JP6832853B2 - 化粧品組成物および調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は化粧品組成物に関し、特に、親水性成分および固形粒子との相溶性という利点を有する架橋シリコーンポリマーを含有する、化粧品組成物に関する。
化粧品業界は、幾つかの成分の混合物を基礎として、多重の性能を有する製品を提供することに成功しており、成分のそれぞれは、最終的な配合物中で重要乃至所望とされる性能特性を有する。一つの望ましい特性は、化粧品配合物に、シルキー(絹のよう)な初期の感触をもたらすことのできる性質である。
シリコーンコポリマーゲルは、化粧品業界において、スキンケア用品における用途を含む、多くの用途について既知のものである。しかしながらこれらのゲルは多くの場合、所望とされる程度の洗い落とし抵抗、顔料分散性、および耐白化性をもたらすものではない。
加えて、こうしたシリコーンコポリマーゲルは典型的には、架橋シロキサンポリマーを製造する方法によって製造されており、これは、複雑な化粧品配合物において付加的な性能上の利点を生じさせるためにポリマー構造中に取り込みうる、所望の有機官能基の範囲を制限することになる。
本発明は、イオン的に変性されたシリコーンを含む化粧品を対象としている。
本願の一つの実施形態において、油相および任意選択的に水性相を含有する化粧品組成物が提供され、ここで化粧品組成物は架橋されたイオン性シリコーンネットワーク(網状構造)ゲルを化粧品組成物の油相に添加することによって作成され、そしてここで架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルは、
(a)一般式(I)の少なくとも一つのイオン性シリコーンを含有する架橋性反応混合物の反応生成物を含むイオン性シリコーンネットワーク(網状構造体):
(I)
式中:
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R1415SiO2/2
=R16SiO3/2
=R17SiO3/2
=R18SiO3/2
Q=SiO4/2
ここでR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は脂肪族、芳香族、またはフッ素含有の一価の炭化水素ラジカルであって1から約60の炭素原子、特に1から約20の炭素原子、そしてより特定的には1から約8の炭素原子を含有し;
ここでR、R12、R17はイオン対を担持した一価のラジカルであり、
ここでR、R14およびR18は、水素、−OR20、不飽和一価ラジカルまたは一価のエポキシ基含有ラジカル、一価の硫黄原子含有ラジカルおよび一価の有機シラン基から独立して選択され、ここでR20は水素、1から約60の炭素原子、特に1から約20の炭素原子、より特定的には1から約8の炭素原子の一価炭化水素ラジカルから選択され、
ここで下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、jはゼロまたは正であって:a+b+c+d+e+f+g+h+i+jの和は2より大きいかまたは等しくそして6000より小さいかまたは等しく、特にa+b+c+d+e+f+g+h+i+jは2より大きいかまたは等しくそして4000より小さいかまたは等しく、より特定的にはa+b+c+d+e+f+g+h+i+jは2000より小さいかまたは等しく、b+e+hは0より大きいという制限に従う;
(b)少なくとも一つの薬用化粧活性成分、および
(c)任意選択的に一またはより多くの美容的(外見的)に許容可能な添加剤を組み合わせ;そして、
組み合わせた成分(a)、(b)および任意選択的に(c)を、組み合わせ工程の間および/または後に、溶媒と共に剪断して、架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルを形成することによって作成される。
図1は、コントロール(対照)および実施例1の配合物からのナイアシンアミドの放出%を示すグラフである。
図2は、純粋なナイアシンアミド、およびそれとSilsoftシリコーンおよびイオン的に変性されたシリコーンとのブレンドについてのDSC(示差走査熱量測定)のサーモグラムを示す。
本願発明者らは予期せぬことに、イオン性シリコーンを含む化粧品を見出した。この化粧品は皮膚(肌)に対して良好な感覚的利点、例えばシルキーな感触をもたらすことが可能であり、また同時に所望の度合いの美容的および/または皮膚科的利点、顔料分散性および耐白化性をもたらす。
実施例以外において、または別様に指摘した場合を除き、明細書および請求の範囲に記載した、材料の量、反応条件、時間の長さ、材料の定量的性質などを表現する全ての数値は、その表現に「約」という用語が用いられているか否かにかかわらず、全ての場合に「約」という用語によって修飾されているものとして理解される。
本願で挙げられている全ての数値範囲は、その範囲内の全ての部分範囲、およびそうした範囲または部分範囲の種々の端点の任意の組み合わせを、それらが実施例または明細書の他の個所で記載されているかを問わず、含むものであることが理解される。
また、明細書の実施例の項目で任意の特定的な属によって、または詳述された種によって記述されたところの、本願発明の成分のいずれのものも、一つの実施形態において、その成分に関して明細書の他の個所で記載された範囲の任意の端点のそれぞれの代替的な定義を規定するものとして使用することが可能であり、したがって一つの非限定的な実施形態においては、他の個所に記載された範囲の端点を置き換えるものとして使用可能であることが理解される。
さらに、構造的、組成的、および/または機能的に関連する化合物、材料または物質の群に属するものとして、明細書に明示的または黙示的に開示され、および/または請求の範囲に挙げられた、任意の化合物、材料または物質は、その群の個別の代表例、およびそれらのすべての組み合わせを含むものであることが理解される。
物質、成分、または構成要素に対する参照は、一つまたはより多くの他の物質、成分、または構成要素との、本開示による最初の接触、現場での形成、ブレンドまたは混合の直前の時点で存在するものについて行われる。反応生成物、得られた混合物、その他として特定される物質、成分、または構成要素は、その固有性、性質、または特徴を、接触、現場形成、ブレンド、または混合操作が、本願の開示にしたがって、常識と関連技術の当業者(例えば化学者)の通常の知識を適用して実行されるならば、その過程における化学反応または変化を通じて獲得する。化学反応物質または出発物質から化学生成物または最終物質への変化は、それが生ずる速度は別にして、連続的に進展するプロセスである。したがって、そうした変化プロセスが進行するにつれ、出発物質と最終物質の混合物がありうるし、また中間種もありうるが、それらはその動力学的寿命に応じて、この技術の当業者に知られた現在の分析技術で容易に検出され、または検出困難でありうる。
本願の明細書および特許請求の範囲において、化学名または化学式で参照される反応物質および成分は、単数または複数のいずれで参照されようと、化学名または化学種で参照される別の物質(例えば別の反応物質または溶媒)と接触する前に存在するものとして特定されうる。得られる混合物、溶液、または反応媒体において生ずる、予備的および/または遷移的な化学変化、変形、または反応は、存在するのであれば、中間種、マスターバッチ、その他として特定されうるものであり、また反応生成物または最終物質の有用性とは異なる有用性を有してよい。特定された反応物質および/または成分を、本開示にしたがって要求される条件下で一緒にすることにより、他の後続する変化、変形、または反応が生じうる。そうした他の後続する変化、変形または反応においては、一緒にされる反応物質、構成要素、または成分が、反応生成物または最終物質を特定しうる。
本発明の生成物を、出発物質の反応生成物として記述するについては、挙げられた最初の種に対する参照が行われるものであり、また合成前駆体の初期混合物に対しては、追加の材料を添加してよいことが注記されよう。こうした追加の材料は、反応性または非反応性であってよい。本発明の明確な特徴は、反応生成物が、開示されたように少なくとも列挙された成分の反応から得られることである。非反応性成分は反応混合物に対し、希釈剤として、または反応生成物として調製される組成物の性質に関係しない、付加的な性質を付与するために添加してよい。したがって例えば、顔料のような粒状固形物を反応混合物中へと反応前、反応中、または反応後に分散させて、非反応性成分、例えば顔料を付加的に含む、反応生成組成物を生成させうる。付加的な反応性成分もまた添加してよい;そうした成分は当初の反応物質と反応してよく、または反応生成物と反応してよい;「反応生成物」という用語は、そのような可能性を含むこと、ならびに非反応性成分の添加を含むことを意図している。
明細書および請求の範囲で使用する用語「薬用化粧活性成分」は、非限定的な例として、抗老化、抗シワ、抗ニキビ、抗色素斑、目の下のクマの治療、抗シミ、抗キズ、日焼けシミ治療、妊娠線の治療、セルライトの治療、および他の任意の皮膚の外見上の治療のような、皮膚科的な処置に用いられるものとして当技術分野で知られた化粧品成分として定義される。
明細書および請求の範囲で使用する用語「美容的に許容可能な添加剤」は、安定剤、可溶化剤、抗刺激剤、抗酸化剤および可塑剤、抗菌剤および保存剤といった、化粧品配合物の効能および機械的性質を改善することが可能な構成成分として定義される。
明細書および請求の範囲で使用する用語「局部用途(用品)」は、皮膚の最も外側の層と接触する配合物として定義される。
本願においては、「油相」という表現は、化粧品組成物のその部分が一つの実質的に水不溶性の成分、任意選択的には複数の実質的に水不溶性の成分を含むことを意味することが理解されよう。ここで実質的に水不溶性とは、水単独、または混合物におけるその成分の溶解性が、20℃および周囲雰囲気の圧力、すなわち900から1100hPaで測定して、10g未満/水100g、好ましくは1g未満/水100g、特に好ましくは0.1g未満/水100gであることを意味する。本発明による化粧品組成物の油相の場合、20℃および剪断勾配10sec−1で測定した油相の粘度は、0.1から1,000,000mPas、好ましくは0.1から500,000mPas、特に好ましくは0.2から100,000mPasである。本発明によるエマルジョンの場合、油相は好ましくは、複数の成分を含むことができる。個々の成分は、20℃で液体である物質および固体である物質の両方であってよく、個々の成分の全部の混合物が、上記した粘度を有する。好ましくは、しかし必然的にではないが、多成分系の油相は真溶液であり、つまり均一相であって、その中で別の相との界面は生じない。
水に加えて、「水性相」(パーソナルケア組成物における二つの相の他方)は、好ましくは、酸、塩基、塩、アルコールのような水溶性有機化合物、カルボン酸およびその誘導体、アミンまたは他の有機化合物、ポリオールまたはポリアミンまたはポリアミドアミンのようなポリマーまたはオリゴマー化合物、美容(化粧品)活性物質のような複合水溶性有機化合物、染料、水溶性有機ケイ素化合物のような有機元素化合物または水溶性遷移金属といった、さらなる成分を含んでよい。任意選択的に、水性相は、顔料のような水湿潤性の粒子、フィラー、またはレオロジー添加剤を含んでよい。
本願で使用するところでは、「剪断」という表現は、組成物の粘度および感触のいずれかを調節するため、シリコーン組成物がさらに処理されてよいことを意味するものと理解される。これは例えば、組成物を中程度から高度の剪断力にさらすことによって達成してよい。高度の剪断力は例えば、Sonolator装置、ガウリン社(Gaulin)のホモジナイザーまたはマイクロフルイダイザー装置を用いて、および当技術分野で既知の他の方法によって適用してよい。任意選択的に、剪断に先立って、一またはより多くの流体をパーソナルケア組成物に添加してよい。
本願の一つの実施形態において、化粧品組成物に用いられるイオン性シリコーンは、架橋性反応混合物中において、以下の一般式を有する少なくとも一つのイオン的に変性されたシリコーンを反応させることによって作成された、イオン性シリコーン複合ネットワークを含むことができる:
(I)
式中:
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R1415SiO2/2
=R16SiO3/2
=R17SiO3/2
=R18SiO3/2
Q=SiO4/2
ここでR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は脂肪族、芳香族またはフッ素含有の一価炭化水素ラジカルであって1から約60の炭素原子、特定的には1から約20の炭素原子、そしてより特定的には1から約8の炭素原子を含み、また幾つかの実施形態においてこれらの範囲は2または3の炭素原子を下限として有することができ;
ここでR、R12、R17はイオン性基(単数または複数)を担持した一価または多価のラジカルであり;
ここでR、R14およびR18は独立して、水素、−OR20または一価の不飽和炭化水素ラジカルであって、2から約60の炭素原子、より特定的には2から約20の炭素原子、そして最も特定的には2から約8の炭素原子を含む一価の不飽和炭化水素ラジカル、2から約20の炭素原子、より特定的には2から約12の炭素原子、そして最も特定的には2から約8の炭素原子を含む一価のオキシラン基(例えばエポキシ)含有ラジカル、1から約20の炭素原子、より特定的には1から約12の炭素原子、そして最も特定的には1から約12の炭素原子を含む一価の硫黄原子含有ラジカル、1から約20の炭素原子、より特定的には1から約12の炭素原子、そして最も特定的には1から約8の炭素原子を含み、有機基の各々が約12までの炭素原子のアルキル、アルケニル、アルコキシおよびアリールの任意の一つを含んでよい一価の有機シラン基から選択され、またここでR20の各々は独立して、水素、および1から約60の炭素原子、より特定的には1から約20の炭素原子、そして最も特定的には1から約8の炭素原子を有し、幾つかの実施形態においてこれらの範囲が2、3、4または5の炭素原子の任意の一つを下限として有することができる一価の炭化水素ラジカルから選択され;
ここで下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、jはゼロまたは正であって以下の制限に従う:a+b+c+d+e+f+g+h+i+jの和は2より大きいか等しくそして6000より小さいか等しく、特定的にはa+b+c+d+e+f+g+h+i+jは2より大きいか等しくそして4000より小さいか等しく、より特定的にはa+b+c+d+e+f+g+h+i+jは2000より小さいか等しく、そして幾つかの実施形態においてこれらの範囲は、3、4、5、10、12、18、20、30および50、並びに100、200、300および500の任意の一つを下限として有することができ、
b+e+hは0より大きく、より特定的にはb+e+hは1より大きく、さらにより特定的にはb+e+hは2より大きく、そしてなおさらにより特定的にはb+e+hは1から約100、さらにより特定的には1から約50、そして最も特定的には1から約10であり、ここでb+e+hについて記載した範囲は幾つかの実施形態において、2、3、4、5、10、50または100の任意の一つを下側の端点として有する。
より特定の実施形態において、式(I)のイオン的に変性されたシリコーンは、一価のイオン性ラジカルR、R12、R17が式(II)から選択されるものであり:
−A−Ix− y+; (II)
ここでAは二価の炭化水素基およびヒドロカルボノキシ基から選択されたスペーサ基であり、各々が1から約60の炭素原子、より特定的には1から約20の炭素原子、そして最も特定的には1から約8の炭素原子を含有し、また幾つかの実施形態においてこれらの範囲2または3の炭素原子を下限として有することができ、ここでヒドロカルボノキシは少なくとも一つの酸素ヘテロ原子を含み、
ここで上付文字xおよびyは、xおよびyが独立して1から6、より特定的には1から約3といった正の整数であり、但しxはnとyの積であり、そして下付文字nの各々は独立して1から6の値、より特定的には約1から約3の値を有し、
ここでIはスルホネート基−SO 、スルフェート基−OSO 、カルボキシレート基−COO、ホスホネート基−PO 2−およびホスフェート基−OPO 2−のようなイオン性基、より特定的にはスルホネート基−SO であり、ここでMは水素、またはアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、遷移金属、金属、金属錯体、四級アンモニウム、高分子カチオン、およびホスホニウム基から独立して選択されるカチオンである。
本願の一つの特定的な実施形態においては、Aは二価のアリーレン基であって:
−(CH(CH
−CHCH(CH)(CH− および
−CHCH(R13*)(CHR''−
からなる群より選択され、式中R13*は1から60の炭素原子、より特定的には1から30の炭素原子、さらにより特定的には1から12の炭素原子、そして最も特定的には1から6の炭素原子を有する一価の炭化水素ラジカルであり;
ここでlは0から20、より特定的には1から10の値を有し、そしてkは0から20、特定的には0から10の値を有する。
本願の別の特定的な実施形態においては、Aは式−(CHR14*−の二価のアリーレン基であって、式中mは1から20、特定的には1から約10の値を有し、そしてR14*は水素、または1から60の炭素原子、より特定的には、1から30の炭素原子、さらにより特定的には1から12の炭素原子、そして最も特定的には1から6の炭素原子を有する一価の炭化水素ラジカルである。
本願のさらに別の特定的な実施形態においては、Aは−CHCHCH−、−CHCH(CH)−、−CHCH(CH)CH−、および−CHCHCH(CHCH)CHCHCH−からなる群より選択される。
本願のなおさらに別の特定的な実施形態においては、Aは式:
−(CHR20−O−(CH(R20)(CH)−O)m'−X−
のものであり、式中mは2から50、より特定的には2から約10の値を有し、そしてm'は1から50、より特定的には1から約25の値を有し、またR20は水素、または1から60の炭素原子、より特定的には、1から30の炭素原子、さらにより特定的には1から12の炭素原子、そして最も特定的には1から6の炭素原子を有する一価の炭化水素ラジカルであり、そしてXは存在しないかまたは二価の炭化水素ラジカルであって任意選択的に、非限定的な例がO、N、Sまたはハロゲンであるような少なくとも一つのヘテロ原子を含有する。
本願の一つの実施形態において、MはLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Ba、Zn、Cu、Fe、Ni、Ga、Al、Mn、Cr、Ag、Au、Pt、Pd、Pb、Sb、Ru、SnおよびRhの一価または多価形態から独立して選択されるカチオンであることができ、非限定的な例はMn+2およびMn+3のごときである。
本願の一つの非限定的な実施形態において、Mは特定的には、Na、K、Mg、Ca、Zn、Cu、Fe、Ni、CoおよびAlの一価または多価形態から選択されるカチオンであることができる。
別のより特定的な実施形態において、式(I)のイオン的に変性されたシリコーンを含有するイオン的に変性された架橋シリコーンネットワークは、一価のラジカルR、R12、R17が式(III)を有する両性イオンから選択され:
−R'−NR'' −R'''−I (III)
式中R'は二価の炭化水素ラジカルであって1から約60の炭素原子、特定的には1から約20の炭素原子、そしてより特定的には1から約8の炭素原子を含有し、そして幾つかの実施形態においてこれらの範囲は2または3の炭素原子を下限として有することができ、式中R''は一価の炭化水素ラジカルであって1から約60の炭素原子、特定的には1から約20の炭素原子、そしてより特定的には1から約8の炭素原子、また任意選択的に一またはより多くの硫黄原子、窒素原子、酸素原子を含有し、そして幾つかの実施形態においてこれらの範囲は2または3の炭素原子を下限として有することができ、
式中R'''は二価の炭化水素ラジカルであって2から約20の炭素原子、特定的には2から約8の炭素原子、そしてより特定的には2から約4の炭素原子を含有し;またIはスルホネート基−SO 、スルフェート基−OSO 、カルボキシレート基−COO、ホスホネート基−PO 2−およびホスフェート基−OPO 2−のようなイオン性基である。
本願で使用するところでは、「炭化水素ラジカル」という術語は、非環状炭化水素ラジカル、脂環式炭化水素ラジカル、および芳香族炭化水素ラジカルを含む。
本願で使用するところでは、炭化水素ラジカルに関して、「一価の」という用語は、そのラジカルがラジカル当たり一つの共有結合を形成可能であることを意味し、「二価の」という用語は、そのラジカルがラジカル当たり二つの共有結合を形成可能であることを意味し、そして「三価の」という用語は、そのラジカルがラジカル当たり三つの共有結合を形成可能であることを意味する。一般に、一価のラジカルは、飽和炭化水素化合物から一つの水素原子を概念的に取り去ることによってその化合物から誘導されたものとして表すことができ、二価のラジカルは、飽和炭化水素化合物から二つの水素原子を概念的に取り去ることによってその化合物から誘導されたものとして表すことができ、そして三価のラジカルは、飽和炭化水素化合物から三つの水素原子を概念的に取り去ることによってその化合物から誘導されたものとして表すことができる。例えば、エチルラジカル、すなわち−CHCHラジカルは一価のラジカルであり;ジメチレンラジカル、すなわち−(CH−ラジカルは二価のラジカルであり、そしてエタントリイルラジカル、すなわち
Figure 0006832853

ラジカルは三価のラジカルであり、これらの各々は、一またはより多くの水素原子を飽和炭化水素であるエタンから概念的に取り去ることによって誘導されるものとして表すことができる。
本願で使用するところでは、「非環状炭化水素ラジカル」という術語は、直鎖または分岐鎖の炭化水素ラジカルを意味し、好ましくはラジカル当たり1から60の炭素原子を含有し、飽和または不飽和であってよく、また任意選択的に一またはより多くの原子、または例えばカルボキシル、シアノ、ハロまたはオキシのような官能基で置換または中断されていてよい。これらの官能基がエポキシドまたはオキシラン部分のカチオン性硬化機構に干渉するものでない限り、適切な一価の非環状炭化水素ラジカルには、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシアルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アルキルオキシ、オキサアルキル、アルキルカルボニルオキサアルキレン、カルボキシアミドおよびハロアルキル、例えばメチル、エチル、sec−ブチル、tert−ブチル、オクチル、デシル、ドデシル、セチル、ステアリル、エテニル、プロペニル、ブチニル、ヒドロキシプロピル、シアノエチル、ブトキシ、2,5,8−トリオキサデカニル、カルボキシメチル、クロロメチルおよび3,3,3−フルオロプロピルのごときを含んでよい。
適切な二価の非環状炭化水素ラジカルには、例えば、直鎖または分岐鎖のアルキレンラジカル、例えばメチレン、ジメチレン、トリメチレン、デカメチレン、エチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレンのごとき、および直鎖または分岐鎖のオキシアルキレンラジカル、例えばメチレンオキシプロピレンのごときが含まれる。
適切な三価の非環状炭化水素ラジカルには、例えば、アルカントリイルラジカル、例えば1,1,2−エタントリイル、1,2,4−ブタントリイル、1,2,8−オクタントリイル、1,2,4−シクロヘキサントリイルのごとき、およびオキサアルカントリイルラジカル、例えば1,2,6−トリイル−4−オキサヘキサンのごときが含まれる。
本願で使用するところでは、「アルキル」という用語は、飽和した直鎖または分岐鎖の一価の炭化水素ラジカルを意味する。好ましい実施形態において、一価のアルキル基は基当たりに1から60の炭素を含有する直鎖または分岐鎖のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、デシル、ドデシルのごときから選択される。
本願で使用するところでは、「アルケニル」という用語は、直鎖または分岐鎖で一価の、末端が不飽和の炭化水素ラジカルを意味し、好ましくはラジカル当たり2から10の炭素原子を含有し、例えばエテニル、2−プロペニル、3−ブテニル、5−ヘキセニル、7−オクテニルおよびエテニルフェニルのごときである。
本願で使用するところでは、「脂環式炭化水素ラジカル」という術語は、一またはより多くの飽和炭化水素環を含有するラジカルを意味し、特定的には環当たり、ラジカル当たりで4から12の炭素原子を含有し、任意選択的に一またはより多くの環上で一またはより多くの、それぞれ好ましくはアルキルラジカル当たり2から6の炭素原子を含有するアルキルラジカル、ハロラジカル、または他の官能基で置換されてよく、そして二またはより多くの環を含有する一価の脂環式炭化水素ラジカルの場合には、縮合環であってよい。適切な一価の脂環式炭化水素ラジカルには、例えば、シクロヘキシルおよびシクロオクチルが含まれる。適切な二価の脂環式炭化水素ラジカルには、飽和または不飽和の二価の単環式炭化水素ラジカル、例えば、1,4−シクロへキシレンのごときが含まれる。適切な三価の脂環式炭化水素ラジカルには、例えば、シクロアルカントリイルラジカル、例えば1−ジメチレン−2,4−シクロヘキシレン、1−メチルエチレン−3−メチル−3,4−シクロヘキシレンのごときが含まれる。
本願で使用するところでは、「芳香族炭化水素ラジカル」という術語は、ラジカル当たり一またはより多くの芳香環を含有する炭化水素ラジカルを意味し、これは任意選択的に、芳香環上で一またはより多くの、それぞれ好ましくはアルキルラジカル当たり2から6の炭素原子を含有するアルキルラジカル、ハロラジカル、または他の官能基で置換されてよく、そして二またはより多くの環を含有する一価の芳香族炭化水素ラジカルの場合には、縮合環であってよい。適切な一価の芳香族炭化水素ラジカルには、例えば、フェニル、トリル、2,4,6−トリメチルフェニル、1,2−イソプロピルメチルフェニル、1−ペンタレニル、ナフチル、アントリル、オイゲノールおよびアリルフェノール、並びにアラルキルラジカル、例えば2−フェニルエチルのごときが含まれる。適切な二価の芳香族炭化水素ラジカルには、例えば、二価の単環式アレーン、例えば1,2−フェニレン、1,4−フェニレン、4−メチル−1,2−フェニレン、フェニルメチレンのごときが含まれる。適切な三価の芳香族炭化水素ラジカルには、例えば、三価の単環式アレーン、例えば1−トリメチレン−3,5−フェニレンのごときが含まれる。
本願の一つの非限定的な実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15およびR16は独立して、本願に記載した通りであり、そして任意選択的にそれぞれが、酸素およびハロゲンからなる群より選択された少なくとも一つのヘテロ原子を含むことができる。
適切でありうるR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15およびR16について用いられる炭化水素ラジカルの非限定的な例のような、本願で使用してよい炭化水素ラジカルの幾つかの特定の非限定的な例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびtert−ペンチル;n−ヘキシル基のようなヘキシル;n−ヘプチル基のようなヘプチル;n−オクチル基およびイソオクチル基ならびに2,2,4−トリメチルペンチル基のようなオクチル;n−ノニル基のようなノニル;n−デシル基のようなデシル;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルラジカルおよびメチルシクロヘキシルラジカルのようなシクロアルキルラジカルである。適切でありうるアリール炭化水素ラジカルの幾つかの特定の非限定的な例は、フェニル、ナフチル;o−、m−およびp−トリル、キシリル、エチルフェニルおよびベンジルである。
本願の一つの非限定的な実施形態において、本願に記載する化粧品はさらに、溶媒、薬用化粧活性成分、美容的に許容可能な添加剤、および賦形剤の一またはより多くを含むことができる。
本願の一つの非限定的な実施形態において、溶媒は、本願で記載したイオン性シリコーンであることができる。
本願の一つの非限定的な実施形態において、溶媒は、一般構造(VI)を有するイオン的に変性されたシリコーンポリマーであり:
α β χ δ ε φγ (VI)
式中:
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=RSiO2/2
=RSiO2/2
=RSiO3/2
=RSiO3/2
Q=SiO4/2
そしてここで、ラジカルR、R、R、R4、、R、R、RおよびRは独立して、1から60の炭素原子、より特定的には1から30の炭素原子、さらにより特定的には1から12の炭素原子、そして最も特定的には1から8の炭素原子を有する、脂肪族または芳香族の一価の炭化水素ラジカルから選択され、そして各々は任意選択的に少なくとも一つのヘテロ原子、O、N、Sおよびハロゲンのごときを含有し、そして幾つかの実施形態において上述の範囲は2または3の炭素原子を下限として有することができ、
そして下付文字α、β、χ、δ、ε、φ、およびγはゼロまたは正であって以下の制限に従う:2≦α+β+χ+δ+ε+φ+γ≦6000、より特定的には2≦α+β+χ+δ+ε+φ+γ≦4000、そして最も特定的には2≦α+β+χ+δ+ε+φ+γ≦2000であり、これらの範囲は3、4、5、10、12、18、20、30および50、ならびに100、200、300および500の任意の一つを下限として有することができる;そして、
β+δ+φ>0、より特定的にはβ+δ+φは1から約100、より特定的にはβ+δ+φは1から約50、そして最も特定的にはβ+δ+φは1から約25であり、ここでβ+δ+φのこれらの範囲は幾つかの実施形態において、2、3、4、5、10、50または100の任意の一つを上限として有することができる。
本願の別の実施形態において、使用するのに適した溶媒は、室温またはその付近、例えば20℃から約50℃および約1気圧で液体の状態にある化合物、または化合物の二またはより多くの混合物であり、シリコーン流体、炭化水素流体、エステル、アルコール、脂肪族アルコール、グリコール、有機ロウおよび有機オイルから選択されるような非限定的な例を包含する。
本願の一つの実施形態において、溶媒は二またはより多くの溶媒のブレンドを含むことができる。
さらに別の実施形態において、シリコーン流体は、低粘度シリコーン流体および揮発性シリコーン流体からなる群より選択してよい。
本願のなおさらに別の実施形態において、溶媒は、イソデカン、イソヘキサデカン、水素化ポリイソブテン、ホホバ油、シクロペンタシロキサン、ジメチコーン、ビスフェニルプロピルジメチコーン、オクチルドデシルネオペンタノエート、オレイルオレエート、オレイルアルコールおよびイソミリスチルアルコールからなる群より選択される少なくとも一つである。
別の実施形態において、キャリア溶媒は一般式Dの環状シリコーン流体であり、式中D=R1516SiO2/2であり、そしてここでR15およびR16は1から6の炭素原子の一価の炭化水素ラジカル、より特定的にはメチルであり、そしてrは3から12の整数、より特定的には4から8である。特定的には、環状シリコーン流体は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、およびドデカメチルシクロヘキサシロキサンから選択することができる。
一つの実施形態において、本発明の溶媒はエモリエント化合物を含むことができる。適切なエモリエント化合物は、エモリエント特性をもたらす液体、すなわち皮膚に適用された場合に皮膚表面または皮膚の角質層中に残存する傾向を有して潤滑剤として作用し、剥離(かさつき)を低減させて皮膚の見た目を改善する、任意の液体を含む。エモリエント化合物は一般に知られており、例を挙げれば、例えばイソドデカン、イソヘキサデカンおよび水素化ポリイソブテンのような炭化水素、例えばホホバ油のような有機ロウ、例えばシクロペンタシロキサン、ジメチコーンおよびビスフェニルプロピルジメチコーンのようなシリコーン流体、例えばオクチルドデシルネオペンタノエートおよびオレイルオレエートのようなエステル、ならびに脂肪酸および例えばオレイルアルコールおよびイソミリスチルアルコールのようなアルコールを含んでいる。
本願の一つの非限定的な実施形態において、イオン的に変性されたシリコーンネットワークは、溶媒によって膨潤可能である。
本願の別の実施形態において、溶媒は、グリセリン、ソルビトール、保湿性添加剤の水溶液、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された親水性エモリエントである。
一つの特定的な実施形態において、溶媒は、シリコーンオイル、有機オイル、およびこれらの組み合わせから選択される。
本発明のイオン的に変性されたシリコーンネットワーク(クロスポリマー)組成物の組成に関するパラメータは、殆ど無制限に変更することが可能であるため、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーの組成に関するパラメータを変化させることにより、本願の組成物の幾つかは水膨潤性且つ油膨潤性であるのに対し、他の組成物は水膨潤性または油膨潤性のどちらかだけである。イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー中に存在する架橋の量は、溶媒中においてクロスポリマーによって示される膨潤の度合いに関して特徴付けてよい。別の実施形態においては、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーの架橋構造は、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーが初期容積から膨潤容積へと、初期容積の1.01から5000倍、より好ましくは2から1000倍、そしてさらにより好ましくは5から500倍に、膨潤することを許容するのに有効である。イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーの初期容積は、例えば、本発明の化粧品組成物から全ての溶媒成分を抽出または蒸発させて初期の容積を残すことにより、すなわち液体の存在しない状態でのイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーの容積とすることにより、求めることができる。
より特定的な実施形態においては、本発明の化粧品組成物は、100重量部(「pbw」)のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー当たりで、1pbwから99.9pbw、より好ましくは70pbwから99.5pbw、そしてさらにより好ましくは85pbwから99pbwの溶媒を含む。
薬用化粧活性成分の幾つかの非限定的な例には、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、ビルビン酸、酒石酸といったアルファヒドロキシ酸;アルファリポ酸、L−アスコルビン酸(ビタミンC)、ナイアシンアミド(ビタミンB3)、N−アセチル−グルコサミン(NAG)、α−トコフェロール、およびユビキノン(CoQ10)といった抗酸化剤;緑茶抽出物、フェルラ酸、およびブドウ種子抽出物といった植物性物質;ヒドロキノン、アスコルビン酸(ビタミンC)、コウジ酸、および甘草抽出物(グラブリジン)といった脱色剤;サリチル酸(SA)、乳酸、およびグリコール酸といった角質除去剤;保湿剤;局所ペプチド;レチノイン酸(トレチノイン)、レチノール、およびレチナールデヒドといったレチノイド;および日焼け防止剤が含まれる。
本願で使用するのに適した美容的に許容可能な添加剤および賦形剤は、本願で記載する任意の皮膚に有益な剤および/または化粧品成分であることができる。加えて、美容的に許容可能な添加剤および賦形剤、ならびに皮膚に有益な剤または化粧品成分はまた、光保護剤、セルフタンニング剤、落屑剤、脱色剤、保湿剤、皮膚美白剤、老化防止成分、抗シワ剤およびこれらの組み合わせにおいて、一般に見出される成分を含むことができる。
本願において理解されるように、化粧品材料は、本願に記載の任意の美容的に許容可能な添加剤および賦形剤、皮膚に有益な剤および/または化粧品成分、あるいはパーソナルケア成分または構成要素、ならびに当業者に知られた任意の他の既知の化粧品成分または美容活性成分を含むことができる。
本願の一つの実施形態においては、組み合わせられた成分(a)、(b)および(c)はさらに、ポリシリコーン、ジメチコーン、ポリシリコーンアクリレートコポリマー、ジメチルシロキサン/3−チオプロピルメチルシロキサンコポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルアセテート、デンプン、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−11、アクリレート/ステアレス−2メタクリレートクロスポリマー、ビニルアセテート/ビニルネオデカノエートコポリマー、ポリエステル−5、エチルヘキサン酸セチル、ビニルアセテート、クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/アクリル酸コポリマー、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/アクリル酸/アクリルメタクリレートコポリマー、ポリアクリルアミド、C13〜C14イソパラフィン、ラウレス−7、オクチルアクリルアミド、アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される皮膜形成剤を含む。
一つの他の実施形態においては、組み合わせられた成分(a)、(b)および(c)はさらに、非イオン性シリコーンクロスポリマー、ウレタンクロスポリマー、アクリル化クロスポリマー、架橋多糖類およびこれらの組み合わせからなる群より選択される架橋マトリックスを含む。
本願の一つの他の実施形態においては、イオン性シリコーンネットワーク(a)は、薬用化粧活性成分(b)と組み合わせを形成するより前に、美容的に許容可能な添加剤(c)と組み合わせることができる。
さらに一つの他の実施形態においては、薬用化粧活性成分(b)は架橋性反応混合物中に、式(I)のイオン性シリコーンと共に存在する。
なおさらなる実施形態においては、薬用化粧活性成分(b)は式(I)のイオン性シリコーンを備えた架橋性反応混合物とは別に保持され、次いで両者はイオン性シリコーンネットワークの形成に続いて組み合わせられ、化粧品組成物の局所適用に際して、架橋されたイオン性シリコーンネットワークのゲルが現場形成される。
本願において理解されるように、本願で記載するどの実施形態も、任意の既知の架橋手段を用いて、イオン的に変性された架橋シリコーンネットワーク(すなわち式(I)の)を、反応物質の組み合わせ(溶媒は反応物質ではなく、イオン的に変性された架橋シリコーンネットワーク組成物の反応生成物の内部に物理的に取り込まれている)に伴って修正可能なものである。一つの非限定的な実施形態においては、シリコーンイオノマーは本願記載の一般式(I)のものであり、縮合反応、ヒドロシリル化反応、フリーラジカル重合反応、開環重合反応、およびこれらの組み合わせから選択される反応によって生成される。
一つの実施形態においては、反応はニート(無溶媒)反応として行われ、または本願で記載した、または当業者に知られた薬用化粧活性成分、化粧品材料または化粧品活性成分の少なくとも一つの存在下において行われる。
別の実施形態においては、イオン性シリコーン複合ネットワークはさらに、式(I)のイオン性シリコーンイオノマーと、有機構造化ポリマーおよび/または別のネットワークとの物理的混合物を含む。
本願のさらに別の実施形態において、本願に記載のヒドロシリル化反応は、架橋性反応混合物を架橋するために使用可能であり、この混合物は以下の任意のものを含むことができる:
非イオン性オレフィン系化合物(シリコーンまたは非シリコーン)および非イオン性溶媒を有するイオン性シリルヒドリドシリコーン;
イオン性オレフィン系化合物(シリコーンまたは非シリコーン)および非イオン性溶媒を有する非イオン性シリルヒドリドシリコーン;
イオン性オレフィン系化合物(シリコーンまたは非シリコーン)および非イオン性溶媒を有するイオン性シリルヒドリドシリコーン;
非イオン性オレフィン系化合物(シリコーンまたは非シリコーン)およびイオン性溶媒を有する非イオン性シリルヒドリドシリコーン;
非イオン性オレフィン系化合物(シリコーンまたは非シリコーン)およびイオン性溶媒を有するイオン性シリルヒドリドシリコーン;
イオン性オレフィン系化合物(シリコーンまたは非シリコーン)およびイオン性溶媒を有する非イオン性シリルヒドリドシリコーン;
イオン性オレフィン系化合物(シリコーンまたは非シリコーン)およびイオン性溶媒を有するイオン性シリルヒドリドシリコーン;
非イオン性溶媒を有するイオン官能性、シリルヒドリド官能性、およびシリル−オレフィン官能性化合物;そして、
イオン性溶媒を有するイオン官能性、シリルヒドリド官能性、およびシリル−オレフィン官能性化合物。
本願の一つの非限定的な実施形態において、架橋されたイオン性シリコーンネットワークは、ポリエーテル部分および/またはポリエーテル架橋を含まないものであることができる。より特定的には、架橋されたイオン性シリコーンネットワークは、グリコリド、ラクチド、ブチロラクチドおよびカプロラクチドから選択された部分の一またはより多くを含まないものであることができる。本願のさらに他の非限定的な実施形態において、架橋されたイオン性シリコーンネットワークは、アクリレートおよび/またはオレフィン官能性を含まないものであることができる。さらに他の非限定的な実施形態においては、架橋されたイオン性シリコーンネットワークは、オレフィンおよびヒドリド架橋を含まないものであることができる。
本願で理解されるように、静置状態では、架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルは、固体ゲル材料の性質を示す。本発明のゲルは高い安定性とシネレシスに対する抵抗性を示すが、これはつまり、この組成物は流体が組成物から流れ出す傾向を殆どまたは全く示さず、このゲルを油相中の成分として含むパーソナルケア組成物に対して、高い安定性と耐シネレシス性を付与するということである。この高い安定性と耐シネレシス性は、化粧品組成物の長期の経年と共に持続する。しかしながら流体は、例えば組成物を指の間でこするといったようにしてシリコーン組成物を剪断力に曝すことによって、ネットワークから放出されてよく、化粧品組成物の流体成分による改善された感覚触知特性がもたらされる。
本願の一つの他の実施形態においては、油相および水性相を含む化粧品が提供され、この化粧品は、少なくとも一つの架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルをパーソナルケア組成物の油相に添加するプロセスによって作成され、ここで架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルは、
i.少なくとも二つのSi−H残基を担持した少なくとも一つのシリコーンヒドリド、
ii.二またはより多くのSi−不飽和ラジカルを備えた少なくとも一つのオレフィン、
iii.(a)と(b)の間での付加反応を容易にするのに適した、有効量の貴金属触媒、および
iv.任意選択的に、上記クロスポリマーを膨潤させるのに滴した溶媒
を含む架橋性反応混合物を反応させることによって形成され、但し(i)、(ii)または(iv)の少なくとも一つは、本願で記載したごとき一般式(I)のイオン的に変性されたシリコーンから選択されるという限定にしたがい:
(I)
そして架橋されたイオン性シリコーンネットワークは、反応工程の間および/または後に、少なくとも一つの溶媒(本願に記載のごときもの)と共に剪断されて、架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルが形成される。
本願の一つの実施形態において、少なくとも二つのSi−H残基を担持した少なくとも一つのシリコーンヒドリドおよび本願で用いられる後述の水素化ケイ素活性化剤は、得られる架橋されたイオン性シリコーンネットワーク中に存在する架橋をもたらすための、架橋ヒドロシリル化反応および/またはイオン性ラジカルを担持したオキシランシリコーンコポリマーのオキシラン部分の開環のいずれかに適したものである。それは少なくとも二つのオルガノシロキサン単位から誘導され、そして末端および/または側鎖のSi−H基を有する、任意のケイ素化合物を含むことができる。本願の一つの実施形態においては、少なくとも二つのSi−H残基を担持した少なくとも一つのシリコーンヒドリドまたは水素化ケイ素活性化剤は、少なくとも幾つかのSi−H官能性単位をそのポリマー主鎖に沿って含むようなものである。それはこれらの内部Si−H官能性単位に加えて、末端Si−H官能性単位をも含むものであっても、そうでなくてもよい。
一つの実施形態において、少なくとも二つのSi−H残基を担持した少なくとも一つのシリコーンヒドリドまたはシリコーンヒドリド活性化剤(Si−H官能性ケイ素化合物−両方の実施形態を含む基として)は、オレフィン−ヒドリド反応でもって、上述したオキシラン部分のオレフィン性部分と、付加反応を介して反応することが可能である。適切なSi−H官能性ケイ素化合物の例には、1,1,3,3−テトラアルキルジシロキサン、ジアルキルハイドロジェンシロキシ末端封止ポリジアルキルシロキサン、ポリジアルキルアルキルハイドロジェン−シロキサンコポリマー、および少なくとも二つのアルキルハイドロジェンシロキシ基を含有するトリアルキルシロキシ末端封止ポリジアルキル−アルキルハイドロジェンシロキサンコポリマーが含まれる。 Si−H含有ケイ素化合物の他の例には、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルジメトキシシラン、トリエチルシラン、およびメチルジエトキシシランが含まれる。本発明で用いられる好ましい水素化ケイ素活性化剤は、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンである。
Si−H官能性ケイ素化合物はシランであってよいが、Si−H官能性ポリシロキサン直鎖ポリマーを使用するのが最も有利である。かくして、本発明の一つの実施形態は、式:
Figure 0006832853

によって表されるSi−H官能性直鎖ポリシロキサンポリマーを用い、式中R26およびR27は各々独立して1から約60の炭素原子、特定的には1から約20の炭素原子、そしてより特定的には1から約8の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルであり、そして幾つかの実施形態においては、上記の範囲は2または3の炭素原子を下限として有することができ;
「w」は1から約1,000であり;そして「z」は約5から約200である。より好ましくは、「w」は約10から約500で変動し、そして「z」約5から約200で変動する。
本発明の別の実施形態は、Si−H官能性ケイ素化合物として、環状のシリコーンヒドリドを用いる。こうした環状のシリコーンヒドリドは当業界で周知であり、式:
Figure 0006832853

によって表してよく、式中R27は上記で定義した通りであり、そして「n」は約3から約12、特定的には約4から約10である。
一つの非限定的な実施形態において、化粧品組成物中に存在するSi−H官能性ケイ素化合物の量は、オレフィン系化合物またはイオン性ラジカルを担持したオキシランシリコーンコポリマーの100重量部に基づいて、約0.01pbwから約10pbw、より特定的には約0.05pbwから約7pbw、そして最も特定的には約0.1pbwから約5pbwである。
本願の一つの実施形態においては、少なくとも二つのシリル−オレフィン基を含む少なくとも一つのオレフィンまたはシリル−オレフィン基含有シリコーンは、少なくとも一つの非シリコーン系オレフィンおよび有機変性シリコーンオレフィンからなる群より選択され、ここで有機変性シリコーンオレフィンは、本願で記載する一般構造(V)を有する。
別のより特定的な実施形態において、少なくとも一つのオレフィンは、α,ω−ジエンが非限定的な例であるような非シリコーン系オレフィンと、そして、本願で記載する一般構造(V)の有機変性シリコーンオレフィンの組み合わせを含むことができる:
a' b' c' d' e' f' g' h' i'j' (V)
本願の一つの実施形態において、α,ω−ジエンの幾つかの非限定的な例には、ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ノルボルナジエン、およびジシクロペンタジエンならびにこれらの組み合わせが含まれる。
さらに別の特定的な実施形態においては、少なくとも一つのオレフィンは、少なくとも一つの多官能オレフィンおよび単官能オレフィンのブレンドを含む。
本願の別のより特定的な実施形態において、Rは構造(VII):
Figure 0006832853

を有する一価のオレフィンラジカルであり、式中R21、R22、R23およびR24は各々独立して、水素および1から60の炭素原子、より特定的には1から30の炭素原子、さらにより特定的には1から12の炭素原子、そして最も特定的には1から約6の炭素原子を含有する一価の炭化水素ラジカルからなる群より選択される。
一つの実施形態において、本願に記載するプロセス(単数または複数)において用いられるヒドリド官能性シリコーン(i)およびオレフィン(ii)の量は、オレフィン(ii)に存在する不飽和部分のモル量に対して、等モル量の水素化ケイ素部分を提供するだけの任意の量であることができる。一つの非限定的な実施形態においては、ヒドリド官能性シリコーン(i)中に存在する水素化ケイ素部分のモル量が、オレフィン(ii)中に存在する不飽和部分のモル量を上回るか、またその逆に、オレフィン(ii)中に存在する不飽和部分のモル量が、ヒドリド官能性シリコーン(i)中に存在する水素化ケイ素部分のモル量を上回るか、のいずれかである。より特定的な実施形態においては、本願に記載するプロセス(単数または複数)において用いられるヒドリド官能性シリコーン(i)の量は、シリコーン(i)中の水素化ケイ素部分をオレフィン(ii)中の不飽和部分に対するモル比で1:100から約100:1、より特定的には約1:10から約10:1で提供する、任意の等モル量で存在することができる。
本願の一つの実施形態において、溶媒(iv)は本願に記載した任意の溶媒であることができる。
本願の一つの実施形態において、本願に記載したプロセス(単数または複数)および組成物において使用可能な溶媒(iv)の量は、約0重量パーセントから約99.9重量パーセント、より特定的には約0重量パーセントから約99重量パーセント、そして最も特定的には約0重量パーセントから約95重量パーセントであり、この重量パーセントは、皮膚被覆シート用のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー組成物の合計重量を基準としている。本願の一つの実施形態においては、上記の範囲の下側の端点は、0.1重量パーセント、0.5重量パーセント、1重量パーセント、5重量パーセントおよび10重量パーセントの任意の一つであることができる。
多くの種類の貴金属触媒、例えば白金触媒が既知であり、そうした白金触媒は、本発明におけるヒドロシリル化反応に使用してよい。光学的透明度が必要な場合、好ましい白金触媒は、反応混合物中に可溶な白金化合物の触媒である。こうした白金化合物は、参照によって本願に取り込まれる米国特許第3,159,601号に記載されたような、式(PtClオレフィン)およびH(PtClオレフィン)を有する白金化合物から選択することができる。本発明の組成物で使用可能な、さらなる白金含有材料は、参照によって本願に取り込まれる米国特許第3,159,662号に記載された、塩化白金のシクロプロパン錯体である。白金含有材料はさらに、塩化白金酸から形成された錯体であることができ、参照によって本願に取り込まれる米国特許第3,220,972号に記載されるように、この錯体は白金のグラム当たり2モルまでが、アルコール、エーテル、アルデヒドおよびこれらの混合物からなるクラスから選択される。本願で最も特定的に使用される触媒は、カルステッド(Karstedt)に付与された米国特許第3,715,334号;第3,775,452号;および第3,814,730号に記載されている。この技術に関する付加的な背景は、Advances in Organometallic Chemistry、第17巻407〜447ページ、F.G.A.StoneおよびR.West編、アカデミックプレス発行(1979年ニューヨーク)中の、スピア(J.L.Spier)による「遷移金属によるヒドロシリル化均一触媒」に見出しうる。
一つの実施形態において、本願で使用してよい貴金属触媒は、非限定的な例であるロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、および白金触媒、およびこれらの組み合わせのごときものである。
本願の一つの実施形態において、白金触媒は、可溶性の錯体の形態にある。
他の一つの実施形態において、白金触媒は、塩化白金、塩化白金酸、ビス(アセチルアセトネート)白金、(η−シクロペンタジエニル)トリアルキル白金、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。
この技術の当業者は、貴金属触媒の有効量を容易に決定することができる。触媒は非常に広い範囲内で存在することができるが、通常は0.1から10,000ppm、より特定的には1から100ppmの範囲内にある。本願の一つの実施形態において、触媒の基本量は、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーの量、またはイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーを生成するのに使用されるそれぞれの成分の量に基づいている。
本願の一つの特定的な実施形態においては、本願に記載するプロセス(単数または複数)の工程(b)および(c)は、約0℃から約200℃、より特定的には、約10℃から約150℃、そして最も特定的には約20℃から約120℃の温度で、そして約0.1atmから約10atm、より特定的には約0.5atmから約5atm、そして最も特定的には約0.9atmから約2atmの圧力で行うことができる。
本願の一つの特定的な実施形態においては、本願に記載するプロセス(単数または複数)は(別々にまたはまとめて)約5分から約48時間、より特定的には約20分から約36時間、そして最も特定的には約1時間から約12時間の長さにわたって行うことができる。
一つの実施形態において、化粧品組成物用のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー組成物を調製するためのプロセスは、ヒドロシリル化抑制剤の使用をさらに含むことが可能であり、その非限定的な例はメルカプチル化合物のごときである。一つの実施形態において、抑制剤は、化粧品組成物用のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー組成物を調製するためのプロセスの工程(b)の間に使用可能である。ヒドロシリル化抑制剤の非限定的な例は、米国特許第3,445,420号、第4,256,870号、第4,465,818号、第4,562,096号、および第5,629,387号に記載されており、これらの開示はここでの参照によって本願に取り込まれる。適切なヒドロシリル化抑制剤を選択することは、十分にこの技術の当業者の技術範囲内にある。
本願で理解されるように、本願で定義されたそれぞれのR値、下付文字および他の変数は、本願のプロセスの実施形態において、上述した組成物の実施形態においてこれらの変数が有する定義と、同じ定義を有することが可能であり、また逆もそうである。
本願の一つの実施形態においては、ヒドリド官能性シリコーン(i)のオレフィン(ii)との反応は、本願で記載した触媒のような貴金属触媒(iii)、例えば白金触媒の有効量の使用を含む、一般的なヒドロシリル化条件の下で、また溶媒(iv)の存在下に、ならびに本願に記載した条件および/またはこの技術の当業者に既知の条件において行うことが可能である。
本願の一つの実施形態において注記されることは、オレフィン(ii)のアセチレン類似体が反応して、類似の生成物を形成することである。しかして本願で使用するところでは、「非シリコーンおよび一般式(V)の有機変性シリコーンから選択されるオレフィン」という表現は、アセチレン系不飽和分子をも含むことを意図している。「アセチレン系不飽和分子」という用語は、一またはより多くの内部、側鎖または末端の炭素−炭素三重結合、すなわち−C≡C−リンクを有する分子を意味している。
イオン性水素化ケイ素(i)およびビニル(ii)の官能性は、参照によってその内容を本願に取り込む米国特許第8,697,829号に記載されたような、当技術分野で既知の種々の技術によって作成可能である。
非イオン性シリコーンオレフィン(ii)は、当技術分野で既知の種々の技術によって作成可能である。それらは典型的には、酸または塩基によって触媒された、適切なモノマーの平衡化反応によって調製される。
溶媒(iv)は、それが一般式(VI)のものである場合、参照によってその内容を本願に取り込む日本国特許第6,247,827号および日本国特許第6,247,835号に記載されたような、当技術分野で既知の種々の技術によって作成可能である。
本願の一つの他の実施形態においては、油相および水性相を含む化粧品組成物が提供され、この化粧品組成物は、少なくとも一つの架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルを化粧品組成物の油相に対して添加するプロセスによって作成され、そこにおいて架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルは、
i)少なくとも一つのオキシラン官能化化合物;
ii)オキシラン開環重合触媒;
iii)キャリア溶媒;および
iv)任意選択的に、一またはより多くの水素化ケイ素活性化剤、
を重合することによって形成され、ここで(i)、(iii)または(iv)の少なくとも一つは本願に記載した式(I)のシリコーンを含み、そしてここで架橋されたイオン性シリコーンネットワークは、オキシラン部分とヒドリド部分の開環重合によって形成され;そして、
架橋されたイオン性シリコーンネットワークを重合工程の間および/または重合工程の後に、少なくとも溶媒(本願に記載のごとき)と共に剪断することで、架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルが形成される。
本願の一つの実施形態においては、オキシラン開環重合触媒は、エポキシ基を重合させることができる酸触媒である。
より特定的な実施形態において、エポキシ基を重合させることができる酸触媒は、オニウム塩から発生された酸;アルミニウムトリクロリドおよび塩化鉄;ランチウムトリフレート;および白金化合物からなる群より選択された金属塩から選択される。
一つのさらにより特定的な実施形態においては、酸触媒は一般式:
M(OSOCFn−z
のランチウムトリフレートであり、式中Mはランタニドから誘導されたカチオン、nはこの化合物中のランタニドの価数、Xは付加的な有機塩または無機塩残基(アニオン残基)、zはnより小さな数または0である。
「ランタニド」(M)という用語は、ランタンおよび原子数が58(セリウム)と71(ルテチウム)を含んでこれらの間にある化学元素の各々から選択されるものを指す。一つの特定的な実施形態においては、ランタニドは、ランタン、イッテルビウム、およびサマリウムからなる群より選択される。
ランタニドトリフレートの幾つかは市販製品であり、または従来周知の方法によって得ることが可能である。Xとしては、他の有機塩および/または無機塩残基を使用することが可能であり、例えばランタニドMと混合塩を形成してよい、Cl、Br、J、NO 、HSO 、HPO 、HCO 、CHCOO、COO、CCOOのようなアニオンである。
Zは0とn−1の間の数であり、ランチウムトリフレートには少なくとも一つのトリフレート残基が含まれる。より特定的には、ランチウムトリフレートはZが0または1であり、より特定的にはZは0である。ランチウムトリフレートは、同一または異なってよい、一またはより多くの金属イオンMを含んでよい。
本願の別の実施形態においては、オキシラン開環重合触媒に有効な触媒は、白金触媒であることができ、これはカチオン性硬化条件下で作用して、イオン性ラジカルを担持したオキシランシリコーンコポリマーのオキシラン基を開環する。本願で理解されるように、カチオン性重合条件は、シリルヒドリド部分に対するオキシラン部分の開環をもたらす、任意の反応パラメータを含む。
カチオン性重合条件は、エポキシ基を重合可能な酸触媒を添加することによって、例えばオニウム塩から発生された酸および、例えばアルミニウムトリクロリドや塩化鉄のようなルイス酸として作用する特定の金属塩の添加、またはランタニドトリフレートの添加のごときによって生成可能であり、PCT国際出願WO00/08087号が参照される。エポキシドの酸触媒化重合は、有機ポリマーを形成するための周知の方法であり、例えば米国特許第4,279,717号に見られる紙の剥離コーティングといった、種々の用途に用いるためのシロキサンポリアルキレンオキシドブロックコポリマーを形成するため、そしてまた例えば米国特許第5,354,796号および第5,663,752号に見られるように有機材料と関連してコーティングおよび変性プラスチック組成物を形成するために、エポキシ官能性シロキサン化合物に適用されてきた。
一つの予防的注意が守られねばならない。すなわちカチオン性重合が環状シロキサン、例えばD、DまたはDその他の存在下に行われる場合には、使用される酸触媒の強度は、エポキシド部分のカチオン性重合は生ずるが、環状シロキサンの重合は大して生じないようなものでなければならい。
一つの実施形態において、オキシラン開環重合触媒は、本願に記載した任意の貴金属触媒であることができる。
一つの他の実施形態において、溶媒は本願に記載した任意の溶媒であることができる。
なおさらなる実施形態において、水素化ケイ素活性化剤は、本願に記載した任意のSi−H含有化合物であることができる。
「親水性」という用語は、水によって濡れる材料を記述するために使用される(すなわち材料の表面は水との接触角が90°より小さい)。これに対し、「疎水性」という用語は、水によって濡れない材料を記述するために使用される(すなわち疎水性材料の表面は水との接触角が90°より大きい)。水と平坦な固体表面との間の液体−固体界面において光学測定を行って接触角を求めることは比較的容易であるが、水中の個別の繊維またはフィラメントとの接触角を求めることは比較的複雑である。それでも、これらの測定は、ウィルヘルミーの平衡原理を用いることによって達成しうるであろう。個別の繊維またはフィラメントの相対的な親水性/疎水性の性質は、繊維の濡れ値を介して計算可能である。
化粧品中の薬用化粧活性成分の含有量は、使用の種類や目的に応じて適宜決定してよいが、しかし量が余りに少ないと有効性が減じられることになるため、それらは好ましくは、化粧品中に0.01%から25%、より特定的には0.1〜20重量%で添加される。薬用化粧活性成分が化粧品中で過飽和状態であったり、結晶が析出する状態であったりしても、具体的な問題は生じない。薬用化粧活性構成要素はまた、吸収促進剤と共にカプセル化してもよく、または薬用化粧活性構成要素用の保持層を提供してもよい。
一つの特定的な実施形態において、架橋されたシリコーンネットワークゲル中における架橋シリコーンネットワークの量は、約0.1%から約90%、より特定的には約1から約50%を占めることができる。化粧品の液相に存在することのできる架橋されたシリコーンネットワークゲルの量は、約0.1から約99重量パーセント、より特定的には約0.5から約50重量パーセントであることができる。
本発明による化粧品組成物はまた、添加された吸収促進剤、溶解助剤または溶解抑制剤、芳香剤その他を含んでよい。皮膚上への化粧品の塗布厚みは特に限定されない。しかしながら、薄すぎる場合には薬用化粧活性構成成分の含有量は増加させてよい。殆どの場合、厚みは好ましくは10〜200μmである。
本発明の実施形態において、化粧品は皮膚の選択された領域に対して、一日当たり0.5から24時間、好ましくは8時間まで、そしてより好ましくは4時間までの範囲の所定時間にわたり、塗布してよい。治療集中コースでは、皮膚の外見に相当の改善を達成するために、少なくとも3ヶ月の塗布を行うコースが必要とされてよい。
皮膚コンディショニング剤、保湿剤、および界面活性剤を、美容的に許容可能な添加剤として、化粧品中に含めてよい。例示的なコンディショニング剤には、鉱油、ペトロラタム、植物油(大豆油またはマレイン酸変性大豆油のごとき)、ジメチコーン、ジメチコーンコポリオール、カチオン性モノマーおよびポリマー(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリドのごとき)が含まれる。例示的な保湿剤は、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、イソプレングリコール、キシリトール、フルクトースおよびこれらの混合物といったポリオールである。
界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性、双性イオン性、およびこれらの組み合わせから選択されるものでよい。最も好ましいものは、その温和性からしてノニオン性および両性界面活性剤である。
コンディショニング剤、保湿剤、および界面活性剤の量は、それぞれ独立して、化粧品の重量に基づいてそれぞれのカテゴリーにつき、重量で約0.01から約45%、好ましくは約0.1から約30%、最適には約1から約20%の範囲にわたるものでよい。
本発明の好ましい実施形態においては、皮膚の外見を改善するために、当技術分野で既知の薬用化粧活性剤を化粧品に取り込んでよい。これらの剤は、抗シミ剤、老化防止剤、目元美容剤、痩身剤、日焼け鎮静剤、抗刺激剤、皮膚安定化および弛み除去剤、フリーラジカル捕捉剤、水和剤、ビタミン剤、抗酸化剤およびミネラル剤の任意のものであることができる。
この化粧品は、顔または身体の皮膚の任意の場所に使用して、成分を所定の領域に届けることができる。この化粧品は、使用者の皮膚の所望の処置領域に適合する、十分な展延性と可撓性を有する。必要という訳ではないが、本発明の特に好ましい実施形態においては、化粧品は顔の造作に合致するよう適合された、美顔マスク(パック)である。
本発明において使用可能な適切な皮膚に有益な剤には、限定するものではないが:抗シワおよび皮膚引き締め剤;抗老化剤;保湿剤;美白または脱色剤;抗炎症剤;抗ニキビ剤;肉割れ(妊娠線)/傷除去剤;隈低減剤;および酸化防止剤が含まれる。
この化粧品はまた、例えばアガロースまたは水溶性低置換度セルロースエーテルから構成されるヒドロゲルのようなゲルを含んでよく、水溶性低置換度セルロースエーテルには、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、またはカルボキシメチルセルロースが含まれてよい。必要という訳ではないが、本発明の好ましい実施形態においては、この化粧品は完全に水溶性であり、水または同様の液体活性化剤を適用すると、化粧品は軟化して皮膚に適合し、そして引き続いて、化粧品は除去する必要なく皮膚の表面によって吸収される。
本発明による化粧品は、特に、W/OまたはO/Wスキンクリーム、デイクリームおよびナイトクリーム、アイクリーム、フェイスクリーム、シワ取りクリーム、保湿クリーム、漂白クリーム、ビタミンクリーム、スキンローション、ケアローション、および保湿ローションであってよい。
本願に記載したそれぞれの実施形態において提供された種々の記述的な裏付けは、本明細書の全ての部分および実施形態に対して等しく、また互換的に適用されることが、ここで理解される。よって、一つの実施形態に関して本願で規定されたRの定義、下付文字の値および他の変数のそれぞれは、別の実施形態における説明部分や、本願のプロセスの実施形態に関して、そしてまたこれらの変数が本願に記載された組成物またはプロセスの実施形態における他の部分で記述された任意の他の仕方で、同じ定義を持つことが可能であり、また逆もありうることが、ここで理解される。
本願で理解されるように、化粧品組成物、エマルジョン、適用および成分に関する何らかの参照は、それらが一つの非限定的な実施形態において、本願に記載した化粧用品の成分(単数または複数)として用いられることに関するものである。
本願の一つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は自己乳化性である。
本願の別の実施形態において、本願に記載の架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲル、化粧品組成物の油相、および化粧品組成物の全体またはこれらの適用品はさらに、低剪断から高剪断の下に処理して、組成物の粘度および触知感覚を調節してよい。これは例えば、組成物を中剪断力から高剪断力に曝露することによって達成してよい。高剪断は例えば、Sonolator装置、Gaulin社のホモジナイザーまたはマイクロフルイダイザー装置を用いることによって適用してよい。任意選択的に、剪断に先立って一またはより多くのキャリア溶媒をシリコーン組成物に添加してよい。
特定的な実施形態において、本発明の化粧品組成物は固形であり、典型的にはクリーム状の稠度を有し、そこにおいてイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーは流体をゲル化するための手段として作用し、流体に対して固体の性質を可逆的に付与する。静置時には、化粧品組成物は固形ゲル物質の性質を示す。本発明の化粧品組成物は高い安定性とシネレシスに対する抵抗性を示す。すなわち、この組成物は流体が組成物から流れ出す傾向を殆どまたは全く示さず、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーを成分として含む化粧品組成物に対して、高い安定性と耐シネレシス性を付与する。この高い安定性と耐シネレシス性は、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーおよび化粧品組成物の長期の経年と共に持続する。しかしながら溶媒は、例えば組成物を指の間でこするなどによって化粧品組成物を剪断力に曝すことによって、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーから放出されてよく、シリコーン材料の流体成分による改善された感覚触知特性がもたらされる。
水(または非水性ヒドロキシル溶媒のような水の等価物)、直鎖または環状のシロキサン、または脂溶性流体(油膨潤剤、油膨潤可能剤)を、膨潤剤として機能しうる溶媒として使用してよい。本発明の組成物の溶媒成分として使用するのに適した脂溶性流体は、本願に記載のものである。好ましい実施形態においては、本発明の組成物の溶媒成分は25℃において、約1,000cSt未満、好ましくは約500cSt未満、より好ましくは約250cSt未満、そして最も好ましくは100cSt未満の粘度を示す。
一つの好ましい実施形態において、クロスポリマーはイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーであり、種々の液体成分に不溶であるが、しかし溶媒によって膨潤されることが可能である。イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー中に存在する架橋の量は、溶媒中のクロスポリマーによって示される膨潤の度合いに関して特徴付けてよい。
別の特定的な実施形態において、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーの架橋構造は、上述したようにクロスポリマーが初期容積から膨潤容積まで、例えばデカメチルシクロペンタシロキサンのような低分子量シリコーン流体による膨潤を許容するについて有効である。
本発明のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーは、調製されたそのままで、または化粧品用エマルジョン中のシリコーン成分として、化粧品用途に用いるために利用してよい。一般的に知られているように、エマルジョンは少なくとも二つの非混和性の相を含み、その一方は連続であり他方は不連続である。本願の一つの実施形態において、非混和性の相(不混和相)は、水性、非水性、および固体粒子からなる群より選択可能である。
他のエマルジョンは、さまざまな粘度を有する液体または固体であってよい。加えて、エマルジョンの粒径によってはエマルジョンはマイクロエマルジョンとなり、粒径が十分に小さければマイクロエマルジョンは透明であってよい。さらに、エマルジョンのエマルジョンを調製することも可能であり、それらは一般に多重エマルジョンとして知られている。これらのエマルジョンは、1)不連続相が水を含み、連続相が本発明の架橋されたイオン性シリコーンネットワークを含む水性エマルジョン;2)不連続相が本発明のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーを含み、連続相が水を含む水性エマルジョン;3)不連続相が非水性ヒドロキシル溶媒を含み、連続相が本発明のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーを含む非水性エマルジョン;および4)連続相が非水性ヒドロキシル有機溶媒を含み、不連続相が本発明のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーを含む非水性エマルジョンであってよい。
本願の一つの実施形態において、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーは、粒子状添加剤と相溶性がある。別のより特定的な実施形態において、粒子状添加剤は、無機粒子、ポリマーラテックス、および顔料から選択される。
本願で使用するところでは、「非水性ヒドロキシル有機化合物」または「非水性ヒドロキシル溶媒」という用語は、ヒドロキシル含有有機化合物を意味し、室温、例えば約25℃および約1気圧で液体であるアルコール、グリコール、多価アルコール、ポリマーグリコールおよびこれらの混合物によって例示され、同じ成分として「溶媒」という用語と互換的に用いられる。この非水性有機ヒドロキシル溶媒は、室温、例えば約25℃および約1気圧で液体であるアルコール、グリコール、多価アルコール、ポリマーグリコールおよびこれらの混合物を含むヒドロキシル含有有機化合物からなる群より選択される。好ましくは、この非水性ヒドロキシル有機溶媒は、エチレングリコール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、イソブチレングリコール、メチルプロパンジオール、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールモノアルキルエステル、ポリオキシアルキレンコポリマー、およびこれらの混合物からなる群より選択される。
シリコーンのみの相として、シリコーン相を含む無水混合物として、シリコーン相を含む含水混合物として、油中水エマルジョンとして、水中油エマルジョンとして、または二つの非水性エマルジョンのいずれか若しくはこれらの変形として、所望の形態が達成されたならば、得られる物質は通常、良好な感触特性の高粘度のクリームであり、揮発性シロキサンの高い吸収性を有する。それはヘアケア、スキンケアその他のための化粧品配合物中にブレンドすることが可能である。本願の一つの実施形態において、架橋されたイオン性シリコーンネットワークは薬用化粧活性成分を結合し、また徐放することが可能である。
一つの実施形態において、本願で記載する化粧品組成物は、デオドラント、制汗剤、制汗/消臭剤、シェービング製品、スキンローション、モイスチャライザー、化粧水、浴用製品、クレンジング製品、シャンプー、コンディショナー、ムース、スタイリングジェル、ヘアスプレー、ヘアダイ、ヘアカラー製品、ヘアブリーチ(脱色剤)、ウェービング製品、縮毛矯正剤といったヘアケア製品、マニキュア、除光液、ネイルクリームおよびローションといったマニキュア製品、キューティクル軟化剤、サンスクリーンのような保護クリーム、虫除けおよびアンチエイジング製品、口紅、ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイシャドー、頬紅、メーキャップ、マスカラといったカラー化粧品、およびシリコーン成分が従来から添加されてきた他のパーソナルケア配合物、ならびに皮膚に適用する薬剤組成物の局所適用のための薬物送達システムからなる群より選択される、さらなる化粧品成分を含むことができる。
より特定的な実施形態において、本発明の化粧品用途成分はさらに、一またはより多くの化粧品成分を含む。適切な化粧品成分には、例えば、エモリエント、モイスチャライザー、保湿剤、例えばオキシ塩化ビスマスおよび二酸化チタン被覆マイカのような真珠光沢顔料を含む顔料、着色剤、香料、殺生物剤、防腐剤、抗酸化剤、抗微生物剤、抗菌剤、制汗剤、スクラブ剤、ホルモン、酵素、医薬化合物、ビタミン、塩、電解質、アルコール、ポリオール、紫外線吸収剤、植物抽出物、界面活性剤、シリコーンオイル、有機オイル、ワックス、皮膜形成剤、例えばヒュームドシリカまたは水和シリカといった増粘剤、例えばタルク、カオリン、澱粉、変性澱粉、マイカといった粒状フィラー、ナイロン、例えばベントナイトおよび有機変性クレイのようなクレイが含まれる。
適切な化粧品組成物は、例えば混合のような当技術分野で既知の手法によって、一またはより多くの上記の成分をイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー組成物と組み合わせることによって作成される。
適切な化粧品組成物は、単一相の形態であってもよく、または上述したように、シリコーン相が不連続相または連続相のいずれかであってよい、水中油、油中水、および無水エマルジョンなどのエマルジョン、ならびに例えば油中水中油エマルジョンおよび水中油中水エマルジョンのような多重エマルジョンの形態であってよい。
一つの有用な実施形態においては、制汗剤組成物は、本発明の化粧品と、一つまたはより多くの活性制汗剤とを含む。適切な制汗剤には、例えばアルミニウムハライド、例えばアルミニウムクロロハイドレートであるアルミニウムヒドロキシハライド、および例えばアルミニウム−ジルコニウムクロロハイドレートのような、ジルコニルオキシハライドやジルコニルヒドロキシハライドとの錯体または混合物、例えばアルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドレックスグリシンのような、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体を含む、米国食品医薬品局の1993年10月10日のヒト用市販制汗剤製品承認基準に列挙された、カテゴリーIの活性制汗剤成分が含まれる。
別の有用な実施形態においては、スキンケア化粧品組成物は、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマーと、および例えばシリコーン油または有機油のようなビヒクルを含む。このスキンケア組成物は、任意選択的に、例えばトリグリセリドエステル、ワックスエステル、脂肪酸のアルキルまたはアルケニルエステル、または多価アルコールエステルのようなエモリエント、および、例えば顔料、例えばビタミンA、ビタミンCおよびビタミンEのようなビタミン、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、オキシベンゾン、メトキシ桂皮酸オクチル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、p−アミノ安息香酸およびオクチルジメチル−p−アミノ安息香酸のようなサンスクリーンまたはサンブロック化合物といった、スキンケア組成物中で従来から使用されてきた既知の化合物の一またはより多くをさらに含んでよい。
別の有用な実施形態においては、例えば口紅、メーキャップまたはマスカラ組成物といったカラー化粧品組成物は、本願の化粧品組成物の内容、例えば架橋されたイオン性シリコーンネットワークと、顔料のような着色剤と、水溶性染料または油溶性染料とを含む。
別の有用な実施形態においては、本発明の化粧品組成物は、芳香性材料と関連して用いられる。こうした芳香性材料は、芳香性化合物、カプセル化芳香性化合物、あるいはニートまたはカプセル化された芳香放出化合物であってよい。
本願で理解されるように、本願に記載されたプロセス(単数または複数)によって作成された、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー組成物のような、化粧品組成物用のイオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー組成物は、イオン的に変性されたシリコーンクロスポリマー中にポリエーテル架橋が存在しないようなものでありうる。
実施例1:イオン的に変性されたシリコーン複合体の調製
0.21重量部のC−30アルファオレフィン(シェブロン社(ChevronPhillips Company)製)と、ビニルが0.062mmol/gでスルホネートが0.328mmol/gの、モメンティブ社(MomentivePerformance Materials)から入手可能な48.78重量部のビニル末端封止ポリジメチル−コ−メチル−2−メチルプロピルフェニルスルホネートシロキサンと、150重量部のデカメチルペンタシクロシロキサンをロス社(Ross)のミキサー中に入れた。C−30アルファオレフィンが完全に消失するまで、この混合物を撹拌し、80℃に加熱した。続いてこの混合物を35℃まで冷却し、平均組成式:(CHSiO((CHSiO)20((CH)HSiO)10Si(CHで表される1.02重量部のシラン性水素流体と、2%の金属白金を含有する0.10重量部のカルステッド触媒をそこに添加し、均一な混合物が得られるまで撹拌した。次いでこの混合物を35℃で15分間撹拌してヒドロシリル化を促進して、固体の架橋材料をもたらし、さらに45分間にわたって混合を継続した。温度を80℃に上昇し、固体材料を2時間混合して、完全な架橋/ヒドロシリル化を確保した。この架橋材料の固形ポリマー含量は、24〜26%の間にあることが見出された。
25%の固形分を含有する上記した架橋材料20重量部を80重量部のデカメチルペンタシクロシロキサンと、シルバーソン社(Silverson)のミキサー中で5分間にわたり5000rpmでブレンドした。得られた材料には追加的に、5000rpmで5分間のブレンドサイクルを4回行った。膨潤した材料を次いで、マイクロフルイダイザーに3回通し、〜5%の固形分を含み粘度が6,600cpsの、滑らかでシルキーなゲルを得た。
Figure 0006832853
手順:
i.A部;Silsoft034およびSR1000を主容器中で予備混合し;A部の残りの成分を添加する。
ii.撹拌下にA部を75℃まで加熱する。
iii.B部:別の容器中でCarbopol U21を所与の量の水に添加し、分散後、湿潤させ、次いで十分に混合:グリセリンを添加して十分に混合する。
iv.撹拌下にB部を75℃まで加熱する。
v.75℃において、高速撹拌しながらB部をA部に添加し、5分間十分に撹拌する。
vi.C部をAB部に添加し、5分間十分に混合する。
vii.撹拌下にバッチを50℃まで冷却する。
viii.D部を別の容器中で予備混合し、それをABC部に添加して十分に混合する。
ix.E部の成分を与えられた順序で添加し、それぞれの添加後に十分に混合する。
x.バッチを5から8分間混合し、プロセスを修了する。
Figure 0006832853
手順:
i.相Aのすべての成分を混合し、均質化する。
ii.相Bのすべての成分を混合し、そして相Aに混合する。
iii.相Cの全ての成分を混合し、そして上記の混合物にゆっくりと添加する。
Figure 0006832853
手順:
i.ナイアシンアミドを水に溶解する(相C)。
ii.相Aの全ての成分を混合し、それに相Cを添加する(水相)。
iii.相Bの全ての成分を混合し、シルバーソン社のミキサー中において3000rpmで3分間均質化する(油相)。
iv.撹拌下に水相を油相(相B)に対して200rpmで滴下し、さらに10分間混合する。
インビトロナイアシンアミド放出試験:
典型的には、100mgの対照配合物/実施例1の配合物が、直径450nmの細孔を有する不活性な合成支持膜上に均一に展延された。この膜をフランツ型拡散セルに、配合物が塗布された側が上側を向き、これに対し膜の他方の側がレセプター媒体である水と直接接触するようにして配置した。放出率の実験は、22±1℃で行った。サンプル(〜0.4mL)はレセプター媒体から、15分、30分、60分、90分、120分および180分の所定の時間間隔で採取し、採取したサンプル分の容量は、新たなレセプター媒体(水)で置き換えた。シンク条件は、活性ナイアシンアミドを溶解する容量の大きなレセプター媒体を選択することによって達成された。典型的には、レセプター媒体および塗布される試料の量は、放出試験の最後において、活性物質の濃度がレセプター媒体の溶解度の10〜20%を超えないように決定された。この試験は二度行い、そして特定の時点における二つの放出試験の平均値を時間に対してプロットした。ナイアシンアミドは、逆相HPLC(C18カラム)を用いて定量した。ナイアシンアミドの放出は、UV検出器で260nmにおいて、アセトニトリル−水−IPAの移動相を用いてモニターした。この方法のもとで、ナイアシンアミドは2.5分で溶出した。
表1は、対照および実施例1の配合物から所与の時点で放出された平均のナイアシンアミドの割合(%)を示す表である。
Figure 0006832853
図1は、対照配合物および実施例1の配合物からのナイアシンアミドの放出%を示すグラフである。
放出のグラフデータに基づけば、イオン的に変性されたシリコーンを含む実施例1の配合物が、Silsoftシリコーンゲルを用いて調製された、イオン性基を有しない対照配合物よりも、ナイアシンアミドを速く放出したことが明らかである。
イオン的に変性されたシリコーンとの相互作用と、対照のSilsoftシリコーンゲルとの相互作用の間における相違をさらに理解するために、示差走査熱量測定(DSC)の検討を、純粋な活性ナイアシンアミドと、それとSilsoftシリコーンとのブレンドおよびイオン的に変性されたシリコーンとのブレンドについて行った。2%のナイアシンアミドのブレンド物を、ナイアシンアミドを上記したシリコーンとスパチュラを用いて完全に混合し、続いてFlack−Tekミキサー中で5分間にわたり高速混合することによって調製した。遊離のナイアシンアミドと、ナイアシンアミドを含有するSilsoftシリコーンゲルおよびイオン的に変性されたシリコーンについて、窒素雰囲気下で加熱および冷却サイクルを行った。DSCサーモグラムを図2に示す。
図2は、純粋なナイアシンアミド、およびそれとSilsoftシリコーンおよびイオン的に変性されたシリコーンとのブレンドについてのDSCサーモグラムを示す図である。
表2はSilsoftシリコーンとイオン的に変性されたシリコーンのブレンド中におけるナイアシンアミドの結晶化%を示す表である。ΔHはナイアシンアミドの溶解に伴う熱変化である。
Figure 0006832853
表2から、ナイアシンアミドがイオン的に変性されたシリコーンと強く相互作用し、より少ない結晶部分を示すことが明らかである。換言すれば、ナイアシンアミドはイオン的に変性されたシリコーンとより相溶性であり、したがってSilsoftシリコーンの場合よりも多くのアモルファスナイアシンアミド含有量を示すと言うことができる。
上記した実施例は、イオン性シリコーンに基づく組成物がすべて、親水性および親油性成分との相溶性、顔料分散性、および触知感覚に関して、在来の非イオン性シリコーンに基づく組成物に対してかなりの改善を示したことを明らかに例証している。
本発明は特定の実施形態に関して記載してきたが、本発明の範囲から逸脱することなしに、種々の変更を行ってよく、またその要素について均等物を置換してよいことが、本技術の当業者には理解されよう。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱することなしに、本発明の教示に対して多くの修正を行って、特定の状況または材料に対処してよい。したがって本発明は、本発明を実施するために考慮された最良の形態として開示された、特定の実施形態に限定されることが意図されているものではなく、本発明は添付の請求の範囲に内に含まれるすべての実施形態を包含するものである。

Claims (14)

  1. 油相および任意選択的に水性相を含む化粧品組成物の製造方法であって、ここで化粧品組成物の製造方法は、
    (a)(i)から(iii)を含む架橋性反応混合物との反応により架橋されたイオン性シリコーンネットワークを作成し、
    (i)少なくとも二つのSi−H残基を担持した少なくとも一つのシリコーンヒドリド、
    (ii)二またはより多くのSi−不飽和ラジカルを備えた少なくとも一つの架橋剤、
    (iii)(i)と(ii)の間での付加硬化反応を容易にするのに適した、有効量の貴金属触媒、
    ここで、(i)または(ii)の少なくとも一つは、一般式(I)の少なくとも一つのイオン性シリコーンを含み:
    (I)
    式中:
    =RSiO1/2
    =RSiO1/2
    =RSiO1/2
    =R1011SiO2/2
    =R1213SiO2/2
    =R1415SiO2/2
    =R16SiO3/2
    =R17SiO3/2
    =R18SiO3/2
    Q=SiO4/2
    ここでR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16はそれぞれ独立して脂肪族、芳香族、またはフッ素含有の一価の炭化水素ラジカルであって1から60の炭素原子を含有し;
    ここでR、R12、R17はそれぞれイオン対を担持した一価のラジカルであり、
    ここでR、R14およびR18はそれぞれ独立して、水素、−OR20、不飽和一価ラジカルまたは一価のエポキシ基含有ラジカル、一価の硫黄原子含有ラジカルおよび一価の有機シラン基から独立して選択され、ここでR20は独立して水素、1から60の炭素原子の一価炭化水素ラジカルから選択され、
    ここで下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、jはゼロまたは正であって:a+b+c+d+e+f+g+h+i+jの和は2より大きいかまたは等しくそして6000より小さいかまたは等しく、b+e+hは0より大きいという制限に従い;
    (b)架橋されたイオン性シリコーンネットワーク、少なくとも一つの薬用化粧活性成分、および、任意選択的に一またはより多くの美容的に許容可能な添加剤、を組み合わせ、
    (c)組み合わせられた成分を、組み合わせ工程の間および/または後に溶媒と共に剪断して架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルを形成し、
    そして、
    (d)架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルを化粧品組成物の油相に添加する、
    を含む方法。
  2. 架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルが、0.1から99%の架橋されたイオン性シリコーンネットワークおよび0.01%から25%の薬用化粧活性成分を含む、請求項1の方法。
  3. 一価のラジカルR、R12、R17の各々が式(II)から選択され:
    −A−Ix− y+ (II)
    式中Aは二価の炭化水素基およびヒドロカルボノキシ基から選択されたスペーサ基であり、
    ここで上付文字xおよびyが独立して1から6であり、そしてxはnとyの積であり、そして下付文字nは独立して1から6の値であり、
    ここでIはスルホネート基−SO 、スルフェート基−OSO 、カルボキシレート基−COO、ホスホネート基−PO 2−およびホスフェート基−OPO 2−から独立して選択されたイオン性基、より特定的にはスルホネート基−SO であり、Mは水素またはアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、遷移金属、金属、金属錯体、四級アンモニウム、高分子カチオン、およびホスホニウム基から独立して選択されるカチオンである、請求項1または2の方法。
  4. 一価のラジカルR、R12、R17の各々が独立して式(III)の両性イオンから選択され:
    −R’−NR” −R”’−I (III)
    ここでR’は1から60の炭素原子を含有する二価の炭化水素ラジカル、R”は1から60の炭素原子を含有する一価の炭化水素ラジカル、および
    ここでR”’は2から約20の炭素原子を含有する二価の炭化水素ラジカルであり;そしてIはスルホネート基−SO 、スルフェート基−OSO 、カルボキシレート基−COO、ホスホネート基−PO 2−およびホスフェート基−OPO 2−から独立して選択されたイオン性基である、請求項1または2の方法。
  5. 架橋性反応混合物が、縮合、ヒドロシリル化、フリーラジカル重合、開環重合、およびこれらの組み合わせによって反応される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 反応が無溶媒でまたは美容的に許容可能な添加剤の存在下で行われる、請求項5の方法。
  7. 前記架橋されたイオン性シリコーンネットワークが式(I)のイオン性シリコーンと構造化ポリマーおよび/または前記イオン性シリコーン(I)以外のネットワークの物理的な混合物を含む、請求項1の方法。
  8. 組み合わせられた成分がさらに、ポリシリコーン、ジメチコーン、ポリシリコーンアクリレートコポリマー、ジメチルシロキサン/3−チオプロピルメチルシロキサンコポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルアセテート、デンプン、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−11、アクリレート/ステアレス−2メタクリレートクロスポリマー、ビニルアセテート/ビニルネオデカノエートコポリマー、ポリエステル−5、エチルヘキサン酸セチル、ビニルアセテート、クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/アクリル酸コポリマー、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/アクリル酸/アクリルメタクリレートコポリマー、ポリアクリルアミド、C13〜C14イソパラフィン、ラウレス−7、オクチルアクリルアミド、アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される皮膜形成剤を含む、請求項1の方法。
  9. 組み合わせられた成分がさらに、非イオン性シリコーンクロスポリマー、ウレタンクロスポリマー、アクリル化クロスポリマー、架橋多糖類およびこれらの組み合わせからなる群より選択される架橋マトリックスを含む、請求項1の方法。
  10. 薬用化粧活性成分が、光保護剤、セルフタンニング剤、落屑剤、脱色剤、保湿剤、皮膚美白剤、老化防止成分、抗シワ剤およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1の方法。
  11. 架橋されたイオン性シリコーンネットワークが、薬用化粧活性成分と組み合わせを形成するより前に、美容的に許容可能な添加剤と組み合わせられる、請求項1の方法。
  12. 薬用化粧活性成分が架橋性反応混合物中に、式(I)のイオン性シリコーンと共に存在する、請求項1の方法。
  13. 薬用化粧活性成分が式(I)のイオン性シリコーンを備えた架橋性反応混合物とは別に保持され、次いで両者は架橋されたイオン性シリコーンネットワークの形成に続いて組み合わせられ、化粧品組成物の局所適用に際して、架橋されたイオン性シリコーンネットワークゲルが現場形成される、請求項1の方法。
  14. 請求項1−13のいずれかの方法で調製された化粧品組成物。
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