の残留時間を増加させることが可能となるとともに、空気の出口側での吸着率を容易に向上させることが可能となる。
このため、沸点の高い有機物がガラス管31を通過する場合においても、吸着剤33、34で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤33、34に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤33、34の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0051】
図9(b)は、本発明の第4実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
図9(b)において、ガラス管41内には吸着剤43〜45が充填され、ガラス管41の入口側には、多孔質ガラス板42が嵌め込まれ、ガラス管41の出口側には、グラスウール46が詰め込まれている。
【0052】
ここで、吸着剤45、吸着剤44、吸着剤43の順に吸着率が高くなるように、吸着剤43〜45が選択される。
例えば、吸着剤43としてはグラスウールを用い、吸着剤44としてはTenaxTA(商品名)を用い、吸着剤45としてはTenaxGR(商品名)を用いることができる。
【0053】
そして、ガラス管41の出口側を吸引し、ガラス管41内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤43〜45に吸着させる。
これにより、吸着剤43〜45の充填部分のガラス管31の内径が均一化されている場合においても、空気の出口側で吸着率を向上させることが可能となる。
このため、吸着剤43〜45で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤43〜45に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤43〜45の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0054】
図9(c)は、本発明の第5実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
図9(c)において、ガラス管51内には、空気を吸入する空気吸入管52が挿入され、空気吸入管52が挿入されたガラス管51内には、吸着剤53が充填されるとともに、ガラス管51の出口側には、グラスウール54が詰め込まれている。
【0055】
ここで、吸着剤53としては、例えば、活性炭、セラミックス、ゼオライト、グラスウールなどを用いることができる。
また、空気吸入管52には、吸入された空気を噴出させる開口部52aが設けられ、開口部52aの大きさは、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるように設定されている。
【0056】
あるいは、開口部52aの大きさを一定にして、開口部52aの配置密度が空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるようにしてもよい。
そして、ガラス管51の出口側を吸引し、空気吸入管52を介してガラス管51内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤53に吸着させる。
ここで、開口部52aの大きさが、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくされているので、空気の入口側での噴出量が空気の出口側での噴出量よりも少なくなり、空気の入口側に近づくにつれて、吸着剤53を通過する空気量が減少する。
【0057】
このため、空気に含まれる有機物が吸着剤53で吸着されながらガラス管51内を通過する場合においても、吸着剤53で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤53に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤53の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0058】
図9(d)は、本発明の第6実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
図9(d)において、ガラス管61内には、空気を吸入する空気吸入管62が挿入され、空気吸入管62が挿入されたガラス管61内には、吸着剤63、64が充填されるとともに、ガラス管61の出口側には、グラスウール65が詰め込まれている。
【0059】
ここで、吸着剤64の方が吸着剤63よりも吸着率が高くなるように、吸着剤63、64が選択され、例えば、吸着剤63としてはグラスウールを用い、吸着剤64としてはTenaxGR(商品名)を用いることができる。
また、空気吸入管62には、吸入された空気を噴出させる開口部62aが設けられ、開口部62aの大きさは、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるように設定されている。
【0060】
あるいは、開口部62aの大きさを一定にして、開口部62aの配置密度が空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくなるようにしてもよい。
そして、ガラス管61の出口側を吸引し、空気吸入管62を介してガラス管61内に空気を引き込むことにより、有機汚染物質を吸着剤63、64に吸着させる。
【0061】
ここで、開口部62aの大きさが、空気の入口側に近づくにつれて徐々に小さくされているので、空気の入口側での噴出量が空気の出口側での噴出量よりも少なくなり、空気の入口側に近づくにつれて、吸着剤63、64を通過する空気量が減少する。
また、吸着剤63、64の吸着率が空気の出口側で大きくなるように選択されているので、空気の出口側での有機物の吸着効率を上昇させることが可能となる。
【0062】
このため、沸点の高い有機物が吸着剤63、64で吸着されながらガラス管61内を通過する場合においても、吸着剤63、64で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、吸着剤63、64に吸着された有機物の過熱離脱を容易化して、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤63、64の再利用を容易に行うことが可能となる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、空気に含まれる有機物が吸着剤で吸着されながらガラス管内を通過する場合においても、吸着剤で吸着される有機物の吸着濃度を均一化することが可能となり、有機物の分析精度を向上させることが可能となるとともに、吸着剤の有効利用を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る有機物吸着装置の概略構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る有機物吸着装置のバルブの切り替え方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る有機物吸着装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る有機物吸着装置のバルブの切り替え方法を示す断面図である。
【図9】図9(a)は、本発明の第3実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図、図9(b)は、本発明の第4実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図、図9(c)は、本発明の第5実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図、図9(d)は、本発明の第6実施形態に係る有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【図10】従来の有機物捕集管の概略構成を示す側面図である。
【図11】従来の有機物捕集装置の概略構成を示す側面図である。
【図12】従来の有機物分析装置の概略構成を示す断面図である。
【図13】従来の有機物吸着装置の概略構成を示す断面図である。
【図14】従来の有機物吸着装置のバルブの切り替え方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1、31、41、51、61 ガラス管。2、32、42 多孔質ガラス板。 3、34、44、45、53、64 吸着剤。4、33、35、43、46、 54、63、65 グラスウール。52、62 空気吸入管。52a、62a 開口部。5 吸引管。6 吸引ポンプ。7 積算流量計。8 蓋。11、21 有機物吸着装置。12、22 1次トラップ管。13、23 2次トラップ 管。12a、13b、22a、23b ヒータ。13a、23a 冷却管。 14、24 切替バルブ。14a〜14d、24a〜24d 輸送管。15、 25 ガスクロマトグラフ部。15a カラム。16、26 質量分析部。
Claims (8)
- 吸着剤が充填されるガラス管と、
前記ガラス管の出口側から入口側にかけて有機物の吸着率が低くなるように充填された吸着剤とを備えることを特徴とする有機物捕集管。 - 空気の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くなるようにされたガラス管と、
前記ガラス管内に充填された吸着剤とを備えることを特徴とする有機物捕集管。 - 吸着剤が充填されるガラス管と、
前記ガラス管内に充填された吸着剤と、
前記ガラス管内に挿入された空気吸入管と、
前記空気吸入管に設けられ、空気の出口側から入口側に向かうにつれて、大きさまたは配置密度が小さくなるようにされた空気排出孔とを備えることを特徴とする有機物捕集管。 - 前記吸着剤は、前記ガラス管の出口側から入口側にかけて有機物の吸着率が低くなるように充填されていることを特徴とする請求項2または3記載の有機物捕集管。
- 空気の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くされた1次トラップ管と、
前記1次トラップ管を加熱する第1加熱手段と、
前記1次トラップ管から追い出された有機物を吸着する2次トラップ管と、
前記2次トラップ管を加熱する第2加熱手段と、
前記1次トラップ管から追い出された有機物を前記2次トラップ管に送出するとともに、前記2次トラップ管から追い出された有機物を外部に送出する切替バルブとを備えることを特徴とする有機物吸着装置。 - 有機物が吸着された1次トラップ管と、
前記1次トラップ管を加熱する第1加熱手段と、
有機物の出口側から入口側にかけて内径が徐々に細くされ、前記1次トラップ管から追い出された有機物を吸着する2次トラップ管と、
前記2次トラップ管を加熱する第2加熱手段と、
前記1次トラップ管から追い出された有機物を前記2次トラップ管に送出するとともに、前記2次トラップ管から追い出された有機物を外部に送出する切替バルブとを備えることを特徴とする有機物吸着装置。 - 有機物捕集管を通過する有機物の通過速度を入口側で速くすることにより、有機物捕集管における有機物の吸着濃度を均一化することを特徴とする有機物の吸着方法。
- 有機物捕集管を通過する有機物の通過量を入口側で少なくすることにより、有機物捕集管における有機物の吸着濃度を均一化することを特徴とする有機物の吸着方法。
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2002
- 2002-07-16 JP JP2002207065A patent/JP2004053268A/ja not_active Withdrawn
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