JP2004051584A - 新規な化粧材料及びこれを含む化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚に対するエモリエント効果、毛髪に対するコンディショニング効果、油性成分の分散機能に優れた新規な化粧料材料、これを用いる化粧料を提供する。
【解決手段】式(1)で示される分岐アルキルアルコールである化粧料材料。X−R−OH   …(1)
(ここで、Xは水素、水酸基、アルコキシ基、エステル基を示し、Rはイソブチレン又は2−メチル−1−ペンテンを構成単位とした炭素数12〜200の分岐炭素鎖を示す。)
式(1)の化粧料材料を含む化粧料。式(1)の化粧料材料、及び油性成分を含む化粧料。油性成分がイソパラフィン系炭化水素、ジメチルシリコ−ンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノシリコーンオイル、環状シリコーンオイルのいずれかである式(1)の化粧料材料、及び油性成分を含む化粧料。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚に対するエモリエント効果、毛髪に対するコンディショニング効果、油性成分の分散機能に優れた新規な化粧料材料、これを含む化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、皮膚におけるトラブルの多くは、生体由来のバリア膜としての皮膚角質層の水分量が何らかの内的、外的な要因により減少することにより、皮膚が弾力性や保湿機能を失ってしまうことによるものである。この状態を改善予防する目的で、従来より、保湿剤を化粧料に配合することが行われてきた。保湿剤には、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビトール、マルチトール、尿素、ヒアルロン酸、乳酸または乳酸ナトリウム、アミノ酸、キトサン、加水分解コラーゲン、加水分解小麦タンパク等が使用されている。しかしながら、保湿効果を得るために充分な量の保湿成分を配合した場合、しっとり感の保持が不十分であり、逆に保湿成分に起因したべとつき感を有し、使用時のさらさら感や使用後のさっぱり感を付与した化粧料を得ることは困難であった。
【0003】
そこで、エモリエント性を与えるため、シリコーンオイル、動物油、流動パラフィンなどの油性成分を配合することが知られているが(J.Soc,Cosmet.Chem.,37巻、73ページ、1986年)、これらを配合しても保湿剤によるべとつき感を改善することはできず、逆にべとつき感を増大させてしまう。また、油性感の少ない環状シリコーンを油性成分として使用すると、界面活性剤等の他の化粧原料との相溶性が悪いという問題があった。
【0004】
一方、毛髪化粧料に関しては、消費者のヘアケア意識の高揚に伴い、ヘアケア製品に対する要望が多様化してきている。ヘアクリーム等の整髪剤においては、塗布時ののびや指通りの良さ、また、乾燥後においては、仕上がり感の良さが重要な要望の一つとなってきている。従来、コンディショニング機能を有する毛髪化粧料として、特開平4−230614号公報、特開平4−230615号公報、特開平4−247014号公報で開示されているように、毛髪化粧料中にアルキルポリアルキレングリコールエーテル、シリコーン誘導体やパーフルオロポリエーテルを使用しているが、十分に満足いく使用感や仕上がり感が得られていない。
【0005】
また、化粧料に用いる長鎖のアルキルアルコールとしては、特開2000−128853号公報、特表2001−506597号公報で開示されているように直鎖アルキルアルコール、分岐の少ないアルキルアルコールが知られているが、これらのアルキル鎖は安定性が乏しく熱、光や環境による変化を受け易く、結晶化し易いものが多く、また化粧料材料としての流動性に欠けるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、皮膚に対するエモリエンント効果、毛髪に対するコンディショニング効果を有する新規な化粧料材料、これを用いる化粧料に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明を以下に説明する。
(1)下記式(1)で示される分岐アルキルアルコールである化粧料材料。
X−R−OH  …(1)
(ここで、Xは水素原子、水酸基、アルコキシ基、エステル基を示し、Rはイソブチレン又は2−メチル−1−ペンテンを構成単位とした炭素数12〜200の分岐炭素鎖を示す。)
(2)前記(1)記載の化粧料材料を含む化粧料。
(3)前記(1)記載の化粧料材料0.5〜30重量%、及び油性成分5〜95重量%を含む化粧料。
(4)油性成分が流動イソパラフィン、ジメチルシリコ−ンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノシリコーンオイル、環状シリコーンオイルのいずれかである前記(3)記載の化粧料。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の化粧材料である式(1)で示される分岐アルキルアルコールは、保湿性、エモリエント効果、毛髪に対するコンディショニング効果を有し、さらに乳剤において油性成分の分散機能を有する。Xは水素または水酸基、アルコキシ基、エステル基である。特に水酸基が保湿性向上には適している。
【0009】
式(1)中、Rはイソブチレン又は2−メチル−1−ペンテンを構成単位とした炭素数12〜200の分岐炭素鎖である。
【0010】
Rはイソブチレン又は2−メチル−1−ペンテンの重合体鎖が適している。また、単独重合体以外にもエチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン等のオレフィンとの共重合体鎖であっても良い。
Rの炭素数が12未満では式(1)の分岐アルキルアルコールはべたつきを生じ易く、200を超えると保湿性が十分ではなくなる。炭素数はより好ましくは12〜40である。
【0011】
本発明において、R部位中の分岐鎖の数は6〜110が好ましい。Rの分岐鎖の数が6未満では、皮膚に対するエモリエント効果、毛髪に対するコンディショニング効果が十分発揮できず、また乳液において油性成分を十分に分散できなくなる。
【0012】
本発明の分岐アルキルアルコールは、イソブチレン又は2−メチル−1−ペンテンを塩化アルミニウム等のカチオン重合触媒により重合させて得られる単独重合体、あるいは他のオレフィンとの共重合体を原料として使用して、その末端二重結合を酸化して製造することができる。
【0013】
酸化する方法としては、ジオールを合成する場合は例えば、強酸中、有機過酸で酸化する方法、過酸化水素を無機系酸化触媒と反応する方法、過マンガン酸カリウムや四酸化オスミウムによる酸化反応が挙げられる。
一方、モノオールを合成する場合は公知の例えば酸素又はオゾンにより酸化後還元する方法、ハイドロボレーション後過酸化水素で酸化する方法、硫酸等酸存在下水和する方法によって得ることができる。
本発明において、好ましい分岐アルコールとしては、具体的には、イソブチレン単独重合体、イソブチレンとブテンとの共重合体、2−メチル−1−ペンテン単独重合体や2−メチル−1−ペンテンとへキセンとの共重合体を分岐炭素鎖としたモノオール、ジオール、ジオールのモノアルコキシド、又はジオールのモノカルボン酸エステルが挙げられる。
【0014】
本発明の化粧材料である分岐アルキルアルコールは、それ自体を単独で水に分散させ化粧料として使用できるが、他に水性成分、油性成分、水等と混合した化粧料として使用することが好ましい。
水性成分は、保湿性機能を有し、顔料を用いる場合の分散媒としての機能、結合材としても機能する成分である。例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等の1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルチトール等の多価アルコール;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、L−アルギニン、トリメチルグリシン等のアミノ酸類、ヒアルロン酸、キトサン等多糖類、ムコ多糖類、尿素、乳酸または乳酸ナトリウム、加水分解コラーゲン、加水分解小麦タンパク、キューカンバーエキス、ヒアルロン酸等の保湿剤を挙げることができる。これらを1種以上配合して使用することができる。
水性成分は、化粧料中、0.05〜80重量%含むことが好ましい。0.05重量%未満では、水性成分の効果が認められ難くなり、80重量%を超えれば、添加量に見合う著しい効果の向上が認められない。
【0015】
油性成分は、化粧料として用いた場合の皮膚への付着性、皮膚への保湿及び保護作用を、使用感を低下させることなく付与するものである。また、同時に他の油性成分(固形ワックスや高分子量シリコーン等)の溶媒としても作用することがある。
油性成分の例として、蜜蝋、カンデリラロウ、ワセリン、ラノリン、セシン、オリーブ油、スクアラン、天然動植物油、マイクロクリスタリンワックス、カルナバロウ等の固形・半固形油分;セチルアルコール、ステアリルアルコール、ヘキシルドデシルアルコール等の直鎖又は分岐の高級アルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリンモノステアレート、ミリスチン酸イソプロピル、流動パラフィン、流動イソパラフィン、エステル油、モノグリセライド、ジグリセリド、トリグリセリド、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フロン、フルオロアルコール、油溶性ポリマー、環状シリコーン、シリコーンを含むポリマーが挙げられる。流動イソパラフィンとしては、イソブチレンの重合物やイソブチレンとn−ブテンとの共重合物あるいはそれらの水添処理物が挙げられる。
【0016】
油性成分において、サラリとした軽質感、皮膚や毛髪に対する柔軟性付与や艶出し効果のためには、流動イソパラフィン、ジメチルシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノシリコーンオイル、環状シリコーンオイル、変性シリコーンオイルの1種または2種以上の油性成分を使用することが好ましい。
【0017】
本発明において、化粧料が本発明の化粧材料である分岐アルキルアルコール、油性成分からなるとき、分岐アルキルアルコール0.5〜30重量%、油性成分5〜95重量%であることが好ましい。さらに、水を含む場合は、水は1〜80重量%であることが好ましい。分岐アルキルアルコールが0.5重量%未満では、油性成分と水性成分や水の乳化安定性において十分でなく、30重量%を超えると効果は飽和する。油性成分は、5重量%未満では、皮膚を保護する皮膜が十分でなく、95重量%を超えると、べとつき感が出てしまう。油性成分は、さらに30〜85重量%であることが好ましい。
また、流動イソパラフィンが油性成分に含まれるとき、分岐アルキルアルコールは、流動イソパラフィンに対して0.5〜50重量%であることが分散性の観点において好ましい。
【0018】
本発明において、化粧料中には上記の必須構成成分の他に無機顔料、これら粉体の表面処理物、紫外線散乱剤、紫外線吸収剤、美白剤等の添加剤、フケ取り剤、制汗剤、育毛剤、鎮痛消炎剤、血行促進剤等の効能剤、アニオン界面活性剤、両性活性剤、カチオン界面活性剤および非イオン界面活性剤等の界面活性剤、更にその他の添加剤として色素、香料、防腐剤、pH調整剤、増粘剤、酸化防止剤、キレート剤及び各有機及び無機微粒子粉体等が本発明の化粧料の効果を損なわない範囲で適正量添加することができる。
【0019】
本発明の化粧料は医薬部外品、化粧品などに適用でき、剤形として例えば、オイル、乳液、クリーム、シャンプー、リンス、化粧下地、紫外線防御剤などに適用することができる。
本発明の化粧料は、通常の攪拌機によって各成分を混合することもできるし、ホモジナイザー、ホモミキサー、ミル等の乳化機にて乳化または混合して製造することもできる。
【0020】
【発明の効果】
本発明の分岐アルキルアルコールである化粧料材料は、皮膚に対するエモリエント効果、毛髪に対するコンディショニング効果、油性成分の分散機能に優れた化粧料材料である。また、本発明の化粧料材料を使用した化粧料は、優れた使用感を発揮する。
【0021】
【実施例】
次に実施例と比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等に制限されるものではない。尚、例中の配合量は全て重量%で示されている。
【0022】
製造例1 ジオールの製造
攪拌機、還流冷却器、温度計を備えた500mlの反応器にイソブテンオリゴマー(重合度4、炭素数1以上の分岐鎖平均5個、ヨウ素価72、構成モノマー;イソブチレン90重量%、1−ブテン10重量%)50gを仕込み、激しく攪拌しながら、予め調製した過酢酸100gを20℃以下で1時間で添加した。次に硫酸を全量に対し1%加え、更に2時間熟成した後、60℃まで昇温して10時間反応を行った。反応終了後直ちに40℃まで冷却し、得られた混合液から下層の酢酸水溶液層を除去した。更に硫酸1%水溶液100gを添加し、95℃で10時間反応を行った。反応終了後、直ちに60℃まで冷却後、水洗、中和洗浄した。下層の硫酸水溶液層を除去した後、減圧蒸留により残存水分を除去した。
得られた反応物に苛性ソーダ40%水溶液25gを添加し、90℃まで昇温して5時間反応を行なった。反応終了後、中和水洗し、脱水処理を行ない、44gの分岐アルキルジオールを製造した。
なお、製造した分岐アルキルアルコールを、IR分析すると3480cm−1に水酸基の特性吸収が認められた。また、H−NMRからは原料オリゴマー中の残存二重結合による4.5〜6.6ppmの吸収が反応により消失しているのが確認された。
【0023】
製造例2 モノオールの合成
製造例1と同様に反応器にイソブテンオリゴマー(重合度6、炭素数1以上の分岐鎖平均12個、ヨウ素価47、構成モノマー;イソブチレン)50gと40%硫酸水溶液50gを仕込み、室温で12時間反応させた。反応液は、氷水で希釈し、苛性ソーダ水溶液で中和した後、蒸留精製した(収率82%、75〜85℃/533Pa)。
なお、製造した分岐アルキルアルコールを、IR分析すると、3510cm−1に−OH基の特性吸収が認められた。また、H−NMRからは原料オリゴマー中の残存二重結合による4.5〜6.6ppmの吸収が反応により消失しているのが確認された。
【0024】
実施例1―1〜2、比較例1−1〜2
下記の処方にて調製した混合液を軽く振とうした後、ホモジナイザー(日本精機製作所製DX−3型)を用いて5000回転で10分間乳化させた。乳化直後の状態を肉眼で観察すると均一な乳白色の液体であった。その24時間後の静置安定性を表1において評価した。
【0025】
処方:
(油性成分)
分岐アルキルアルコール(製造例1又は製造例2)、ステアリルアルコール、又はイソブテンオリゴマー(製造例1での原料オリゴマー):5重量%、ジメチルシリコーン(商品名;KF96、信越化学工業(株)社製、1000cst/25℃):5重量%、
エチルアルコール:10重量%、
プロピレングリコール:2重量%
(水)
精製水:78重量%
【0026】
【表1】
Figure 2004051584
【0027】
表中、分散性評価の記号は下記の通りである。
○:安定に分散している、×:二層に分離している。
【0028】
本発明の分岐アルキルアルコールを用いると、油相をジメチルシリコーンとした安定な乳液が製造されることがわかる。
【0029】
実施例2−1〜4および比較例2
表2に示す配合で、分岐アルキルアルコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(エチレンオキシドの付加数20)、油性成分をビーカーにいれ、80〜85℃に加熱して溶解混合させた。実施例2−3、2−4ではさらにこの混合物を攪拌機にて300rpmの回転数で攪拌し、これに80〜85℃に予熱した精製水を徐々に加えて乳液とし、室温まで冷却した。その後水性成分を添加し十分に混合して供試用の乳液を製造した。
次に以下の方法で、乳液の安定性、保湿性、使用感を評価した。結果を表2に示す。
【0030】
(安定性)
3日間、25℃で放置した後の乳化状態を目視観察により評価した。
分散性評価の基準は、下記の通りである。
○:安定に分散している、×:二層に分離している
【0031】
(保湿性の評価)
乳液の保湿性は、10名の被験者についての平均とし、以下の実験により評価した。実験は、環境を一定とするため、温度20℃、湿度30%の恒温恒湿室で行った。まずテスト組成物を未塗布の状態で被験者の前腕内側部の角質水分量を皮表角層水分量測定装置を用いて測定した。これを初期値とした。テスト組成物を塗布し、120分後の角質水分量を測定し、角質水分量増加率(120分後の角質水分量/塗布前の角質水分量(初期値)×100(%))から保湿性能を評価した。評価基準は下記の通りである。
○:角質水分量増加率 >30%、△:角質水分量増加率10%〜30%未満、×:角質水分量増加率 <10%
【0032】
(使用感の評価)
組成物の使用感の評価は、塗布後の感触を5名のパネルにより判定してもらい、べとついた使用感を感じたパネルの人数を基準にして、テスト組成物の使用感を以下の評価基準により判定した。
○:べとつくと感じた人が0〜1人、 △:べとつくと感じた人が2〜3人、×:べとつくと感じた人が4人以上。
【0033】
【表2】
Figure 2004051584
【0034】
なお、表中、油性成分として以下の製品を用いた。
流動イソパラフィン:商品名;パールリーム4、日本油脂(株)社製、
ジメチルシリコーン:商品名;KF96、信越化学工業(株)社製、粘度1000cSt/25℃、
環状シリコーン:商品名KF994、信越化学工業(株)社製、粘度2.3cSt/25℃。
【0035】
表2の評価より明らかなように、実施例の分岐アルキルアルコールを配合した乳液等は、安定性に優れており、保湿性に優れていた。また、べとつきの少ない非常に良好な感触であり、皮膚に対するエモリエント効果に優れていた。比較例では、保湿効果は得られるものの、使用感が損なわれていた。
【0036】
実施例3
製造例1で製造した分岐アルキルアルコールを配合したローションを製造した。
流動イソパラフィン(商品名;パールリーム4、日本油脂(株)社製)10重量%、分岐アルキルジオール5重量%、環状シリコーン(商品名;KF994、信越シリコーン(株)社製)重量60%、ジメチルポリシロキサン(商品名;KF96L、粘度5cSt/25℃、信越化学工業(株)社製)20重量%、メチルフェニルポリシロキサン(商品名;KF56、信越化学工業(株)社製)5重量%を70〜80℃で攪拌溶解し、冷却してローションを製造した。
本実施例により調製したローションは、のびがよくかつ皮膚に塗布したときにさっぱりとした感触で皮膚に対するエモリエント効果に優れていた。24時間にわたって皮膚を保護し、水洗などによっても容易に洗い流されることがなかった。さらに、塗布した手などで触れても対象物に対する付着はなかった。
【0037】
実施例4−1〜2、比較例3
製造例1、2で製造した分岐アルキルアルコールを配合した毛髪化粧料のヘアクリームを製造した。
具体的には、表3に示す配合で仕込み、ホモミキサーにて、室温下、回転数5000rpm、撹拌時間15分間の条件で乳化して、ヘアクリームを製造した。
【0038】
次に以下の方法で、製造したヘアクリームの乳液のべたつき感、しなやかさ、櫛通りを評価した。結果を表3に示す。
5名の被験者によって製造したヘアクリームを使用し整髪した。その後被験者がべたつき感、しなやかさ、櫛どおり、頭皮刺激性について下記の基準にて評価した。
(べたつき感)
○:べたつきがないと答えた被験者の数が4人以上、△:べたつきがないと答えた被験者の数が3〜2人、×:べたつきがないと答えた被験者の数が1人以下。(しなやかさ)
○:ごわつきがないと答えた被験者の数が4人以上、△:ごわつきがないと答えた被験者の数が3〜2人、×:ごわつきがないと答えた被験者の数が1人以下。(櫛通り)
○:櫛通りが良いと答えた被験者の数が4人以上、△:櫛通りが良いと答えた被験者の数が3〜2人、×:櫛通りが良いと答えた被験者の数が1人以下。
(頭皮刺激性)
○:刺激性無しと答えた被験者の数が4人以上、×:頭皮に少し違和感を覚えると答えた被験者の数が2人以上。
【0039】
【表3】
Figure 2004051584
【0040】
なお、表中、油性成分として以下の製品を用いた。
流動イソパラフィン:商品名;パールリーム4、日本油脂(株)社製、
ジメチルシリコーン:商品名;KF96L、信越化学工業(株)社製、粘度1cSt/25℃。
【0041】
本発明の分岐アルキルアルコールを配合したヘアークリームは、毛髪に対しても優れた使用感を与え、毛髪に対するコンディショニング効果に優れ、さらに、頭皮に対して刺激性の低いヘアークリームであった。

Claims (4)

  1. 下記式(1)で示される分岐アルキルアルコールである化粧料材料。
    X−R−OH   …(1)
    (ここで、Xは水素原子、水酸基、アルコキシ基、エステル基を示し、Rはイソブチレン又は2−メチル−1−ペンテンを構成単位とした炭素数12〜200の分岐炭素鎖を示す。)
  2. 請求項1記載の化粧料材料を含む化粧料。
  3. 請求項1記載の化粧料材料0.5〜30重量%、及び油性成分5〜95重量%を含む化粧料。
  4. 油性成分が流動イソパラフィン、ジメチルシリコ−ンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノシリコーンオイル、環状シリコーンオイルのいずれかである請求項3記載の化粧料。
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