JP2004041407A - 生理用吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溶解度パラメータ値が14〜24で且つ20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下である化合物を含有してなる生理用吸収性物品。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用時における、経血や膣排泄物から生じる不快臭に対する消臭効果を奏し、且つ製品の流通過程において、該消臭効果が長期間持続する、生理用ナプキン、パンティライナー等の生理用吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
生理用ナプキンやパンティライナーの使用時に、経血や膣排泄物により生じる不快臭が問題となっている。これらの不快臭の成分については、「匂いの科学」(高木貞敬著、朝倉出版発行、1989年)や、Science vol.190(1975)P.1316に記載されているが、中でも、閾値が低いトリメチルアミン(閾値:0.000032ppm)及びイソ吉草酸(閾値:0.000078ppm)は、特に問題となっていた。
【0003】
これらの不快臭を防ぐ方法として、活性炭やゼオライトにより不快臭成分を吸着する方法や、微生物の分解による不快臭成分の生成を抗菌剤を用いて防ぐ方法等が数多く検討されてきたが、その効果は不十分であった。
【0004】
また、香料による感覚消臭は、ある程度の消臭効果が得られ、即効性もあるが、用いる香りの種類によっては香料の香りが強くなり、不快に感じられることがあった。また、生理用吸収性物品を製造してから消費者が実際に使用するまでの間に香料が揮散し、その効果が低減するという問題があった。
【0005】
従って、本発明の目的は、使用時における、経血や膣排泄物から生じる不快臭に対する消臭効果を奏し、且つ製品の流通過程において、該消臭効果が長期間持続する生理用吸収性物品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、臭気の強さの調整方法をこれまでに開発し、提案した(特願2001−44894号)。この臭気の強さの調整方法によれば、その溶解度パラメータ値が臭気成分の溶解度パラメータ値と特定の差を持つ溶媒を用いることによって、臭気の強さを自在に調整することができる。即ち、ある悪臭成分と、その悪臭成分の溶解度パラメータ値に近い溶解度パラメータ値を有する溶媒とは、互いに溶解しやすい傾向(相溶性)があるため、両者を接触させると、悪臭成分は、溶媒に溶質として溶解して、溶媒に吸収されるため、悪臭成分の揮散を抑制することができる。
【0007】
また、本発明者等は、上記の臭気の強さの調整方法を応用して、溶解度パラメータ値が16〜26で且つ感覚強度が1以下である化合物を含有してなる介護臭用消臭剤を開発し、提案した(特願2001−58522号)。該消臭剤においては、介護臭の原因物質の溶解度パラメータ値に近い、溶解度パラメータ値16〜26の化合物を用いることにより、介護臭の原因物質が該化合物に溶解し吸収されて、消臭効果が得られる。また、該化合物の匂いの感覚強度が1以下であることにより、使用時に化合物自体の匂いが気になることがない。
【0008】
本発明者等は、さらに、上記の臭気の強さの調整方法を応用して生理用吸収性物品における消臭効果について検討した。生理用吸収性物品の使用時に問題となる不快臭は、トリメチルアミン及びイソ吉草酸が主な原因であることに着目し、これらの溶解度パラメータ値が、トリメチルアミンでは14.5、イソ吉草酸では22.1であることを考慮して、上記の臭気の強さの調整方法の応用について検討した結果、特定の溶解度パラメータ値で且つ特定の蒸気圧以下である化合物を生理用吸収性物品に添加することにより、上記不快臭に対する消臭効果が奏され、且つその消臭効果が長期間持続し得ることを知見した。さらに、該化合物のうち、特定の匂いの感覚強度を有する化合物を用いることにより、一層高い消臭効果が得られることを知見した。
【0009】
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、溶解度パラメータ値が14〜24で且つ20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下である化合物を含有してなる生理用吸収性物品を提供するものである。
本発明において、生理用吸収性物品とは、生理用ナプキン、パンティライナー等を含む趣旨である。
【0010】
ここで、溶解度パラメータ値について説明する。液体の1モルあたりの蒸発エネルギーをΔEV[単位:kJmol−1]とし、そのモル体積をVm[単位:cm3mol−1]とすると、溶解度パラメータ(solubility parameter)値δ[単位:J1/2cm−3/2]は、下式(1)
(1):δ=(ΔEV/Vm)1/2
で定義される。δの値は、液体での分子間相互作用の大きさを示す物理化学定数として使用されている。実測のΔEV値より求めた常温でのδ値が、多くの化合物について報告されている(例えばHoy, K. L., The Hoy Tables of SolubilityParameters, Union Carbide Corporation, Solvents and Coatings Materials Division, South Charlston, WV, 1985)。しかしながら、実測ΔEV値の知られていない化合物では、これを予測することが必要である。実測の沸点Tb[単位:K]値からのΔEV値の予測式は、J. H. Hildebrand(J. Am. Chem. Soc., 37, 970, 1915; 40, 45, 1918)により報告されている。ところが、この文献記載の式では高沸点化合物で徐々に実測値からのずれが大きくなることが判って来た。この欠点を改良した結果として、下式(2)に示す新たな予測式を確立した。
(2):ΔEV=2.54×10−4Tb 2
この式(2)により求めたΔEV値と、実測のモル体積値からδ値を計算するのが最も便利であり、個々の実測ΔEV値には実験誤差が含まれることが多いので、以後は溶解度パラメータδ値(以下、SP値という)としてこの予測値を用いる。
【0011】
また、標準沸点が測定されていない化合物については、次に示す式(3)により測定圧力p[単位:mmHg]での沸点T[単位:K]からTbを換算することができる。
(3):Tb={Tα+(760α−pα)/A}1/α
A=14.1、α=0.105
さらに、昇華性あるいは熱分解性の化合物等、沸点が本質的に観測されないものでは、Hoyによる原子団寄与法(Allan F. M. Barton, CRC Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters 2nd ed., CRC Press (1991),
p.165−167)で推算できる。
【0012】
次に、匂いの感覚強度(以下、感覚強度という。)について説明する。感覚強度とは、Physical Foundations in Perfumery (American Perfumer and Cosmetics, 1970年12月発行)中、第5章、Absolute intensity of odor, olfactory equilibrium(第43〜47頁)に記載の方法により求められる匂いの感覚強度である。
感覚強度は、Weber−Fechner則に従うので、匂い物質(ここではシトラール)の濃度をCとすると、6段階の尺度、即ち0、1、2、3、4、5を取った場合の感覚強度Iは以下の式で示される。
I=(100)1/5logC≒2.5logC
即ち、まず標準用に感覚強度0、1、2、3、4、5のサンプルを得るため、シトラールを無臭溶剤であるフタル酸ジエチルで希釈して、シトラールの2.50(=1)重量%、2.51(=2.5)重量%、2.52(≒6.3)重量%、2.53(≒16)重量%、2.54(≒40)重量%及び2.55(≒100)重量%の各希釈液(以下、シトラール標準希釈液という。)を調製する。
【0013】
次に、ある物質の匂い強度が、前記シトラール標準希釈液のどれと感覚的に同じレベルかを見極める。例えば、物質Aの匂いの強度が前記シトラール1重量%希釈液の匂いの強度と同じであった場合、物質Aの感覚強度は「0」であり、物質Bの匂いの強度が前記シトラール2.5重量%希釈液の匂いの強度と同じであった場合、物質Bの感覚強度は「1」である。
Physical Foundations in Perfumery (American Perfumer and Cosmetics 1970年12月発行)中、第5章、Absolute intensity of odor, olfactory equilibrium(第43〜47頁)によると、感覚強度1の化合物の例としてRosacetol (Rose crystal)、感覚強度2の化合物の例としてBenzyl acetate, Phenylethyl alcohol等が挙げられている。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の生理用吸収性物品について以下に詳述する。
本発明の生理用吸収性物品において用いられる化合物は、その上記SP値が14〜24で且つ20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下である。SP値が14〜24であることにより、上記不快臭に対する充分な消臭効果が奏される。また、20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下であることにより、該化合物自体が生理用吸収性物品から揮散し難いため、本発明の生理用吸収性物品を製造してから消費者が実際に使用するまでの間に消臭効果が低減することがなく、消臭効果を長期間持続させることができる。上記化合物の20℃における蒸気圧は、消臭効果をより長期間持続させる上で、好ましくは0.05mmHg以下、さらに好ましくは0.01mmHg以下である。
【0015】
また、上記化合物としては、その感覚強度が4以下のものが好ましく、さらに好ましくは1〜3のものである。感覚強度が4以下であることにより、一層高い消臭効果が得られるとともに、本発明の生理用吸収性物品を使用した時に、化合物自体の匂いが強くなり、不快に感じられるという問題が避けられる。
【0016】
本発明の生理用吸収性物品は、上記化合物を含有するものであり、上記化合物の含有量は、充分な消臭効果が得られる量であれば、特に制限はなく、本発明の生理用吸収性物品1個当り、好ましくは0.3〜100mgの範囲から、生理用吸収性物品の大きさに応じて適宜選択すればよい。さらに好ましくは0.3〜20mg、最も好ましくは0.3〜5mgである。本発明の生理用吸収性物品1個当りの上記化合物の含浸量が0.3mg未満であると、消臭効果が不充分となる場合があり、100mg超であると、該化合物自体の匂いや使用感が問題となる場合がある。
【0017】
本発明における上記吸収体としては、吸収紙、パルプ、高吸収性ポリマー等からなる、通常の生理用吸収性物品に用いられている吸収体が用いられる。上記表面材としては、熱可塑性樹脂からなる繊維、例えばポリエチレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル及びこれらの複合繊維等を各種当業者公知の方法でシート化し結合した不織布、ならびにコットンやレーヨン繊維を水流交絡などの方法で絡合させた不織布、さらには熱可塑性樹脂シートを適当な方法で開孔した開孔シート等、通常の生理用吸収性物品に用いられている表面材が用いられる。
【0018】
本発明の生理用吸収性物品において用いられる上記化合物は、SP値が14〜24で且つ20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下のものであり、該化合物としては、上述のように、感覚強度が4以下であるものが好ましく、具体的には、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、ダマスコン、酢酸テルピニル、酢酸リナリル、アセチルイソオイゲノール、メチルイソオイゲノール、フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール、ネロール、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸フェニルエチル、イソ酪酸フェニルエチル、ローズフェノン、フェノキシエチルアルコール、イソ酪酸フェノキシエチル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸ベンジル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、アミルシンナミックアルデヒド、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ジヒドロジャスモン酸メチル、p−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、シクラメンアルデヒド、リナロール、N−メチルアントラニル酸メチル、α−ヨノン、β−ヨノン、メチルヨノン、イソカンフィルシクロヘキサノール、セドロール、セドロールメチルエーテル、酢酸p−t−ブチルシクロヘキシル、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、シンナミックアルコール、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸ベンジル、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン、エチレンドデカンジオエート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジプロピレングリコール等が挙げられ、本発明の生理用吸収性物品においては、これらの化合物の中から選ばれる1種以上が用いられる。
【0019】
また、感覚強度は4以下ではないが、本発明の生理用吸収性物品に用いられる上記化合物としては、例えば、シトラール、フェニルセトアルデヒドジメチルアセタール、酢酸スチラリル、α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロシンナミックアルデヒド、3−メチル−3−フェニルグリシド酸エチル、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン、l−メントン、l−メントール、l−カルボン、サリチル酸メチル、シトロネラール、アネトール、チモール、オイゲノール、テトラヒドロゲラニオール、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、p−イソプロピルシクロヘキシルメタノール、アントラニル酸メチル、メチルナフチルケトン、α,α−ジメチルフェニルエチルアルコール、アニスアルデヒド、フェニルプロピルアルコール、酢酸ベチベリル、ベチベロール、クマリン、バニリン、桂皮酸メチル、酢酸アニシル、シクロペンタデカノリド、エチレンブラシレート、ムスコン、シクロペンタデカノンを挙げることができる。
【0020】
上記化合物の生理用吸収性物品への含有手段は特に制限されないが、消臭効果を一層確実に得る上で、上記化合物が吸収体又は表面材に均一に分散するように、該化合物を含有又は含浸させるのが好ましく、その具体的手段(方法)としては、例えば、次の▲1▼〜▲4▼の方法を挙げることができる。
▲1▼吸収体又は表面材の連続帯状物、あるいはこれらの原材料(例えば紙、不織布等)の連続帯状物を、複数のローラー等を介して搬送し、搬送中に所定位置において、上記化合物を、その供給ノズルから、該連続帯状物の上面に滴下又はミスト状に噴霧して、該化合物を所定量、該連続帯状物に含浸させる。
▲2▼吸収体又は表面材の連続帯状物、あるいはこれらの原材料(例えば紙、不織布等)の連続帯状物を、複数のローラー等を介して搬送し、搬送中に所定位置において、上記化合物を含浸させたローラー体を該連続帯状物の上面に回転接触させて、該化合物を所定量、該連続帯状物に転移含浸させる。
【0021】
▲3▼吸収体又は表面材の連続帯状物、あるいはこれらの原材料(例えば紙、不織布等)の連続帯状物を、複数のローラー等を介して搬送し、搬送中に所定位置において、上記化合物の含浸体を該連続帯状物の上面に間歇的にスタンプ形式で当接させて、該化合物を所定量、該連続帯状物に転移含浸させる。
▲4▼予め、所定の大きさになした吸収体又は表面材を、搬送ベルト上に所定間隔で載置し、上記▲1▼〜▲3▼の方法に準じて、該吸収体又は表面材にそれぞれ含浸させる。また、製品化された生理用吸収性物品に、適宜な手段で上記化合物を含浸させる方法によっても良い。さらに、吸収体材料や表面材材料を調製する際に、吸収体の原材料や表面材の原材料(例えば、パルプ、ポリマー等)に上記化合物を添加、混合することも可能である。
尚、上記▲1▼〜▲3▼の方法で、吸収体又は表面材の連続帯状物に化合物を含浸させた場合、化合物の含浸された該連続帯状物は、所定の大きさ、形状の吸収体又は表面材に切断してから使用される。本発明の生理用吸収性物品は、消臭効果を長期間持続させる上で、個別包装されるのが好ましい。
【0022】
上記化合物を生理用吸収性物品に含浸させる際、上記化合物は、希釈剤を用いて希釈してから用いてもよい。その際の希釈率は、10〜90重量%、特に30〜70重量%とすることが好ましい。希釈剤としては、水、エタノール、プロパノール、低分子炭化水素類、液化石油ガス、ジエチルエーテル等を用いることができる。
これらの化合物を水に可溶化分散させる場合には、可溶化剤としてアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性界面活性剤を使用することが出来る。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〜3及び比較例1〜3〕
市販生理用ナプキン[商品名:ロリエやわらかメッシュデリケートスリムウィングつき、表面材:不織布、製品重量:4.9g、長さ:205mm、幅:(ウィング部分を除いて最大)100mm、花王製]に、その表面シート側からそれぞれ下記表1に記載の化合物(実施例1、2及び比較例1、2においては、表1に記載の割合で複数種の化合物を使用)を2mg滴下含浸させた。化合物を含浸させた直後の生理用ナプキン(調製直後品)、及び、化合物を含浸させた後、50℃にて20日間保存した生理用ナプキン(保存品)を、月経時に女性10人にそれぞれ装着させ、装着後3時間経過後に、ナプキンを回収した。回収したナプキンの消臭効果を、下記評価基準の6段階臭気強度法により評価した。評価は、パネラー5人によって行い、パネラー5人の評価点の平均点を求め、該平均点が1.5未満を○、1.5以上3未満を△、3以上を×として判定した。判定結果(消臭効果の比較)を表1に示す。
【0024】
(評価基準)
0:不快な匂いが全く感じられない
1:不快ではないが匂いがかすかに感じられる
2:不快な匂いが弱く感じられる
3:不快な匂いが容易に感じられる
4:不快な匂いが強く感じられる
5:不快な匂いが非常に強く感じられる
【0025】
【表1】
【0026】
表1の結果から明らかなように、SP値が14〜24であり、かつ20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下である化合物を用いた実施例1〜3の生理用ナプキンは、調製直後だけでなく保存後にも優れた消臭効果が認められた。これに対して、SP値が14〜24であるが、20℃における蒸気圧が0.1mmHg超の化合物を用いた比較例1及び3の生理用ナプキンは、調製直後には消臭効果が認められたが、保存後には消臭効果が認められなかった。蒸気圧が0.1mmHg以下であるが、SP値が24超の化合物、及びSP値が14〜24であるが、蒸気圧が0.1mmHg超の化合物を用いた比較例2の生理用ナプキンは、調製直後でも消臭効果が認められなかった。また、SP値が14未満又は24超で且つ蒸気圧が0.1mmHg以下の化合物を用いた比較例4及び比較例5の生理用ナプキンは、調製直後でも消臭効果が認められなかった。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、使用時における、経血や膣排泄物から生じる不快臭に対する消臭効果を奏し、且つ製品の流通過程において、該消臭効果が長期間持続する、生理用吸収性物品を提供することができる。
Claims (4)
- 溶解度パラメータ値が14〜24で且つ20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下である化合物を含有してなる生理用吸収性物品。
- 上記化合物は、匂いの感覚強度が4以下である請求項1記載の生理用吸収性物品。
- 上記化合物を吸収体又は表面材に含浸してなる請求項1又は2記載の生理用吸収性物品。
- 上記化合物が、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、ダマスコン、酢酸テルピニル、酢酸リナリル、アセチルイソオイゲノール、メチルイソオイゲノール、フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール、ネロール、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸フェニルエチル、イソ酪酸フェニルエチル、ローズフェノン、フェノキシエチルアルコール、イソ酪酸フェノキシエチル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸ベンジル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、アミルシンナミックアルデヒド、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ジヒドロジャスモン酸メチル、p−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、シクラメンアルデヒド、リナロール、N−メチルアントラニル酸メチル、α−ヨノン、β−ヨノン、メチルヨノン、イソカンフィルシクロヘキサノール、セドロール、セドロールメチルエーテル、酢酸p−t−ブチルシクロヘキシル、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、シンナミックアルコール、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸ベンジル、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン、エチレンドデカンジオエート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、及びジプロピレングリコールからなる群から選ばれる1種以上である請求項2又は3記載の生理用吸収性物品。
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