JP2006103281A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数個の記録ヘッドを有する記録装置のヘッド間の温度差や、インクジェットユニット間の温度差等による画像変動を抑制することができ、しかも安定して高画質の記録を行うことができ、かつ省エネルギーである記録装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 熱エネルギーを介してインク滴を吐出する複数のノズルを具備する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを複数用いて画像を形成するインクジェット記録装置であって、複数のインクジェットユニットのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出手段と、上記複数の記録ヘッドのいずれかの温度と、上記複数の記録ヘッドの温度のうちで最も高い温度との差が、所定温度以上であれば、印刷を停止する印刷制御手段とを有するインクジェット記録装置である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクを記録媒体上に吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。特に、液体のインクをオリフィスから噴射して液滴を形成するインクジェット方式のヘッドであって、インクを吐出させるための複数の発熱抵抗体を備えた基板に対して垂直方向にインクを吐出させる構成のヘッドを複数用いるインクジェット記録装置に関する。
インクジェット方式の記録装置に用いられる記録ヘッドとして、記録ヘッド内に設けた電気熱変換体(ヒータともいう)を駆動して発生した熱エネルギーを液体に作用させ、液体中に生成した気泡によって液滴吐出の原動力を得るインクジェット記録方式の記録ヘッドが知られている(たとえば、特許文献1参照)。このインクジェット記録方式は、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式と称されるものであり、インクを吐出するノズルを高密度に配置できるという利点を備えた記録方式である。
上述の特許文献1に開示されている記録方法は、熱エネルギーの作用を受けた液体が加熱されて気泡を発生し、この気泡発生に基づく作用力によって、記録ヘッド部先端のオリフィスから液滴が形成され、この液滴が被記録部材に付着し、情報が記録される。
バブルジェット(登録商標)方式は、駆動によって熱を発生することから、記録ヘッドの温度が高温となり、記録結果に影響を与えやすいという課題や、高温状態が続くことにより不具合が発生する可能性があることが知られている。この課題に対して、記録ヘッドが高温になったときに印字を停止する構成が従来から知られている(たとえば、特許文献2参照)。
さらに、印字ヘッドが所定温度以上であるときに、回復動作を実行し、印字ヘッドの温度を下げることが知られている(たとえば、特許文献3参照)。
特開昭54−51837号公報
特公平3−4394号公報
特開昭61−206658号公報
しかし、この種の熱エネルギーを記録源とした従来の記録装置において、たとえば同一色の記録ヘッドを複数個、具備し、制御装置から、各記録ヘッドの電気熱変換体に画像記録信号が送られ、この画像記録信号に応じて、各記録ヘッドが記録する場合、各記録ヘッドにおける電気熱変換体の発熱量に違いが生じる可能性がある。
このように、各記録ヘッドにおける電気熱変換体の発熱量に違いが生じるのは、カラー記録用の印刷装置では、画像記録信号に応じて、吐出するインクの量が、インクの色によって異なるので、発熱量もそれに比例して変わるためである。
上記各記録ヘッドにおける電気熱変換体の発熱量の違いは、各記録ヘッド間の温度差として現われ、中でもインクジェット記録の場合、ヘッドの温度の違いは、記録用インクの温度の違いになる。つまり、各記録ヘッド間のインク粘度の差によって、各記録ヘッド間でインク吐出量の違いが生じ、この結果として、インク液の温度差による画像変動を引き起こす。特に、異なる色に対応する記録ヘッドによって、フルカラー記録を行う場合、各色記録ヘッドの温度が変動し、ヘッド間の温度差が大きいと、インク液の濃度差だけでなく、カラーバランスが変動し、安定なカラー画像を得ることができないという問題がある。
また、印刷速度を早めるために、1色毎にインクを吐出するノズルを、沢山並べた長尺の記録ヘッドが必要になる。記録ヘッドは、半導体の製造プロセスを用い、シリコン基板をフォトエッチングして作られる。このインクジェット記録ヘッドにおいて、大きな印字幅を得るために、上記型式の長いヘッドを製作すると、大きなシリコン基板を必要とし、シリコン基板自身も高価になり、また、それを加工する製造装置や設備も高価になるという問題がある。
また、ヘッドが長くなる程、歩留まりも悪くなるという問題がある。
このように長尺の記録ヘッドを1つの基板として製造すると、厖大なコストアップになるという問題がある。
そこで、インクを吐出する複数の吐出口を形成したインクジェットユニットを、一基板として平板上に千鳥状に配設することが、米国特許明細書第5116023号公報や、同第5160945号公報に提案されている。
また、特開平07−276643公報に記載されているように、インクを吐出する複数の吐出口を形成したインクジェットユニットを、インクジェット記録用ヘッド用基板上に千鳥状に配設したものが提案されている。つまり、ヘッドの一基板の端まで吐出口を形成することはできないので、そのまま並べるとつなぎ部分に隙間ができ、印刷時に画像劣化が生じるので、千鳥状に配置している。
このようなインクジェットユニットを並べて一体化した長尺ヘッドでは、画像を印刷し形成した場合、各インクジェットユニットのインクの吐出頻度が異なり、発熱量が変わるので、インクジェットユニットに温度差が生じ、インクジェットユニットごとにインクの吐出量が変わり、そこが濃度差となり、繋ぎ部分にスジが発生し、形成した画像が著しく劣化する。
これは、同じインクジェットユニット内では、すぐに熱が伝わって均一な温度になり、同じ吐出量であるが、別のインクジェットユニットでは、直ぐに熱が伝わらないので、隣り合うインクジェットユニットに温度差が生じると、インクの吐出量差による濃度むらが出るという問題がある。
そこで、記録ヘッドの温度を制御することが必要になるが、従来の記録ヘッド温度の制御では、特許第2831796号公報記載の発明は、ヒートパイプで熱交換を行うので、装置は大きくなり、コストが高くなるという問題がある。
さらに、特許第2664162号公報記載の発明は、熱エネルギーを介して記録を行う記録ヘッドを複数用いる記録装置であり、上記複数の記録ヘッドのそれぞれに設けられ、対応する記録ヘッドを加熱する加熱手段と、上記複数の記録ヘッドのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出手段と、上記温度検出手段の検出結果に基づいて、上記複数の記録ヘッドの内、最も温度の高いヘッドとの温度差が所定温度以上の記録ヘッドについて、対応する上記加熱手段を駆動する制御手段とを有する記録装置である。この記録装置は、最も温度の高いヘッドの温度に合わせるために、低い温度のヘッドを加熱するものであり、全体に発熱量が増えるので、省エネにならないという問題がある。
本発明は、複数個の記録ヘッドを有する記録装置のヘッド間の温度差や、インクジェットユニット間の温度差等による画像変動を抑制することができ、しかも安定して高画質の記録を行うことができ、かつ省エネルギーである記録装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、熱エネルギーを介してインク滴を吐出する複数のノズルを具備する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを複数用いて画像を形成するインクジェット記録装置であって、複数のインクジェットユニットのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出手段と、上記複数の記録ヘッドのいずれかの温度と、上記複数の記録ヘッドの温度のうちで最も高い温度との差が、所定温度以上であれば、印刷を停止する印刷制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、複数のインクジェットユニットをつないで製造したインクジェット記録ヘッドや複数のヘッドを持つ記録装置のヘッド間の温度差やインクジェットユニット間の温度差等による画像変動を抑制し、しかも安定して高画質の記録を行うことができ、かつ簡略化された構成であるという効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
図1は、本発明の実施例1であるインクジェット記録装置PR1の要部を示す概略斜視図である。
インクジェット記録装置PR1は、記録ヘッドを固定するキャリッジ200と、無端ベルト201と、プーリ203と、モータ204と、インクタンク205と、記録ヘッド1と、リニアエンコーダ206と、リニアスケール207と、スリットの検出系208と、上流側の一対のローラユニット209、210と、下流側一対のローラユニット211、212と、キャップ部材213とを有する。
記録ヘッドを固定するキャリッジ200は、無端ベルト201に固定され、ガイドシャフト202に沿って移動可能である。
無端ベルト201は、プーリ203とキャリッジ駆動モータ204とに巻回されている。プーリ203には、キャリッジ駆動モータ204の駆動軸が連結されている。したがって、キャリッジ200は、モータ204の回転駆動によって、ガイドシャフト202に沿って、往復方向(A方向)に主走査される。
キャリッジ200上には、複数のインク吐出ノズルが並設されている記録ヘッド1とインクを収納する容器としてのインクタンク205とが搭載されている。
記録ヘッド1には、記録媒体としての用紙Pと対向する面に、用紙Pの搬送方向に並設されている複数個のインク吐出口が形成されている。
記録ヘッド1には、複数個の吐出口のそれぞれに連通して、インク路が設けられ、それぞれのインク路に対応して、インク吐出のための熱エネルギーを発生する電気熱変換体が設けられている。上記電気熱変換体は、駆動データに応じて電気パルスを印加されることによって、熱を発生し、インクに膜沸騰を生じさせ、その気泡の生成に伴って、上記吐出口からインクを吐出させる。各インク路には、これらに共通に連通する共通液室が設けられ、この共通液室は、インクタンク205に接続されている。
また、インクジェット印刷装置PR1には、キャリッジの移動位置を検出する等のために、リニアエンコーダ206が設けられている。すなわち、キャリッジ200の移動方向に沿って、リニアスケール207が設けられ、リニアスケール207には、1インチ間に600個等の、等間隔でスリットが形成されている。
一方、キャリッジ200には、たとえば、発光部と受光センサとを有するスリットの検出系208と、信号処理回路とが設けられている。したがって、キャリッジ200が移動されるに従って、インクの吐出タイミングを示す信号とキャリッジの位置情報とを、エンコーダ206が出力する。スリット検出毎に、インクを吐出すれば、主走査方向に600dpiの解像度の印刷を実行することができる。
記録媒体としての記録紙Pは、キャリッジ200のスキャン方向と直交する矢印B方向に、間欠的に搬送される。記録紙Pは、上流側の一対のローラユニット209、210と、下流側一対のローラユニット211、212によって支持され、一定の張力が印加され、ヘッド1に対する平面性を確保した状態で、搬送される。各ローラユニットに対する駆動力は、この場合、図示しない用紙搬送モータ(PFモータ)によって付与されている。
上記構成によって、キャリッジ200の移動に伴い、ヘッド吐出口の配列幅に対応した幅のプリントと用紙Pの送りとを交互に繰り返しながら、用紙Pの全体にプリントする。
キャリッジ200は、記録開始時または記録中に、必要に応じて、ホームポジションで停止する。このホームポジションには、各ヘッドの吐出面側をキャッピングするキャップ部材213が設けられ、キャップ部材213には、吐出口から強制的にインクを吸収し、吐出口の目詰まりを防止するために、吸引回復手段(不図示)が接続されている。
図2は、インクジェット記録装置PR1の制御系の構成を示す図である。
インクジェット記録装置PR1の制御系は、CPU100と、ROM101と、RAM102と、ヘッドドライバ103と、用紙搬送(PF)モータ104と、モータドライバ105、106と、温度検出手段107と、定電流源110と、シリコンダイオード111とを有する。
CPU100は、中央演算装置であり、ホスト装置から印刷情報を受け取ると、記録装置PR1の各部を制御し、また、データ処理等を実行する。ROM101は、CPU100の各処理手順に関する処理プログラムを記憶し、RAM102は、その処理手順実行の際のワークエリア等として用いられる。
すなわち、CPU100は、ROM101に記憶されている制御プログラムによって、ホスト装置から受信した印字情報を、RAM102等の周辺ユニットを用いて処理し、印字データに変換する等の処理を実行する。また、CPU100は、上記電気熱変換体の駆動データ、すなわち印字データと駆動制御信号とを、ヘッドドライバ103に出力する。ヘッドドライバ103は、入力された駆動データに基づいて、記録ヘッド1の電気熱変換体を駆動し、インクを吐出し、印刷する。
また、CPU100は、キャリッジ200を往復運動させるためのキャリッジ駆動モータ204と、記録用紙Pを搬送するための用紙搬送(PF)モータ104とを、モータドライバ105、106を介して、それぞれ制御する。ヘッドドライバ103は、エンコーダ206から、吐出タイミング信号とキャリッジの位置情報とを受信する。
温度検出手段107は、記録ヘッドに内蔵されている。
図3は、実施例1における温度検出手段107を示す図である。
温度検出手段107は、定電流源110と、シリコンダイオード111とを有し、定電流源110とシリコンダイオード111とは、電源とGNDとの間に接続されている。実施例1では、定電流源110に、200μAの電流が流れるように設定され、シリコンダイオード111に、定電流Ifを流す。シリコンダイオード111は、順方向に電流が流れるので、Vfの電圧降下が発生する。
図4は、実施例1における温度検出手段107における温度特性を示す図である。
図4は、シリコンダイオード111に流れる電流Ifを、If=200μにしたときに、温度に対するシリコンダイオードの順方向電圧降下Vfの変化を示す特性である。
シリコンダイオードの順方向電圧降下Vfは、25℃であるときに、約700mvであり、温度係数は、−2mv/Kである。これは、1℃温度が変わると、順方向電圧降下Vfが、−2mv変化することを意味する。常温(25℃)における順方向電圧降下Vfは、シリコンダイオードのサイズによって多少変わるので、常温(25℃)での順方向電圧降下Vfを測定し、記憶する。温度測定したいときに、順方向電圧降下Vfを再測定し、先ほど測定した電圧との差の電圧に基づいて、温度を計算することができる。
たとえば、25℃で、順方向電圧降下Vfが、Vf=700mvであるシリコンダイオードで、温度検知するために、順方向電圧降下Vfを測定したら、670mvだったとすると、このときの温度は、電圧の変化分を温度係数で割れば、分かる。
25℃+(670mv−700mv)/−2mv=25℃+15=40℃
図3に示す温度検出手段107を、シリコン基板上で作り込むことができ、またインクジェットユニットも、シリコン基板上に作成されるので、記録ヘッドの主要部分のインクジェットユニット内に温度検出部を設けることができる。
図3に示す温度検出手段107を、シリコン基板上で作り込むことができ、またインクジェットユニットも、シリコン基板上に作成されるので、記録ヘッドの主要部分のインクジェットユニット内に温度検出部を設けることができる。
図5は、実施例1におけるインクジェット記録ヘッド1を示す正面図である。
インクジェット記録ヘッド1は、印刷速度を上げるためにインクジェットユニットをつないで、長尺にしたインクジェット記録ヘッドであり、インクジェットユニット130、131、132、133は、図5に示すように、並んで配置されている。
図6は、実施例1におけるインクジェットユニット120を示す正面図である。
インクを吐出するノズルの吐出口121を沢山並べてある。温度検出手段126、127は、温度検出手段107と同じであり、インクジェットユニット130〜133の両端に内蔵されている。
図7は、実施例1におけるインクジェットユニット120のノズル部分を示す断面図である。
ノズル121は、インクを吐出する小さな穴を有し、インクが充填されているのでインクがメニスカスを張っている。ノズル121の中には、インク液室124と、インク吐出のための熱エネルギーを発生する電気熱変換体122とが設けられている。
電気熱変換体122は、駆動データに応じて、電気パルスを印加することによって、熱を発生し、インクに膜沸騰を生じさせ、その気泡の生成に伴って、吐出口121からインクを吐出させる。各インク路には、これらに共通に連通する共通液室125が設けられ、共通液室125は、インクタンク205に接続され、インクを供給される。
次に、実施例1の制御動作について説明する。
図8は、実施例1の制御動作を示すフローチャートである。
図8は、記録ヘッドの印刷による昇温での動作制御を抽出した図である。図2に示すホスト装置から印刷命令を受信すると、ST1では、印刷開始前であり、まだ昇温していないので、1スキャン分印刷し、スキャンが終わってからの時間を計るタイマをリセットする。
ST2では、温度検出手段107を用いて記録ヘッドの温度を検出する。図5に示す記録ヘッド1において、インクジェットユニット130に設けられている2個の温度センサが測定した温度を、左の温度センサから、T1、T2とし、インクジェットユニット131の2個の温度センサが測定した温度を、左の温度センサから、T3、T4とし、インクジェットユニット132の2個の温度センサが測定した温度を、左の温度センサから、T5、T6とし、インクジェットユニット133の2個の温度センサが測定した温度を、左の温度センサから、T7、T8とする。温度測定が終わったら、ST3に進む。
ST3では、演算処理で、温度T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8の中で、最高温度Tmaxを選別し、記憶し、ST4に進む。
ST4では、印刷終了判定をし、つまり、1ページ分印刷したかどうかを判定し、印刷終了であれば、終了し、まだ終了していないならば、ST5に進む。
ST5では、インクジェットユニットの最高温度判定を行い、記録ヘッドの温度が60℃を越すと、吐出のエネルギー発生源である泡が適切に発泡または消泡しにくく、不安定であるので、適切にインクが吐出できなくなる、最高温度Tmaxが60℃を越えたら、ST9へ進み、越えなければ、ST6に進む。
ST6、ST7、ST8では、隣接するインクジェットユニットの温度差を判定し、つまり、温度差が大きくなると、吐出量の差が出て、インクジェットユニットのつなぎ目の画像に濃度差による筋が発生する。隣接するインクジェットユニットの温度差が、10℃を越えたら、ST9へ進み、越えなければ、ST1に戻り、次の1行をスキャンして印刷する。
ST6では、温度T2とT3との差が、10℃を越えたら、ST9に進み、越えなければ、ST7に進む。
ST7では、温度T4とT5との差が、10℃を越えたら、ST9に進み、越えなければ、ST8に進む。
ST8では、温度T6とT7との差が、10℃を越えたら、ST9に進み、越えなければ、ST1に戻り、次の1行をスキャンして印刷し、スキャンが終わってからの時間を計るタイマをリセットする。
ST9では、スキャンが終わってからの時間を計るタイマが、10秒を越えたら、異常モードであると判定し、ST10に進み、異常モードの表示等処理を実行する。
ST2で、温度測定し、ST3で、演算し、ST5で、最高温度Tmaxが60℃を越えたかどうかを判定し、ST6、ST7、ST8で、隣接するインクジェットユニットの温度差が10℃を越えたかどうかを判定し、1行印刷してからの経過時間が10秒経過していなければ、ST2に戻り、温度を再測定する。
ST2、ST3、ST4〜8、ST9、ST2とループができ、記録ヘッドの最高温度Tmaxが60℃以下であり、しかも、隣接するインクジェットユニットの温度差が10℃以下になるまで待機する。10秒たっても冷えない場合、記録ヘッドまたは、温度センサの誤動作の可能性があるので、ST10で異常モードになる。記録ヘッドの最高温度Tmaxが60℃以下であり、しかも、隣接するインクジェットユニットの温度差が10℃以下ならば、ST1に戻り、次の1行をスキャンして印刷する。
上記のように、隣接するインクジェットユニットに温度差があると、印刷停止し、温度が散って、隣接の温度差が所定温度以下になるまで待機する。印刷終了で終わる。
本発明の実施例2の構成は、実施例1と同様であり、実施例2における制御方法が、実施例1における制御方法とは一部異なる。
次に、実施例2の動作について説明する。
図9は、本発明の実施例2の動作を示すフローチャートである。
ST1〜ST5は、実施例1の動作と同じである。つまり、図2に示すホスト装置から印刷命令を受信すると、1行分スキャンし印刷して、スキャンが終わってからの時間を計るタイマをリセットし(ST1)、温度検出手段を用いて記録ヘッドの温度を検出する(ST2)。
図5に示す記録ヘッド1においてインクジェットユニット130の2個の温度センサで測定した温度を左の温度センサから、T1、T2とし、インクジェットユニット131の2個の温度センサで測定した温度を左の温度センサから、T3、T4とし、インクジェットユニット132の2個の温度センサで測定した温度を左の温度センサから、T5、T6とし、インクジェットユニット133の2個の温度センサで測定した温度を左の温度センサから、T7、T8とする。温度測定が終わったらST3に進む。
ST13では、演算処理で、温度T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8の中で最高温度Tmaxを選別し、平均温度をTaveとし、隣接するインクジェットユニットの温度差の最大値をTbとし、温度T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8の中で、最低温度と最高温度Tmaxとの差をTcとし、それぞれを記憶し、ST4に進む。
ST4では、印刷終了を判定し、1ページ分印刷したかどうかを判定し、印刷終了なら、ST21に進み、印刷終了でなければ、ST15に進む。
ST15では、インクジェットユニットの最高温度Tmaxが60℃を越すと、吐出のエネルギー発生源である泡が適切に発泡または消泡しにくく、不安定であるので、適切にインクが吐出できなくなり、最高温度Tmaxが60℃を越えたら、ST9へ進み、越えなければ、ST16に進む。
ST16では、隣接するインクジェットユニットの温度差を判定し、温度差が大きくなると、吐出量の差が出て、インクジェットユニットのつなぎ目の画像に、濃度差による筋が発生する。隣接するインクジェットユニットの温度差が10℃を越えたら、ST9へ進み、越えなければ、ST17に進む。
ST17では、温度T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8うちで、最高温度Tmaxと最低温度との差の温度Tcが15℃よりも大きくなると、吐出量の差が出て、インクの濃度差による筋が発生する。したがって、温度T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8うちで、最高温度Tmaxと最低温度との差の温度Tcが、15℃を越えたら、ST9に進み、越えなければ、ST1に戻り、次の1行をスキャンし、印刷し、スキャンが終わってからの時間を計るタイマをリセットする。
ST9では、1行印刷する間の時間を計り、10秒を越えたら、異常モードであると判定し、ST10に進む。
つまり、実施例2では、ST2で、温度測定し、ST13で、演算し、ST15で、最高温度Tmaxが60℃を越えたかどうかを判定し、ST16で、隣接するインクジェットユニットの温度差が10℃を越えたかどうかを判定し、ST17で、インクジェットユニットのセンサ同士で、その温度差が15℃を越えるかどうかを判定し、1行印刷してからの経過時間が10秒経過していなければ、ST2に戻り、温度を再測定する。ST2、ST13、ST4、ST15、ST16、ST17、ST9、ST2とループができ、記録ヘッドの最高温度Tmaxが60℃以下であり、しかも、隣接するインクジェットユニットの温度差が10℃以下になり、しかも、インクジェットユニットのセンサ同士で温度差が15℃以下になるまで待機する。10秒たっても冷えない場合、記録ヘッドまたは、温度センサが誤動作している可能性があるので、ST10に進み、異常モードになり、終了する。記録ヘッドの最高温度Tmaxが60℃以下であり、しかも、隣接するインクジェットユニットの温度差が10℃以下であり、しかも、インクジェットユニットのセンサ同士の温度差が15℃以下であれば、ST1に戻り、次の1行分スキャンし、印刷し、印刷の間の時間を計るタイマをリセットし、ST2に行く。
ST4で印刷終了したら、T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8の平均温度が55℃を越えていないか判定し、越えていなければ、印刷を終了する。越えていたら、記録ヘッドを早く冷やすために、ST22で回復し、または、インクを循環し、記録ヘッドを積極的に放熱し、冷やす。
ST22では、ヘッドの平均温度が高いので、記録ヘッドを放熱するために直ぐに、印刷待機し、印刷時間がかかる。そこで、回復手段(不図示)を用いて、記録ヘッドのインクを吸引し、温まったインクを少し捨て、温まっていないインクに置き換え、これによって、記録ヘッドを積極的に冷やす。または、不図示のインク供給が循環タイプである印刷装置であれば、インクを循環し、記録ヘッドを放熱する。
上記のように、隣接するインクジェットユニットに温度差があると、印刷を停止し、温度が散り、隣接の温度が所定温度以下になるまで待機し、平均温度が上がり過ぎたら、回復動作等をし、記録ヘッドを積極的に冷やし、昇温による不具合を緩和し、終了する。
図10は、本発明の実施例3であるインクジェット記録ヘッド1を示す平面図である。
カラー対応のインクジェット記録ヘッド1は、Bk(黒)のインクジェットユニット140と、C(シアン)のインクジェットユニット141と、m(マゼンタ)のインクジェットユニット142と、Y(イエロー)のインクジェットユニット143とが並んで配置されている記録ヘッドである。
図10に示す記録ヘッド1において、インクジェットユニット140に設けられている2個の温度センサで測定した温度を、上側の温度センサから、T1、T2とし、インクジェットユニット141の2個の温度センサで測定した温度を、上側の温度センサから、T3、T4とし、インクジェットユニット142の2個の温度センサで測定した温度を、上側の温度センサから、T5、T6とし、インクジェットユニット143の2個の温度センサで測定した温度を、上側の温度センサから、T7、T8とする。
実施例3において、実施例2における制御と同じような制御を行うことによって、実施例3を使用したカラー対応のインクジェット記録装置にも同様な効果を期待することができる。
PR1…インクジェット記録装置、
1…記録ヘッド、
100…CPU、
107…温度検出手段、
110…定電流源、
111…シリコンダイオード、
120…インクジェットユニット、
121…ノズル吐出口、
122…電気熱変換体、
124…インク液室、
125…共通液室、
126、127…温度検出手段、
130、131、132、133…インクジェットユニット、
140、141、142、143…インクジェットユニット。
1…記録ヘッド、
100…CPU、
107…温度検出手段、
110…定電流源、
111…シリコンダイオード、
120…インクジェットユニット、
121…ノズル吐出口、
122…電気熱変換体、
124…インク液室、
125…共通液室、
126、127…温度検出手段、
130、131、132、133…インクジェットユニット、
140、141、142、143…インクジェットユニット。
Claims (3)
- 熱エネルギーを介してインク滴を吐出する複数のノズルを具備する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを複数用いて画像を形成するインクジェット記録装置であって、
複数のインクジェットユニットのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出手段と、
上記複数の記録ヘッドのいずれかの温度と、上記複数の記録ヘッドの温度のうちで最も高い温度との差が、所定温度以上であれば、印刷を停止する印刷制御手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 熱エネルギーを介してインク滴を吐出する複数のノズルを具備する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを複数用いて画像を形成するインクジェット記録装置であって、
複数のインクジェットユニットのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出手段と、
上記複数の記録ヘッドのうちで、互いに隣接するインクジェットユニット間の温度差が所定温度以上であれば、印刷を停止する制御をする印刷制御手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 熱エネルギーを介してインク滴を吐出する複数のノズルを具備する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを複数用いて画像を形成するインクジェット記録装置であって、
複数のインクジェットユニットのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出手段と、
上記複数の記録ヘッドの平均温度が所定温度を超えたら、インクジェットユニット内のインクを入れ換える制御手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004296764A JP2006103281A (ja) | 2004-10-08 | 2004-10-08 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004296764A JP2006103281A (ja) | 2004-10-08 | 2004-10-08 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
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JP2006103281A true JP2006103281A (ja) | 2006-04-20 |
Family
ID=36373515
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2006103281A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2004
- 2004-10-08 JP JP2004296764A patent/JP2006103281A/ja active Pending
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