JP2004050688A - 不織布層を有する積層体 - Google Patents

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Yasuhiro Hirato
平戸 靖浩
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】機械的強度が高く、耐水性に優れ、吸放湿機能、調湿、除湿、カビ抑制効果を有し、かつ粉落ち防止、意匠性、生産性の優れた積層体を提供する。この積層体は、建築内装材、天井材、壁材等として有用である。
【解決手段】フライアッシュ、白土、シラスバルーン、パーライト、発泡ガラス、微粉末シリカ等のシリカ質原料と、NaOH等の水酸化アルカリ(XOH)を主成分とする水共存下の混合物であり、混合物中のシリカ質原料中のSiO分とアルカリ中のアルカリ金属分(X)の重量比が0.05≦XO/SiO≦0.20である混合物を、不織布上に散布積層した後、上部表面に不織布を配置し、熱プレスにより一体成形して得られる両表面に不織布層を有する積層体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建築内装材、天井材、壁材、調湿部材、除湿部材等の用途に用いられ、吸放湿機能を有し、調湿、除湿、カビ抑制効果が得られる積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリカ質原料と水酸化ナトリウムを主成分とした無機質材料としては、これまで特開平9−328374号公報、特開平11−347341号公報及び特開平13−191018号公報等に見られるように、パーライトなどのシリカ質原料に水酸化ナトリウムを添加し、熱をかけることで硬化させる材料又は成形体が提案されている。これらは製造方法が簡便であって、しかも機械的強度が高く、耐水性に優れ、吸放湿機能を有し、調湿、除湿、カビ抑制効果が得られるなど多くの長所を有するが、摩擦などにより表面の粉落ちなどの問題や、意匠性のために塗装や、クロス・不織布などを後加工で接着させると吸放湿性能を損なうなどの問題があり、意匠性に乏しい材料であった。
加えて、上記成形体は、熱をかけて硬化させる際に、鉄などの金属との接着性が強いため、散布積層するプレートや鉄板、金型などに接着しやすいものでもあった。そのため、製造時には鉄板や金型に離型剤を多量に使用するか、離型紙などを用いる必要があり、生産性が悪いという状況もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を鑑み、機械的強度が高く、耐水性に優れ、吸放湿機能を有し、調湿、除湿、カビ抑制効果が得られるなどの特徴を有し、かつ粉落ち防止、意匠性、生産性向上を可能とし、内装材などの化粧材として使用可能な材料を提案する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、シリカ質原料とアルカリ金属水酸化物を主成分とする水共存下の混合物を、不織布上に散布積層し、上部にも不織布を配置し熱プレスをかける際に、シリカ質原料と水酸化アルカリの混合物の硬化反応時に得られるバインダー効果を利用し、不織布と一体成形することが可能であり、且つ、得られた成形体は他の接着剤などを使用しなくとも意匠性が優れるものとすることができることを見出した。
【0005】
すなわち、本発明は、シリカ質原料とアルカリ金属水酸化物を主成分とする水共存下の混合物であり、混合物中のシリカ質原料中のSiO分とアルカリ金属水酸化物中の金属成分(X)の重量比が0.05≦XO/SiO≦0.20である混合物を、不織布上に散布積層した後、上部表面に不織布を配置し、熱プレスにより一体成形したことを特徴とする吸放湿機能を有する両表面に不織布層を有する積層体である。ここで、シリカ質原料としては、フライアッシュ、白土、シラスバルーン、パーライト、発泡ガラス、微粉末シリカ及び人工軽量骨材からなる群れから選択されるいずれか1種又は2種以上のシリカ質原料が好ましく挙げられる。
また、本発明は、シリカ質原料とアルカリ金属水酸化物を主成分とする水共存下の混合物を、不織布上に散布積層した後、上部表面に不織布を配置し、熱プレスにより一体成形することを特徴とする前記の積層体の製造方法である。
【0006】
【発明実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいう不織布とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ビニロン等の繊維のシート、ウェブ又はパットで、繊維が一方向以上又はランダムに配向しており、摩擦や交絡又は接着等によって繊維間が結合されたものであり、目付け量は10〜300gのものが使用に適する。不織布には臭いや汚れ対策として、光触媒機能を付与することも可能である。
【0007】
シリカ質原料としては、パーライト、シラスバルーン、珪藻土、火山灰(シラス)、坑火石、火山ガラス質白土、真珠岩、黒曜石、松脂岩等が用いられるが、一般に広く用いられている板ガラス、ビンガラス及びそれらの廃ガラス粉末を用いることもできる。また、シリカヒューム等の微細シリカもシリカ質原料に準じて使用することができる。
【0008】
アルカリ金属水酸化物は特に品質に規定はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を広く使用できるが、特に水酸化ナトリウムが好ましい。例えば一般工業用グレードの水酸化ナトリウムを、使用に際して必要な濃度となるように希釈して用いる。ここで、所望する吸放湿特性によってアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムの一部又は全部を水酸化カリウムや水酸化リチウムで置き換えてもよい。
【0009】
シリカ質原料に対するアルカリ金属水酸化物水溶液の使用量は、シリカ質原料中のSiOと、アルカリ金属水酸化物中のアルカリ金属成分(X)がXO/NaOの重量比で0.05から0.20、好ましくは0.08〜1.2の範囲である。例えばアルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムの場合、シリカ質原料中のシリカと水酸化ナトリウムが反応して珪酸ナトリウムが生成し、これがバインダー作用と吸放湿作用を生じると考えられるが、ナトリウム分が多いと吸湿性が強く、強度が低下したり、アルカリ性を示したりする。一方、ナトリウム分が少ないと、吸湿性が低下し、強度も低下したりする。すなわち、前記の重量比が0.05より小さいとシリカ質原料間の結合力が弱く、強度物性が著しく低下し、湿潤時強度も低下することに加えて、吸放湿性能も著しく低下する。また、この重量比が0.20を超えると湿潤時強度が著しく低下するため、耐水性に劣る材料となる。
【0010】
シリカ質原料とアルカリ金属水酸化物水溶液の混合は、上記割合となるように配合し、容器回転式混合機、リボン型ミキサー、ローター型混合機、遊泳運動型混合機、マラー混合機などの混合機にこれらの材料を投入し、攪拌混合して、多少湿った混合物とすることがよい。
【0011】
この混合時には使用目的に応じて各種の混和材、増量剤、骨材やガラス繊維、鉱物繊維、金属繊維、有機合成繊維、木質繊維などの繊維物質、更に各種の有機高分子物質などを添加してもよい。しかし、乾燥重量で50wt%を超えないことが望ましい。
【0012】
本発明の積層体(成形体ともいう)は、この混合物を不織布上に散布積層し、上部表面にも不織布を配した後、120〜180℃の熱プレスで加熱加圧することにより、硬化成形体を製造することができる。ここで用いる熱プレスには、加熱加圧成形機であればよく、1段又は多段熱プレス機、ベルトプレス機などを用いることができる。加熱温度は120℃より低いと脱水に時間がかかり、180℃を超えると不織布が溶融するため十分な強度が得られ難く、加熱加圧成形機も高額なものとなるため経済的にも劣る。
【0013】
このようにして簡単な製造方法で得られた成形体は、機械的強度が高く、耐水性に優れ、吸放湿機能を有し、調湿、除湿、カビ抑制効果が得られるなどの特徴を有し、かつ粉落ち防止、意匠性、生産性向上を達成し、内装材などの化粧材として使用可能な材料である。
なお、本発明でいう吸放湿機能を有するとは、実施例の条件で測定した場合、通常の木材(杉材)より優れた吸放湿機能を有することを意味する。
【0014】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を説明する。
実施例1
平均粒径0.2〜0.3mm、嵩密度0.09〜0.12g/cmのパーライト(三井金属鉱業株式会社製、三井パーライト・加工用4号)100重量部に対し、濃度28.6%の水酸化ナトリウム水溶液35重量部を加えてリボン型ミキサーで均一に撹拌混合した。この混合物442gを不織布(東亜紡織株式会社製ポリエステル系不織布CS110、目付110g/m)を敷いた鋼板上に30cm×30cmの面積で一様な厚さに散布積層した後、上部表面に上記と同じ不織布を被せた。その後、10mmの厚み規制バーを置き、温度160℃、設定圧力2.0MPaの熱プレスに挿入した。熱盤が厚み規制バーに着いた後、更に10分間加熱して成形体を作製した。なお、厚み規制バーに着いた時の圧力は約0.8MPaであった。この成形条件は、パーライト100重量部に対する水酸化ナトリウム固形分を10重量部とし、成形体密度を0.40g/cmに設定したときのものである。
【0015】
このようにして作製した成形体を3cm×20cmに切り出して曲げ試験を実施した。また、100gのなす型錘を10cmの高さから落水させる衝撃試験を実施した。更に、吸放湿性能の測定として、温度25℃一定で、湿度を90%RHから50%RHに24時間周期で繰り返す乾湿繰り返し試験を実施し、重量を測定し、これを10サイクル行い、その平均値で吸湿率と放湿率を測定した。これらの測定結果は表1に示した。
【0016】
測定条件を次に示す。
常態曲げ強度:硬化後の成形体をスパン180mm、載荷スピード2mm/minで中央集中載荷試験を実施
吸湿率:25℃−50%RH−24時間時の含水率と、25℃−90%RH−24時間時の含水率から、その間に成形体が吸湿した含水率を求める。
吸湿量:成形体1m(10mm厚さ)が吸湿した量。
放湿率:25℃−90%RH−24時間時の含水率と、25℃−50%RH−24時間時の含水率から、その間に成形体が放湿した含水率を求める。
放湿量:成形体1m(10mm厚さ)が放湿した量。
なお、吸放湿量は、吸湿率又は放湿率×成形体質量で求められる。そして、吸放湿機能の評価は、吸湿率又は放湿率(両者は理論的には同じ数値となるが、実験誤差がある)で評価可能である。本発明の成形体は上記条件で10wt%以上の吸湿率又は放湿率を示す。
【0017】
実施例2
パーライト100重量部に対する水酸化ナトリウム固形分を10重量部とし、成形体密度を0.45g/cmに設定した他は、実施例1と同様にして成形体を作製した。なお、厚み規制バーに着いた時の圧力は約1.0MPaであった。
【0018】
比較例1
実施例1の混合物442gを離型紙(日本加工製紙株式会社製OSG−0410)を敷いた鉄板上に30cm×30cmの大きさで一様な厚さに散布成層した後、上部に上記の離型紙を敷いた後、10mmの厚み規制バーを置き、温度160℃、設定圧力2.0MPaの熱プレスに挿入した。熱盤が厚み規制バーに着いた後、更に10分間加熱して成形体を作製した。なお、厚み規制バーに着いた時の圧力は約0.8MPaであった。この成形条件は、パーライト100重量部に対する水酸化ナトリウム固形分を10重量部とし、成形体密度を0.40g/cmに設定したときのものである。このようにして作製した成形体を離型紙から剥ぎ取った後、実施例1と同様にして各種測定を行った。
【0019】
【表1】
Figure 2004050688
【0020】
表1からわかるように、実施例の成形体は、比較例1の成形体と比べ、密度、曲げ強度、吸放湿性能は同等で、衝撃強度、意匠性、粉落ち状況が大幅に改善されている。また、実施例では不織布が離型紙代わりにも使用されているため、比較例のように成形後に離型紙を剥ぎ取る作業がなく生産効率が高い。
【0021】
【発明の効果】
本発明の不織布一体成形積層体は、機械的強度が高く、耐水性に優れ、吸放湿機能を有し、調湿、除湿、カビ抑制効果が得られるなどの特徴を有し、かつ粉落ち防止、意匠性、生産性向上を達成した材料である。したがって、本発明の積層体は、建築内装材、天井材、壁材、調湿部材などの化粧材としての用途に好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. シリカ質原料とアルカリ金属水酸化物を主成分とする水共存下の混合物であり、混合物中のシリカ質原料中のSiO分とアルカリ金属水酸化物中のアルカリ金属成分(X)の重量比が0.05≦XO/SiO≦0.20である混合物を、不織布上に散布積層した後、上部表面に不織布を配置し、熱プレスにより一体成形したことを特徴とする吸放湿機能を有する両表面に不織布層を有する積層体。
  2. シリカ質原料がフライアッシュ、白土、シラスバルーン、パーライト、発泡ガラス、微粉末シリカ及び人工軽量骨材からなる群れから選択されるいずれか1種又は2種以上のシリカ質原料である請求項1記載の積層体。
  3. シリカ質原料とアルカリ金属水酸化物を主成分とする水共存下の混合物を、不織布上に散布積層した後、上部表面に不織布を配置し、熱プレスにより一体成形することを特徴とする請求項1又は2記載の積層体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102108770A (zh) * 2010-12-29 2011-06-29 湖南沃鑫建材股份有限公司 柔韧固化砂层装饰布及其制造工艺和施工安装方法
CN115427623A (zh) * 2020-04-24 2022-12-02 东洋纺株式会社 三维网状结构体

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