JP2004050556A - 台紙付き製本用粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に粘着剤層3aが形成され、前記粘着剤層3aの上に接着剤を塗着して冊子の背面とその両側面端部を囲繞して綴じる製本用粘着テープ3であって、冊子の背面とその両側面端部を囲繞するとともに、少なくとも一方の側面側領域4aが前記冊子の小口にまで延びる台紙4を有し、前記台紙の背面位置4bに前記製本用粘着テープ3の裏面を粘着剤層6で接着してなること、これにより製本に際し表紙と同様に扱うことができ、製本用テープによる製本のための機構を設ける必要がなくなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製本用粘着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製本には、図11に示すように冊子1の背面1aにホットメルト接着剤2を塗着し、冊子1の背面1aとその両側面端部1bの外周面を、表面に粘着剤層3aが形成された製本用粘着テープ3で囲繞して綴じる場合がある。この場合、ロール状に巻き取られた製本用粘着テープを、製本する冊子の背面の長さに対応する長さ分取り出して断裁し、断裁した製本用粘着テープ3を粘着剤層側3aを上面にしてニッピング機構上に載置する。そして、ニッピング機構上に載置した製本用粘着テープ3の上方に、背面1aにホットメルト接着剤2を塗着した冊子1を位置させ、ニッピング機構を上昇して製本用粘着テープ3を接着剤2を塗着した冊子1の背面1aに押し当て、製本用粘着テープ3の両側の端部をそれぞれ冊子1の背面側の両側面端部1bに押し当てて製本する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような製本用粘着テープによる製本を製本機で行なうためには、製本用粘着テープを所定の長さ送り出して断裁する機構や断裁した製本用粘着テープをニッピング機構へ搬送する搬送機構を別途設ける必要があり、製本機を大型化するという問題があった。
【0004】
本発明は、このような問題を解消すべくなされたもので、製本機を大型化することなく、かつ製本用粘着テープによる製本を可能にする製本用粘着テープを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は、表面に粘着剤層が形成され、前記粘着剤層の上に接着剤を塗着して冊子の背面とその両側面端部を囲繞して綴じる製本用粘着テープであって、冊子の背面とその両側面端部を囲繞するとともに、少なくとも一方の側面側は前記冊子の小口に延びる台紙を有し、前記台紙の背面位置に前記製本用粘着テープの裏面を粘着剤層を介して接着してなることを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る本発明は、請求項1に係る本発明において、製本用粘着テープの表面上の粘着剤層を剥離紙で覆ってなることを特徴とする。
【0007】
本発明では、表面に粘着剤層が形成された製本用テープの裏面に、冊子の背面とその両側面端部を囲繞するとともに、少なくとも一方の側面側は前記冊子の小口に延びる台紙の背面位置に粘着剤層により接着しているので、製本に際し表紙と同様に扱うことができ、製本用テープによる製本のための機構を設ける必要がなくなる。また、製本用粘着テープの表面の粘着剤層を剥離紙で覆うことによって重ね置くことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態に係る台紙付き製本用粘着テープについて、図を参照して説明する。図1(a)は実施の形態に係る台紙付き製本用粘着テープの平面図、図1(b)は同側面図である。なお、図11に示す製本物と同一部分には同一の符号を付している。
【0009】
図1において、3は粘着剤層3aを形成した製本用粘着テープ、4は台紙、5は剥離紙、6は軟粘着剤層である。台紙4は3つの領域4a、4b、4cを有し、領域4aはこの例では製本機に挿入する側で製本する冊子の小口にまで延びる領域、4bは製本する冊子の背面部に対応する領域、4cは余剰領域である。冊子の背面部に対応する領域4bには、軟粘着剤層6により、表面に粘着剤層3aを有する製本用粘着テープ3が貼り付けられている。粘着剤層3aの上面には剥離紙5が設けられている。
【0010】
以上のように構成した台紙付き製本用粘着テープ3により製本を行なう場合、図2に示すように、製本機7の表紙挿入口12から剥離紙5を剥離して台紙4の領域4aの先端を挿入する。なお、図2において8はホットメルト接着剤をシート状に形成した接着剤シート、9は冊子を保持するクランプ板、10は製本後の冊子を受ける冊子受け、11は操作盤である。クランプ板9は図3に示すように、図示で左右に移動可能に構成したクランパユニット12に保持されている。
【0011】
クランパユニット12には、先端に接着剤シート8を突き刺し保持するピックアップ針13aを備えたピックアップアーム13の一端が例えばバネを介して保持されている。ピックアップ針13aが断裁刃14の近傍位置に位置するとき、クランプ板9は、昇降可能のニッピング機構15のニッピング板15c間に位置する底板15a(図3では加熱底板、15bは冷却底板)の上方に位置する。
【0012】
断裁刃14の手前には、接着剤シート8を断裁刃11の下方に所定幅(冊子の背面幅に対応した幅)毎送り込む送りローラ16が配置され、表紙挿入口12(図2参照)の近傍位置に、ねじ軸17に沿って表紙を製本機内部に引き入れるチャックが配置されており、表紙挿入口12から挿入した台紙4の先端をこのチャック16に固定する。
【0013】
この製本機7による製本は、図4に示すようにニッピング機構15を上昇し加熱底板15aをレベル板として製本する冊子1をクランプ板9に挿入し、その冊子1をクランプ板9で保持する。冊子1をクランプ板9で保持したとき、その冊子1の厚みを検出器19で検出し、送りローラ16を駆動してその厚みに応じた幅の接着剤シート8を断裁刃14の下方に送りだし、断裁刃14を下降駆動して接着剤シート8を断裁する。同時にピックアップ針13aを下降して断裁した接着剤シート8を突き刺し、図5に示すように持ち上げ、ニッピング機構15を下降する。
【0014】
そして、図6に示すようにクランパユニット12を左方向に移動し、同時に製本用粘着テープ3を貼り付けた台紙4を引き入れ、加熱底板15aの上面に製本用粘着テープ3およびピックアップ針13aで突き刺し保持した接着剤シート8を位置させ、ピックアップ針13aを下降して図7に示すように、接着剤シート8を製本用粘着テープ3上にセットする。そのあと、クランパユニット9を右方向に移動して元の状態に戻し、ニッピング機構15を上昇して加熱底板15aを冊子1の背面に押し当て接着剤シート8を加熱溶融し、同時に冊子1の背面とその両側面端部を、ニッピング板15cで締め付ける。
【0015】
ついで、図8に示すようにニッピング機構15を下降し、加熱底板15aと冷却底板15bとを入れ換えてニッピング機構15を上昇して冷却底板15bを冊子1の背面に押し当て加熱溶融した接着剤8を冷却硬化させ、ニッピング機構15を下降し、図9に示すようにクランパユニット12を左方向に移動して、製本用粘着テープ3を貼り付けた冊子1をクランプ板9から排出する。この排出で図10に示すように台紙4は剥がれ、冊子1の製本用粘着テープ3による製本は完成する。
【0016】
なお、以上の説明では接着剤シートを用いて製本するものであるが、加熱溶融したホットメルト接着剤をローラなどによって冊子の背面に塗着するものであっても良い。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば製本用粘着テープを粘着剤で台紙に貼り付けているので、製本に際し表紙と同様に扱うことができ、製本用テープによる製本のための機構を設ける必要がなくなり、製本用粘着テープによる製本を可能にする製本機の簡素化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る台紙付き製本用粘着テープで(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図2】製本機の外観斜視図である。
【図3】図2に示す製本機の内部の概略構成図である。
【図4】図2に示す製本機による製本手順の説明図である。
【図5】図2に示す製本機による製本手順の説明図である。
【図6】図2に示す製本機による製本手順の説明図である。
【図7】図2に示す製本機による製本手順の説明図である。
【図8】図2に示す製本機による製本手順の説明図である。
【図9】図2に示す製本機による製本手順の説明図である。
【図10】図2に示す製本機による製本手順の説明図である。
【図11】製本用粘着テープによる製本物の側面図である。
【符号の説明】
3 製本用粘着テープ
3a 粘着剤層
4 台紙
5 剥離紙
6 軟粘着剤層
Claims (2)
- 表面に粘着剤層が形成され、前記粘着剤層の上に接着剤を介して冊子の背面とその両側面端部を囲繞して綴じる製本用粘着テープであって、冊子の背面とその両側面端部を囲繞するとともに、少なくとも一方の側面側は前記冊子の小口に延びる台紙を有し、前記台紙の背面位置に前記製本用粘着テープの裏面を粘着剤層を介して接着してなることを特徴とする台紙付き製本用粘着テープ。
- 製本用粘着テープの表面上の粘着剤層を剥離紙で覆ってなることを特徴とする請求項1記載の台紙付き製本用粘着テープ。
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