JP2004045350A - ガス分析システムおよびガス分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微量試料を複数の検出手段で計測することにより、測定対象ガスを高感度で測定すると共に、物質の同定能力を向上させることができるガス分析システムおよびガス分析方法を提供する。
【解決手段】複数の測定対象成分S0 を捕捉するサンプル捕捉部4と、このサンプル捕捉部4によって捕捉された前記測定対象成分S0 の各成分S1 ,S2 ,…を分離するクロマト分離部5と、この分離された各成分S1 ,S2 ,…が吹きつけられる凝集点Pに対して移動させることで、クロマト分離した各成分S1 ,S2 ,…を移動方向Aに延びる凝集線L上において連続的に低温吸着して凝集する低温吸着凝集部7と、この低温吸着凝集部7の凝集線L上にそれぞれ測定点P8 〜P10を配置し、この測定点P8 〜P10に対して低温吸着凝集部7を凝集時と同じ方向Aに移動させることで、凝集線L上に凝集された成分を異なる複数の手段で分析可能とする複数の分析部8〜10と、各分析部8〜10の分析結果を総合することで測定対象ガスSに含まれる各成分S1 ,S2 ,…の濃度および組成を同定可能とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス分析システムおよびガス分析方法に関するものであり、詳しくは1つの測定対象ガスに対して、クロマト分離と各種分析方法の長所を活かした総合的な定量分析を行なうことを可能とするガス分析システムおよびガス分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より測定対象試料の分析手段として種々の方法が提案されており、それぞれに特徴がある。例えば、測定対象試料に赤外線を照射したときの透過光または反射光などを計測し、フーリエ変換などの演算を行って分析を行なうフーリエ変換分析計(FTIR)は、測定対象試料を破壊することなくその詳細な構造情報を得ることができる。このFTIRを用いることにより、測定対象試料が有機物である場合には、その官能基の分析も行なうことが可能となる。一方、FTIRでは単原子分子を分析できないという欠点もある。
【0003】
また、光を用いる別の分析計として、例えば、ラマン分光分析計は測定対象試料を破壊することなくその構造情報を得ることができ、とりわけ有機物である場合にはその骨格構造を分析できるとともに、単原子分子の分析も可能である。一方、ラマン分光分析計はその感度が低いという欠点もあった。
【0004】
破壊分析を行なうものとしては、質量分析計があるが、感度が極めて高く、単原子分子であるか有機物であるかに係わらずその全体の質量数を正確に測定できる。とりわけ、二次イオン質量分析計は成分の分解を行いながら各分格の質量を検出できるという長所があるものの、測定対象試料を破壊するという欠点もあった。
【0005】
そこで、一つの測定対象試料を複数の分析手段を用いて分析することにより、その分析感度を向上することが考えられる。すなわち、測定対象試料が固体である場合には、同じ測定対象試料の同じ測定部を複数の分析計によって別々に測定することにより、その質量数や組成などを、種々の分析計の長所を活かしてより正確に測定することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、測定対象試料がガスや液体などの流体である場合には、これが流動するので測定部を確実に定めることが難しく、複数の分析計を用いて全く同じ測定対象成分を分析することは難しかった。一方では、近年はクリーンルームなどの極めて不純物の少ない環境において存在する微量ガスなどの各成分の分析を行なう必要が生じてきており、有機物であるか無機物であるかに係わりなく各成分のより詳細な分析を行うことが求められており、とりわけ有機物の場合は各成分の骨格や官能基などの分子構造を含む詳細な分析を高い感度で行なう必要が生じている。
【0007】
また、流体の分離方法として知られているガスクロマトグラフィ装置を用いた分析計は測定対象成分を破壊することなく分離できるので、とりわけ有機物の分析によく用いられている。ところが、クロマト展開(クロマト分離)を行った測定対象成分はキャリアガスと共に気体として出力されるものであるから、従来はクロマト分離後の同一サンプルを複数の分析手段で計測することが難しかった。
【0008】
本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、微量試料を複数の検出手段で計測することにより、測定対象ガスを高感度で測定すると共に、物質の同定能力を向上させることができるガス分析システムおよびガス分析方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため第1発明のガス分析システムは、複数の測定対象成分を捕捉するサンプル捕捉部と、このサンプル捕捉部によって捕捉された前記測定対象成分の各成分を分離するクロマト分離部と、この分離された各成分が吹きつけられる凝集点に対して移動させることで、クロマト分離した各成分を移動方向に延びる凝集線上において連続的に低温吸着して凝集する低温吸着凝集部と、この低温吸着凝集部の凝集線上にそれぞれ測定点を配置し、この測定点に対して低温吸着凝集部を凝集時と同じ方向に移動させることで、凝集線上に凝集された成分を異なる複数の手段で分析可能とする複数の分析部と、各分析部の分析結果を総合することで測定対象ガスに含まれる各成分の濃度および組成を同定可能としたことを特徴としている(請求項1)。
【0010】
したがって、測定対象成分がサンプル捕捉部によって捕捉されており、かつ、クロマト分離部によって分離された各成分が凝集点において低温吸着凝集部上に凝集するので、極めて濃度の薄い測定対象ガスを高感度に分析することができる。また、低温吸着凝集部上に凝集する成分はその位置を固定できるので、正確に同じ成分の分析を複数の分析部によって行なうことができる。さらに、各成分は複数の分析部によって分析されるので、各分析部の長所を有効に活用すると共に、各分析部の短所は互いに補い合うことにより、より高精度かつ高感度で、高い同定能力を有する分析を行なうことができる。
【0011】
加えて、低温吸着凝集部は凝集点に対して移動しながら凝集するので、クロマト分離された各成分は凝集線上の異なる位置に凝集している。したがって、凝集線上の異なる位置に凝集した各成分は低温吸着凝集部の移動に伴って、各分析部の測定点に位置したときに順次分析されるので、クロマト分離された各成分は、そのクロマトグラフに相当する時間的なずれをもって測定される。また、各成分は冷却によって凝集することで、その分子構造を変えることがない。
【0012】
前記複数の分析部のうち、一つは各成分をある程度破壊できる程度のエネルギーを照射したときの反応から破壊後の各成分を測定する破壊分析部であり、残りは各成分を破壊しない程度のエネルギーを照射してその特性を表面分析する非破壊分析部であって、破壊分析部が低温吸着凝集部の移動方向の最下流部に配置されてなる場合(請求項2)には、各成分の構造解析を多方面から行なうことができる。
【0013】
前記クロマト分離部にてキャリアガスとして流されて各成分の分離を促すヘリウムガスの供給源と、このヘリウムガスによって運ばれた分離された各成分を低温吸着凝集部上の凝集点に吹きつけるノズルと、二次イオン質量分析部のさらに下流部において凝集線上に凝集された各成分を加熱蒸発させるためのレーザを照射するレーザ照射部とを有し、前記低温吸着凝集部が低温の一定温度に保持されて凝集点に対して一定速度で移動可能である金属の平滑面を形成したプレートを有し、前記非破壊分析部がフーリエ変換を用いた赤外線分光分析部と、ラマン分光分析部とからなり、破壊分析部が二次イオン質量分析部である場合(請求項3)には、ヘリウムガスによって運ばれた各成分が低温吸着凝集部上に凝集され、ヘリウムガスは低温吸着凝集部上に凝集されることがない。
【0014】
プレートは金属の平滑面であるから、熱伝導がよく冷却が容易である。なお、プレートの冷却には液体窒素を用いることで、−196℃近傍の低温状態を保つことができる。そして、分析後に低温吸着凝集部上に残った成分はレーザ照射部によって一気に加熱蒸発させることができる。
【0015】
前記低温吸着凝集部が所定速度で直線状に移動するものであり、前記凝集線が直線状である場合(請求項4)には、プレートの大きさを必要最小限に抑えることができると共に、ガス分析システムの全体的な構成を簡単にすることができる。
【0016】
前記低温吸着凝集部が所定速度で回転する円盤であり、前記凝集線が円弧状で、各分析部が低温吸着凝集部の回転の中心から等距離で異なる位相に配置されたものである場合(請求項5)には、凝集部に対する低温吸着凝集部の移動を容易に行うことができる。また全体としてのガス分析システムを小型化することができる。
【0017】
本発明のガス分析方法は、前記ガス分析システムを用いた分析方法であって、前記クロマト分離部によって破壊前の各成分をその特性によって分離し、フーリエ変換を用いた赤外線分光分析によって各官能基の分析を行い、ラマン分光分析によって骨格の分析を行った後に、二次イオン質量分析部によって破壊後の各成分の質量を測定することを特徴としている(請求項6)。
【0018】
すなわち、サンプル捕捉部、クロマト分離部、低温吸着凝集部およびFTIR,RAMAN,SIMSの複数分析装置からなるシステムを用いることにより、各分子の総重量はもちろんのこと、各分子の詳細な構造情報として官能基の分析および骨格の分析、全体および部分的な分子構造の解析を高感度に行なうことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のガス分析システム1の例を示す図である。図1において、2は例えば、半導体生産プロセスを維持するクリーンルーム、3はこのクリーンルーム2の各所に設けられて内部の空気を測定対象ガスSとして吸引するプローブ、4はクリーンルーム2内に存在が予想されるような微量有機物を測定対象成分S0 として捕捉するサンプル捕捉部、5はサンプル捕捉部4に捕捉された測定対象成分S0 に含まれる各成分S1 ,S2 …を破壊することなくその特性によって分離するクロマト分離部、6はクロマト分離された各成分S1 ,S2 …を例えばヘリウムガスをキャリアとして吹きつけるノズルとを有する。
【0020】
7は前記ノズル6から吹きつけられる各成分S1 ,S2 …を低温吸着して凝集させる低温吸着凝集部、8〜10はこの低温吸着凝集部7上に凝集された各成分S1 ,S2 …を分析する分析部、11は分析後に低温吸着凝集部7上に残された成分S1 ,S2 …を加熱蒸発させるレーザを照射するレーザ照射部である。また、1aは低温吸着凝集部7の移動範囲内をほゞ真空状態にするための真空室であり、1pは真空ポンプである。
【0021】
前記クリーンルーム2から採取する測定対象ガスSには例えば、DOP(ジオクチルフタレート)、DBP(ジブチルフタレート)が含まれており、サンプル捕捉部4は、通常複数のプローブ3を用いて、クリーンルーム2内の複数ポイントのサンプリング箇所から測定対象ガスSを連続的に採取し、これを切り換えるものである。
【0022】
そして、例えば1時間毎にサンプル捕捉部4に捕捉された測定対象成分S0 をクロマト分離部5に導入する。クロマト分離部5はガラス等からなる分離管5aを用いたガスクロマト装置であり、ヘリウムガス供給源(ボンベ)4aからのヘリウムガスをキャリアガスにして、測定対象成分S0 を分離管5a内の固定相に対する保持力の差を利用して時間ごとに展開(分離)する。カラム出口が低温吸着凝集部7の低温プレート7a上に位置する。
【0023】
次いで、前記低温吸着凝集部7が分離された各成分S1 ,S2 …が吹きつけられる凝集点Pに対して矢印Aに示す方向に移動することで、クロマト分離した各成分を移動方向に延びる凝集線L(図2参照)上において連続的に凝集する。
【0024】
図2は前記低温吸着凝集部7に対する各成分S1 ,S2 …の凝集状態を示す図である。図2に示すように低温吸着凝集部7は例えば、矩形状の冷温プレート7aと、この冷温プレート7aを−196℃近傍に冷却する液体窒素を用いた冷却装置7bとを有する。なお、前記キャリアガスとして供給されるガスは低温吸着凝集部7の温度で液体化するものではない。
【0025】
本例の場合、キャリアガスとしてヘリウムガスを用いているので、これが−196℃近傍に冷却された低温吸着凝集部7に凝集することはないが、この他の成分S1 ,S2 …は有機物であっても無機物であっても確実に凝集させることができる。しかしながら、キャリアガスはヘリウムガスに限られるものではない。なお、低温吸着凝集部7は真空室1a内に位置して周囲がほゞ真空状態を保っているので、外部から余分な物質が凝集することがない。
【0026】
前記冷温プレート7aはほゞ矩形の金属板であって、できるだけ光の反射率の低い平滑な面を有するものであり、熱伝導を良好なものとするためには金属であることが望ましい。そして、一定温度に保持したまま、一定速度で矢印Aに示す方向に移動することで、各成分S1 ,S2 …が吹きつけられる前記凝集点Pに対してその相対的な位置が変わる。なお、本例では低温吸着凝集部7をノズル6に対して水平方向に移動することで、その相対的な位置関係を移動しているが、低温吸着凝集部7を固定してノズル6をその表面に沿うように移動させてもよいことは言うまでもない。
【0027】
これによって、プレート7a上の一直線状の凝集線Lに沿って成分S1 ,S2 …がスポット状に凝集される。すなわち、この各成分S1 ,S2 …のスポット状部分が測定対象成分S0 がクロマトグラムに相当する。
【0028】
図3は、前記ガス分析システム1の要部を説明する図であって、特に前記凝集線L状に凝集した各成分S1 ,S2 …のクロマトグラムを様々な方法で分析する分析部8〜10の構成を示すものである。図3において、図1と同じ符号を付した部材は同一または同等の部材であるから、その詳細な説明を省略する。
【0029】
図3において、12は各分析部8〜10およびレーザ照射部11を制御すると共に、各分析部8〜10からの信号A8 〜A10を処理して各成分の構造解析を行なう演算処理部であって、分析部8および分析部9は各成分S1 ,S2 …を破壊しない程度のエネルギーを照射してその特性を表面分析する非破壊分析部の一例としてFTIRおよびラマン分光分析計(本明細書では、FTIR部8およびラマン分光分析部9という)であって、8aおよび9aはそれぞれ赤外光源およびラマン光源である。
【0030】
また、分析部10は各成分S1 ,S2 …をある程度破壊できる程度のエネルギーを照射したときの反応から破壊後の各成分を測定する一つの破壊分析部の一例として、アルゴンイオンAr+ をリフレクタ10aによって各成分S1 ,S2 …に衝突させて生じた二次イオンの質量を一例としてその飛行時間によって分析する二次イオン質量分析計(本明細書では、二次イオン質量分析部10という)であって、10bは二次イオン質量分析部10内の真空度をさらに上げるためのフランジ部である。
【0031】
上述した全分析部8〜10は一直線状に配置されており、プレート7a表面に凝集された各成分S1 ,S2 …のスポットを、順次プレート7aの矢印Aに示す方向への移動に伴って試料測定するものである。そして、光源8a,9aからの光およびアルゴンイオンAr+ の照射位置(すなわち、各測定点P8 〜P10)を凝集線L上に合わせることで確実に同じ成分S1 ,S2 …を測定可能としている。
【0032】
なお、非破壊分析部であるFTIR部8,ラマン分光分析部9の順番は任意に選択可能であるが、破壊分析部である二次イオン質量分析部10は低温吸着凝集部の移動方向の最下流部に配置される必要がある。また、成分S1 ,S2 …を破壊しない程度のエネルギーを照射してその特性を表面分析する非破壊分析部の構成はFTIRやラマン分光分析計に限られるものではなく、赤外光を照射したときの吸光度を用いて分析をおこなう分析部や、X線を照射したときの蛍光X線を用いて分析を行なう分析部など種々の変形が考えられる。同様に、二次イオン質量分析部10に変えて質量分析計などICPなどを用いてもよい。
【0033】
前記レーザ照射部11は分析後の低温吸着凝集部7上の凝集線L上にスポットを当てて、その温度を200℃以上に加熱することにより、ここに残された成分S1 ,S2 …を加熱蒸発させるので、低温吸着凝集部7を繰り返し用いて測定対象成分S0 を分析することができる。
【0034】
演算処理部12はFTIR部8からの信号A8 を用いて各成分S1 ,S2 …の詳細な構造情報で、とりわけ有機物の場合は各官能基の結合状態を含む情報を得ることができる。また、ラマン分光分析部9からの信号A9 を用いて各成分S1 ,S2 …の骨格構造に関する情報に加えて、単原子分子の結合状態を分析できる。そして、二次イオン質量分析部10からの信号A10を用いて、アルゴンイオンAr+ の衝突に伴って電荷を帯びた各成分S1 ,S2 …の全体の質量およびアルゴンイオンAr+ の衝突に伴って分解して生じた各成分の質量をそれぞれ高精度に分析することができる。
【0035】
なお、各信号A8 〜A10は時間的にずれて検出されるが、これを演算処理部12によって調整して重ね合わせることにより、同じ成分S1 ,S2 …を種々の分析部8〜10が持つ長所を活かして総合的に分析し、その大まかな構造から詳細な構造に至までを的確に分析することができる。
【0036】
加えて、前記各成分S1 ,S2 …は予めクロマト分離部5によって分離管5aの内周面に形成された固定相に対する保持力を利用して分離された測定対象成分S0 であるから、各成分S1 ,S2 …の検出時間のずれからその特性を得ることができる。
【0037】
すなわち、複数の分析部8〜10によって同一の測定対象成分S0 を異なる方法で分析できるので、各分析部8〜10からの信号A8 〜A10を分析して得られたスペクトルは例えば二次元相関分析法によってデータ処理することができ、分析精度のさらなる向上を図ることも可能である。
【0038】
図4は前記低温吸着凝集部4の変形例を示す図である。図4において、13は回転移動する平面形状ほゞ円盤状の低温吸着凝集部であって、円盤状の金属板からなるプレート13aとこのプレート13aを−196℃近傍に冷却する液体窒素などを用いた冷却装置13bとを有する。L’はこのプレート13aの表面に形成された円弧状の凝集線である。
【0039】
低温吸着凝集部13を円盤状に形成することにより、プレート13aを矢印A’に示す方向に回転することで凝集点Pに対するプレート13aの位置を容易に移動できる。そして、各検出部8〜10およびレーザ照射部11の位置を回転の中心から等距離に配置することで、プレート13aの表面に凝集された同じ成分S1 ,S2 …のスポットを順次プレートの移動に伴って測定することができる。
【0040】
また、分析後に凝集線L’上に残された成分S1 ,S2 …はレーザ照射部11によって加熱蒸発させられて、低温吸着凝集部13が一回転することで、もとの凝集点Pに位置させることができる。なお、この凝集点Pの位置は固定する必要はなく、移動可能としてもよい。
【0041】
図5はノズル6を例えばプレート13aの中心から放射線方向Bに移動することにより、渦巻き状の凝集線L’’を形成する例を示す図である。本例のように構成することにより、プレート13aの全面を有効に活用して測定対象成分を凝集することができる。
【0042】
上述の各例では、低温吸着凝集部4を液体窒素を用いて冷却することで、その温度を−196℃近傍に冷却する例を示しているが、本発明はこの点を限定するものではない。すなわち、別の冷却手段として、ペルチエ素子を用いてもよく、その冷却温度も−170℃程度であってもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガス分析システムおよびガス分析方法によれば、測定対象ガスを一旦凝集して、これを濃縮すると共に、複数の検出手段で高感度に計測することができ、測定対象ガスの同定能力を飛躍的に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス分析システムの一例を示す図である。
【図2】前記ガス分析システムの部分拡大図である。
【図3】前記ガス分析システムの要部を説明する図である。
【図4】前記ガス分析システムの変形例を示す図である。
【図5】前記ガス分析システムの別の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…ガス分析システム、4…サンプル捕捉部、4a…ヘリウムガスの供給源、5…クロマト分離部、7…低温吸着凝集部、8…分析部(FTIR部)、9…分析部(ラマン分光分析部)、10…分析部(二次イオン質量分析部)、A,A’…移動方向、L,L’,L’’…凝集線、P…凝集点、P8 〜P10…測定点、S…測定対象ガス、S0 (S1 ,S2 …)…測定対象成分。

Claims (6)

  1. 複数の測定対象成分を捕捉するサンプル捕捉部と、
    このサンプル捕捉部によって捕捉された前記測定対象成分の各成分を分離するクロマト分離部と、
    この分離された各成分が吹きつけられる凝集点に対して移動させることで、クロマト分離した各成分を移動方向に延びる凝集線上において連続的に低温吸着して凝集する低温吸着凝集部と、
    この低温吸着凝集部の凝集線上にそれぞれ測定点を配置し、この測定点に対して低温吸着凝集部を凝集時と同じ方向に移動させることで、凝集線上に凝集された成分を異なる複数の手段で分析可能とする複数の分析部と、
    各分析部の分析結果を総合することで測定対象ガスに含まれる各成分の濃度および組成を同定可能としたことを特徴とするガス分析システム。
  2. 前記複数の分析部のうち、
    一つは各成分をある程度破壊できる程度のエネルギーを照射したときの反応から破壊後の各成分を測定する破壊分析部であり、
    残りは各成分を破壊しない程度のエネルギーを照射してその特性を表面分析する非破壊分析部であって、
    破壊分析部が低温吸着凝集部の移動方向の最下流部に配置されてなる請求項1に記載のガス分析システム。
  3. 前記クロマト分離部にてキャリアガスとして流されて各成分の分離を促すヘリウムガスの供給源と、
    このヘリウムガスによって運ばれた分離された各成分を低温吸着凝集部上の凝集点に吹きつけるノズルと、
    二次イオン質量分析部のさらに下流部において凝集線上に凝集された各成分を加熱蒸発させるためのレーザを照射するレーザ照射部とを有し、
    前記低温吸着凝集部が低温の一定温度に保持されて凝集点に対して一定速度で移動可能である金属の平滑面を形成したプレートを有し、
    前記非破壊分析部がフーリエ変換を用いた赤外線分光分析部と、ラマン分光分析部とからなり、破壊分析部が二次イオン質量分析部である請求項2に記載のガス分析システム。
  4. 前記低温吸着凝集部が所定速度で直線状に移動するものであり、前記凝集線が直線状である請求項1〜3の何れかに記載のガス分析システム。
  5. 前記低温吸着凝集部が所定速度で回転する円盤であり、前記凝集線が円弧状で、各分析部が低温吸着凝集部の回転の中心から等距離で異なる位相に配置されたものである請求項1〜3の何れかに記載のガス分析システム。
  6. 請求項3に記載のガス分析システムを用いた分析方法であって、前記クロマト分離部によって破壊前の各成分をその特性によって分離し、フーリエ変換を用いた赤外線分光分析によって各官能基の分析を行い、
    ラマン分光分析によって骨格の分析を行った後に、
    二次イオン質量分析部によって破壊後の各成分の質量を測定することを特徴とするガス分析方法。
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