JP2004041005A - 抗ホワイトスポット病組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】鶏卵中に生成させたエビ抗ホワイトスポット病ウイルス抗体によってエビホワイトスポット病を予防又は治療する。
【解決手段】エビホワイトスポット病ウイルスの全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種で免疫された鶏の卵より得られた抗体を含有する抗ホワイトスポット病組成物;並びに前記抗体を甲殻類に投与することを特徴とするホワイトスポット病の予防又は治療方法。
【選択図】 なし
【解決手段】エビホワイトスポット病ウイルスの全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種で免疫された鶏の卵より得られた抗体を含有する抗ホワイトスポット病組成物;並びに前記抗体を甲殻類に投与することを特徴とするホワイトスポット病の予防又は治療方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エビ、カニ等の甲殻類のホワイトスポット病ウイルス(white spot syndrome virus)感染症、即ちホワイトスポット病(white spot syndrome)の予防及び治療に有効な組成物に関する。更に詳しくは、甲殻類のホワイトスポット病に対して優れた予防効果及び治療効果を有し、ホワイトスポット病ウイルス感染からの感染防御や本ウイルス感染に伴う死亡や損失の減少、又は治療に極めて有効な組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホワイトスポット病は、現在治療できない。ホワイトスポット病の主な予防対策は衛生管理である。エビ池にホワイトスポット病ウイルスが検出されたら、全てのエビを焼却し、池の水を消毒する。しかし、本ウイルスのキャリアがたくさんいるためウイルスの感染予防は困難である。また、哺乳類や様々な魚と異なり、エビと他の甲殻類においては免疫細胞がないためワクチンの開発は不可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ホワイトスポット病は、各種のエビにみられる急性のウイルス性疾患である。カニ及び他の甲殻類は、本ウイルスのキャリアであることが知られている。エビは全ての発育段階で感染し、病気の伝播が極めて早く、一週間の以内に死亡率が100%になることが多い。エビとその他の甲殻類は、免疫細胞を持っていないためウイルスに対する抗体を産生できない。従って、外来性特異的抗体を与えることによって病原ウイルスを体外と体内で中和し、感染を予防することができる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、エビホワイトスポット病ウイルス(white spot syndrome virus)の全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種を抗原として鶏を免疫して得られた鶏卵に含まれる抗体をエビ又は他の甲殻類に投与することにより、本ウイルスを中和し、その病原性を消失させうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)エビホワイトスポット病ウイルス(white spot syndrome virus)の全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種で免疫された鶏の卵より得られた抗体を含有する抗ホワイトスポット病(white spot syndrome)組成物。
(2)ホワイトスポット病の予防又は治療に用いられる前記(1)に記載の組成物。
(3)前記(1)又は(2)に記載の組成物を含有する甲殻類用飼料。
(4)前記(1)に記載の抗体を甲殻類に投与することを特徴とするホワイトスポット病の予防又は治療方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、抗原として、エビホワイトスポット病ウイルスの全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種を用いる。
【0007】
抗原として使用するホワイトスポット病ウイルスは入手可能なウイルス株であれば種類は問わず、例えばJ. Virol. 75:11811−11820 (2001)に記載のWSSV株が挙げられる。また、これらのウイルスは、エビ細胞又はエビやその他の甲殻類で増やしたものを用いることができる。
【0008】
また、本ウイルスのエンベロープは、例えばNonidet−P40処理後超遠心で分画Virol. 266: 227−236 (2000)に記載の方法により得ることができる。該エンベロープの構成蛋白質としては、例えば、Virol. 285: 228−233 (2001)記載の28kD蛋白質(VP28)、J. Gen. Virol. 83: 257−265 (2002)記載の19kD蛋白質(VP19)を用いることができる。
【0009】
前記免疫原性断片としては、1つ又はそれ以上のエピトープを含有し、免疫原として使用し得るものであれば、特に制限はない。
抗体は、3個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を認識できるとの報告(F. Hudecz et al., J. Immunol. Methods, 147: 201−210 (1992))があることから、前記免疫原性断片の最小単位としては、アミノ酸残基数3以上のペプチドが考えられ、好ましくはアミノ酸残基数5以上、更に好ましくはアミノ酸残基数10以上のペプチド又はポリペプチドが挙げられる。
【0010】
また、前記エンベロープの構成蛋白質又はその免疫原性断片は、液相法及び固相法等のペプチド合成の方法により合成することもでき、更にペプチド自動合成装置を用いてもよく、日本生化学会編「生化学実験講座1 タンパク質の化学IV」,東京化学同人,1975年、泉屋ら「ペプチド合成の基礎と実験」,丸善,1985年、日本生化学会編「続生化学実験講座2 タンパク質の化学 下」,東京化学同人,1987年等に記載された方法に従い合成することができる。
【0011】
更に、前記エンベロープの構成蛋白質又はその免疫原性断片は、対応する塩基配列を有するDNA又はRNAより遺伝子工学技術(例えば、日本生化学会編「続生化学実験講座1 遺伝子研究法I」、東京化学同人、1986年、日本生化学会編「続生化学講座1 遺伝子研究法II」、東京化学同人、1986年、日本生化学会編「続生化学実験講座1 遺伝子研究法III」、東京化学同人、1987年参照)を用いて調製してもよい。
【0012】
前記免疫原性断片が低分子物質の場合には、通常、該断片に担体を結合させたものを用いる。前記担体としては、スカシガイのヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン(HSA)、ニワトリ血清アルブミン、ポリ−L−リシン、ポリアラニルリシン、ジパルミチルリシン、破傷風トキソイド又は多糖類等を用いることができる。前記免疫原性断片と担体の結合には、グルタルアルデヒド法、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド法、マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシサクシニミドエステル法、ビスジアゾ化ペンジジン法、N−サクシミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸法等の公知の方法を用いることができる。また、ニトロセルロース粒子、ポリビニルピロリドン、リポソーム等の担体に前記免疫原性断片を吸着させたものを免疫原とすることもできる。
抗体の調製に使用する鶏は産卵鶏であれば鶏種は問わない。
【0013】
免疫方法は、免疫原(前記エンベロープの構成蛋白質又はその免疫原性断片)の皮下注射や筋肉内注射、経口投与などが用いられる。接種免疫原量は103〜109TCID50(TCID50:培養細胞50%感染量)又は本ウイルス由来各種蛋白質又はペプチドとして0.05〜2mgが好適である。初回免疫から3〜10週間後に追加免疫を行うことにより、より高い抗体価が得られる。追加免疫から2週間目以降にはホワイトスポット病ウイルスに特異的に反応する抗体が、鶏の血清中のみならず卵黄中にも生成される。こうして免疫された鶏は、通常約3ヶ月にわたって高い抗体価が維持される。たとえ、抗体価が低下してきた場合でも、同様の手技で追加免疫を行えば高い抗体価が維持できる。この血清及び卵黄中の抗体活性は、蛍光抗体法、ELISA又はウイルス中和反応によって測定され、抗体価として表される。
【0014】
前記免疫原は、アジュバントと混合して免疫注射することが好ましい。アジュバントとしては、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、水酸化アルミニウムアジュバント、百日咳菌アジュバント等の公知のものを用いることができる。
【0015】
前記のようにして得られた卵の抗体は全卵又は卵黄として溶液にして、又は噴霧乾燥機等により乾燥し粉にして使用することができ、また全卵又は卵黄より脱脂して卵水溶性蛋白質を使用することもでき、更に抗体を精製又は粗精製して用いてもよい。
【0016】
本発明の組成物は、甲殻類、特にエビに適用される。前記抗体の投与量は、一般には、餌の0.01〜10%であるが、甲殻類の種類、発育段階、ウイルス感染の程度等により適宜増減することが好ましい。
本発明の抗ホワイトスポット病組成物は、各有効成分の濃度が0.001%〜10%の溶液として、更に粉末、顆粒、錠剤又はペースト状で飼料に対して各有効成分の濃度が0.001%〜10%の範囲で給与される。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。
(実施例1)
12週齢の雌鶏に、エビ感染細胞で培養したホワイトスポット病ウイルス108TCID50を含有する浮遊液0.5mlとフロイント完全アジュバント0.5mlとを乳化し、左右の胸筋に0.5mlずつ注射し1回目の免疫を行った。同様にして、6週間後に2回目の免疫を行った。2回目の免疫から2週間後、この鶏の血清中の抗ホワイトスポット病ウイルス抗体の中和抗体価は、20000倍であった。この鶏が産んだ卵の中和抗体価は20000倍であった。この抗体価は約3ケ月間持続した。
【0018】
(実施例2)
精製ホワイトスポット病ウイルスはNonidet−P40で処理後、超遠心にかけた。可溶性画分に残ったエンベロープはウイルスビリオンから回収した。このエンベロープ0.1mgを抗原として用いて12週齢の雌鶏に免疫した。同様にして、6週間後に2回目の免疫を行った。2回目の免疫から2週間後、この鶏の血清中の抗ホワイトスポット病ウイルス抗体の中和抗体価は、16000倍であった。この鶏が産んだ卵の中和抗体価は16000倍であった。この抗体価は約3ケ月間持続した。
【0019】
(実施例3)
ホワイトスポット病ウイルスエンベロープの28kD蛋白質(VP28)(Virol. 285: 228−233 (2001))をエンベロープから精製し、鶏用免疫原として使用したところ、得られた鶏卵中和抗体価は8000倍であった。また、エンベロープの19kD蛋白質(VP19)(J. Gen. Virol. 83: 257−265 (2002))を同じ方法で作製及び免疫したところ、得られた鶏卵中和抗体価は8000倍であった。
【0020】
(実施例4)
Black tiger(Panaeus monodon)エビ(体重1g)に、抗ホワイトスポット病ウイルス抗体を含有する全卵粉末(中和抗体価12000単位/g)を餌に1重量%添加し、40日飼育した。ホワイトスポット病ウイルス109TCID50を各エビタンクに実験感染したところ、投与群では異常は認められなかった。しかし、抗ホワイトスポット病ウイルス抗体粉末を与えない、比較対照のエビ群ではウイルス感染後、10日目から発病し始め、32日目に100%死亡した(図1)。
【0021】
(実施例5)
各エビ群(100匹/群)のうち10%(10匹)に108TCID50/mlウイルス浮遊液の10μlを注射し実験感染した後、実施例4のように抗体粉末を給与した。対照のエビ群ではウイルス感染後、6日目から発病し始め、25日目に100%死亡した。一方、抗体粉末で治療した群においては、ウイルス感染した10匹のエビが12日目に死亡した。残る90匹には40日目まで異常が見られなかった(図2)。
【0022】
以上の実施例4及び5において、抗ホワイトスポット病ウイルス鶏卵抗体をエビに対して飼料に混ぜて連続して給与した時、ホワイトスポット病ウイルスに実験感染させたところ発症が見られなかった。また、本ウイルスを接種したエビ群を本抗体で治療した結果、死亡率が対照群より有意的に減少した。
【0023】
【発明の効果】
本発明の抗ホワイトスポット病組成物は、ホワイトスポット病ウイルスに対して特異的に作用するので、エビやその他の甲殻類のホワイトスポット病に対して極めて有効な予防効果を発揮するとともに、本ウイルスをあらかじめ感染したエビ群における本症の伝播を止めるのに極めて有効に働く。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4の試験結果を示す図である。
【図2】実施例5の試験結果を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、エビ、カニ等の甲殻類のホワイトスポット病ウイルス(white spot syndrome virus)感染症、即ちホワイトスポット病(white spot syndrome)の予防及び治療に有効な組成物に関する。更に詳しくは、甲殻類のホワイトスポット病に対して優れた予防効果及び治療効果を有し、ホワイトスポット病ウイルス感染からの感染防御や本ウイルス感染に伴う死亡や損失の減少、又は治療に極めて有効な組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホワイトスポット病は、現在治療できない。ホワイトスポット病の主な予防対策は衛生管理である。エビ池にホワイトスポット病ウイルスが検出されたら、全てのエビを焼却し、池の水を消毒する。しかし、本ウイルスのキャリアがたくさんいるためウイルスの感染予防は困難である。また、哺乳類や様々な魚と異なり、エビと他の甲殻類においては免疫細胞がないためワクチンの開発は不可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ホワイトスポット病は、各種のエビにみられる急性のウイルス性疾患である。カニ及び他の甲殻類は、本ウイルスのキャリアであることが知られている。エビは全ての発育段階で感染し、病気の伝播が極めて早く、一週間の以内に死亡率が100%になることが多い。エビとその他の甲殻類は、免疫細胞を持っていないためウイルスに対する抗体を産生できない。従って、外来性特異的抗体を与えることによって病原ウイルスを体外と体内で中和し、感染を予防することができる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、エビホワイトスポット病ウイルス(white spot syndrome virus)の全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種を抗原として鶏を免疫して得られた鶏卵に含まれる抗体をエビ又は他の甲殻類に投与することにより、本ウイルスを中和し、その病原性を消失させうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)エビホワイトスポット病ウイルス(white spot syndrome virus)の全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種で免疫された鶏の卵より得られた抗体を含有する抗ホワイトスポット病(white spot syndrome)組成物。
(2)ホワイトスポット病の予防又は治療に用いられる前記(1)に記載の組成物。
(3)前記(1)又は(2)に記載の組成物を含有する甲殻類用飼料。
(4)前記(1)に記載の抗体を甲殻類に投与することを特徴とするホワイトスポット病の予防又は治療方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、抗原として、エビホワイトスポット病ウイルスの全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種を用いる。
【0007】
抗原として使用するホワイトスポット病ウイルスは入手可能なウイルス株であれば種類は問わず、例えばJ. Virol. 75:11811−11820 (2001)に記載のWSSV株が挙げられる。また、これらのウイルスは、エビ細胞又はエビやその他の甲殻類で増やしたものを用いることができる。
【0008】
また、本ウイルスのエンベロープは、例えばNonidet−P40処理後超遠心で分画Virol. 266: 227−236 (2000)に記載の方法により得ることができる。該エンベロープの構成蛋白質としては、例えば、Virol. 285: 228−233 (2001)記載の28kD蛋白質(VP28)、J. Gen. Virol. 83: 257−265 (2002)記載の19kD蛋白質(VP19)を用いることができる。
【0009】
前記免疫原性断片としては、1つ又はそれ以上のエピトープを含有し、免疫原として使用し得るものであれば、特に制限はない。
抗体は、3個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を認識できるとの報告(F. Hudecz et al., J. Immunol. Methods, 147: 201−210 (1992))があることから、前記免疫原性断片の最小単位としては、アミノ酸残基数3以上のペプチドが考えられ、好ましくはアミノ酸残基数5以上、更に好ましくはアミノ酸残基数10以上のペプチド又はポリペプチドが挙げられる。
【0010】
また、前記エンベロープの構成蛋白質又はその免疫原性断片は、液相法及び固相法等のペプチド合成の方法により合成することもでき、更にペプチド自動合成装置を用いてもよく、日本生化学会編「生化学実験講座1 タンパク質の化学IV」,東京化学同人,1975年、泉屋ら「ペプチド合成の基礎と実験」,丸善,1985年、日本生化学会編「続生化学実験講座2 タンパク質の化学 下」,東京化学同人,1987年等に記載された方法に従い合成することができる。
【0011】
更に、前記エンベロープの構成蛋白質又はその免疫原性断片は、対応する塩基配列を有するDNA又はRNAより遺伝子工学技術(例えば、日本生化学会編「続生化学実験講座1 遺伝子研究法I」、東京化学同人、1986年、日本生化学会編「続生化学講座1 遺伝子研究法II」、東京化学同人、1986年、日本生化学会編「続生化学実験講座1 遺伝子研究法III」、東京化学同人、1987年参照)を用いて調製してもよい。
【0012】
前記免疫原性断片が低分子物質の場合には、通常、該断片に担体を結合させたものを用いる。前記担体としては、スカシガイのヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン(HSA)、ニワトリ血清アルブミン、ポリ−L−リシン、ポリアラニルリシン、ジパルミチルリシン、破傷風トキソイド又は多糖類等を用いることができる。前記免疫原性断片と担体の結合には、グルタルアルデヒド法、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド法、マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシサクシニミドエステル法、ビスジアゾ化ペンジジン法、N−サクシミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸法等の公知の方法を用いることができる。また、ニトロセルロース粒子、ポリビニルピロリドン、リポソーム等の担体に前記免疫原性断片を吸着させたものを免疫原とすることもできる。
抗体の調製に使用する鶏は産卵鶏であれば鶏種は問わない。
【0013】
免疫方法は、免疫原(前記エンベロープの構成蛋白質又はその免疫原性断片)の皮下注射や筋肉内注射、経口投与などが用いられる。接種免疫原量は103〜109TCID50(TCID50:培養細胞50%感染量)又は本ウイルス由来各種蛋白質又はペプチドとして0.05〜2mgが好適である。初回免疫から3〜10週間後に追加免疫を行うことにより、より高い抗体価が得られる。追加免疫から2週間目以降にはホワイトスポット病ウイルスに特異的に反応する抗体が、鶏の血清中のみならず卵黄中にも生成される。こうして免疫された鶏は、通常約3ヶ月にわたって高い抗体価が維持される。たとえ、抗体価が低下してきた場合でも、同様の手技で追加免疫を行えば高い抗体価が維持できる。この血清及び卵黄中の抗体活性は、蛍光抗体法、ELISA又はウイルス中和反応によって測定され、抗体価として表される。
【0014】
前記免疫原は、アジュバントと混合して免疫注射することが好ましい。アジュバントとしては、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、水酸化アルミニウムアジュバント、百日咳菌アジュバント等の公知のものを用いることができる。
【0015】
前記のようにして得られた卵の抗体は全卵又は卵黄として溶液にして、又は噴霧乾燥機等により乾燥し粉にして使用することができ、また全卵又は卵黄より脱脂して卵水溶性蛋白質を使用することもでき、更に抗体を精製又は粗精製して用いてもよい。
【0016】
本発明の組成物は、甲殻類、特にエビに適用される。前記抗体の投与量は、一般には、餌の0.01〜10%であるが、甲殻類の種類、発育段階、ウイルス感染の程度等により適宜増減することが好ましい。
本発明の抗ホワイトスポット病組成物は、各有効成分の濃度が0.001%〜10%の溶液として、更に粉末、顆粒、錠剤又はペースト状で飼料に対して各有効成分の濃度が0.001%〜10%の範囲で給与される。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。
(実施例1)
12週齢の雌鶏に、エビ感染細胞で培養したホワイトスポット病ウイルス108TCID50を含有する浮遊液0.5mlとフロイント完全アジュバント0.5mlとを乳化し、左右の胸筋に0.5mlずつ注射し1回目の免疫を行った。同様にして、6週間後に2回目の免疫を行った。2回目の免疫から2週間後、この鶏の血清中の抗ホワイトスポット病ウイルス抗体の中和抗体価は、20000倍であった。この鶏が産んだ卵の中和抗体価は20000倍であった。この抗体価は約3ケ月間持続した。
【0018】
(実施例2)
精製ホワイトスポット病ウイルスはNonidet−P40で処理後、超遠心にかけた。可溶性画分に残ったエンベロープはウイルスビリオンから回収した。このエンベロープ0.1mgを抗原として用いて12週齢の雌鶏に免疫した。同様にして、6週間後に2回目の免疫を行った。2回目の免疫から2週間後、この鶏の血清中の抗ホワイトスポット病ウイルス抗体の中和抗体価は、16000倍であった。この鶏が産んだ卵の中和抗体価は16000倍であった。この抗体価は約3ケ月間持続した。
【0019】
(実施例3)
ホワイトスポット病ウイルスエンベロープの28kD蛋白質(VP28)(Virol. 285: 228−233 (2001))をエンベロープから精製し、鶏用免疫原として使用したところ、得られた鶏卵中和抗体価は8000倍であった。また、エンベロープの19kD蛋白質(VP19)(J. Gen. Virol. 83: 257−265 (2002))を同じ方法で作製及び免疫したところ、得られた鶏卵中和抗体価は8000倍であった。
【0020】
(実施例4)
Black tiger(Panaeus monodon)エビ(体重1g)に、抗ホワイトスポット病ウイルス抗体を含有する全卵粉末(中和抗体価12000単位/g)を餌に1重量%添加し、40日飼育した。ホワイトスポット病ウイルス109TCID50を各エビタンクに実験感染したところ、投与群では異常は認められなかった。しかし、抗ホワイトスポット病ウイルス抗体粉末を与えない、比較対照のエビ群ではウイルス感染後、10日目から発病し始め、32日目に100%死亡した(図1)。
【0021】
(実施例5)
各エビ群(100匹/群)のうち10%(10匹)に108TCID50/mlウイルス浮遊液の10μlを注射し実験感染した後、実施例4のように抗体粉末を給与した。対照のエビ群ではウイルス感染後、6日目から発病し始め、25日目に100%死亡した。一方、抗体粉末で治療した群においては、ウイルス感染した10匹のエビが12日目に死亡した。残る90匹には40日目まで異常が見られなかった(図2)。
【0022】
以上の実施例4及び5において、抗ホワイトスポット病ウイルス鶏卵抗体をエビに対して飼料に混ぜて連続して給与した時、ホワイトスポット病ウイルスに実験感染させたところ発症が見られなかった。また、本ウイルスを接種したエビ群を本抗体で治療した結果、死亡率が対照群より有意的に減少した。
【0023】
【発明の効果】
本発明の抗ホワイトスポット病組成物は、ホワイトスポット病ウイルスに対して特異的に作用するので、エビやその他の甲殻類のホワイトスポット病に対して極めて有効な予防効果を発揮するとともに、本ウイルスをあらかじめ感染したエビ群における本症の伝播を止めるのに極めて有効に働く。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4の試験結果を示す図である。
【図2】実施例5の試験結果を示す図である。
Claims (4)
- エビホワイトスポット病ウイルス(white spot syndrome virus)の全ビリオン及びエンベロープ、並びに該エンベロープの構成蛋白質及びその免疫原性断片から選ばれる少なくとも1種で免疫された鶏の卵より得られた抗体を含有する抗ホワイトスポット病(white spot syndrome)組成物。
- ホワイトスポット病の予防又は治療に用いられる請求項1記載の組成物。
- 請求項1又は2記載の組成物を含有する甲殻類用飼料。
- 請求項1記載の抗体を甲殻類に投与することを特徴とするホワイトスポット病の予防又は治療方法。
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