JP2004039167A - 単リール型のテープカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】単リール型のテープカートリッジにおいて、塵埃や異物がローディング開口を介してケース内部へ入り込むのを防止し、塵埃などが付着したテープ部品がテープドライブの内部へローディングされるのを解消する。
【解決手段】ケース本体1の隅部にリーダーブロック4を出し入れ操作するためのローディング口5を設け、その内部下壁にテープドライブ側の捕捉ピンPの出入りを許す切欠32を形成する。ローディング口5は、ばね39で閉じ勝手に揺動付勢されたドア6で閉止する。ドア6は、ドア主壁35と翼壁36とを含んで構成する。ドア6を閉じた状態においては、ドア主壁35がローディング口5の周側開口を塞ぎ、翼壁36が切欠32を塞ぐので、ローディング口5の開口の全てをドア6で閉止して、塵埃の侵入を確実に阻止できる。
【選択図】 図1
【解決手段】ケース本体1の隅部にリーダーブロック4を出し入れ操作するためのローディング口5を設け、その内部下壁にテープドライブ側の捕捉ピンPの出入りを許す切欠32を形成する。ローディング口5は、ばね39で閉じ勝手に揺動付勢されたドア6で閉止する。ドア6は、ドア主壁35と翼壁36とを含んで構成する。ドア6を閉じた状態においては、ドア主壁35がローディング口5の周側開口を塞ぎ、翼壁36が切欠32を塞ぐので、ローディング口5の開口の全てをドア6で閉止して、塵埃の侵入を確実に阻止できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケース内部に磁気テープを巻き取るリールが1個収容してある単リール型のテープカートリッジ、なかでもローディング口が揺動開閉できるドアで覆われるテープカートリッジ関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のテープカートリッジは、例えば特開平11−7748号公報に見ることができる。そこでは、ケース本体の前隅に設けたローディング口を、揺動開閉可能に軸支したドアで塞いでいる。ローディング口の内部には、テープをケース外へ引き出し操作するためのリーダーブロックが収容されている。ドアは、ケース本体の隅部周側面を覆う状態で断面L字状に形成してあり、その内面上下にケース本体の上下壁と係合して、ドアを閉じ状態に保持する弾性爪を設けてある。この弾性爪をテープドライブの解除ピンで係合解除操作すると、ドアを開放操作できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、ローディング口がドアで塞がれるようにしたテープカートリッジによれば、ローディング口から異物や塵埃がケース本体内へ入り込むのをよく防止できる。しかし、ドアを閉じた状態において、ローディング口の上面は上ケースの上壁で覆われているものの、ローディング口の下面は、リーダーブロックを捕捉する必要上、開口状態のままになっている。そのため、ローディング口の底開口から異物や塵埃がケース本体内へ入り込みやすく、この点に改良の余地があった。
【0004】
ローディング口内へ入り込んでリーダーブロックやリーダーテープに付着した塵埃は、いずれテープドライブ内へ引き込まれてローディング機構や磁気ヘッドに付着し故障の原因となる。また、テープカートリッジが落下衝撃を受けるような場合に、リーダーブロックが所定の待機位置から脱落し、先の底開口からケース外に臨んでいることがあり、そのことに気付かないまま使用すると、テープドライブのローディング機構が故障するおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、ドアを閉じた状態において、ローディング口の周側面はもちろんのこと、上下の開口や切欠を確実に閉止し、収納保存時や仮置き状態においてローディング口から異物や塵埃がケース本体内へ入り込むのを確実に防止できる単リール型のテープカートリッジを提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、不使用状態のリーダーブロックを確実に保持固定でき、従ってテープカートリッジが落下衝撃を受けるような場合にも、リーダーブロックが所定の待機位置からずれ動いたり、あるいは脱落したりするのを解消できる単リール型のテープカートリッジを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のテープカートリッジでは、図1に示すごとくケース本体1の隅部に、テープ3の繰り出し端に固定したリーダーブロック4を出し入れ操作するためのローディング口5が設けられている。ローディング口5は、ケース本体1に開閉可能に軸支されて、ばね39で閉じ勝手に揺動付勢されたドア6で閉止することができる。ローディング口5に臨むケース本体1の少なくとも下壁には、テープドライブ側の捕捉ピンPの出入りを許す切欠32が形成されている。そのうえで、ドア6は、ローディング口5の周側開口を覆うドア主壁35と、切欠32を塞ぐ翼壁36とを含んでいる。
【0008】
具体的には、ローディング口5に臨むケース本体1の上下壁に、それぞれ不使用時のリーダーブロック4を所定の待機姿勢に位置保持する受座28と、リーダーブロック4を係止保持する弾性腕29とが設けられている。
【0009】
ドア主壁35の内面には、前記受座28と協同してリーダーブロック4を保持固定する押え突起45が設けられている。
【0010】
【発明の作用効果】
本発明では、ケース本体1に設けたローディング口5が、ばね39で閉じ勝手に揺動付勢したドア6で閉止されるので、不使用状態においてローディング口5はドア6で確実に閉じておくことができる。しかも、ドア6がドア主壁35と翼壁36とを含んでいるので、ローディング口5の周側開口をドア主壁35で閉止し、さらにテープドライブ側の捕捉ピンPの出入りを許すために設けた切欠32を翼壁36で閉止して、不使用状態におけるローディング口5に臨む開口の全てを塞いでおくことができる。従って、異物や塵埃がローディング口5を介してケース内へ侵入するのを確実に防止でき、リーダーブロック4やテープ3に塵埃が付着した状態のままでテープカートリッジが使用に供されるのを一掃できる。
【0011】
ローディング口5に臨むケース本体1の上下壁に、それぞれ受座28と弾性腕29とを設けて、不使用時のリーダーブロック4を受座28で所定の待機姿勢に位置保持し、さらに弾性腕29で係止保持すると、テープカートリッジが床面に落下して衝撃を受けるような場合にも、リーダーブロック4が所定の待機位置からずれ動いたり、あるいは脱落したりするのを防止して、リーダーブロック4を常に適正な待機姿勢に保持し続けることができる。
【0012】
ドア主壁35の内面に、受座28と協同してリーダーブロック4を保持固定する押え突起45が設けられているテープカートリッジによれば、押え突起45によってリーダーブロック4がドア6側へ倒れこむのを阻止できるので、落下衝撃などによるリーダーブロック4のずれ動きや脱落をさらに確実に解消できる。更に、外部からの衝撃をうけてドア6が開きかけたとしても、外力の開放と同時にドア6をばね39で閉じ状態に復帰させ、同時に押え突起45でリーダーブロック4を待機位置へ押し戻し操作できる。
【0013】
【実施例】
図1ないし図6は本発明に係る単リール型のテープカートリッジの実施例を示す。図2において磁気テープカートリッジは、上下ケース1a・1bを接合してなる角箱状のケース本体1の内部に一個のリール2を収容してあり、このリール2にテープ3が巻装されている。テープ3の繰り出し端には、テープ3を引き出し操作するリーダーブロック4を固定してある。このリーダーブロック4を出し入れするために、ケース本体1の前部左隅にローディング口5が開口しており、このローディング開口5は揺動自在なドア6で開閉できる。
【0014】
図3においてリール2は、テープ3を巻き取るためのボスが一体に設けてある下フランジ10と、ボスの上端に溶着した上フランジ11とからなる。不使用時のリール2の遊動を規制してテープたるみを防ぐために、前記ボスの底壁と上ケース1aとの間には不使用時のリールの遊転を阻止するリールロック機構を有する。
【0015】
リールロック機構は、ボスの底壁周縁寄りに設けた第1ギヤ12と、第1ギヤ12に噛み合うロック体13と、ロック体13を押し下げ付勢する圧縮コイル形のばね14と、上ケース1aの内面から一体に突設されてロック体13のボス部15に嵌係合する断面非円形のロック軸16とからなる。
【0016】
ロック体13は円盤状のベース部を有し、ベース部の下面周縁に第1ギヤ12と係合する第2ギヤ17を周回状に形成し、ベース部の下面中央にはテープドライブの駆動軸で突き上げられる座部18が突設されている。ボス部15は断面長円状の筒壁からなる。ロック軸16をボス部15内に嵌合することにより、ロック体13を上下スライドは自在であるが、周方向へは回転不能に保持できる。
【0017】
テープドライブの駆動軸の回転動力を受け継ぐために、リール2のボス底壁の下面周縁にはギヤ歯20を設け、ギヤ歯20の内側に前記磁石で吸着される吸着板21が設けられている。ボス底壁の中央には、先のロック体13をばね14に抗して押し上げ操作する、ロック解除ピン用の挿入口22が上下貫通状に設けてある。
【0018】
リーダーブロック4は、突端寄りにテープドライブの捕捉ピンP(図1参照)を係合連結するための連結溝24が設けられた長方形状のプラスチック成形品からなり、その基端部寄りにはテープ3の繰り出し端がピン25で固定してある。
【0019】
図2においてローディング口5は、ケース本体1の前壁の隅寄り部に開口してあり、その左右端がケース側壁26とケース前壁27とで区切られている。不使用時のリーダーブロック4を待機姿勢に位置保持するために、ローディング口5に臨むケース本体1の上下壁には、それぞれ受座28と、リーダーブロック4を係止保持する弾性腕29とを設ける。
【0020】
図1において受座28は、ケース本体1の上下壁の内面に設けられて直交するリブ28a・28bでL字状に形成してあり、想像線で示すようにリーダーブロック4の隣接する短辺部と長辺部の上下端を受け止める。
【0021】
弾性腕29はケース本体1の上下壁にU字状の溝をくりぬいて片持ち梁状に形成してあり、その遊端寄りにリーダーブロック4の側縁に接する部分球面状の突起30を設けてある。リーダーブロック4を受座28から出し入れするとき、弾性腕29は上下壁の厚み方向に弾性変形してリーダーブロック4の通過を許す。
【0022】
受座28に臨むケース本体1の下壁には、テープドライブの捕捉ピンPの出入りを許す切欠32が形成されている。この切欠32はローディング口5の下壁前縁からケース内部へ向かってV字状に形成してあり、リーダーブロック4を受座28で待機姿勢に位置保持した状態において、連結溝24の真下に切欠32の奥端が位置する。図4に示すようにケース本体1の上壁にも同様の切欠33を設けてある。
【0023】
図1および図4においてドア6は、ローディング口5の前面開口(周側開口)を覆うドア主壁35と、ドア主壁35の先端上下に張り出し形成されて先の切欠32・33を塞ぐ上下一対の翼壁36とを一体に備えている。
【0024】
ドア主壁35の基端の上下に舌片37を設け、この舌片37を上ケース1aに設けた支軸38で軸支することにより、ドア6の全体が揺動開閉自在に支持され、支軸38に外嵌する捻りコイル形のばね39で閉じ勝手に付勢してある。ばね39の両端のばね腕は、それぞれドア主壁35の内面とケース側壁26の外面とに当てがう。支軸38の下端は下ケース1bに設けたボス40で受け止める。
【0025】
ドア6を閉じた状態において、上下の翼壁36と切欠32・33の接合隙間を介して塵埃が入り込む可能性がある。このような塵埃の侵入を防ぐために、図5に示すように翼壁36の周縁内面に段違い状の接合面42を設け、切欠32・33に先の接合面42を受け止める受面43が設けられている。
【0026】
上記構成のテープカートリッジによれば、ドア6を閉じた状態においてローディング口5の前面開口をドア主壁35で閉止でき、上下の切欠32・33のそれぞれを翼壁36で閉止できるので、テープカートリッジを保管し、あるいは仮置きした状態において、塵埃がローディング口5を介してケース内部に入り込む余地はない。従って、ケース内に収容された部品などへの塵埃の付着や体積を確実に防止できる。
【0027】
また、図6に示すように不使用時のリーダーブロック4を受座28で受け止めて待機姿勢に位置保持したうえで、その側縁上下を弾性腕29で係止保持するので、テープカートリッジが床面へ落下して大きな衝撃を受ける場合にても、リーダーブロック4が待機位置からずれ動くのをよく防止できる。リーダーブロック4が所定の待機位置からずれ動くことがあったとしても、ローディング口5に臨む全ての開口がドア6で塞いであるので、リーダーブロック4が待機位置から横倒し状に脱落するのを防止できる。
【0028】
図7は本発明の別実施例を示す。そこではドア主壁35の内面に押え突起45を設け、ドア6を閉じた状態において押え突起45の突端がリーダーブロック4の外側面に外接することにより、押え突起45と受座28とが協同してリーダーブロック4を保持固定できるようにしてある。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0029】
上記以外にローディング口5は、ケース本体1のケース側壁26からケース前壁27にわたって開口することができ、その場合にはドア主壁35を断面L字状に形成して、ローディング口5の側面および前面の周側開口をドア6で覆うことができる。上ケース1aの側の切欠33は省略してもよく、その場合のドア6は下側の翼壁36を備えているだけでよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローディング開口の周辺構造を示す横断平面図である。
【図2】テープカートリッジの内部平面図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】ローディング開口の周辺構造を示す分解斜視図である。
【図5】図2におけるB−B線断面図である。
【図6】図2におけるC−C線断面図である。
【図7】ドアの別実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケース本体
3 テープ
4 リーダーブロック
5 ローディング口
6 ドア
28 受座
29 弾性腕
32 切欠
35 ドア主壁
36 翼壁
39 ばね
45 押え突起
P 捕捉ピン
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケース内部に磁気テープを巻き取るリールが1個収容してある単リール型のテープカートリッジ、なかでもローディング口が揺動開閉できるドアで覆われるテープカートリッジ関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のテープカートリッジは、例えば特開平11−7748号公報に見ることができる。そこでは、ケース本体の前隅に設けたローディング口を、揺動開閉可能に軸支したドアで塞いでいる。ローディング口の内部には、テープをケース外へ引き出し操作するためのリーダーブロックが収容されている。ドアは、ケース本体の隅部周側面を覆う状態で断面L字状に形成してあり、その内面上下にケース本体の上下壁と係合して、ドアを閉じ状態に保持する弾性爪を設けてある。この弾性爪をテープドライブの解除ピンで係合解除操作すると、ドアを開放操作できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、ローディング口がドアで塞がれるようにしたテープカートリッジによれば、ローディング口から異物や塵埃がケース本体内へ入り込むのをよく防止できる。しかし、ドアを閉じた状態において、ローディング口の上面は上ケースの上壁で覆われているものの、ローディング口の下面は、リーダーブロックを捕捉する必要上、開口状態のままになっている。そのため、ローディング口の底開口から異物や塵埃がケース本体内へ入り込みやすく、この点に改良の余地があった。
【0004】
ローディング口内へ入り込んでリーダーブロックやリーダーテープに付着した塵埃は、いずれテープドライブ内へ引き込まれてローディング機構や磁気ヘッドに付着し故障の原因となる。また、テープカートリッジが落下衝撃を受けるような場合に、リーダーブロックが所定の待機位置から脱落し、先の底開口からケース外に臨んでいることがあり、そのことに気付かないまま使用すると、テープドライブのローディング機構が故障するおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、ドアを閉じた状態において、ローディング口の周側面はもちろんのこと、上下の開口や切欠を確実に閉止し、収納保存時や仮置き状態においてローディング口から異物や塵埃がケース本体内へ入り込むのを確実に防止できる単リール型のテープカートリッジを提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、不使用状態のリーダーブロックを確実に保持固定でき、従ってテープカートリッジが落下衝撃を受けるような場合にも、リーダーブロックが所定の待機位置からずれ動いたり、あるいは脱落したりするのを解消できる単リール型のテープカートリッジを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のテープカートリッジでは、図1に示すごとくケース本体1の隅部に、テープ3の繰り出し端に固定したリーダーブロック4を出し入れ操作するためのローディング口5が設けられている。ローディング口5は、ケース本体1に開閉可能に軸支されて、ばね39で閉じ勝手に揺動付勢されたドア6で閉止することができる。ローディング口5に臨むケース本体1の少なくとも下壁には、テープドライブ側の捕捉ピンPの出入りを許す切欠32が形成されている。そのうえで、ドア6は、ローディング口5の周側開口を覆うドア主壁35と、切欠32を塞ぐ翼壁36とを含んでいる。
【0008】
具体的には、ローディング口5に臨むケース本体1の上下壁に、それぞれ不使用時のリーダーブロック4を所定の待機姿勢に位置保持する受座28と、リーダーブロック4を係止保持する弾性腕29とが設けられている。
【0009】
ドア主壁35の内面には、前記受座28と協同してリーダーブロック4を保持固定する押え突起45が設けられている。
【0010】
【発明の作用効果】
本発明では、ケース本体1に設けたローディング口5が、ばね39で閉じ勝手に揺動付勢したドア6で閉止されるので、不使用状態においてローディング口5はドア6で確実に閉じておくことができる。しかも、ドア6がドア主壁35と翼壁36とを含んでいるので、ローディング口5の周側開口をドア主壁35で閉止し、さらにテープドライブ側の捕捉ピンPの出入りを許すために設けた切欠32を翼壁36で閉止して、不使用状態におけるローディング口5に臨む開口の全てを塞いでおくことができる。従って、異物や塵埃がローディング口5を介してケース内へ侵入するのを確実に防止でき、リーダーブロック4やテープ3に塵埃が付着した状態のままでテープカートリッジが使用に供されるのを一掃できる。
【0011】
ローディング口5に臨むケース本体1の上下壁に、それぞれ受座28と弾性腕29とを設けて、不使用時のリーダーブロック4を受座28で所定の待機姿勢に位置保持し、さらに弾性腕29で係止保持すると、テープカートリッジが床面に落下して衝撃を受けるような場合にも、リーダーブロック4が所定の待機位置からずれ動いたり、あるいは脱落したりするのを防止して、リーダーブロック4を常に適正な待機姿勢に保持し続けることができる。
【0012】
ドア主壁35の内面に、受座28と協同してリーダーブロック4を保持固定する押え突起45が設けられているテープカートリッジによれば、押え突起45によってリーダーブロック4がドア6側へ倒れこむのを阻止できるので、落下衝撃などによるリーダーブロック4のずれ動きや脱落をさらに確実に解消できる。更に、外部からの衝撃をうけてドア6が開きかけたとしても、外力の開放と同時にドア6をばね39で閉じ状態に復帰させ、同時に押え突起45でリーダーブロック4を待機位置へ押し戻し操作できる。
【0013】
【実施例】
図1ないし図6は本発明に係る単リール型のテープカートリッジの実施例を示す。図2において磁気テープカートリッジは、上下ケース1a・1bを接合してなる角箱状のケース本体1の内部に一個のリール2を収容してあり、このリール2にテープ3が巻装されている。テープ3の繰り出し端には、テープ3を引き出し操作するリーダーブロック4を固定してある。このリーダーブロック4を出し入れするために、ケース本体1の前部左隅にローディング口5が開口しており、このローディング開口5は揺動自在なドア6で開閉できる。
【0014】
図3においてリール2は、テープ3を巻き取るためのボスが一体に設けてある下フランジ10と、ボスの上端に溶着した上フランジ11とからなる。不使用時のリール2の遊動を規制してテープたるみを防ぐために、前記ボスの底壁と上ケース1aとの間には不使用時のリールの遊転を阻止するリールロック機構を有する。
【0015】
リールロック機構は、ボスの底壁周縁寄りに設けた第1ギヤ12と、第1ギヤ12に噛み合うロック体13と、ロック体13を押し下げ付勢する圧縮コイル形のばね14と、上ケース1aの内面から一体に突設されてロック体13のボス部15に嵌係合する断面非円形のロック軸16とからなる。
【0016】
ロック体13は円盤状のベース部を有し、ベース部の下面周縁に第1ギヤ12と係合する第2ギヤ17を周回状に形成し、ベース部の下面中央にはテープドライブの駆動軸で突き上げられる座部18が突設されている。ボス部15は断面長円状の筒壁からなる。ロック軸16をボス部15内に嵌合することにより、ロック体13を上下スライドは自在であるが、周方向へは回転不能に保持できる。
【0017】
テープドライブの駆動軸の回転動力を受け継ぐために、リール2のボス底壁の下面周縁にはギヤ歯20を設け、ギヤ歯20の内側に前記磁石で吸着される吸着板21が設けられている。ボス底壁の中央には、先のロック体13をばね14に抗して押し上げ操作する、ロック解除ピン用の挿入口22が上下貫通状に設けてある。
【0018】
リーダーブロック4は、突端寄りにテープドライブの捕捉ピンP(図1参照)を係合連結するための連結溝24が設けられた長方形状のプラスチック成形品からなり、その基端部寄りにはテープ3の繰り出し端がピン25で固定してある。
【0019】
図2においてローディング口5は、ケース本体1の前壁の隅寄り部に開口してあり、その左右端がケース側壁26とケース前壁27とで区切られている。不使用時のリーダーブロック4を待機姿勢に位置保持するために、ローディング口5に臨むケース本体1の上下壁には、それぞれ受座28と、リーダーブロック4を係止保持する弾性腕29とを設ける。
【0020】
図1において受座28は、ケース本体1の上下壁の内面に設けられて直交するリブ28a・28bでL字状に形成してあり、想像線で示すようにリーダーブロック4の隣接する短辺部と長辺部の上下端を受け止める。
【0021】
弾性腕29はケース本体1の上下壁にU字状の溝をくりぬいて片持ち梁状に形成してあり、その遊端寄りにリーダーブロック4の側縁に接する部分球面状の突起30を設けてある。リーダーブロック4を受座28から出し入れするとき、弾性腕29は上下壁の厚み方向に弾性変形してリーダーブロック4の通過を許す。
【0022】
受座28に臨むケース本体1の下壁には、テープドライブの捕捉ピンPの出入りを許す切欠32が形成されている。この切欠32はローディング口5の下壁前縁からケース内部へ向かってV字状に形成してあり、リーダーブロック4を受座28で待機姿勢に位置保持した状態において、連結溝24の真下に切欠32の奥端が位置する。図4に示すようにケース本体1の上壁にも同様の切欠33を設けてある。
【0023】
図1および図4においてドア6は、ローディング口5の前面開口(周側開口)を覆うドア主壁35と、ドア主壁35の先端上下に張り出し形成されて先の切欠32・33を塞ぐ上下一対の翼壁36とを一体に備えている。
【0024】
ドア主壁35の基端の上下に舌片37を設け、この舌片37を上ケース1aに設けた支軸38で軸支することにより、ドア6の全体が揺動開閉自在に支持され、支軸38に外嵌する捻りコイル形のばね39で閉じ勝手に付勢してある。ばね39の両端のばね腕は、それぞれドア主壁35の内面とケース側壁26の外面とに当てがう。支軸38の下端は下ケース1bに設けたボス40で受け止める。
【0025】
ドア6を閉じた状態において、上下の翼壁36と切欠32・33の接合隙間を介して塵埃が入り込む可能性がある。このような塵埃の侵入を防ぐために、図5に示すように翼壁36の周縁内面に段違い状の接合面42を設け、切欠32・33に先の接合面42を受け止める受面43が設けられている。
【0026】
上記構成のテープカートリッジによれば、ドア6を閉じた状態においてローディング口5の前面開口をドア主壁35で閉止でき、上下の切欠32・33のそれぞれを翼壁36で閉止できるので、テープカートリッジを保管し、あるいは仮置きした状態において、塵埃がローディング口5を介してケース内部に入り込む余地はない。従って、ケース内に収容された部品などへの塵埃の付着や体積を確実に防止できる。
【0027】
また、図6に示すように不使用時のリーダーブロック4を受座28で受け止めて待機姿勢に位置保持したうえで、その側縁上下を弾性腕29で係止保持するので、テープカートリッジが床面へ落下して大きな衝撃を受ける場合にても、リーダーブロック4が待機位置からずれ動くのをよく防止できる。リーダーブロック4が所定の待機位置からずれ動くことがあったとしても、ローディング口5に臨む全ての開口がドア6で塞いであるので、リーダーブロック4が待機位置から横倒し状に脱落するのを防止できる。
【0028】
図7は本発明の別実施例を示す。そこではドア主壁35の内面に押え突起45を設け、ドア6を閉じた状態において押え突起45の突端がリーダーブロック4の外側面に外接することにより、押え突起45と受座28とが協同してリーダーブロック4を保持固定できるようにしてある。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0029】
上記以外にローディング口5は、ケース本体1のケース側壁26からケース前壁27にわたって開口することができ、その場合にはドア主壁35を断面L字状に形成して、ローディング口5の側面および前面の周側開口をドア6で覆うことができる。上ケース1aの側の切欠33は省略してもよく、その場合のドア6は下側の翼壁36を備えているだけでよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローディング開口の周辺構造を示す横断平面図である。
【図2】テープカートリッジの内部平面図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】ローディング開口の周辺構造を示す分解斜視図である。
【図5】図2におけるB−B線断面図である。
【図6】図2におけるC−C線断面図である。
【図7】ドアの別実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケース本体
3 テープ
4 リーダーブロック
5 ローディング口
6 ドア
28 受座
29 弾性腕
32 切欠
35 ドア主壁
36 翼壁
39 ばね
45 押え突起
P 捕捉ピン
Claims (3)
- ケース本体の隅部に、テープの繰り出し端に固定したリーダーブロックを出し入れ操作するためのローディング口が設けらており、
前記ローディング口は、前記ケース本体に開閉可能に軸支されて、ばねで閉じ勝手に揺動付勢されたドアで閉止することができ、
前記ローディング口に臨むケース本体の少なくとも下壁に、テープドライブ側の捕捉ピンの出入りを許す切欠が形成されており、
前記ドアが、前記ローディング口の周側開口を覆うドア主壁と、前記切欠を塞ぐ翼壁とを含んでいる単リール型のテープカートリッジ。 - 前記ローディング口に臨む前記ケース本体の上下壁に、それぞれ不使用時の前記リーダーブロックを所定の待機姿勢に位置保持する受座と、前記リーダーブロックを係止保持する弾性腕とが設けてある請求項1記載の単リール型のテープカートリッジ。
- 前記ドア主壁の内面に、前記受座と協同して前記リーダーブロックを保持固定する押え突起が設けてある請求項2記載の単リール型のテープカートリッジ。
Priority Applications (1)
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JP2002197490A JP2004039167A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | 単リール型のテープカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=31705248
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1699051A2 (en) * | 2005-03-03 | 2006-09-06 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Recording tape cartridge |
-
2002
- 2002-07-05 JP JP2002197490A patent/JP2004039167A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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EP1699051A2 (en) * | 2005-03-03 | 2006-09-06 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Recording tape cartridge |
JP2006244619A (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-14 | Fuji Photo Film Co Ltd | 記録テープカートリッジ |
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