JP2004042284A - 液体検出方法、液体検出装置、及びその装置を用いた記録装置 - Google Patents

液体検出方法、液体検出装置、及びその装置を用いた記録装置 Download PDF

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Masao Kato
加藤 真夫
Tetsuto Ikeda
池田 哲人
Toshiji Inui
乾 利治
Shinji Takagi
高木 真二
Kentaro Yano
矢野 健太郎
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Abstract

【課題】温度変化によって生じる検出精度の低下を防ぎ、より高い精度で液体を検出することのできる液体検出方法、液体検出装置、及びその装置を用いた記録装置を提供することである。
【解決手段】記録ヘッドが置かれた環境の環境温度を検出し、その検出された環境温度に基づいて、その記録ヘッドから液体を吐出させるための吐出条件を決定し、そのする決定された吐出条件に基づいて、記録ヘッドを駆動し、記録ヘッドから吐出された液体の放出経路の近傍に設けられた赤外線を検出するセンサによって、その放出経路の領域から放射される赤外線を検知する。
【選択図】  図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液体検出方法、液体検出装置、及びその装置を用いた記録装置に関し、特に、例えば、液体から放射される赤外線を検知してその液体を非接触で検出する液体検出方法、液体検出装置、及びその装置を用いた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、インクが充填されたインク吐出ノズル(以下、ノズルという)内に設けられたヒータを加熱することにより、そのノズル内に気泡を急激に生成させ、その押圧力によりインクをノズル先端から吐出させて、対向する記録媒体にそのインク液滴を付着させることにより画像記録を行うインクジェット記録装置が急増している。
【0003】
しかし、このインクジェット記録装置は、時間の経過に応じてノズル内に気泡が徐々に生成し、その気泡が原因となって画像記録の際にインクが吐出せず記録不良が発生する事がある。また、ノズル内に滞留するインクが時間の経過とともにその粘度を増して、ノズル内に固着し、やはり画像記録時のインク吐出不良を引き起こす事もある。
【0004】
このような問題点を克服するためにインクジェット記録装置では、外部からノズル内のインクを強制的に吸出(吸引)して、インクの吐出不良を解消するようにしている(これを回復動作という)。また、この回復動作を実行するために記録装置内にタイマを備え、前回の回復動作からの経過時間を計測し、その経過時間に応じて吸引回復を行うかどうかを決定する制御を行ったり、電源投入時などの予め決められたタイミングで回復動作を必ず行うようにしている。
【0005】
しかしながら、吸引動作を行うと一度に多量のインクが吸引されるため、無駄なインクの消費を押さえるという意味において、吸引動作回数は出来るだけ少なくする必要がある。
【0006】
また、回復動作を行ったからといっても常にインク吐出不良が解消するという保証はない。
【0007】
そこで、従来より、ノズルから吐出された後のインク滴を直接検出するための検出システムがいくつか提案されている。
【0008】
その中でも、吐出インク液滴に対して非接触でその検出を行う方法は、インクが検出部に付着しないので、検出部に吐出インク滴を接触させて検知する方法と比較して、付着インクの処理といった煩わしい作業や構造が不要であり、検出部の検出性能が劣化するという問題もないため特に有効な方法であると言える。
【0009】
従来より提案されている非接触で液体や液滴を検知する方法の1つである、発光素子から受光素子に向けて照射された光路中を、吐出インク滴が遮るときにインク滴の通過を検出する光学的検知方法がインクジェット記録装置に適用されているが、近年のインクジェット記録装置における記録密度向上により、記録ヘッドのノズルから吐出されるインク液滴が小液滴となってきており、従来の光学式検知方法では受光素子内に到達する全光量に対して、インク滴により遮られる光量が占める割合が小さくなって(検知感度の低下)きたため、十分な検知性能が得られなくなって来ている。
【0010】
そこで、液体または液滴に対して非接触でその検出を行うシステムであり、特に、小液滴、少液量を検知する場合にも検知感度が高く、インクジェット記録装置に採用するには非常に有効な検知システムとして、液体または液滴の通過経路の途中に、液体または液滴から放射される電磁波を検知する方法が特開2000−289220号公報に開示されている。この方法によれば、液から放射される赤外線を検知するための赤外線センサとして、赤外線の波長帯の電磁波を受信すると電位変化を生じさせる焦電素子を用いた焦電型赤外線センサが用いられている。
【0011】
なお、このような電磁波を検出する方法において、液から放射される電磁波の中でも赤外線の放射強度は液の温度(熱量)に依存し、検出精度は検出センサ周辺の温度と吐出インク滴との温度差に依存することが知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上記のような電磁波を検出する方法では、記録装置本体の置かれている環境温度と記録ヘッド温度の差が小さいとセンサからの出力も小さくなってしまったり、記録ヘッドが昇温したり、異なる温度の環境で記録装置を使用したりする場合、センサ検出値にばらつきが生じ、検出精度が低下するという問題がある。
【0013】
また、記録ヘッドから吐出される液滴の大きさ(吐出量)や液滴自身の大きさにより、検出値にばらつきが生じてしまい、安定した検出精度を得ることが困難な場合もある。
【0014】
特に、インクジェット記録装置から吐出されるインクの温度が異なると、インク粘度等の変化により、吐出量が異なることが知られている。また、記録装置を設置する環境の温度の違いがあったり、同じ設置環境でも、記録動作直前、記録動作中、記録動作直後では記録ヘッドの温度が大きく異なるので、吐出するインクの温度および吐出量は大きく異なる。その結果、検出精度にばらつきを発生させる。
【0015】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、温度変化によって生じる検出精度の低下を防ぎ、より高い精度で液体を検出することのできる液体検出方法、液体検出装置、及びその装置を用いた記録装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の液滴検出方法は、以下のような工程からなる。
【0017】
即ち、記録ヘッドが置かれた環境の環境温度を検出する検出工程と、前記検出工程において検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドから液体を吐出させるための吐出条件を決定する決定工程と、前記決定工程において決定された吐出条件に基づいて、前記記録ヘッドを駆動する駆動工程と、前記記録ヘッドから吐出された液体の放出経路の近傍に設けられた電磁波を検出する検出器によって、前記放出経路の領域から放射される電磁波を検知する検知工程とを有することを特徴とする液体検出方法を備える。
【0018】
また他の発明によれば、記録ヘッドが置かれた環境の環境温度を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドから液体を吐出させるための吐出条件を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された吐出条件に基づいて、前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、前記記録ヘッドから吐出された液体の放出経路の近傍に設けられ、前記放出経路の領域から放射される電磁波を検出する検出手段とを有することを特徴とする液体検出装置を備える。
【0019】
ここで、前記決定手段は、前記検出手段によって検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドの温度を調整する温度調整手段を有することが望ましい。
【0020】
そして、この温度調整手段は、検出された環境温度より一定温度だけ高い温度に記録ヘッドの温度を調整するよう制御しても良いし、前記記録ヘッドから吐出される液体の熱量が検出された環境温度の変化に対して一定となるように記録ヘッドの温度を調整するよう制御しても良い。この場合、その温度調整手段には、記録ヘッドの内部に設けられたサブヒータが含まれる。
【0021】
また、前記記録ヘッドは内部温度を測定するためのセンサを備えるようにし、前記決定手段が、検出された環境温度とそのセンサによって測定された記録ヘッドの内部温度とに基づいて、記録ヘッドを駆動する駆動パルスを調整するようにしても良い。このパルス調整において、記録ヘッドから吐出される液体の吐出回数を制御しても良い。
【0022】
なお、前記電磁波は赤外線であり、前記検出手段は赤外線センサであることが好ましい。
【0023】
また、前記液体はインクを含む。
【0024】
さらに、前記記録ヘッドはインクジェット記録ヘッドであり、その記録ヘッドには熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることが望ましい。
【0025】
またさらに、前記決定手段は、検出された環境温度に従って、記録ヘッドの温度の調整、その記録ヘッドを駆動する駆動パルスの調整、及びその記録ヘッドから吐出される液体の吐出回数の調整とを組み合わせて前記吐出条件を決定するようにしても良い。
【0026】
さらに他の発明によれば上記構成の液体検出装置を用いた記録装置を備える。
【0027】
以上の構成により、記録ヘッドが置かれた環境の環境温度を検出し、その検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドから液体を吐出させるための吐出条件を決定し、そのする決定された吐出条件に基づいて、記録ヘッドを駆動し、記録ヘッドから吐出された液体の放出経路の近傍に設けられた電磁波を検出する検出器によって、その放出経路の領域から放射される電磁波を検知するよう動作する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0029】
まず、以下に説明するいくつかの実施形態において共通に用いられる装置構成について説明する。
【0030】
<システム概要(図1)>
図1は本発明の代表的な実施形態である画像記録システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、このシステムはホスト200とインクジェット記録装置(以下、記録装置という)210とから構成される。
【0031】
図1において、ホスト200はCPU201と、メモリ202と、ハードディスクやフロッピィディスクなどのような外部記憶203と、キーボードやマウスのような入力部204と、記録装置210とのインタフェース205とを備えている。このような構成において、CPU201はメモリ202に格納されたプログラムを実行する。なお、このプログラムは外部記憶203に格納されていて、実行時に外部装置から供給されるようになっていても良い。ホスト201はインタフェース205を介して記録装置210と接続されており、記録画像データは記録装置210にホスト200から送信され記録装置210で記録が行われる。
【0032】
<記録装置概要(図2)>
図2は記録装置の構成を示す斜視図である。
【0033】
先ず記録装置の全体構成を説明する。図2に於いて、1は紙、或いはプラスチックシートよりなる記録媒体であって、カセット等に複数枚積層された記録媒体1が給紙ローラ(不図示)によって一枚ずつ供給され、一定間隔を隔てて配置され、夫々個々のステッピングモータ(図示せず)によって駆動する第1搬送ローラ対3及び第2搬送ローラ対4によって矢印A方向に搬送される。
【0034】
5は記録媒体1に記録を行うためのインクジェット記録ヘッドである。インクはインクカートリッジ(不図示)より供給され、記録ヘッドのノズルから画像信号に応じて吐出される。記録ヘッド5及びインクカートリッジはキャリッジ6に搭載される。キャリツジ6にはベルト7及びプーリ8A,8Bを介してキャリッジモータ23が連結している。従って、キャリッジモータ23を駆動することにより、キャリッジ6がガイドシャフト9に沿って往復走査するように構成されている。
【0035】
このような構成により、記録ヘッド5が矢印B方向に移動しながら画像信号に応じてインクを記録媒体1に吐出して画像を記録するが、必要に応じて記録ヘッド5はホームポジションに戻り回復装置2によりノズルの目づまりを解消すると共に、搬送ローラ対3,4が駆動して記録媒体1を矢印A方向に記録ヘッド1走査分搬送する。
【0036】
このような動作を繰り返すことによって記録媒体1に所望の記録が行われる。
【0037】
なお、記録ヘッド5は、イエロインクを吐出するYヘッド部5a、マゼンタインクを吐出するMヘッド部5b、シアンインクを吐出するCヘッド部5c、ブラックインクを吐出するKヘッド部5dで構成され、これらのヘッド部から画像信号に応じてカラーインクを吐出することによりカラー記録が可能となる。
【0038】
<記録装置制御系の概要(図3)>
次に記録装置の各部材を駆動させる為の制御系について説明する。
【0039】
図3は記録装置210の制御構成を示すブロック図である。
【0040】
図3に示すように、記録装置210の制御系は、MPU20a、MPU20aが実行する制御プログラムや各種データを格納しているROM20b、及びMPU20aのワークエリアとして使用されると共に、記録画像データなどの各種データの一時保存等を行うRAM20c等を備えた制御部20、装置各部とのインタフェース21、操作パネル22、各モータ(キャリッジモータ23、給紙モータ24、第1搬送ローラ対駆動用の第1搬送モータ25、第2搬送ローラ対駆動用の第2搬送モータ26)を駆動するためのドライバ27、及び記録ヘッド駆動用のドライバ28からなる。
【0041】
また、制御部20はインタフェース21を介して操作パネル22からの各種情報(例えば、文字ピッチ、文字種類等)や、外部装置29(例えば、図1に示したホスト200)との間で画像信号などの入出力を行う。さらに、制御部20はインタフェース21を介して各モータ23〜26を駆動させるためのON/OFF信号、及び/或いは画像信号などを出力し、画像信号に従って各部を駆動させる。
【0042】
<記録ヘッド駆動制御(図4〜図6)>
図4は記録ヘッド5のノズルの内部構造を示す図である。
【0043】
図4において、(A)は記録ヘッドの1つのノズルをインク流路に沿った概略縦断面図であり、(B)は記録ヘッドのインク吐出面を示す概略正面図である。
【0044】
図4(A)において、パルスの印加によって熱を発生する電気熱変換体(ヒータ)501は、これにパルスを印加するための電極配線等とともにヒータボード上に配設される。ヒータボードはシリコン(Si)基板504により形成され、記録ヘッドの基板をなすアルミ板(Al)505によって支持される。天板508には、インク液路等を構成するための溝が形成されており、天板508とヒータボード(アルミ板)505とが接合することにより流路502や、これにインクを供給する共通液室503が構成される。また、天板508には吐出口507が形成され、それぞれの吐出口には流路502が連通している。
【0045】
また、シリコン基板504上の共通液室503が形成される領域にはインクを一定の温度に保つための保温用のサブヒータ506が設けられている。
【0046】
さらに、図4(B)に示すように、記録ヘッドの吐出面を正面から見ると、吐出口507は台形形状をしており、天板508とヒータボード(アルミ板)505とが接合することによりあるノズルの流路と別のノズルの流路とを隔てる流路壁が形成される。
【0047】
次に、図4に示すような構造をもつ記録ヘッドにおけるプレヒートパルスの作用について説明する。
【0048】
図5は記録ヘッド5に印加される分割パルスを説明するための信号波形図である。
【0049】
図5において、Vopは駆動電圧、Pは複数の分割されたヒートパルスの最初のパルス(以下、プレヒートパルスという)のパルス幅、Pはインターバルタイム、Pは2番目のパルス(以下、メインヒートパルスという)のパルス幅である。また、T、T、Tは、P、P、Pを決めるための時刻を示している。
【0050】
駆動電圧Vopは、この電圧を印加される電気熱変換体がヒータボードと天板とによって構成されるインク流路内のインクに熱エネルギーを発生させるために必要な電気エネルギーを示すものの一つである。その値は電気熱変換体の面積、抵抗値、膜構造や記録ヘッドの流路構造によって決まる。
【0051】
分割パルス幅変調駆動法によれば、P、P、Pの幅で順次パルスが与えられ、プレヒートパルスは、主にインク流路内のインク温度を制御するためのパルスであり吐出量制御の重要な役割を荷っている。プレヒートパルス幅(P)はそのパルスの印加によって電気熱変換体が発生する熱エネルギーによってインク中に発泡現象が生じないような値に設定される。
【0052】
インターバルタイムは、プレヒートパルスとメインヒートパルスが相互干渉しないように一定時間の間隔を設けるため、およびインク流路内インクの温度分布を均一化するために設けられる。メインヒートパルスは流路内のインクに発泡を生ぜしめ、吐出口よりインクを吐出させるためのものであり、そのパルス幅(P)は電気熱変換体の面積、抵抗値、膜構造や記録ヘッドのインク流路の構造によって決まる。
【0053】
図4に示した記録ヘッドにおいて、駆動電圧Vop=18.0(V)、メインヒートパルス幅(P)=4.114(μsec)とし、プレヒートパルス幅(P)を0〜3.000(μSEC)の範囲で変化させた場合、図6に示すような吐出量Vd(ng/dot)とプレヒートパルス幅(P)(μSEC)との関係が得られる。即ち、図6は吐出量のプレヒートパルス依存性を示す図であり、図6において、VはP=0(μsec)のときの吐出量を示し、この値は記録ヘッドの構造によって定まる。
【0054】
ちなみに、この例におけるVは、環境温度T=25℃の場合で、V=18.0(ng/dot)であった。
【0055】
図6に示されるように、プレヒートパルスのパルス幅P1の増加に応じて、吐出量Vdはパスル幅(P)が“0”からP1LMTまで線形性を有して増加し、パルス幅(P)がP1LMTより大きい範囲ではその変化が線形性を失い、P1MAXで飽和し最大となる。
【0056】
このように、パルス幅(P)の変化に対する吐出量Vdの変化が線形性を示すパルス幅P1LMTまでの範囲は、パルス幅(P)を変化させることによって吐出量の制御を容易に行える範囲となる。ちなみに、図6の曲線aの場合、P1LMT=1.87(μsec)であり、このときの吐出量はVLMT=24.0(ng/dot)であった。また、吐出量Vdが飽和状態となるときのパルス幅(P1MAX)は、P1MAX=2.1(μsec)であり、このときの吐出量VMAX=25.5(ng/dot)であった。
【0057】
パルス幅(P)がP1MAXより大きい場合、吐出量VdはVMAXより小さくなる。この現象は上記範囲のパルス幅を有するプレヒートパルスが印加されると電気熱変換体上に微小な発泡(膜沸騰の直前状態)を生じ、この気泡が消泡する前に次のメインヒートパルスが印加され、上記微小気泡がメインヒートパルスによる発泡を乱すことによって吐出量が小さくなることに起因する。なお、この領域をプレ発泡領域と呼び、この領域ではプレヒートパルスを媒介にした吐出量制御は困難なものとなるのでこの実施形態では使用しない。
【0058】
以上説明したように、記録ヘッドに印加するプレパルスを決定(設定)し、記録ヘッドの駆動を行なう。
【0059】
また同様な駆動パルス条件による吐出量の制御として、P1とP3を固定してP2を変化させる方法等が挙げれるが本発明に他の公知の吐出量制御の方法を用いても何ら問題はない。
【0060】
<サブヒータによる保温制御(図7)>
また一般に記録ヘッドには図4(A)に示すように共通液室503内にサブヒータ506と呼ばれる保温用のヒータを有している。
【0061】
これはインク吐出前に予備加熱を行い、インクタンクから供給されてきたインクを一定温度に保温することで吐出の安定化をもたらすためのものであり、特にインク温度が低い温度で記録装置を用いる時などにサブヒータにパルス電圧を加えて保温制御を行う。
【0062】
図7はサブヒータに印加されるパルス電圧の一例を示す図である。
【0063】
図7(A)において、目標温調温度とは記録ヘッドをサブヒータの加熱により保温する温度であり、ヘッド温度とはヒータボードに設けられた温度センサ(Diセンサ、不図示)により検出される温度のことである。図7(A)から分かるように、記録装置は目標温調温度とヘッド温度との差に応じてサブヒータに印加するパルス電圧の印加時間の制御を行う。
【0064】
ここで印加される駆動パルスは、図7(B)に示すように、1μsecのONと1μsecのOFFが図7(A)の表から選択された時間だけ繰り返されるように印加デューティ(DUTY)が制御され、サブヒータからの加熱量が制御される。そして、100msec毎に目標温調温度とヘッド温度との差を更新し、続く100msec間の印加デューティ(DUTY)の制御を行う。当然、目標温調温度とヘッド温度との差が大きければ印加デューティ(DUTY)は高くなり、この差が小さくなれば、印加デューティ(DUTY)は低くなる。そして、ヘッド温度が目標温調温度に到達するとサブヒータによる加熱を終了する。このようにして記録動作中の記録インクの保温を行い、吐出の安定させる。
【0065】
ここでは記録ヘッドのヒータボードに設けられたサブヒータ506に電圧を印加することにより、温調を行ったが、他の温調方法、例えば、ヒータ501に発泡しない程度の短いパルスを印加して記録ヘッド全体の温調を行う短パルス加熱などの公知の方法を用いても良い。
【0066】
<インク吐出不良検出方法の原理概要(図8)>
図8はインク液滴の吐出不良を検出する方法の原理を説明する図である。
【0067】
図8に示す記録ヘッド5内にはインクが充填されており、インクを吐出するノズル5a内には所定のタイミングでインクを吐出するための駆動パルスが印加されるヒータ501がノズル毎に配備されており、ヒータ501に通電して加熱することによりノズル5a内のインク中に気泡を発生させその押圧力によりノズル開口方向にインク液滴5bが吐出される。
【0068】
この実施形態では、インク液滴の通過経路にあり、かつ、インク液滴5bには非接触の位置に赤外線センサ10を配備し、インク液滴の通過を検出する。もちろん検知感度が指向性を有する場合は感度の高い方向をインクの通過経路に向けることは言うまでもない。
【0069】
ノズル5aから吐出されたインク液滴5bは、吐出時にヒータ501の熱により加熱されているので、インク滴が放射する電磁波の中でも赤外線の放射強度が高い。このような理由から、この実施形態では赤外波長帯の電磁波を検知する赤外線センサを電磁波検出手段として用いているのである。また、代表的な赤外線センサとしては、赤外線により電位変化を生じる焦電素子を用いた焦電型赤外線センサが知られている。
【0070】
さて、赤外線センサ10からの出力は吐出されたインク液滴5bが通過する度に変化するため、この変化量を出力検知手段11で検知することでインク滴の通過の有無を検知することが可能となる。また、一つのノズルから複数のインク液滴を吐出し、個々の吐出に対応した検出値を積分回路(不図示)を用いて積分して積分値を求め、その積分値をインク吐出不良の判定に用いることにより、1つ1つが小さなインク液滴でもその数を多くしてノズル単位での検出を行うことで十分な検出出力値を得ることが可能となる。
【0071】
この実施形態では、検出時の吐出ではヒータ501の駆動パルスおよび検出のためのパルス数は固定として、P=1.25(μsec)、パルス数(N)=100とした。
【0072】
以下、以上の構成の画像記録システムを用いたインク吐出不良検出について、いくつかの実施形態について説明する。
【0073】
[第1実施形態(図9)]
ここでは、インク吐出不良検出時の記録ヘッドの駆動制御方法について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0074】
図9は本発明の第1実施形態に従うインク吐出不良検出の吐出条件決定処理を示したフローチャートである。
【0075】
記録装置は所定のタイミングで記録ヘッドのインク吐出状態を検出するが、この検出を実行する際に、図9に示す検出用吐出駆動条件決定シーケンス(ここでは、便宜上検出用吐出駆動条件決定シーケンスAと呼ぶ)に入る。
【0076】
このシーケンスでは、まず記録装置本体内にある温度センサ(サーミスタ)からの出力である環境温度(t)を取得する(ステップS1)。環境温度(t)は先に述べたPWM制御、サブヒータ温調、過昇温からの記録ヘッドの保護などの制御に用いられる。さらに、この温度は記録ヘッド自身の温度と記録ヘッド周辺の温度との差を算出する為に用いられ、特に、記録ヘッドの温度とインクタンクとの温度差を考慮し、ヘッドの駆動制御に反映する。
【0077】
なお、環境温度(t)は実際のサーミスタの出力値をA/D変換したものを温度に対応させて運用する。
【0078】
ここで、環境温度(t)はサーミスタのような温度センサからの出力を用いることに加えて、電源ON時に記録装置内が昇温し、サーミスタの周辺温度と記録ヘッドの周辺温度との差が生じる場合を考慮して、これを補正した結果を環境温度(t)として用いても良い。従って、本発明においても、環境温度(t)はこれら公知の方法を適用しても良いことは言うまでもない。
【0079】
次に、目標温調温度(T)をT=t+15(℃)として決定し(ステップS2)、このシーケンスを終了する。
【0080】
さて、通常の記録動作時の目標温調温度は環境温度によって変化させるのが一般的であり、この制御によってインク吐出量を安定化させる。図7から分かるように、環境温度(t)が高くなると目標温調温度(T)との差が小さくなり、ある環境温度以上では温調を行わない様なテーブルとなる。ところがこの実施形態では、目標温調温度(T)は環境温度に対して一律の昇温幅を与えている。
【0081】
これは、インク吐出の状態を検出するために用いるセンサとして、この実施形態では、赤外光を検出する焦電素子を用いており、センサ付近の空気の温度との吐出インク液滴との温度の差がセンサによって検出されることによる。つまり、この差が一定であればセンサからの出力が安定し、言いかえると、環境温度と吐出インク液滴との温度差が一定であれば、環境温度の差による検出値を安定させることが可能となるためである。
【0082】
このようにして求められた目標温調温度となるように、前述の保温制御を実行するためにサブヒータに駆動パルスを加えてインクを加熱する。特に、記録ヘッド温度が目標温調温度より低い場合、駆動制御に伴い記録ヘッド温度が目標温調温度(T)となるようにサブヒータが駆動される。その後、記録ヘッドからのインク吐出の状態を検出する。
【0083】
従って以上説明した実施形態に従えば、インク温度と環境温度との差が一定になるように目標温調温度を設定することにより、焦電素子を用いた赤外線センサからの出力がが安定するので、より確実なインク吐出状態の検出を行うことが可能になる。
【0084】
[第2実施形態(図10〜図11)]
ここでは、インク吐出不良検出時の記録ヘッドの駆動制御方法について、図10〜図11を参照して説明する。
【0085】
図10は本発明の第2実施形態に従うインク吐出不良検出の吐出条件決定処理を示したフローチャートである。第2実施形態に従うシーケンスを便宜上、検出用吐出駆動条件決定シーケンスA′と呼ぶ。第1実施形態を比較して、この実施形態の異なる点は、目標温調温度(T)の決定にルックアップテーブルを用いた点(ステップS2′)である。
【0086】
それで、ステップS1の処理後、ステップS2′において、目標温調温度(T)を環境温度(t)とルックアップテーブルを用いて決定する。
【0087】
次に、このルックアップテーブルの作成方法を図11を参照して説明する。
【0088】
図11(A)は環境温度(t)と目標温調温度(T)との関係を模式的に示したグラフである。図11(A)において、横軸は環境温度(t)、縦軸は目標温調温度(T)である。図11(A)に描かれた2本の線は一方がT=t+A0(A0は一定)であり、第1実施形態で説明した環境温度と目標温調温度と関係を示している。また、もう一方の線がこの実施形態に従う環境温度と目標温調温度と関係を示したもの(T=T+A(t))である。ここで、A(t)は環境温度(t)によって決まる関数である。従って、ルックアップテーブルはT=T+A(t)の関係を示すように作成される。
【0089】
図11(B)は環境温度(t)と吐出インク滴の熱量(に相当する値)を模式的に示したグラフである。図11(B)において、横軸は環境温度(t)、縦軸はΔT×Vdであり、ここで、ΔT=T(インク吐出状態の検出時における吐出インク液滴の温度)−t(環境温度)、Vdはその検出条件での吐出インク滴の吐出量である。即ち、図11(B)の縦軸は、吐出インク滴の持っている熱量にあたり、赤外線センサの検出値に相当するのである。
【0090】
また、図11(B)に描かれた3本の線は環境温度と赤外線センサの検出値との関係を示すものであり夫々、(1)温調を行わない場合の関係、(2)第1実施形態に従うT=t+A0のような温調を行った場合の関係、(3)第2実施形態に従うT=T+A(t)のような温調を行った場合の関係を示している。
【0091】
なお、吐出インク温度(T)は、インク吐出時の記録ヘッドの温度(t)に対して大きく、T=t+B(B:一定)としても差し支えが無い(この場合、ΔT=t+B−tとしても良く、記録ヘッド温度と環境温度の相関のみで温調を考慮することが出来る)が、厳密には異なる。これは、記録ヘッドの構造やインク組成等によるヒータでの加熱とインクへの熱伝導や、吐出後に検出されるまでの飛翔中の冷却のされ方などが異なるためである。吐出インク温度(T)と記録ヘッド温度との相関をあらかじめ調べておき、ルックアップテーブル(LUT)等で記録ヘッド温度より吐出インク温度(T)を求めても良い。
【0092】
図11(B)において、(1)温調をしない場合、ΔT×Vdは相対的に小さい値で環境温度に従って若干増加する。これは、ΔTはほぼ一定で環境温度の上昇によりVdが増加することによる。次に、(2)環境温度に対して一定温度だけ温調を行う場合、ΔT×Vdの絶対値は温調により大きい値となるが、(1)と同様に環境温度に従ってVdが増加するため若干増加する。最後に、(3)環境温度によって温調量を変化させる場合、ΔT×Vdの絶対値は温調により高く、環境温度の変化に対しても一定である。これは、環境温度上昇に伴う吐出量の変化量を予想して、その分だけ温調温度の増加量を変化させるよう制御を行っているためである。
【0093】
従って以上説明した実施形態に従えば、環境温度(t)に対して(吐出インクの温度(或いは記録ヘッド温度)と環境温度との差)×(吐出量)が一定になるように環境温度と目標温調温度との関係を定めたルックアップテーブルを作成し、そのルックアップテーブルを用いて測定された環境温度から目標温調温度を決定してサブヒータを駆動しインク吐出状態の検出を行うので、環境温度の変化に対しても赤外線センサからの検出値が安定し、より確実なインク吐出状態の検出を行うことができる。
【0094】
[第3実施形態(図12〜図13)]
ここではサブヒータを用いる以外の方法でインク吐出を安定化させる例について図12〜図13に示すフローチャートを参照して説明する。
【0095】
図12に示す処理では記録ヘッドの温度(T)と環境温度(t)との差(ΔT)に基づいてインク吐出状態を検出するためのヒータの駆動パルス条件(PWM)を変更することにより、一方、図13に示す処理では同様にΔTに基づいてインク吐出状態を検出するためのインク吐出回数(N)を決定することによりインク吐出状態の検出の安定化を図っている。
【0096】
最初に、図12に示す処理について説明する。図12に従うシーケンスを便宜上、検出用吐出駆動条件決定シーケンスBと呼ぶ。
【0097】
まず、記録ヘッド温度(T)と環境温度(t)とを取得する(ステップS10)。ここで、記録ヘッド温度(T)は記録動作中/記録動作中以外の記録ヘッドの温度をモニタするもので、先に述べたPWM制御、サブヒータ温調、過昇温からの記録ヘッドの保護などの各種制御に用いるもので、実際にはサーミスタなどのセンサからの出力値をA/D変換したものを温度に対応させて用いる。記録ヘッド温度(T)は記録ヘッド内に設けられたセンサ出力を用いる他に記録ヘッドに投入されたエネルギー履歴に基づいて現在の記録ヘッド温度(T)を推定/演算して求めても良いし、その双方を加味して演算した結果を記録ヘッド温度とする方法を用いても良いし、その他既存の方法を用いても差し支えない。
【0098】
次に、ΔT=T−tを計算し(ステップS20)、ΔT、記録ヘッド温度(T)、環境温度(t)に基づいてヒータの駆動パルス条件(PWM)をルックアップテーブルを用いて決定する(ステップS30)。
【0099】
つまり、この手順では、第2実施形態で説明したサブヒータによるインク吐出量の制御を駆動パルスで代用している。
【0100】
さて、通常の記録時のPWMでは吐出量を一定にすることを目的にPWM制御を行うが、ここでは、ΔT×Vdが一定となるように制御を行う。吐出インク温度(T)と記録ヘッド温度(T)とは相関があることは前述の通りであり、ここでは検出可能な記録ヘッド温度(T)をもとに制御を行うので、ΔTをΔTの代わりとしている。なお、同じΔTの値に対しても環境温度(t)が低い場合にはP1が大きく、環境温度(t)が高い場合にはP1は小さく、さらに、同じ環境温度(t)に対してもΔTが大きい場合にはP1は小さく、またΔTが小さい場合にはP1は大きくするように制御を行うようにルックアップテーブルは作成されている。
【0101】
この実施形態では、ΔT、T、及びtの3つの変数を用いているが、ΔTはT及びtの関数であるので、ΔTの計算を行わずに、T及びtに基づいて作成されたルックアップテーブルにより駆動パルスの制御を行っても良い。このようにして、ΔT×Vdを一定にするように駆動パルスを制御することにより安定してインク吐出状態の検出を行うことができる。
【0102】
しかしながら、このようなパルス幅での制御ではインク吐出量の変調量も限定され、またΔTを意図的に高くすることは困難であるので、後述するような、他の方法との併用により細かな制御を行うことがより望ましい。
【0103】
次に、図13に示す処理について説明する。図13に従うシーケンスを便宜上、検出用吐出駆動条件決定シーケンスCと呼ぶ。
【0104】
ここで、ステップS10とS20の処理は既に説明したので、その説明は省略する。これらの処理の後、ステップS30′では、検出された記録ヘッド温度(T)、環境温度(t)、及びΔTよりインク吐出回数(N)をルックアップテーブルを用いて決定する。
【0105】
このシーケンスでは、記録ヘッド温度により発生するVdの変動およびΔTの変化による赤外線センサの検出値の差を個々の吐出インク滴の制御により制御するのではなく、インク吐出回数(N)で補正する。
【0106】
即ち、前述のインク吐出状態の検出には複数のインク滴から放射される赤外線の変化を時間積分したもの用いていることを利用し、その結果であるΔT×Vd×Nが一定となるようにインク吐出回数を制御するのである。Vdと記録ヘッド温度(T)、及び環境温度(t)との相関は、インク組成や記録ヘッド構成等により大きく異なるので、ここでは特に言及しない。
【0107】
従って以上説明した実施形態に従えば、ΔT×Vd×Nが一定となるように、環境温度(t)および記録ヘッド温度(T)の検出結果に従って、インク吐出回数(N)を制御して、より安定したインク吐出状態の検出を行うことが可能となる。
【0108】
[第4実施形態(図14)]
ここで、以上説明した実施形態を組み合わせて使う場合について説明する。
【0109】
図14に環境温度(t)に従って各シーケンスの使い分けの一例を示す図であり、図14は環境温度(t)とΔT×Vd×Nとの関係を模式的に示したものでである。前述のように、ΔT×Vd×Nは、インク吐出状態の検出時の吐出インクの総熱量に相当する。なお、説明を簡単にするため、図14の例は記録ヘッドが昇温していない状態でのものである。
【0110】
図14に示されている3つの曲線(或いは直線)は夫々、(1)吐出インクの総熱量を一定するための制御を全く行わなかった場合、(2)通常の記録動作時の吐出量制御を適用した場合、(3)この実施形態に従う制御を適用した場合に対応している。
【0111】
この実施形態では、図14に示すように、環境温度(t)の値に従って3つの領域に分けて、第1〜第3実施形態の処理の組み合わせを変化させて適用している。即ち、領域▲1▼はサブヒータによる温調制御、パルス幅制御、インク吐出回数による制御、領域▲2▼はサブヒータとパルス幅制御、領域▲3▼はパルス幅制御と吐出回数制御を行う。
【0112】
さらに詳しく言うと、環境温度の全域に渡って、Vdが安定するためにPWM制御を行う。そして、低温領域▲1▼では温調によってΔTによる影響を補償するとともにVdを安定させ、Vdの低下が補償できない分をインク吐出回数(N)の制御により、トータルとしてのインク吐出の安定を図っている。また、中温領域▲2▼では、インク吐出回数を変化させなくても温調ならびにPWM制御で安定化を図ることができる。さらに、高温領域▲3▼では温調によりヘッド温度を高くしすぎると吐出の不安定性をもたらす可能性があるので、サブヒータによる温調を行わず、ΔTによる影響を補償できない分をインク吐出回数の制御で補っている。
【0113】
従って以上説明した実施形態に従えば、第1〜第3実施形態で説明した各制御を組み合わせることにより幅広い環境温度領域で安定したインク吐出状態の検出が可能となる。
【0114】
なお、以上の説明では各制御を使い分けるように記述したが、全制御を記録ヘッド温度(T)と環境温度(t)に基づいたパラメータとし、各領域で制御が行われないようなパラメータを設定(例えば、高温領域では温調目標温度(T)=環境温度(t)とする)しても良い。
【0115】
なお、上述した実施形態では、記録ヘッドから吐出されたインク液滴を検出する時、インクや記録ヘッドの特性について説明は行わなかった。しかしながら、実際の記録装置では記録ヘッド毎にインクや記録ヘッドの特性が異なり、上述したインクの吐出検出を実際に適用する場合には各駆動条件を記録ヘッド毎に最適化して適用することが望ましい。
【0116】
特に、ブラックインクとカラーインクは表面張力等、物性的に大きく異なり、それに伴い吐出量も大きく異なるので、異なる駆動条件が必要となる。また、1つのノズルから大きさの異なる液滴を吐出することができる、所謂、ドロップ変調に対応した記録ヘッドの場合には、各大きさのインク液滴毎に吐出不良の検出が行われる方が望ましい。
【0117】
更には、検出精度を高める為に検出を行なう直前に予備吐出を行ない、その後に吐出不良検出を行なうことが望ましい。この時の予備吐出は、インク液滴検出に用いられる訳ではないので確実にインク吐出がなされるように低周波数で吐出動作の駆動がなされる事が望ましい。
【0118】
また、インク吐出不良検出を行うのが、記録ヘッドが熱的に十分安定している場合(例えば、長期放置後など)には、制御パラメータの決定を環境温度もしくは記録ヘッド温度のどちらか一方から決定しても差し支えない。
【0119】
なお、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0120】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0121】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0122】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0123】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0124】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0125】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0126】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0127】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0128】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0129】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0130】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0131】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0132】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0133】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録ヘッドが置かれた環境の環境温度を検出し、その検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドから液体を吐出させるための吐出条件を決定し、そのする決定された吐出条件に基づいて、記録ヘッドを駆動し、記録ヘッドから吐出された液体の放出経路の近傍に設けられた電磁波を検出する検出器によって、その放出経路の領域から放射される電磁波を検知するので、たとえ環境温度が変化しても、その変化によって生じる検出精度の低下を防ぎ、より高い精度で安定して液体を検出することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の代表的な実施形態である画像記録システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】記録装置の構成を示す斜視図である。
【図3】記録装置210の制御構成を示すブロック図である。
【図4】記録ヘッド5のノズルの内部構造を示す図である。
【図5】記録ヘッド5に印加される分割パルスを説明するための信号波形図である。
【図6】吐出量のプレヒートパルス依存性を示す図である。
【図7】サブヒータに印加されるパルス電圧の一例を示す図である。
【図8】インク液滴の吐出不良を検出する方法の原理を説明する図である。
【図9】本発明の第1実施形態に従うインク吐出不良検出の吐出条件決定処理を示したフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に従うインク吐出不良検出の吐出条件決定処理を示したフローチャートである。
【図11】第2実施形態に従うルックアップテーブルの作成方法を説明する図である。
【図12】サブヒータを用いる以外の方法でインク吐出を安定化させる例を示すフローチャートである。
【図13】サブヒータを用いる以外の方法でインク吐出を安定化させる例を示すフローチャートである。
【図14】環境温度(t)に従う第1〜第3実施形態で説明した各シーケンスの使い分けの一例を示す図である。
1 記録媒体
3 第1搬送ローラ対
4 第2搬送ローラ対
5 記録ヘッド
5a Yヘッド部
5b Mヘッド部
5c Cヘッド部
5d Kヘッド部
6 キャリッジ
7 ベルト
8A,8B プーリ
9 ガイドシャフト
10 赤外線センサ
20a MPU
20b ROM
20c RAM
21 インタフェース
22 操作パネル
23 キャリッジモータ
24 給紙モータ
25 第1搬送モータ
26 第2搬送モータ
27、28 ドライバ
200 ホスト
201 CPU
202 メモリ
203 外部記憶
204 入力部
205 インタフェース
210 記録装置
501 電気熱変換体(ヒータ)
502 流路
503 共通液室
504 シリコン(Si)基板
505 アルミ板(Al)
506 サブヒータ
507 吐出口
508 天板

Claims (14)

  1. 記録ヘッドが置かれた環境の環境温度を検出する検出工程と、
    前記検出工程において検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドから液体を吐出させるための吐出条件を決定する決定工程と、
    前記決定工程において決定された吐出条件に基づいて、前記記録ヘッドを駆動する駆動工程と、
    前記記録ヘッドから吐出された液体の放出経路の近傍に設けられた電磁波を検出する検出器によって、前記放出経路の領域から放射される電磁波を検知する検知工程とを有することを特徴とする液体検出方法。
  2. 記録ヘッドが置かれた環境の環境温度を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドから液体を吐出させるための吐出条件を決定する決定手段と、
    前記決定手段によって決定された吐出条件に基づいて、前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、
    前記記録ヘッドから吐出された液体の放出経路の近傍に設けられ、前記放出経路の領域から放射される電磁波を検出する検出手段とを有することを特徴とする液体検出装置。
  3. 前記決定手段は、前記検出手段によって検出された環境温度に基づいて、前記記録ヘッドの温度を調整する温度調整手段を有することを特徴とする請求項2に記載の液体検出装置。
  4. 前記温度調整手段は、前記検出手段によって検出された環境温度より一定温度だけ高い温度に前記記録ヘッドの温度を調整するよう制御することを特徴とする請求項3に記載の液体検出装置。
  5. 前記温度調整手段は、前記記録ヘッドから吐出される液体の熱量が前記検出手段によって検出された環境温度の変化に対して一定となるように前記記録ヘッドの温度を調整するよう制御することを特徴とする請求項3に記載の液体検出装置。
  6. 前記温度調整手段は、前記記録ヘッドの内部に設けられたサブヒータを含むことを特徴とする請求項3に記載の液体検出装置。
  7. 前記記録ヘッドは内部温度を測定するためのセンサを有していることを特徴とする請求項2に記載の液体検出装置。
  8. 前記決定手段は、前記検出手段によって検出された環境温度と前記センサによって測定された前記記録ヘッドの内部温度とに基づいて、前記記録ヘッドを駆動する駆動パルスを調整するパルス調整手段を有することを特徴とする請求項7に記載の液体検出装置。
  9. 前記パルス調整手段はさらに、前記記録ヘッドから吐出される液体の吐出回数を制御することを特徴とする請求項8に記載の液体検出装置。
  10. 前記電磁波は赤外線であり、
    前記検出手段は赤外線センサであることを特徴とする請求項2に記載の液体検出装置。
  11. 前記液体はインクを含むことを特徴とする請求項2に記載の液体検出装置。
  12. 前記記録ヘッドはインクジェット記録ヘッドであり、
    前記インクジェット記録ヘッドは熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項2に記載の液体検出装置。
  13. 前記決定手段は、前記検出手段によって検出された環境温度に従って、前記記録ヘッドの温度の調整、前記記録ヘッドを駆動する駆動パルスの調整、及び前記記録ヘッドから吐出される液体の吐出回数の調整とを組み合わせて前記吐出条件を決定すること特徴とした請求項2記載の液体検出装置。
  14. 請求項2乃至13のいずれかに記載の液体検出装置を用いた記録装置。
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