JP2004040909A - 電源分配回路及びこれを用いた電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量化と薄型化を実現し小型化を図り部品点数を削減して接続信頼性を向上させる。
【解決手段】電源分配回路10は、例えば複数枚のFPC11a〜11dからなる多層構造の電源分配回路で、ベースフィルム12の上に回路部13が形成され、接続端子14を接合し電子部品16を実装してなる。電源分配回路10は、所定箇所で折り曲げられ、1つの電源分配回路上で電源分配回路部31と電子回路部32とが構成されている。これにより、電源分配回路10の大きさを小さく、厚みを薄くし、電子回路との接続点も省略することができ、電源分配回路10を構成する部品の点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】電源分配回路10は、例えば複数枚のFPC11a〜11dからなる多層構造の電源分配回路で、ベースフィルム12の上に回路部13が形成され、接続端子14を接合し電子部品16を実装してなる。電源分配回路10は、所定箇所で折り曲げられ、1つの電源分配回路上で電源分配回路部31と電子回路部32とが構成されている。これにより、電源分配回路10の大きさを小さく、厚みを薄くし、電子回路との接続点も省略することができ、電源分配回路10を構成する部品の点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被接続部材に電力を分配する電源分配回路に関し、特に小型化、軽量化及び薄型化を図ることができると共に部品点数を削減しつつ接続信頼性を向上させることができる電源分配回路及びこれを用いた電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等では、バッテリ等の電源からの電力をいわゆる補機類等の電装部品に分配するために、例えばヒューズボックス(Fuse Box:F/B)を兼用する電気接続箱(Joint Box:J/B)が使用されている。図3は、このような従来のJ/Bの平面図、図4は、このJ/Bに収容されたバスバーの平面図、図5は、図3のVII部分の断面図、図6は、図3のVIII部分の断面図をそれぞれ示している。
【0003】
この種の自動車用J/B101は、図3〜図6に示すように、下部カバー102と、この下部カバー102に装着されたバスバー103と、これらを密閉すると共にコネクタやヒューズ等が装着される上部カバー105等から構成されている。このような自動車用J/B101では、図4に示すように、プレスで打ち抜かれた銅合金やアルミニウム合金などの金属板からなるバスバー103を使用してバッテリからの直流電力を電源分配している。また、従来の自動車用J/B101は、バスバー103によって構成された電源分配回路の途中にヒューズ108が組み込まれることにより、F/Bとしての機能も兼ね備えられている。
【0004】
図5に示すコネクタ107は、バスバー103によって構成された電源分配回路に接続されるコネクタであり、コネクタ105aは、バスバー103の端末部の先端部を90°上方に折り曲げて形成された接続端子部103aを、上部カバー105に形成された貫通孔105bを介して下側から上側に貫通させることで、コネクタ107と接続可能に形成されたコネクタである。また、図6に示すヒューズ108が装着されるヒューズ装着部105cは、スリット103bが形成されたバスバー103の端末部の先端部を90°上方に折り曲げて接続端子部103dを形成し、この接続端子部103dを上部カバー105に形成された貫通孔105dを介して下側から上側に貫通させることで、ヒューズ108の足(接続部)108aに直接接続したり、いわゆるF−F(Female to Female)端子を介してヒューズ108の足108aに接続したりすることができるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の自動車用J/B101では、金属板を金型で打ち抜いて、図4に示すような様々な形状のバスバー103を製造し電源分配回路を形成している。これにより、バスバー103が厚みのある金属からなる場合、J/B101の重量が増加すると共にJ/B101の薄型化が困難となる。また、図7に示すように、バスバー103とインシュレーションプレート(Insulation Plate:IP)109とを交互に重ねて多層構造の電源分配回路110を形成し、所定の筐体111内に収容してJ/B112を形成し、このJ/B112に電子部品を実装した基板123を所定の筐体121内に収容した構造の電子回路120を接続する場合、バスバー103の接続端子部103aと電子回路120に備えられた接続端子122とを結合して電気的な接続を行うため、接続のための部品が必要となり部品コストが高まると共に接続点が増加して接続信頼性が低下しJ/B112の故障の確立が高くなるということがある。
【0006】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、軽量化と薄型化を実現し小型化を図ると共に部品点数を削減して接続信頼性を向上させることができる電源分配回路及びこれを用いた電気接続箱を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電源分配回路は、被接続部材に電力を分配する、前記被接続部材と接続される接続端子部を有する電源分配回路であって、前記電源分配回路は、絶縁フィルム上に導電パターンからなる回路部が形成されたフレキシブルプリント基板と、このフレキシブルプリント基板に装着されて前記被接続部材と接続される前記接続端子部を構成する接続端子と、前記回路部に接続されて前記フレキシブルプリント基板に直接実装された電子部品から構成される電子回路とを備えてなることを特徴とする。
【0008】
この発明の電源分配回路によれば、電源分配回路を構成するフレキシブルプリント基板に、被接続部材と接続される接続端子と電子回路を構成する電子部品とを実装したため、電源分配回路と電子回路とを接続するための部品を削減し接続点を無くすことができる。これにより、部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができる。また、部品点数が少なくなるため、電源分配回路全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【0009】
なお、接続端子は、フレキシブルプリント基板の回路部に抵抗溶接、超音波溶着、レーザ溶接又は半田付けにより直接接続されていることが好ましい。
【0010】
また、この発明に係る電気接続箱は、上記電源分配回路を筐体の内部に収容してなる。
【0011】
このため、この発明の電気接続箱によれば、電気接続箱の部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができ、電気接続箱全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【0012】
なお、電気接続箱を構成する電源分配回路は、接続端子及び電子部品が接続されたフレキシブルプリント基板を所定箇所で折り返して構成されるものであることが好ましい。これにより、更に電気接続箱の小型化等を図ることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電源分配回路を示す斜視図、図2は、図1の電源分配回路を備えた電気接続箱を示す斜視図である。
図1(a)に示すように、この例の電源分配回路10は、多層配置された複数枚のフレキシブルプリント基板(以下、「FPC」と呼ぶ。)11a〜11dから構成された多層構造の電源分配回路である。各FPC11a〜11dは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)及びポリイミド(PI)等の絶縁フィルムからなるベースフィルム12の上に、例えばエッチング等の方法によりパターン形成された銅箔等の導電材からなる回路部13が形成されたもので、この回路部13の所定位置(例えば、端末部)に、溶接により接続された接続端子14を接合し、更に、FPC11a上の回路部13に、例えばタイマー機能等の電子回路を構成する抵抗やコンデンサ等の電子部品16を実装してなる。なお、溶接の方式としては、例えば抵抗溶接、超音波溶着、レーザ溶接及び半田付け等の方式が考えられるが、その他にも種々の方式を適用しても良い。また、電子部品16は、FPC11b〜11d上に実装するようにしても良い。この場合、多層配置する際に上側に配置されるFPCには、電子部品16を電源分配回路10の最表層に露出させるための穴部(図示せず)が設けられていれば良い。また、この電源分配回路10は、複数枚のFPC11a〜11dから構成されているが、1枚のFPCから構成されていても良い。
【0014】
接続端子14は、例えば外部に設けられた他の電子回路に接続されたワイヤハーネスに備えられたコネクタやヒューズ、リレー等の外部電装部品とFPC11a〜11dの回路部13とを電気的に接続するために設けられたCu等の金属端子であり、その縦断面形状がL字型となるように、例えばプレスによる打ち抜き加工や折り曲げ加工等の方法により形成されたものである。この接続端子14をFPC11a〜11dの回路部13に接合するには、上述したように、接続端子14の折り曲げてなる接続部14bの板面と回路部13の表面とが密着するように接続端子14をFPC11a〜11d上に載置し、載置した接続端子14の接続部14bの上から一対の電極(図示せず)を所定間隔空けて当接し、所定値の電流を電極に通電して接続端子14及び回路部13を加熱して溶接する抵抗溶接(シリーズ溶接)等により溶接するようにすれば良い。なお、各FPC11a〜11dには、このようにして回路部13と接続した接続端子14の端子部14aを挿通する貫通孔15が所定箇所に穿設されている。
【0015】
電源分配回路10は、同図(b)に示すように、これら穿設した貫通孔15に接続端子14の端子部14aを適宜挿通するようにして各FPC11a〜11dを重ね合わせて構成される。なお、重ね合わせた各FPC11a〜11dを所定箇所(例えば、図中点線表示箇所)で同図(c)に示すように折り曲げることにより、図2(a)に示すような折り曲げた一方の側に電源分配回路部31が形成され、他方の側に電子回路部32が形成された電源分配回路10を構成することができる。この電源分配回路10では、1つの電源分配回路上で電源分配回路部31と電子回路部32とを構成することができ、従来のインシュレーションプレートが不要となると共にバスバーを用いることもないので、電源分配回路10の大きさを小さく、厚みを薄くし、電子回路との接続点も省略することが可能となる。このため、電源分配回路10を構成する部品の点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させ、更に電源分配回路10全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることが可能となる。
【0016】
なお、このようにして小型化等を実現して形成した電源分配回路10を、同図(b)に示すような接続端子14の端子部14aが挿通して外部に露出する挿通孔17が形成された筐体18内に収容すれば、薄くて軽く、且つ電子回路を備えた小さな電気接続箱(J/B)1を形成することができる。このJ/B1によれば、同図(c)に示すように、例えば外部に露出した接続端子14の端子部14aに、この端子部14aと嵌合する接続端子(図示せず)が先端に取り付けられた電線20に備えられたコネクタ22を、接続端子同士が嵌合するように取り付けることにより、外部の他の電子回路と電源分配回路10とを簡単に接続することができると共に、外部の他の電子回路と電源分配回路10に備えられた電子回路とを接続することも可能となる。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明の電源分配回路によれば、電源分配回路を構成するフレキシブルプリント基板に、被接続部材と接続される接続端子と電子回路を構成する電子部品とを実装したため、電源分配回路と電子回路とを接続するための部品を削減し接続点を無くすことができる。これにより、部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができる。また、部品点数が少なくなるため、電源分配回路全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【0018】
また、この発明の電気接続箱によれば、電気接続箱の部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができ、電気接続箱全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電源分配回路を示す斜視図である。
【図2】同電源分配回路を備えた電気接続箱を示す斜視図である。
【図3】従来のJ/Bの平面図である。
【図4】同J/Bに収容されたバスバーの平面図である。
【図5】図3のVII部分の断面図である。
【図6】図3のVIII部分の断面図である。
【図7】従来のJ/Bと電子回路との接続構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1…J/B、11…FPC、12…ベースフィルム、13…回路部、14…接続端子、14a…端子部、14b…接続部、15…貫通孔、16…電子部品、17…挿通孔、18…筐体、20…電線、22…コネクタ、31…電源分配回路部、32…電子回路部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、被接続部材に電力を分配する電源分配回路に関し、特に小型化、軽量化及び薄型化を図ることができると共に部品点数を削減しつつ接続信頼性を向上させることができる電源分配回路及びこれを用いた電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等では、バッテリ等の電源からの電力をいわゆる補機類等の電装部品に分配するために、例えばヒューズボックス(Fuse Box:F/B)を兼用する電気接続箱(Joint Box:J/B)が使用されている。図3は、このような従来のJ/Bの平面図、図4は、このJ/Bに収容されたバスバーの平面図、図5は、図3のVII部分の断面図、図6は、図3のVIII部分の断面図をそれぞれ示している。
【0003】
この種の自動車用J/B101は、図3〜図6に示すように、下部カバー102と、この下部カバー102に装着されたバスバー103と、これらを密閉すると共にコネクタやヒューズ等が装着される上部カバー105等から構成されている。このような自動車用J/B101では、図4に示すように、プレスで打ち抜かれた銅合金やアルミニウム合金などの金属板からなるバスバー103を使用してバッテリからの直流電力を電源分配している。また、従来の自動車用J/B101は、バスバー103によって構成された電源分配回路の途中にヒューズ108が組み込まれることにより、F/Bとしての機能も兼ね備えられている。
【0004】
図5に示すコネクタ107は、バスバー103によって構成された電源分配回路に接続されるコネクタであり、コネクタ105aは、バスバー103の端末部の先端部を90°上方に折り曲げて形成された接続端子部103aを、上部カバー105に形成された貫通孔105bを介して下側から上側に貫通させることで、コネクタ107と接続可能に形成されたコネクタである。また、図6に示すヒューズ108が装着されるヒューズ装着部105cは、スリット103bが形成されたバスバー103の端末部の先端部を90°上方に折り曲げて接続端子部103dを形成し、この接続端子部103dを上部カバー105に形成された貫通孔105dを介して下側から上側に貫通させることで、ヒューズ108の足(接続部)108aに直接接続したり、いわゆるF−F(Female to Female)端子を介してヒューズ108の足108aに接続したりすることができるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の自動車用J/B101では、金属板を金型で打ち抜いて、図4に示すような様々な形状のバスバー103を製造し電源分配回路を形成している。これにより、バスバー103が厚みのある金属からなる場合、J/B101の重量が増加すると共にJ/B101の薄型化が困難となる。また、図7に示すように、バスバー103とインシュレーションプレート(Insulation Plate:IP)109とを交互に重ねて多層構造の電源分配回路110を形成し、所定の筐体111内に収容してJ/B112を形成し、このJ/B112に電子部品を実装した基板123を所定の筐体121内に収容した構造の電子回路120を接続する場合、バスバー103の接続端子部103aと電子回路120に備えられた接続端子122とを結合して電気的な接続を行うため、接続のための部品が必要となり部品コストが高まると共に接続点が増加して接続信頼性が低下しJ/B112の故障の確立が高くなるということがある。
【0006】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、軽量化と薄型化を実現し小型化を図ると共に部品点数を削減して接続信頼性を向上させることができる電源分配回路及びこれを用いた電気接続箱を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電源分配回路は、被接続部材に電力を分配する、前記被接続部材と接続される接続端子部を有する電源分配回路であって、前記電源分配回路は、絶縁フィルム上に導電パターンからなる回路部が形成されたフレキシブルプリント基板と、このフレキシブルプリント基板に装着されて前記被接続部材と接続される前記接続端子部を構成する接続端子と、前記回路部に接続されて前記フレキシブルプリント基板に直接実装された電子部品から構成される電子回路とを備えてなることを特徴とする。
【0008】
この発明の電源分配回路によれば、電源分配回路を構成するフレキシブルプリント基板に、被接続部材と接続される接続端子と電子回路を構成する電子部品とを実装したため、電源分配回路と電子回路とを接続するための部品を削減し接続点を無くすことができる。これにより、部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができる。また、部品点数が少なくなるため、電源分配回路全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【0009】
なお、接続端子は、フレキシブルプリント基板の回路部に抵抗溶接、超音波溶着、レーザ溶接又は半田付けにより直接接続されていることが好ましい。
【0010】
また、この発明に係る電気接続箱は、上記電源分配回路を筐体の内部に収容してなる。
【0011】
このため、この発明の電気接続箱によれば、電気接続箱の部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができ、電気接続箱全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【0012】
なお、電気接続箱を構成する電源分配回路は、接続端子及び電子部品が接続されたフレキシブルプリント基板を所定箇所で折り返して構成されるものであることが好ましい。これにより、更に電気接続箱の小型化等を図ることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電源分配回路を示す斜視図、図2は、図1の電源分配回路を備えた電気接続箱を示す斜視図である。
図1(a)に示すように、この例の電源分配回路10は、多層配置された複数枚のフレキシブルプリント基板(以下、「FPC」と呼ぶ。)11a〜11dから構成された多層構造の電源分配回路である。各FPC11a〜11dは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)及びポリイミド(PI)等の絶縁フィルムからなるベースフィルム12の上に、例えばエッチング等の方法によりパターン形成された銅箔等の導電材からなる回路部13が形成されたもので、この回路部13の所定位置(例えば、端末部)に、溶接により接続された接続端子14を接合し、更に、FPC11a上の回路部13に、例えばタイマー機能等の電子回路を構成する抵抗やコンデンサ等の電子部品16を実装してなる。なお、溶接の方式としては、例えば抵抗溶接、超音波溶着、レーザ溶接及び半田付け等の方式が考えられるが、その他にも種々の方式を適用しても良い。また、電子部品16は、FPC11b〜11d上に実装するようにしても良い。この場合、多層配置する際に上側に配置されるFPCには、電子部品16を電源分配回路10の最表層に露出させるための穴部(図示せず)が設けられていれば良い。また、この電源分配回路10は、複数枚のFPC11a〜11dから構成されているが、1枚のFPCから構成されていても良い。
【0014】
接続端子14は、例えば外部に設けられた他の電子回路に接続されたワイヤハーネスに備えられたコネクタやヒューズ、リレー等の外部電装部品とFPC11a〜11dの回路部13とを電気的に接続するために設けられたCu等の金属端子であり、その縦断面形状がL字型となるように、例えばプレスによる打ち抜き加工や折り曲げ加工等の方法により形成されたものである。この接続端子14をFPC11a〜11dの回路部13に接合するには、上述したように、接続端子14の折り曲げてなる接続部14bの板面と回路部13の表面とが密着するように接続端子14をFPC11a〜11d上に載置し、載置した接続端子14の接続部14bの上から一対の電極(図示せず)を所定間隔空けて当接し、所定値の電流を電極に通電して接続端子14及び回路部13を加熱して溶接する抵抗溶接(シリーズ溶接)等により溶接するようにすれば良い。なお、各FPC11a〜11dには、このようにして回路部13と接続した接続端子14の端子部14aを挿通する貫通孔15が所定箇所に穿設されている。
【0015】
電源分配回路10は、同図(b)に示すように、これら穿設した貫通孔15に接続端子14の端子部14aを適宜挿通するようにして各FPC11a〜11dを重ね合わせて構成される。なお、重ね合わせた各FPC11a〜11dを所定箇所(例えば、図中点線表示箇所)で同図(c)に示すように折り曲げることにより、図2(a)に示すような折り曲げた一方の側に電源分配回路部31が形成され、他方の側に電子回路部32が形成された電源分配回路10を構成することができる。この電源分配回路10では、1つの電源分配回路上で電源分配回路部31と電子回路部32とを構成することができ、従来のインシュレーションプレートが不要となると共にバスバーを用いることもないので、電源分配回路10の大きさを小さく、厚みを薄くし、電子回路との接続点も省略することが可能となる。このため、電源分配回路10を構成する部品の点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させ、更に電源分配回路10全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることが可能となる。
【0016】
なお、このようにして小型化等を実現して形成した電源分配回路10を、同図(b)に示すような接続端子14の端子部14aが挿通して外部に露出する挿通孔17が形成された筐体18内に収容すれば、薄くて軽く、且つ電子回路を備えた小さな電気接続箱(J/B)1を形成することができる。このJ/B1によれば、同図(c)に示すように、例えば外部に露出した接続端子14の端子部14aに、この端子部14aと嵌合する接続端子(図示せず)が先端に取り付けられた電線20に備えられたコネクタ22を、接続端子同士が嵌合するように取り付けることにより、外部の他の電子回路と電源分配回路10とを簡単に接続することができると共に、外部の他の電子回路と電源分配回路10に備えられた電子回路とを接続することも可能となる。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明の電源分配回路によれば、電源分配回路を構成するフレキシブルプリント基板に、被接続部材と接続される接続端子と電子回路を構成する電子部品とを実装したため、電源分配回路と電子回路とを接続するための部品を削減し接続点を無くすことができる。これにより、部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができる。また、部品点数が少なくなるため、電源分配回路全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【0018】
また、この発明の電気接続箱によれば、電気接続箱の部品点数を少なくして部品コストを抑えると共に接続信頼性を向上させることができ、電気接続箱全体の軽量化、薄型化及び小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電源分配回路を示す斜視図である。
【図2】同電源分配回路を備えた電気接続箱を示す斜視図である。
【図3】従来のJ/Bの平面図である。
【図4】同J/Bに収容されたバスバーの平面図である。
【図5】図3のVII部分の断面図である。
【図6】図3のVIII部分の断面図である。
【図7】従来のJ/Bと電子回路との接続構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1…J/B、11…FPC、12…ベースフィルム、13…回路部、14…接続端子、14a…端子部、14b…接続部、15…貫通孔、16…電子部品、17…挿通孔、18…筐体、20…電線、22…コネクタ、31…電源分配回路部、32…電子回路部。
Claims (5)
- 被接続部材に電力を分配する、前記被接続部材と接続される接続端子部を有する電源分配回路であって、
前記電源分配回路は、
絶縁フィルム上に導電パターンからなる回路部が形成されたフレキシブルプリント基板と、
このフレキシブルプリント基板に装着されて前記被接続部材と接続される前記接続端子部を構成する接続端子と、
前記回路部に接続されて前記フレキシブルプリント基板に直接実装された電子部品から構成される電子回路とを備えてなる
ことを特徴とする電源分配回路。 - 前記接続端子は、前記フレキシブルプリント基板の回路部に抵抗溶接、超音波溶着、レーザ溶接又は半田付けにより直接接続されていることを特徴とする請求項1記載の電源分配回路。
- 請求項1又は2記載の電源分配回路を筐体の内部に収容してなる電気接続箱。
- 前記接続端子は、前記フレキシブルプリント基板の回路部に抵抗溶接、超音波溶着、レーザ溶接又は半田付けにより直接接続されていることを特徴とする請求項3記載の電気接続箱。
- 前記電源分配回路は、前記接続端子及び電子部品が接続された前記フレキシブルプリント基板を所定箇所で折り返して構成されるものであることを特徴とする請求項3又は4記載の電気接続箱。
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---|---|---|---|
JP2002194551A JP2004040909A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 電源分配回路及びこれを用いた電気接続箱 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2004040909A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010080574A (ja) * | 2008-09-25 | 2010-04-08 | Koyo Electronics Ind Co Ltd | バスバーの接合構造および接合方法 |
KR101201054B1 (ko) | 2011-07-19 | 2012-11-14 | 안혜숙 | 피씨비 타입의 수직형 멀티 전원 분배 장치 |
US11626674B2 (en) | 2019-05-29 | 2023-04-11 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Terminal and flexible board with terminal |
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2002
- 2002-07-03 JP JP2002194551A patent/JP2004040909A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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