JP2004042988A - 複合容器およびその製造方法 - Google Patents

複合容器およびその製造方法 Download PDF

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河▲崎▼ 浩志
Kenichi Niimi
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Abstract

【課題】本発明は、容器開口部を除く外周が紙基材からなる外装紙容器の内側にプラスチック基材からなる内装プラスチック容器を貼合接着した、美粧性、耐水性、耐熱水性に優れ、かつ成形性に優れる複合容器およびその製造方法を提供するものである。
【解決手段】容器開口部を除く外周が紙基材からなる外装紙容器の内側にプラスチック基材からなる内装プラスチック容器が設けられた複合容器において、前記内装プラスチック容器の成形と同時に、該プラスチック容器を前記外装紙容器の全体もしくは一部に貼合接着してなる複合容器であって、外装紙容器を構成する紙基材のJIS P8117に規定する方法による透気度が12秒以下、またはJIS P8119に規定する方法によるベック平滑度が80秒以上であることを特徴とする複合容器およびその製造方法である。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料用洗剤などのトイレタリー用品、および食料品、化粧品などの内容物を収納する、プラスチック基材からなる内装容器を紙基材からなる外装容器で被覆接合されている複合容器およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題が深刻化し、容器類ならびに包装材料の易廃棄性が必要とされ、易焼却性、リサイクル性、またはリサイクル材料使用の需要が高まっている。そこでプラスチック製の容器の外側を紙で被覆した紙製容器が提案されている。また、プラスチック使用量を大幅に低減した紙製容器や、廃棄時には紙とプラスチックの分別が可能な紙製容器が種々提案されている。
【0003】
プラスチックと紙からなる紙製容器は、環境問題、省資源化に対応するため、内装容器に使用するプラスチックを極力少なくする傾向にある。そのため内装容器自体の容器としての強度物性は大きく低下するので、紙製の外装容器とプラスチック製の内装容器を組み合わせることにより、容器自体の強度物性を確保している。
【0004】
従来の複合容器としては、ボトル、トレイが代表的で、この紙製容器は従来のプラスチックボトルやプラスチックトレーと同等の容器物性、とりわけ容器の落下強度が要求される。内装容器と外装容器は、接着剤等を介して接合することにより、一体化することが一般的である。プラスチック樹脂の使用量が極限近くに減量化された紙製容器において、容器強度を確保するため、外装紙部材は比較的坪量の大きく厚い紙部材一般的に使用されている。
【0005】
従来の複合容器においては、外装の紙容器と内装のプラスチック容器の接合面は、接着材により高い接着強度を得ている。また、外装容器と内装プラスチック容器の接着を内装容器の成形と同時に行う、いわゆるインモールド成形により、生産性の向上が計られる。
【0006】
しかし、従来の印刷適性に優れる紙部材は表面の平滑性を向上させるあまり、複合容器に用いる場合には、前述のインモールド成形の時に、エア逃げが悪く成形性に問題を残していた。その対策として、例えばトレー型容器の外側面全体を外装紙部材で覆うところの一部にエア逃げのスリットが設けられたり、あるいは、製函されたトレー容器の製函のりしろ部分の一部を接着せずに、エア逃げ用のスリットとしている。
【0007】
あるいは、ボトル形状の容器やトレー形状の容器においては、容器の底面の一部に内装プラスチック樹脂を露出させて、その成形性を向上させた複合容器もある。さらに意匠性を求める容器などでは、外装容器と内装容器をそれぞれ成形した後に接着貼合した複合容器もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決することを目的として、容器開口部を除く外周が紙基材からなる外装紙容器の内側にプラスチック基材からなる内装プラスチック容器を貼合接着した、印刷などによる美粧性、耐水性、耐熱水性に優れる複合容器、および、成形性、生産効率に優れるその製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、容器開口部を除く外周が紙基材からなる外装紙容器の内側にプラスチック基材からなる内装プラスチック容器が設けられた複合容器において、前記内装プラスチック容器の成形と同時に、該プラスチック容器を前記外装紙容器の全体もしくは一部に貼合接着してなる複合容器であって、外装紙容器を構成する紙基材のJIS P8117に規定する方法による透気度が12秒以下であることを特徴とする複合容器である。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記外装紙容器を構成する紙基材のJIS P8119に規定する方法によるベック平滑度が80秒以上であることを特徴とする複合容器である。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の複合容器において、前記外装紙容器を構成する紙基材が樹脂含浸紙からなることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項3記載の複合容器において、前記樹脂含浸紙が、ポリイソシアネート樹脂含浸紙であることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の複合容器において、前記ポリイソシアネート樹脂が、キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロジイソシアネートのいずれか、またはこれらの混合物からなることを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明は、真空成形もしくは圧空成形のいずれかの成形方法により、プラスチック基材からなる前記内装プラスチック容器を成形すると同時に、該内装プラスチック容器を、予め成形金型内に装填してある紙基材からなる前記外装紙容器の内面全体もしくは一部に貼合接着すること特徴とする複合容器の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい一実施例としての実施形態について詳細に説明する。
本発明の複合容器は、紙基材からなる外装容器の内側にプラスチック基材からなる内装容器が設けられ、その外装紙容器が内装プラスチック容器の成形と同時に貼合接着され、外装紙容器とその外装紙容器と全体もしくは一部を貼合した複合容器において、外装容器となる紙基材のJIS P8117に規定する方法による透気度が12秒以下の紙基材であることを特徴とする複合容器である。
【0016】
これらの複合容器の成形方法は真空成形およびブロー成形等、その複合容器の形状や要求品質により、その成形方法が選定されるが、その複合容器の成形方法は、外装紙容器をあらかじめ成形金型内に装填し、内装プラスチック容器の成形時の熱により接着するものである。
【0017】
そのため金型にエア逃げの孔やスリットが設けられていても、外装紙容器の透気度が小さいと、外装紙容器と内装プラスチック成形体の間の空気が逃げ切れず、内装容器が外像容器に十分に転写されないことが起こりやすい。そのため、外装紙容器と内装プラスチック容器の接着が十分に得られない。それにより複合容器の使用中に外装紙容器と内装プラスチック容器が分離してしまい、使用に支障があったり、強度や剛性など複合容器本来物性が得られなくなることもある。さらには、その複合容器は、外観上の意匠性や美粧性を著しく損なうものである。
【0018】
そこで、本発明は、外装紙容器に透気度が12秒以下の紙基材を用いることにより、内装容器をインモールド成形する際に、金型内のエア逃げを妨げることなく、内装プラスチック容器が成形できる。そのため成形された内装プラスチック容器は外装紙容器に十分に転写され、さらには十分な接着強度が得られるものである。
【0019】
外装紙容器と内装プラスチック容器の接着は、外装紙容器に接着材層が設けられたものでも、内装プラスチック材料に接着材層が設けられたもののいずれかに限定されるものではない。さらには、外装紙容器となる紙基材あるいは内装プラスチック容器となるプラスチック材料のいずれか、または両方に、任意の箇所に接着材が設けられ、それから得られた複合容器が内装と外装が部分的に接着貼合されるものでもよい。
【0020】
外装容器を得るための紙基材は、100%バ−ジンパルプのものから古紙を原料とするもの、コート処理されたものなど様々な種類の原紙の紙基材を用いることが可能である。ここでの紙材はパルプからなる板状の繊維構造物を全て包含し、いわゆる紙の種類に限定されるものではない。樹脂繊維等が混抄されたり、樹脂材料が含浸されたものにも制限されるものではない。そして板紙の厚みは目的に応じて適宜選択すれば良い。すなわち本発明は、外装紙容器の材料に制限されるものではない。
【0021】
また、外装容器の成形方法も、複合容器の形状や用途により任意の成形方法によりえることができる。板紙ブランクスののりしろ部分を貼合してなる製函の形態やスリーブの形態、板紙ブランクスに予め多数の罫線を設けておきその罫線を折り畳むことにより得られる絞り成形の形態、パルプ原料から直接任意の形状を得るパルプモールド成形の形態など、外装容器の成形方法に制限されるものでもない。
【0022】
また本発明は、内装プラスチック容器の材質や層構成に制限されるものでもない。複合容器に求められる容器物性により、内装容器となる樹脂材料は、単一の樹脂材料だけでなく、2種以上の樹脂材料で2層以上の積層構成とすることにより、各種機能を付与することができる。
【0023】
複合容器の内装容器として設けられる樹脂材料として、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などポリオレフィン系の樹脂のほか、ポリエステル樹脂なども使用される。これらの樹脂と、ポリアミド樹脂やエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体のようなバリア性樹脂を、2層以上の多層構成として容器の内面に設けることにより、紙製容器に酸素バリア性や保香性を付与することができる。
また、外装紙容器との接合面に紙との接着性樹脂を設けることにより、内装容器の成形と同時に外装容器との一体化を行うこともできる。
【0024】
また内装プラスチック容器の成形方法も、外装紙容器が予め金型内に装填されているインモールド成形法であれば、射出成形、射出延伸成形、二軸延伸ブロー成形、真空成形、圧空成形など、その成形方法に制限されるものでもない。
【0025】
また、本発明の複合容器において、外装紙容器を構成する紙基材のJIS P8119に規定する方法によるベック平滑度が80秒以上の紙基材であることを特徴とするものである。
【0026】
外装紙容器は平滑であれば、印刷による意匠性や美粧性をさらに向上できる。印刷方法は外装容器の形態にもよるが、任意の印刷方法を選択することができる。その印刷方法によらず、外装容器の平滑性は高い方が好ましい。
【0027】
また、平滑性を向上させる方法として、クレイコート、PVAコートなどのコート層を設けることも可能であり、その加工方法もカレンダー、サイズプレス、グラビアコートのいずれを選択することも可能である。
【0028】
本発明の複合容器において、外装紙容器を構成する紙基材が樹脂含浸紙からなることを特徴とするものである。
【0029】
外装紙容器を樹脂含浸紙とすることにより複合容器にさらに機能が付加できる。例えば、耐水性、耐油性、耐熱水性などの機能を発現できる材料を外装紙容器に含浸処理することにより、複合容器にその目的とする機能を付与できる。
【0030】
本発明の複合容器において、外装紙容器を構成する紙基材が、ポリイソシアネート樹脂含浸紙であることを特徴とするもである。
【0031】
紙基材を耐水、耐熱水処理する処理剤として、イソシアネート系樹脂を用いると、耐水性、耐熱性が著しく向上し、好ましい。外装紙容器がポリイソシアネート樹脂を添加あるいは含浸した紙機材を用いることにより、外装紙容器に耐熱水性が付与できる。すなわち本発明の複合容器は、レトルト処理やボイル処理に耐えることができる。
【0032】
このイソシアネート樹脂は紙に含浸することにより紙の湿潤強度が向上するもので、このイソシアネート含浸紙は、吸水性も著しく低減できる。外装容器としてイソシアネート樹脂含浸紙を用いることにより、紙製容器が乾燥状態のみならす、湿潤状態にあっても、保形性、座屈強度などが極めてすぐれた外装容器が得られる。またボイル殺菌やレトルト殺菌工程においても、イソシアネート樹脂含浸紙を外装容器として用いた紙製容器であれば、それらの熱水条件下においても極めて高い保形性を示し、耐熱水性を有するものである。
【0033】
イソシアネート樹脂含浸紙を得る場合は、100%バ−ジンパルプのものから古紙を原料とするもの、コート処理されたものなど様々な種類の原紙の紙基材を用いることが可能である。ここでの紙材はパルプからなる板状の繊維構造物を全て包含し、いわゆる紙の種類に限定されるものではない。樹脂繊維等が混抄されたり、樹脂材料が含浸されたものにも制限されるものではない。そして板紙の厚みは目的に応じて適宜選択すれば良い。またパルプモールド成形によるものでもよい。すなわち本発明は、外装紙容器の材料に制限されるものではない。
【0034】
そして、外装紙容器が板紙からなる場合、抄紙後の二次加工として剛性、耐水性、耐熱水性を付与できる樹脂を含浸するものである。この外添による含浸方法としては、繊維構造物を含浸剤中に浸し過剰量の含浸剤を一時的に付与できるディッピング法や、好ましくは、含浸剤を一定量だけ塗工または含浸させるグラビアコーティング法や、ロールコーティング法などがあり、基材繊維構造物の表裏から含浸処理することも可能である。
【0035】
さらに、2ユニット以上あるグラビア含浸方法では、はじめに紙基材内部に含浸させる含浸剤を片面もしくは両面より施し、基材内部にまで含浸剤を浸透させる。その後の最後のユニットで紙基材の表面にコーティング被膜層の形成等が可能となる。そこで得られた含浸紙は、例えば含浸紙の内部全体にわたり湿潤紙力増強剤などが含浸され高い湿潤強度を有し、含浸紙表層にははっ水剤等を配することにより高いはっ水効果を有することができる。すなわち紙基材に含浸剤を供給できる方法であれば、使用される紙基材や含浸剤の種類にもよるが、それらに応じて、いずれの方法を任意に選択することができる。さらにはこれらの加工は二次加工的に行われるため、抄紙工程に比較すると少量の加工が安価に行うことができる。
【0036】
含浸するイソシアネート樹脂として、ポリイソシアネート化合物として、これまで知られている各種のもの、例えばフェニレンジイソシアネート(PDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、4,4‘ジイソシアネートジフェニルメタン(MDI)、等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香族脂肪族ジイソシアネート、水添TDI、水添XDI、水添MDI、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂肪族、若しくは脂環状ジイソシアネートおよびこれらの誘導体であるポリオール付加物、ビュレット体、3量体である3官能以上のポリイソシアネート、リジントリイソシアネート(LTI)等の3官能イソシアネートの他、イソシアネートを含む各種のオリゴマー、ポリマーを使用することができる。
【0037】
本発明の複合容器において、前記ポリイソシアネート樹脂が、キシリレンジイソシアネート、またはイソホロジイソシアネートのいずれかまたはこれら混合物からなることを特徴とするものである。
【0038】
前記イソシアネート樹脂材料の中で、この含浸紙を用いた紙製容器を食品用途に使用する場合は、XDI、またはIPDI系のいずれかの樹脂を用いることが好ましい。
【0039】
本発明の複合容器の製造方法は、真空成形もしくは圧空成形のいずれかの成形方法により、プラスチック基材からなる前記内装プラスチック容器を成形すると同時に、該内装プラスチック容器を、予め成形金型内に装填してある紙基材からなる前記外装紙容器の内面全体もしくは一部に貼合接着すること特徴とするものである。
【0040】
本発明の複合容器は、外装容器の形状の自由度、意匠性の面から、真空成形、圧空成形により得られ、またその形状はトレー形状やカップ形状が好ましく使用される。真空成形や圧空成形からなるトレー形状やカップ形状であれば、食品容器としてだけでなく、簡便な食器としても利用できる。さらに外装容器を耐熱水性を付与したものとすると、レトルト殺菌可能な複合容器として使用できるものである。
【0041】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を示して詳細に説明する。
【0042】
<実施例1>
外装容器として用いる含浸紙の紙基材として、透気度10秒、平滑度110秒、坪量300g/mのノーコートカップ原紙を使用し、イソシアネート樹脂をグラビアコーティング法により紙基材の両面から含浸処理を行い、含浸紙を得た。この含浸紙にさらに印刷を施した。これをトレイ形状の紙製容器となるよう打ち抜き接着フラップが容器外側になるよう製函し、本発明の複合容器の改装容器を得た。この外装容器を、真空シート成形機の金型内に挿入し、容器の内面側から、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニルケン化物(EVOH)/ポリプロピレン/接着材構成のシートにて、真空成形を行うと同時に外装容器と接着し、トレイ形状の複合容器を得た。紙製容器の容量は300mlである。外装紙容器はグラビア印刷機による調子印刷も良好であり、真空成形の成形性も優れるものであった。この複合容器に食品を充填し、蓋材をシールした後にレトルト処理を行った。紙製容器は、熱水処理においても十分な強度を有していたまたトレイ形状の紙製容器は、内容物を食するときの簡便なトレー容器として利用できるものであった。
【0043】
<比較例1>
外装容器として用いる紙として透気度8秒、平滑度30秒、坪量290g/mのノーコートカップ紙を使用した。実施例1と同様に外装紙容器を作成し、真空成形を行い複合容器を得た。得られた複合容器は真空成形時の内装と外装の接着は良好で食品を充填しレトルト処理にも耐えるものであったが、外装紙容器の印刷の調子再現性や美粧性に劣るものであった。
【0044】
<比較例2>
外装容器として用いる紙として透気度30秒、平滑度200秒、坪量300g/mのクレイコートされたカップ紙実施例1と同様に外装紙容器を作成し、真空成形を行い複合容器を得た。真空成形時に外装容器と内装容器の接着が十分にえられず、真空引き時間の延長により成形サイクルが長くなったが、内装容器と外装容器の接着も十分とは言えない強度しか得られなかった。
【0045】
【発明の効果】
本発明により、複合容器を構成する外装紙容器の基材として透気度が12秒以下、さらにベック平滑度が80秒以上の紙基材を用いることで、美粧性、耐水性、耐熱水性に優れる、容器開口部を除く外周が紙基材からなる外装紙容器の内側にプラスチック基材からなる内装プラスチック容器が貼合接着された複合容器を得ることができる。
また、真空成形もしくは圧空成形のいずれかの成形方法により、プラスチック基材からなる内装プラスチック容器を成形すると同時に、該内装プラスチック容器を、予め成形金型内に装填してある紙基材からなる外装紙容器の内面全体もしくは一部に貼合接着することで、成形性、生産効率に優れる複合容器の製造方法を提供できる。

Claims (6)

  1. 容器開口部を除く外周が紙基材からなる外装紙容器からなり、該外装紙容器の内側にプラスチック基材からなる内装プラスチック容器が設けられた複合容器において、前記内装プラスチック容器の成形と同時に、該内装プラスチック容器を前記外装紙容器の内面全体もしくは一部に貼合接着してなる複合容器であって、外装紙容器を構成する紙基材のJIS P8117に規定する方法による透気度が12秒以下であることを特徴とする複合容器。
  2. 前記外装紙容器を構成する紙基材のJIS P8119に規定する方法によるベック平滑度が80秒以上であることを特徴とする複合容器。
  3. 前記外装紙容器を構成する紙基材が樹脂含浸紙からなることを特徴とする請求項1または2記載の複合容器。
  4. 前記樹脂含浸紙が、ポリイソシアネート樹脂含浸紙であることを特徴とする請求項3記載の複合容器。
  5. 前記ポリイソシアネート樹脂が、キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロジイソシアネートのいずれか、またはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項4記載の複合容器。
  6. 真空成形もしくは圧空成形のいずれかの成形方法により、プラスチック基材からなる前記内装プラスチック容器を成形すると同時に、該内装プラスチック容器を、予め成形金型内に装填してある紙基材からなる前記外装紙容器の内面全体もしくは一部に貼合接着すること特徴とする複合容器の製造方法。
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JP2008023966A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Dainippon Printing Co Ltd 剥離防止部を備える易剥離積層体
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