JP2004048955A - 直動型変位拡大機構及びその作製方法 - Google Patents

直動型変位拡大機構及びその作製方法 Download PDF

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Takeshi Yano
矢野 健
Toshiro Higuchi
樋口 俊郎
Arata Inoue
井上 亜良太
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Abstract

【課題】大きい発生変位を得ることができるにもかかわらず、小型でコンパクトな直動型変位拡大機構及びその作製方法を提供する。
【解決手段】圧電アクチュエータ素子101及びベース102が内側に配置されるように、ほぼΓ形状を有する第1のアーム113と第2のアーム114を配置し、前記圧電アクチュエータ素子101を中心にして左右対称に配置されるとともに、第1のアーム113と第2のアーム114の先端にそれぞれ固定され、互いにハの字を逆にした位置関係になるように配置されるとともに、それぞれの先端部に接合されるセンターピース117を有する第1の板ばね115および第2の板ばね116とを備え、圧電アクチュエータ素子101の駆動により変位が発生すると、第1のアーム113および第2のアーム114の先端は互いに距離を縮めるように変位し、前記逆ハの字をなす第1および第2の板ばね115,116は、センターピース117を突き出すように変位をする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電アクチュエータ素子が発生する機械的変位を拡大する変位拡大機構に係り、特に拡大された変位が直線的な変位であるような直動型変位拡大機構及びその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧電アクチュエータ素子は、電気エネルギから機械エネルギに変換する変換効率が高く、現代社会の重要な課題である省エネルギに合致するものである。また、印加される電圧を変えることにより、比較的簡単に、発生する変位を可変にすることが可能であり、制御性に大変優れた特徴がある。また、大変速い電圧変化にも対応可能である。
【0003】
しかし、この圧電アクチュエータ素子の駆動により発生する変位は、一般的には10〜20μm、特に大きな発生変位を持つものでも100μmを越えない。そのために、圧電アクチュエータ素子の応用範囲はどうしても限定される傾向がある。この限界を超えるために、圧電アクチュエータ素子の駆動により発生する変位を機械的に拡大するいわゆる変位拡大機構がある。
【0004】
変位拡大機構を構成する基本技術原理としては「てこ機構」が良く知られている。てこ機構は大変優れた技術原理であり、これを応用して一般に大変優れた変位拡大機構を構成することができる。しかし、てこ機構の場合には、拡大された変位は、一般にアームの根元付近に回転中心を有する回転運動となる。変位拡大機構で拡大された変位としては、回転運動でも良い応用もあるが、例えばパンチ加工の駆動源として用いる場合等、直線運動が必要な場合も多い。直線運動を発生させる変位拡大機構は直動型変位拡大機構と呼ばれる。
【0005】
図7は従来の直動型変位拡大機構の構成図である。
【0006】
この図7において、圧電アクチュエータ素子1は、ほぼU形状をなすベース2の底部に固定されている。この圧電アクチュエータ素子1の他の一端には、圧電アクチュエータ素子1の駆動により発生する変位を第2、第4のヒンジ6,9に伝えるためのキャップ3が取り付けられている。
【0007】
U字形状のベース2の上端の一方には第1のヒンジ4の一端が接合され、この第1のヒンジ4の他端はほぼ直線状の第1のアーム5の下端に接合されている。この第1のアーム5には、また、第1のヒンジ4と所定の距離を保つ位置に第2のヒンジ6の一端が接合され、この第2のヒンジ6の他端はキャップ3に接合されている。
【0008】
同様にして、これらと左右対称な構造を持つように、第3のヒンジ7、第2のアーム8、第4のヒンジ9が接合されている。第1のアーム5および第2のアーム8の上端の間には、ハの字を逆にした位置関係で第1の板ばね10および第2の板ばね11が配置されている。また、第1の板ばね10と第2の板ばね11が結合される逆ハの字の先端部分にはセンターピース12が接合されている。
【0009】
そこで、圧電アクチュエータ素子1の駆動により変位が発生すると、第1のアーム5および第2のアーム8は、各々てこ機構として動作し、第1のアーム5と第2のアーム8の上端間の距離を拡大するように互いに変位する。すると、逆ハの字をなす第1の板ばね10および第2の板ばね11はその位置関係が平らになる方向に変形し、結果的にセンターピース12を押し上げるように変位するので、この場合に発生する変位は直線運動になる。各部分の変位を図中では矢印で示した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の図7に示す直動型変位拡大機構は、全体の大きさ、特に長さ寸法が大きい。特に大きい発生変位が要求される場合には、変位拡大率を大きくするために、第1のアーム5および第2のアーム8の長さ寸法をさらに長くする必要があり、必然的に全体の長さ寸法が大きくなることは避けられない。このため、小型の変位拡大機構が要求される用途に対して対応することが困難であった。
【0011】
本発明は、上記状況に鑑みて、大きい発生変位を得ることができるにもかかわらず、小型でコンパクトな直動型変位拡大機構及びその作製方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕直動型変位拡大機構において、圧電アクチュエータ素子と、この圧電アクチュエータ素子の先端に固定されるキャップと、前記圧電アクチュエータ素子の基端が底部に固定されるほぼU形状をなすベースと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記ベースの左側先端部に固定される第1のヒンジと、この第1のヒンジから所定の間隔をおいて前記キャップの左側先端部に固定される第2のヒンジと、前記ベースの右側先端部に固定される第3のヒンジと、前記キャップの右側先端部に固定される第4のヒンジと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1〜第4のヒンジに固定され、前記ベースが内側になるように配置されるほぼΓ形状を有する第1のアームおよび第2のアームと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1のアームおよび第2のアームの先端にそれぞれ固定され、互いにハの字を逆にした位置関係になるように配置されるとともに、それぞれの先端部に接合されるセンターピースを有する第1の板ばねおよび第2の板ばねとを備え、前記圧電アクチュエータ素子の駆動により変位が発生すると、前記第1のアームおよび第2のアームの先端は互いに距離を縮めるように変位し、前記逆ハの字をなす第1および第2の板ばねは、前記センターピースを突き出すように変位をすることを特徴とする。
【0013】
〔2〕上記〔1〕記載の直動型変位拡大機構において、前記第1および第2の板ばねは、各々の両端部の2箇所に板厚の薄い部分が形成されることを特徴とする。
【0014】
〔3〕直動型変位拡大機構の作製方法において、(a)あらかじめ、圧電アクチュエータ素子と、この圧電アクチュエータ素子の先端に固定されるキャップと、前記圧電アクチュエータ素子の基端が底部に固定されるほぼU形状をなすベースと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記ベースの左側先端部に固定される第1のヒンジと、この第1のヒンジから所定の間隔をおいて前記キャップの左側先端部に固定される第2のヒンジと、前記ベースの右側先端部に固定される第3のヒンジと、前記キャップの右端先端部に固定される第4のヒンジと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1〜第4のヒンジに固定され、前記ベースが内側になるように配置されるほぼΓ形状を有する第1のアームおよび第2のアームとをワイヤカット放電加工等の一体加工手段により作製し、(b)前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1のアームと第2のアームの先端にそれぞれ固定され、互いにハの字を逆にした位置関係になるように配置される第1の板ばねおよび第2の板ばねと、そのそれぞれの先端部に接合されるセンターピースとを別体として作製し、(c)前記第1のアームおよび第2のアームに前記第1の板ばねおよび第2の板ばねの基部をそれぞれ一体接合することを特徴とする。
【0015】
〔4〕直動型変位拡大機構の作製方法において、(a)あらかじめ、圧電アクチュエータ素子と、この圧電アクチュエータ素子の先端に固定されるキャップと、前記圧電アクチュエータ素子の基端が底部に固定されるほぼU形状をなすベースと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記ベースの左側先端部に固定される第1のヒンジと、この第1のヒンジから所定の間隔をおいて前記キャップの左側先端部に固定される第2のヒンジと、前記ベースの右側先端部に固定される第3のヒンジと、前記キャップの右側先端部に固定される第4のヒンジと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1〜第4のヒンジに固定され、前記ベースが内側になるように配置されるほぼΓ形状を有する第1のアームおよび第2のアームとをワイヤカット放電加工等の一体加工手段により作製し、(b)前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1のアームと第2のアームの先端にそれぞれ固定され、互いにハの字を逆にした位置関係になるように配置される第1の板ばねおよび第2の板ばねとセンターピースとを一体的に作製し、前記第1のアームおよび第2のアームに前記第1の板ばねおよび第2の板ばねの基部をそれぞれ一体接合することを特徴とする。
【0016】
〔5〕上記〔3〕記載の直動型変位拡大機構の作製方法において、前記第1の板ばね、第2の板ばねは、カーボンファイバーを含む素材よりなることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の第1実施例を示す直動型変位拡大機構の構成図である。
【0019】
この図において、圧電アクチュエータ素子101は、ほぼ英文字のU形状をなすベース102の底部に固定されている。圧電アクチュエータ素子101の他の一端には、圧電アクチュエータ素子101の発生する変位を第2、第4のヒンジ105,107に伝えるためのキャップ103が取り付けられている。
【0020】
U形状のベース102の上端の一方には第1のヒンジ104の一端が接合されている。第1のヒンジ104の他端は、ほぼギリシャ文字のΓ形状をなす第1のアーム113の上部内側に接合されている。第1のアーム113の上部内側には第1のヒンジ104と所定の距離を保つ位置に第2のヒンジ105が接合されている。第2のヒンジ105の他端はベース102に接合されている。
【0021】
同様にして、これらと左右対称な構造を持つように、第3のヒンジ106、第2のアーム114、および第4のヒンジ107が配置されている。第1のアーム113および第2のアーム114の先端の間には、ハの字を上下逆にした位置関係で第1の板ばね115および第2の板ばね116が配置されている。また、第1の板ばね115と第2の板ばね116が接合される逆ハの字の先端部分にはセンターピース117が接合されている。
【0022】
圧電アクチュエータ素子101の駆動により変位が発生すると、第1のアーム113および第2のアーム114は、各々てこ機構として動作し、第1のアーム113と第2のアーム114の先端間の距離を互いに狭めるように変位する。すると、逆ハの字をなす第1の板ばね115および第2の板ばね116はセンターピース117を下方向に突き出すように変位する。
【0023】
ここで、変位拡大機構の変位拡大率を大きくすることを考えてみる。
【0024】
図1の構造における変位拡大率は、第1のヒンジ104〜第4のヒンジ107および第1のアーム113と第2のアーム114で構成される第1段目の変位拡大機構の持つ変位拡大率と、第1の板ばね115および第2の板ばね116により構成される第2段目の変位拡大機構の持つ変位拡大率との積で決まる。
【0025】
第2段目の変位拡大率は、第1の板ばね115および第2の板ばね116の水平から計った角度をθとするとき1/tanθで決定されるが、θに対する選択の自由度が少ないため、変位拡大率に関しては主として第1段目の変位拡大機構に支配される。
【0026】
第1段目の変位拡大率は、第1のアーム113および第2のアーム114をてこ機構として、第1のヒンジ104と第2のヒンジ105の間の距離と第1のアーム113の長さの比で決定される。従って、第1段目の変位拡大率を高めるにはアームが長い方が有利である。
【0027】
本発明による構造では、アームの長さは変位拡大機構の長さ寸法を最大限に活用することが可能である。具体的には、(1)圧電アクチュエータ素子101の長さ寸法、(2)U形状ベース102の底部の厚さ寸法、(3)第1〜第4のヒンジ104〜107の長さ寸法、の3つを加えた寸法をアームの長さ寸法とすることが可能であり、従って、小型でありながら、比較的大きな変位拡大率を持った変位拡大機構の実現が可能である。
【0028】
ところで、従来の直動型変位拡大機構に比して考慮しなければならない点がある。それは、図7に示した従来の直動型変位拡大機構の場合には、変位拡大に伴って第1の板ばね10および第2の板ばね11に加わる力は外方向への引っ張り力であったが、本発明の場合に第1の板ばね115および第2の板ばね116に加わる力は圧縮力になるということである。
【0029】
ここで、図2に本発明の第2実施例を示す直動型変位拡大機構の板ばねの構成図を示す。
【0030】
内方向への圧縮力が第1の板ばね115および第2の板ばね116に加わった時、板厚が薄い、またその板厚の薄い部分の長さが長い場合には、第1の板ばね115または第2の板ばね116が座屈を起こす可能性がある。変位拡大に伴う第1の板ばね115および第2の板ばね116の座窟による変形は、図2(a)に示すように、2つの部分で曲げ変形が起こる。つまり、板ばねの両端付近の曲げ変形が大きく、中央部では曲げ変形はほとんど起こらない。そこで、第2の実施形態として、図2(b)に示すように、第1の板ばね115および第2の板ばね116の中央部分に厚い部分118、両端部分の2箇所に薄い部分119,120を形成し、全体の厚さを一定ではなくすることにより座屈を防ぐことができる。
【0031】
また、この変位拡大機構を低コストで製造するために以下のように構成する。
【0032】
図3は本発明の実施例を示す直動型変位拡大機構の作製方法の説明図である。
【0033】
まず、図3(a)に示すように、圧電アクチュエータ素子101、キャップ103、第1〜第4のヒンジ104,105,106,107、第1、第2アーム113,114をワイヤカット放電加工等の一体加工手段により作製する。
【0034】
一方、別個に、図3(b)に示すように、第1の板ばね115、第2の板ばね116、およびセンターピース117を接合して作製する。
【0035】
そこで、図3(c)に示すように、第1、第2のアーム113,114の先端113A,114Aに第1、第2の板ばね115と116の基部115A,116Aをそれぞれ接合して、一体化する。
【0036】
このように、低コストで製造するための工法としては、ワイヤカット放電加工等の一体加工手段が適用できる。しかし、ワイヤカット放電加工を全部位の作製に適用する場合の一番の問題は、第1の板ばね115および第2の板ばね116部分の加工である。ワイヤカット放電加工中には、素材内部にたまった歪エネルギを放出するのに伴って、微小な変形を伴うことが多い。
【0037】
この微小な変形は、厚さが厚い部分118については問題になり難いが、第1の板ばね115および第2の板ばね116の両端部分は厚さが薄い部分119,120となるため、例えば0.3mmの板厚に対して仮に0.1mmの変形があった場合には、最終的に板厚の誤差が30%にも達してしまう。
【0038】
そこで、第1の板ばね115および第2の板ばね116、およびセンターピース117の部分を第1段目の変位拡大機構とは別に作製した後、第1のアーム113と第2のアーム114、および第1の板ばね115、第2の板ばね116とセンターピース117部分とを溶接、接着等の工法により接合する。これにより微小な変形を防ぎ、さらに低コスト化を図ることができる。
【0039】
図4はその板ばねおよびセンターピースの組み立て体の作製方法の説明図である。
【0040】
まず、図4(a)に示すように、厚さがD1 の板状の素材121を用意して、図4(b)に示すように、その板状の素材121の両端部を切削して薄い部分122,123を形成した第1および第2の板ばね125を作製する。なお、124は板ばね125の厚い部分、121A、121Bは板ばね125の両端部である。
【0041】
一方、板状の素材(図示なし)から、図4(c)に示すように、センターピース126を形成する。
【0042】
そこで、図4(d)に示すように、第1および第2の板ばね125のそれぞれの両端部121Aまたは121Bをセンターピース126の両端の隅部126A,126Bに溶接や接着により固定する。
【0043】
このように、この実施例では、板ばね125およびセンターピース126は板状の素材から成型するようにした。
【0044】
図5はその板ばねの作製方法の説明図である。
【0045】
まず、図5(a)に示すように、カーボンファイバーを含む板状の素材130を用意する。
【0046】
次に、図5(b)に示すように、板ばね131に成形する。その成形方法は、図4(a)と図4(b)と同様である。
【0047】
図6は本発明のセンターピースと板ばねが板状の素材から一体成型される実施例を示す工程断面図である。
【0048】
(1)まず、図6(a)に示すように、長い板状の素材140を用意する。
【0049】
(2)次に、図6(b)に示すように、その板状の素材140に板厚の薄い部分141を形成して、中央に板厚の厚いセンターピース142と板厚の厚い部分143,144を有するセンターピース142のアームを加工する。
【0050】
(3)次に、図6(c)に示すように、常態では逆「へ」の字形状になるように成形される。
【0051】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0052】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0053】
(A)U形状のベースの両脇の部分を有効に利用するために、アームをΓ形状に成形して、U形状のベースの両端に配置することにより、第1のアームおよび第2のアームの長さ寸法は、変位拡大機構の全体の長さ寸法分を無駄なく利用することができ、小型でコンパクトなものにすることができる。
【0054】
(B)第1の板ばねおよび第2の板ばねについては、各々の厚い板部材の基端の2箇所に板厚の薄い部分を形成するようにしたので、的確に動作するとともに座屈を防止することができる。
【0055】
(C)第1の板ばねと第2の板ばね、およびセンターピースは別体としてあらかじめ接合して作製した後、ワイヤカット放電加工等の一体加工手段により作製した別成形の第1段目の変位拡大機構に第1のアームおよび第2のアームを溶接、接着等の手段により一体接合するようにしたので、低コストで作製することができ、かつセンターピース部分の質量を軽くできため、高速の応答を可能にすることができる。
【0056】
(D)第1の板ばね、第2の板ばねは、カーボンファイバーを含む素材により作製するようにしたので、長寿命で、かつ信頼性が高い板ばね機構を提供することができる。
【0057】
(E)第1の板ばね、第2の板ばねおよびセンターピースは、板状の素材から一体成型されるようにしたので、作製が容易で低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す直動型変位拡大機構の構成図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す直動型変位拡大機構の板ばねの構成図である。
【図3】本発明の実施例を示す直動型変位拡大機構の作製方法の説明図である。
【図4】本発明の実施例を示す直動型変位拡大機構の板ばねおよびセンターピースの組み立て体の作製方法の説明図である。
【図5】本発明の実施例を示す直動型変位拡大機構の板ばねの製作方法の説明図である。
【図6】本発明のセンターピースと板ばねが板状の素材から一体成型される実施例を示す工程断面図である。
【図7】従来の直動型変位拡大機構の構成図である。
【符号の説明】
101  圧電アクチュエータ素子
102  U形状をなすベース
103  キャップ
104  第1のヒンジ
105  第2のヒンジ
106  第3のヒンジ
107  第4のヒンジ
113  第1のアーム
113A,114A  アームの先端
114  第2のアーム
115  第1の板ばね
115A,116A  板ばねの基部
116  第2の板ばね
117,126,142  センターピース
118,124  板ばねの厚い部分(中央部分)
119,120,122,123  板ばねの薄い部分(両端部分)
121  板状の素材
121A,121B  板ばねの両端部
125,131  板ばね
126A,126B  センターピース両端の隅部
130  カーボンファイバーを含む板状の素材
140  長い板状の素材
141  板厚の薄い部分
143,144  板厚の厚い部分

Claims (5)

  1. (a)圧電アクチュエータ素子と、
    (b)該圧電アクチュエータ素子の先端に固定されるキャップと、
    (c)前記圧電アクチュエータ素子の基端が底部に固定されるほぼU形状をなすベースと、
    (d)前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記ベースの左側先端部に固定される第1のヒンジと、該第1のヒンジから所定の間隔をおいて前記キャップの左側先端部に固定される第2のヒンジと、前記ベースの右側先端部に固定される第3のヒンジと、前記キャップの右側先端部に固定される第4のヒンジと、
    (e)前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1〜第4のヒンジに固定され、前記ベースが内側になるように配置されるほぼΓ形状を有する第1のアームおよび第2のアームと、
    (f)前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1のアームおよび第2のアームの先端にそれぞれ固定され、互いにハの字を逆にした位置関係になるように配置されるとともに、それぞれの先端部に接合されるセンターピースを有する第1の板ばねおよび第2の板ばねとを備え、
    (g)前記圧電アクチュエータ素子の駆動により変位が発生すると、前記第1のアームおよび第2のアームの先端は互いに距離を縮めるように変位し、前記逆ハの字をなす第1および第2の板ばねは、前記センターピースを突き出すように変位をすることを特徴とする直動型変位拡大機構。
  2. 請求項1記載の直動型変位拡大機構において、前記第1および第2の板ばねは、各々の両端部の2箇所に板厚の薄い部分が形成されることを特徴とする直動型変位拡大機構。
  3. (a)あらかじめ、圧電アクチュエータ素子と、該圧電アクチュエータ素子の先端に固定されるキャップと、前記圧電アクチュエータ素子の基端が底部に固定されるほぼU形状をなすベースと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記ベースの左側先端部に固定される第1のヒンジと、該第1のヒンジから所定の間隔をおいて前記キャップの左側先端部に固定される第2のヒンジと、前記ベースの右側先端部に固定される第3のヒンジと、前記キャップの右側先端部に固定される第4のヒンジと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1〜第4のヒンジに固定され、前記ベースが内側になるように配置されるほぼΓ形状を有する第1のアームおよび第2のアームとをワイヤカット放電加工等の一体加工手段により作製し、
    (b)前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1のアームと第2のアームの先端にそれぞれ固定され、互いにハの字を逆にした位置関係になるように配置される第1の板ばねおよび第2の板ばねと、そのそれぞれの先端部に接合されるセンターピースとを別体として作製し、
    (c)前記第1のアームおよび第2のアームに前記第1の板ばねおよび第2の板ばねの基部をそれぞれ一体接合することを特徴とする直動型変位拡大機構の作製方法。
  4. (a)あらかじめ、圧電アクチュエータ素子と、該圧電アクチュエータ素子の先端に固定されるキャップと、前記圧電アクチュエータ素子の基端が底部に固定されるほぼU形状をなすベースと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記ベースの左側先端部に固定される第1のヒンジと、該第1のヒンジから所定の間隔をおいて前記キャップの左側先端部に固定される第2のヒンジと、前記ベースの右側先端部に固定される第3のヒンジと、前記キャップの右側先端部に固定される第4のヒンジと、前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1〜第4のヒンジに固定され、前記ベースが内側になるように配置されるほぼΓ形状を有する第1のアームおよび第2のアームとをワイヤカット放電加工等の一体加工手段により作製し、
    (b)前記圧電アクチュエータ素子を中心にして左右対称に配置されるとともに、前記第1のアームと第2のアームの先端にそれぞれ固定され、互いにハの字を逆にした位置関係になるように配置される第1の板ばねおよび第2の板ばねとセンターピースとを一体的に作製し、
    (c)前記第1のアームおよび第2のアームに前記第1の板ばねおよび第2の板ばねの基部をそれぞれ一体接合することを特徴とする直動型変位拡大機構の作製方法。
  5. 請求項3記載の直動型変位拡大機構の作製方法において、前記第1の板ばね、第2の板ばねは、カーボンファイバーを含む素材よりなることを特徴とする直動型変位拡大機構の作製方法。
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