JP2004042033A - 太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの回収方法 - Google Patents

太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004042033A
JP2004042033A JP2003138763A JP2003138763A JP2004042033A JP 2004042033 A JP2004042033 A JP 2004042033A JP 2003138763 A JP2003138763 A JP 2003138763A JP 2003138763 A JP2003138763 A JP 2003138763A JP 2004042033 A JP2004042033 A JP 2004042033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon wafer
nitric acid
tempered glass
acid
eva
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003138763A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Kaneshiro
金城 庸夫
Yorifumi Shimamura
島村 頼文
Kiyoshi Yamauchi
山内 喜代志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHIMAMURA BIIMU KK
JFE Techno Research Corp
Original Assignee
SHIMAMURA BIIMU KK
Kawatetsu Techno Research Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHIMAMURA BIIMU KK, Kawatetsu Techno Research Corp filed Critical SHIMAMURA BIIMU KK
Priority to JP2003138763A priority Critical patent/JP2004042033A/ja
Publication of JP2004042033A publication Critical patent/JP2004042033A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/20Waste processing or separation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/82Recycling of waste of electrical or electronic equipment [WEEE]

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

【課題】廃棄太陽電池モジュールや製造過程で発生する不良品から、シリコンウェーハおよび強化ガラスを回収・再生する方法を提供する。
【解決手段】廃棄太陽電池モジュールを、界面活性剤を添加し、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し、EVA を分解除去してシリコンウエーハおよび強化ガラスを高能率に分離回収する。回収された強化ガラスをアルカリ溶液で洗浄し再生する。また、回収されたシリコンウエーハを、有機溶剤で洗浄し、清浄な表面のシリコンウエーハに再生する。なお、有機溶剤による洗浄に先立ち硝酸による洗浄を行ってもよい。また、回収または再生されたシリコンウエーハを、フッ化水素酸、硝酸、および、酢酸および/または硫酸からなる混合溶液あるいは燐酸に浸漬し、高純度のシリコンウエーハに再生する。なお、製造過程で発生した不良品を、同様な方法で清浄な表面のシリコンウエーハや高純度なシリコンウエーハに再生できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池モジュールに係り、とくに使用済みあるいは製造過程で不良となった廃棄太陽電池モジュールからシリコンウエーハおよび強化ガラスを回収・再生する方法、および製造過程で不良となったシリコンウエーハ(不良部品)を再生する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池モジュールは、例えば図1に模式的に断面を示すように、シリコンウエーハで作られる多数のセルを透明なEVA (エチレンビニルアセテート:Ethylene−Vinyl Acetate)でサンドイッチ状に配置し、光透過性に優れた特殊な強化ガラスに貼り付け、裏面を防水処理のために水分不透過性の保護フィルムで覆い、ここに電力を取り出すための端子箱を取り付け、モジュール端部にアルミなどのフレームを装着して作り上げられている。
【0003】
太陽電池モジュールに用いられているシリコンウエーハおよび強化ガラスは高価な材料である。今後、太陽電池モジュールによる発電が本格化するに伴い、使用済みになった太陽電池モジュールの廃棄量も膨大なものとなってくる。このため、環境負荷を減じるための方策として、かつ高価な材料を無駄にしないため、使用済みの太陽電池モジュールあるいは製造過程で発生する不良品から、有用材料であるシリコンウエーハおよび強化ガラスを回収・再生する技術の確立が熱望されている。
【0004】
太陽電池モジュールからシリコンウエーハおよび強化ガラスを回収するには、まず、フレームおよび端子箱を取り外し、ついでガラス面とセルに貼りついているEVA を何らかの方法で除去しなければならない。
EVA を除去する方法として、現在までに、次の4種の処理方法が知られている。すなわち、(1)大気雰囲気中でEVA を焼成して除去する燃焼法、(2)窒素雰囲気等の不活性雰囲気中で温度をあげてEVA を分解除去する熱分解法、(3)有機溶剤でEVA を膨潤あるいは剥離させる有機溶媒法、(4)硝酸に浸漬してEVA を分解除去する硝酸浸漬法、である。
【0005】
この4種の処理方法については、例えば、非特許文献1に概説がある。また、この非特許文献1では有機溶剤浸漬法についての実験室的研究成果が報告されている。
また、非特許文献2には、硝酸浸漬法についての報告がある。また、自然エネルギー推進市民フォーラム(REPP)では、非特許文献3で、PVモジュールリサイクルを硝酸浸漬法、熱分解法、燃焼法および有機溶媒法で処理した実験的検討結果について紹介している。
【0006】
燃焼法は、太陽電池モジュールを大気雰囲気中で、450 〜470 ℃−30min 程度の条件で処理する方法で、また、熱分解法は、不活性雰囲気中で520 ℃−90min 程度の条件で処理する方法であり、いずれも比較的容易な方法である。しかし、ドープ成分、炭素質等のシリコンウエーハ本体への拡散や、電極、ハンダの溶融拡散などを防止するため、高温での処理はできない。そのため、EVA を完全に焼成あるいは分解して除去することが困難であるという問題がある。また、炭素物質がセルに固着する状態で残存するなどの不具合もある。
【0007】
また、有機溶媒法は、EVA を有機溶剤で膨潤させ剥離回収する方法である。有機溶媒法では膨潤は有機溶媒に接している部分から起こる。このため、EVA でガラス面に接着しているセルは、端面部分のEVA がまず有機溶媒と接触し膨潤する。この膨潤でセル端面は、ガラス面から離れる方向に変形する。ほとんどのセルは膨潤による変形に耐えきれず、破壊する。当て板によって、強制的に変形を抑えても、EVA の膨潤はセルのガラス面側と当て板側で均等に起こるわけではなく、幾分歩留りは向上するものの大部分のセルは割れてしまう。このように、有機溶媒法では膨潤によるセルの変形を完全には抑えることができず、有機溶媒法による太陽電池モジュールからのシリコンウエーハや強化ガラスの回収歩留りは極めて悪いという問題がある。なお、EVA を溶解させる有機溶媒は見つかっていない。
【0008】
また、太陽電池モジュールを硝酸に浸漬する硝酸浸漬法では、硝酸と接触しているEVA は比較的容易に分解除去することができる。
【0009】
【非特許文献1】
T.Doi,I.Tsuda,H.Unagida,A.Murata,K.Sakuta and K.Kurokawa;“Experimental Study on PV Module Recycling with Organic Solvent Method ”(Technical Digest of International PVSEC−11(1999))
【非特許文献2】
T.M.Bruton,et.al. ;“Re−cycling of High Value, High Energy Content Components of Silicon PV Modules”(12th Europian Photovoltaic Solar Energy Conference(1994))
【非特許文献3】
REPP;「太陽電池リサイクルは今」(Green Letter 2001,10 Vol.18)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、硝酸浸漬法では、強化ガラス面とセルとの間にあるEVA の分解は、硝酸の浸透が困難なため、容易でない。硝酸温度を高温にして分解速度を高めても、セルを分離するのに4日程度とかなりの長時間を要するという問題があった。また、このような燃焼法、熱分解法、および硝酸浸漬法による太陽電池モジュールからのシリコンウエーハや強化ガラスの回収歩留りは、有機溶媒法よりも高い。
【0011】
しかし、上記した従来の燃焼法、熱分解法、硝酸浸漬法により回収されたセル表面には異物が付着した状態であり、このままでは、正常なセルを得ることはできないという問題があった。燃焼法および熱分解法により回収されたセル表面には、煤状物質、コークス状物質などの炭素質がこびりついており、また、硝酸浸漬法により回収されたセル表面には、白色物質が残存しており、いずれも清浄な表面状態ではなく、何らかの清浄化処理を必要としていた。しかし、これら表面の清浄化技術はまだ確立されていないのが現状である。
【0012】
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みて、回収歩留りの高い硝酸浸漬法に着目して成されたものであり、硝酸浸漬法を利用し、短時間に、太陽電池モジュールからシリコンウエーハおよび強化ガラスを回収する方法を提案することを第1の目的とする。また、本発明は、硝酸浸漬法を利用し太陽電池モジュールから回収されたシリコンウエーハおよび/または強化ガラスを、清浄な表面を有するセルおよび/または強化ガラスとする、シリコンウエーハおよび/または強化ガラスの再生方法、および硝酸浸漬法を利用し太陽電池モジュールから回収されたシリコンウエーハ、あるいは製造過程で発生した不良品となったシリコンウエーハから高純度のシリコンウエーハを得るシリコンウエーハの再生方法を提供することも目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、硝酸浸漬法が太陽電池モジュールのEVA を分解してセル(シリコンウエーハ)を分離するには長時間を要するものの、回収歩留りが極めて高い利点があることに着目した。そして、上記した課題を達成するために、硝酸浸漬法によるEVA の分解に及ぼす要因について、鋭意検討した。
【0014】
本発明者らは、太陽電池モジュールを硝酸に浸漬し、EVA の分解する状況を観察した。そして、発生した泡がセル(シリコンウエーハ)に付着した状態となり、この泡が付着した部分から奥には、硝酸が充分浸透しない現象があることを見出した。そこで、本発明者らは、この泡を除去することがEVA の分解速度を高めるために必要であることに思い至った。そして、硝酸に界面活性剤を添加することにより泡の付着が防止できることに想到した。
【0015】
また、硝酸浸漬法で太陽電池モジュールから回収されたセルおよび強化ガラスの表面には、白色物質が残存し、この白色物質を除去しなければ使用上の価値は小さいものであることに鑑み、本発明者らは、この回収されたセルおよび強化ガラスの表面に残存する白色物質の除去方法について、鋭意検討した。その結果、硝酸浸漬法で回収されたセルおよび強化ガラスの表面に残存する白色物質は、EVA の分解した成分が付着したもので、FT−IR による分析から、有機性分解生成物質を主体としているという知見を得た。このような知見に基づき、さらに検討した結果、白色物質の除去には有機溶剤およびアルカリ溶液がよいことを見出した。とくに、強化ガラスの再生にはアルカリ溶液による洗浄処理が有効でかつ経済的であることを見出した。なお、アルカリ溶液による洗浄処理は、アルカリ溶液がセル自体を溶解する作用があるためセルの再生には使用できない。
【0016】
しかし、セル表面に付着した白色物質を有機溶剤洗浄で除去しても、セルには電極が残り、また、セル表面の光無反射コート薄膜が残存している。光無反射コート薄膜を活かしてセルを再生する場合には、電極を除去する必要がある。また、高純度のシリコンウエーハのみが必要となる場合には、電極および光無反射コート薄膜を除去する必要がある。本発明者らは、電極の除去には硝酸と有機溶剤による洗浄が有効であり、美麗な表面のシリコンウエーハを得るという観点からは、フッ化水素酸、硝酸および酢酸を組み合わせた混酸、またはフッ化水素酸、硝酸および硫酸を組み合せた混酸、またはフッ化水素酸、硝酸、酢酸および硫酸を組み合わせた混酸、または燐酸を使用することがよいという知見を得た。
【0017】
本発明は、 上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明は、シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記シリコンウエーハおよび前記強化ガラスを分離回収するにあたり、前記硝酸に界面活性剤を添加することを特徴とする太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの高能率回収方法である。
【0018】
また、本発明は、シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記シリコンウエーハを分離回収するにあたり、前記強化ガラスを予め破損させ、該強化ガラスがひびの入った状態にするとともに、前記硝酸に界面活性剤を添加することを特徴とする太陽電池モジュールからのシリコンウエーハの高効率回収方法である。
【0019】
また、本発明は、上記した高能率回収方法により回収されたシリコンウエーハを、有機溶剤で洗浄することを特徴とするシリコンウエーハの再生方法である。また、本発明は、シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記シリコンウエーハおよび/または前記強化ガラスを分離回収し、ついで該分離回収されたシリコンウエーハおよび/または強化ガラスを有機溶剤で洗浄することを特徴とするシリコンウエーハおよび/または強化ガラスの回収・再生方法であり、また、本発明では、前記硝酸を、界面活性剤を添加した硝酸とすることが好ましい。
【0020】
また、本発明は、上記した各方法で回収または再生されたシリコンウエーハまたは製造過程で不良となったシリコンウエーハを、硝酸に浸漬したのち、有機溶剤で洗浄し電極を除去することを特徴とするシリコンウエーハの回収・再生方法である。
また、本発明は、上記した各方法で回収または再生されたシリコンウエーハまたは製造過程で不良となったシリコウェーハを、フッ化水素酸、硝酸、および酢酸からなる混合溶液、またはフッ化水素酸、硝酸および硫酸からなる混合溶液、またはフッ化水素酸、硝酸、酢酸および硫酸からなる混合溶液、または燐酸に浸漬し、高純度のシリコンウエーハとすることを特徴とするシリコンウエーハの再生方法である。
【0021】
また、本発明は、シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記強化ガラスを分離回収し、ついで該分離回収された強化ガラスをアルカリ溶液で洗浄することを特徴とする強化ガラスの回収・再生方法であり、また、本発明では、前記硝酸を、界面活性剤を添加した硝酸とすることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明では、予め、太陽電池モジュールのフレームおよび端子ボックスを取り外し、あるいは必要に応じて、裏面の防水保護シートを引き剥し、シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスとこれらの間に配置されたEVA とからなる構成としておくことが好ましい。
【0023】
なお、太陽電池モジュールは図1に示すような構造となっているため、シリコンウエーハ同士の隙間や保護フィルム(防水保護シート)を剥離した後のウエーハの裏面にEVA が残存してしまう場合があるが、そのようにEVA が残存していてもよい。
本発明では、好ましくはこのような状態とした太陽電池モジュールを硝酸に浸漬し、シリコンウエーハと強化ガラスを分離回収する。
【0024】
太陽電池モジュールを硝酸に浸漬し、この硝酸液を昇温すると、EVA は分解をはじめる。本発明では、硝酸の温度を50℃以上とする。硝酸の温度が50℃未満では、EVA の分解速度が遅く、シリコンウエーハと強化ガラスの分離に長時間を要する。このため、硝酸温度は50℃以上とする。なお、好ましくは、70℃以上80℃以下である。特に90℃を超えて高温とすると、激しいガス発生や沸騰が生じるという問題がある。
【0025】
硝酸に浸漬された太陽電池モジュールの裏面側、すなわち強化ガラス面と反対側のセル裏面側ではEVA が直接硝酸と接触するため、EVA の厚さを分解するのに十分な時間が確保されると、EVA は分解され、セル表面(シリコンウエーハ面)が露出する。一方、強化ガラスとセルの間にあるEVA の分解は、強化ガラスとセルからは硝酸が透過できないため、セル端面と強化ガラス面との隙間から浸透した硝酸によってのみ生じる。したがって、強化ガラスとセルに挟まれた部分のEVA の分解は、厚み方向を分解するだけのセル裏面側に比較して、長時間を要することとなる。さらに、分解に伴って発生する泡が強化ガラス面とセルの間に停滞し、セル端面からセル中心に向かって浸透しようとする硝酸に対して、泡のバリアーを形成し、硝酸の浸透を著しく阻害する。このため、50℃以上という高温に保った硝酸であっても、強化ガラス面とセル間のEVA を分解して、セルを完全に分離させるには、約100 時間が必要であった。
【0026】
そこで、本発明では、太陽電池モジュールを浸漬する硝酸に界面活性剤を添加する。硝酸に界面活性剤を加えることにより、EVA の分解過程で発生した泡がセル(シリコンウエーハ)に付着・停滞することを防止でき、硝酸が極めて効率的にEVA に接触することができるようになり、さらに強化ガラス面とEVA 界面およびセルとEVA 界面への硝酸の浸透も円滑に進行するようになる。これにより、EVA の分解反応効率を高めることができ、従来100 時間かかっていたEVA の分解時間を約半分の50時間に短縮することができ、セル(シリコンウエーハ)および強化ガラスの分離回収効率が極めて高くなる。
【0027】
界面活性剤としては、EVA の分解過程で発生する泡がセルに付着・停滞することを防止でき、さらには硝酸の界面への浸透を早めるるものであればよく、特に限定されない。界面活性剤には、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤がある。また作用の点からは、洗浄剤、気泡剤、乳化剤、浸透剤、湿潤剤、分散剤、可溶化剤、帯電防止剤などとして工業的に広く使用されている。本発明で使用する好ましい界面活性剤としては、洗浄剤、浸透剤、可溶化剤として使用されているものを挙げることができる。また、界面活性剤の添加量は、硝酸と界面活性剤の合計量に対し、体積率で1〜10%とすることが好ましい。界面活性剤の添加量が少なすぎると上記した効果が期待できない。一方、多く添加しても、効果が飽和し添加量に見合う効果が期待できず、経済的に不利となる。なお、硝酸への界面活性剤の添加に加えて、液の流動、超音波振動の利用などを併用してもよい。
【0028】
上記した、太陽電池モジュールを界面活性剤を添加した硝酸に浸漬する本発明方法は、反応時間が短く、従来4日必要であったものが2日で済む、高能率の分離回収方法である。
また、強化ガラスの回収を行なわない場合には、さらに回収時間を短縮できる。強化ガラスの回収を行わない場合には、太陽電池モジュールの強化ガラスを予め破損させ、ひび割れ状態として、界面活性剤を添加した硝酸に浸漬することが好ましい。強化ガラスは、強化のために応力が掛けられた状態でガラス化しているからどこかに傷が発生すると、応力が開放されるように全面が編目状に破壊する。このひび割れ部を硝酸の通り道とし、ガラス界面側からも硝酸を浸透させ、セルの両面から一気にEVA を分解させることができる。この、 予め強化ガラスをひび割れ状態にする方法では、セルの分離時間はさらに短縮され、約1日の硝酸浸漬処理でシリコンウエーハを分離できる。
【0029】
上記した本発明の方法によれば、廃棄される太陽電池モジュールから有用なシリコンウエーハと強化ガラスを実用的な時間で分離して回収できるようになる。しかし、この回収されたままのシリコンウエーハ、強化ガラスには、ともに表面に付着物が付着しており、完全に除去された清浄な状態ではない。
硝酸でEVA を分解除去する方法では、従来法も本発明方法もともに太陽電池モジュールから分離回収したセル表面には白色物質が付着している。この白色物質は、硝酸によるEVA の分解過程でEVA が変質した、有機物であると見られる物質が主体である。
【0030】
この白色物質は、通常の水洗では除去することができない。また、ブラッシング等の物理的除去ではセルを傷つける。本発明では、この白色物質を有機溶剤を使用して洗浄除去し、回収されたシリコンウエーハ、強化ガラスを再生し、再利用に供する。白色物質を洗浄除去に使用する溶剤の種類は、白色物質を溶解できるものであればその種類は限定されない。なお、溶剤によって溶解性に差は認められるが、好ましい有機溶剤として、炭化水素類、アルコール類、エーテルアルコール類、エーテル類、エステル類、エーテルエステル類、ケトン類、その他の溶剤が挙げられる。なお、これら溶剤を1種、 あるいは必要に応じ2種以上を複合して用いることができる。
【0031】
炭化水素類としては、
トルエン、キシレン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、工業用ガソリン(ゴム揮発油、ミネラルスピリット)、灯油、石油系混合溶剤、低芳香族含有ミネラルスピリット、1,2,4−トリメチルベンゼン、テトラリン、ジペンテン、テレピン油、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、イソパラフィン系溶剤など;
アルコール類としては、
メタノール、エタノール、変性アルコール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−エチルヘキサノール、メチルイソブチルカルビノール、ベンジルアルコール、フリフリルアルコールなど;
エーテルアルコール類およびエーテル類としては、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブソルベント、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、tert− ブチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、メトキシブタノール、3−メチル−3− メトキシブタノール、メチルカルビトール、カルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルテーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジオキサン、プロピルセロソルブなど;
エーテル類およびエーテルエステル類としては、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸セロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸メトキシプロピル、酢酸メトキシブチル、酢酸カルビトール、酢酸ブチルカルビトール、酢酸3−メチル3−メトキシブタノール、プロピオン酸3−エトキシエタノール、2,2,4−トリメチル−1,3− ペンタジオールモノイソブチレート、二塩基酸エステルなど;
ケトン類としては、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチル−n− ヘキシルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、ダイアセトンアルコール、イソホロンなど;
その他溶剤類としては、
メチレンクロライド、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、O− ジクロロベンゼン、HCFC、テトラヒドロフラン、2−ニトロプロパン、ジメチルホルムアミド、n−メチル−2− ピロリドンなど;
が例示できる。
【0032】
なお、強化ガラスに付着した白色物質は、上記した有機溶剤以外に、アルカリ溶液による洗浄によっても除去できる。アルカリ溶液は水溶液でアルカリ性を示すものであればよく、特に限定されるものではない。洗浄に使用するアルカリ溶液は1種類のアルカリを用いても、あるいは数種類のアルカリを組み合わせて用いてもいずれでもよい。好ましいアルカリとしては、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物が例示でき、なかでも水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物がより好ましい。一方、セルに付着した白色物質の除去には、アルカリ溶液による洗浄は適用できない。これは、アルカリがシリコンウエーハ自体を溶解する作用があり、セルを無傷で再生することができないためである。
【0033】
上記したような、有機溶剤の洗浄処理を施されたセルには、電極、セル表面の光無反射コート薄膜が残存しているおり、このままの状態で、太陽電池セルとして再利用することもできる。しかし、場合によっては、電極を除去して光無反射コート薄膜のみを残した状態のセルが必要な場合や、これら表面のシリコン以外の物質は全て除去した、高純度のシリコンウエーハのみを必要とする場合もある。電極を除去する場合には、まず硝酸で電極を溶解・剥離し、さらに残存するものを有機溶剤で洗浄して除去することが好ましい。また、高純度のシリコンウエーハのみを得ようとする場合には、混酸または燐酸を使用して、電極、光無反射コート薄膜を除去することが好ましい。
【0034】
本発明で使用する混酸としては、フッ化水素酸、硝酸および酢酸を組み合わせた混合溶液、またはフッ化水素酸、硝酸および硫酸を組み合せた混合溶液、またはフッ化水素酸、硝酸、酢酸および硫酸を組み合わせた混合溶液とすることが好ましい。フッ化水素酸のみでは、シリコンウエーハは溶解してしまう。また、フッ化水素酸と硝酸を組み合わせた混合溶液では、シリコンウエーハは腐食され、美麗な表面を有するシリコンウエーハを得ることはできない。酢酸または硫酸を加えることでシリコンウエーハは浸食されなくなる。さらに、酢酸と硫酸をともに加えてもよい。フッ化水素酸、硝酸および酢酸の混合溶液、またはフッ素水素酸、硝酸および硫酸の混合溶液、またはフッ化水素酸、硝酸、酢酸および硫酸の混合溶液を使用することによって、電極および光無反射コート薄膜を除去した高純度のシリコンウエーハが回収・再生できる。なお、フッ化水素酸、硝酸および酢酸の混合溶液の混合比率は、フッ化水素酸:1〜10体積%、硝酸:5〜30体積%の混合酸1000mlに対し酢酸:50〜200ml とすることが好ましい。また、フッ化水素酸、硝酸および硫酸の混合溶液の混合比率は、フッ化水素酸:1〜10体積%、硝酸:5〜30体積%の混合酸1000mlに対して硫酸:50〜200ml とすることが好ましい。また、フッ化水素酸、硝酸、酢酸および硫酸の混合溶液の混合比率は、フッ化水素酸:1〜10体積%、硝酸:5〜30体積%の混合酸1000mlに対し酢酸:50〜200ml 、硫酸:50〜200ml とすることが好ましい。また、上記した混酸に代えて燐酸を用いても同様の効果が得られる。
【0035】
【実施例】
(実施例1)
フレームおよび端子箱を取り除いた太陽電池モジュールを、硝酸に界面活性剤(CMP−MO2 :関東化学(京葉ケミカル)製)を5%添加した溶液に浸漬した。なお、硝酸の液温は75℃に保持した。浸漬槽部側にあるのぞき窓からの観察では、発生する泡は、セル表面から容易に離脱し、次々に浮上した。浸漬してから2日後に浸漬した太陽電池モジュールを取り出したところ、強化ガラスとセル(シリコンウエーハ)は全て完全に分離しており、破損のない状態で回収することができた。
(比較例1)
フレームおよび端子箱を取り除いた太陽電池モジュールを、界面活性剤を添加していない硝酸溶液に浸漬した。なお硝酸の液温は75℃に保持した。浸漬槽側部にあるのぞき窓からの観察では、発生する気泡のセル表面からの離脱は十分ではなかった。気泡はセル表面に付着して、時折浮上するのみであった。強化ガラスとセル(シリコンウエーハ)の分離には、浸漬してから4日を要した。
(実施例2)
フレームおよび端子箱を取り除いた太陽電池モジュールの両面を穴のあいた抑え板で固定し、強化ガラスに傷をつけ、強化ガラスを網の目状に破壊し、ひび割れ状態とした。この状態で、界面活性剤(CMP−MO2 :関東化学(京葉ケミカル)製)を5%添加した硝酸溶液に浸漬した。なお、液温は75℃に保持した。
【0036】
浸漬後、1日経過したのち、太陽電池モジュールを取り出したところ、セル(シリコンウエーハ)は全て完全に分離しており、破損のない状態で回収することができた。
(実施例3)
実施例1で回収したセル(シリコンウエーハ)を、NMP(n−メチル−2− ピロリドン)に室温で浸漬し、水洗したところ表面に付着していた白色物質は除去され、清浄なセル(シリコンウエーハ)が得られた。
(実施例4)
実施例1で回収した強化ガラスを、NMP(n−メチル−2− ピロリドン)に室温で15分浸漬し、水洗したところ表面に付着していた白色物質は除去され、清浄な表面を有する強化ガラスが得られた。
(実施例5)
実施例1で回収したセル(シリコンウエーハ)を、超音波洗浄器に入れたエチルセロソルブ(2−エトキシエタノール)に浸漬し、約30分間超音波洗浄した。これにより、表面に付着していた白色物質は除去され、清浄な表面を有するセル(シリコンウエーハ)が得られた。
(実施例6)
実施例1で回収した強化ガラスを、水酸化カリウム100gを10リットルの水に溶解し60℃に保持したアルカリ溶液に30分浸漬し、水洗し乾燥したところ、表面に付着していた白色物質は除去され、清浄な表面を有する強化ガラスが得られた。(実施例7)
実施例1で回収したセル(シリコンウエーハ)を、超音波洗浄器に入れたキノリンに浸漬し、約30分間超音波洗浄した。その後、セルを取り出しアセトンで洗浄した後、乾燥させた。これにより、表面に付着していた白色物質は除去された清浄な表面を有するセル(シリコンウエーハ)が得られた。
(実施例8)
実施例3で得られたセル(シリコンウエーハ)を、フッ化水素酸3.1 %、硝酸18.1%の混酸溶液1000mlに対し100 mlの酢酸を混合した溶液に浸漬した。浸漬後、2日経過したのち取り出し、水洗し乾燥させた。これにより、表面の電極、光無反射コート薄膜共に除去され、表面処理物質が全て除去された高純度のシリコンウエーハが得られた。
(実施例9)
実施例3で得られたセル(シリコンウエーハ)を、フッ素水素酸3.1 %、硝酸18.1%の混合溶液1000mlに対し35%濃度の硫酸100ml を混合した溶液に浸漬した。浸漬後、2日経過したのち取り出し、水洗いし乾燥させた。これにより、表面の電極、光無反射コート薄膜共に除去され、表面処理物質が全て除去された高純度のシリコンウエーハが得られた。
(実施例10)
実施例3で得られたセル(シリコンウエーハ)を、フッ化水素酸3.1 %、硝酸18.1%の混酸溶液1000mlに対し100 mlの酢酸と35%濃度の硫酸100ml を混合した液温55℃の溶液に20分浸漬したのち取り出し、水洗し乾燥させた。これにより、表面の電極、光無反射コート薄膜共に除去され、表面処理物質が全て除去された高純度のシリコンウエーハが得られた。
(実施例11)
実施例3で得られたセル(シリコンウェーハ)を、60℃に保持した17%濃度の硝酸に15分浸漬し電極を溶解・剥離させたのちに、50℃に保持したNMP(n−メチル−2−ピロリドン)に15分浸漬した。これにより、電極およびその剥離残骸が全て除去された光無反射コート薄膜に覆われた清浄なシリコンウェーハが得られた。
(実施例12)
製造過程で不良品となったセル(シリコンウエーハ)を、60℃に保持した17%濃度の硝酸に15分浸漬し、電極を溶解・剥離させたのち、50℃に保持したNMP(n−メチルー2−ピロリドン)に15分浸漬した。これにより、電極およびその剥離残骸がすべて除去され、光無反射コート薄膜に覆われた清浄なシリコンウエーハが得られた。これを、さらにフッ化水素酸3.1 %、硝酸18.1%の混酸溶液1000mlに対し100 mlの酢酸と35%濃度の硫酸100ml を混合した液温55℃の溶液に20分浸漬したのち取り出し、水洗し乾燥させた。これにより、光無反射コート薄膜が除去され、表面処理物質が全て除去された高純度のシリコンウエーハが得られた。
(実施例13)
製造過程で不良品となったセル(シリコンウェーハ)を、60℃に保持した17%濃度の硝酸に15分浸漬し電極を溶解・剥離させたのちに、50℃に保持したNMP(n−メチル−2−ピロリドン)に15分浸漬した。これにより、電極およびその剥離残骸が全て除去された光無反射コート薄膜に覆われた清浄なシリコンウェーハが得られた。これを液温180 ℃に保持した燐酸(関東化学(株)特級)溶液に20分浸漬したのち取り出し、水洗いし乾燥させた。これにより、光無反射コート薄膜が除去され、表面処理物質が全て除去された高純度のシリコンウェーハが得られた。
(比較例2)
実施例3で得られたセル(シリコンウエーハ)2枚を、フッ化水素酸3.1 %の溶液、およびフッ化水素酸3.1 %、硝酸18.1%の混酸溶液に、それぞれ1日間浸漬した。その結果、いずれもぼろぼろに腐食された状態になり、ウエーハとして再利用する状態には程遠いものとなった。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、硝酸浸漬法を利用し、使用済または不良の廃棄太陽電池モジュール、および製造過程で発生する不良品から再利用可能な状態のシリコンウェーハ、強化ガラスが、従来方法の半分以下の時間という高能率で回収でき、経済的に大きな効果を有し、産業上格段の効果を奏する。また、本発明は、エネルギー節減の面からも時代のニーズに大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】太陽電池モジュールの一例を模式的に示す断面図である。

Claims (9)

  1. シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記シリコンウエーハおよび前記強化ガラスを分離回収するにあたり、前記硝酸に界面活性剤を添加することを特徴とする太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの高能率回収方法。
  2. シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記シリコンウエーハを分離回収するにあたり、前記強化ガラスを予め破損させ、該強化ガラスがひびの入った状態にするとともに、前記硝酸に界面活性剤を添加することを特徴とする太陽電池モジュールからのシリコンウエーハの高効率回収方法。
  3. 請求項2に記載の高能率回収方法により回収されたシリコンウエーハを、有機溶剤で洗浄することを特徴とするシリコンウエーハの再生方法。
  4. シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記シリコンウエーハおよび/または前記強化ガラスを分離回収し、ついで該分離回収されたシリコンウエーハおよび/または強化ガラスを有機溶剤で洗浄することを特徴とするシリコンウエーハおよび/または強化ガラスの回収・再生方法。
  5. 前記硝酸を、界面活性剤を添加した硝酸とすることを特徴とする請求項4に記載のシリコンウエーハおよび/または強化ガラスの回収・再生方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法で回収または再生されたシリコンウエーハまたは製造過程で不良となったシリコンウエーハを、硝酸に浸漬したのち、有機溶剤で洗浄し電極を除去することを特徴とするシリコンウエーハの回収・再生方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の方法で回収または再生されたシリコンウエーハまたは製造過程で不良となったシリコンウェーハを、フッ化水素酸、硝酸、および酢酸からなる混合溶液またはフッ化水素酸、硝酸および硫酸からなる混合溶液またはフッ化水素酸、硝酸、酢酸および硫酸からなる混合溶液または燐酸に浸漬し、高純度のシリコンウエーハとすることを特徴とするシリコンウエーハの再生方法。
  8. シリコンウエーハからなる複数のセルと強化ガラスと少なくともこれらの間に配置されたEVA とを含む太陽電池モジュールを、液温を50℃以上に保った硝酸に浸漬し前記EVA を分解除去して前記強化ガラスを分離回収し、ついで該分離回収された強化ガラスをアルカリ溶液で洗浄することを特徴とする強化ガラスの回収・再生方法。
  9. 前記硝酸を、界面活性剤を添加した硝酸とすることを特徴とする請求項8に記載の強化ガラスの回収・再生方法。
JP2003138763A 2002-05-17 2003-05-16 太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの回収方法 Pending JP2004042033A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003138763A JP2004042033A (ja) 2002-05-17 2003-05-16 太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの回収方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002142948 2002-05-17
JP2003138763A JP2004042033A (ja) 2002-05-17 2003-05-16 太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの回収方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004042033A true JP2004042033A (ja) 2004-02-12

Family

ID=31719471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003138763A Pending JP2004042033A (ja) 2002-05-17 2003-05-16 太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004042033A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010104929A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 太陽電池モジュールの分離回収方法
JP2011173099A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Showa Shell Sekiyu Kk 太陽電池モジュールのリサイクル方法
KR101092259B1 (ko) * 2009-12-18 2011-12-12 한국화학연구원 태양전지 폐 셀에서의 실리콘 회수 방법
JP2013040889A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute はんだの組成分析方法およびはんだ溶解用酸液
KR101256574B1 (ko) 2011-11-14 2013-04-19 한국화학연구원 태양전지 폐모듈로부터 실리콘의 회수 방법
KR101296797B1 (ko) * 2010-03-24 2013-08-14 구수진 폐태양전지로부터 고순도 폴리 실리콘을 회수하는 방법
JP2014507529A (ja) * 2011-01-25 2014-03-27 ザペラテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 多層系を分離するための分離流体、方法、及びシステム
JP2014105253A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Yokohama Yushi Kogyo Kk エチレン−酢酸ビニル共重合体の剥離剤
JP2014104406A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Yokohama Yushi Kogyo Kk 太陽電池モジュールのリサイクル方法
CN107457250A (zh) * 2017-07-19 2017-12-12 中国环境科学研究院 一种晶体硅太阳能电池片资源分类回收方法
CN108015096A (zh) * 2017-12-12 2018-05-11 青海黄河上游水电开发有限责任公司光伏产业技术分公司 光伏组件的试剂辅助分解回收方法
CN108043863A (zh) * 2017-12-12 2018-05-18 青海黄河上游水电开发有限责任公司光伏产业技术分公司 一种光伏组件的加热辅助分解回收方法
KR20200141215A (ko) * 2019-06-10 2020-12-18 (주)에이피이씨 친환경 폐 태양광 모듈 재활용시스템

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010104929A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 太陽電池モジュールの分離回収方法
KR101092259B1 (ko) * 2009-12-18 2011-12-12 한국화학연구원 태양전지 폐 셀에서의 실리콘 회수 방법
JP2011173099A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Showa Shell Sekiyu Kk 太陽電池モジュールのリサイクル方法
KR101296797B1 (ko) * 2010-03-24 2013-08-14 구수진 폐태양전지로부터 고순도 폴리 실리콘을 회수하는 방법
US10618268B2 (en) 2011-01-25 2020-04-14 saperatec GmbH Method for separating multilayer systems
JP2014507529A (ja) * 2011-01-25 2014-03-27 ザペラテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 多層系を分離するための分離流体、方法、及びシステム
JP2013040889A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute はんだの組成分析方法およびはんだ溶解用酸液
KR101256574B1 (ko) 2011-11-14 2013-04-19 한국화학연구원 태양전지 폐모듈로부터 실리콘의 회수 방법
JP2014104406A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Yokohama Yushi Kogyo Kk 太陽電池モジュールのリサイクル方法
JP2014105253A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Yokohama Yushi Kogyo Kk エチレン−酢酸ビニル共重合体の剥離剤
CN107457250A (zh) * 2017-07-19 2017-12-12 中国环境科学研究院 一种晶体硅太阳能电池片资源分类回收方法
CN107457250B (zh) * 2017-07-19 2020-05-05 中国环境科学研究院 一种晶体硅太阳能电池片资源分类回收方法
CN108015096A (zh) * 2017-12-12 2018-05-11 青海黄河上游水电开发有限责任公司光伏产业技术分公司 光伏组件的试剂辅助分解回收方法
CN108043863A (zh) * 2017-12-12 2018-05-18 青海黄河上游水电开发有限责任公司光伏产业技术分公司 一种光伏组件的加热辅助分解回收方法
KR20200141215A (ko) * 2019-06-10 2020-12-18 (주)에이피이씨 친환경 폐 태양광 모듈 재활용시스템
KR102258669B1 (ko) * 2019-06-10 2021-06-01 (주)에이피이씨 친환경 폐 태양광 모듈 재활용시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111790723B (zh) 完整玻璃光伏组件的回收方法及装置
JP2004042033A (ja) 太陽電池モジュールからのシリコンウエーハおよび強化ガラスの回収方法
CN111957723B (zh) 破碎玻璃光伏组件的回收方法及装置
CN102110594B (zh) 一种对GaAs与Si进行低温金属键合的方法
JP6671067B2 (ja) 架橋化evaの可溶化方法、可溶化方法を用いた使用済み太陽電池からの資源回収法
JP6596735B2 (ja) 太陽電池モジュールから有価物を回収する方法及び回収するための処理装置
JP2009214058A (ja) 太陽電池モジュールの解体方法
CN101219429A (zh) 一种多晶刻蚀腔室中石英零件表面的清洗方法
JP2012019134A (ja) 太陽電池モジュール材料の再利用のための回収方法
KR101256574B1 (ko) 태양전지 폐모듈로부터 실리콘의 회수 방법
CN112133791A (zh) 一种回收光伏组件的方法
CN102629644A (zh) 一种成品晶硅太阳能电池片的返工工艺
TWI678243B (zh) 太陽能電池模組的回收方法(三)
JP2016190177A (ja) 太陽電池パネルから有価物を回収する方法及び回収するための処理装置
CN113385521A (zh) 一种光伏组件分离回收方法
CN101154558A (zh) 刻蚀设备组件的清洗方法
TWI679068B (zh) 太陽能電池模組的回收方法(二)
CN116871299A (zh) 废旧光伏组件的回收处理方法
CN111477705B (zh) 一种去除晶硅光伏组件背面有机粘结胶膜的方法
CN115041502B (zh) 一种有玻璃光伏层压件的处理回收系统及方法
CN103242985A (zh) 一种有机发光微型显示器抗反射层清洗剂及清洗工艺
CN112404091B (zh) 太阳能电池模组的回收方法
CN117086081A (zh) 一种单玻光伏组件的回收方法
CN110404944A (zh) 晶硅光伏组件中电池材料分离提纯回收装置
JP5334102B2 (ja) 燃料電池meaの材料リサイクル方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060316