JP2004047129A - 中継プラグ、コネクタ、及びx線発生装置 - Google Patents

中継プラグ、コネクタ、及びx線発生装置 Download PDF

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伊藤 通浩
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Abstract

【課題】高圧が印加されるX線管と高圧電源とを簡易に接続することができると共に、装置の小型化を図り得る接続用中継プラグ及びコネクタ等を提供する。
【解決手段】X線発生装置1は、高圧電源ユニット100を内蔵しないタイプのものであり、ブロック5内に配置された電子銃3と、それに対向するターゲット部4とを有するX線管2を備えるものである。電子銃3は、径の異なる複数のリング状端子が多段に配置された中継プラグ6を介して、高圧ケーブル8が接続され且つ複数のスプリング端子が多段に配置されたコネクタ7と接続される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中継プラグ、コネクタ、及びX線発生装置に関し、詳しくは、マイクロフォーカスX線源として利用されるX線発生装置、並びに、それに用いられる特に高圧用の中継プラグ及びコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロフォーカスX線源は、焦点径が数百μm程度の一般型X線源に比して、数μm〜10μm程度の微小焦点を達成できるという優れた特徴を有している。これにより拡大像のエッジ部分の‘ボケ’を防止して鮮明画像が得られるため、電子部品、セラミックス、プラスチック、複合材料、新素材等のX線非破壊検査、多層プリント基板のX線計測装置、多層プリント基板の穴開け装置、FA用・産業用のX線CT装置、その他X線分析装置、等の広範な用途に有用である。
【0003】
また、一般に、X線源として利用されるX線発生装置は、電子(線)を発生する電子銃(カソード)と、これに対向設置されたX線発生用のターゲットとを有するX線管を備えており、このX線管に高熱及び高圧発生用の電源回路系が接続された状態で使用される。近年では、装置の軽量コンパクト化及び保守の容易化を実現すべく、電源回路系を含む高電圧変換ユニットとX線発生装置とを分離した構成が主流となりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、X線管と高電圧変換ユニットとを分離した構成を採用する場合、高圧となる両者の接続部位の電気的なシールを担保すべく、高絶縁性を有するブロック筐体内に当該接続部分を格納する必要がある。具体的には、ブロック筐体内において、高圧ケーブルコネクタとX線管の電子銃の接続端子(通常は、複数のステムピン)とを確実に接続しなければならない。
【0005】
この場合、通常用いられる複数の接続孔を有するソケットタイプ等の接続具を用いると、目視が困難なブロック内での接続であるため、位置合わせを含めて複数ピンを有する電子銃との接続は困難となる。殊に、高圧下での絶縁をより確実なものとするには、油中接続が望ましいことが多く、この場合には、接続操作が極めて困難となる。また、一般に、耐高圧用のコネクタ類は、形状が大型となる傾向にあるが、これでは、X線管自体の規模が大きくなるため、電源系をX線管から分離しても装置の軽量コンパクト化を十分に達成できなくなる。
【0006】
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、高圧が印加されるX線管等の被電圧印加体と高圧電源系とを簡易に接続することができ、しかも装置の小型化を図ることができる接続用の中継プラグ、コネクタ、及び、これらを備えるX線発生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による中継プラグは、高圧電源系と、複数の接続端子を有する被電圧印加体との間に設けられるものであって、上記複数の接続端子の各々と接続され、略環状を成し互いに径が異なり、且つ、その径の大きさの順に、例えば、被電圧印加体側から高圧電源系側に向かって径が順次小さくなるように、多段に配置された複数の第1の導電部材を備えることを特徴とする。
【0008】
このように構成された中継プラグにおいては、複数の第1の導電部材が、被電圧印加体が有する複数の接続端子の各々と接続される。これらの各第1の導電部材は、互いに径が異なる略環状(例えばリング状)を成しており、径の順に多段に配置される。よって、当該中継プラグは、先端に向かって先細るような形状で、且つ、断面がステップ形状となるように形成され得る。したがって、中継プラグの外形と略同形状の嵌合凹部を有するようコネクタを用いれば、高圧電源系との接続時に、位置決め及び結合を簡易に実施できる。
【0009】
具体的には、本発明の中継プラグは、互いに径が異なり且つ略筒状又は略柱状を成す複数の第1の胴部が該径の大きさの順に多段に構成され、各第1の胴部に各第1の導電部材が設置されたものである。
【0010】
このようにすれば、各第1の導電部材を確実に位置合わせして多段配置することが平易となり、被電圧印加体側に大径のものを設置し先端に向かって順次小径のものを設置する際の組み立ても簡便となる。また、複数の第1の胴部がステップ状に配置されると、各第1の導電部材間の見通しがそれらの第1の胴部で遮られるので、当該中継プラグ部位での耐電圧性(耐放電性)の向上が図られる。
【0011】
好ましくは、複数の第1の導電部材が同軸状に配置されて成ると有用である。こうすることにより、各第1の導電部材間の距離を均等化し易くなり、中継プラグの耐電圧性(耐放電性)が向上され、被電圧印加体の動作が安定化され得る。
【0012】
また、本発明によるコネクタは、高圧電源系と、複数の接続端子を有する被電圧印加体との間に設けられるものであって、高圧電源系が接続され、略環状を成し互いに径が異なり、且つ、その径の大きさの順に、例えば、被電圧印加体側から高圧電源系側に向かって径が順次小さくなるように、多段に配置された複数の第2の導電部材を備えるものである。
【0013】
このようなコネクタにおいては、互いに径が異なる略環状を成す第2の導電部材が多段に配置されるので、各第2の導電部材の径を本発明の中継プラグに備わる第1の導電部材の径に対応させることにより、中継プラグとコネクタとを嵌合させ得る。これにより、高圧電源系と被電圧印加体とを簡易且つ確実に接続させることができる。
【0014】
具体的には、本発明のコネクタは、互いに径が異なり且つ略筒状を成す複数の第2の胴部が該径の順に多段に構成され、各第2の胴部内に各第2の導電部材が設置されたものである。
【0015】
このようにすれば、各第2の導電部材を確実に位置合わせして多段配置することが平易となり、被電圧印加体側に大径のものを設置し、高圧電源系に向かって小径のものを順次設置する際の組み立ても簡便となる。また、複数の第2の胴部がステップ状に配置されたときに、各第2の導電部材間の見通しがそれら第2の胴部で遮られるので、当該コネクタ部位での耐電圧性(耐放電性)が高められ得る。
【0016】
さらに、複数の第2の導電部材がコイル状を成すと好ましい。こうすれば、第2の導電部材がバネとして機能する弾性体(コイルスプリング)となり、その弾力性によってコネクタの軸方向つまり中継プラグとの接続方向に伸縮すると共に、両者が嵌合されたときに第1の導電部材と第2の導電部材との押付力が高められる。また、第1の導電部材及び第2の導電部材の寸法形状に対する裕度(許容誤差)を過度に制限する必要がなく、製作が平易となる。
【0017】
またさらに、各第2の導電部材が第1の径を有する第1コイル部と、この第1の径よりも大きい第2の径を有する第2コイル部とを有すると好適である。
【0018】
この場合、例えば、第2コイル部に比して径が小さい第1コイル部を第1の導電部材と接触させる一方、第2コイル部を第1コイル部の言わば土台として用いることができる。こうすれば、第2の導電部材全体を同径のコイル状とする場合に比して、第1コイル部の位置ずれ(特にコイル軸に垂直な方向の‘横ずれ’)が防止され、第1の導電部材との接触が確実に担保される。また、各第2の導電部材を高圧電源系からのケーブル等と接合する際に、径が大きい第2コイル部側にリード線をハンダ付け等で接合するようにすれば、狭隘な部位での作業性が高められる。
【0019】
さらにまた、複数の第2の導電部材が同軸状に配置されて成るとより好ましい。これにより、各第2の導電部材間の距離を均等化し易くなり、コネクタの耐電圧性(耐放電性)が向上され、被電圧印加体の動作が安定化され得る。
【0020】
また、本発明によるX線発生装置は、高圧が印加され、複数の接続端子を有し、且つ電子を発生する被電圧印加体としての電子発生部と、電子発生部からの電子が照射されてX線を発生するターゲット部と、電子発生部に接続された本発明の中継プラグと、その中継プラグに接続されており且つ高圧電源系に接続される本発明のコネクタとを備えるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限られるものではない。
【0022】
図1は、本発明による中継プラグ及びコネクタを備えるX線発生装置の好適な一実施形態の要部を模式的に示す断面図である。X線発生装置1は、筐体容器(図示せず)内にX線管2(被電圧印加体)が収容されると共に、高圧電源ユニット100(高圧電源系)を内蔵しないタイプのものであり、かかる構成によりコンパクト化及び軽量化が実現されている。すなわち、高熱発生源であるトランス、高圧発生回路、制御回路等が内蔵された高圧電源ユニット100と、X線発生装置1とを分離して構成することにより、軽量コンパクト化と共に保守が簡易となり、X線管2を例えば計測対象試料に近接させても、その試料に対する熱的な影響を軽減でき、利便性を向上できる。
【0023】
また、X線管2は、非破壊検査等に利用されるマイクロフォーカスX線源として構成され、主として、電子を発生・放出する電子銃3(被電圧印加体,電子発生部)と、これに対向設置されたターゲット部4を備えている。ターゲット部4は、例えば金属製の筒状胴部41内に設けられたサポート42にターゲットロッド43の一方端が結合されたものである。ターゲットロッド43の他方の先端は、所定の角度で斜めに切断されており、ターゲット金属44が例えばロウ付けにより接合されている。さらに、筒状胴部41には、ターゲット金属44に対面するようにX線出射窓45が設けられている。
【0024】
一方、電子銃3は、略筒状のブロック5内に、後述する中継プラグ6及びコネクタ7と共に収容されている。また、ターゲット部4側に位置するブロック5の一方端には、環状部材51を介してヘッド部52が結合されており、このヘッド部52の外方面にターゲット部4が結合されており、その内方面に電子銃3の一方端が固定されている。電子銃3の内部には、図示しないヒーター電極、カソード電極、グリッド電極、フォーカス電極等が設けられている。また、それらの各電極と導通する複数のステムピン31(接続端子)が電子銃3の他方端面から外部に向かって突出するように設置されている。
【0025】
なお、以下においては、ステムピン31が、ヒーター電極,カソード電極,グリッド電極,フォーカス電極に対応して少なくとも4本設けられた例について説明するが、図示の都合上、図面上には2本のステムピン31,31のみ記載するものとする。
【0026】
また、電子銃3は、断面ステップ状の外形を有する中継プラグ6を介して、断面ステップ状の内形を有するコネクタ7と接続されている。さらに、コネクタ7には、ブロック5の他方端に当接する環状つば部75が形成されており、このつば部75によりブロック5の他方端5bが封止されている。またさらに、コネクタ7の内部には、高圧電源ユニット100に接続された高圧ケーブル8が、中継プラグ6が嵌め込まれていない後端部側から挿入されている。
【0027】
また、高圧ケーブル8は、固着具8a,8b,8cによってコネクタ7のつば部7aを含む端部に固着されている。さらに、ブロック5の内部には、絶縁油、絶縁樹脂、絶縁ガス等の絶縁媒体9が充填又は固定されている。なお、本実施形態では、以下、絶縁媒体9として絶縁油を例にとって説明する。
【0028】
このように構成されたX線発生装置1では、高圧電源ユニット100が運転されると、電子銃3内において、ヒーター電極でカソード電極が加熱され、一定の温度となると、カソード電極から電子が放出される。放出された電子は、グリッド電極で加速され、フォーカス電極で収束されて、ターゲット部4のターゲット金属44に衝突する。そして、この衝突によって、電子がX線と熱とに変換され、発生したX線が、図示矢印Jで示す方向へ出射され、X線出射窓45を通してX線発生装置1の外部へ放出される。
【0029】
ここで、図2は、電子銃3、中継プラグ6、及びコネクタ7を示す正面図(一部透視図)である。これらの接続方法としては、例えば、ブロック5内に設置された電子銃3に中継プラグ6を嵌め込み、絶縁媒体9としての絶縁油をブロック5に注入した後、予め高圧ケーブル8が接合されたコネクタ7を中継プラグ7に油中接続し、最後にブロック5を封止するといった手順を例示できる。
【0030】
また、図3は、中継プラグ6の構造を示す断面図である。図2及び3に示す如く、中継プラグ6は、略筒状又は略柱状を成し多段に形成された複数の胴部61〜64(第1の胴部)の各先端部に、それぞれリング状端子61a〜64a(第1の導電部材)が接合されたものである。各胴部61〜64は絶縁材料で形成されており、それら自体が複数段形状を有している。
【0031】
また、胴部61〜64は、各リング状端子61a〜64aが設けられた部位の外径が、電子銃3側に当接する端部6aからコネクタ7側に位置する端部6bに向かって徐々に小さくなるように(つまり先細るように)、外周部がステップ状(段差状)に形成されている。これにより、各々径の異なるリング状端子61a〜64aが、中継プラグ6の端部6aから端部6bに向かって径が徐々に小さくなるように確実に位置決めされる。
【0032】
また、このように胴部61〜64の外周部がステップ状に形成されているので、隣り合うリング状端子61a〜64a間の見通しが胴部61〜64の一部によって遮断される。さらに、胴部61〜64は、胴部62〜64を貫通する導電部材d1の両端部に形成された雌ネジ部に、それぞれ端部6a,6b側から雄ネジN1,N2が螺合して、全てが同軸状に固定されている。またさらに、胴部61における電子銃3の4本のステムピン31に対応する位置には、各ステムピン31が挿嵌される接続孔(図示せず)が形成されている。さらにまた、胴部62の内部は、シリコン等の絶縁体Zで埋め込まれている。
【0033】
ここで、図4及び5を参照して中継プラグ6の組み立て手順の一例を説明する。図4は、本発明の中継プラグ6の部品断面図であり、図5は、図4に示す胴部62におけるV−V線断面図である。まず、胴部61に設けられたステムピン31用の接続孔(図示せず)にリード線65が接続された雌ソケット66を取り付ける。なお、本実施形態では、リング状端子64aは、雄ネジN2を介して導電部材d1と雌ソケット66のリード線65を接続される。また、図4においては、リング状端子62a,63aに接続されるリード線の図示を省略した。
【0034】
次に、各リード線65を、リング状端子61a〜63aにそれぞれハンダ付けする。また、及びリング状端子64aは、雄ネジN2を介して導電部材d1とリード線65をハンダ付けする。このとき、リング状端子62a用のリード線65を、胴部62に設けられた貫通孔h1を通して引き出した後、リング状端子62aにハンダ付けする。また、リング状端子63a用のリード線65を、胴部62,63に設けられた貫通孔h2を通して引き出した後、リング状端子63aにハンダ付けする。
【0035】
それから、各胴部61〜64とリング状端子61a〜64aとを交互に組み上げ(リング状端子61aと胴部62との間には導電部材d1を組み込む)、雄ネジN1,N2を締め付けて全体を固定する。その後、胴部61に設けられた絶縁体注入孔hsから、液状シリコン剤等を注入し、乾燥させて絶縁体Zを形成し、中継プラグ6の組み立てを終了する。
【0036】
さらに、図2及び6を参照して、コネクタ7について説明する。図6は、コネクタ7の構造を示す断面図である。図2及び6に示す如く、コネクタ7は、略筒状を成し多段に形成された複数の胴部71〜74(第2の胴部)の各先端部に、それぞれスプリング端子71a〜74a(第2の導電部材)が配置されたものである。各胴部71〜74は絶縁材料で形成されており、それら自体が複数段形状を有している。また、スプリング端子71a〜74及び胴部71〜74の周囲には、それらを覆うように外胴部70が設けられており、胴部74の後段には高圧ケーブル8の端部が内挿されたつば部75が連結されている。
【0037】
さらに、胴部71〜74は、各スプリング端子71a〜74aが設置される部位の径が、中継プラグ6側に位置する外胴部70の端部7aからつば部75側の端部6bに向かって徐々に小さくなるように(つまりコネクタ7の内部空間が先細るように)、内周部がステップ状(段差状)に形成されている。これにより、各々径の異なるスプリング端子71a〜74aが、コネクタ7の端部7aから端部7bに向かって徐々に径が小さくなるように確実に位置決めされる。
【0038】
また、このように胴部71〜74の内周部がステップ状に形成されているので、隣り合うスプリング端子71a〜74a間の見通しが胴部71〜74によって遮断される。さらに、後述するように各スプリング端子71a〜74aに接続されたリード線と、高圧ケーブル8の導体線L1〜L4の接点間、及び、これらの接点とスプリング端子71a〜74a間の見通しが、胴部71〜74によって遮断されている。
【0039】
またさらに、胴部71〜74は、隣接する胴部同士の一方の内部に他方の外部が嵌合し、それらの嵌合状態が、スプリング端子71a〜74aと高圧ケーブル8との接合等によって、全てが同軸状に固定されている。加えて、胴部74とつば部75と高圧ケーブル8とで画成される内部空間が、シリコン等の絶縁体Zで埋め込まれている。なお高圧ケーブル8のつば部75内に挿入された部位は、凹凸部81が形成されており、当該部位におけるケーブルパスを伸長し耐電圧性を向上している。
【0040】
ここで、図7及び8を参照してコネクタ7の組み立て手順の一例を説明する。図7は、本発明のコネクタ7の部品断面図であり、図8は、図7に示す胴部74におけるVIII−VIII線断面図である。まず、各スプリング端子71a〜74aにリード線を接続するためのリボン状金具Syをハンダ付けし、更にその金具Syにリード線(図示せず)をハンダ付けする。各スプリング端子71a〜74aは、それぞれ小径スプリング部S1a〜S4a(第1コイル部)と大径スプリング部S1b〜S4b(第2コイル部)とから構成されており、大径スプリング部S1b〜S4bが、それぞれ胴部71〜74の先端に当接する。また、金具Syは、これらの大径スプリング部S1b〜S4bに固着されている。
【0041】
次に、各リード線を胴部71〜74に設けられた貫通孔h11〜h14を通すようにして、スプリング端子71a〜74aと胴部71〜74とを交互に組み上げる。次いで、高圧ケーブル8をつば部75の端部7b側から挿入し、各導体線L1〜L4を露出させ、胴部74から引き出したリード線と、それらに対応する各導体線L1〜L4の導体とをハンダ付けする。それから、胴部74の周縁部に設けられた回転防止棒挿入孔Kに回転防止棒を挿入して固定した後、つば部75の先端部側壁に設けられた絶縁体注入孔hsから、液状シリコン剤等を注入し、絶縁体Zを形成する。
【0042】
そして、こうして組み上げたものを、外胴部70内に挿嵌し、外胴部70の後端部内周面に形成された雌ネジ70nと、つば部75の外周面に形成された雄ネジ75nとを螺合させて固定し、コネクタ7の組み立て及び高圧ケーブル8の接続を終了する。
【0043】
このような構成を有する中継プラグ6、コネクタ7、及びこれらを備えるX線発生装置1によれば、電子銃3の端面から突出する複数のステムピン31が、先端に向かって細径となる中継プラグ6に接続されるので、目視できないような状況下では接続が困難な複数のステムピンから成るサークル状端子が、接続が極めて簡易な形状の端子に変換される。また、高圧ケーブル8が接続されたコネクタ7が、中継プラグ6を受け入れ易い内部形状を有しており、両者が嵌合することにより、気中及び油中を問わず、各ステムピン31と導通する中継プラグ6のリング状端子61a〜64aと、高圧ケーブル8の各導体線L1〜L4と導通するコネクタ7のスプリング端子71a〜74aとの接合を確実且つ簡便に実現できる。
【0044】
さらに、中継プラグ6のリング状端子61a〜64aが多段に構成され、且つ、コネクタ7のスプリング端子71a〜74aがそれらに対応して多段に構成されているので、位置決めが簡易であり、しかも、その接続状態を維持できる。またさらに、リング状端子61a〜64a、及び、スプリング端子71a〜74aが、それぞれステップ状に形成された胴部61〜64、及び胴部71〜74の先端部に設置されるので、これらの胴部によって端子間の一部又は全部が直接見通せない状態となる。よって、各端子間、接点間、及び端子−接点間の放電発生が抑止され、中継プラグ6及びコネクタ7共に耐電圧性が向上される。
【0045】
さらにまた、中継プラグ6の各胴部61〜64及びリング状端子61a〜64a、並びに、コネクタ7の各胴部71〜74及びスプリング端子71a〜74aが同軸状に設けられているので、両者が周方向に回動しても位置ずれが生じない。加えて、これらが同軸状に配置されているので、各端子間の距離が等間隔且つ平均的に一定に保たれるので、局所的な放電の発生を抑止できる。
【0046】
また、スプリング端子71a〜74aが、コイル状を成して弾性を有するので、中継プラグ6とコネクタ7が接続された状態において、リング状端子61a〜64aとの押し付け力が高められ、当接し合う端子同士の接触をより確実且つ強固なものとすることができる。
【0047】
さらに、各スプリング端子71a〜74aが、主としてそれぞれ小径スプリング部S1a〜S4aと大径スプリング部S1b〜S4bとで構成され、後者が胴部71〜74に支持されるので、リング状端子61a〜64aと当接する前者の横ずれを防止できる。よって、互いに接する端子相互の適正な接続状態を維持できる。
【0048】
しかも、中継プラグ6は、主部品である胴部61〜64とリング状端子61a〜64aを軸方向に沿って交互に組み上げて固定するだけで組み立てられるので、複雑な組立技法や工程を要さない。よって、組み立てが簡易であり、製作工数の増大を防止できる。この点に関しては、コネクタ7の場合も同様であり、組み立てが簡易であり、製作工数の増大を防止できる。
【0049】
さらに、端子が多段に構成された中継プラグ6及び同コネクタ7を採用することにより、X線管2と高圧電源ユニット100との接続部位の省スペース化を実現できる。よって、X線発生装置1の大型化を防止できる。またさらに、中継プラグ6とコネクタ7とのカップリング方式を採用するので、両者の抜き差しが自在であり、当該接続部位ひいてはX線発生装置1の保守が簡便となる。加えて、コネクタ7のつば部75内に挿入された高圧ケーブル8のストレート部分に凹凸部81が形成され、これによりケーブルパスが伸長されているので、この点においても高圧耐性の向上が図られる。
【0050】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、高圧部のむき出し構造が許容される場合には、中継プラグ6をコネクタ7のような雌型とし、逆にコネクタ7を中継プラグ6のような雄型としてもよい。また、リング状端子61a〜64aをコイル状としてもよく、スプリング端子71a〜74aをリング状としてもよい。さらに、X線管2の構造は、エンドウィンドウ型でもサイドウィンドウ型でも、更には他の構造でも構わない。さらに、中継プラグ6及びコネクタ7は、マイクロフォーカスX線源用途に限定されるものではない。またさらに、X線管2の電子銃3からステムピン31を突出させずに、雌型ソケットとし、その雌型ソケットのソケット孔に挿し込まれるピン端子を中継プラグ6の端部6a側から突出させてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の中継プラグ、コネクタ、及び、これらを備えるX線発生装置によれば、高圧が印加されるX線管等の被電圧印加体と高圧電源系とを簡易に接続することができ、組み立てが簡便であり、且つ、保守性に優れると共に、高圧電源系と分離して構成できる上に更なる装置の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による中継プラグ及びコネクタを備えるX線発生装置の好適な一実施形態の要部を模式的に示す断面図である。
【図2】電子銃、中継プラグ、及びコネクタ7を示す正面図(一部透視図)である。
【図3】中継プラグの構造を示す断面図である。
【図4】中継プラグの部品断面図である。
【図5】図4に示す胴部におけるV−V線断面図である。
【図6】コネクタの構造を示す断面図である。
【図7】コネクタの部品断面図である。
【図8】図7に示す胴部におけるVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
1…X線発生装置、2…X線管(被電圧印加体)、3…電子銃(被電圧印加体,電子発生部)、4…ターゲット部、6…中継プラグ、7…コネクタ、8…高圧ケーブル、31…ステムピン(接続端子)、61〜64…胴部(第1の胴部)、61a〜64a…リング状端子(第1の導電部材)、71〜74…胴部(第2の胴部)、71a〜74a…スプリング端子(第2の導電部材)、100…高圧電源ユニット(高圧電源系)、S1a〜S4a…小径スプリング部(第1コイル部)、S1b〜S4b…大径スプリング部(第2コイル部)。

Claims (9)

  1. 高圧電源系と、複数の接続端子を有する被電圧印加体との間に設けられる中継プラグであって、
    前記複数の接続端子の各々と接続され、略環状を成し互いに径が異なり、且つ該径の大きさの順に多段に配置された複数の第1の導電部材を備える中継プラグ。
  2. 当該中継プラグは、互いに径が異なり且つ略筒状又は略柱状を成す複数の第1の胴部が該径の大きさの順に多段に構成され、該各第1の胴部に前記各第1の導電部材が設置されたものである、ことを特徴とする請求項1記載の中継プラグ。
  3. 前記複数の第1の導電部材が同軸状に配置されて成る、ことを特徴とする請求項1記載の中継プラグ。
  4. 高圧電源系と、複数の接続端子を有する被電圧印加体との間に設けられるコネクタであって、
    前記高圧電源系と接続され、略環状を成し互いに径が異なり、且つ該径の大きさの順に多段に配置された複数の第2の導電部材を備えるコネクタ。
  5. 当該コネクタは、互いに径が異なり且つ略筒状を成す複数の第2の胴部が該径の大きさの順に多段に構成され、該各第2の胴部に前記各第2の導電部材が設置されたものである、ことを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
  6. 前記複数の第2の導電部材がコイル状を成す、ことを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
  7. 前記各第2の導電部材が第1の径を有する第1コイル部と、該第1の径よりも大きい第2の径を有する第2コイル部とを有する、ことを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
  8. 前記複数の第2の導電部材が同軸状に配置されて成る、ことを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
  9. 高圧が印加され、複数の接続端子を有し、且つ電子を発生する被電圧印加体としての電子発生部と、
    前記電子発生部からの前記電子が照射されてX線を発生するターゲット部と、
    前記電子発生部に接続された請求項1記載の中継プラグと、
    前記中継プラグに接続され、且つ、高圧電源系に接続される請求項4記載のコネクタと、
    を備えるX線発生装置。
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