JP2004050084A - バグフィルタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粗ダストの捕集に優れたバッフル板を装着したバグフィルタ装置を提供する。
【解決手段】集塵室2の導入口6に対向する位置にバッフル板7を設け、これに庇状のフィン26を複数取り付ける。フィン26は、バッフル板7の取り付け面に対して30〜90度の傾斜角を持つように配置する。ガス流に含まれる粗ダストは、これらのフィン26に衝突してフィン26の内角部分に捕集される。捕集された粗ダストは、自重により集塵室2の下部に配置されたホッパー14に落下して系外に排出される。フィン26は、導入口6に最も近い位置にあるフィン長を最短とし、徐々にフィン長を長く形成することにより、粗ダストの捕集を効率的に行うことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】集塵室2の導入口6に対向する位置にバッフル板7を設け、これに庇状のフィン26を複数取り付ける。フィン26は、バッフル板7の取り付け面に対して30〜90度の傾斜角を持つように配置する。ガス流に含まれる粗ダストは、これらのフィン26に衝突してフィン26の内角部分に捕集される。捕集された粗ダストは、自重により集塵室2の下部に配置されたホッパー14に落下して系外に排出される。フィン26は、導入口6に最も近い位置にあるフィン長を最短とし、徐々にフィン長を長く形成することにより、粗ダストの捕集を効率的に行うことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バグフィルタ装置に係り、特に焼却設備などから排出されるガス流に含まれる塵埃などを捕集するのに好適なバグフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴミ焼却場などの処理設備から排出されるガス流には塵埃が含まれている。このガス流を大気へ放出する際には、塵埃が除去された清浄な状態にすることが必要であり、そのための一手段として、バグフィルタ装置が用いられている。
【0003】
従来のバグフィルタ装置1を図2に示す。バグフィルタ装置1は、集塵室2と、この集塵室2にて除塵されたガスを系外に排出するための排出室4とからなっている。集塵室2は、内部に多数の濾布5を設けたもので、この濾布5にガス流を透過させて濾過することにより除塵する。
【0004】
このようなバグフィルタ装置1の導入口6に導入されるガス流には、砂粒などの比較的粒径の大きい粗ダストやサブミクロンレベルの微粒子など幅広い粒径分布の塵埃が含まれている。この内の粗ダストが濾布5に衝突すると、その衝突エネルギーによって濾布5が摩耗し、濾布5の寿命を縮めるという問題点がある。そこで、集塵室2の内部に、ガス流導入口から導入されるガス流が衝突するようにバッフル板7を設け、ガス流とともに粗ダストをバッフル板7に衝突させることにより捕集している。このように、粗ダストの除去されたガス流は、濾布5を透過して除塵され、バグフィルタ装置1の排出口8から清浄なガス流が系外に排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のバグフィルタ装置1では、粗ダストを捕集するためのバッフル板7に平板を用いている。ガス流の流速が速いと、含有される粗ダストは、一度バッフル板7に衝突した後に、ガス流と一緒に濾布5の配置された濾過部まで移動してしまうことがある。すなわちバッフル板がその機能を果たさなくなり、粗ダストが濾布5まで到達して濾布5の摩耗を早め、結果として濾布5の寿命を短くする。従って、濾布5の交換などのメンテナンス作業を頻繁に行う必要があり、ランニングコストを増大させる。
【0006】
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、粗ダストの捕集に優れたバッフル板を装着したバグフィルタ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明に係るバグフィルタ装置は、導入口より導入されたガス流を濾布により除塵するバグフィルタ装置であって、前記導入口に対面して配置したバッフル板の導入口の対面部に庇状に形成された複数のフィンを前記ガス流の流れ方向に対して並列して設けたことを特徴としている。前記複数のフィンは、前記導入口側より前記ガス流の流れ方向に沿って次第にフィン長を長く形成することが可能である。また、前記フィンは、前記バッフル板の板面に対して30度〜90度の角度とすることが望ましい。
【0008】
【作用】
上記構成としたことにより、導入口から塵埃含有ガスが導入されると、最初にバッフル板に衝突して、板面に沿う流れを形成するが、板面には庇状にフィンが配置されているので、ガス流れは板面に沿って流れる際にフィンが二次的なバッフル板として作用し、粗ダストがこのフィンに捕集される。これによりバッフル板にて確実に粗ダストが除去されたガスが濾布側に流れ、当該濾布にて最終的に微細な塵埃まで除去されて系外に排出される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るバグフィルタ装置の実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態に係るバグフィルタ装置を示す。
バグフィルタ装置1は、下部を錐体形状に形成した箱形のケーシング10を有している。このケーシング10の内部は、上部に水平に配置された仕切り板3によって上下に隔てられ、下部に集塵室2を、上部に排出室4を設けている。集塵室2には、塵埃を含有しているガス流を導入するための導入口6が設けられ、また排出室4には除塵のなされたガス流を排出する排出口8が設けられている。ガス流は、導入口6より集塵室2に導入され、この内部に設けられた濾布5を透過することにより除塵され、排出室4を経て系外に排出される。
【0010】
集塵室2の内部には、円筒形に形成した濾布5が、一定間隔で縦に複数配置されている。濾布5は、上端に図示しない結合部が設けられ、この結合部を仕切り板3に装着して、仕切り板3の下面から垂下するように配置される。そのため、仕切り板3には、濾布5の結合部を填め込み可能な貫通孔16が複数穿設され、この貫通孔16によって集塵室2側と排出室4側とを連通させている。従って、集塵室2の導入口6より導入されたガス流は、濾布5の外部から内部へ透過して円筒内部を上昇し、排出室4へ移流する。この時、ガス流に含まれている塵埃は、濾布5の表面に付着し捕集される。濾布5に捕集された塵埃は、図示しない払い落とし手段を定期的に作動させることによって、濾布5から払い落とされ、集塵室2の錐体形状部分に落下して一時的に貯留される。錐体形状部分の底部にはロータリーフィーダ12が具備され、この錐体形状部分およびロータリーフィーダ12はホッパー14の機能を果たす。すなわち、必要に応じてロータリーフィーダ12を作動させることにより、底部に貯留された塵埃を系外に排出している。また集塵室2の下部をホッパー14としているため、前記導入口6は、少なくともホッパー14より上部に設けられる。
【0011】
ところで、このようなバグフィルタ装置1に導入されるガス流には、砂粒などの比較的大きな粗ダスト24が含まれている場合がある。これらの粗ダスト24は、上記の一連の除塵処理を行う際に、濾布5に衝突して濾布5の表面を摩耗させ、濾布5の寿命を縮めるという問題点がある。そこで、本発明では、このような粗ダスト24を濾布5で濾過する手前で捕集するために、集塵室2の内部にバッフル板7を設けている。
【0012】
図3に示すように、バッフル板7は平板状に形成され、この平板の下部が集塵室2の導入口6に対向する位置に来るように縦に配置されて、両側端7Aが集塵室2の内壁に固定される。また、バッフル板7は、上方および下方に集塵室2と連通する間隙S1、S2が設けられるように配置される。この時、バッフル板7の下部を導入口6側に傾斜するように折り曲げておくと良い。これにより、ガス流が下方(ホッパー14側)の間隙S2から濾布5側に流入することを防ぐとともに、バッフル板7と集塵室2の内壁とに挟まれた空間S3を上昇するようにガス流を誘導する効果が得られる。このようなバッフル板7により、導入されたガス流が直接濾布5に吹き付けることがなくなり、ガス流はバッフル板7に衝突して内壁とバッフル板7とに挟まれた空間S3を通り、間隙S1を経て濾布5の配置された側に到達する。バッフル板7には複数のフィン26を設けている。
【0013】
フィン26は、平板が用いられ、図3に示す第1実施形態のように、バッフル板7の導入口6側の表面に、バッフル板7の板面に対して角度θだけ傾斜させて庇状に取り付ける。この傾斜角θは30〜90度とする。このようなフィン26を、バッフル板7の上下方向に平行に複数設ける。一枚のフィン26の幅は、バッフル板7の横幅と同等とし、集塵室2の対向する内壁同士の間にわたって配置される。それぞれのフィン26のフィン長は、すべて等しく形成する。
【0014】
導入口6から流入したガス流は、バッフル板7に衝突した後、フィン26にも衝突し、庇状のフィン26の内角部分に粗ダスト24が入り込む。フィン26は、二次的なバッフル板として作用して粗ダスト24を内角部分に捕集する。また、フィン26を複数設けていることから、ガス流はいずれかのフィン26に衝突することになり、確実に粗ダストが捕集されつつ、空間S3を上昇する。フィン26の内角部分に捕集された粗ダスト24は、バッフル板7およびフィン26に沿いながら集塵室2下部のホッパー14に重力によって落下する。
【0015】
上記構成より、ガス流に含まれた粗ダスト24をフィン26で捕集でき、またフィン26を傾斜させて取り付けたことにより、一度フィン26の内角部分に捕集された粗ダスト24が、再びガス流とともに浮遊することを抑制できる。このようなフィン26をバッフル板7の表面に多数設けることにより、粗ダスト24の捕集を確実かつ効率的に行うことが可能となる。その後、ガス流は間隙S1から濾布5側に流入して濾布5を透過するが、粗ダスト24が既に除去されているため、粗ダストが濾布5に衝突して、濾布5の表面を摩耗させることがない。このように、濾布5の摩耗を軽減することにより長期間の使用が可能となり、ランニングコストが低減するという効果を得ることができる。
【0016】
なお、ガス流を導入する導入口6が集塵室2の上部に設けられ、ガス流がバッフル板7に衝突した後、降下して下側の間隙より濾布5側に流入する構成のバグフィルタ装置であれば、ガス流の移流する方向を遮るようにフィン26を斜め上に傾斜させて取り付ければよい。これにより、ガス流はフィン26への衝突を余儀なくされ、従って粗ダスト24がフィン26の内角部分に捕集される。
【0017】
図4に、第2実施形態を示す。同図(1)に示すように、バッフル板7に設けたフィン26のフィン長は、配置される位置によって異なる長さとすることが可能である。たとえば、ガス流の導入口6付近に配置されたフィン26のフィン長を最短とし、上部に向かって次第にフィン長が長くなるように構成する。導入口6付近では、ガス流はバッフル板7に対してほぼ垂直に衝突するため、短いフィン長でも充分に粗ダスト24を捕集することができるが、上方に向かうほど気流が垂直方向に上昇するため、徐々にフィン長を長くすることにより粗ダスト24を捕集できる範囲を広めている。従って、前段のフィン26で捕集し損ねた粗ダスト24は、後段に配置されたフィン長の長いフィン26で捕集することが可能となり、粗ダスト24の捕集効果が高められる。
【0018】
なお、フィン26の形状または取り付け位置は、バグフィルタ装置1の形状や特性に応じて、図5に示すように変形することが可能である。同図(1)は、横軸上に配置された庇状のフィン26を複数に分割して、フィン26同士の間に間隙S4を設けている。上下方向では、この間隙S4が交互に配置されるようにフィン26を取り付ける。最下部のフィン26同士の間隙S4から上昇したガス流は、次に配置されたフィン26の内角部分に衝突して粗ダスト24が捕集される。ガス流はフィン26の外側をまわり、或いは内角部分を横移動して間隙S4から再び上昇し、次々と配置されたフィン26に衝突を繰り返す。このように、ガス流を繰り返しフィン26に衝突させる構成とすることで、粗ダスト24の捕集効果を高めることが可能である。
【0019】
また、同図(2)に示すように、フィン26の中央部を山高に形成し、捕集された粗ダスト24が重力によって傾斜した両端側に移動し易い構成としてもよい。さらに、同図(3)に示すように、フィン26を水平面に対して右下に傾斜するように取り付けることにより、捕集された粗ダスト24が重力にしたがって斜傾した下側に移動し易い構成とすることも可能である。なお、上記した図5(1)、(2)、(3)のいずれの場合においても、第2実施形態に上げたように、導入口6側のフィン長を最短として次第に長くする構成とすることも可能である。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係るバグフィルタ装置は、バッフル板に複数のフィンを庇状に設けて、粗ダストを捕集している。このように、粗ダストが濾布の配置位置の前段で捕集されるため、ガス流を濾過する際に濾布の負担を軽減させることができる。また、粗ダストによる濾布の摩耗を防止でき、これにより濾布を長期間にわたって使用することが可能となる。そのため、濾布の交換などを定期的なメンテナンス作業を低減することができ、また濾布を長時間有効に活用することにより、ランニングコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバグフィルタ装置の側面図および斜視図である。
【図2】従来のバグフィルタ装置の側面図および斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るフィンの説明図であり、(1)は側面図、(2)は斜視図である。
【図4】第2実施形態に係るフィンの説明図であり、(1)は側面図、(2)は斜視図である。
【図5】フィンの変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1………バグフィルタ装置、2………集塵室、3………仕切り板、4………排出室、5………濾布、6………導入口、7………バッフル板、8………排出口、10………ケーシング、12………ロータリーフィーダ、14………ホッパー、16………貫通孔、24………粗ダスト、26………フィン。
【発明の属する技術分野】
本発明は、バグフィルタ装置に係り、特に焼却設備などから排出されるガス流に含まれる塵埃などを捕集するのに好適なバグフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴミ焼却場などの処理設備から排出されるガス流には塵埃が含まれている。このガス流を大気へ放出する際には、塵埃が除去された清浄な状態にすることが必要であり、そのための一手段として、バグフィルタ装置が用いられている。
【0003】
従来のバグフィルタ装置1を図2に示す。バグフィルタ装置1は、集塵室2と、この集塵室2にて除塵されたガスを系外に排出するための排出室4とからなっている。集塵室2は、内部に多数の濾布5を設けたもので、この濾布5にガス流を透過させて濾過することにより除塵する。
【0004】
このようなバグフィルタ装置1の導入口6に導入されるガス流には、砂粒などの比較的粒径の大きい粗ダストやサブミクロンレベルの微粒子など幅広い粒径分布の塵埃が含まれている。この内の粗ダストが濾布5に衝突すると、その衝突エネルギーによって濾布5が摩耗し、濾布5の寿命を縮めるという問題点がある。そこで、集塵室2の内部に、ガス流導入口から導入されるガス流が衝突するようにバッフル板7を設け、ガス流とともに粗ダストをバッフル板7に衝突させることにより捕集している。このように、粗ダストの除去されたガス流は、濾布5を透過して除塵され、バグフィルタ装置1の排出口8から清浄なガス流が系外に排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のバグフィルタ装置1では、粗ダストを捕集するためのバッフル板7に平板を用いている。ガス流の流速が速いと、含有される粗ダストは、一度バッフル板7に衝突した後に、ガス流と一緒に濾布5の配置された濾過部まで移動してしまうことがある。すなわちバッフル板がその機能を果たさなくなり、粗ダストが濾布5まで到達して濾布5の摩耗を早め、結果として濾布5の寿命を短くする。従って、濾布5の交換などのメンテナンス作業を頻繁に行う必要があり、ランニングコストを増大させる。
【0006】
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、粗ダストの捕集に優れたバッフル板を装着したバグフィルタ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明に係るバグフィルタ装置は、導入口より導入されたガス流を濾布により除塵するバグフィルタ装置であって、前記導入口に対面して配置したバッフル板の導入口の対面部に庇状に形成された複数のフィンを前記ガス流の流れ方向に対して並列して設けたことを特徴としている。前記複数のフィンは、前記導入口側より前記ガス流の流れ方向に沿って次第にフィン長を長く形成することが可能である。また、前記フィンは、前記バッフル板の板面に対して30度〜90度の角度とすることが望ましい。
【0008】
【作用】
上記構成としたことにより、導入口から塵埃含有ガスが導入されると、最初にバッフル板に衝突して、板面に沿う流れを形成するが、板面には庇状にフィンが配置されているので、ガス流れは板面に沿って流れる際にフィンが二次的なバッフル板として作用し、粗ダストがこのフィンに捕集される。これによりバッフル板にて確実に粗ダストが除去されたガスが濾布側に流れ、当該濾布にて最終的に微細な塵埃まで除去されて系外に排出される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るバグフィルタ装置の実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態に係るバグフィルタ装置を示す。
バグフィルタ装置1は、下部を錐体形状に形成した箱形のケーシング10を有している。このケーシング10の内部は、上部に水平に配置された仕切り板3によって上下に隔てられ、下部に集塵室2を、上部に排出室4を設けている。集塵室2には、塵埃を含有しているガス流を導入するための導入口6が設けられ、また排出室4には除塵のなされたガス流を排出する排出口8が設けられている。ガス流は、導入口6より集塵室2に導入され、この内部に設けられた濾布5を透過することにより除塵され、排出室4を経て系外に排出される。
【0010】
集塵室2の内部には、円筒形に形成した濾布5が、一定間隔で縦に複数配置されている。濾布5は、上端に図示しない結合部が設けられ、この結合部を仕切り板3に装着して、仕切り板3の下面から垂下するように配置される。そのため、仕切り板3には、濾布5の結合部を填め込み可能な貫通孔16が複数穿設され、この貫通孔16によって集塵室2側と排出室4側とを連通させている。従って、集塵室2の導入口6より導入されたガス流は、濾布5の外部から内部へ透過して円筒内部を上昇し、排出室4へ移流する。この時、ガス流に含まれている塵埃は、濾布5の表面に付着し捕集される。濾布5に捕集された塵埃は、図示しない払い落とし手段を定期的に作動させることによって、濾布5から払い落とされ、集塵室2の錐体形状部分に落下して一時的に貯留される。錐体形状部分の底部にはロータリーフィーダ12が具備され、この錐体形状部分およびロータリーフィーダ12はホッパー14の機能を果たす。すなわち、必要に応じてロータリーフィーダ12を作動させることにより、底部に貯留された塵埃を系外に排出している。また集塵室2の下部をホッパー14としているため、前記導入口6は、少なくともホッパー14より上部に設けられる。
【0011】
ところで、このようなバグフィルタ装置1に導入されるガス流には、砂粒などの比較的大きな粗ダスト24が含まれている場合がある。これらの粗ダスト24は、上記の一連の除塵処理を行う際に、濾布5に衝突して濾布5の表面を摩耗させ、濾布5の寿命を縮めるという問題点がある。そこで、本発明では、このような粗ダスト24を濾布5で濾過する手前で捕集するために、集塵室2の内部にバッフル板7を設けている。
【0012】
図3に示すように、バッフル板7は平板状に形成され、この平板の下部が集塵室2の導入口6に対向する位置に来るように縦に配置されて、両側端7Aが集塵室2の内壁に固定される。また、バッフル板7は、上方および下方に集塵室2と連通する間隙S1、S2が設けられるように配置される。この時、バッフル板7の下部を導入口6側に傾斜するように折り曲げておくと良い。これにより、ガス流が下方(ホッパー14側)の間隙S2から濾布5側に流入することを防ぐとともに、バッフル板7と集塵室2の内壁とに挟まれた空間S3を上昇するようにガス流を誘導する効果が得られる。このようなバッフル板7により、導入されたガス流が直接濾布5に吹き付けることがなくなり、ガス流はバッフル板7に衝突して内壁とバッフル板7とに挟まれた空間S3を通り、間隙S1を経て濾布5の配置された側に到達する。バッフル板7には複数のフィン26を設けている。
【0013】
フィン26は、平板が用いられ、図3に示す第1実施形態のように、バッフル板7の導入口6側の表面に、バッフル板7の板面に対して角度θだけ傾斜させて庇状に取り付ける。この傾斜角θは30〜90度とする。このようなフィン26を、バッフル板7の上下方向に平行に複数設ける。一枚のフィン26の幅は、バッフル板7の横幅と同等とし、集塵室2の対向する内壁同士の間にわたって配置される。それぞれのフィン26のフィン長は、すべて等しく形成する。
【0014】
導入口6から流入したガス流は、バッフル板7に衝突した後、フィン26にも衝突し、庇状のフィン26の内角部分に粗ダスト24が入り込む。フィン26は、二次的なバッフル板として作用して粗ダスト24を内角部分に捕集する。また、フィン26を複数設けていることから、ガス流はいずれかのフィン26に衝突することになり、確実に粗ダストが捕集されつつ、空間S3を上昇する。フィン26の内角部分に捕集された粗ダスト24は、バッフル板7およびフィン26に沿いながら集塵室2下部のホッパー14に重力によって落下する。
【0015】
上記構成より、ガス流に含まれた粗ダスト24をフィン26で捕集でき、またフィン26を傾斜させて取り付けたことにより、一度フィン26の内角部分に捕集された粗ダスト24が、再びガス流とともに浮遊することを抑制できる。このようなフィン26をバッフル板7の表面に多数設けることにより、粗ダスト24の捕集を確実かつ効率的に行うことが可能となる。その後、ガス流は間隙S1から濾布5側に流入して濾布5を透過するが、粗ダスト24が既に除去されているため、粗ダストが濾布5に衝突して、濾布5の表面を摩耗させることがない。このように、濾布5の摩耗を軽減することにより長期間の使用が可能となり、ランニングコストが低減するという効果を得ることができる。
【0016】
なお、ガス流を導入する導入口6が集塵室2の上部に設けられ、ガス流がバッフル板7に衝突した後、降下して下側の間隙より濾布5側に流入する構成のバグフィルタ装置であれば、ガス流の移流する方向を遮るようにフィン26を斜め上に傾斜させて取り付ければよい。これにより、ガス流はフィン26への衝突を余儀なくされ、従って粗ダスト24がフィン26の内角部分に捕集される。
【0017】
図4に、第2実施形態を示す。同図(1)に示すように、バッフル板7に設けたフィン26のフィン長は、配置される位置によって異なる長さとすることが可能である。たとえば、ガス流の導入口6付近に配置されたフィン26のフィン長を最短とし、上部に向かって次第にフィン長が長くなるように構成する。導入口6付近では、ガス流はバッフル板7に対してほぼ垂直に衝突するため、短いフィン長でも充分に粗ダスト24を捕集することができるが、上方に向かうほど気流が垂直方向に上昇するため、徐々にフィン長を長くすることにより粗ダスト24を捕集できる範囲を広めている。従って、前段のフィン26で捕集し損ねた粗ダスト24は、後段に配置されたフィン長の長いフィン26で捕集することが可能となり、粗ダスト24の捕集効果が高められる。
【0018】
なお、フィン26の形状または取り付け位置は、バグフィルタ装置1の形状や特性に応じて、図5に示すように変形することが可能である。同図(1)は、横軸上に配置された庇状のフィン26を複数に分割して、フィン26同士の間に間隙S4を設けている。上下方向では、この間隙S4が交互に配置されるようにフィン26を取り付ける。最下部のフィン26同士の間隙S4から上昇したガス流は、次に配置されたフィン26の内角部分に衝突して粗ダスト24が捕集される。ガス流はフィン26の外側をまわり、或いは内角部分を横移動して間隙S4から再び上昇し、次々と配置されたフィン26に衝突を繰り返す。このように、ガス流を繰り返しフィン26に衝突させる構成とすることで、粗ダスト24の捕集効果を高めることが可能である。
【0019】
また、同図(2)に示すように、フィン26の中央部を山高に形成し、捕集された粗ダスト24が重力によって傾斜した両端側に移動し易い構成としてもよい。さらに、同図(3)に示すように、フィン26を水平面に対して右下に傾斜するように取り付けることにより、捕集された粗ダスト24が重力にしたがって斜傾した下側に移動し易い構成とすることも可能である。なお、上記した図5(1)、(2)、(3)のいずれの場合においても、第2実施形態に上げたように、導入口6側のフィン長を最短として次第に長くする構成とすることも可能である。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係るバグフィルタ装置は、バッフル板に複数のフィンを庇状に設けて、粗ダストを捕集している。このように、粗ダストが濾布の配置位置の前段で捕集されるため、ガス流を濾過する際に濾布の負担を軽減させることができる。また、粗ダストによる濾布の摩耗を防止でき、これにより濾布を長期間にわたって使用することが可能となる。そのため、濾布の交換などを定期的なメンテナンス作業を低減することができ、また濾布を長時間有効に活用することにより、ランニングコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバグフィルタ装置の側面図および斜視図である。
【図2】従来のバグフィルタ装置の側面図および斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るフィンの説明図であり、(1)は側面図、(2)は斜視図である。
【図4】第2実施形態に係るフィンの説明図であり、(1)は側面図、(2)は斜視図である。
【図5】フィンの変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1………バグフィルタ装置、2………集塵室、3………仕切り板、4………排出室、5………濾布、6………導入口、7………バッフル板、8………排出口、10………ケーシング、12………ロータリーフィーダ、14………ホッパー、16………貫通孔、24………粗ダスト、26………フィン。
Claims (3)
- 導入口より導入されたガス流を濾布により除塵するバグフィルタ装置であって、前記導入口に対面して配置したバッフル板の導入口の対面部に庇状に形成された複数のフィンを前記ガス流の流れ方向に対して並列して設けたことを特徴とするバグフィルタ装置。
- 前記複数のフィンは、前記導入口側より前記ガス流の流れ方向に沿って次第にフィン長を長く形成したことを特徴とする請求項1に記載のバグフィルタ装置。
- 前記フィンは、前記バッフル板の板面に対して30度〜90度の角度とされたことを特徴とする請求項1または2に記載のバグフィルタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002212195A JP2004050084A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | バグフィルタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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-
2002
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