JP2004040894A - 電磁アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】可動軸の駆動装置の構造を簡単にして小型化することができる電磁アクチュエータを提供する。
【解決手段】可動軸10の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極(N極、S極)16が交互に並んでいる着磁スリーブ12を有する可動軸10と、磁極16との間に磁力を生じさせる励磁コイル20を可動軸10の軸長方向及び回転方向に並べた固定子と、可動軸10を軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に支持するボールスプライン22とを備え、可動軸10の軸長方向に並んでいる励磁コイル20及び磁極16間に生じた磁力で可動軸10を軸長方向に移動し、可動軸10の回転方向に並んでいる励磁コイル20及び磁極16間に生じた磁力で可動軸10を回転する。
【選択図】 図1
【解決手段】可動軸10の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極(N極、S極)16が交互に並んでいる着磁スリーブ12を有する可動軸10と、磁極16との間に磁力を生じさせる励磁コイル20を可動軸10の軸長方向及び回転方向に並べた固定子と、可動軸10を軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に支持するボールスプライン22とを備え、可動軸10の軸長方向に並んでいる励磁コイル20及び磁極16間に生じた磁力で可動軸10を軸長方向に移動し、可動軸10の回転方向に並んでいる励磁コイル20及び磁極16間に生じた磁力で可動軸10を回転する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動軸を軸長方向に移動及び軸心回りに回転することが可能な電磁アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品実装装置又は半導体製造装置等の装置においては、吸着部を先端に有する可動軸を軸長方向に直進移動させるリニアモータ等のリニア駆動装置を用いて、電子部品をトレイ等からピックアップすると共に基板にマウント(実装)している。また、モータ等の回転駆動装置を用いて、可動軸を軸心回りに回転し、基板にマウントする電子部品の角度を調整している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、可動軸を直進移動するためのリニア駆動装置と、可動軸を回転するための回転駆動装置とが別々に必要であるため、可動軸を駆動(直進移動及び回転)する駆動装置が大型化するという問題がある。
【0004】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、1つの駆動装置で可動軸を直進移動及び回転することにより、可動軸の駆動装置を小型化することができる電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電磁アクチュエータは、複数の磁極を有する磁極部を有する可動軸と、前記磁極との間に磁力を生じさせる複数の励磁コイルを有する固定子とを備えた電磁アクチュエータにおいて、前記可動軸を、軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に支持する支持手段を備え、前記磁極部は、前記可動軸の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極が交互に並んでおり、前記励磁コイルは、前記可動軸の軸長方向及び回転方向に並んでおり、前記可動軸の軸長方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で前記可動軸を軸長方向に移動し、前記可動軸の回転方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で前記可動軸を回転するように構成されていることを特徴とする。
【0006】
このような電磁アクチュエータは、支持手段により、可動軸は、軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に支持されている。また、可動軸の磁極部には、可動軸の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極が交互に並んでおり、固定子には、可動軸の軸長方向及び回転方向に励磁コイルが並んでいる。磁極及び励磁コイルは、例えばマトリクス(matrix)状に並べることが可能である。そのため、可動軸の軸長方向に並んでいる励磁コイルを夫々励磁して、軸長方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で可動軸を軸長方向に移動することができると共に、可動軸の回転方向に並んでいる励磁コイルを夫々励磁して、回転方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で可動軸を軸心回りに回転することができる。磁極及び励磁コイルをマトリクス状に並べた場合、各励磁コイルは、可動軸の軸長方向に並んだ励磁コイル及び回転方向に並んだ励磁コイルの両方として動作することが可能である。1組の磁極部及び励磁コイル群で、可動軸を軸長方向に移動及び軸心回りに回転することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図1〜図4(a)に本発明に係る電磁アクチュエータの例を示す。ここで、図1は電磁アクチュエータの可動軸の例を示す図であり、図2は電磁アクチュエータの例を示す図であり、図3(a)、(b)は電磁アクチュエータのボールスプラインの例を示す図であり、図4は、電磁アクチュエータの磁極及びコイルの位置関係の例を示す図である。
【0008】
電磁アクチュエータは、複数のコイル(励磁コイル)20を内側に有するケース(固定子)24と、ケース24内部に支持され、複数の磁極16を有する着磁スリーブ(磁極部)12を有するシャフト(可動軸)10とを備える。着磁スリーブ12は円筒型形状をしており、図2に示すように、中心軸が同一となるようにシャフト10に固定されている。
【0009】
シャフト10は、ボールスプライン(支持手段)22により、軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に、ケース24内部に支持されている。ボールスプライン22の例を図3(a),(b)に示す。図3(a),(b)には、図1の下段側のボールスプライン22が図示されている。ボールスプライン22は、ケース24に固定される固定部材56と、シャフト10と共に回転する回転部材54と、固定部材56及び回転部材54間の転動自在のボール52によるベアリング機構とを有し、シャフト10及び回転部材54を、固定部材56で回転自在に支持する。
【0010】
また、図3(a),(b)に示すように、ボールスプライン22は、シャフト10の軸長方向に形成されたボール溝14及び回転部材54間の転動自在のボール50によるスライド機構を有し、シャフト10を、回転部材54及び固定部材56で軸長方向に移動自在に支持する。ボール溝14は、シャフト10の外周を3等分して軸長方向に3本形成されている。回転部材54及び固定部材56は、各ボール溝14をボール50により軸長方向に移動自在に支持している。
【0011】
図1に示すように、着磁スリーブ12の表面は、シャフト10の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極(N極、S極)が交互に、マトリックス(matrix)状に着磁されている。ここで、マトリックス状とは、格子の縦横の交点のように、要素を四角形型に並べた状態を意味する。本説明においては、図1に示すように、シャフト10の軸長方向に4段の磁極16が着磁されている。また、図4(a)に示すように、シャフト10の回転方向に8つの磁極(Mi−1〜Mi−8)が等間隔に着磁されている。ここで、Mi−j(j=1〜8)のiは、磁極16の各段(i=1〜4)を表す。
【0012】
ケース24内側のコイル20は、シャフト10の軸長方向及び回転方向に、マトリックス状に配置されている。本説明においては、図1に示すように、シャフト10の軸長方向に3段のコイル20が配置されている。また、図4(a)に示すように、シャフト10の回転方向に9つのコイル(Ci−1〜Ci−9)が等間隔に配置されている。ここで、Ci−j(j=1〜9)のiは、コイル20の各段(i=1〜3)を表す。
【0013】
また、シャフト10の表面には、軸長方向に磁極の極性(N極、S極)が交互に変化する直進磁気スケール30が設けられている。本説明では、図1及び図2に示すように、着磁スリーブ12で囲まれた部分に直進磁気スケール30が設けられている。また、シャフト10の軸長方向への移動位置(直進位置)に応じた検出信号を出力する磁気センサ32が、直進磁気スケール30近傍に位置するようにケース24に固定されている。磁気センサ32から出力される検出信号から、シャフト10の直進位置を検出することができる。
【0014】
また、シャフト10には、回転方向に磁極の極性(N極、S極)が交互に変化する回転磁気スケール40が設けられている。本説明においては、シャフト10と共に回転する回転部材54(ボールスプライン22)に、回転磁気スケール40が設けられている。図3(a)、(b)の例では、回転部材54の図中上方の円周部分に、回転磁気スケール40が設けられている。また、シャフト10の回転角度に応じた検出信号を出力する磁気センサ42が、回転磁気スケール40近傍に位置するようにケース24に固定されている。磁気センサ42から出力される検出信号から、シャフト10の回転角度を検出することができる。
【0015】
各コイル20を励磁して、シャフト10の直進移動及び回転を制御する制御回路の例を図5に示す。本説明においては、電磁アクチュエータは、電子部品実装装置又は半導体製造装置等の装置において、電子部品をトレイ等からピックアップすると共に角度を調整しながら基板上にマウントする際に使用されるものとする。制御回路は、電子部品実装装置又は半導体製造装置内の制御回路等から直進位置指令及び回転角度指令を受取り、受取った直進位置指令及び回転角度指令に従って、シャフト10の直進位置及び回転角度を制御する。
【0016】
制御回路は、上述した直進位置指令及び磁気センサ32で検出した直進位置(検出直進位置)を受付ける手段(図示せず)と、直進位置指令で指示された直進位置及び検出直進位置の差を求める減算器60と、上述した回転角度指令及び磁気センサ42で検出した回転角度(検出回転角度)を受付ける手段(図示せず)と、回転角度指令で指示された回転角度及び検出回転角度の差を求める減算器62と、減算器60及び62で求めた直進位置の差及び回転角度の差が無くなるように、制御の順序(シーケンス)を決定する順序決定部64と、決定した順序に応じたコイル駆動信号を出力するコイル駆動部66と、コイル駆動信号に応じて各コイル20に電流を供給して励磁するスイッチ回路68とを備える。
【0017】
各コイルの励磁の例を図4(b)に示す。図4(b)は、図4(a)に示した磁極Mi−1〜8及びコイルCi−1〜9の位置関係の例を示している。まず、コイルCi−1をS極に励磁し、次にコイルCi−2をN極に励磁し、続いてコイルCi−3をS極に励磁し、以下同様に各コイルを励磁していくことにより、磁極Mi−2はコイルCi−2に引き付けられ、磁極Mi−3はコイルCi−3に引き付けられ、着磁スリーブ12は、図4(b)中の左方向に移動し、シャフト10が回転する。
【0018】
図4(b)の例では、シャフト10の回転について説明したが、シャフト10の直進移動も、同様に行うことができる。これにより、シャフト10の軸長方向に並んだ各コイル20を夫々励磁してシャフト10を軸長方向に移動し、シャフト10の回転方向に並んだ各コイル20を夫々励磁してシャフト10を軸心回りに回転することができる。
【0019】
上述した実施の形態では、着磁スリーブ12に4段×8個の磁極を着磁したが、任意数の磁極を着磁することが可能である。また、コイル20も、3段×9個に限定はされず、任意数のコイルを用いることが可能である。また、本発明の電磁アクチュエータは、電子部品実装装置又は半導体製造装置に限定はされず、可動軸の直進移動及び回転を行う任意の装置に用いることが可能である。
【0020】
また、着磁スリーブ12、直進磁気スケール30、回転磁気スケール40の各磁極は、着磁する以外に、永久磁石等の磁性体を取付けること等が可能である。また、シャフト10の支持は、ボールスプライン22に限定はされず、すべり軸受又はボールベアリング等を用いて、軸長方向へ移動及び軸心回りに回転できるように支持することが可能である。
【0021】
直進磁気スケール30及び磁気センサ32は、直進位置が検出できれば特に限定はされず、例えばスリット状の直進スケール及び光センサ等の任意のセンサを用いた検出システムを用いることが可能である。回転磁気スケール40及び磁気センサ42も同様に、例えばスリット状の回転スケール及び光センサ等の任意のセンサを用いた検出システムを用いることが可能である。
【0022】
光センサを用いて直進位置又は回転角度を検出する場合、コイル20又は磁極16の磁気による影響を受けないため、着磁スリーブ12に直進スケール又は回転スケールを設けることも可能である。また、磁気回転スケール40を、シャフト10表面に設けることも可能である。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、1組の磁極部及び励磁コイル群で、可動軸を軸長方向に移動及び軸心回りに回転することができるため、従来よりも構造が簡単になり、可動軸を駆動する装置を小型化することができる。特に軸心方向の寸法を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁アクチュエータの可動軸の例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る電磁アクチュエータの例を示す図である。
【図3】本発明に係る電磁アクチュエータのボールスプラインの例を示す図である。
【図4】本発明に係る電磁アクチュエータの磁極及びコイルの位置関係の例を示す図である。
【図5】本発明に係る電磁アクチュエータのコイルを励磁する回路の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 シャフト(可動軸)
12 着磁スリーブ(磁極部)
14 ボール溝
16 磁極
20 コイル(励磁コイル)
22 ボールスプライン(支持手段)
24 ケース(固定子)
50,52 ボール
60,62 減算器
64 順序決定部
66 コイル駆動部
68 スイッチ回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動軸を軸長方向に移動及び軸心回りに回転することが可能な電磁アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品実装装置又は半導体製造装置等の装置においては、吸着部を先端に有する可動軸を軸長方向に直進移動させるリニアモータ等のリニア駆動装置を用いて、電子部品をトレイ等からピックアップすると共に基板にマウント(実装)している。また、モータ等の回転駆動装置を用いて、可動軸を軸心回りに回転し、基板にマウントする電子部品の角度を調整している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、可動軸を直進移動するためのリニア駆動装置と、可動軸を回転するための回転駆動装置とが別々に必要であるため、可動軸を駆動(直進移動及び回転)する駆動装置が大型化するという問題がある。
【0004】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、1つの駆動装置で可動軸を直進移動及び回転することにより、可動軸の駆動装置を小型化することができる電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電磁アクチュエータは、複数の磁極を有する磁極部を有する可動軸と、前記磁極との間に磁力を生じさせる複数の励磁コイルを有する固定子とを備えた電磁アクチュエータにおいて、前記可動軸を、軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に支持する支持手段を備え、前記磁極部は、前記可動軸の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極が交互に並んでおり、前記励磁コイルは、前記可動軸の軸長方向及び回転方向に並んでおり、前記可動軸の軸長方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で前記可動軸を軸長方向に移動し、前記可動軸の回転方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で前記可動軸を回転するように構成されていることを特徴とする。
【0006】
このような電磁アクチュエータは、支持手段により、可動軸は、軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に支持されている。また、可動軸の磁極部には、可動軸の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極が交互に並んでおり、固定子には、可動軸の軸長方向及び回転方向に励磁コイルが並んでいる。磁極及び励磁コイルは、例えばマトリクス(matrix)状に並べることが可能である。そのため、可動軸の軸長方向に並んでいる励磁コイルを夫々励磁して、軸長方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で可動軸を軸長方向に移動することができると共に、可動軸の回転方向に並んでいる励磁コイルを夫々励磁して、回転方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で可動軸を軸心回りに回転することができる。磁極及び励磁コイルをマトリクス状に並べた場合、各励磁コイルは、可動軸の軸長方向に並んだ励磁コイル及び回転方向に並んだ励磁コイルの両方として動作することが可能である。1組の磁極部及び励磁コイル群で、可動軸を軸長方向に移動及び軸心回りに回転することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図1〜図4(a)に本発明に係る電磁アクチュエータの例を示す。ここで、図1は電磁アクチュエータの可動軸の例を示す図であり、図2は電磁アクチュエータの例を示す図であり、図3(a)、(b)は電磁アクチュエータのボールスプラインの例を示す図であり、図4は、電磁アクチュエータの磁極及びコイルの位置関係の例を示す図である。
【0008】
電磁アクチュエータは、複数のコイル(励磁コイル)20を内側に有するケース(固定子)24と、ケース24内部に支持され、複数の磁極16を有する着磁スリーブ(磁極部)12を有するシャフト(可動軸)10とを備える。着磁スリーブ12は円筒型形状をしており、図2に示すように、中心軸が同一となるようにシャフト10に固定されている。
【0009】
シャフト10は、ボールスプライン(支持手段)22により、軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に、ケース24内部に支持されている。ボールスプライン22の例を図3(a),(b)に示す。図3(a),(b)には、図1の下段側のボールスプライン22が図示されている。ボールスプライン22は、ケース24に固定される固定部材56と、シャフト10と共に回転する回転部材54と、固定部材56及び回転部材54間の転動自在のボール52によるベアリング機構とを有し、シャフト10及び回転部材54を、固定部材56で回転自在に支持する。
【0010】
また、図3(a),(b)に示すように、ボールスプライン22は、シャフト10の軸長方向に形成されたボール溝14及び回転部材54間の転動自在のボール50によるスライド機構を有し、シャフト10を、回転部材54及び固定部材56で軸長方向に移動自在に支持する。ボール溝14は、シャフト10の外周を3等分して軸長方向に3本形成されている。回転部材54及び固定部材56は、各ボール溝14をボール50により軸長方向に移動自在に支持している。
【0011】
図1に示すように、着磁スリーブ12の表面は、シャフト10の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極(N極、S極)が交互に、マトリックス(matrix)状に着磁されている。ここで、マトリックス状とは、格子の縦横の交点のように、要素を四角形型に並べた状態を意味する。本説明においては、図1に示すように、シャフト10の軸長方向に4段の磁極16が着磁されている。また、図4(a)に示すように、シャフト10の回転方向に8つの磁極(Mi−1〜Mi−8)が等間隔に着磁されている。ここで、Mi−j(j=1〜8)のiは、磁極16の各段(i=1〜4)を表す。
【0012】
ケース24内側のコイル20は、シャフト10の軸長方向及び回転方向に、マトリックス状に配置されている。本説明においては、図1に示すように、シャフト10の軸長方向に3段のコイル20が配置されている。また、図4(a)に示すように、シャフト10の回転方向に9つのコイル(Ci−1〜Ci−9)が等間隔に配置されている。ここで、Ci−j(j=1〜9)のiは、コイル20の各段(i=1〜3)を表す。
【0013】
また、シャフト10の表面には、軸長方向に磁極の極性(N極、S極)が交互に変化する直進磁気スケール30が設けられている。本説明では、図1及び図2に示すように、着磁スリーブ12で囲まれた部分に直進磁気スケール30が設けられている。また、シャフト10の軸長方向への移動位置(直進位置)に応じた検出信号を出力する磁気センサ32が、直進磁気スケール30近傍に位置するようにケース24に固定されている。磁気センサ32から出力される検出信号から、シャフト10の直進位置を検出することができる。
【0014】
また、シャフト10には、回転方向に磁極の極性(N極、S極)が交互に変化する回転磁気スケール40が設けられている。本説明においては、シャフト10と共に回転する回転部材54(ボールスプライン22)に、回転磁気スケール40が設けられている。図3(a)、(b)の例では、回転部材54の図中上方の円周部分に、回転磁気スケール40が設けられている。また、シャフト10の回転角度に応じた検出信号を出力する磁気センサ42が、回転磁気スケール40近傍に位置するようにケース24に固定されている。磁気センサ42から出力される検出信号から、シャフト10の回転角度を検出することができる。
【0015】
各コイル20を励磁して、シャフト10の直進移動及び回転を制御する制御回路の例を図5に示す。本説明においては、電磁アクチュエータは、電子部品実装装置又は半導体製造装置等の装置において、電子部品をトレイ等からピックアップすると共に角度を調整しながら基板上にマウントする際に使用されるものとする。制御回路は、電子部品実装装置又は半導体製造装置内の制御回路等から直進位置指令及び回転角度指令を受取り、受取った直進位置指令及び回転角度指令に従って、シャフト10の直進位置及び回転角度を制御する。
【0016】
制御回路は、上述した直進位置指令及び磁気センサ32で検出した直進位置(検出直進位置)を受付ける手段(図示せず)と、直進位置指令で指示された直進位置及び検出直進位置の差を求める減算器60と、上述した回転角度指令及び磁気センサ42で検出した回転角度(検出回転角度)を受付ける手段(図示せず)と、回転角度指令で指示された回転角度及び検出回転角度の差を求める減算器62と、減算器60及び62で求めた直進位置の差及び回転角度の差が無くなるように、制御の順序(シーケンス)を決定する順序決定部64と、決定した順序に応じたコイル駆動信号を出力するコイル駆動部66と、コイル駆動信号に応じて各コイル20に電流を供給して励磁するスイッチ回路68とを備える。
【0017】
各コイルの励磁の例を図4(b)に示す。図4(b)は、図4(a)に示した磁極Mi−1〜8及びコイルCi−1〜9の位置関係の例を示している。まず、コイルCi−1をS極に励磁し、次にコイルCi−2をN極に励磁し、続いてコイルCi−3をS極に励磁し、以下同様に各コイルを励磁していくことにより、磁極Mi−2はコイルCi−2に引き付けられ、磁極Mi−3はコイルCi−3に引き付けられ、着磁スリーブ12は、図4(b)中の左方向に移動し、シャフト10が回転する。
【0018】
図4(b)の例では、シャフト10の回転について説明したが、シャフト10の直進移動も、同様に行うことができる。これにより、シャフト10の軸長方向に並んだ各コイル20を夫々励磁してシャフト10を軸長方向に移動し、シャフト10の回転方向に並んだ各コイル20を夫々励磁してシャフト10を軸心回りに回転することができる。
【0019】
上述した実施の形態では、着磁スリーブ12に4段×8個の磁極を着磁したが、任意数の磁極を着磁することが可能である。また、コイル20も、3段×9個に限定はされず、任意数のコイルを用いることが可能である。また、本発明の電磁アクチュエータは、電子部品実装装置又は半導体製造装置に限定はされず、可動軸の直進移動及び回転を行う任意の装置に用いることが可能である。
【0020】
また、着磁スリーブ12、直進磁気スケール30、回転磁気スケール40の各磁極は、着磁する以外に、永久磁石等の磁性体を取付けること等が可能である。また、シャフト10の支持は、ボールスプライン22に限定はされず、すべり軸受又はボールベアリング等を用いて、軸長方向へ移動及び軸心回りに回転できるように支持することが可能である。
【0021】
直進磁気スケール30及び磁気センサ32は、直進位置が検出できれば特に限定はされず、例えばスリット状の直進スケール及び光センサ等の任意のセンサを用いた検出システムを用いることが可能である。回転磁気スケール40及び磁気センサ42も同様に、例えばスリット状の回転スケール及び光センサ等の任意のセンサを用いた検出システムを用いることが可能である。
【0022】
光センサを用いて直進位置又は回転角度を検出する場合、コイル20又は磁極16の磁気による影響を受けないため、着磁スリーブ12に直進スケール又は回転スケールを設けることも可能である。また、磁気回転スケール40を、シャフト10表面に設けることも可能である。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、1組の磁極部及び励磁コイル群で、可動軸を軸長方向に移動及び軸心回りに回転することができるため、従来よりも構造が簡単になり、可動軸を駆動する装置を小型化することができる。特に軸心方向の寸法を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁アクチュエータの可動軸の例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る電磁アクチュエータの例を示す図である。
【図3】本発明に係る電磁アクチュエータのボールスプラインの例を示す図である。
【図4】本発明に係る電磁アクチュエータの磁極及びコイルの位置関係の例を示す図である。
【図5】本発明に係る電磁アクチュエータのコイルを励磁する回路の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 シャフト(可動軸)
12 着磁スリーブ(磁極部)
14 ボール溝
16 磁極
20 コイル(励磁コイル)
22 ボールスプライン(支持手段)
24 ケース(固定子)
50,52 ボール
60,62 減算器
64 順序決定部
66 コイル駆動部
68 スイッチ回路
Claims (1)
- 複数の磁極を有する磁極部を有する可動軸と、前記磁極との間に磁力を生じさせる複数の励磁コイルを有する固定子とを備えた電磁アクチュエータにおいて、
前記可動軸を、軸長方向に移動自在に且つ軸心回りに回転自在に支持する支持手段を備え、
前記磁極部は、前記可動軸の軸長方向及び回転方向に異なる極性の磁極が交互に並んでおり、
前記励磁コイルは、前記可動軸の軸長方向及び回転方向に並んでおり、
前記可動軸の軸長方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で前記可動軸を軸長方向に移動し、前記可動軸の回転方向に並んでいる励磁コイル及び磁極間に生じた磁力で前記可動軸を回転するように構成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002193836A JP2004040894A (ja) | 2002-07-02 | 2002-07-02 | 電磁アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002193836A JP2004040894A (ja) | 2002-07-02 | 2002-07-02 | 電磁アクチュエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004040894A true JP2004040894A (ja) | 2004-02-05 |
Family
ID=31702707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002193836A Pending JP2004040894A (ja) | 2002-07-02 | 2002-07-02 | 電磁アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004040894A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-07-02 JP JP2002193836A patent/JP2004040894A/ja active Pending
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