JP2004041928A - 散気方法及び散気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理水への散気を均一に且つ安定的に行うことが可能な散気方法及び散気システムを提供すること。
【解決手段】本発明では、散気膜を備える散気装置を被処理水中に複数配置し、散気装置のそれぞれに供給される空気の流量を相互に独立に制御して散気装置ごとに通気及び通気停止を行う。これにより、汚泥の沈降による活性汚泥処理の不安定化や酸素移動効率の低下の防止、散気装置における風量のばらつきや空気圧の変動の抑制、散気孔の付着物の除去などが可能となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、散気方法及び散気システムに関するものであり、詳しくは、シート状の散気膜を空気圧により膨張させ、かかる膨張の際に散気膜に生じる散気孔から微細気泡を噴出させる散気膜式散気装置を用いて散気する方法及び散気システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、排水の活性汚泥処理(生物処理)などにおいて、活性汚泥処理槽(生物反応槽)内の被処理水に空気を散気する際には、例えば板状又は筒状に成形された多孔質セラミックの散気孔から気泡を発生させる散気装置が使用される。このような散気装置では、反応液(活性汚泥)中で通気を停止すると散気孔に汚泥などが入って散気孔が閉塞するため、生物反応槽の運転中は通気を停止することができない。通気を停止する必要が生じた場合には、反応液を抜き出して処理槽内を空にしてから通気を停止するのが一般的である。
【0003】
そこで近年、膜式散気装置の使用が検討されている(特表2001−504754号公報など)。この膜式散気装置は、空気圧により散気膜を膨張させて生じる散気孔から微細な気泡を発生させて散気を行うもので、酸素移動効率が高いものである。また、空気の供給を停止すると散気膜は平滑なシート状に戻って散気孔が見かけ上消失するので、通気停止の際に散気孔の閉塞が起こりにくい。さらに、通気停止後に再び通気すると、噴出する空気により散気孔の付着物を除去できるという利点もある。
【0004】
このような膜式散気装置を用いて散気を行う場合、一つの活性汚泥処理槽内に複数の膜式散気装置が配置されることが多く、この場合、送風機からの空気供給ラインは分岐して活性汚泥処理槽内に導かれ、各分岐ラインの端部に膜式散気装置が接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように複数の膜式散気装置を用いて散気を行うと、散気装置ごとに風量(空気の供給量)がばらつきやすく、さらには空気圧が変動するなどして、被処理水への散気を均一に且つ安定的に行うことは必ずしも容易ではない。また、長時間連続して装置を運転すると、被処理水中の浮遊物の散気孔への付着等により散気装置内の空気圧が上昇したり散気孔が閉塞したりする場合がある。
【0006】
なお、散気孔の付着物は、通気の停止及び再通気により除去することができるが、通気を停止すると汚泥が沈降して処理槽底部に堆積してしまう。これらの堆積した汚泥は通気を再開しても被処理水中に拡散しにくく、活性汚泥処理の処理効率が不安定化する原因となるため、膜式散気装置の通気停止を頻繁に行うことは実用上好ましくない。
【0007】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、被処理水への散気を均一に且つ安定的に行うことが可能な散気方法及び散気システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の散気方法は、散気膜を備える散気装置を被処理水中に複数配置し、散気装置のそれぞれに供給される空気の流量を相互に独立に制御して散気装置ごとに通気及び通気停止を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、散気膜を備える散気装置(以下、場合により「膜式散気装置」という)を被処理水中に配置し、膜式散気装置ごとに通気及び通気停止を行うことによって、一部の膜式散気装置の通気が停止されても他の膜式散気装置により散気が行われるので、汚泥の沈降による活性汚泥処理の不安定化や酸素移動効率の低下を防止することができる。
【0010】
また、膜式散気装置のそれぞれに供給される空気の流量を相互に独立に制御することにより一部の膜式散気装置を停止する際の他の膜式散気装置における風量のばらつきや空気圧の変動が十分に抑制され、さらには、通気停止と再通気とを繰り返すことにより膜式散気装置それぞれにおける散気孔への付着物が効率よく除去されるので、膜圧損の影響をも十分に排除することができる。
【0011】
従って本発明の散気方法により、被処理水への散気を均一に且つ安定的に行うことが可能となる。
【0012】
また、本発明の散気システムは、有機性排水及び生物汚泥を含む被処理水を収容する処理槽と、処理槽内に配置された、散気膜を備える複数の散気装置と、所定の位置で分岐して散気装置のそれぞれに接続された流路と、流路から散気装置のそれぞれに供給される空気の流量を相互に独立に制御する流量制御手段とを備え、散気装置ごとに通気及び通気停止が行われることを特徴とする。
【0013】
上記本発明の散気システムによれば、上述の本発明の散気方法を有効に実施することができる。
【0014】
また、本発明の散気システムは、流量制御手段が、一部の散気装置の通気を停止しているときに他の散気装置により通気が行われるように、散気装置それぞれの通気及び停止を所定時間ごとに行うものであることを特徴としてもよい。これにより、一部の散気装置を停止する際の他の散気装置における風量のばらつきや空気圧の変動をより確実に抑制することができ、また、通気停止及び再通気による散気孔からの付着物の除去効率をより高めることができる。さらに、一部の散気装置の通気を停止しているときに他の散気装置により通気が行われることで、処理槽内は常に散気されている状態となるので、汚泥の沈降による活性汚泥処理の不安定化や酸素移動効率の低下を一層確実に防止することができる。
【0015】
また、本発明の散気システムは、流量制御手段と電気的に接続され、散気装置のそれぞれに供給される空気の圧力を計測する圧力センサーの複数個をさらに備え、流量制御手段が、圧力センサーで得られる圧力の測定値に基づいて空気の流量を制御するものであることを特徴としてもよい。これにより、一部の散気装置を停止する際の他の散気装置における風量のばらつきや空気圧の変動をより確実に抑制することができ、また、通気停止及び再通気による散気孔からの付着物の除去効率をより高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0017】
図1は本発明の第1実施形態にかかる散気システムを模式的に示す上面図である。図1中、活性汚泥処理槽1には有機性排水と生物汚泥とを含む被処理水が貯留されており、この活性汚泥処理槽1内にはそれぞれ3個の膜式散気エレメント(例えば散気ユニット2aの場合は散気エレメント3a、3b、3c)を含んで構成された膜式散気ユニット2a、2b、2c、2d、2e、2fが配置されている。
【0018】
また、送風機(図示せず)からの空気が送られるラインL1は6カ所で分岐して分岐ラインL2a、L2b、L2c、L2d、L2e、L2fを形成しており、分岐ラインL2a〜L2fはそれぞれ散気ユニット2a〜2fに導かれている。より具体的には、例えば分岐ラインL2aの場合、分岐ラインL2aからの分岐ラインL3a、L3b、L3cがそれぞれ散気エレメント3a〜3cに接続されている。さらに、ラインL1の下流側の端部には放風、すなわちシステム全体をブローダウンするためのバルブV1が設けられている。
【0019】
また、分岐ラインL2a〜L2fにはバルブV2a、V2b、V2c、V2d、V2e、V2fがそれぞれ設けられている。バルブV2a〜V2fは電動三方弁であり、分岐ラインL2a〜L2fへの通気又は大気開放(散気ユニット側の開放)を可能とするものである。さらに、バルブV2a〜V2fはそれぞれ制御装置4と電気的に接続されており、制御装置4からの制御信号によりバルブV2a〜V2fそれぞれの開度を調節することによって、分岐ラインL2a〜L2fを介して散気ユニット2a〜2fに供給される空気の流量を制御する流量制御手段が実現されている。
【0020】
散気ユニット2a〜2fが備える散気エレメントはそれぞれ同様の構成であるため、以下、散気エレメント3aについて説明する。
【0021】
図2は散気エレメント3aの概略構成を模式的に示した断面図である。図2中、散気エレメント3aは、板状の金属製プレート20aと、プレート20aの一方の面をシート状に成形した合成樹脂膜で覆うように配置された散気膜20bとを含んで構成されている。プレート20aの周縁部には、嵌合部21aと、嵌合部21aの周囲に凹状に形成された連通部21bとを有するプラスチックカバー21が設けられており、連通部21bにおいて散気膜20bの周縁部をプレート2aの上面から下面にわたって折り返されるように連通させると共に、嵌合部21aとプレート20aの周縁部とを嵌合させることによって、プレート20aと散気膜20bとが一体化されている。更に、プレート20aの上下面方向からプラスチックカバーを挟み込むSUSカバー22によりこれらは強固に固定されている。
【0022】
また、散気膜20bの所定の位置には開口部23が設けられており、開口部23に配管24(分岐ラインL3aの端部)が差し込まれて空気導入口20cが形成されている。散気膜20bの内側において、配管24には散気膜20bと同材質のパッキン25及びゴムパッキン26が装着され、更にその先端は支持部材27で支持されている。また、散気膜20bの外側において、配管24には散気膜2bと同材質のパッキン25及びSUSパッキン28が装着され、これらをナット29と支持部材27とで挟み込むことにより配管24がプレート20aに固定されている。
【0023】
散気膜20bは、散気エレメント3aの内部から圧力が加わらないときには平滑なシート状で空気を通さないが、空気導入口20cから空気を圧入するとその圧力により膨張し、複数の細孔(散気孔)を生じるものである。散気膜に用いられる合成樹脂としては、具体的には、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
【0024】
次に、図1に示した散気システムの運転方法の好適な一例について説明する。
【0025】
まず、バルブV1を閉じ、バルブV2a〜V2cを開いた状態で、送風機からラインL1に空気を送ることにより、当該空気が分岐ラインL2a〜L2cを介して散気ユニット2a〜2cに供給され、散気膜の散気孔から微細な気泡として被処理水中に噴出されて活性汚泥への酸素供給が行われる。
【0026】
このようにして散気を行い所定の時間が経過した後、三方弁であるバルブV2aを散気ユニット2a側が大気開放となるように操作し、散気ユニット2及びラインL2a内の空気を大気開放して散気膜20bがプレート20aに密着した状態となるようにする。さらに、通気停止から所定の時間経過後にバルブV2aを散気ユニット2a側に通気する方向となるように操作し、散気ユニット2aへの通気を再開する(以下、場合によりこの操作を「ブローダウン」という)。なお、通気を停止すると散気ユニット2aの散気膜は平滑なシート状となるが、散気ユニット2b、2cによる散気は継続されるので、被処理水は撹拌状態に保たれ、被処理水中の浮遊物(汚泥など)は沈降しない。
【0027】
次いで、散気ユニット2b〜2fについても上記と同様の通気停止及び再通気を順次行い、さらには散気ユニット2a〜2fにおいてこの操作を繰り返すサイクル運転を行う。このサイクル運転におけるバルブV2a〜V2fの開度、ブロードダウンの時間間隔等は制御装置4により制御することができる。ここで、ブローダウンのタイムスケジュール(バルブV2a〜V2fの開度と時間との関係)の例を図3〜図5にそれぞれ示す。
【0028】
図3は、散気ユニット2a〜2fを1個ずつ順次ブローダウンするときのタイムスケジュールである。運転開始時にはバルブV2a〜V2fの開度はいずれも100%であり、この状態で散気ユニット2a〜2fそれぞれに通気が行われる。次いで、所定の時間経過後にバルブV2aが開度0%(すなわち閉の状態)まで徐々に閉じられて散気ユニット2aへの通気が停止された後、バルブV2aの開度が100%まで戻される。このようなバルブ操作がバルブV2b〜V2fについても順次行われる。以上の操作を1サイクルとして、散気ユニット2a〜2fのブローダウンが繰り返される。なお、各バルブについて見ると、1回のブローダウンから次のブローダウンまでの時間間隔は一定となっている。
【0029】
また、図4に示すように、バルブV2a〜V2fの開閉操作を同時に2個ずつ行い、散気ユニット2a〜2fのうちの2個ずつを順次ブローダウンしてもよい。これにより、散気ユニットの数が多い場合にもブローダウンの時間間隔を短縮できるので、膜圧損の影響をより効果的に排除することができる。なお、同時にブローダウンする散気ユニットの個数は特に制限されず、例えばバルブV2a〜V2fのうちの3個ずつについて同時に開閉操作を行ってもよい。
【0030】
また、同時にブローダウンする散気ユニットの組み合わせは、図1中の2aと2d、2bと2e、2cと2fのように、組み合わせた2個の散気ユニットが実質的に等間隔となるように選定することが好ましい。このような組み合わせ(すなわち図4に示したタイムスケジュール)でブローダウンを行うと、一部の散気ユニットにおいて通気が停止されている間も被処理水への散気をより均一に行うことができる。
【0031】
図5は、バルブV2a〜V2f(三方弁)の操作により通気/大気開放の切替によりブローダウンを行うものである。バルブの開閉操作の順序、各散気ユニットにおけるブローダウンの時間間隔などは図3の場合と同様である。
【0032】
本実施形態において、散気ユニット2aに供給される空気の圧力と時間との相関の一例を図6に示す。図6中の実施例は、図5に示したタイムスケジュールに従って、システム全体で1回/日の頻度でブローダウンを行ったときの結果である。また、図6中の比較例は、制御装置4によるバルブV2a〜V2fの開度の調節を行わず、散気ユニット2a〜2fのブローダウンを1回/日の頻度で同時に行ったときの結果である。実施例では空気圧の上昇が十分に抑制されているのに対して、比較例の場合はブローダウンしてから次のブローダウンまでに空気圧が上昇しており、その変動曲線もサイクルごとにばらついていることがわかる。
【0033】
このように第1実施形態では、活性汚泥処理槽1内に6個の散気膜式散気ユニット2a〜2fを配置し、所定のタイムスケジュールに基づいて散気ユニットごとに通気及び通気停止を行うことによって、一部の散気ユニットへの通気が停止されても他の散気ユニットにより散気が行われるので、汚泥の沈降による活性汚泥処理の不安定化や酸素移動効率の低下を防止することができる。また、散気ユニット2a〜2fのそれぞれにおいては、制御装置4によりバルブV2a〜V2fの開度を調節して供給される空気の流量を独立に制御することによって一部の散気ユニットを停止する際の他の散気ユニットにおける風量のばらつきや空気圧の変動が十分に抑制され、さらには、通気停止と再通気とを繰り返すことによって散気ユニット2a〜2fそれぞれにおける散気孔への付着物が効率よく除去されるので、膜圧損の影響をも十分に排除することができる。従って本実施形態により、被処理水への散気を均一に且つ安定的に行うことが可能となる。
【0034】
なお、図1には、それぞれ3個の散気エレメントを含んで構成された6個の散気ユニットを備える散気システムを示したが、散気ユニット及び散気エレメントの個数はこれに限定されるものではなく、活性汚泥処理槽の容積やライン等の設計の自由度に応じて適宜選定することができる(後述する第2及び第3実施形態においても同様である)。
【0035】
また、図1中のバルブV2a〜V2fはいずれも三方弁であるが、バルブV2a〜V2fとして切替弁を用い、さらにバルブV2a〜V2fと散気ユニット2a〜2fとの間にそれぞれ大気開放用の側管及びバルブを設けて同様の機能を有する構成としてもよい(後述する第2及び第3実施形態においても同様である)。
【0036】
図7は本発明の第2実施形態にかかる散気システムを模式的に示す上面図である。なお、便宜上、図7には散気ユニット2aのみを示しているが、図7に示した散気システムも散気ユニット2a〜2fを備えるものであり、(分岐)ラインL1、L2a〜L2f、バルブV1、V2a〜V2f等の構成は図1に示した散気システムと同様である。
【0037】
図7中、分岐ラインL2aには圧力センサー5aが設けられており、圧力センサー5a及びバルブV2aはそれぞれ制御装置4と電気的に接続されている。そして、散気ユニット2aに供給される空気の圧力が圧力センサー5aで測定され、その測定値に基づくデータ信号が制御装置4に送られる。このとき、当該測定値が予め設定された空気圧の上限値以上であると、制御装置4からバルブV2aに制御信号が送られてバルブV2aが閉じられ、散気ユニット2aへの通気が停止される。通気停止から所定時間が経過した後又は空気圧が十分に低下した後、制御装置4からバルブV2aに制御信号が送られてバルブV2aが開けられ、散気ユニット2aの通気が再開される。図6に示していない散気ユニット2b〜2fにおいても圧力センサーが設けられており、散気ユニット2b〜2fのブローダウンも各散気エレメントに供給される空気圧の測定値に基づいてそれぞれ独立に行われる。
【0038】
このように第2実施形態では、散気ユニット2a〜2fに供給される空気圧の測定値に基づいてブローダウンが行われる点で、所定のタイムスケジュールに基づいて散気ユニット2a〜2fのブローダウンが行われる第1実施形態と相違するが、バルブV2a〜V2fの開度を調節して散気ユニット2a〜2fそれぞれに供給される空気の流量を制御することにより散気ユニット2a〜2fごとに通気停止及び再通気が行われる点は第1実施形態と同様である。従って第2実施形態においても、汚泥の沈降による活性汚泥処理の不安定化や酸素移動効率の低下の防止、一部の散気ユニットを停止する際の他の散気ユニットにおける風量のばらつきや空気圧の変動の抑制、散気孔への付着物の除去という効果が奏され、被処理水への散気を均一に且つ安定的に行うことが可能となる。
【0039】
さらに、散気ユニット2a〜2fそれぞれに供給される空気圧の測定値に基づいてブローダウンを行うことによって、被処理水への散気をより高効率で安定的に行うことができる。すなわち、散気孔に浮遊物が付着しておらず散気ユニット内の空気圧が上昇していない状態であれば、そのまま散気が継続されるので、ブローダウンの回数を低減することができる。また、散気孔の閉塞等が生じた場合にも、空気圧の上昇の検知及びブローダウンによる付着物の除去が速やかに行われるので、膜圧損の影響による酸素移動効率の低下をより確実に防止することができる。
【0040】
なお、圧力センサーは、散気ユニット内の空気圧の上昇を検知できれるものであればよく、その取り付け位置も上記の実施形態に限定されるものではない。
【0041】
また、十分なスペースを確保できる場合には、分岐ラインL3a〜L3c等のそれぞれに圧力センサーを設けて散気エレメントそれぞれに供給される空気圧を測定してもよい。これにより、散気膜の閉塞等による空気圧をさらに精度よく測定することができる。
【0042】
また、本発明の散気方法及び散気システムにおいては、後述する第3実施形態のように、膜式散気装置とそれ以外の散気装置とを組み合わせて用いてもよい。
【0043】
図8は本発明の第3実施形態にかかる散気システムを示す上面図である。図8に示した散気システムは、図1に示した散気システムを、散気方式が異なる他の散気システムと組み合わせたもので、活性汚泥処理槽1a内には膜式散気ユニット2a〜2f、活性汚泥処理槽1b内には散気板式散気ユニット6a〜6fがそれぞれ配置されている。また、空気の供給ラインL1はラインL1aとラインL1bとに分岐し、ラインL1aからの分岐ラインL2a〜L2fは散気ユニット2a〜2f、ラインL1bからの分岐ラインL4a〜L4fは散気ユニット6a〜6fにそれぞれ接続されている。なお、活性汚泥処理槽1a側の散気システムは、分岐ラインL2aよりも上流側のラインL1上にバルブV3aが設けられている点が異なるだけで、散気ユニット2a〜2f、ラインL2a〜L2f、L3a〜L3c、バルブV1a(図1中のV1に相当する)、V2a〜V2f、制御装置4等の構成は第1実施形態と同様である。
【0044】
一方、活性汚泥処理槽1b内に配置された散気ユニット6a〜6fは、多孔質のセラミックを板状に成形したもの(散気板)をコンクリート又は合成樹脂製のホルダー(上面が開口した容器)の上面に固定した散気エレメント7を6個ずつ備えるもので、ホルダーに空気を圧入して散気板を通過させることにより被処理水中に気泡を発生させることができる。これらの散気ユニットに空気を供給するラインL1bにおいては、下流側端部にバルブV1b、分岐ラインL4aよりも上流側にバルブV3bが設けられている。
【0045】
図8に示した散気システムにおいて、活性汚泥処理槽1a内の被処理水に散気する際には、上述の第1実施形態と同様に所定のタイムスケジュールに従って散気ユニットごとに独立にブローダウンが行われるので、汚泥の沈降による活性汚泥処理の不安定化や酸素移動効率の低下を防止しつつ、散気孔への付着物を除去して膜圧損の影響を排除することができる。また、かかるブローダウンは、バルブV2a〜V2fの開度の調節により散気ユニットごとに独立に行われるので、一部の膜式散気ユニットを停止したときに、他の膜式散気ユニット、あるいはさらに散気板式散気ユニット6a〜6fにおける風量のばらつきや空気圧の変動を十分に防止することができる。
【0046】
このように本発明は、膜式散気装置を他の散気装置と併用する場合に生じる散気装置の風量のばらつきや空気圧の変動などの従来の問題点をも解消するものであり、既設の散気システムにおいて散気装置の一部を膜式散気装置に更新する場合にも非常に有用である。
【0047】
なお、活性汚泥処理槽1b側の活性汚泥処理中は、散気ユニット6a〜6fのうちの一部又は全部への通気を停止せずに、連続的に散気を行うことが好ましい。被処理水中で散気ユニット6a〜6fへの通気を停止すると活性汚泥等が散気孔に入って散気孔が閉塞するため、散気ユニット4a〜4fの通気停止は被処理水を抜き出して活性汚泥処理槽1b内を空にしてから行うことが望ましい。この場合、バルブV3bを閉じることによって活性汚泥処理槽1a内の被処理水への散気を継続することができる。
【0048】
また、図8に示した散気システムは、膜式散気装置と散気板式散気装置とを併用するものであるが、散気板式散気装置の代わりに下記(1)、(2):
(1)多孔質のセラミックを円筒中空状に成形したもの(散気筒)の中空部に空気主管からの枝管を接続し、散気筒の中空部に空気を圧入して散気筒の壁を通過させることにより気泡を発生させる散気装置
(2)外周に通気溝が形成された支持管と、該通気溝を覆うように支持管の外周に取り付けられておりスリットが形成されたゴムメンブレンとを備え、支持管の通気溝を介してゴムメンブレンに空気を供給し、ゴムメンブレンのスリットから気泡を発生させる散気装置
のうちのいずれか1種を用いてもよく、さらにはこれらの散気装置の2種以上を膜式散気装置と組み合わせて用いてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、複数の膜式散気装置を用いて散気を行うに際し、散気装置のそれぞれに供給される空気の流量を相互に独立に制御して散気装置ごとに通気及び通気停止を行うことによって、汚泥の沈降による活性汚泥処理の不安定化や酸素移動効率の低下の防止、散気装置における風量のばらつきや空気圧の変動の抑制、散気孔の付着物の除去による膜圧損の影響の排除などの効果が奏される。従って本発明により、有機性排水及び生物汚泥を含む被処理水に活性汚泥処理を行う場合に有用な、散気を均一に且つ安定的に行うことが可能な散気方法及び散気装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる散気システムを模式的に示す上面図である。
【図2】散気膜を備える散気エレメントの構成を模式的に示す断面図である。
【図3】ブローダウンのタイムスケジュールの一例を示すグラフである。
【図4】ブローダウンのタイムスケジュールの他の例を示すグラフである。
【図5】ブローダウンのタイムスケジュールの他の例を示すグラフである。
【図6】散気ユニットに供給される空気の圧力と時間との相関の一例を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる散気システムを模式的に示す上面図である。
【図8】本発明の第3実施形態にかかる散気システムを模式的に示す上面図である。
【符号の説明】
1、1a、1b…活性汚泥処理槽、2a〜2f…膜式散気ユニット、3a〜3f…膜式散気エレメント、4…制御装置、5a…圧力センサー、6a〜6f…散気板式散気ユニット、7…散気板式散気エレメント、20a…プレート、20b…散気膜、20c…空気導入口、21…プラスチックカバー、21a…嵌合部、21b…連通部、22…SUSカバー、23…開口部、24…配管、25…パッキン、26…ゴムパッキン、27…支持部材、28…SUSパッキン、29…ナット、L1、L1a、L1b、L2a〜L2f、L3a〜L3c、L4a〜L4f…ライン、V1、V1a、V1b、V2a〜V2f、V3a、V3b…バルブ。

Claims (4)

  1. 散気膜を備える散気装置を被処理水中に複数配置し、前記散気装置のそれぞれに供給される空気の流量を相互に独立に制御して前記散気装置ごとに通気及び通気停止を行うことを特徴とする散気方法。
  2. 被処理水を収容する処理槽と、
    前記処理槽内に配置された、散気膜を備える複数の散気装置と、
    所定の位置で分岐して前記散気装置のそれぞれに接続された流路と、
    前記流路から前記散気装置のそれぞれに供給される空気の流量を相互に独立に制御する流量制御手段と
    を備え、前記散気装置ごとに通気及び通気停止が行われることを特徴とする散気システム。
  3. 前記流量制御手段が、一部の前記散気装置の通気を停止しているときに他の前記散気装置により通気が行われるように、前記散気装置それぞれの通気及び通気停止を所定時間ごとに行うものであることを特徴とする、請求項2に記載の散気システム。
  4. 前記流量制御手段と電気的に接続され、前記散気装置のそれぞれに供給される空気の圧力を計測する圧力センサーの複数個をさらに備え、
    前記流量制御手段が、前記圧力センサーで得られる圧力の測定値に基づいて空気の流量を制御するものであることを特徴とする、請求項2に記載の散気システム。
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