JP2004048119A - 板状多重アンテナおよびそれを備えた電気機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導体板1に切り込みを入れて、スロット2を形成し、該スロットを境界にして第一の放射導体3と第二の放射導体4を形成し、該スロット内に第一の放射導体3もしくは第二の放射導体4に接続された第三の放射導体5を形成し、さらに必要に応じ第一の放射導体3もしくは第二の放射導体4に接続された第三以降の第四、第五の放射導体を形成し、複数形成された放射導体の内、必要に応じ最低でも二つの放射導体の導体縁を使用してスロット内で給電することで、第一の放射導体3と第二の放射導体4上のそれぞれの電流を利用した二つのモノポールアンテナとスロットアンテナを電気的に形成し、さらにこれと異なる他のアンテナを第三以降の放射導体上の電流を利用して電気的に形成する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導体板で構成され、且つ小型で薄型であり、携帯端末や電化製品等の電気機器あるいは壁等に内蔵することも容易な板状多重アンテナおよびそれを備えた電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、基地局用や衛星放送用などの大型アンテナを除き、携帯電話やモバイルコンピュータなど(以下、一括して携帯端末と略す)をはじめとする専用の各種アンテナの小型化が盛んに行われている。特に小型化が求められる携帯端末用のアンテナは、その端末自身の小型化に伴い、設置用スペースの問題、さらにアンテナ体積の制約に反した性能の要求などの問題を抱えている。また、最近盛んに検討されている家庭内における無線ネットワーク構想においても、室内壁面へのアンテナの導入やパーソナルコンピュータや電化製品(以下、一括して電化製品と略す)などへのアンテナの導入に伴い、そのアンテナ自身の大きさにも同様な問題が起こっている。
【0003】
上記の問題は、携帯端末や電化製品において、その筐体もしくは本体ケース(以下、一括して筐体と略す)内に専用のアンテナを内蔵する場合、新たに専用のスペースを確保しなければならないことが要因となる。さらに製品の小型化や軽量化が伴う場合、当然のことながらアンテナ自身の小体積化や軽量化も必要となり、これにより要求されるアンテナの性能を満たすことが困難になる。すなわち、アンテナを筐体に内蔵し、且つ性能を確保するためには、筐体内にそれなりの設置スペースの確保が必要になり、この結果これまで使用してきた各仕様の変更などで、製品の製造コストの高上や開発期間の長期化などが発生することになる。そのため、この問題を回避するため、その殆どが本体の筐体外部に別筐体などを使用し、且つ別途ケーブルなどを使用して取り付ける外付けアンテナが使用されている。しかしこの方法では、その携帯端末や電化製品を移動した際、外付けアンテナを一度取り外さなければならない場合が多々あり、さらに再設置や再調整などの手間も発生し、場合によってはケーブル等の引き回しや予期せぬトラブルでのアンテナ故障、さらにこれら携帯端末や電化製品の設置位置の自由度が制限されるなどの使用者には常に煩わしさが付きまとうことになる。
【0004】
これら問題の解決を目的とし、携帯端末もしくは電化製品の筐体内の隙間等に内蔵し得る薄型の内蔵アンテナの代表的な公知例に、特開平5−22018号、特開平8−256009号がある。これら公知例のアンテナは、それぞれが薄型であり、且つ製造も容易なものとなっている。しかしながら、これら公知例のアンテナで高い放射利得を得るためには、広いグランド部が必要な構造であり、結果的に構造が大きくなりやすい。そのため高い放射利得を確保し、さらに構造を小さくするために、機器筐体内の高周波回路の接地部(グランド)もしくは接地導体(グランド)とアンテナのグランド部とを直に金属製のねじや溶接等で接続する等して高周波的に接続し、この導体部分にもアンテナ上の電流分布を存在させ、最終的にこれら機器筐体内のグランドをアンテナのグランド部の一部分として利用しなければならない。すなわち公知例のアンテナは、アンテナ設置位置もしくはスペース部分において、アンテナのグランド部と筐体内のグランドとを金属製のねじや溶接等で直に接続することが必要となり、結果的に製品の小型化や軽量化への要求には不向きで、且つ汎用性に乏しいものとなってしまう。
【0005】
また最近、異なる周波数帯の電波を用いている複数の無線通信システムを1台で利用できる携帯端末の需要が多くなりつつある。これは、通信速度の高速化、情報の大容量化、サービスの充実化や差別化などを目的とした新規通信システムへの対応、そして携帯端末の多様化や既存通信システムから新たな通信システムへの移行期間への対応などに伴うものである。しかし、1台の携帯端末で使用する複数の周波数分について、それぞれ個別にアンテナを設置することは、前述の問題点をより悪化させることになる。そのため、1つのアンテナで複数の周波数帯の電波を送受信できるようにすることが必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のことより、携帯端末や家庭内での無線ネットワーク用家電品に内蔵される各専用のアンテナは、製品の製造コストの高上や開発期間の長期化などを生じることなく安易に導入でき、さらに使用者の煩わしさを軽減することを達成するものでなくてはならない。さらに、アンテナ自身も低コストである必要もある。さらに携帯端末の多様化や複数の通信システムへの対応のため、複数の周波数帯の電波を1つで送受信可能な多重アンテナを実現する必要もある。
【0007】
本発明の目的は、小スペースで携帯端末や電化製品或いは壁等に容易に内蔵でき、低コストで、且つ汎用性に優れ、さらに携帯端末や電化製品筐体内の接地導体部分をアンテナの一部分として利用することなく、単体で高い放射効率を実現する板状多重アンテナおよびそれを備えた電気機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の板状多重アンテナは、導体板上に切り込みを入れて形成されるスロットを境界にして第一の放射導体と第二の放射導体が形成されし、該スロット内に第一の放射導体もしくは第二の放射導体に接続された第三の放射導体が形成され、さらに必要に応じ第一の放射導体もしくは第二の放射導体に接続された第三以降の第四、第五の放射導体が形成され、これらの放射導体の内、必要に応じ最低でも二つの放射導体の導体縁を使用してスロット内で給電するようにしたことにある。
【0009】
前記スロット内の給電方法は、四つの放射導体を形成した場合には、スロットを形成する第一の放射導体と第二の放射導体の導体縁、あるいは第一の放射導体と該スロット内に形成された第三の放射導体の導体縁、あるいは第一の放射導体と該スロット内に形成された第四の放射導体の導体縁、あるいは第二の放射導体と第三の放射導体の導体縁、あるいは第二の放射導体と第四の放射導体の導体縁、あるいは第三の放射導体と第四の放射導体の導体縁など、複数形成された放射導体の内、必要に応じ最低でも二つ放射導体の導体縁を使用して行われるものである。
【0010】
前記スロット内の給電方法は、該スロットを形成する第一の放射導体と第二の放射導体の導体縁への給電線路として、該スロット内に形成された第三以降の放射導体を使用することもできる。
【0011】
前記導体板は、アンテナが搭載される機器における高周波回路部の接地部とは別に形成されたものである。
【0012】
前記スロットは、前記導体板の中心より偏った位置に形成され、前記導体板は、該スロットの長手方向の中心軸線を境にして、第一の放射導体と該第一の放射導体より面積の広い第二の放射導体を有するように形成するのが好ましい。
【0013】
上記したスロットの長手方向に対応した前記第一の放射導体の寸法は、複数の使用する電波の内の一つの電波の波長の概ね1/4の奇数倍に設定されているのが好ましい。
【0014】
また前記スロットの幅は、上記一つの電波の波長の1/8以下に設定されていることが好ましい。
【0015】
ここで、使用する電波の波長とは、本発明の板状多重アンテナを搭載する無線機器が通信に用いる電磁波の波長である。
【0016】
上記スロットを形成し、対向する第一の放射導体と第二の放射導体との導体縁同士は、常に同距離な平行でなくても良い。
【0017】
上記スロット内に形成される放射導体のみにより、あるいは当該放射導体と第一及び第二の放射導体により、上記一つの電波と異なる波長を持つ他の電波を送受信するものである。
【0018】
上記スロット内の放射導体を使用して構成されるアンテナの電流分布経路の長さ寸法は、上記他の電波の波長の概ね1/8の整数倍として、その長さは構成や目的に応じて自由に選択できるものである。
【0019】
上記導体板は、絶縁性の土台上に形成されており、スロット内の複数ある放射導体の内、最低でも二つの放射導体の導体縁の一部を土台の下方に向け延長し、延長した導体部を高周波回路の基板上に形成された配線パターンと電気的に接続することで給電するようにしても良い。
【0020】
前記導体板は、略全体がラミネート等により絶縁性材料に覆われた構成とするのが好ましい。なお、スロット内に給電を行う給電部分については、その絶縁性材料は取り除かれている。また、この場合、絶縁性材料であるラミネート材(誘電体材料)の誘電率による影響を考慮して、ラミネート材を施さないときと比べ、使用する複数の電波の各波長に対し、アンテナの各部の寸法を若干小さくする必要がある。
【0021】
これら絶縁性材料の使用により、上記板状多重アンテナを外部のグランド部と高周波的に接続させない構成を容易に確保することができる。また、これにより、板状多重アンテナ単体での特性を容易に保持できるため、結果的に汎用性を高めることが可能となる。
【0022】
単線もしくは複数本の撚り合せからなる内導体と該内導体の外周に位置する外導体を有する同軸線路をアンテナへの給電線路とし、前記板状多重アンテナのスロット内の給電を可能にする最低でも二つの放射導体の導体縁に、前記同軸線路の一方端における内導体と外導体がそれぞれ接続するようにしてもよい。
【0023】
給電構造を容易に実現するために、同軸線路等の内導体と外導体を接続する各放射導体の導体縁の一部を延長し、延長した導体部に給電するようにしても良い。
【0024】
前記スロット内に給電するため、前記同軸線路の内導体と外導体とでそれぞれ接続する場合、通電性のあるはんだ材等による融着接続だけではなく、コネクタ等の使用による接続もその使用目的に合わせ選択できる。
【0025】
前記スロットへの給電位置は、インピーダンス整合を考慮して決定されるのが好ましい。
【0026】
上記した板状多重アンテナは、電気機器の内部に設置して使用されるのが好ましい。また、2つの板状多重アンテナを電気機器に搭載する場合には、それぞれの板状導体で切り込みの入った縁が、対向しないように配置するのが好ましい。
【0027】
本発明の板状多重アンテナは、携帯端末や電化製品の筐体内もしくは壁等において、隙間程度のスペースでも設置が可能な小型且つ薄型であり、低コスト且つ汎用性に優れている。本発明の構造では、使用する複数の電波の内の一つの電波に関しては、第一の放射導体により第一のモノポールアンテナが形成され、第二の放射導体により、第一のモノポールアンテナとは異なる電流の方向を有する第二のモノポールアンテナが形成される。この為、さらに筐体内の他の接地導体部分、もしくは高周波回路部の接地部をアンテナの一部として利用することなく高い放射効率を実現し、交差するバランスの取れた2つのモノポールアンテナを実現できるので、本発明の板状多重アンテナを無線機器に搭載する場合、上記一つの電波に関しては、装置方向によらず無指向性を実現できる。
【0028】
さらに、スリット内に第三以降の放射導体を設けることで、上記第一もしくは第二のモノポールアンテナと異なる第三のモノポールアンテナやループアンテナが形成される。この場合も筐体内の他の接地導体部分、もしくは高周波回路部の接地部をアンテナの一部として利用することなく高い放射効率を実現し、上記の交差する構造を一部利用することができるので、上記一つの電波と異なる他の電波に関しても、本発明の板状多重アンテナを無線機器に搭載する場合、装置方向によらず無指向性を実現できる。
【0029】
また、本発明の板状多重アンテナによれば、他のアンテナを近傍に配置させる場合には、他のアンテナとの干渉を生じさせないように、他のアンテナと対向する側と対向しない側のバランスを変えて指向特性の制御が行えるため、アンテナ特性を大きく崩さずに他のアンテナとの設置間隔を狭くすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0031】
本発明の板状多重アンテナの特徴を、図1から図3を用いて説明する。ここでは使用する周波数帯の数が2つで、これらそれぞれの周波数帯における電波を放射できる構造例について述べる。なお、これら2つの周波数帯とは、1つの周波数帯における電波の高調波を利用して、計2つの周波数帯の電波を放射するものではない。
【0032】
本発明の板状多重アンテナは、図1のように幅a、長さbの導体板1に幅cで長さdの一端が開放されたスロット2を形成し、このスロット2を長手方向に延長した領域を境界にして第一の放射導体3と第二の放射導体4を形成している。また、スロット2は、導体板1の中心より偏った位置に形成し、第二の放射導体4は第一の放射導体3より面積を広くしている。導体板1の幅aは、使用する一方の電波の波長の概ね1/4の奇数倍としている。使用する電波の周波数が2.4GHz帯の場合、このときの電波の波長は約120mmとなる。その1/4では約30mmとなり、この長さが例えば導体板1の幅aとなる。なお、上記の使用する電波の波長とは、本発明の板状多重アンテナを搭載する無線機器が通信に用いる電磁波の波長のことである。また、スロット2の幅c、第一の放射導体3の幅e、第一の放射導体3と第二の放射導体4を繋げる導体部の幅fは、要求されるアンテナ特性に従い、そのサイズが決定されるものである。そして、図2のようにスロット2内に第一の放射導体3の一部分から長さ約h+lと幅gの第三の放射導体5を、第二の放射導体4の一部分から長さ約j+mと幅iで第四の放射導体6をそれぞれ追加している。第三の放射導体5と第四の放射導体6の追加により構成されるループ形状7の長さLは、約h+l+k+c+k+m+jとなる。このループ形状7の長さLを約1波長とすると、使用するもう一方の電波の周波数を5GHz帯とした場合、このときの電波の波長は約60mmとなり、この長さが例えばループ形状7の長さとなる。なお、追加される第三以降の放射導体のそれぞれの長さと幅は、第一の放射導体3と第二の放射導体4との間に強い電気的干渉が発生し、使用する電波に対して機能しない場合、機能するように調整されるものである。
【0033】
また、導体板1は、外部の接地部(グランド)と高周波的に接続されていない構成となっている。ここで、高周波的に接続されていないとは、本発明の板状多重アンテナは外部の接地部と常時同電位となる導体部分を有さないことである。すなわち、本発明の板状多重アンテナを製品筐体に搭載ないしは内蔵した場合、その機器内の接地部(グランド)および接地導体(グランド)と、導体板1自体は接触せずもしくは直に繋がらずに、それぞれが独立した構成となっている。実際に、本発明の板状多重アンテナをノートパソコンやPDAに代表される通信用電気機器の筐体に設置する場合は、通信用電気機器に備えられた高周波回路部と板状多重アンテナとが給電線のみによって電気的に接続されているだけであって、板状多重アンテナ全体をラミネート材等の絶縁性フィルムで覆ったり、板状多重アンテナ周辺の導体を排除し、機器内の導体部分やグランド部との高周波的な接続を絶縁している。
【0034】
次に図3のように、スロット2内への給電方法の一例として、インピーダンス整合を考慮した位置でスロット2を構成する第一の放射導体3の一部分と第二の放射導体4の一部分とに第三の放射導体5と第四の放射導体6を接続し、第三の放射導体5の一端に同軸線路8の内導体81とを接続し、さらに同軸線路8の外導体82と第四の放射導体6の一端とを接続することで給電構造を構成している。なおこれら同軸線路の内導体と外導体の接続位置は、インピーダンス整合を考慮し、且つ使用する複数の周波数帯におけるそれぞれの電波の放射を可能にすることも考慮したもので、接続は通電性のあるはんだ材等による融着接続、あるいは通電性を保持し得る形状の専用のコネクタやステイなどを用いてもよい。そして後で述べる実施例にも示すように給電構造を変形することで、接触型や回路基板上設置型の給電方法も使用できる。
【0035】
なお、第三の放射導体5と第四の放射導体6に接続されている同軸線路8の内導体81と外導体82は入れ替えても良い。
【0036】
さらに、第三以降の放射導体に同軸線路8の内導体81もしくは外導体82のいずれかが接続され、給電が行われる場合には、放射する電波の数やその周波数帯、さらに意図する特性によって、その接続位置は自由に選択できる。
【0037】
図3のような給電構造により、第三の放射導体5と第四の放射導体6は、第一の放射導体3と第二の放射導体4の給電線路としての役割を果たし、図4のようにスロット2内の奥側に給電点を電気的に置いたことと等価となり、この等価的に置かれた給電点91を実現する構造により図1、図2に示す導体板1の幅aを決定する波長を持つところの一方の使用する電波の放射を可能にする。さらに第三の放射導体5と第四の放射導体6は、それ自身も放射導体となり得る。図5のように、これら第三の放射導体5と第四の放射導体6の追加で新たに構成され、両放射導体の各端に給電点9を持つループ形状7で、もう一方の使用する電波の放射が可能となる。なお、ここではループ形状7を構成した場合を示しているが、目的とする特性などに応じ、ループ形状以外の構造を用いても良い。以上これらのことにより、最終的に2つの異なる電波の放射が可能な構造が実現される。
【0038】
まず、一つ目の電波の放射構造について説明する。
図4のように第三の放射導体5と第四の放射導体6が給電線路としての役割を果たし、スロット2内で給電できることにより、図6に示すように、スロット2では相対する第一の放射導体3と第二の放射導体4との導体間で電界11が発生し、これに垂直なスロット2の開口方向に磁流(M)12が発生し、スロット2はスロットアンテナとして機能する。さらに第一の放射導体3上の長手方向に電流(J1)13と第二の放射導体4上の長さ方向(導体板1の長さ方向)に電流(J2)131を発生する。そしてこれら電流13、131によって、第一の放射導体3と第二の放射導体4は、それぞれが個々のモノポールアンテナとして機能する。以上のように、本発明の板状多重アンテナ10は、二つの使用する電波の内の一つに関しては、一つのスロットアンテナと、二つのモノポールアンテナを、同一導体板上に電気的に構成している。これにより、第二の放射導体4上の電流131により構成されるモノポールアンテナの長さ(導体板の長さb)は、電流131の定在波と板状多重アンテナ10全体のインピーダンス整合に寄与し、本板状多重アンテナ13の幅aと高さbを調整することで、第一および第二の放射導体の電気的な整合を決定できる構造になっている。さらに、第一の放射導体3の幅(図1のe)を調整することにより、本板状多重アンテナでは、磁流(M)12によるスロットアンテナの電力放射を調整でき、目的に応じ、スロットアンテナによる電力放射を抑制し、電流(J1)13と電流(J2)131による二つのモノポールアンテナでの電力放射のみの構成も可能となる。なお、この一つのスロットアンテナと二つのモノポールアンテナによる放射構造を、これ以降は第一の放射構造と称する。
【0039】
次に、二つ目の電波の放射構造について説明する。
図5のように、第三の放射導体5と第四の放射導体6が放射素子となり、一つのアンテナの一部として機能し、図7に示すように、第三の放射導体5、第四の放射導体6、そして第一の放射導体3の一部と第二の放射導体4の一部を利用してループ状の電流分布(J3)132を構成し、ループアンテナとして機能する。さらにこの場合も第一の放射導体3上の長手方向に電流(J1)13と第二の放射導体4上の長さ方向(導体板1の長さ方向)に電流(J2)131が発生する。そしてこれら電流13、131によって、第一の放射導体3と第二の放射導体4は、それぞれが個々のモノポールアンテナとしても機能する。以上のように、本発明の板状多重アンテナ10は、二つの使用する電波の内のもう一方に関しては、一つのループアンテナと、二つのモノポールアンテナを、同一導体板上に電気的に構成している。ただしこの構造の場合、電流13によるモノポールアンテナの寄与は小さく、第二の放射導体4上の電流131により構成されるモノポールアンテナの長さ(導体板の長さb)は、電流131の定在波と板状多重アンテナ13全体のインピーダンス整合に寄与し、本板状多重アンテナ10の高さbを調整することで、第三および第四の放射導体を用いた電流132によるループ形状7と第二の放射導体の電気的な整合を決定できる構造にもなっている。なお、ここではループ形状7を構成した場合を示しているが、目的とする特性などに応じ、ループ形状以外の構造を用いても良い。その一例に関しては実施例で述べる。なお、以下このスロット2内に第三以降の放射導体を追加することで機能する放射構造を、これ以降は第二の放射構造と称する。
【0040】
次に、板状多重アンテナ10の励振特性を図8に示す。使用する電波の周波数帯を2.7GHz帯と5.7GHz帯とし、これらそれぞれの周波数帯における電波の波長に合わせ、板状多重アンテナの各寸法は、a=30mm、b=30mm、c=4mm、d=28mm、e=1mm、f=2mm、g=1mm、h=15mm、i=3mm、j=k=1.75mmとし、厚さ0.2mmの導体板を使用した。なおこれら寸法は、第一の放射構造で2.7GHz帯、第二の放射構造で5.7GHz帯のそれぞれの電波に対応するもので、第一の放射構造においては、スロットアンテナによる電力放射を抑制し、二つのモノポールアンテナで電力を放射させる構造例である。一方、第二の放射構造に関しては、第三および第四の放射導体5、6と第一および第二の放射導体3、4との間の電気的結合を考慮し、より小さく構成した例である。また、板状多重アンテナ10への給電は、直径0.8mmの細径同軸ケーブルを用い、図3の方法に従い、はんだ付けにより接続している。このときの励振特性は図8の通りとなり、2つの使用する電波の周波数帯において、VSWR(電圧定在波比)2以下(Return Loss:約−10dB以下)が広帯域で実現されている。
【0041】
次に、図8の構造での指向特性を図9、図10に示す。図9は2.7GHz帯(第一の放射構造)の結果、図10は5.7GHz帯(第二の放射構造)の結果をそれぞれ示し、両図では本発明の板状多重アンテナ10が座標系のyz面に置かれた状態で、(a)ではz軸を回転させxy面における指向特性を、(b)ではx軸を回転させyz面における指向特性を、そして(c)ではy軸を回転させxz面での指向特性を水平偏波(Hor.)と垂直偏波(Ver.)に分けて示している。
【0042】
まず図9について述べる。(a)のxy面では、図6(第一の放射構造)のJ1による水平偏波とJ2による垂直偏波が現れている。次に(b)のyz面では、図6のJ1による垂直偏波とJ2による水平偏波が現れている。そして(c)のxz面では、図6のJ1とJ2による水平偏波が現れている。各図の結果より、本発明の板状多重アンテナ10の第一の放射構造は、xy面、yz面、xz面全ての面の全方位において、水平偏波と垂直偏波の組み合わせで、Null点の無い良好な送受信特性を実現している(水平偏波と垂直偏波をそれぞれ個別に見ればNull点は存在するが、両者を組み合わせて見た場合は、Null点が無くなる)。
【0043】
次に図10について述べる。(a)のxy面では、図7(第二の放射構造)のJ3による水平偏波とJ2とJ3による垂直偏波が現れている。次に(b)のyz面では、図7のJ3による垂直偏波とJ2とJ3による水平偏波が現れている。そして(c)のxz面では、図7のJ2とJ3による水平偏波が現れている。各図の結果より、本発明の板状多重アンテナ10の第二の放射構造においても、xy面、yz面、xz面全ての面の全方位において、水平偏波と垂直偏波の組み合わせで、Null点の無い良好な送受信特性を実現している。
【0044】
なお、先に述べた公知例におけるアンテナではその構造上、本板状多重アンテナ10のような全面ならびに全方位に対し良好な指向特性は実現できないことは知られている。さらに高調波成分が発生する周波数帯の電波に対しては、多重化ができるが、本板状多重アンテナ10のように、目的とした複数の周波数帯を定めての多重化はできない。
【0045】
また、スロットの長さ(図1のd)に対して、板状多重アンテナ10の幅aもしくは長さbを調整することで、図9と図10の指向特性を使用目的に合わせ傾けることも可能であるが、その詳細は後で述べる本発明の実施例で説明する。
【0046】
なお、本実施の形態の場合は、図6に示すように、第一の放射構造において、磁流12の方向に対して電流13の方向は平行、電流131の方向は直交しているが、スロット2を長手方向に延長した領域を境にして形成された第一の放射導体と第二の放射導体同士を繋ぐ導体部分が斜めに形成されている場合は、それに沿って電流131が流れるため、磁流12の方向と電流131の方向は直交しなくなる。
【0047】
次に、本発明の板状多重アンテナ10の第一の放射構造を構成する第一および第二の放射導体の電気的な整合による帯域幅変化の特徴を示すため、図11の本板状多重アンテナ10の長さbを変化させたときの第一の放射構造における帯域幅[VSWR(電圧定在波比)2以下]の変化を図12、図13に示す。まず、図の構造において、第一の放射導体3の幅eとスロット2の幅cを固定し、第三の放射導体5と第一の放射導体3との接続位置、さらに第四の放射導体6と第二の放射導体との接続位置も固定する。さらに第三の放射導体5の一端と同軸線路8の内導体81とを接続し、同軸線路8の外導体82と第四の放射導体6の一端とを接続し、これら接続位置も固定して板状多重アンテナ10の長さbを変化させた場合の帯域幅の変化を図12に示す。図12より、第一の放射構造における帯域幅が周期的に振動して変化することが判る。これは、図6に示した電流(J2)131の定在波の変化による効果である。ただし図12の結果では、この定在波の変化に伴うインピーダンスの変化により、励振のピーク周波数も動いてしまう。そのため次に、第三の放射導体5と第一の放射導体3との接続位置、さらに第四の放射導体6と第二の放射導体4との接続位置を、板状多重アンテナ10の長さbの変化に伴い調整し、第一の放射構造における励振のピーク周波数を固定した評価結果を図13に示す。図13より、図12同様に帯域幅が振動して変化しており、さらに周期的な変化となっている。この特性も、図6に示した電流(J2)131の定在波の変化による効果である。なお第二の放射構造に関しては、特性曲線の振動周期は異なるが、図12および図13と同様な結果となる。
【0048】
次に、本発明の板状多重アンテナ10における第二の放射導体の電気的な整合による平均放射利得変化の特徴を示すため、図11の本板状多重アンテナ10の長さbを変化させたときの第一の放射構造と第二の放射構造における平均放射利得の変化を図14、図15に示す。図14は第一の放射構造の場合で、図9の場合と同じく周波数2.7GHz帯の電波を放射する。そして図15は第二の放射構造の場合で、図10の場合と同じく周波数5.7GHz帯の電波を放射する。図14と図15より、本発明の板状多重アンテナ10は、長さbの変化に伴い、両周波数帯とも周期的に平均放射利得が変化することが判る。これは図12、図13でも述べたように、図6、図7に示した電流(J2)131の定在波の変化による効果であり、各周波数帯における励振状態と放射強度が長さbにより決定されることを示している。また両者ともに振動の周期が異なるが、これはそれぞれの周波数帯の違いによるものである。この結果より、本発明の板状多重アンテナ10は、そのアンテナのサイズにより、使用目的に合わせた平均放射利得に設定できることが判る。
【0049】
以上の結果より、本板状多重アンテナ10は、第一の放射構造では第一および第二の放射導体の電気的な整合を、第二の放射構造でも第二の放射導体との電気的な整合を利用することで、帯域幅を容易に決定でき、且つ平均放射利得も決定できる構造になっていることが判る。なお図12から図15の結果は、使用する電波の周波数やアンテナ自体の大きさにより若干異なる場合もあるが、基本的な特性は変わらない。
【0050】
次に、本発明の板状多重アンテナ10の第一の放射構造におけるスロット幅cによる帯域幅変化の特徴を示すため、図16の本板状多重アンテナ10のスロット2の幅cを変化させたときの帯域幅[VSWR(電圧定在波比)2以下]の変化を図17から図18に示す。なお第二の放射構造に関しては、スロット2内に収まるように構造を構成することから、ここでは評価結果は割愛する。まず、図16の構造において、第一の放射導体3の幅eを固定し、第三の放射導体5と第一の放射導体3との接続位置、さらに第四の放射導体6と第二の放射導体との接続位置も固定する。さらに第三の放射導体5の一端と同軸線路8の内導体81とを接続し、同軸線路8の外導体82と第四の放射導体6の一端とを接続し、これら接続位置も固定して、板状多重アンテナ10のスロット2の幅cを変化させた場合の第一の放射構造における帯域幅の変化を図17に示す。なお、このとき本板状多重アンテナ10の幅aと長さbは同等とし、そのサイズは図13の結果で良好な場合を参考にしている。図17より、スロット2の幅cの増加に伴い、帯域幅が狭くなっていくことが判る。ただし、図17の場合は、図12の場合よりも、インピーダンスの変化が大きく、スロット2の幅cの変化に伴い、励振のピーク周波数のずれも大きいことが実験により判っている。そのため次に、第三の放射導体5と第一の放射導体3との接続位置、さらに第四の放射導体6と第二の放射導体4との接続位置を、スロット2の幅cの変化に伴い調整し、励振のピーク周波数を固定した評価結果を図18に示す。図18より、スロット2の幅cの増加に対し、帯域幅の変化が少なくなることが判る。さらにスロット2の幅cが、本板状多重アンテナ10の長さbの半分程度となっても帯域が保たれていることも判る。すなわち本板状多重アンテナ10は、第一および第二の放射導体の電気的な整合により、スロット2の幅cを広くしても、帯域を保つことが容易に実現できる構造となっていることが判る。なお図17、図18の結果は、使用する周波数やアンテナ自体の大きさにより若干異なる場合もあるが、基本的な特性は変わらないものである。
【0051】
なお、本実施の形態においては、第一の放射構造では周波数帯を2.7GHz帯、第二の放射構造では5.7GHz帯としたが、本発明の板状多重アンテナは、導体板の幅aが使用する複数の電波の内の一つの電波の波長の概ね1/4であれば、原理上どの周波数帯にも対応することができる。さらに他の電波に関してもその波長に合わせスロット内に収まるように第三以降の放射導体を構成し、第二の放射構造を実現できれば、これも原理上どの周波数帯にも対応することができる。
【0052】
以上の図12、図13、図14、図15、図17、図18それぞれの結果より、本板状多重アンテナ10は、第一の放射構造においては第一および第二の放射導体の電気的な整合を保つようにそのサイズを決定し、第二の放射構造においても第二の放射導体との電気的な整合を保つようにそのサイズを決定し、且つ第一の放射構造および第二の放射構造に対するスロット内の給電位置を考慮すれば、多少の構造の変化に対してもその有用な帯域幅を保つことが容易に実現できるアンテナ構造になっていることが判る。さらにこれら結果からも明らかな効果を組み合わせることで、構造決定の自由度が広く、設置用スペースに対し容易に対応しえる構造であることも言える。
【0053】
また、本発明の板状多重アンテナに使用した同軸線路の一方端を、本板状多重アンテナを内蔵する製品に別途設けられた給電回路もしくはその中継回路に接続し、給電線路としての機能を持たせることで、小型で薄型、且つ汎用性が高く、さらに設置自由度の広い板状多重アンテナを実現できる。
【0054】
また、給電線路として同軸線路を使用しているため、製品内部に配置された他の機器類に対し、この給電線路は邪魔にならないように本体内部で自由に引き回すことができる。
【0055】
以上のことにより、携帯端末や家庭内での無線ネットワーク用家電品の製品筐体や各種部品の設置位置などの仕様に関し、大きな変更を必要とせず、さらに筐体内の隙間程度のスペースでも内蔵でき、低コストで、且つ性能が確保されている多重アンテナを実現できる。
【0056】
また、上記板状多重アンテナを携帯端末や家庭内での無線ネットワーク用家電品の内部に設置すれば、これら製品の移動などの際、外付けアンテナの取り外し、再設置や再調整、そしてケーブル等の引き回しや予期せぬトラブルでのアンテナ故障などの使用者に常に付きまとっていた煩わしさを解消し、さらに本発明の良質な特性から、製品設置位置に関して選択の自由度をより広くできる効果も実現できる。
【0057】
【実施例】
以下、本発明の実施例を各図により説明する。
(実施例1)
本発明の第1実施例を図19から図21により説明する。図19は、図14の構造を元にした本発明の板状多重アンテナ101において、スロット2の長さdと第一の放射導体3と第二の放射導体4とを繋げる導体部の幅fとを足した長さa1の第一の放射導体3と、板状多重アンテナの長さbとを同様にし、長さa1よりも板状多重アンテナの幅aを大きくした場合の構造を示している。このとき、長さa1は使用する複数の電波の内の一つの電波の波長の概ね1/4としている。図19のように、長さa1と板状多重アンテナ101の幅aによって生ずる差Δの部分14(以下、ギャップと定義する)が存在することでスロット2に発生する電磁界が、独自の整合をとるためにギャップ14の大きさに対応して傾くことになる。その結果、ギャップ14がない場合、第一の放射構造(周波数2.7GHz帯の電波を放射)では図9のような指向特性になるのに対し、本実施例では、図20のように第一の放射構造(周波数2.7GHz帯の電波を放射)の指向特性がギャップ14の存在する方向にシフトさせることが可能となる。なお、第二の放射構造(周波数5.7GHz帯の電波を放射)では図10同様の指向特性となる。これは第一の放射構造と第二の放射構造がそれぞれ独立して機能することを示している。また、このときの励振特性は図21のようになり、有用な広い帯域が得られている。さらに、このギャップ14の広さΔを操作することで図20の第一の放射構造における指向特性をさらにシフトさせることができる。
(実施例2)
本発明の第2実施例を図22から図24により説明する。図22は、実施例1の構造において、ギャップ14の大きさを固定し、板状多重アンテナ101の長さbのみを変化させた場合の実施例を示している。この場合、板状多重アンテナ101の長さbの変化に伴い、図6に示した電流(J2)131の定在波が変化し、これによりギャップ14によるスロット2で傾いた第一の放射構造における電磁界成分をより傾けることが可能となる。その結果、図23に示すように板状多重アンテナ101の長さbの変化に伴い、実施例1と同様にギャップ14の存在する方向に第一の放射構造における指向特性をシフトさせ、さらにギャップ14の無い方向の第一の放射構造における指向特性を抑制できることが判る。また、第二の放射構造における指向特性は、図24のようになり、板状多重アンテナ101の長さbの変化に伴い、図10に示す分布の大きさが、図15の周期に合わせ変化していることが判る。以上より本発明の板状多重アンテナ101は長さbにより、その指向特性を制御できることが可能となっている。なお、このときの励振特性は実施例1と同様に有用な広い帯域が得られているが、ここではその表示は割愛する。
(実施例3)
本発明の第3実施例を図25から図26により説明する。図25は、第一の放射導体3の一部分から第三の放射導体5を追加し、該第三の放射導体5の一部分と同軸線路8の内導体81とを接続し、さらに第二の放射導体4の一部分と同軸線路8の外導体82とを接続することで給電を行った場合の本発明の平板多重アンテナ102の構造を示している。なおこれら接続位置は、使用する複数の周波数帯における電波の放射を可能にする第一の放射構造および第二の放射構造それぞれの構成とアンテナのインピーダンス整合を考慮した位置としている。すなわち、放射する電波の数やその周波数帯、さらに意図する特性によって、必ずしも同軸線路8の内導体81の接続位置は第三の放射導体5の先端で無くてもよく、さらに第二の放射導体4の一部分と同軸線路8の外導体82との接続位置も必ずしも端に固定されるものではない。また、同軸線路8の内導体81の接続位置は第一の放射導体3の第三の放射導体5が分岐した周辺の一部分でもよい。なお図25の構造では、図26のように第一の放射構造は、電流(J1)13と電流(J2)131で構成され、さらに第二の放射構造は、主に電流(J3)132と電流(J2)131で構成される。以上のような構成により、2つの使用する周波数帯における電波を放射可能な平板多重アンテナ102を実現している。
(実施例4)
本発明の第4実施例を図27から図28により説明する。図27は、第二の放射導体4の一部分から第三の放射導体5を追加し、第一の放射導体3の一部分と同軸線路8の内導体81とを接続し、さらに第三の放射導体5の一部分と同軸線路8の外導体82とを接続することで給電を行った場合の本発明の平板多重アンテナ103の構造を示している。なおこれら接続位置は、使用する複数の周波数帯における電波の放射を可能にする第一の放射構造および第二の放射構造それぞれの構成とアンテナのインピーダンス整合を考慮した位置としている。すなわち、放射する電波の数やその周波数帯、さらに意図する特性によって、必ずしも同軸線路8の内導体81の接続位置は第一の放射導体3の先端付近で無くてもよく、さらに第三の放射導体5の一部分と同軸線路8の外導体82との接続位置も必ずしも第三の放射導体5の先端で無くてもよい。また、同軸線路8の外導体82の接続位置は第二の放射導体4の第三の放射導体5が分岐した周辺の一部分でもよい。なお図27の構造では、図28のように第一の放射構造は、電流(J1)13と電流(J2)131で構成され、さらに第二の放射構造は、主に電流(J3)132と電流(J2)131で構成される。以上のような構成により、2つの使用する周波数帯における電波を放射可能な平板多重アンテナ103を実現している。
(実施例5)
本発明の第5実施例を図29から図30により説明する。図29は、第二の放射導体4の一部分から第三の放射導体5を追加し、該第三の放射導体5の一部分と第一の放射導体3の一部分とを接続し、このとき第二の放射構造を構成する第三の放射導体5の寸法は、その構造で放射し得る電波の波長の概ね1/4とし、第三の放射導体5の一部分と同軸線路8の内導体81とを接続し、さらに第二の放射導体4の一部分と同軸線路8の外導体82とを接続することで給電を行った場合の本発明の平板多重アンテナ104の構造を示している。なおこれら接続位置は、使用する複数の周波数帯における電波の放射を可能にする第一の放射構造および第二の放射構造それぞれの構成とアンテナのインピーダンス整合を考慮した位置としている。すなわち、放射する電波の数やその周波数帯、さらに意図する特性によって、必ずしも同軸線路8の内導体81の接続位置は第三の放射導体5と第一の放射導体3が接続された近辺で無くてもよく、さらに第二の放射導体4の一部分と同軸線路8の外導体82との接続位置も必ずしも第二の放射導体4の中心付近で無くてもよい。また、同軸線路8の内導体81の接続位置は第一の放射導体3の第三の放射導体5へ分岐する周辺の一部分でもよく、同軸線路8の外導体82の接続位置は第三の放射導体5の第二の放射導体4と接続される周辺の一部分でもよい。なお図29の給電位置では、図30のように第一の放射構造は、電流(J1)13と電流(J2)131で構成され、さらに第二の放射構造は、主に電流(J3)132と電流(J2)131で構成される。以上のような構成により、2つの使用する周波数帯における電波を放射可能な平板多重アンテナ104を実現している。なお、この図29の構造の場合、第一の放射構造および第二の放射構造ともに実施例1、2に示したようなギャップを考慮することで指向特性のシフトが可能になる。
(実施例6)
本発明の第6実施例を図31から図32により説明する。図31は、スロット2を構成する第一の放射導体3の一部分と第二の放射導体4の一部分とに第三の放射導体5と第四の放射導体6を接続した場合の本発明の板状多重アンテナ10において、第三の放射導体5と第四の放射導体6とのそれぞれの長さが同じ場合(図31(a))と異なる場合(図31(b)(c))を示している。これら構造は、本発明の板状多重アンテナ10を使用する際に、各種給電構造に対応するものである。さらに、第三以降の放射導体を追加した際の電気的な干渉などを考慮した場合に、意図的に実施される構造でもある。なおこれら構造においても、上記実施例と同じく2つの使用する周波数帯における電波を放射可能な板状多重アンテナ10が実現される。
【0058】
図32は、図31と異なり、第一の放射導体3を第三の放射導体5と第四の放射導体6よりも短くした場合の構造である。この構造も図31と同様な効果と目的を有し、且つ上記実施例と同じく2つの使用する電波の周波数帯に対応可能な板状多重アンテナ10が実現される。
【0059】
以上の図31から図32の構造は、所定の励振特性および所定の指向特性が各使用周波数で得られるように、第一の放射導体3と第三以降の放射導体の長さとの組み合わせを変更できることを可能にした本発明の板状多重アンテナ10の特徴でもある。
(実施例7)
本発明の第7実施例を図33により説明する。図33は、スロット2を構成する第一の放射導体3の一部分に第三の放射導体5を追加した場合の本発明の板状多重アンテナ102において、該第一の放射導体3と該第三の放射導体5のそれぞれの長さが異なる場合を示している。これら構造は、本発明の板状多重アンテナ102を使用する際に、各種給電構造に対応するものである。さらに、第三以降の放射導体を追加した際の電気的な干渉などを考慮した場合に、意図的に実施される構造でもある。なおこれら構造においても、上記実施例と同じく2つの使用する周波数帯における電波を放射可能な板状多重アンテナ10が実現される。
【0060】
以上の図33の構造は、所定の励振特性および所定の指向特性が各使用周波数で得られるように、第一の放射導体3と第三の放射導体5の長さとの組み合わせを変更できることを可能にした本発明の板状多重アンテナ102の特徴でもある。
(実施例8)
本発明の第8実施例を図34から図35により説明する。図34は実施例6の本発明の板状多重アンテナ10、図35は実施例7の本発明の板状多重アンテナ102に、それぞれ同軸線路8を接続した場合の各種例を示している。本発明の板状多重アンテナ10、102は、同軸線路8を折ることなく配置できる方向の自由度を広げることが可能であり、同軸線路8の配置方向に柔軟に対応し得る。
【0061】
なお、本発明の板状多重アンテナにおける給電構造の構成は、同軸線路等を通電性のあるはんだ材等による融着接続で実施するだけではなく、コネクタ等の使用による接続もその使用目的に合わせ選択できる。
(実施例9)
本発明の第9実施例を図36により説明する。図36は、実施例6に示した本発明の板状多重アンテナ10の給電構造を変形させ、平面的な上面部を有する立体的な土台15上に構成した本発明の板状多重アンテナ106を示している。板状多重アンテナ106は、土台15上にめっき材などを塗布するなどの加工法により形成することができる。土台15は、板状多重アンテナ106の第三の放射導体5と第四の放射導体6で挟まれた部分を空洞にし、第三の放射導体5からインピーダンス整合を考慮した位置で導体線路16を、そして第四の放射導体6からもインピーダンス整合を考慮した位置で導体線路17を土台15の下方に向けて延ばし、土台の下から給電できる構造としている。この構造は、携帯電話への内蔵やある特定な場所への固定を可能とした構造である。なお土台15は、絶縁性からなり、板状多重アンテナ106に求められるサイズの小型化等に伴い、その材料(誘電率)を選択することが好ましい。また、回路基板上に形成された配線パターン(図示せず)を板状多重アンテナ106への給電線路とし、基板上に土台15を搭載することによって、配線パターンと上記導体線路16、17をそれぞれ接続するようにしてもよい。なお、導体線路16、17の断面積及び長さは、外部のグランドと高周波的に接続されないように設定されている。
(実施例10)
本発明の第10実施例を図37により説明する。図37は、設置位置の形状または状況により導体板の形状を立体的に変形させた板状多重アンテナ21、22を示している。板状多重アンテナ21、22のスロットを構成する第一の放射導体3と第二の放射導体4、さらに第三の放射導体5と第四の放射導体6のそれぞれに加工が施されており、導体板の全面が湾曲状に形成されている。
(実施例11)
本発明の第11実施例を図38により説明する。図38は、設置位置の形状または状況により導体板の形状を立体的に変形させた板状多重アンテナ23、24を示している。板状多重アンテナ23、24のスロットを構成する第一の放射導体3と第二の放射導体4、さらに第三の放射導体5と第四の放射導体6のそれぞれに加工が施されており、導体板が円筒状に形成されている。図38(a)に示された板状多重アンテナ23は、第一の放射導体3の長さ方向(すなわち、第二の放射導体4の幅方向)に対して曲げ加工を施したものであり、図38(b)に示された板状多重アンテナ24は、導体板の長さ方向に対して曲げ加工を施したものである。
(実施例12)
本発明の第12実施例を図39により説明する。図39は、設置位置の形状または状況により導体板の形状を立体的に変形させた板状多重アンテナ25、26を示している。図39(a)に示された板状多重アンテナ25は、第二の放射導体4の幅方向に折り目が1つ設けられるように折り曲げられて形成されている。図39(b)に示された板状多重アンテナ26は、導体板の長さ方向に折り目が1つ設けられるようにスロットを構成する第一の放射導体3と第二の放射導体4、さらに第三の放射導体5と第四の放射導体6をそれぞれ1ヵ所折り曲げて形成されている。
(実施例13)
本発明の第13実施例を図40により説明する。図40は、設置位置の形状または状況により導体板の形状を立体的に変形させた板状多重アンテナ27から32を示している。図40(a)に示された板状多重アンテナ27は、第二の放射導体4の幅方向に折り目が2つ設けられるように折り曲げられて形成されている。図40(b)に示された板状多重アンテナ28は、導体板の長さ方向に折り目が2つ設けられるようにスロットを構成する第一の放射導体3と第二の放射導体4、さらに第三の放射導体5と第四の放射導体6をそれぞれ2ヵ所折り曲げて形成されている。図40(c)に示された板状多重アンテナ29は、図40(b)において、第三の放射導体5の第一の放射導体3からの追加部分と第四の放射導体6の第二の放射導体4からの追加部分を変えて、導体板の長さ方向に折り目が2つ設けられるようにスロットを構成する第一の放射導体3と第二の放射導体4をそれぞれ2ヶ所折り曲げ、第三の放射導体5と第四の放射導体6をそれぞれ1ヵ所折り曲げて形成されている。図40(d)に示された板状多重アンテナ30は、第二の放射導体4の幅方向に折り目が3つ設けられるように折り曲げられて形成されている。図40(e)に示された板状多重アンテナ31は、導体板の長さ方向に折り目が3つ設けられるようにスロットを構成する第一の放射導体3と第二の放射導体4、さらにさらに第三の放射導体5と第四の放射導体6をそれぞれ3ヵ所折り曲げて形成されている。図40(f)に示された板状多重アンテナ32は、図40(e)において、第三の放射導体5の第一の放射導体3からの追加部分と第四の放射導体6の第二の放射導体4からの追加部分を変えて、導体板の長さ方向に折り目が3つ設けられるようにスロットを構成する第一の放射導体3と第二の放射導体4をそれぞれ3ヶ所折り曲げ、第三の放射導体5と第四の放射導体6をそれぞれ2ヵ所折り曲げて形成されている。
(実施例14)
本発明の第14実施例を図41により説明する。図41は、設置位置の形状または状況により導体板の形状を変形させたものであり、導体板の外縁を円形状に形成し円板型とした板状多重アンテナ33から35を示している。図41(a)、(b)に示された板状多重アンテナ33、34は、スロット2が直線形状に形成されているものであり、図41(c)に示された板状多重アンテナ35は、スロット2が略半円形状に形成されているものである。
(実施例15)
本発明の第15実施例を図42により説明する。図42は、設置位置の形状または状況により導体板の形状を変形させたものであり、導体板の外縁を曲線に形成した板状多重アンテナ36から38を示している。図42(a)に示された板状多重アンテナ36は、スロットを構成する第一の放射導体3がS字曲線を描くように形成されていると共に、スロットを構成する第一の放射導体3と対向する第二の放射導体4の辺が、さらに第三の放射導体5と第四の放射導体6もその形状に合わせて曲線形状に形成されている。図42(b)に示された板状多重アンテナ37は、スロットを構成する第一の放射導体3の長さ方向(すなわち、第二の放射導体4の幅方向)に沿って、スロットを構成する第一の放射導体3および第二の放射導体4の両方が、さらに第三の放射導体5と第四の放射導体6もS字曲線を描くように形成されている。図42(c)に示された板状多重アンテナ38は、導体板の外縁が略眼鏡形状に形成されると共に、スロット2が湾曲形状に形成されている。
【0062】
板状多重アンテナの形状は、上述した各実施例の形状に限らず、板状多重アンテナを設置する設置位置の形状または状況により、それに応じた種々形状のものを用いることができる。スロットの形状ならびにその位置、さらに第三以降の放射導体の形状や構成が決定されれば、導体板の形状は様々なものに変形してもよい。
【0063】
また、第一の放射構造において、第一の放射導体3の長さは、複数の使用する一周波数帯における電波の波長の概ね1/4の奇数倍とすればよく、第二の放射導体4の幅と同じでなくてもよい。さらに、第二の放射構造においては、他の周波数における電波の波長の概ね1/1、1/2、1/4、1/8あるいはそれらの倍数などで形状の長さや構成を第三以降の放射導体で構成できればよい。
【0064】
これにより、板状多重アンテナを設置する内蔵位置のスペースもしくは構造に柔軟に適応可能となり、小型化を達成できる。さらに、板状多重アンテナの構造が自由に選べることから、要求される指向特性に柔軟に対応可能となる。
【0065】
なお、板状多重アンテナの形状の変形の有無に関わらず、板状多重アンテナの各部サイズは、板状多重アンテナが設置される筐体等に使用されている各種材料の誘電率や導体部品の影響を加味し、実際に内蔵した際の使用するそれぞれの周波数帯における電波の波長に合わせ、且つ良好な励振特性が得られるように決定される。
【0066】
また、板状多重アンテナを機器の筐体に設置する場合は、その全体をラミネート材等の絶縁性フィルムで覆ったり、板状多重アンテナ周辺の導体を排除するなどして、機器内の導体部分や接地部(グランド)との高周波的な接続を絶縁することで、アンテナ独自の特性を保持し、優れたアンテナ特性を得ることができる。
【0067】
さらに、板状多重アンテナは実施例1および2で示したように、第一の放射構造では指向特性をシフトさせ、且つ特定の方向の指向特性を抑制することが可能である。そして、第二の放射構造に関しても指向特性を抑制することが可能である。そのため複数のアンテナを隣接して設置する場合、隣接するアンテナ間で発生する電磁干渉を抑制でき、その結果通常のアンテナよりもその設置間の距離を短くすることができる。
【0068】
上記した本発明の実施例1〜15の板状多重アンテナによれば、従来技術による携帯端末や家庭内における無線ネットワーク用機器(電化製品)で使用される本体の筐体外部に別筐体などを使用し、且つ別途ケーブルなどを使用して取り付ける外付けアンテナに代わり、移動の際に生ずるアンテナ取り外しや再設置、再調整などの手間を無くし、且つアンテナ自身の破損を防ぐことができ、さらに携帯端末や電化製品の設置位置の自由度を広げ、さらに製品の製造コストの高上や開発期間の長期化などの原因となる筐体や各種部品の設置位置等の仕様を大きく変更させることなく、さらに筐体内の隙間程度のスペースでも内蔵でき、低コストで且つ性能が確保され、さらに使用する周波数帯が異なる複数の通信システムに単体で対応できるアンテナを提供することが可能になる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、次のように優れた効果を発揮する。
小スペースで携帯端末や電化製品或いは壁等に内蔵でき、低コストで、且つ性能が確保されている板状多重アンテナおよびそれを備えた電気機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板状多重アンテナで使用する導体板の構造図(1)。
【図2】本発明の板状多重アンテナで使用する導体板の構造図(2)。
【図3】本発明の板状多重アンテナの構造図。
【図4】本発明の板状多重アンテナの一放射構造における給電点位置を示す図。
【図5】本発明の板状多重アンテナの他放射構造における給電点位置を示す図。
【図6】本発明の板状多重アンテナの一放射構造における電気的な構造図。
【図7】本発明の板状多重アンテナの他放射構造における電気的な構造図。
【図8】本発明の板状多重アンテナの励振特性を示す図。
【図9】本発明の板状多重アンテナの一放射構造における指向特性を示す図。
【図10】本発明の板状多重アンテナの他放射構造における指向特性を示す図。
【図11】本発明の板状多重アンテナの構造図。
【図12】本発明の板状多重アンテナの構造変化に伴う一放射構造における帯域幅を示す図。
【図13】本発明の板状多重アンテナの構造変化に伴う一放射構造における帯域幅を示す図。
【図14】本発明の板状多重アンテナの構造変化に伴う一放射構造における平均放射利得を示す図。
【図15】本発明の板状多重アンテナの構造変化に伴う他放射構造における平均放射利得を示す図。
【図16】本発明の板状多重アンテナの構造図。
【図17】本発明の板状多重アンテナの構造変化に伴う一放射構造における帯域幅を示す図。
【図18】本発明の板状多重アンテナの構造変化に伴う一放射構造における帯域幅を示す図。
【図19】本発明の実施例1に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図20】本発明の実施例1に係わる板状多重アンテナの指向特性を示す図。
【図21】本発明の実施例1に係わる板状多重アンテナの励振特性を示す図。
【図22】本発明の実施例2に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図23】本発明の実施例2に係わる板状多重アンテナの一放射構造における指向特性を示す図。
【図24】本発明の実施例2に係わる板状多重アンテナの他放射構造における指向特性を示す図。
【図25】本発明の実施例3に係わる板状多重アンテナの斜視図。
【図26】本発明の実施例3に係わる板状多重アンテナの電気的な構造図。
【図27】本発明の実施例4に係わる板状多重アンテナの斜視図。
【図28】本発明の実施例4に係わる板状多重アンテナの電気的な構造図。
【図29】本発明の実施例5に係わる板状多重アンテナの斜視図。
【図30】本発明の実施例5に係わる板状多重アンテナの電気的な構造図。
【図31】本発明の実施例6に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図32】本発明の実施例6に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図33】本発明の実施例7に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図34】本発明の実施例8に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図35】本発明の実施例8に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図36】本発明の実施例9に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図37】本発明の実施例10に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図38】本発明の実施例11に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図39】本発明の実施例12に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図40】本発明の実施例13に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図41】本発明の実施例14に係わる板状多重アンテナの構造図。
【図42】本発明の実施例15に係わる板状多重アンテナの構造図。
【符号の説明】
1 導体板
2 スロット
3 第一の放射導体
4 第二の放射導体
5 第三の放射導体
6 第四の放射導体
7 ループ
8 同軸線路
81 内導体
82 外導体
9 給電点
91 等価的に置かれた給電点
10、101〜106、21〜38 板状多重アンテナ
11 電界
12 磁流
13、131、132 電流
14 ギャップ
15 土台
16、17 導体線路
Claims (12)
- 導体板に切り込みを入れて形成されるスロットを境界にして第一の放射導体と第二の放射導体が形成され、該スロット内にさらに一つ以上の放射導体が形成され、これらの放射導体の内、少なくとも2つの放射導体に給電することを特徴とする板状多重アンテナ。
- 前記導体板は、アンテナが搭載される機器における高周波回路部の接地部とは、別に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の板状多重アンテナ。
- 前記スロットは、前記導体板の中心より偏った位置に形成され、前記導体板は、該スロットの長手方向の中心軸線を境にして、第一の放射導体と該第一の放射導体より面積の広い第二の放射導体を有することを特徴とする請求項1または2に記載の板状多重アンテナ。
- 前記スロットの長手方向に対応した前記第一の放射導体の寸法は、使用する複数の電波の内の一つの電波の波長の概ね1/4の奇数倍に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の板状多重アンテナ。
- 前記スロットの幅は、使用する複数の電波の内の一つの電波の波長の1/8以下に設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の板状多重アンテナ。
- 前記スロット内に形成される放射導体のみにより、あるいは当該放射導体と第一及び第二の放射導体により、前記一つの電波と異なる波長を持つ他の電波を送受信することを特徴とする請求項4又は5に記載の板状多重アンテナ。
- 前記スロット内の放射導体を使用して構成されるアンテナの電流分布経路の長さ寸法は、前記他の電波の波長の概ね1/8の整数倍に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の板状多重アンテナ。
- 前記導体板は、絶縁性の土台上に形成されており、スロット内の複数ある放射導体の内、少なくとも二つの放射導体の導体縁の一部を土台の下方に向け延長し、延長した導体部を高周波回路の基板上に形成された配線パターンと電気的に接続することで給電してなることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の板状多重アンテナ。
- 前記導体板は、絶縁性材料に覆われていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の板状多重アンテナ。
- 単線もしくは複数本の撚り合せからなる内導体と該内導体の外周に位置する外導体を有する同軸線路の一方端における内導体と外導体がそれぞれ前記放射導体に接続され、アンテナへの給電線路を構成してなることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の板状多重アンテナ。
- 請求項1から10のいずれかに記載の板状多重アンテナをその内部に設置した電気機器。
- 請求項1から10のいずれかに記載の2つの板状多重アンテナを、それぞれのスロットの切り込みが入った導体板縁が対向しないように、搭載した電気機器。
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