JP2004042148A - 移動ロボット - Google Patents
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Abstract
【課題】障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させる。
【解決手段】移動ロボット1に自己位置方位検出手段8、移動手段10及び障害物検出手段11を搭載し、移動ロボット1の外部装置に環境地図記憶手段7及び経路計画手段9を組み込み、移動ロボット1と外部装置間の通信25により、環境地図13を参照した自己位置16から移動目的地15までの経路探索、計画経路17に沿った移動ロボット1の移動、環境地図13上に無い未知障害物18に対する回避運動、計画経路17から逸脱した後の新たな自己位置20から移動目的地15までの再度の経路探索、再計画経路21に沿った移動を行う。
【選択図】 図4
【解決手段】移動ロボット1に自己位置方位検出手段8、移動手段10及び障害物検出手段11を搭載し、移動ロボット1の外部装置に環境地図記憶手段7及び経路計画手段9を組み込み、移動ロボット1と外部装置間の通信25により、環境地図13を参照した自己位置16から移動目的地15までの経路探索、計画経路17に沿った移動ロボット1の移動、環境地図13上に無い未知障害物18に対する回避運動、計画経路17から逸脱した後の新たな自己位置20から移動目的地15までの再度の経路探索、再計画経路21に沿った移動を行う。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボット全般について、障害物が既知、未知にかかわず、障害物を回避してロボットが目的地へ移動する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2001−125641号公報に、下記(1) 〜(9) に示す手法によりロボットを充電ステーションへ移動させる技術が開示されている。
(1) 充電ステーションの所定部に視認性識別データを設置し、ロボットに撮像手段を搭載して、撮像手段による撮像画像に基づき、演算手段によりロボットから充電ステーションまでの距離・方向を算出する。この算出結果に基づき、探索手段によりロボットが充電ステーションに向かう経路を探索させる。
(2) 更に、通信手段を有し、ロボットと充電ステーション間でデータ交換を行う。
(3) 視認性識別データには、種々形状の印刷媒体、立体媒体、表示装置に画像出力された表示データを用い、作業空間に埋没しないように動的に用いることもあり得る。
(4) ロボットと充電ステーションとの距離に応じて表示データの切り替えを行う。
(5) 視認性識別データには、色、模様を組み合わせたパターンを用いる。
(6) 視認性識別データには、2次元バーコードを用いる。
(7) 視認性識別データを高所に設ける。
(8) 充電ステーションに、光、赤外線、音波、超音波、電波、磁場の発信手段を設け、ロボットに設けた受信手段及び/または撮像手段から距離・方向を算出する。
(9) 充電ステーションに2種類以上の発信手段を備えておき、ロボットは充電ステーションからの距離に応じて受信信号波を切り替える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術(特開2001−125641号公報)には、以下に示す問題点(i) 〜(iii) がある。
(i) 上述したようなロボットの作業空間としては、例えば一般家庭の屋内環境がある。このような環境下では障害物が必ず存在する。
(ii)しかし、探索した経路には障害物の情報が一切含まれていない。この理由は、充電ステーションに対するロボットの位置及び方向(方位)だけを種々のセンサを用いて演算し、この情報のみから充電ステーションへの経路を探索しているからである。
(iii) このため、探索した経路にロボットを誘導しても、途中の探索経路における障害物の情報がロボットには与えられていないため、ロボットが障害物に衝突し、充電ステーションに到達できる確率は極めて低くなる。
【0004】
本発明は、上記従来の技術に鑑み、障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させることができる技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1発明は上記課題を解決する移動ロボットであり、移動環境をバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボットにおいて、
既知障害物が記載された移動環境の地図(以下、環境地図)を記憶する環境地図記憶手段と、自己位置及び方位を検出する自己位置方位検出手段と、未知障害物を検出する障害物検出手段と、移動指令を受けたときは移動指令に従って移動ロボットを移動させ、回避指令を受けたとき障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなるまで移動ロボットを移動させる移動手段と、前記自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して計画し、計画した経路を移動指令として前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出したときは回避指令を前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなったときは、そのときの自己位置方位検出手段が検出した自己位置及び姿勢から移動目的地までの経路を前記環境地図を参照して再計画し、再計画した経路を移動指令として前記移動手段に与える経路計画手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
第2発明は、第1発明の移動ロボットにおいて、
前記環境地図記憶手段及び前記経路計画手段をロボット外部に備え、ロボット外部の前記経路計画手段と移動ロボット側の前記自己位置検出手段、障害物検出手段及び移動手段とが無線通信媒体を用いた通信手段で接続されていることを特徴とする。
【0007】
第3発明は、第1発明または第2発明の移動ロボットにおいて、
前記移動ロボットは一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護するロボットであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0009】
[第1実施例]
本発明の第1実施例を図1、図2及び図3により説明する。図1は移動ロボットの構成を示し、図2は移動経路の計画、未知障害物の回避及び移動経路の再計画を模式的に示し、図3は障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す。
【0010】
図1に示す移動ロボット1は、頭部2と胴体部3と左右の腕部4と台車部5とを有する人間を模したロボットであり、頭部2と腕部4は図示しない駆動機構により回動可能であるとともに、台車部5に装備された左右の走行用車輪6は図示しない駆動機構により操舵及び走行可能であって、作業空間をバッテリ駆動により自律的に移動するように構成されている。この移動ロボット1は、一般家庭等の屋内を作業空間として人間と共存し、例えば、一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護するために用いられる。そのため、移動ロボット1は、内蔵のCPU(コンピュータ)及び各種のセンサにより、ユーザと会話したり、ユーザの行動を見守ったり、ユーザの行動を補助したり、ユーザと一緒に行動したりする機能を備えている。移動ロボット1の形状としては、愛玩用に動物を模したものなど、種々考えられる。
【0011】
本発明の説明に先立ち、図示しないが、移動ロボット1が人間との共存のため備えるハードウェア及び機能の種々の例を以下に示す。即ち、
(1) 移動ロボット1にはCPUを用いた制御部があり、頭部2に2つのカメラと2つのマイクロホンが装着され、胴体部3の中央部に音量・音源方向センサと焦電型赤外線センサからなる人検知センサ、画像ディスプレイ、キーボード及びタッチセンサ等が装着され、左右にスピーカが装着され、台車部5に超音波式障害物センサやレーザ式障害物センサが装着されている。カメラはユーザや屋内を撮影してその画像を制御部に出力し、マイクロホンはユーザの音声や電話のベル、呼び鈴、テレビの音などの生活音を取り込んで制御部に出力し、人検知センサはユーザの有無を検出して制御部に出力する。スピーカはマイクロホンとともにユーザとの会話に用いられ、画像ディスプレイはユーザに対する情報提供に用いられ、キーボードやタッチセンサはユーザ用のデータ入力機器であり、ユーザの生活パターンデータを入力したり、ユーザの意思を入力するために用いられる。スピーカはユーザに対する情報提供にも用いられる。制御部には、所定期間にわたるカレンダ及び現在の年月日及び時刻を計時するカレンダクロックが備えられている。
(2) 制御部には、キーボード等のデータ入力機器と、カメラ、マイクロホン、人検知センサ及び障害物センサ等のユーザの生活パターンを常時モニタする外界センサと、カレンダクロックとにより、移動ロボット1の自己位置・方位に関する情報と、ユーザの位置に関する情報と、ユーザの行動に関する情報とが入力される。
(3) 制御部は、自己位置・方位認識部と、ユーザ認識部と、データ蓄積部(データベース)と、生活パターンデータ処理部と、駆動制御部とを有している。
(4) 自己位置・方位認識部は、カメラが撮影した画像情報に基づいて移動ロボット1自身の位置及び方位(向き、姿勢)を認識する。
(5) ユーザ認識部は、マイクロホンで取り込んだ音声からユーザの発言内容の認識(音声認識)を行うとともに、カメラで撮影した画像情報とマイクロホンで取り込んだ音声とからユーザ個人の認識を行い、また、カメラと人検知センサの検出結果からユーザの位置、向き、姿勢、活動量を認識する。
(6) データ蓄積部は、ユーザとの会話用やユーザへの話し掛け用の音声データ、ユーザとの会話時やユーザへの話し掛け時の身振り動作のデータ、ユーザの生活情報(ユーザの居住に関する部屋の間取りや家具の配置、ユーザ個人の日常の生活パターン、ユーザの趣味、健康状態など)を記憶している。ユーザの生活情報には、必要に応じて文字列や映像、音声などのキーワードが付される。生活パターンのデータとしては、起床、就寝、食事、薬服用、散歩、自由時間、入浴などの行動に関するイベントが上げられ、これらのイベントが時間データとともにタイムスケジュールとして記憶される。
(7) 生活情報処理部は、ユーザがデータ入力機器から直接入力した生活情報をキーワードを付してデータ蓄積部に蓄積したり、カメラやマイクロホン、人検知センサで取得した音声認識結果などユーザの各種情報を処理することで一つ一つの生活情報にキーワードやその日時を付してデータ蓄積部に蓄積する。更に、生活情報処理部は、ユーザからの指示や話し掛けに応じて、あるいは、時刻などに応じて、これに対応するデータをデータ蓄積部から選択し、選択したデータに応じた指定を駆動制御部に与えて制御する。
(8) 駆動制御部は、生活情報処理部からの指令に応じて、走行用車輪6を駆動して移動ロボット1の走行及び操舵を実行するとともに、頭部2や腕部4を駆動してそれの回動を実行し、また、スピーカや画像ディスプレイを駆動して会話を実行する。
【0012】
本第1実施例では、移動ロボット1は障害物を回避して目的地へ移動するための手段として、図1に示すように、環境地図記憶手段7と自己位置方位検出手段8と経路計画手段9と移動手段10と障害物検出手段11とを自分自身に備えている。12aは通信手段である。本例では、環境地図記憶手段7と経路計画手段9は胴体部3に配置され、自己位置方位検出手段8は頭部2に配置され、移動手段10と障害物検出手段11は台車部5に配置され、通信手段12aは胴体部3の肩付近に配置されている。
【0013】
環境地図記憶手段7は、移動ロボット1が移動する環境の地図(以下、環境地図)13を記憶している。環境地図13は、例えば、移動ロボット1の所有者などのユーザが生活する一般家庭での屋内の環境地図である。環境地図13には、既知障害物14と移動目的地15とが含まれている。環境地図13の座標系と基準方位(方位ゼロ)は任意に指定できるが、一旦決めれば変化させないようにする。なお、本例では、環境地図13の角を原点とするXY座標系を用い、Y軸の正方向を基準方位としている。
【0014】
既知障害物14は屋内の家具など作業空間での既知の固定的な設置物であり、地図作成時または地図更新時に存在する設置物が環境地図13に記載されている。
【0015】
移動目的地15は充電ステーション(移動ロボット1のバッテリ充電用設備)やトイレなど移動ロボット1の個々の移動先をそれぞれ示すデータであり、基本的には、移動先の位置方位(x,y,θ)を含むものである。(x,y)は移動先の位置であり、θはその位置(x,y)で移動ロボット1がとる方位(向き、姿勢)である。本例では、移動目的地15は更に、移動ロボット1がその位置方位(x,y,θ)で何を行うかのラベルを含んでいる。言い換えれば、移動ロボット1が何のために位置方位(x,y,θ)に停止するのか、その意味を、位置方位(x,y,θ)のラベルとして環境地図13に登録している。例えば、移動目的地15が充電ステーションであれば、位置方位(x,y,θ)のラベルを”充電”とする如くである。
【0016】
図1及び図2中で、16は移動ロボット1の初期の自己位置、17は自己位置16から移動目的地15までの最初の計画経路、18は人間や玩具、後で追加された家具など環境地図13に記載されていない未知障害物、19は未知障害物18に対する回避経路、20は回避後の移動ロボット1の自己位置、21は回避後の自己位置20から移動目的地15までの再計画経路である。
【0017】
自己位置方位検出手段8は、移動ロボット1の自己位置及び方位を検出するものであり、座標系及び基準方位を環境地図13と同じにしている。自己位置方位検出手段8としては、例えば、天井画像により自己位置と方位を検出するもの、GPSを用いて自己位置と方位を検出するもの、走行用車輪6の回転量と操舵角を積分して自己位置と方位を検出するもの、前述した図示しない2つのカメラを用いた自己位置・方位認識部など、種々の検出手段を用いることができる。また、上述の方法を組み合わせることも可能である。例えば、走行用車輪6の回転量と操舵角の積分値により、自己位置・方位を検出すると、走行用車輪6のスリップやロボットの初期位置設定などの誤差が累積するため、一般に、長い距離を走らせた場合には自己位置・方位の検出精度が悪くなる。そこで、所定の時間あるいは位置において、天井画像による自己位置・方位の検出結果によりその誤差量を補正してやる方法も考えられる。
【0018】
天井画像による自己位置方位検出手段として、例えば、天井方向に向けて移動ロボット1にカメラを設置し、このカメラで撮影した天井画像と予め天井を撮影して得たテンプレート画像とをマッチングすることで、最も類似度の高いテンプレート画像が取得された位置と方位を、移動ロボット1の自己位置と方位として検出することができる。その他、特開平6−4127号公報に開示された技術では、天井画像中の蛍光灯の位置を算出し、その位置を元に自己位置を算出する。特開平10−177414号公報に開示された技術では、天井画像から直線成分のみを取り出すことで、進行すべき方向とそれの横方向との位置を算出し、更に、天井のマーカを検出することで、自己位置を算出する。
【0019】
経路計画手段9は、移動目的地指令22に対応する経路指令23を移動手段10に与えるとともに、障害物検出手段11の検出結果に基づいて回避指令24を移動手段10に与えるものであり、以下に示す第1機能、第2機能及び第3機能を有している。
【0020】
経路計画手段9の第1機能:経路計画手段9は、移動目的地指令22が与えられると、環境地図記憶手段7に予め記憶された環境地図13を参照して、移動目的地指令22が示す移動目的地15と自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置方位とから、自己位置16から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(計画経路17)を計画あるいは探索し、この計画経路17を移動指令23として移動手段10に与える。経路計画に方位を用いるのは、自己位置16での方位に依存して、移動ロボット1が移動する際の旋回量が異なり、従って、計画経路17も異なってくるためである。例えば、計画経路17は多数の点の位置方位(x,y,θ)で構成され、移動指令23は、計画経路17に沿った位置方位(x,y,θ)の集合として表現される。また、計画経路17を構成する位置方位(x,y,θ)を連続した直線で結び、連続した直線の連続体として表現することも可能である。
【0021】
経路計画手段9の第2機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知した時点で、回避指令24を移動手段10に与える。
【0022】
経路計画手段9の第3機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなった回避運動完了時点で、自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置及び方位と移動目的地指令22が示す移動目的地15とから、新たな自己位置20から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(再計画経路21)を再度、環境地図13を参照して計画あるいは探索し、この再計画経路21を移動指令23として設定し直して移動手段10に与える。この場合も、自己位置20での方位によって再計画経路21も異なってくるため、経路再計画に方位が用いられている。移動指令23は、例えば、再計画経路21に沿った多数の点の位置方位(x,y,θ)の集合として、あるいは連続した直線の集合として表現される。
【0023】
ここで、移動目的地指令22は、移動目的地15を指定する指令であり、本例では、移動目的地15の位置方位(x,y,θ)に登録したラベルを指定することにしている。ラベルの指定は、移動ロボット1が備えるマイクロホンやキーボード、タッチパネル等の入力手段を用いてユーザが音声や文字データを入力することで実現できるようにされている。音声入力の場合は、前述したユーザ認識部の音声認識機能によりラベルが判定される。また、移動ロボット1が前述したデータ蓄積部に持つユーザの生活情報、例えば生活パターンのタイムスケジュールに従って、あるいは、移動ロボット1が自律的に行う動作に従って、移動ロボット1自身が自動的にラベルを指定できるようにされている。
【0024】
例えば、移動目的地15を充電ステーションとする移動目的地指令22は、移動ロボット1自身がバッテリ残量の検出機能により充電すべきと判断した場合に”充電”というラベルを自動的に指定することで、経路計画手段9に移動目的地指令22を与えることができ、あるいは、ユーザが”充電”を発声したりキーボード入力して指定することでも移動目的地指令22を与えることができる。
【0025】
移動手段10は、経路計画手段9から経路指令23を受けた場合に、経路指令23が示す計画経路17や再計画経路21に沿って移動する機能と、経路計画手段9から回避指令24を受けた場合に、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなるまで自発的に当該未知障害物18を回避運動する機能とを有している。
【0026】
本例では、移動手段10は、走行用車輪6とこの走行用車輪6の駆動機構とこの駆動機構の制御機構(例えば、前述した図示省略の駆動制御部のうち、走行用車輪6を制御する部分)とで構成されている。
【0027】
本例の移動手段10は、指定された位置(x,y)及び方位θに移動ロボット1を移動する機能を有しており、経路指令23が与えられると、経路指令23に従って走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、計画経路17や再計画経路21に沿って移動ロボット1が移動する。
【0028】
また、本例の移動手段10は、位置(x,y)及び方位θの指定がなくても移動ロボット1を移動する機能を有しており、回避指令24が与えられると、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなるように走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、移動ロボット1が回避経路19のように未知障害物18を回避して移動する。
【0029】
障害物検出手段11は、超音波式障害物センサやレーザ式障害物センサ等の障害物センサを用いたものであり、障害物検出の結果を経路計画手段9及び移動手段10に与える。障害物検出手段11は既知障害物14及び未知障害物18の両方を検知可能であるが、移動ロボット1が基本的には既知障害物14を回避する計画経路17及び再計画経路21に沿って移動することから、主たる目的は、未知障害物18の検知である。
【0030】
以下に、自己位置16から移動目的地15までの移動ロボット1の動作をまとめて説明する。
(1) 移動ロボット1の環境地図記憶手段7に予め環境地図13を記憶させておく。
(2) 移動ロボット1 では、自己位置方位検出手段8により検出された移動環境内での自己位置16及びそこでの方位と、予め記憶された環境地図13における移動目的地15とから、経路計画手段9により、既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための経路(計画経路17)を計画する。
(3) 移動ロボット1では、計画経路17を移動指令23として、移動手段10により移動を開始する。
(4) 移動ロボット1では、障害物検出手段11により障害物を検知しながら移動する。
(5) 移動中、環境地図13に無い未知障害物18を障害物検出手段11によって移動ロボット1が検出すると、障害物検出手段11で未知障害物18が検出されなくなるまで、移動手段10によって移動ロボット1が回避運動を行い、回避経路19を移動する。この結果、移動ロボット1は計画経路17から逸脱する。
(6) 未知障害物18が検出されなくなると、その時点での自己位置20及びそこでの方位を自己位置方位検出手段8により検出し、これに基づいて経路計画手段9により自己位置20から移動目的地15への経路(再計画経路21)を再度計画し、この再計画経路21を経路指令23として設定し直して、移動手段10により移動ロボット1が移動する。つまり、未知障害物18に対する回避運動で逸脱した経路が修正される。
(7) 上記(4) (5) (6) の動作を移動ロボット1が移動目的地15に到達するまで繰り返す。
【0031】
以上のように、移動ロボット1に予め環境地図13を組み込んでいるため、経路計画手段9により自己位置16から既知障害物14を含めた移動目的地15までの経路探索を行うことが可能である。また、移動ロボット1と移動目的地15との間で、自己位置検出手段8により自己位置方位の情報を取得し更新できるため、環境地図13上に無い未知障害物18に対して回避運動を行っても、経路計画手段9により新たな自己位置20から既知障害物14を含めた経路探索を再度行うことが可能である。従って、一般家庭のように未知障害物(人間や玩具、追加家具など)18が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボット1が移動目的地15に到達することができる。
【0032】
ところで、作業空間に固定的な設置物が存在しない場合もあり得る。このような場合の環境地図は既知障害物が記載されていないものとなるが、このような場合でも、計画経路17の作成、未知障害物18の検出及びそれに対する回避運動、回避運動後の再計画経路21の作成は可能であるから、高い確率で移動ロボット1が移動目的地15に到達することができる。
【0033】
[第2実施例]
本発明の第2実施例を図4及び図5並びに図2を参照して説明する。図2は移動経路の計画、未知障害物の回避及び移動経路の再計画を模式的に示し、図4は移動ロボットの構成とロボット外部の装置構成を示し、図5は障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す。
【0034】
図4に示す移動ロボット1は、第1実施例での説明と同様、一般家庭等の屋内を作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動でき、例えばユーザの生活を補助・支援・介護するために人間と共存するように構成されている。
【0035】
但し、図4に示す移動ロボット1は、障害物を回避して目的地へ移動するための手段として、自己位置方位検出手段8と移動手段10と障害物検出手段11と通信手段12aを自分自身に備えている。自己位置方位検出手段8は頭部2に、移動手段10と障害物検出手段11は台車部5に、通信手段12aは胴体部3の肩付近にそれぞれ配置されている。
【0036】
これに対して、環境地図記憶手段7と経路計画手段9と通信手段12bとは、移動ロボット1外部の任意の場所あるいは設備、例えば充電ステーションに配置されている。
【0037】
そして、通信手段12a、12bを用いた通信25により、移動ロボット1側の自己位置方位検出手段8、移動手段10及び障害物検出手段11と、ロボット外部の環境地図記憶手段7及び経路計画手段9とで、先に図1、図2及び図3を参照して説明した第1実施例と同様に移動ロボット1を自己位置16から移動目的地15へ移動させる。通信手段12a、12bの通信媒体は、電波や光、超音波などの無線通信媒体である。
【0038】
つまり、本第2実施例は、第1実施例と比較すると、環境地図記憶手段7と経路計画手段9の配置場所を移動ロボット1からロボット外部に変更した点と、移動ロボット1とロボット外部との無線通信用に通信手段12a、12bを備えた点とが異なり、他は同じである。従って、図4及び図5中で、図1及び図3と同じ機能部材には同じ符号を付し、説明の重複を極力省く。
【0039】
環境地図記憶手段7は環境地図13を記憶している。環境地図13には、ロボット移動環境における既知障害物14と移動目的地15とが含まれている。既知障害物14は既知の固定的な設置物である。移動目的地15は移動ロボット1の個々の移動先(充電ステーションやトイレなど)のデータであり、移動先の位置方位(x,y,θ)を含んでいる。また、”充電”など、移動ロボット1が移動目的地15で何をするかの意味が位置方位(x,y,θ)のラベルとして環境地図13に登録されている。
【0040】
自己位置方位検出手段8は、移動ロボット1の自己位置及び方位を検出し、自己位置方位の検出結果を通信25により経路計画手段9に与える。座標系及び基準方位は環境地図13と同じにされている。
【0041】
移動手段10は、障害物検出手段11から障害物検出の結果を受け取るとともに、通信25により、経路計画手段9から経路指令23及び回避指令24を受け取る。経路指令23を受けた場合は、経路指令23に従って走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、計画経路17や再計画経路21に沿って移動ロボット1が移動する。回避指令24を受けた場合は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなるように走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、移動ロボット1が回避経路19のように未知障害物18を回避して移動する。
【0042】
障害物検出手段11は、障害物検出の結果を移動手段10に与えるとともに、通信25により経路計画手段9に与える。
【0043】
経路計画手段9は、自己位置方位検出手段8の検出結果、障害物検出手段11の検出結果及び移動目的地指令22を通信25により移動ロボット1側から受け取り、移動目的地指令22に対応する経路指令23を通信25により移動手段10に与えるとともに、障害物検出手段11の検出結果に基づいて回避指令24を通信25により移動手段10に与えるものであり、第1実施例と同様、以下に示す第1機能、第2機能及び第3機能を有している。
【0044】
経路計画手段9の第1機能:経路計画手段9は、移動目的地指令22が与えられると、環境地図記憶手段7に予め記憶された環境地図13を参照して、移動目的地指令22が示す移動目的地15と自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置方位とから、自己位置16から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(計画経路17)を計画あるいは探索し、この計画経路17を移動指令23として移動手段10に与える。
【0045】
経路計画手段9の第2機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知した時点で、回避指令24を移動手段10に与える。
【0046】
経路計画手段9の第3機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなった回避運動完了時点で、自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置及び方位と移動目的地指令22が示す移動目的地15とから、新たな自己位置20から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(再計画経路21)を再度、環境地図13を参照して計画あるいは探索し、この再計画経路21を移動指令23として設定し直して移動手段10に与える。
【0047】
移動目的地指令22は、第1実施例で説明したように、移動目的地15を指定する指令であり、本例では、移動目的地15の位置方位(x,y,θ)に登録したラベル(例えば”充電”)をユーザが音声や文字データで入力したり、移動ロボット1自身が自動的に指定することで、移動目的地15を指定することができる。
【0048】
以下に、自己位置16から移動目的地15までの動作をまとめて説明する。
(1) ロボット外部の環境地図記憶手段7に予め環境地図13を記憶させておく。(2) 移動ロボット1からロボット外部の経路計画手段9へ、通信手段12a、12bを用いた通信25により、移動目的地指令22を送信する。例えば、充電ステーションを移動先とする場合、”充電”というラベルに相当する「充電要求」信号を経路計画手段9へ送信する。
(3) 移動ロボット1からロボット外部の経路計画手段9へ、通信25により、自己位置方位検出手段8が検出した移動ロボット1の自己位置及び方位を送信する。
(4) 経路計画手段9は、受信した移動目的地指令23と自己位置方位とを用いて環境地図13を参照し、自己位置16から既知障害物14を回避しながら移動目的地指令22に対応する移動目的地15に到達するための経路(計画経路17)を計画し、計画経路17を移動指令23として通信25により移動ロボット1の移動手段10へ送信する。
(5) 移動ロボット1では、移動手段10により計画経路17に沿った移動を開始する。
(6) 移動ロボット1では、障害物検出手段11により障害物を検知しながら移動する。
(7) 移動ロボット1では、移動中、環境地図13に無い未知障害物18を障害物検出手段11によって移動ロボット1が検出すると、障害物検出手段11で未知障害物18が検出されなくなるまで、移動手段10によって移動ロボット1が回避運動を行い、回避経路19を移動する。この結果、移動ロボット1は計画経路17から逸脱する。
(8) 移動ロボット1では、未知障害物18が検出されなくなると、移動ロボット1からロボット外部の経路計画手段9へ通信25により、その時点で自己位置方位検出手段8により検出した自己位置方位を、「経路逸脱」信号として送信する。
(9) 経路計画手段9は、受信した自己位置方位に基づいて新たな自己位置20から移動目的地15への経路(再計画経路21)を再度計画し、この再計画経路21を経路指令23として設定し直して、通信25により移動手段10に送信する。つまり、未知障害物18に対する回避運動で逸脱した経路を修正する。
(10)移動ロボット1では、移動手段10により再計画経路21に沿った移動を開始する。
(11)上記(6) 〜 (10) の動作を移動ロボット1が移動目的地15に到達するまで繰り返す。
【0049】
以上のように、移動ロボット1の外部装置に環境地図記憶手段7と経路計画手段9を組み込んでおいても、通信手段12a、12bを用いた移動ロボット1と外部装置間の通信25により、第1実施例と同様、環境地図13を参照した自己位置16から移動目的地15までの経路探索、計画経路17に沿った移動手段10による移動ロボット1の移動、環境地図13上に無い未知障害物18に対する回避運動、計画経路17から逸脱した後の新たな自己位置20から移動目的地15までの再度の経路探索、再計画経路21に沿った移動ロボット1の移動が可能である。従って、未知障害物18が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボット1を移動目的地15に到達させることができる。
【0050】
また、本第2実施例では、環境地図記憶手段7と経路計画手段9を移動ロボット1に搭載する必要がないため、その分、移動ロボット1における演算負荷を抑制し、移動ロボット1の動きを円滑にできるとともに、消費電力を抑制することができる。また、本第2実施例の移動ロボット1に用いるCPU等の演算処理能力を第1実施例の移動ロボット1と同等にすれば、第1実施例の移動ロボット1より円滑な動きが実現する。
【0051】
本第2実施例では、環境地図記憶手段7と経路計画手段9の両方を移動ロボット1の外部に配置したが、環境地図記憶手段7だけ、あるいは、経路計画手段9だけを移動ロボット1の外部に配置しても良い。
【0052】
更に、本第2実施例及び先の第1実施例とも、移動ロボット1は人間と共存して一般家庭等の屋内でユーザの生活を補助・支援・介護するために用いられるロボットであるとしたが、これに限らず、掃除など特定の作業に特化した移動ロボットであってもよく、一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボットであれば本発明を適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
第1発明の移動ロボットは、既知障害物が記載された移動環境の地図(以下、環境地図)を記憶する環境地図記憶手段と、自己位置及び方位を検出する自己位置方位検出手段と、未知障害物を検出する障害物検出手段と、移動指令を受けたときは移動指令に従って移動ロボットを移動させ、回避指令を受けたとき障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなるまで移動ロボットを移動させる移動手段と、自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して計画し、計画した経路を移動指令として前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出したときは回避指令を前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなったときは、そのときの自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して再計画し、再計画した経路を移動指令として前記移動手段に与える経路計画手段とを備えるので、従って、既知か未知かにかかわらず障害物が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボットを移動目的地に到達することができる。
【0054】
第2発明は、ロボット外部の前記経路計画手段と移動ロボット側の前記自己位置検出手段、障害物検出手段及び移動手段とが無線通信媒体を用いた通信手段で接続されているので、第1発明と同様既知か未知かにかかわらず障害物が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボットを移動目的地に到達することができるとともに、環境地図記憶手段及び経路計画手段を移動ロボットに搭載する必要がなく、その分、移動ロボットにおける演算負荷を抑制し、移動ロボットの動きを円滑にでき、また、消費電力を抑制することができる。
【0055】
第3発明によれば、一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護する移動ロボットが既知か未知かにかかわらず障害物が多い一般家庭環境において、高い確率で移動目的地に到達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における移動ロボットの構成を示す図。
【図2】移動経路の計画、障害物回避及び移動経路の再計画を模式的に示す図。
【図3】本発明の第1実施例において障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す図。
【図4】本発明の第2実施例における移動ロボット及びロボット外部の装置構成を示す図。
【図5】本発明の第2実施例において障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す図。
【符号の説明】
1 移動ロボット
2 頭部
3 胴体部
4 腕部
5 台車部
6 車輪
7 環境地図記憶手段
8 自己位置方位検出手段
9 経路計画手段
10 移動手段
11 障害物検出手段
12a、12b 通信手段
13 屋内環境地図
14 障害物
15 移動目的地
16 自己位置
17 計画経路
18 未知障害物
19 回避経路
20 障害物回避後の自己位置
21 再計画経路
22 移動目的地指令
23 経路指令
24 回避指令
25 通信
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボット全般について、障害物が既知、未知にかかわず、障害物を回避してロボットが目的地へ移動する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2001−125641号公報に、下記(1) 〜(9) に示す手法によりロボットを充電ステーションへ移動させる技術が開示されている。
(1) 充電ステーションの所定部に視認性識別データを設置し、ロボットに撮像手段を搭載して、撮像手段による撮像画像に基づき、演算手段によりロボットから充電ステーションまでの距離・方向を算出する。この算出結果に基づき、探索手段によりロボットが充電ステーションに向かう経路を探索させる。
(2) 更に、通信手段を有し、ロボットと充電ステーション間でデータ交換を行う。
(3) 視認性識別データには、種々形状の印刷媒体、立体媒体、表示装置に画像出力された表示データを用い、作業空間に埋没しないように動的に用いることもあり得る。
(4) ロボットと充電ステーションとの距離に応じて表示データの切り替えを行う。
(5) 視認性識別データには、色、模様を組み合わせたパターンを用いる。
(6) 視認性識別データには、2次元バーコードを用いる。
(7) 視認性識別データを高所に設ける。
(8) 充電ステーションに、光、赤外線、音波、超音波、電波、磁場の発信手段を設け、ロボットに設けた受信手段及び/または撮像手段から距離・方向を算出する。
(9) 充電ステーションに2種類以上の発信手段を備えておき、ロボットは充電ステーションからの距離に応じて受信信号波を切り替える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術(特開2001−125641号公報)には、以下に示す問題点(i) 〜(iii) がある。
(i) 上述したようなロボットの作業空間としては、例えば一般家庭の屋内環境がある。このような環境下では障害物が必ず存在する。
(ii)しかし、探索した経路には障害物の情報が一切含まれていない。この理由は、充電ステーションに対するロボットの位置及び方向(方位)だけを種々のセンサを用いて演算し、この情報のみから充電ステーションへの経路を探索しているからである。
(iii) このため、探索した経路にロボットを誘導しても、途中の探索経路における障害物の情報がロボットには与えられていないため、ロボットが障害物に衝突し、充電ステーションに到達できる確率は極めて低くなる。
【0004】
本発明は、上記従来の技術に鑑み、障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させることができる技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1発明は上記課題を解決する移動ロボットであり、移動環境をバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボットにおいて、
既知障害物が記載された移動環境の地図(以下、環境地図)を記憶する環境地図記憶手段と、自己位置及び方位を検出する自己位置方位検出手段と、未知障害物を検出する障害物検出手段と、移動指令を受けたときは移動指令に従って移動ロボットを移動させ、回避指令を受けたとき障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなるまで移動ロボットを移動させる移動手段と、前記自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して計画し、計画した経路を移動指令として前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出したときは回避指令を前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなったときは、そのときの自己位置方位検出手段が検出した自己位置及び姿勢から移動目的地までの経路を前記環境地図を参照して再計画し、再計画した経路を移動指令として前記移動手段に与える経路計画手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
第2発明は、第1発明の移動ロボットにおいて、
前記環境地図記憶手段及び前記経路計画手段をロボット外部に備え、ロボット外部の前記経路計画手段と移動ロボット側の前記自己位置検出手段、障害物検出手段及び移動手段とが無線通信媒体を用いた通信手段で接続されていることを特徴とする。
【0007】
第3発明は、第1発明または第2発明の移動ロボットにおいて、
前記移動ロボットは一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護するロボットであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0009】
[第1実施例]
本発明の第1実施例を図1、図2及び図3により説明する。図1は移動ロボットの構成を示し、図2は移動経路の計画、未知障害物の回避及び移動経路の再計画を模式的に示し、図3は障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す。
【0010】
図1に示す移動ロボット1は、頭部2と胴体部3と左右の腕部4と台車部5とを有する人間を模したロボットであり、頭部2と腕部4は図示しない駆動機構により回動可能であるとともに、台車部5に装備された左右の走行用車輪6は図示しない駆動機構により操舵及び走行可能であって、作業空間をバッテリ駆動により自律的に移動するように構成されている。この移動ロボット1は、一般家庭等の屋内を作業空間として人間と共存し、例えば、一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護するために用いられる。そのため、移動ロボット1は、内蔵のCPU(コンピュータ)及び各種のセンサにより、ユーザと会話したり、ユーザの行動を見守ったり、ユーザの行動を補助したり、ユーザと一緒に行動したりする機能を備えている。移動ロボット1の形状としては、愛玩用に動物を模したものなど、種々考えられる。
【0011】
本発明の説明に先立ち、図示しないが、移動ロボット1が人間との共存のため備えるハードウェア及び機能の種々の例を以下に示す。即ち、
(1) 移動ロボット1にはCPUを用いた制御部があり、頭部2に2つのカメラと2つのマイクロホンが装着され、胴体部3の中央部に音量・音源方向センサと焦電型赤外線センサからなる人検知センサ、画像ディスプレイ、キーボード及びタッチセンサ等が装着され、左右にスピーカが装着され、台車部5に超音波式障害物センサやレーザ式障害物センサが装着されている。カメラはユーザや屋内を撮影してその画像を制御部に出力し、マイクロホンはユーザの音声や電話のベル、呼び鈴、テレビの音などの生活音を取り込んで制御部に出力し、人検知センサはユーザの有無を検出して制御部に出力する。スピーカはマイクロホンとともにユーザとの会話に用いられ、画像ディスプレイはユーザに対する情報提供に用いられ、キーボードやタッチセンサはユーザ用のデータ入力機器であり、ユーザの生活パターンデータを入力したり、ユーザの意思を入力するために用いられる。スピーカはユーザに対する情報提供にも用いられる。制御部には、所定期間にわたるカレンダ及び現在の年月日及び時刻を計時するカレンダクロックが備えられている。
(2) 制御部には、キーボード等のデータ入力機器と、カメラ、マイクロホン、人検知センサ及び障害物センサ等のユーザの生活パターンを常時モニタする外界センサと、カレンダクロックとにより、移動ロボット1の自己位置・方位に関する情報と、ユーザの位置に関する情報と、ユーザの行動に関する情報とが入力される。
(3) 制御部は、自己位置・方位認識部と、ユーザ認識部と、データ蓄積部(データベース)と、生活パターンデータ処理部と、駆動制御部とを有している。
(4) 自己位置・方位認識部は、カメラが撮影した画像情報に基づいて移動ロボット1自身の位置及び方位(向き、姿勢)を認識する。
(5) ユーザ認識部は、マイクロホンで取り込んだ音声からユーザの発言内容の認識(音声認識)を行うとともに、カメラで撮影した画像情報とマイクロホンで取り込んだ音声とからユーザ個人の認識を行い、また、カメラと人検知センサの検出結果からユーザの位置、向き、姿勢、活動量を認識する。
(6) データ蓄積部は、ユーザとの会話用やユーザへの話し掛け用の音声データ、ユーザとの会話時やユーザへの話し掛け時の身振り動作のデータ、ユーザの生活情報(ユーザの居住に関する部屋の間取りや家具の配置、ユーザ個人の日常の生活パターン、ユーザの趣味、健康状態など)を記憶している。ユーザの生活情報には、必要に応じて文字列や映像、音声などのキーワードが付される。生活パターンのデータとしては、起床、就寝、食事、薬服用、散歩、自由時間、入浴などの行動に関するイベントが上げられ、これらのイベントが時間データとともにタイムスケジュールとして記憶される。
(7) 生活情報処理部は、ユーザがデータ入力機器から直接入力した生活情報をキーワードを付してデータ蓄積部に蓄積したり、カメラやマイクロホン、人検知センサで取得した音声認識結果などユーザの各種情報を処理することで一つ一つの生活情報にキーワードやその日時を付してデータ蓄積部に蓄積する。更に、生活情報処理部は、ユーザからの指示や話し掛けに応じて、あるいは、時刻などに応じて、これに対応するデータをデータ蓄積部から選択し、選択したデータに応じた指定を駆動制御部に与えて制御する。
(8) 駆動制御部は、生活情報処理部からの指令に応じて、走行用車輪6を駆動して移動ロボット1の走行及び操舵を実行するとともに、頭部2や腕部4を駆動してそれの回動を実行し、また、スピーカや画像ディスプレイを駆動して会話を実行する。
【0012】
本第1実施例では、移動ロボット1は障害物を回避して目的地へ移動するための手段として、図1に示すように、環境地図記憶手段7と自己位置方位検出手段8と経路計画手段9と移動手段10と障害物検出手段11とを自分自身に備えている。12aは通信手段である。本例では、環境地図記憶手段7と経路計画手段9は胴体部3に配置され、自己位置方位検出手段8は頭部2に配置され、移動手段10と障害物検出手段11は台車部5に配置され、通信手段12aは胴体部3の肩付近に配置されている。
【0013】
環境地図記憶手段7は、移動ロボット1が移動する環境の地図(以下、環境地図)13を記憶している。環境地図13は、例えば、移動ロボット1の所有者などのユーザが生活する一般家庭での屋内の環境地図である。環境地図13には、既知障害物14と移動目的地15とが含まれている。環境地図13の座標系と基準方位(方位ゼロ)は任意に指定できるが、一旦決めれば変化させないようにする。なお、本例では、環境地図13の角を原点とするXY座標系を用い、Y軸の正方向を基準方位としている。
【0014】
既知障害物14は屋内の家具など作業空間での既知の固定的な設置物であり、地図作成時または地図更新時に存在する設置物が環境地図13に記載されている。
【0015】
移動目的地15は充電ステーション(移動ロボット1のバッテリ充電用設備)やトイレなど移動ロボット1の個々の移動先をそれぞれ示すデータであり、基本的には、移動先の位置方位(x,y,θ)を含むものである。(x,y)は移動先の位置であり、θはその位置(x,y)で移動ロボット1がとる方位(向き、姿勢)である。本例では、移動目的地15は更に、移動ロボット1がその位置方位(x,y,θ)で何を行うかのラベルを含んでいる。言い換えれば、移動ロボット1が何のために位置方位(x,y,θ)に停止するのか、その意味を、位置方位(x,y,θ)のラベルとして環境地図13に登録している。例えば、移動目的地15が充電ステーションであれば、位置方位(x,y,θ)のラベルを”充電”とする如くである。
【0016】
図1及び図2中で、16は移動ロボット1の初期の自己位置、17は自己位置16から移動目的地15までの最初の計画経路、18は人間や玩具、後で追加された家具など環境地図13に記載されていない未知障害物、19は未知障害物18に対する回避経路、20は回避後の移動ロボット1の自己位置、21は回避後の自己位置20から移動目的地15までの再計画経路である。
【0017】
自己位置方位検出手段8は、移動ロボット1の自己位置及び方位を検出するものであり、座標系及び基準方位を環境地図13と同じにしている。自己位置方位検出手段8としては、例えば、天井画像により自己位置と方位を検出するもの、GPSを用いて自己位置と方位を検出するもの、走行用車輪6の回転量と操舵角を積分して自己位置と方位を検出するもの、前述した図示しない2つのカメラを用いた自己位置・方位認識部など、種々の検出手段を用いることができる。また、上述の方法を組み合わせることも可能である。例えば、走行用車輪6の回転量と操舵角の積分値により、自己位置・方位を検出すると、走行用車輪6のスリップやロボットの初期位置設定などの誤差が累積するため、一般に、長い距離を走らせた場合には自己位置・方位の検出精度が悪くなる。そこで、所定の時間あるいは位置において、天井画像による自己位置・方位の検出結果によりその誤差量を補正してやる方法も考えられる。
【0018】
天井画像による自己位置方位検出手段として、例えば、天井方向に向けて移動ロボット1にカメラを設置し、このカメラで撮影した天井画像と予め天井を撮影して得たテンプレート画像とをマッチングすることで、最も類似度の高いテンプレート画像が取得された位置と方位を、移動ロボット1の自己位置と方位として検出することができる。その他、特開平6−4127号公報に開示された技術では、天井画像中の蛍光灯の位置を算出し、その位置を元に自己位置を算出する。特開平10−177414号公報に開示された技術では、天井画像から直線成分のみを取り出すことで、進行すべき方向とそれの横方向との位置を算出し、更に、天井のマーカを検出することで、自己位置を算出する。
【0019】
経路計画手段9は、移動目的地指令22に対応する経路指令23を移動手段10に与えるとともに、障害物検出手段11の検出結果に基づいて回避指令24を移動手段10に与えるものであり、以下に示す第1機能、第2機能及び第3機能を有している。
【0020】
経路計画手段9の第1機能:経路計画手段9は、移動目的地指令22が与えられると、環境地図記憶手段7に予め記憶された環境地図13を参照して、移動目的地指令22が示す移動目的地15と自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置方位とから、自己位置16から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(計画経路17)を計画あるいは探索し、この計画経路17を移動指令23として移動手段10に与える。経路計画に方位を用いるのは、自己位置16での方位に依存して、移動ロボット1が移動する際の旋回量が異なり、従って、計画経路17も異なってくるためである。例えば、計画経路17は多数の点の位置方位(x,y,θ)で構成され、移動指令23は、計画経路17に沿った位置方位(x,y,θ)の集合として表現される。また、計画経路17を構成する位置方位(x,y,θ)を連続した直線で結び、連続した直線の連続体として表現することも可能である。
【0021】
経路計画手段9の第2機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知した時点で、回避指令24を移動手段10に与える。
【0022】
経路計画手段9の第3機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなった回避運動完了時点で、自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置及び方位と移動目的地指令22が示す移動目的地15とから、新たな自己位置20から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(再計画経路21)を再度、環境地図13を参照して計画あるいは探索し、この再計画経路21を移動指令23として設定し直して移動手段10に与える。この場合も、自己位置20での方位によって再計画経路21も異なってくるため、経路再計画に方位が用いられている。移動指令23は、例えば、再計画経路21に沿った多数の点の位置方位(x,y,θ)の集合として、あるいは連続した直線の集合として表現される。
【0023】
ここで、移動目的地指令22は、移動目的地15を指定する指令であり、本例では、移動目的地15の位置方位(x,y,θ)に登録したラベルを指定することにしている。ラベルの指定は、移動ロボット1が備えるマイクロホンやキーボード、タッチパネル等の入力手段を用いてユーザが音声や文字データを入力することで実現できるようにされている。音声入力の場合は、前述したユーザ認識部の音声認識機能によりラベルが判定される。また、移動ロボット1が前述したデータ蓄積部に持つユーザの生活情報、例えば生活パターンのタイムスケジュールに従って、あるいは、移動ロボット1が自律的に行う動作に従って、移動ロボット1自身が自動的にラベルを指定できるようにされている。
【0024】
例えば、移動目的地15を充電ステーションとする移動目的地指令22は、移動ロボット1自身がバッテリ残量の検出機能により充電すべきと判断した場合に”充電”というラベルを自動的に指定することで、経路計画手段9に移動目的地指令22を与えることができ、あるいは、ユーザが”充電”を発声したりキーボード入力して指定することでも移動目的地指令22を与えることができる。
【0025】
移動手段10は、経路計画手段9から経路指令23を受けた場合に、経路指令23が示す計画経路17や再計画経路21に沿って移動する機能と、経路計画手段9から回避指令24を受けた場合に、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなるまで自発的に当該未知障害物18を回避運動する機能とを有している。
【0026】
本例では、移動手段10は、走行用車輪6とこの走行用車輪6の駆動機構とこの駆動機構の制御機構(例えば、前述した図示省略の駆動制御部のうち、走行用車輪6を制御する部分)とで構成されている。
【0027】
本例の移動手段10は、指定された位置(x,y)及び方位θに移動ロボット1を移動する機能を有しており、経路指令23が与えられると、経路指令23に従って走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、計画経路17や再計画経路21に沿って移動ロボット1が移動する。
【0028】
また、本例の移動手段10は、位置(x,y)及び方位θの指定がなくても移動ロボット1を移動する機能を有しており、回避指令24が与えられると、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなるように走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、移動ロボット1が回避経路19のように未知障害物18を回避して移動する。
【0029】
障害物検出手段11は、超音波式障害物センサやレーザ式障害物センサ等の障害物センサを用いたものであり、障害物検出の結果を経路計画手段9及び移動手段10に与える。障害物検出手段11は既知障害物14及び未知障害物18の両方を検知可能であるが、移動ロボット1が基本的には既知障害物14を回避する計画経路17及び再計画経路21に沿って移動することから、主たる目的は、未知障害物18の検知である。
【0030】
以下に、自己位置16から移動目的地15までの移動ロボット1の動作をまとめて説明する。
(1) 移動ロボット1の環境地図記憶手段7に予め環境地図13を記憶させておく。
(2) 移動ロボット1 では、自己位置方位検出手段8により検出された移動環境内での自己位置16及びそこでの方位と、予め記憶された環境地図13における移動目的地15とから、経路計画手段9により、既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための経路(計画経路17)を計画する。
(3) 移動ロボット1では、計画経路17を移動指令23として、移動手段10により移動を開始する。
(4) 移動ロボット1では、障害物検出手段11により障害物を検知しながら移動する。
(5) 移動中、環境地図13に無い未知障害物18を障害物検出手段11によって移動ロボット1が検出すると、障害物検出手段11で未知障害物18が検出されなくなるまで、移動手段10によって移動ロボット1が回避運動を行い、回避経路19を移動する。この結果、移動ロボット1は計画経路17から逸脱する。
(6) 未知障害物18が検出されなくなると、その時点での自己位置20及びそこでの方位を自己位置方位検出手段8により検出し、これに基づいて経路計画手段9により自己位置20から移動目的地15への経路(再計画経路21)を再度計画し、この再計画経路21を経路指令23として設定し直して、移動手段10により移動ロボット1が移動する。つまり、未知障害物18に対する回避運動で逸脱した経路が修正される。
(7) 上記(4) (5) (6) の動作を移動ロボット1が移動目的地15に到達するまで繰り返す。
【0031】
以上のように、移動ロボット1に予め環境地図13を組み込んでいるため、経路計画手段9により自己位置16から既知障害物14を含めた移動目的地15までの経路探索を行うことが可能である。また、移動ロボット1と移動目的地15との間で、自己位置検出手段8により自己位置方位の情報を取得し更新できるため、環境地図13上に無い未知障害物18に対して回避運動を行っても、経路計画手段9により新たな自己位置20から既知障害物14を含めた経路探索を再度行うことが可能である。従って、一般家庭のように未知障害物(人間や玩具、追加家具など)18が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボット1が移動目的地15に到達することができる。
【0032】
ところで、作業空間に固定的な設置物が存在しない場合もあり得る。このような場合の環境地図は既知障害物が記載されていないものとなるが、このような場合でも、計画経路17の作成、未知障害物18の検出及びそれに対する回避運動、回避運動後の再計画経路21の作成は可能であるから、高い確率で移動ロボット1が移動目的地15に到達することができる。
【0033】
[第2実施例]
本発明の第2実施例を図4及び図5並びに図2を参照して説明する。図2は移動経路の計画、未知障害物の回避及び移動経路の再計画を模式的に示し、図4は移動ロボットの構成とロボット外部の装置構成を示し、図5は障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す。
【0034】
図4に示す移動ロボット1は、第1実施例での説明と同様、一般家庭等の屋内を作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動でき、例えばユーザの生活を補助・支援・介護するために人間と共存するように構成されている。
【0035】
但し、図4に示す移動ロボット1は、障害物を回避して目的地へ移動するための手段として、自己位置方位検出手段8と移動手段10と障害物検出手段11と通信手段12aを自分自身に備えている。自己位置方位検出手段8は頭部2に、移動手段10と障害物検出手段11は台車部5に、通信手段12aは胴体部3の肩付近にそれぞれ配置されている。
【0036】
これに対して、環境地図記憶手段7と経路計画手段9と通信手段12bとは、移動ロボット1外部の任意の場所あるいは設備、例えば充電ステーションに配置されている。
【0037】
そして、通信手段12a、12bを用いた通信25により、移動ロボット1側の自己位置方位検出手段8、移動手段10及び障害物検出手段11と、ロボット外部の環境地図記憶手段7及び経路計画手段9とで、先に図1、図2及び図3を参照して説明した第1実施例と同様に移動ロボット1を自己位置16から移動目的地15へ移動させる。通信手段12a、12bの通信媒体は、電波や光、超音波などの無線通信媒体である。
【0038】
つまり、本第2実施例は、第1実施例と比較すると、環境地図記憶手段7と経路計画手段9の配置場所を移動ロボット1からロボット外部に変更した点と、移動ロボット1とロボット外部との無線通信用に通信手段12a、12bを備えた点とが異なり、他は同じである。従って、図4及び図5中で、図1及び図3と同じ機能部材には同じ符号を付し、説明の重複を極力省く。
【0039】
環境地図記憶手段7は環境地図13を記憶している。環境地図13には、ロボット移動環境における既知障害物14と移動目的地15とが含まれている。既知障害物14は既知の固定的な設置物である。移動目的地15は移動ロボット1の個々の移動先(充電ステーションやトイレなど)のデータであり、移動先の位置方位(x,y,θ)を含んでいる。また、”充電”など、移動ロボット1が移動目的地15で何をするかの意味が位置方位(x,y,θ)のラベルとして環境地図13に登録されている。
【0040】
自己位置方位検出手段8は、移動ロボット1の自己位置及び方位を検出し、自己位置方位の検出結果を通信25により経路計画手段9に与える。座標系及び基準方位は環境地図13と同じにされている。
【0041】
移動手段10は、障害物検出手段11から障害物検出の結果を受け取るとともに、通信25により、経路計画手段9から経路指令23及び回避指令24を受け取る。経路指令23を受けた場合は、経路指令23に従って走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、計画経路17や再計画経路21に沿って移動ロボット1が移動する。回避指令24を受けた場合は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなるように走行用車輪6の回転及び操舵をそれの駆動機構を介して制御することで、移動ロボット1が回避経路19のように未知障害物18を回避して移動する。
【0042】
障害物検出手段11は、障害物検出の結果を移動手段10に与えるとともに、通信25により経路計画手段9に与える。
【0043】
経路計画手段9は、自己位置方位検出手段8の検出結果、障害物検出手段11の検出結果及び移動目的地指令22を通信25により移動ロボット1側から受け取り、移動目的地指令22に対応する経路指令23を通信25により移動手段10に与えるとともに、障害物検出手段11の検出結果に基づいて回避指令24を通信25により移動手段10に与えるものであり、第1実施例と同様、以下に示す第1機能、第2機能及び第3機能を有している。
【0044】
経路計画手段9の第1機能:経路計画手段9は、移動目的地指令22が与えられると、環境地図記憶手段7に予め記憶された環境地図13を参照して、移動目的地指令22が示す移動目的地15と自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置方位とから、自己位置16から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(計画経路17)を計画あるいは探索し、この計画経路17を移動指令23として移動手段10に与える。
【0045】
経路計画手段9の第2機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知した時点で、回避指令24を移動手段10に与える。
【0046】
経路計画手段9の第3機能:経路計画手段9は、障害物検出手段11が未知障害物18を検知しなくなった回避運動完了時点で、自己位置方位検出手段8により検知されたその時の移動ロボット1の自己位置及び方位と移動目的地指令22が示す移動目的地15とから、新たな自己位置20から既知障害物14を回避しながら移動目的地15に到達するための移動経路(再計画経路21)を再度、環境地図13を参照して計画あるいは探索し、この再計画経路21を移動指令23として設定し直して移動手段10に与える。
【0047】
移動目的地指令22は、第1実施例で説明したように、移動目的地15を指定する指令であり、本例では、移動目的地15の位置方位(x,y,θ)に登録したラベル(例えば”充電”)をユーザが音声や文字データで入力したり、移動ロボット1自身が自動的に指定することで、移動目的地15を指定することができる。
【0048】
以下に、自己位置16から移動目的地15までの動作をまとめて説明する。
(1) ロボット外部の環境地図記憶手段7に予め環境地図13を記憶させておく。(2) 移動ロボット1からロボット外部の経路計画手段9へ、通信手段12a、12bを用いた通信25により、移動目的地指令22を送信する。例えば、充電ステーションを移動先とする場合、”充電”というラベルに相当する「充電要求」信号を経路計画手段9へ送信する。
(3) 移動ロボット1からロボット外部の経路計画手段9へ、通信25により、自己位置方位検出手段8が検出した移動ロボット1の自己位置及び方位を送信する。
(4) 経路計画手段9は、受信した移動目的地指令23と自己位置方位とを用いて環境地図13を参照し、自己位置16から既知障害物14を回避しながら移動目的地指令22に対応する移動目的地15に到達するための経路(計画経路17)を計画し、計画経路17を移動指令23として通信25により移動ロボット1の移動手段10へ送信する。
(5) 移動ロボット1では、移動手段10により計画経路17に沿った移動を開始する。
(6) 移動ロボット1では、障害物検出手段11により障害物を検知しながら移動する。
(7) 移動ロボット1では、移動中、環境地図13に無い未知障害物18を障害物検出手段11によって移動ロボット1が検出すると、障害物検出手段11で未知障害物18が検出されなくなるまで、移動手段10によって移動ロボット1が回避運動を行い、回避経路19を移動する。この結果、移動ロボット1は計画経路17から逸脱する。
(8) 移動ロボット1では、未知障害物18が検出されなくなると、移動ロボット1からロボット外部の経路計画手段9へ通信25により、その時点で自己位置方位検出手段8により検出した自己位置方位を、「経路逸脱」信号として送信する。
(9) 経路計画手段9は、受信した自己位置方位に基づいて新たな自己位置20から移動目的地15への経路(再計画経路21)を再度計画し、この再計画経路21を経路指令23として設定し直して、通信25により移動手段10に送信する。つまり、未知障害物18に対する回避運動で逸脱した経路を修正する。
(10)移動ロボット1では、移動手段10により再計画経路21に沿った移動を開始する。
(11)上記(6) 〜 (10) の動作を移動ロボット1が移動目的地15に到達するまで繰り返す。
【0049】
以上のように、移動ロボット1の外部装置に環境地図記憶手段7と経路計画手段9を組み込んでおいても、通信手段12a、12bを用いた移動ロボット1と外部装置間の通信25により、第1実施例と同様、環境地図13を参照した自己位置16から移動目的地15までの経路探索、計画経路17に沿った移動手段10による移動ロボット1の移動、環境地図13上に無い未知障害物18に対する回避運動、計画経路17から逸脱した後の新たな自己位置20から移動目的地15までの再度の経路探索、再計画経路21に沿った移動ロボット1の移動が可能である。従って、未知障害物18が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボット1を移動目的地15に到達させることができる。
【0050】
また、本第2実施例では、環境地図記憶手段7と経路計画手段9を移動ロボット1に搭載する必要がないため、その分、移動ロボット1における演算負荷を抑制し、移動ロボット1の動きを円滑にできるとともに、消費電力を抑制することができる。また、本第2実施例の移動ロボット1に用いるCPU等の演算処理能力を第1実施例の移動ロボット1と同等にすれば、第1実施例の移動ロボット1より円滑な動きが実現する。
【0051】
本第2実施例では、環境地図記憶手段7と経路計画手段9の両方を移動ロボット1の外部に配置したが、環境地図記憶手段7だけ、あるいは、経路計画手段9だけを移動ロボット1の外部に配置しても良い。
【0052】
更に、本第2実施例及び先の第1実施例とも、移動ロボット1は人間と共存して一般家庭等の屋内でユーザの生活を補助・支援・介護するために用いられるロボットであるとしたが、これに限らず、掃除など特定の作業に特化した移動ロボットであってもよく、一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボットであれば本発明を適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
第1発明の移動ロボットは、既知障害物が記載された移動環境の地図(以下、環境地図)を記憶する環境地図記憶手段と、自己位置及び方位を検出する自己位置方位検出手段と、未知障害物を検出する障害物検出手段と、移動指令を受けたときは移動指令に従って移動ロボットを移動させ、回避指令を受けたとき障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなるまで移動ロボットを移動させる移動手段と、自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して計画し、計画した経路を移動指令として前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出したときは回避指令を前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなったときは、そのときの自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して再計画し、再計画した経路を移動指令として前記移動手段に与える経路計画手段とを備えるので、従って、既知か未知かにかかわらず障害物が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボットを移動目的地に到達することができる。
【0054】
第2発明は、ロボット外部の前記経路計画手段と移動ロボット側の前記自己位置検出手段、障害物検出手段及び移動手段とが無線通信媒体を用いた通信手段で接続されているので、第1発明と同様既知か未知かにかかわらず障害物が多い移動環境においても、高い確率で移動ロボットを移動目的地に到達することができるとともに、環境地図記憶手段及び経路計画手段を移動ロボットに搭載する必要がなく、その分、移動ロボットにおける演算負荷を抑制し、移動ロボットの動きを円滑にでき、また、消費電力を抑制することができる。
【0055】
第3発明によれば、一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護する移動ロボットが既知か未知かにかかわらず障害物が多い一般家庭環境において、高い確率で移動目的地に到達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における移動ロボットの構成を示す図。
【図2】移動経路の計画、障害物回避及び移動経路の再計画を模式的に示す図。
【図3】本発明の第1実施例において障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す図。
【図4】本発明の第2実施例における移動ロボット及びロボット外部の装置構成を示す図。
【図5】本発明の第2実施例において障害物を回避して移動ロボットを目的地へ移動させるための各手段相互の関係を示す図。
【符号の説明】
1 移動ロボット
2 頭部
3 胴体部
4 腕部
5 台車部
6 車輪
7 環境地図記憶手段
8 自己位置方位検出手段
9 経路計画手段
10 移動手段
11 障害物検出手段
12a、12b 通信手段
13 屋内環境地図
14 障害物
15 移動目的地
16 自己位置
17 計画経路
18 未知障害物
19 回避経路
20 障害物回避後の自己位置
21 再計画経路
22 移動目的地指令
23 経路指令
24 回避指令
25 通信
Claims (3)
- 移動環境をバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボットにおいて、
既知障害物が記載された移動環境の地図(以下、環境地図)を記憶する環境地図記憶手段と、自己位置及び方位を検出する自己位置方位検出手段と、未知障害物を検出する障害物検出手段と、移動指令を受けたときは移動指令に従って移動ロボットを移動させ、回避指令を受けたとき障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなるまで移動ロボットを移動させる移動手段と、自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して計画し、計画した経路を移動指令として前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出したときは回避指令を前記移動手段に与え、障害物検出手段が未知障害物を検出しなくなったときは、そのときの自己位置方位検出手段が検出した自己位置から移動目的地までの前記既知障害物を回避した経路を前記環境地図を参照して再計画し、再計画した経路を移動指令として前記移動手段に与える経路計画手段とを備えることを特徴とする移動ロボット。 - 請求項1に記載の移動ロボットにおいて、
前記環境地図記憶手段及び前記経路計画手段をロボット外部に備え、ロボット外部の前記経路計画手段と移動ロボット側の前記自己位置検出手段、障害物検出手段及び移動手段とが無線通信媒体を用いた通信手段で接続されていることを特徴とする移動ロボット。 - 請求項1または2に記載の移動ロボットにおいて、
前記移動ロボットは一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護するロボットであることを特徴とする移動ロボット。
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