JP7378926B2 - 体液吸収用当て材 - Google Patents

体液吸収用当て材 Download PDF

Info

Publication number
JP7378926B2
JP7378926B2 JP2018226386A JP2018226386A JP7378926B2 JP 7378926 B2 JP7378926 B2 JP 7378926B2 JP 2018226386 A JP2018226386 A JP 2018226386A JP 2018226386 A JP2018226386 A JP 2018226386A JP 7378926 B2 JP7378926 B2 JP 7378926B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
body fluid
top sheet
skin
absorbing
wearer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018226386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020089424A (ja
Inventor
梓 上田
彩奈 氏家
文 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2018226386A priority Critical patent/JP7378926B2/ja
Publication of JP2020089424A publication Critical patent/JP2020089424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7378926B2 publication Critical patent/JP7378926B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、下着などに装着して、おりもの、経血、汗、尿などの体液を吸収するために使用される体液吸収用当て材に関する。
従来から、おりもの、経血、汗、尿などの体液を吸収するため、体液吸収用当て材が使用されている。体液吸収用当て材は、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートとの間に吸収体を挟んだ構造であり、トップシートを使用者の肌に接触させ、トップシートを透過した体液を吸収体で吸収するものである。
体液吸収用当て材の使用時の快適性を高めるためには、使用者の肌に対するトップシートの摩擦を低減して、トップシートによる肌への刺激を抑制することが重要である。その手段として、例えば特許文献1には、トップシートなどの肌に接触する部位にアロエ抽出成分を塗布することで肌への当たりを滑らかにする技術が開示されている。また、特許文献2には、トップシートを立体的な形状とすることで肌との接触面積を減らす技術が開示されている。
特開2002-153507号公報 特開2017-189944号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、アロエ抽出成分によってトップシートの肌への刺激を抑制できる一方で、トップシートが本来有する透液性能や吸収性能を損なうという課題がある。また、特許文献2に記載の技術では、トップシートを立体的な形状にしても、体液吸収用当て材自体が変形しにくい素材である場合にはトップシートが肌と擦れあって肌を刺激するという課題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、肌への摩擦が少なく、良好な使用感を得られる体液吸収用当て材を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、一定の圧縮特性を有する体液吸収用当て材では、着用時に着用者の動きに追随して圧縮変形しやすいためにトップシートが肌と擦れにくく、摩擦による肌への刺激が抑えられて使用感が向上することを見出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。即ち、本発明は下記態様の体液吸収用当て材を提供する。
本発明の体液吸収用当て材は、着用者の肌に接触する側の表面層をなすトップシートと、裏面層をなすバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体とを少なくとも備え、前記トップシート側から液透過領域に60gf/cmの荷重をかけた際の圧縮変形率が0.52以上であることを特徴とする。
本発明の体液吸収用当て材においては、前記圧縮変形率が0.70以下であることが好ましく、0.56以上0.60以下であることがより好ましい。
また、本発明の体液吸収用当て材においては、前記トップシートは、天然繊維を素材として含むことが好ましく、天然繊維のみで構成されることがより好ましい。
本発明の体液吸収用当て材によれば、着用時において、着用者の例えば歩行や着席などの動きにより、着用者の肌に接触するトップシート側から体液吸収用当て材に対して荷重がかかった際に、着用者の体液排出部と対向する液透過領域が圧縮変形しやすい。ここで、体液吸収用当て材の液透過領域が圧縮変形しにくいと、着用者の動きに追随して液透過領域が圧縮変形せず、そのためトップシートが着用者の肌と擦れるので、摩擦により肌が刺激される。これに対して、体液吸収用当て材の液透過領域が圧縮変形しやすいと、着用者の動きに対する追随性が高まり、液透過領域が着用者の動きに追随して容易に圧縮変形することで、トップシートと着用者の肌との間の摩擦が軽減する。よって、着用時に摩擦による肌への刺激を抑えることができるので、体液吸収用当て材の使用感を向上することができる。このように、本発明の体液吸収用当て材は、着用者の肌に接触するトップシートにアロエ抽出成分などの薬剤を塗布することなく、また、トップシートを立体的な形状とすることなく、着用時に良好な使用感を得ることができる。
本実施形態の体液吸収用当て材の平面図である。 本実施形態の体液吸収用当て材の底面図である。 図1のA-A断面図である。
以下、本発明の体液吸収用当て材の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の体液吸収用当て材は着用者の下着などの衣類や直接皮膚に装着されて、おりもの、経血、汗、尿などの体液を吸収するために使用されるものであり、着用時に着用者の肌に接触する側の表面層をなすトップシートと、裏面層をなすバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置されて体液を吸収する吸収体とを少なくとも備えた複数層構造を有している。体液吸収用当て材としては、例えばおりものシート(パンティライナー)、生理用ナプキン、失禁用パッド、汗取りシートなどを例示することができる。
図1~図3は、本発明の体液吸収用当て材の一実施形態を示す。本実施形態の体液吸収用当て材1は、おりものシートであり、着用者の肌に接触する表側からトップシート2、吸収体3及びバックシート4がこの順で積層された3層構造をなしている。バックシート4側の裏面には、体液吸収用当て材1を下着などの衣類に貼り付けるための粘着層5が形成されている。
体液吸収用当て材1の厚み及び大きさは、特に限定されるものではなく、着用部位に応じて厚み及び大きさを適宜設定することができる。また、体液吸収用当て材1の形状も、特に限定されるものではなく、本実施形態では平面視で略瓢箪形状を呈しているが、着用部位に応じて長方形状、正方形状、円形状、楕円形状、小判形状、多角形状など、他の種々の形状とすることができる。
トップシート2は、着用者の皮膚に接触して体液を透過させることで、下層の吸収体3に体液を浸透させる液透過性を有している。トップシート2は、液透過性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば織物、編物、不織布、フェルトなどを用いることができる。その中でも、肌触りの良さ、肌への低刺激性、吸収性に優れるなどの点から不織布が好ましい。
また、トップシート2を構成する素材も、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維などの合成繊維;綿、シルク、パルプ、羊毛、麻などの天然繊維;レーヨン繊維、アセテート繊維などの半合成繊維;及び各種繊維を混ぜた繊維(混紡品、混繊品)を挙げることができる。その中でも、肌触りの良さ、肌への低刺激性などの点から天然繊維が好ましく、特に綿が好ましい。トップシート2は、単層に限らず、複数層以上の積層体で構成されていてもよい。
吸収体3は、体液の吸収性を有していれば特に限定されるものではなく、一般に生理用ナプキンやパンティライナー、おしめ、汗取りシートなどに用いられている、例えば吸水性パルプ、吸水性ポリマーなどの公知の吸収材や、織物、編物、不織布又はパルプ製品などから構成される繊維構造物を用いることができる。その中でも、肌触りが良く、吸収性に優れる点から、天然繊維及び合成繊維からなる集積体(例えば不織布)を用いることが好ましい。天然繊維としては、例えば綿、シルク、パルプ、羊毛、麻などを挙げることができる。このような天然繊維の中でも、アレルギーなどの接触性皮膚炎が起こりにくく、かぶれにくく、かつ吸収性に優れる点から、(タンパク質系成分でない)綿やパルプなどのセルロース系繊維が好ましい。また、合成繊維としては、例えばナイロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、エチレン酢酸ビニル繊維、ウレタン繊維などを挙げることができる。また、レーヨン繊維、アセテート繊維、キュプラなどの半合成繊維、及び各種繊維の混紡品、混繊品を用いることもできる。その中でも、ドライ感及び風合いの点から、エチレン酢酸ビニル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などの合成繊維又はそれらの複合繊維が好ましい。複合繊維としては、ポリエチレン/ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートを含む)複合繊維、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、エチレン酢酸ビニル/ポリプロピレン複合繊維などを挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上の組み合わせの例としては、セルロース系繊維と複合繊維の組み合わせなどが挙げられ、その配合割合は、例えば4:6~8:2とすることができる。
バックシート4は、吸収体3に吸収された体液の外部への流出を防止する液不透過性を有している。バックシート4は、液不透過性を有していれば特に限定されるものではなく、例えばフィルム、SMSなどの液不透過性の不織布、スパンボンド不織布やポイントボンド不織布などに樹脂フィルムがラミネートされたものなどを用いることもできる。液不透過性フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリビニルアルコール、セロファン、塩化ビニルなどからなるフィルムもしくはこれらの多層フィルムを挙げることができる。
上述した不織布は、湿式抄紙法、乾式抄紙法、スパンボンド法、メルトブロー法、ラテックス樹脂ボンド法、溶剤ボンド法、スティッチボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、サーマルボンド法、エアースルー法、エアレイド法などの方法により製造することができる。その中でも、スパンレース法、サーマルボンド法、エアースルー法、エアレイド法、ニードルパンチ法、スパンボンド法などの方法が好ましく、これらの方法では風合いがよくかつ、接着剤、溶剤を用いないため、肌への安全性を高くすることができる。
トップシート2、吸収体3及びバックシート4を貼り合わせる方法は特に限定されるものではなく、水溶性の接着剤(例えばアクリル系水溶性接着剤)や非水溶性接着剤(例えばゴム系ホットメルト、オレフィン系ホットメルト)などの接着剤により接着することができる。また、トップシート2、吸収体3及びバックシート4の外周縁を全周にわたって圧着(例えば熱圧着、超音波圧着)することで、各シート同士を圧着部6により互いに固定してもよい。なお、圧着部6は必ずしも形成する必要はない。
粘着層5は、粘着剤をバックシート4に塗布することなどにより設けられる。粘着層5に用いられる粘着剤は、体液吸収用当て材1を下着などに貼り付けることができるものであれば特に限定されず、例えば、水溶性の接着剤(例えばアクリル系水溶性接着剤)や非水溶性接着剤(例えばゴム系ホットメルト、オレフィン系ホットメルト)などの接着剤を挙げることができる。その中でも、その他の粘着剤に比べて下着に対する接着力に優れる点から非水溶性接着剤が好ましく、ゴム系ホットメルトがより好ましい。粘着層5は、バックシート4に対してほぼ全域を覆うように設けられていてもよいし、バックシート4に対して部分的(図2では一定間隔をあけたストライプ状)に設けられていてもよい。
なお、体液吸収用当て材1は、必ずしも上述した3層構造に限られず、例えばトップシート2と吸収体3との間に、透液効果、拡散効果又は表面側への体液の逆戻りを止める効果を有するシートを設けるなど、4層以上の層構造としてもよい。
上記構成を有する本実施形態の体液吸収用当て材1の初期厚みTは、特に限定されるものではないが、初期厚みTが厚すぎると、ごわつきにより使用者が違和感を覚える一方、薄すぎると、反発性が低いのでヨレ・ズレが生じやすく、着用者が長時間使用しづらくなる傾向がある。そのため、体液吸収用当て材1の初期厚みTは、0.5mm以上5mm以下が好ましい。ここで、「初期厚みT」とは、体液の吸収前であって何らの荷重がかかっていない状態の体液吸収用当て材1の厚みをいう。
上記構成を有する本実施形態の体液吸収用当て材1は、トップシート2側から液透過領域Fに60gf/cmの荷重をかけた際の圧縮変形率Tが0.52以上であり、好ましくは0.70以下であり、さらに好ましくは0.56以上0.60以下である。
ここで、液透過領域Fとは、着用時に着用者の体液排出部と対向する領域をいい、本実施形態においては、図1において一点鎖線で示すように、体液吸収用当て材1の略中央部とされている。なお、液透過領域Fの位置や大きさは、体液吸収用当て材1の着用部位や着用部位への装着の仕方などに応じて適宜調整すればよく、特に限定されるものではない。なお、体液吸収用当て材1の液透過領域Fを含む全域(圧着部6を除く)において、トップシート2側から60gf/cmの荷重をかけた際の圧縮変形率Tが0.52以上、好ましくは0.70以下、さらに好ましくは0.56以上0.60以下であってもよい。
圧縮変形率Tは、式(1):T=(T-T)/Tで表されるものである。なお、式(1)において、Tは、トップシート2側から0.5gf/cmの荷重をかけた際の体液吸収用当て材1の厚み(mm)であり、Tは、トップシート2側から60gf/cmの荷重をかけた際の体液吸収用当て材1の厚み(mm)である。
圧縮変形率Tは、体液吸収用当て材1の圧縮荷重下における変形のしやすさを示す指標である。圧縮変形率Tは、値が大きい程、体液吸収用当て材1が圧縮変形しやすいことを示すが、この圧縮変形のしやすさは、着用時に着用者の動きが発生したときに着用者の動きに対する追随性が優れることと相関がある。圧縮変形率Tが0.52以上、好ましくは0.56以上であると、体液吸収用当て材1が着用者の動きに追随して容易に圧縮変形するので、液透過領域Fにおいてはトップシート2が着用者の肌と擦れることが抑制され、トップシート2と着用者の肌との間の摩擦が軽減する。よって、着用時に摩擦による肌への刺激を抑えることができるという効果を奏する。
一方で、圧縮変形率Tの値が大きすぎると、体液吸収用当て材1の変形度合いが大きくなることから、体液吸収用当て材1の保形性が維持されにくく、着用者にとって着け心地が頼りなくて使用感に劣るものとなる他、多量の体液を吸収する場合に横漏れが生じるおそれがある。そのため、体液吸収用当て材の着け心地を良好にしかつ横漏れを効果的に防止するためには、圧縮変形率Tは0.70以下であることが好ましく、0.60以下であることが特に好ましい。
圧縮変形率Tは、カトーテック株式会社製の圧縮試験機(KES-G5)を用いて測定することができる。具体的には、体液吸収用当て材1をトップシート2側が上になるように測定台にガムテープなどを用いて固定する。そして、体液吸収用当て材1の中央部の液透過領域Fを試験機のセンサーで圧縮し、センサーにより液透過領域Fを圧縮する荷重が0.5gf/cmのときの体液吸収用当て材1の厚みT(mm)を測定する。また、センサーにより液透過領域Fを圧縮する荷重が60gf/cmのときの体液吸収用当て材1の厚みT(mm)を測定する。
本実施形態の体液吸収用当て材1によれば、着用時において、着用者の例えば歩行や着席などの動きにより、着用者の肌に接触するトップシート2側から体液吸収用当て材1に対して荷重がかかった際に、着用者の体液排出部と対向する液透過領域Fが圧縮変形しやすい。そのため、体液吸収用当て材1の着用者の動きに対する追随性が高まり、液透過領域Fが着用者の動きに追随して容易に圧縮変形することで、トップシート2と着用者の肌との間の摩擦が軽減する。よって、着用時に摩擦による肌への刺激を抑えることができるので、体液吸収用当て材1の使用感を向上することができる。このように、本実施形態の体液吸収用当て材1は、着用者の肌に接触するトップシート2にアロエ抽出成分などの薬剤を塗布することなく、また、トップシート2を立体的な形状とすることなく、着用時に良好な使用感を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態の体液吸収用当て材1は、トップシート2側の表面(圧着部6を除く)にエンボス加工などによる凹凸部が形成されていないが、エンボス加工などによる凹凸部が形成されていてもよい。
また、上記実施形態の体液吸収用当て材1では、トップシート2、吸収体3及びバックシート4は、同じ大きさ及び形状であり、圧着部6は、吸収体3をトップシート2及びバックシート4の間に挟んだ状態で熱圧着加工(エンボス加工)などすることで形成されている。しかし、吸収体3をトップシート2及びバックシート4よりも一回り小さく形成し、体液吸収用当て材1の外周縁部の全域にわたってトップシート2及びバックシート4の間に吸収体4を挟まずに、トップシート2及びバックシート4だけを熱圧着加工(エンボス加工)などすることで、圧着部6を形成してもよい。
また、上記実施形態の体液吸収用当て材1では、圧着部6が、体液吸収用当て材1の外周縁に設けられているが、外周縁よりも内側に外周縁に沿って一周にわたり設けられていてもよい。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明の内容は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例は、トップシート、吸収体及びバックシートの3層構造を有する体液吸収用当て材(おりものシート)であり、各例の体液吸収用当て材の初期厚み(mm)及び各層の素材・目付(g/m)は以下の表1の通りであり、各例の体液吸収用当て材の圧縮変形率は以下の表2の通りである。なお、体液吸収用当て材の圧縮変形率の測定方法は上述した通りである。
Figure 0007378926000001
各例の体液吸収用当て材について、30人の被験者に着用してもらった後、歩行してもらい、着用中の使用感に対する官能評価を行った。使用感の評価は、「局部及び太腿の付け根などの局部周辺部の動きに追従して体液吸収用当て材が変形し、擦れる感覚があまりない」という観点を主な判断基準とし、その結果、使用感が良いと判断した人数が25~30人以上の場合を◎、10人以上24人未満の場合を○、10人未満の場合を×と評価した。その評価結果を以下の表2に示す。
Figure 0007378926000002
表2の結果から、圧縮変形率が0.52未満の比較例1~3では、被験者の動き(歩行)に際して体液吸収用当て材の圧縮変形があまり感じられることがなく、体液吸収用当て材が擦れると感じられるのに対して、圧縮変形率が0.52以上の実施例1~4では、被験者の動き(歩行)に追随して体液吸収用当て材が容易に圧縮変形しているように感じられ、体液吸収用当て材が擦れないと感じられることが確認された。よって、本発明の体液吸収用当て材は、着用時にトップシートと着用者の肌との間の摩擦が軽減し、摩擦による肌への刺激が抑えられるので、体液吸収用当て材の快適性が向上し、使用感を良好にできることが分かる。
なお、圧縮変形率が0.52以上の実施例1~4の中でも、圧縮変形率が0.60以下の実施例3,4が最も使用感が良いと感じられることが確認された。これは、圧縮変形率が0.70以下の中でも特に0.60以下の体液吸収用当て材は、被験者の動き(歩行)に際して過度に圧縮変形せず、体液吸収用当て材の保形性が維持されることから、着用者にとって着け心地が良好であるうえ、横漏れの心配も少ないと感じられたことが要因であると考えられる。よって、圧縮変形率を特に0.60以下とすることで、体液吸収用当て材体液吸収用当て材の使用感をさらに向上できることが分かる。
1 体液吸収用当て材
2 トップシート
3 吸収体
4 バックシート
F 液透過領域

Claims (3)

  1. 着用者の肌に接触する側の表面層をなすトップシートと、裏面層をなすバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体との3層構造をなす体液吸収用当て材であって、
    前記トップシートは、天然繊維を素材としたエアスルー法で製造される不織布からなり、前記吸収体が合成繊維を素材としたエアスルー法で製造される不織布からなり、前記バックシートが液不透過性フィルムを含み、
    前記トップシート側から液透過領域に60gf/cmの荷重をかけた際の圧縮変形率が0.52以上である、体液吸収用当て材。
  2. 前記圧縮変形率が0.70以下である、請求項1に記載の体液吸収用当て材。
  3. 前記圧縮変形率が0.56以上0.60以下である、請求項1又は2に記載の体液吸収用当て材。
JP2018226386A 2018-12-03 2018-12-03 体液吸収用当て材 Active JP7378926B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018226386A JP7378926B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 体液吸収用当て材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018226386A JP7378926B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 体液吸収用当て材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020089424A JP2020089424A (ja) 2020-06-11
JP7378926B2 true JP7378926B2 (ja) 2023-11-14

Family

ID=71013299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018226386A Active JP7378926B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 体液吸収用当て材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7378926B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004049529A (ja) 2002-07-19 2004-02-19 Kao Corp 吸収性物品
JP2007037660A (ja) 2005-08-01 2007-02-15 Uni Charm Corp 生理用ナプキン

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004049529A (ja) 2002-07-19 2004-02-19 Kao Corp 吸収性物品
JP2007037660A (ja) 2005-08-01 2007-02-15 Uni Charm Corp 生理用ナプキン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020089424A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6169338B2 (ja) 吸収体及びこれを用いた吸収性物品
EP3156017A1 (en) Absorbent product
TW200304366A (en) Absorbent article
KR20090110359A (ko) 흡수성 물품
JP2016116714A (ja) 吸収性物品
CN111050720A (zh) 吸收性物品
JP6315806B2 (ja) 軽失禁パッド
TW201707664A (zh) 吸收性物品
KR102592392B1 (ko) 흡수성 물품
JP6768285B2 (ja) 体液吸収用当て材
US20200188191A1 (en) Absorbent article
JP6265329B2 (ja) 吸収性物品及びその製造方法
JP2004229766A (ja) 吸収性物品およびその製造方法
JP2021101926A (ja) 吸収性物品
JP7378926B2 (ja) 体液吸収用当て材
WO2018029785A1 (ja) 吸収性物品
JP2017153768A (ja) 吸収性物品
JP6584768B2 (ja) 体液吸収用当て材
WO2022030495A1 (ja) 体液吸収性物品
JP4061148B2 (ja) 吸収性物品
TWI826666B (zh) 吸收性物品
JP7325847B2 (ja) 衛生吸収具
JP7372854B2 (ja) 吸収性物品
JP7454457B2 (ja) 吸収性物品
JP7295744B2 (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221101

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20221213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230227

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230829

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7378926

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150