JP2004053058A - 汚泥の乾燥処理方法とそのシステム及び施設 - Google Patents

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Yoshiyuki Kashiwagi
柏木 佳行
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Abstract

【課題】効率的な乾燥処理を行うこと。
【解決手段】汚泥を加熱処理炉に供給して汚泥に含まれる液体成分をガス化すると共に、加熱処理炉と連絡して備えたエゼクタ手段に駆動ガスを導入し、この駆動ガスによって前記ガス化した液体成分を吸引排出することで、汚泥の乾燥を促進する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥の乾燥方法とその装置及び施設、例えば、水分を含む下水汚泥、上水汚泥、製紙スラッジ、建設汚泥等の各種水系汚泥、また食用油、鉱物油などの各種油系汚泥のように、加熱によりガスとなって蒸発する水分などの成分を含む汚泥類の処理に係わるもので、特に、既設の汚泥処理場に併設した場合に好適な処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下水汚泥は、通常、脱水汚泥(含水率 約85重量%)の状態にして各種処理に供されるが、近年において、下水汚泥を乾燥し且つ炭化処理して炭化物として各種目的に供する試みがなされている。
【0003】
例えば、特開平11−159964は、被処理物より発生した水蒸気ガスと熱分解ガスとを排ガス処理室に燃焼処理して脱臭などの浄化を行っている。
【0004】
しかし、含水率が高いことから、この種の汚泥を乾燥、炭化処理または焼却するには多くのエネルギーが必要となる。
【0005】
一般的には、例えば回転キルン、スクリューコンベア内に導入し、間接加熱、または直接加熱によって乾燥することが行われている。例えば、特開2001−259699号、特開2001−58806号、特開2000−234865号等がある。
【0006】
一方、水分の蒸発効率を高くする手段としては、容器内を真空引きして加熱することが行われている。例えば、特開平11−83311号、特開平10−170151号等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
含水率の高い被処理物を効果的に加熱して水分を蒸発させて乾燥するには、被処理物に含まれる水分の飽和水蒸気圧を、容器内部の気圧よりも高い状態に維持することが必要とされている。そこで、この状態を得るために、真空ポンプによって容器内を減圧状態に調整する手段が採られている(例えば、特開平11−44484号)。
【0008】
しかしながら、真空ポンプにて大量の発生した水蒸気を吸引除去することは、連続処理に適さず、また装置大型化と運転コストを招き、好ましい手段ではない。
【0009】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、その目的は、効率的な乾燥処理が行える汚泥の乾燥処理方法及びその施設の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は以下のことを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の発明は、汚泥の乾燥処理方法であって、
汚泥を加熱処理炉に供給して汚泥に含まれる液体成分をガス化すると共に、加熱処理炉と連絡して備えたエゼクタ手段に駆動ガスを導入し、この駆動ガスによって前記ガス化した液体成分を吸引排出することで、汚泥の乾燥を促進すること
を特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、汚泥の乾燥処理システムであって、
汚泥を加熱して、この汚泥に含まれる液体成分をガス化する加熱処理炉と、
前記ガス化した液体成分を吸引するエゼクタ手段と、を備え、
エゼクタ手段は、外部から導入した駆動ガスによって前記加熱処理炉内のガス化した液体成分を吸引して排出することにより、汚泥の乾燥を促進すること
を特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、汚泥の処理施設であって、
汚泥処理施設で発生した汚泥を加熱して乾燥する乾燥炉と、
外部から導入した駆動ガスによって前記加熱処理炉内のガス化した液体成分を吸引して排出するエゼクタ手段と、
乾燥炉にて発生したガスを燃焼処理するガス燃焼炉と、を備えたことを特徴する。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の汚泥処理施設において、
乾燥炉にて乾燥した汚泥を加熱して熱分解処理する加工処理炉を備えたことを特徴する。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の汚泥処理施設において、加工処理炉において得られた炭化物を燃焼処理する処理物加工燃焼炉を備えたことを特徴する。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項3から5のいずれか1項記載の汚泥処理施設において、乾燥炉と加工処理炉との間に
乾燥炉で生じた水蒸気と加工処理炉で生じた熱分解ガスとの混合を防ぎながら乾燥処理した汚泥を加工処理炉に供給するガス区分手段を備えたことを特徴する。
【0017】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の汚泥処理施設において、ガス区分手段は、前記乾燥処理した汚泥を解砕する解砕手段を備えたことを特徴する。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項3から5のいずれか1項記載の汚泥処理施設において、乾燥炉及び加工処理炉の前段に、汚泥の質量を計量するための計量供給手段を設けたことを特徴とする。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の汚泥処理施設において、加工処理炉の前段に設けた計量供給手段は、被処理物から分解析出する有害物質と接触反応して該有害物質を除去する薬剤を該被処理物に供給する薬剤供給手段を具備したことを特徴とする。
【0020】
請求項10記載の発明は、請求項9項記載の汚泥処理施設において、計量供給手段は、被処理物が供給される計量部を具備し、計量部は、被処理物を計量する計量ホッパーの被処理物排出側に、バルブ手段とフレキシブル継ぎ手とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項11記載の発明は、請求項3から10のいずれか1項記載の汚泥処理施設において、乾燥炉および加工処理炉は、間接加熱方式の加熱炉であることを特徴とする。
【0022】
請求項12記載の発明は、請求項3から11のいずれか1項記載の汚泥処理施設において、前記駆動ガスは、乾燥炉及び加工処理炉に供される熱風ガス、ガス燃焼炉から排出されたガス、またはガス燃焼炉から排出されたガスから得た熱交換ガスのいずれかから導入したものであることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について述べる。
【0024】
(実施形態1)
図1は、本発明の概念図である。
【0025】
本発明は、加熱処理炉内で被処理物の汚泥から発生した水蒸気ガスを、エゼクタ手段によって、駆動ガスによって吸引し、ガス燃焼炉に供して燃焼浄化している。このとき、加熱処理炉内は吸引されて減圧状態であることから、被処理物に含まれる液体成分の蒸発が促進され、効率的な被処理物の乾燥処理が可能となる。尚、液体成分を含んだ被処理物としては、水系汚泥と油系汚泥がある。水系汚泥は水分と有機物及び無機物成分が主成分で、例えば、下水汚泥、上水汚泥、製紙スラッジまたは建設汚泥等がある。油系汚泥は水成分と油分(脂肪分を含む)が主成分で、例えば食用油や鉱物油等がある。また、駆動ガスは、施設内で生成された熱風ガス、熱交換ガス、排ガスなどを適宜温度調整して利用している。
【0026】
図2は、エゼクタ手段を設けた加熱処理施設の実施形態を示した概略図である。
【0027】
乾燥炉2は、被処理物の含有する水分を蒸発して乾燥処理するための手段で、回転キルン方式やスクリュー方式等を採用する。ここでは、回転キルン方式のものが開示されている。すなわち、乾燥炉2は、回転自在の回転炉21と、回転炉21の外周にガスダクトを形成し、熱風ガスを導入して回転炉21を外部から加熱する外部加熱手段としての加熱ジャケット22と、回転炉22を両端側で回転自在に支承する支持ローラと、回転炉22を回転駆動する回転駆動源と、を具備してなる。尚、熱風ガスは、熱風炉24から導入される。
【0028】
回転炉21は、その一端側に被処理物を搬入する図示しない供給口を、また他端側に図示しない排出口を設け、円筒体内部には搬送物を攪拌搬送するための図示省略した送り羽根が複数枚具備されている。そして、供給ダクト20から供給された被処理物を、供給口側から回転炉21に導入し、回転炉21の回転によって、該被処理物を撹拌しながらの連絡ダクト30への移送を可能とさせている。尚、供給ダクト20には、被処理物を導入し、乾燥炉2に供給するためのホッパー設備が設けられる。
【0029】
加工処理炉4は、乾燥炉2にて乾燥処理した被処理物を熱分解処理するための手段で、乾燥炉2と同様に回転キルン方式やスクリュー方式等を採用する。ここでは、回転炉41と加熱ジャケット42とを備える回転キルン方式が採用されている。
【0030】
熱風炉24は、熱風ガスを供給する手段で、熱風ガスを発生させるための燃焼バーナー240を備えている。熱風炉24は、熱風ガスを、先ず、加工処理炉4の加熱ジャケット42に供し、回転炉41を加熱した後に、乾燥炉2の加熱ジャケット22内に供し、回転炉21を加熱する。ここで、加熱ジャケット22から排出された熱風ガスは、排気されるが、一部のガスはガス燃焼炉5におけるエゼクタ駆動ガスとして利用される。
【0031】
熱風ガスには温度調整用の空気が注入され、ガス温度が適宜調整される。例えば、乾燥炉2は350〜650℃で加熱され、加工処理炉4は、350〜650℃で加熱される。このようにして、乾燥炉1内に導入された被処理物は、間接加熱によって乾燥処理される。また、加工処理炉4内に導入された被処理物は、間接加熱によって熱分解処理される。この熱分解処理によって得られた炭化物は、排出側ダクト43から回収される。
【0032】
乾燥炉2と加工処理炉4は、図示されたように、加工処理炉4の供給口が乾燥炉2の排出口と連絡するように配置される。このとき、乾燥炉2の排出口と加工処理炉4の供給口には、これら排出口と供給口を覆って連通する連絡ダクト30が設けられる。
【0033】
連絡ダクト30には、エゼクタ手段1とガス区分手段31が具備されている。
【0034】
エゼクタ手段1は、乾燥炉2で生じた水蒸気ガスを駆動ガスによって吸引排出する。
【0035】
図3は、エゼクタ手段の実施形態を示した概略構成図である。エゼクタ手段1は、水蒸気ガスを導入する配管部10を介して連絡ダクト30に設けられ、駆動ガスを導入する配管部11と、導入した水蒸気ガスと駆動ガスを混合する配管部12と、配管部12内のガスを系外(後述のガス燃焼炉5)に排出するための配管部13とから構成される。図示されたように、配管部11は、ノズル方式に駆動ガスを配管部12に供給するような形態となっている。配管部12も、ノズル方式に水蒸気と駆動ガスの混合ガスを排出するような形態となっている。配管部13は、適宜にラッパ配管状に形成されている。また、駆動ガスは、流速及び流量が適宜調整可能な加速ポンプによって供給される。本実施形態において、駆動ガスは熱交換器52で生成したガスを利用しているが、その他に、乾燥炉2や加工処理炉4の加熱ジャケット22,42から排出された熱風ガスや排ガス等が利用される。
【0036】
エゼクタ手段1は、水蒸気発生箇所に極力接近した場所に配置すると、発生した水蒸気ガスを迅速に吸引できる。例えば、本実施形態において、エゼクタ手段1は、連絡ダクト30の上部に設けられている。尚、設置形態はこれに限定されず、連絡ダクト30の側面部等の適所に設けられる。
【0037】
ガス区分手段3は、乾燥炉2で発生した水蒸気を主成分とする気相と加工処理炉4で発生した熱分解ガスを主成分とする気相の混合を防ぎながら被処理物を加工処理炉に供給する。このとき、水蒸気を主成分とする気相は、エゼクタ1によって吸引排出された後、経路301を介してガス燃焼炉5に供されて燃焼処理される。一方、熱分解ガスを主成分とする気相は、経路302を介してガス燃焼炉5に供されて燃焼処理される。
【0038】
図4は、ガス区分手段の実施形態を示した概略構成図である。図において、(a)はガス区分手段の概略構成を、(b)は当該ガス区分画手段のA−A断面を示す。ここでは、前段の加熱処理炉(乾燥炉2)から移送された玉化した被処理物の解砕処理を行うと共に、加熱処理によって発生した水蒸気と熱分解ガスの混合を防ぐことで、加熱処理施設における腐食現象や閉塞現象を回避させ、安定した加熱処理を図る。ガス区分手段3は、被処理物が搬送される連絡ダクト30に、被処理物を加工処理炉4に移送するためのスクリューコンベア311と、このスクリューコンベアに設置され被処理物をスクリューコンベア311に導入するためのホッパー部310と、を備えている。スクリューコンベアには、コンベア内に図示省略したスクリュー部を駆動させるための回転速度自在の駆動源Mが具備されている。また、ホッパー部310は、乾燥炉1から排出された水蒸気を主成分とする気相と、加工処理炉4から排出された熱分解ガスを主成分とする気相と、が混ざらないように設けられる(図4(a)(b))。さらに、ホッパー部310は、一対の回転体312を具備する。そして、互いに回転方向の異なる回転体312の間に被処理物を挿入させて圧搾することによって玉化した被処理物を解砕処理する。
【0039】
ガス燃焼炉5は、乾燥炉2及び加工処理炉4から供給された水蒸気ガス及び熱分解ガスを燃焼処理する(例えば、約850℃の雰囲気で約2秒間燃焼処理する)。本実施形態において、水蒸気ガスはエゼクタ51aを介して導入している。熱分解ガスはエゼクタ51bを介して導入している。このとき、新鮮な空気が適宜導入される。また、加熱ジャケット22から排出された熱風ガスの一部がエゼクト駆動ガスとして利用されている。
【0040】
ガス燃焼炉5は、導入したガスを燃焼するガス燃焼室を備える。このとき、熱分解ガスが充分発生している場合には、燃焼バーナー50による燃焼は、燃料の供給を調整することにより適宜調節される。ガス燃焼炉5にて処理したガスは、空気を冷却媒体とする気体−気体熱交換方式の熱交換器52によって冷却処理した後、バグフィルタ53を経て、ブロア54によって煙突55から系外に排出させている。このとき、熱交換器52にて、加熱された空気は、熱風炉24での熱風ガスの生成やエゼクト手段1に供される。
【0041】
(実施形態2)
図5は、本実施形態の加熱処理施設を示した概略図である。尚、図2記載の手段と同様な構成の手段には、当該手段と同一の符号を付して、その説明は適宜省略した。
【0042】
ここでは、加工処理炉4で得た炭化物を、さらに処理物加工燃焼炉6に供して、燃焼処理して灰化物等に加工している。このとき、乾燥炉2、加工処理炉4の前段に、被処理物を定量的に供給する計量供給手段21,31を設けている。すなわち、被処理物を各加熱処理形態に供するにあたり、被処理物の質量を計量し、この計量結果に基づき、一定量の被処理物を後段の加熱処理形態に供している。このことにより、各加熱処理形態における被処理物の処理量が把握でき、加熱処理は安定し、また各処理形態に係る加熱炉は個別の法適用を受けることができる。
【0043】
さらに、被処理物にハロゲン成分や硫黄成分が含まれている場合、加熱処理の際、薬剤を適宜添加するとよい。当該薬剤は、被処理物に含まれるハロゲン成分や硫黄成分等の有害物質と接触反応して無害な塩化物等に置換生成する。
【0044】
薬剤としては、例えば、発明者が先に出願している、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属化合物中の少なくとも1種類を選択または2種類以上を混合したものが有効である。
【0045】
アルカリ金属には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムまたはフランシウムがある。そして、これらの化合物としては、例えば、酸化物、水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩、ケイ酸塩、アルミン酸塩、硝酸塩または硫酸塩等が挙げられる。その具体的な薬剤としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、天然ソーダ、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。尚、炭酸水素ナトリウムは、酸性炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムまたは重炭酸ソーダと別称される。炭酸ナトリウムは、炭酸ソーダ、ソーダ、ソーダ灰、洗濯ソーダまたは結晶ソーダと別称される。セスキ炭酸ナトリウムは、二炭酸一水素ナトリウム、三二炭酸水素ナトリウムまたはナトリウムセスキカーボネートと別称される。天然ソーダは、トロナと別称される。
【0046】
また、アルカリ土類金属には、カルシウム、ストロンチウム、バリウムまたはラジウム等がある。そして、その化合物としては、例えば、酸化物、水酸化物、炭酸水素塩または炭酸塩等が挙げられる。具体的な薬剤としては、例えば、石灰(CaO)、消石灰(Ca(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)またはドロマイド(CaCO・MgCO)等が挙げられる。
【0047】
図6は、計量供給手段の実施形態を示した概略図である。
【0048】
当該計量供給手段は、被処理物を受け入れるための受け入れホッパー71と、被処理物を一時的に貯留するための貯留ホッパー72と、被処理物を計量する計量部73と、を備える。
【0049】
ここで、受け入れホッパー71と貯留ホッパー72と計量部73との間には、被処理物を搬送するためのパイプコンベア711,721がそれぞれ設置されている。パイプコンベア711は、被処理物を貯留ホッパー72に誘導する排出口712を備えている。パイプコンベア721は、被処理物を計量部73に誘導する排出口722を設けていると共に、駆動源723を具備している。また、パイプコンベア721においては、排出口722の上流側に薬剤供給手段75が適宜設けられ、被処理物に薬剤が適宜添加される。薬剤としては、前記のアルカリ剤が添加される。薬剤供給手段75は、薬剤貯留部751とバルブ手段752を備え、制御手段74による動作制御によって、所定の量の薬剤を被処理物に添加する。
【0050】
計量部73は、計量ホッパー730を具備する。計量ホッパー730は、計量センサー731とバルブ手段732を備え、これにフレキシブル継ぎ手733を介して、バルブ手段734が接続される。そして、バルブ手段734には、さらに継ぎ手735を介してバルブ手段736が接続される。バルブ手段732,734,736は、制御手段74からの制御信号に基づき開閉動作する。尚、計量ホッパー730において、被処理物供給側には、適宜、バッファータンクが設けられる。
【0051】
被処理物が供給される加熱処理炉(例えば乾燥炉2)は、空気導入を制限しており、発生する水蒸気及び熱分解ガスを吸引排出しているので、炉内部は負圧となっている。したがって、計量ホッパー730は、負圧の影響を受けて正確に計量することが困難となる。そこで、計量部73は、計量ホッパー730の被処理物排出側にバルブ手段732を接続し、これにフレキシブル継ぎ手733を接続して、バルブ手段734,736及び継ぎ手735を組んだ構成とすることで、被処理物の正確な計量を行うことを可能する。
【0052】
計量センサー731は、計量ホッパー730に導入された被処理物の質量を測定するセンサーである。計量センサー731としては、例えばロードセル等がある。計量センサー731にて測定された質量は、測定信号として制御手段74に供給される。
【0053】
制御手段74は、記憶及び演算処理機能を有し、計量センサー731から供給された測定信号に基づく演算処理によってバルブ手段732,734,736、駆動源723及び薬剤供給手段75の動作を制御する。動作制御例を以下に示した。
【0054】
計量時においては、バルブ手段732,734,736は閉に制御される。この状態で、駆動源723の一定時間(例えば20秒)の運転によって、被処理物(例えば2kg程度)がパイプコンベア721によって計量ホッパー730に供給される。その後、駆動源723を停止させ、被処理物の投入を中断する。ここで、計量センサー731は、投入された被処理物の充填量(例えば質量)を計量する。計量された値は、制御手段74に供給され、積算且つメモリされる。その後、バルブ手段732,734は開に制御され、計量された被処理物は継ぎ手735内に移動する。次いで、バルブ手段732,734は閉に、バルブ手段736は開に制御され、継ぎ手735内の被処理物は乾燥炉等の加熱処理炉内に導入される。尚、制御手段74において、ホッパー730内に導入された被処理物の充填量をレベルセンサーなどで計測することで、1日当たり処理する汚泥の容積(m/日)の算出が可能となる。
【0055】
図7は、1時間当たりの被処理物の積算処理量を制御する例を示す。図は、単位時間当たりの処理量の設定値Wを180kg/時とした場合の被処理物の投入量と処理量設定値との関係を示している。横軸は時間Tを示し、縦軸は単位時間当たりの処理量Wを示す。Aは1回当たりの投入量(基準量)、2Aは2回目、nAはn回目の投入と夫々の積算量(点線)を示す。図示されたように、投入nA回目において積算処理量が設定値に満たない場合は被処理物の投入が継続されるが、次の回の投入時で設定値を超過する場合、1時間にならないtで、被処理物の投入が打ち切られる。そして、1時間経過後のtで、再び被処理物の投入が開始される。
【0056】
図5記載の加熱処理施設において、計量供給手段21は、乾燥炉2に設置されたホッパー設備の前段に設けられている。
【0057】
計量供給手段31は、連絡ダクト30に設けられる。このとき、計量供給手段31は、必要に応じて前記有害物質を除去するための薬剤を添加する。図6での説明から明らかなように、被処理物の計量時において連絡ダクト30の口はバルブ手段によって遮断されるので、ダクト内においては加熱処理によって発生した水蒸気と熱分解ガスの混合を防ぐことができる。これにより、加熱処理施設における腐食現象や閉塞現象は回避され、安定した加熱処理が可能となる。尚、連絡ダクト30には、被処理物を効率的に加工処理炉4に供給するために、誘導板303が適宜具備されている。
【0058】
炭化物を加工する場合、炭化物は(a)ラインを介して処理物加工燃焼炉6に供給される。尚、加工しない場合、炭化物は(b)ラインを介して回収され各種利用に供される。
【0059】
処理物加工燃焼炉6は、加工処理炉4から供給された炭化物を加工処理するための手段である。ここでは、前記炭化物を燃焼処理することで、炭化物中の有機物成分をより一層除去する。また、有機物成分及び可燃成分を除去し、無機質成分に富んだ灰化物等を得る。さらに、賦活処理して無機成分に富んだ活性炭等の多孔質部材を得る。得られた多孔性部材は、吸着材の材料、脱色剤、吸湿材、保水剤、肥料、土壌改良材等の材料として利用できる。ここでの燃焼方式には、被処理物を直接的または間接的に加熱する加熱方式がある。
【0060】
処理物加工燃焼炉6は、図示省略した回転炉から構成され、回転炉は、筒状の鋼材からなり、その筒状の鋼材の内部にはキャスタブル材による耐火・耐熱層(図示省略)が設けられている。その回転炉は、軸方向の両側が図示省略した回転ローラで支持され、中央部には、駆動源により回転される手段を備えている。回転炉は、進行方向に適度に傾斜して構成され、自然搬送が可能となるようにしている。また、回転炉の上流側、すなわち、被処理物投入側には、図示省略された箱状の投入ジャケットがシールを介して具備され、さらに炭化物の搬送手段(スクリュー、スパイラル)と、被処理物を着火燃焼する燃焼バーナー60とが具備される。一方、回転炉の下流側、すなわち、被処理物排出側には、内部にキャスタブル材による耐火・耐熱層(図示省略)を装着した箱状の排出ジャケットが介して備えられている。排出ジャケットから排出された加工処理物(より一層有機物を除去した炭化物、賦活処理によって得た活性炭、灰化物)は、図示省略した灰回収箱にて回収される。尚、排出ジャケットからの排ガスは、ガス燃焼炉5に供され燃焼処理される。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は以下の効果を奏する。
【0062】
乾燥時に発生した水蒸気などのガスをエゼクタ手段によって、発生した水蒸気を迅速に除去しているので、炉内の飽和水蒸気より、被処理物の飽和水蒸気圧を高く維持でき、被処理物の水分の蒸発を促進して被処理物の乾燥を迅速に行える。
【0063】
エゼクタ手段の駆動ガスを施設内に存在する熱ガスを用いることで、真空ポンプなどの特別に装置、駆動エネルギーなどを必要としないで、効果的に簡便で且つ安価な方法と装置及び施設の提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図。
【図2】実施形態1の加熱処理施設を示した概略図。
【図3】エゼクタ手段の実施形態を示した概略構成図。
【図4】ガス区分手段の実施形態を示した概略構成図。
【図5】実施形態2の加熱処理施設を示した概略図。
【図6】計量供給手段の実施形態を示した概略図。
【図7】制御手段の制御実行例を示した説明図。
【符号の説明】
1…エゼクタ手段、10,11,12,13…配管部
2…乾燥炉
3…ガス区分手段
4…加工処理炉
5…ガス燃焼炉
6…処理物加工燃焼炉
21,31…計量供給手段

Claims (12)

  1. 汚泥の乾燥処理方法であって、
    汚泥を加熱処理炉に供給して汚泥に含まれる液体成分をガス化すると共に、加熱処理炉と連絡して備えたエゼクタ手段に駆動ガスを導入し、この駆動ガスによって前記ガス化した液体成分を吸引排出することで、汚泥の乾燥を促進すること
    を特徴とする汚泥の乾燥処理方法。
  2. 汚泥の乾燥処理システムであって、
    汚泥を加熱して、この汚泥に含まれる液体成分をガス化する加熱処理炉と、
    前記ガス化した液体成分を吸引するエゼクタ手段と、を備え、
    エゼクタ手段は、外部から導入した駆動ガスによって前記加熱処理炉内のガス化した液体成分を吸引して排出することにより、汚泥の乾燥を促進すること
    を特徴とする汚泥の乾燥処理システム。
  3. 汚泥の処理施設であって、
    汚泥処理施設で発生した汚泥を加熱して乾燥する乾燥炉と、
    外部から導入した駆動ガスによって前記加熱処理炉内のガス化した液体成分を吸引して排出するエゼクタ手段と、
    乾燥炉にて発生したガスを燃焼処理するガス燃焼炉と、を備えたこと
    を特徴する汚泥処理施設。
  4. 乾燥炉にて乾燥した汚泥を加熱して熱分解処理する加工処理炉を備えたこと
    を特徴する請求項3記載の汚泥処理施設。
  5. 加工処理炉において得られた炭化物を燃焼処理する処理物加工燃焼炉を備えたこと
    を特徴する請求項3または4記載の汚泥処理施設。
  6. 乾燥炉と加工処理炉との間に
    乾燥炉で生じた水蒸気と加工処理炉で生じた熱分解ガスとの混合を防ぎながら乾燥処理した汚泥を加工処理炉に供給するガス区分手段を備えたこと
    を特徴する請求項3から5のいずれか1項記載の汚泥処理施設。
  7. ガス区分手段は、前記乾燥処理した汚泥を解砕する解砕手段を備えたこと
    を特徴する請求項6記載の汚泥処理施設。
  8. 乾燥炉及び加工処理炉の前段に、汚泥の質量を計量するための計量供給手段を設けたこと
    を特徴とする請求項3から5のいずれか1項記載の汚泥処理施設。
  9. 加工処理炉の前段に設けた計量供給手段は、被処理物から分解析出する有害物質と接触反応して該有害物質を除去する薬剤を該被処理物に供給する薬剤供給手段を具備したこと
    を特徴とする請求項8記載の汚泥処理施設。
  10. 計量供給手段は、被処理物が供給される計量部を具備し、計量部は、被処理物を計量する計量ホッパーの被処理物排出側に、バルブ手段とフレキシブル継ぎ手とを備えたこと
    を特徴とする請求項9項記載の汚泥処理施設。
  11. 乾燥炉および加工処理炉は、間接加熱方式の加熱炉であることを特徴とする請求項3から10のいずれか1項記載の汚泥処理施設。
  12. 前記駆動ガスは、乾燥炉及び加工処理炉に供される熱風ガス、ガス燃焼炉から排出されたガス、またはガス燃焼炉から排出されたガスから得た熱交換ガスのいずれかから導入したものであること
    を特徴とする請求項3から11のいずれか1項記載の汚泥処理施設。
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