JP2004049696A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透液性トップシート3と、不透液性バックシート2との間に吸収体4が介在された生理用ナプキン1において、前記吸収体4はパルプを主材料として構成され、かつ前記吸収体4を構成するパルプは、繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維を有し、この微細パルプ繊維の本数比率がパルプ繊維本数の25%以下とする。また、前記吸収体4は、体液吸収後において、体液吸収前の70%以上の厚みが維持可能であるようにし、かつKES圧縮試験器によるWC値(圧縮エネルギー)が0.50gf・cm/cm2以上、パルプ密度は1.5×10−2g/cm3以上、6.0×10−2g/cm3以下とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、使い捨て紙おむつ等の吸収性物品に係り、詳しくは体液吸収後における吸収体の厚み減少を抑え、身体との隙間をできにくくした吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、使い捨て紙おむつなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンラミネートシート不織布などの不透液性バックシートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性トップシートとの間に綿状パルプ等からなる吸収体を介在したものが知られている。
【0003】
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、体液の漏れを防止するための手段が種々講じられている。これら体液漏れ防止手段の一つとして、吸収体の厚みを身体の部位に対応して変化させることによって漏れを防止した技術が存在する。多くは排血部位の吸収体厚を他よりも嵩高として局部との密着性を向上し漏れにくくした技術が一般的であるが、これ以外にも例えば、図7に示されるように、吸収性物品50の後方側幅方向中央部に嵩高部分51を形成して就寝時の後漏れを防止した吸収性物品が提案されているとともに、図8に示されるように、吸収体52の体液排出口対応部よりも前部側位置に、前記体液排出口対応部の略中心点の高さよりも相対的に嵩高となる前漏れ防止用嵩高部53を設け、前漏れ防止効果を高めた吸収性物品が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記吸収性物品はいずれも吸収体面を身体に密着させることにより隙間を無くし、漏れ防止効果を高めるものであるが、確かに身体との密着性によって、最初の体液排出時には期待した漏れ止め効果を発揮する。
【0005】
しかしながら、吸収体が一度体液を吸収すると、体液を吸収した部分の吸収体厚が減少し、身体と吸収性物品との間に隙間が生じるようになるため、体液が前記隙間から表面シートを伝わって周囲に流出してしまい、漏れが生じ易くなるという問題が発生していた。
【0006】
この場合、体液吸収後の厚み減少は、パルプ密度を高めることにより防止することが可能であるけれども、パルプ密度を極端に高めると、吸収体が硬くなり着用時に違和感や痛みを感じるようになるなどの問題が発生することになる。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、パルプ密度をあまり高めることなく、体液吸収後の厚み減少を抑えるようにすることで、着用時の違和感や痛みを軽減するとともに、体液吸収後においても持続的に体液の漏れを効果的に防止し得る吸収性物品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に吸収体が介在された吸収性物品において、
前記吸収体はパルプを主材料として構成され、かつ前記吸収体を構成するパルプは、繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維を有し、この微細パルプ繊維の本数比率がパルプ繊維本数の25%以下であることを特徴とする吸収性物品が提供される。
【0009】
上記請求項1記載の本発明においては、特に吸収体を構成するパルプについて、繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維の本数比率をパルプ繊維の全本数に対し25%以下となるようにしている。前記微細パルプ繊維の配合割合を上記数値以下とすることにより、パルプ繊維同士の絡み合いが十分に確保された吸収体とすることができ、たとえ体液を吸収したとしても、パルプ繊維同士の絡み合い、言わば立体的繊維構造が強いため、ヘタることなく内部空間を維持できるようになるため、吸収体の厚みが減少するのを確実に抑えることができるようになる。
【0010】
請求項2記載の本発明として、前記吸収体は、体液吸収後において、体液吸収前の70%以上の厚みが維持可能である請求項1記載の吸収性物品が提供される。具体的に、体液吸収後の厚みが吸収前の70%以上であれば、体液吸収後においても漏れを継続的に防止できるようになる。
【0011】
請求項3に係る本発明として、前記吸収体は、KES圧縮試験器によるWC値(圧縮エネルギー)が0.50gf・cm/cm2以上である請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。着用時に違和感や痛みをあまり感じることがないようにするには、前記WC値(圧縮エネルギー)が0.50gf・cm/cm2以上となるように調整するのが望ましい。
【0012】
請求項4に係る本発明として、前記吸収体のパルプ密度が1.5×10−2g/cm3以上、6.0×10−2g/cm3以下である請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。前述したように、パルプ密度を上げ過ぎると、吸収体が硬くなり着用者が違和感や痛みを感じるようになるため、前記圧縮エネルギーと共にパルプ密度についても所定数値範囲内とするのが望ましい。具体的には、1.5×10−2g/cm3以上、6.0×10−2g/cm3以下とすることにより、柔軟性を適度のものにするとともに、下限値を設けることにより吸収体のヨレを防止できるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係る生理用ナプキン1の展開図であり、図2は図1のII−II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図である。
【0014】
前記生理用ナプキン1は、ポリエチレンシートなどからなる不透液性バックシート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性トップシート3と、これら両シート2,3間に介装された吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙5と、前記吸収体4の両側縁部を起立基端とし前後方向に所定の区間内において表面側に突出して設けられた左右一対の立体ギャザー7,7とから主に構成され、かつ前記吸収体4の周囲においては、その上下端縁部では前記不透液性バックシート2と透液性トップシート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記不透液性バックシート2と、前記立体ギャザー7を形成しているサイド不織布6とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、これら不透液性バックシート2とサイド不織布6とによる複合シート部分によって側方に突出するウイングW、Wが形成された構造のものである。
【0015】
以下、具体的に前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、前記不透液性バックシート2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
【0016】
次いで、前記透液性トップシート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができる。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を好適に用いることもできる。加工法は、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。前記透液性トップシート3に多数の透孔を形成した場合には、経血やおりもの等(以下、まとめて体液という。)が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
【0017】
前記吸収体4としては、主に綿状パルプまたは合成パルプなどからなるパルプを主材料とし、好ましくはこれに吸水性ポリマー粉末を混入したものが使用される。この場合、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。前記吸収体4は図示のごとく、形状保持等のためにクレープ紙5によって囲繞するのが望ましい。また、パルプ中にはレーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維や化学繊維を混入させてもよい。なお、本例に示される吸収体4は、中高部11を有する構造とされるが、前記中高部11は、パルプの積繊量を変化させることにより一体的に形成してもよいし、別体の吸収体を積層することにより形成してもよい。
【0018】
本生理用ナプキン1においては、前記吸収体4を構成するパルプは、繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維の本数比率がパルプ繊維の全本数に対し25%以下となるように調整したものを用いるようにする。前記微細パルプ繊維の本数比率が25%を超える場合には、繊維同士が絡みにくくなるとともに、絡まった繊維間にできる空間が少なくなる。その結果、繊維間の絡み強度、言わば立体的繊維構造の形成強度が弱いため、体液を吸収した際、前記体液によって繊維がヘタるように潰れ空間が少なくなり、体液吸収後の厚み変化が大きくなる。
【0019】
具体的に、前記吸収体4は、体液吸収後において、体液吸収前の70%以上の厚みが維持可能であるようにするのが望ましい。概ね、体液吸収後に70%以上の厚みを維持し得るようであれば、身体と生理用ナプキン1との間に隙間が発生するのを防止できるようになり、体液吸収後においても体液の漏れを防止できるようになる。
【0020】
一方で、前記吸収体4は、着用時に違和感や痛みを感じないようにするには、KES圧縮試験器によるWC値(圧縮エネルギー)が0.50gf・cm/cm2以上、好ましくは0.60gf・cm/cm2以上とするのが望ましい。前記WC値(圧縮エネルギー)が0.50gf・cm/cm2未満である場合には、吸収体が硬くなり使用中に違和感が感じられるようになる。
【0021】
前記KES圧縮試験機〔カトーテック株式会社製〕は、人間の指先で物体に触れた時に感じる感覚をシミュレートするための試験機で、圧縮エネルギー、圧縮硬さ、圧縮回復性などを測定することが可能である。測定はサンプルをスピード:0.01cm/sec、圧縮面積:2cm2、感度:2(力計200g/10v)、圧縮荷重:50gf/cm2の条件で圧縮し、圧力と変形量との相関図からLC(圧縮硬さ)、WC(圧縮エネルギー)およびRC(圧縮回復性)を算出する。
【0022】
前記LC(圧縮硬さ)は、図4に示される圧力と変形量との相関図において、〔a+bの面積〕/〔ΔABCの面積〕で示され、値が1に近づくほど圧縮硬さが硬いという評価になる。すなわち、押されれば押される程曲線になり圧縮硬さがないということになる。逆に、例えば鉄のように硬いものはすぐ跳ね返ってくるので90°近くになる。
【0023】
前記WC(圧縮エネルギー)は〔a+bの面積〕で示され、値が大きいほど圧縮され易いとの評価になる。50gまで押すときにどれだけエネルギーを消費したかの指標値であり、素材が柔らかければそれだけ押されるので、時間が掛かるようになり、WC値の値が大きくなり、柔らかい又は圧縮され易いということになる。
【0024】
最後のRC(圧縮回復性)は〔bの面積〕/〔a+bの面積〕で示され、値が100%に近付くほど回復性があるとの評価になる。すなわち、押したときの仕事量に対する戻り量の仕事量を評価するものであり、戻ってくる時の力がないほど、aの面積が増え、aが大きくなるほど戻りが悪いという評価になる。
【0025】
これらの試験項目の内、官能評価で判る柔らかさについては、前記WC値(圧縮エネルギー)を指標とするのが好適とされる。
【0026】
また同時に、前記WC値(圧縮エネルギー)と共にパルプ密度も着用感を決定する重要な因子となる。前記パルプ密度は1.5×10−2g/cm3以上、6.0×10−2g/cm3以下、好ましくは2.0×10−2g/cm3以上、5.0×10−2g/cm3以下とするのが望ましい。前記パルプ密度が6.0×10−2g/cm3を超える場合には、吸収体が硬くなってしまい着用時に違和感を感じるようになる。また、1.5×10−2g/cm3未満である場合には、ふわふわし過ぎて体液吸収時にヨレが発生し易くなる。
【0027】
なお、複数の吸収体を積み重ねる場合、すべての吸収体が微細パルプ繊維の本数比率がパルプ繊維の全本数に対して25%以下であるようにする。この場合、吸収体毎に微細パルプ繊維の本数比率が異なる場合には、最上層に微細パルプ繊維の本数割合が少ないものを配置するのが望ましい。また、本例では中高部11を有する吸収体4としたが、吸収体が嵩高部を有さず、一定厚のものであってもよい。
【0028】
一方、前記透液性トップシート3面には、股間部領域に形成された中高部11を所定位置に保持するとともに、表面側にきっちりと膨出させる、および吸収した体液を封じ込める等のために、中高部11の周縁に沿って小判状のエンボス12が形成されている。また、前側領域には、円弧状エンボスの両端をそのまま股間部領域側まで延在させた略逆U字状エンボス13およびその内側に円弧状エンボス14が形成されているとともに、前記後側領域には円弧状エンボスの両端をそのまま股間部領域側まで延在させた略U字状エンボス15がそれぞれ形成されている。
【0029】
一方、前記透液性トップシート3の幅寸法は、図示例では、図2および図3の横断面図に示されるように、吸収体4の幅よりも若干長めとされ、吸収体4を覆うだけに止まり、前記立体ギャザー7は前記透液性トップシート3とは別のサイド不織布6、具体的には経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いて構成されている。かかるサイド不織布6としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。具体的には、坪量を18〜23g/m2として作製された不織布を用いるのが望ましく、かつ体液の透過を確実に防止するためにシリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布が好適に使用される。
【0030】
前記サイド不織布6は、図2および図3に示されるように、幅方向中間部より外側部分を吸収体4の内側位置から吸収体側縁を若干越えて不透液性バックシート2の外縁までの範囲に亘ってホットメルトなどの接着剤によって接着し、これら前記サイド不織布6と不透液性バックシート2との積層シート部分により、ほぼ体液排出部位Hに対応する吸収体側部位置に左右一対のウイングW、Wが形成されている。このウイングW、Wの外面側(不透液性バックシート2側)には粘着部16,16を備え、図5に示されるように、ショーツ30に対する装着時に、折返し線RL位置にて反対側に折返し、ショーツのクロッチ部分に巻き付けて生理用ナプキン1を止着するようにする。
【0031】
前記サイド不織布6の内側部分はほぼ二重に折り返されるとともに、この二重シート内部には、その高さ方向中間部に両端または長手方向の適宜の位置が固定された1または複数の、図示例では3本の糸状弾性伸縮部材17,17…が配設され、その収縮力によって前記二重シート部分を表面側に起立させ、立体ギャザー7,7が形成されている。
【0032】
【実施例】
パルプシートを解繊することで得られるフラッフパルプを用い、繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維の本数比率およびパルプ密度を種々変えて作成したNo1〜No8までの吸収体サンプルについて、それぞれについて血液(馬血)吸収前の吸収体厚および吸収体圧縮エネルギーを測定するとともに、血液吸収後に厚みを測定し、血液吸収後の厚み比率(%)を算出した。前記血液吸収後の厚み測定は、図6に示されるように、馬血5ccをビュレットに入れ、サンプルより10mmの高さから自然滴下し、馬血の滴下が終了してから5分後の厚みを測定し、吸収後の厚みとした。なお、前記繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維の本数比率については、カヤニーオートメーション(株)の繊維長分布測定装置(FS−200)を使用して計測を行った。
【0033】
評価基準は、吸収体厚み比率及び圧縮エネルギーに関しては、下表1に示される評価基準に従って3段階評価とし、この評価に加えて20〜43才の女性を対象としてモニター試験を行い、その内30人をランダムに選定し官能評価および漏れ防止効果評価を行った。なお、官能評価基準は、◎:30人中25人以上が良いと答えた○:30人中15人以上25未満が良いと答えた、△:30人中5人以上15人未満が良いと答えた、×:30人中0人以上5人未満が良いと答えた、とした。漏れ防止評価は○:防止効果が高い、×:防止効果が低いの2段階評価とした。これらの試験結果を表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
表2より、繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維の本数比率が25%以下であり、かつパルプ密度が1.5×10−2g/cm3以上、6.0×10−2g/cm3以下であるサンプルNo1、No2、No7、No8(本発明品)については、吸収後の厚み比率が70%以上を維持できるとともに、体液吸収前の圧縮エネルギーも0.60gfcm/cm2以上とし得ることが分かる。この結果に従うように、官能評価および漏れ防止効果についても、前記No1、No2、No7、No8の本発明サンプルが良好な結果が得られている。
【0037】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、パルプ密度をあまり高めることなく、体液吸収後の厚み減少を抑えることができるようになり、着用時の違和感や痛みを軽減できるとともに、体液吸収後においても持続的に体液の漏れを効果的に防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る生理用ナプキン1の展開図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】KES圧縮試験結果を示す、圧力と変形量の相関図である。
【図5】ナプキン1の装着状態図である。
【図6】体液吸収後の厚み測定要領図である。
【図7】従来の生理用ナプキンの要部縦断面図である。
【図8】従来の生理用ナプキンの要部縦断面図である。
【符号の説明】
1…生理用ナプキン、2…不透液性バックシート、3…透液性トップシート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…サイド不織布、7…立体ギャザー、H…体液排出部位
Claims (4)
- 透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に吸収体が介在された吸収性物品において、
前記吸収体はパルプを主材料として構成され、かつ前記吸収体を構成するパルプは、繊維長0.1mm以下の微細パルプ繊維を有し、この微細パルプ繊維の本数比率がパルプ繊維本数の25%以下であることを特徴とする吸収性物品。 - 前記吸収体は、体液吸収後において、体液吸収前の70%以上の厚みが維持可能である請求項1記載の吸収性物品。
- 前記吸収体は、KES圧縮試験器によるWC値(圧縮エネルギー)が0.50gf・cm/cm2以上である請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
- 前記吸収体のパルプ密度が1.5×10−2g/cm3以上、6.0×10−2g/cm3以下である請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
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