JP2004038405A - 生産スケジュール作成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産スケジュールをより計算量を小さく抑え、計算時間をより短くして作成する。
【解決手段】スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割し、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶手段に記憶し、この第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを、第2スケジュール区間の生産スケジュールデータを算出に利用する。複数のスケジュール区間の時間幅は、互いに等しく設定される場合と、互いに異なって設定される場合とがある。第2スケジュール区間のおいて、その開始時点で仕掛中のすべてのロットの処理が完了するまでのスケジュールデータを算出することもできる。
【選択図】 図4
【解決手段】スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割し、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶手段に記憶し、この第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを、第2スケジュール区間の生産スケジュールデータを算出に利用する。複数のスケジュール区間の時間幅は、互いに等しく設定される場合と、互いに異なって設定される場合とがある。第2スケジュール区間のおいて、その開始時点で仕掛中のすべてのロットの処理が完了するまでのスケジュールデータを算出することもできる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば半導体装置を生産する生産工程の生産スケジュール作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に半導体装置などの量産品は、ロット毎に、一連の複数の処理装置による処理を行って生産され、その生産工程では、各ロットの仕掛状態データが把握され、その仕掛状態データに基づいて生産スケジュールデータが算出され、この生産スケジュールデータに基づく生産スケジュールにより生産の管理が行なわれる。この生産スケジュールの作成には、通常仕掛状態データ収集する実績データ収集システムおよび生産スケジュール算出処理システムが用いられる。生産スケジュール算出処理システムは、実績データ収集システムからの仕掛状態データを処理して、生産スケジュールデータを作成し、生産スケジュールを表示する。
【0003】
図8は、ある工場、例えば半導体装置を製造する工場の生産工程に関して算出された生産スケジュールを示す従来のガントチャートの例を示す。左欄は装置名を示し、テスタts−1、バーンイン装置bi−a、テスタts−2が上から順に並べられている。ロット17、18、19は、それぞれテスタts−1からバーンイン装置bi−aを経由してテスタts−2で処理される。図8において、ロット17は最初の状態で、テスタts−1の処理を終え、バーンイン装置bi−aの待ち行列にあったロットであり、ロット18は最初の状態でテスタts−1の待ち行列にあったロットである。ロット19はロット18の後に工場の生産工程に到着したロットである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このようなスケジュール作成を作成するには、図8に示すように、最初に図7の工場の仕掛状態データに基づき、期間20についてスケジュールデータを作成する。このスケジュールデータはロット17、18を対象にしたスケジュールデータである。次に時間が経過し、新しいロット19が到着すると、このロット19を追加したスケジュールが作成される。この新たに到着したロット19を追加したスケジュールデータを作成する場合、新たに到着したロット19だけではなく、以前のロット17、18のスケジュールデータをも再度トレースする必要があるため、最初に、ロット17、18のスケジュールを作成した時点まで遡り、結局期間20を含む期間21についてロット17、18、19を対象に、スケジュールを計算し直している。このスケジュールの計算では、時間経過とともにスケジュール期間が長くなって、計算量が増大し、スケジュールデータの算出に時間がかかるという問題がある。
【0005】
また、半導体装置の後工程のように、オフラインの処理装置が多い工場では、処理装置と実績データ収集システムが接続されない場合がある。このような工場において、仕掛状態データを正確に作成するには、各処理装置における各ロットの仕掛状態を人手によって実績データ収集システムに入力し、その仕掛状態データに基づいて生産スケジュール算出処理システムによってスケジュールデータを算出する。このような工場において、期間20を含むさらに長い期間21についてスケジュールを作成する場合には、より多くの人手がかかり、スケジュールにかかる時間がさらに増大する結果になる。実際上は、高い頻度で仕掛状態データを入力するのは困難となるので、多数のロットが順次到着するような状況に対応して、順次正確なスケジュールを行うことができない事態も発生する。
【0006】
この発明は、このような問題を改善するためになされたものであり、計算量を小さく抑えながら、より高い頻度で、正確な生産スケジュールを行うことができる生産スケジュール作成装置を提案するものである。
【0007】
【課題を解決する手段】
この発明による生産スケジュール作成装置は、N(Nは整数)個のロットを、M(Mは整数)台の処理装置で順次処理する生産工程に関する生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置であって、スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割して、その第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、前記第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが、前記第1スケジュール区間に続く第2スケジュール区間の最初の仕掛状態データとして利用されるようになされたものである。
【0008】
また、この発明による生産スケジュール作成装置は、好ましくは、前記M台の処理装置が少なくとも2種類の処理装置を含み、前記生産工程が前記N個のロットのそれぞれをこれらの処理装置で順次処理するようになっていることを特徴とする。
また、この発明による生産スケジュール作成装置は、好ましくは、前記第1および第2のスケジュール区間が、互いに等しい時間幅をもって設定されることを特徴とする。
また、この発明による生産スケジュール作成装置は、好ましくは、前記第1または第2のスケジュール区間が、互いに時間幅の異なる区間として設定されることを特徴とする。
【0009】
さらに、この発明による生産スケジュール作成装置は、複数のロットを、複数台の処理装置で順次処理する生産工程に関する生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置であって、基準時点から所定時間幅の第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、前記第1スケジュール区間に続く第2スケジュール区間のスケジュールデータの算出において、前記第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが利用され、前記第2スケジュール区間の開始時点で仕掛中のすべてのロットの処理が完了するまでのスケジュールデータが算出されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による生産スケジュール作成装置の実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、N(Nは整数)個のロットを、M(Mは整数)台の処理装置によって順次処理する生産工程に関する生産スケジュール作成装置であり、スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割することを特徴とする。
【0011】
図1は、この実施の形態1が対象とする工場、例えば半導体装置を生産する工場における生産設備とその生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置の一例を示す。この工場の生産設備は、複数の、例えば3台の処理装置12、13、14を用いて、複数の、例えば3個のロット9、10、11を処理するように構成されている。処理装置12、14は例えばテスタであり、ts―1およびts―2と略称される。処理装置13は例えばバーンイン装置であり、bi―aと略称される。
【0012】
生産スケジュール作成装置は、実績データ収集システム15と、生産スケジュール算出処理システム16を有する。これらの実績データ収集システム15および生産スケジュール算出処理システム16はともにコンピュータを用いて構成され、それぞれCPU、データ入出力ポート、記憶手段、操作手段、表示手段を備えている。記憶手段は半導体メモリ、ディスクなど各種記憶手段を含み、操作装置はキーボードなどの操作手段を含み、また表示手段は各種ディスプレイを含む。
【0013】
生産スケジュールデータは、生産スケジュール算出処理システム16によって作成される。実績データ収集システム15は、各ロット9、10、11がどの工程で待ち行列中にあるか、また各ロット9、10、11がどの処理装置12、13、14で処理作業中であるか、処理作業中であれば何パーセントの処理が残っているか、または何パーセントの処理が完了しているかなどの実績データを収集する。処理装置12、13、14のいずれかがオフラインの処理装置であれば、その処理装置と実績データ収集システム15が図1にX印で示すように接続されないので、人手によってそれらの実績データを収集し、実績データ収集システム15にその操作手段を用いて手入力する。生産スケジュール算出処理システム16は、そのCPUによって、実績データ収集システム15からの実績データに基づき仕掛状態データを算出し、これに基づいて生産スケジュールデータを算出し、その表示手段などに生産スケジュールを表示する。
【0014】
この発明の実施の形態1では、スケジュールすべき期間が複数のスケジュール区間に時分割されるが、この複数のスケジュール区間は互いに等しい時間幅をもって設定される。すなわち、生産スケジュール算出処理システム16は、そのプログラムによって、互いに等しい複数のスケジュール区間は、スケジュール区間一般にTi(iは整数)で表され、具体的にはT1、T2、T3、・・・で表わされる。図2、図3、図4は、この実施の形態1によって図1に示す工場の生産スケジュールを作成した場合におけるガントチャートを示し、図2は最初のスケジュール区間T1についてのガントチャート11を、また図3はスケジュール区間T1に続く次のスケジュール区間T2についてのガントチャート12を、さらに図4はスケジュール区間T2に続く次のスケジュール区間T3についてのガントチャート13をそれぞれ示す。
【0015】
図2、図3、図4において、左欄には、図1の工場に設置された処理装置12、13、14の装置名が記載される。この装置名は、テスタts−1と、バーンイン装置bi−aと、テスタts−2を含む。複数のロット2、3、4は、それぞれこれらのテスタts−1,バーンイン装置bi−a、テスタts−2で、順次処理されるものとする。また、図2、図3、図4において、右欄には時刻が記載される。この時刻欄には、時点t0、t1、t2、t3が記載される。また、図2、図3、図4のガントチャート11、12、13の下部には、各時点t0、t1、t2、t3における仕掛状態データD0、D1、D2、D3が記載される。併せて、時点t0と時点t1との間の第1スケジュール区間T1、時点t1と時点t2との間の第2スケジュール区間T2、時点t2と時点t3との間の第3スケジュール区間T3が記載される。
【0016】
実施の形態1の生産スケジュール算出処理システム16は、時点t0、t1、t2のそれぞれにおいて図2、図3、図4に示す生産スケジュールデータを作成し、生産スケジュールを表示画面に表示するように、プログラムされている。時点t0では、図2に示す時点t0から時点t1までの第1スケジュール区間T1の生産スケジュールが作成される。同様に時点t1では、図3に示す時点t1から時点t2までの第1スケジュール区間T2の生産スケジュールが作成され、時点t2では、図4に示す時点t2からt3までの第3スケジュール区間T3の生産スケジュールが作成される。言い換えれば、それぞれの時点t0、t1、t2で、次の時点t1、t2、t3までの生産スケジュールが予測計算され、生産スケジュールとして表示される。
【0017】
まず、図2に示す第1スケジュール区間T1についてのガントチャート11について説明する。ロット2、3は、工場にすでに仕掛かっているロットであり、図1のロット9、10に相当する。ロット4は時点t0ではまだ工場に未到着のロットであり、図1のロット11に相当する。さて、スケジュールデータを作成するに当たり、最初の時点t0における仕掛状態データD0を実績データ収集システム15と、加えて必要があれば人手により収集し、実績データ収集システム15に入力する。この仕掛状態データD0は、どのロットがどの処理装置の工程に仕掛かっているか、各処理装置で作業中のロットがあれば、何パーセントの処理が終わっているか、または何パーセントの処理が残っているか、という仕掛情報を含む。時点t0ではロット2がそれぞれテスタts−1の待ち行列にあり、またロット3がテスタts−1の処理を終わって、バーンイン装置bi−aの待ち行列にあるので、それに対応した仕掛状態データD0が収集され、生産スケジュール算出処理システム16に送られる。
【0018】
生産スケジュール算出処理システム16は、そのCPUによって、時点t0から時点t1までのスケジュール区間T1の生産スケジュールデータを算出し、図2のように生産スケジュールを表示する。すなわち、図2のガントチャートにおいて、白く表されたスケジュール区間T1の生産スケジュールデータが算出され、生産スケジュールが表示される。網掛けをしたその他の区間の生産スケジュールは算出されない。
【0019】
スケジュール区間T1の最終時点t1は時点t0から時間T1が経過した時点である。この時点t1では、その時点t1における仕掛状態データD1が実績データ収集システム16から生産スケジュール算出処理システム16に取り込まれ、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶される。この仕掛状態データD1は、次のスケジュール区間T2の生産スケジュールの作成に利用される。
【0020】
次に図3のガントチャートについて説明する。この図3のガントチャートでは、スケジュール区間T1に続く次のスケジュール区間T2の生産スケジュールデータが時点t1において算出される。このスケジュール区間T2の生産スケジュールデータは、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶された時点t1における仕掛状態データD1に基づいて算出される。時点t1における仕掛状態データD1は、ロット2がバーンイン装置bi−aで80パーセントの処理を終了したデータと、ロット3がテスタts−1の処理を終わり、バーンイン装置bi−aの作業待ちにあるデータと、新たに到着したロット4がテスタts−1の作業待ちにあるデータを含む。この仕掛状態データD1に基づき、時点t2までのスケジュール区間T2の生産スケジュールデータが予測算出され、生産スケジュールが図3のように表示される。この図3に白く示すスケジュール区間T2の生産スケジュールデータが算出される場合には、網掛けで示す灰色のその他の区間T1などのスケジュールデータの算出は行なわれない。
【0021】
スケジュール区間T2の最終時点t2は時点t1から時間T2が経過した時点である。この時点t2では、その時点t2における仕掛状態データD2が実績データ収集システム15から生産スケジュール算出処理システム16に取り込まれ、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶される。この仕掛状態データD2は、次のスケジュール区間T3の生産スケジュールの作成に利用される。
【0022】
次に図4のガントチャートについて説明する。この図4のガントチャートでは、スケジュール区間T2に続く次のスケジュール区間T3の生産スケジュールデータが時点t2において算出される。このスケジュール区間T3の生産スケジュールデータは、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶された時点t2における仕掛状態データD2に基づいて算出される。時点t2における仕掛状態データD1は、ロット2がテスタts−2で80パーセントの処理を終了したデータと、ロット3がバーンイン装置bi−aで60パーセントの処理を終了したデータと、さらに新たに到着したロット4がテスタts−1での処理を終了したデータとを含む。この仕掛状態データD2に基づき、時点t3までのスケジュール区間T3の生産スケジュールが予測算出され、図4のように表示される。この図4に白く示すスケジュール区間T3の生産スケジュールが算出される場合には、網掛けで示す灰色のその他の区間T1、T2などのスケジュールの算出は行なわれない。
【0023】
スケジュール区間T3の最終時点t3は時点t2から時間T3が経過した時点である。この時点t3では、その時点t3における仕掛状態データD3が実績データ収集システム15から生産スケジュール算出処理システム16に取り込まれ、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶される。この仕掛状態データD3は、次のスケジュール区間T4の生産スケジュールの作成に利用され、以降は順次スケジュールした前のスケジュール区間の最終の仕掛状態データを次の生産スケジュールデータの算出において利用しながら、順次スケジュールデータの算出が行なわれる。
【0024】
図5は実施の形態1による生産スケジュール作成方法を示すフローチャートである。図5において、ステップS1は、最初に生産スケジュールを作成する時点t0で仕掛状態を入力するステップであり、次のステップS2は生産スケジュール作成時点t0、t1、t2、t3から所定時間後のスケジュール区間Tiの生産スケジュールデータを算出するステップであり、ステップS3はスケジュール区間Tiの最終の仕掛状態データを記憶するステップである。ステップS4は、区間Tiが経過したかどうかを判断するステップであり、その判断の結果がYesならばステップS2に返って、区間Tiのiに1を加える、すなわちi=i+1とする。また判断の結果がNoならば、ステップS4に返る。
【0025】
以上のように実施の形態1のように、スケジュール期間を複数のスケジュール区間に時分割し、各スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶手段に記憶して、次のスケジュール区間のスケジュールデータの算出に利用することにより、スケジュール計算量を小さく抑えながら、より短い時間でスケジュールデータの算出を行うことができる。
特に実績を高い頻度で取得することが困難なオフラインの処理装置の多い工場などで、前に作成したスケジュール通り作業をしていれば、その作業の途中における次のスケジュール区間で、再度仕掛状態を収集する人手も不要のまま、次のスケジュールも正確に作成することもできる。
【0026】
実施の形態2.
この実施の形態も、この発明による生産スケジュール作成装置の実施の形態である。実施の形態1では、各スケジュール区間Tiは互いに等しい時間幅をもって設定されたが、この実施の形態2では、各スケジュール区間の時間幅は任意に設定され、互いに異なる時間幅に設定される。具体的には、生産スケジュール算出処理システム16が、各スケジュール区間Tiを互いに異なる時間幅に設定するようプログラムされる。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
【0027】
この実施の形態2でも、実施の形態1と同様に、前のスケジュール区間の最終の仕掛状態データが、次のスケジュール区間のスケジュールデータの作成に利用されるので、同様の効果がある。
【0028】
また、処理装置の故障、ロットの到着に伴い、スケジュール区間Tiの途中で再スケジュールする場合にも、結果として、異なる時間幅のスケジュール区間が設定されるが、この場合にも、前のスケジュールからその再スケジュールの時点における仕掛状態データを算出し、それを利用して再スケジュール時点以降のスケジュールデータの算出を行なうようにすることにより、同様の効果がある。
【0029】
実施の形態3.
この実施の形態も、この発明による生産スケジュール作成装置の実施の形態である。実施の形態1は各スケジュール区間Tiについて順次スケジュールを算出するようにするものであるが、この実施の形態3はあるスケジュール時点で、仕掛中のすべてのロットの処理が終了するまでの区間のスケジュールデータの算出を行なうものである。
【0030】
図6は実施の形態3によるガントチャート14を示す。この生産スケジュールでは、スケジュール区間T1が終了した時点t1において、仕掛中のすべてのロットの作業が完了するまでの区間Taの生産スケジュールデータを作成する。時点t1では、ロット2がバーンイン装置bi−aで80パーセントの処理を終了し、ロット3がテスタts−1での作業を終了し、またロット4が新たにテスタts−1の作業待ちに加わった時点であり、すでにt0からt1までのスケジュール区間T1についてのスケジュールデータが作成され、またこのスケジュール区間T1の最終の仕掛状態データD1が生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶された状態にある。この実施の形態3では、時点t1において、時点t1における仕掛状態データD1を利用して、時点t1で仕掛中のすべてのロット2、3、4の処理が完了するまでの期間Taの生産スケジュールデータが算出され、生産スケジュールが表示される。
【0031】
この実施の形態3でも、スケジュール区間Taにおけるスケジュールデータの算出時には、前の区間T1のスケジュールデータは計算されないので、計算量が小さくでき、計算時間をより短くできる。また、この実施の形態3では、仕掛かっているすべてのロットの作業が完了する完了時刻が知ることができるという効果もある。
【0032】
図7は、実施の形態3による生産スケジュール方法を示すフローチャートである。図7のステップS5は、スケジュールする時点において仕掛中のすべてのロットの作業が完了するまでのスケジュールデータを算出するステップである。次のステップS6は、スケジュールする時点が再スケジュールをしたい時点かどうかが判断される。これは、例えば図6の時点t2で再スケジュールをするかどうかを判断する場合に相当する。この判断の結果がYesならば、ステップS7に進み、先に計算したスケジュール区間Taのスケジュールから、時点t2における仕掛状態データD2を求め、これがステップS5に返り、時点t2からすべてのロットの作業完了時点taまでの生産スケジュールデータが改めて算出される。ステップS6の判断の結果がNoならば、再びステップS6に戻される。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、この発明の生産スケジュール作成装置は、スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割し、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが第2スケジュール区間の最初の仕掛状態データとして利用されるようになされたものであり、スケジュールデータの計算量を小さく抑え、スケジュールデータの算出時間を短くすることができる。
【0034】
また、この発明の別の生産スケジュール作成装置は、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、第2スケジュール区間の生産スケジュールデータの算出において、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが利用され、第2スケジュール区間の開始時点で仕掛中のすべてのロットの処理が完了するまでのスケジュールデータが算出されることを特徴とするもので、スケジュールデータの計算量を小さく抑え、スケジュールデータの算出時間を短くすることができるとともに、すべてのロットの処理が完了する完了時刻を知ることができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による生産スケジュール作成装置が設置された工場の生産工程を示す斜視図。
【図2】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態1によって作成された生産スケジュールの特に第1スケジュール区間のガントチャート。
【図3】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態1によって作成された生産スケジュールの特に第2スケジュール区間のガントチャート。
【図4】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態1によって作成された生産スケジュールの特に第3スケジュール区間のガントチャート。
【図5】この発明の実施の形態1による生産スケジュール方法を示すフローチャート。
【図6】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態3によって作成された生産スケジュールの特に第2スケジュール区間のガントチャート。
【図7】この発明の実施の形態3による生産スケジュール方法を示すフローチャート。
【図8】従来の生産スケジュールのガントチャート。
【符号の説明】
9、10、11 ロット 12、13、14 処理装置
15 実績データ収集システム 16 生産スケジュール算出処理システム
2、3、4 ロット 11、12、13、14 ガントチャート
T1、T2、T3 スケジュール区間
D0、D1、D2、D3 仕掛状態データ
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば半導体装置を生産する生産工程の生産スケジュール作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に半導体装置などの量産品は、ロット毎に、一連の複数の処理装置による処理を行って生産され、その生産工程では、各ロットの仕掛状態データが把握され、その仕掛状態データに基づいて生産スケジュールデータが算出され、この生産スケジュールデータに基づく生産スケジュールにより生産の管理が行なわれる。この生産スケジュールの作成には、通常仕掛状態データ収集する実績データ収集システムおよび生産スケジュール算出処理システムが用いられる。生産スケジュール算出処理システムは、実績データ収集システムからの仕掛状態データを処理して、生産スケジュールデータを作成し、生産スケジュールを表示する。
【0003】
図8は、ある工場、例えば半導体装置を製造する工場の生産工程に関して算出された生産スケジュールを示す従来のガントチャートの例を示す。左欄は装置名を示し、テスタts−1、バーンイン装置bi−a、テスタts−2が上から順に並べられている。ロット17、18、19は、それぞれテスタts−1からバーンイン装置bi−aを経由してテスタts−2で処理される。図8において、ロット17は最初の状態で、テスタts−1の処理を終え、バーンイン装置bi−aの待ち行列にあったロットであり、ロット18は最初の状態でテスタts−1の待ち行列にあったロットである。ロット19はロット18の後に工場の生産工程に到着したロットである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このようなスケジュール作成を作成するには、図8に示すように、最初に図7の工場の仕掛状態データに基づき、期間20についてスケジュールデータを作成する。このスケジュールデータはロット17、18を対象にしたスケジュールデータである。次に時間が経過し、新しいロット19が到着すると、このロット19を追加したスケジュールが作成される。この新たに到着したロット19を追加したスケジュールデータを作成する場合、新たに到着したロット19だけではなく、以前のロット17、18のスケジュールデータをも再度トレースする必要があるため、最初に、ロット17、18のスケジュールを作成した時点まで遡り、結局期間20を含む期間21についてロット17、18、19を対象に、スケジュールを計算し直している。このスケジュールの計算では、時間経過とともにスケジュール期間が長くなって、計算量が増大し、スケジュールデータの算出に時間がかかるという問題がある。
【0005】
また、半導体装置の後工程のように、オフラインの処理装置が多い工場では、処理装置と実績データ収集システムが接続されない場合がある。このような工場において、仕掛状態データを正確に作成するには、各処理装置における各ロットの仕掛状態を人手によって実績データ収集システムに入力し、その仕掛状態データに基づいて生産スケジュール算出処理システムによってスケジュールデータを算出する。このような工場において、期間20を含むさらに長い期間21についてスケジュールを作成する場合には、より多くの人手がかかり、スケジュールにかかる時間がさらに増大する結果になる。実際上は、高い頻度で仕掛状態データを入力するのは困難となるので、多数のロットが順次到着するような状況に対応して、順次正確なスケジュールを行うことができない事態も発生する。
【0006】
この発明は、このような問題を改善するためになされたものであり、計算量を小さく抑えながら、より高い頻度で、正確な生産スケジュールを行うことができる生産スケジュール作成装置を提案するものである。
【0007】
【課題を解決する手段】
この発明による生産スケジュール作成装置は、N(Nは整数)個のロットを、M(Mは整数)台の処理装置で順次処理する生産工程に関する生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置であって、スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割して、その第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、前記第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが、前記第1スケジュール区間に続く第2スケジュール区間の最初の仕掛状態データとして利用されるようになされたものである。
【0008】
また、この発明による生産スケジュール作成装置は、好ましくは、前記M台の処理装置が少なくとも2種類の処理装置を含み、前記生産工程が前記N個のロットのそれぞれをこれらの処理装置で順次処理するようになっていることを特徴とする。
また、この発明による生産スケジュール作成装置は、好ましくは、前記第1および第2のスケジュール区間が、互いに等しい時間幅をもって設定されることを特徴とする。
また、この発明による生産スケジュール作成装置は、好ましくは、前記第1または第2のスケジュール区間が、互いに時間幅の異なる区間として設定されることを特徴とする。
【0009】
さらに、この発明による生産スケジュール作成装置は、複数のロットを、複数台の処理装置で順次処理する生産工程に関する生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置であって、基準時点から所定時間幅の第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、前記第1スケジュール区間に続く第2スケジュール区間のスケジュールデータの算出において、前記第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが利用され、前記第2スケジュール区間の開始時点で仕掛中のすべてのロットの処理が完了するまでのスケジュールデータが算出されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による生産スケジュール作成装置の実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、N(Nは整数)個のロットを、M(Mは整数)台の処理装置によって順次処理する生産工程に関する生産スケジュール作成装置であり、スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割することを特徴とする。
【0011】
図1は、この実施の形態1が対象とする工場、例えば半導体装置を生産する工場における生産設備とその生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置の一例を示す。この工場の生産設備は、複数の、例えば3台の処理装置12、13、14を用いて、複数の、例えば3個のロット9、10、11を処理するように構成されている。処理装置12、14は例えばテスタであり、ts―1およびts―2と略称される。処理装置13は例えばバーンイン装置であり、bi―aと略称される。
【0012】
生産スケジュール作成装置は、実績データ収集システム15と、生産スケジュール算出処理システム16を有する。これらの実績データ収集システム15および生産スケジュール算出処理システム16はともにコンピュータを用いて構成され、それぞれCPU、データ入出力ポート、記憶手段、操作手段、表示手段を備えている。記憶手段は半導体メモリ、ディスクなど各種記憶手段を含み、操作装置はキーボードなどの操作手段を含み、また表示手段は各種ディスプレイを含む。
【0013】
生産スケジュールデータは、生産スケジュール算出処理システム16によって作成される。実績データ収集システム15は、各ロット9、10、11がどの工程で待ち行列中にあるか、また各ロット9、10、11がどの処理装置12、13、14で処理作業中であるか、処理作業中であれば何パーセントの処理が残っているか、または何パーセントの処理が完了しているかなどの実績データを収集する。処理装置12、13、14のいずれかがオフラインの処理装置であれば、その処理装置と実績データ収集システム15が図1にX印で示すように接続されないので、人手によってそれらの実績データを収集し、実績データ収集システム15にその操作手段を用いて手入力する。生産スケジュール算出処理システム16は、そのCPUによって、実績データ収集システム15からの実績データに基づき仕掛状態データを算出し、これに基づいて生産スケジュールデータを算出し、その表示手段などに生産スケジュールを表示する。
【0014】
この発明の実施の形態1では、スケジュールすべき期間が複数のスケジュール区間に時分割されるが、この複数のスケジュール区間は互いに等しい時間幅をもって設定される。すなわち、生産スケジュール算出処理システム16は、そのプログラムによって、互いに等しい複数のスケジュール区間は、スケジュール区間一般にTi(iは整数)で表され、具体的にはT1、T2、T3、・・・で表わされる。図2、図3、図4は、この実施の形態1によって図1に示す工場の生産スケジュールを作成した場合におけるガントチャートを示し、図2は最初のスケジュール区間T1についてのガントチャート11を、また図3はスケジュール区間T1に続く次のスケジュール区間T2についてのガントチャート12を、さらに図4はスケジュール区間T2に続く次のスケジュール区間T3についてのガントチャート13をそれぞれ示す。
【0015】
図2、図3、図4において、左欄には、図1の工場に設置された処理装置12、13、14の装置名が記載される。この装置名は、テスタts−1と、バーンイン装置bi−aと、テスタts−2を含む。複数のロット2、3、4は、それぞれこれらのテスタts−1,バーンイン装置bi−a、テスタts−2で、順次処理されるものとする。また、図2、図3、図4において、右欄には時刻が記載される。この時刻欄には、時点t0、t1、t2、t3が記載される。また、図2、図3、図4のガントチャート11、12、13の下部には、各時点t0、t1、t2、t3における仕掛状態データD0、D1、D2、D3が記載される。併せて、時点t0と時点t1との間の第1スケジュール区間T1、時点t1と時点t2との間の第2スケジュール区間T2、時点t2と時点t3との間の第3スケジュール区間T3が記載される。
【0016】
実施の形態1の生産スケジュール算出処理システム16は、時点t0、t1、t2のそれぞれにおいて図2、図3、図4に示す生産スケジュールデータを作成し、生産スケジュールを表示画面に表示するように、プログラムされている。時点t0では、図2に示す時点t0から時点t1までの第1スケジュール区間T1の生産スケジュールが作成される。同様に時点t1では、図3に示す時点t1から時点t2までの第1スケジュール区間T2の生産スケジュールが作成され、時点t2では、図4に示す時点t2からt3までの第3スケジュール区間T3の生産スケジュールが作成される。言い換えれば、それぞれの時点t0、t1、t2で、次の時点t1、t2、t3までの生産スケジュールが予測計算され、生産スケジュールとして表示される。
【0017】
まず、図2に示す第1スケジュール区間T1についてのガントチャート11について説明する。ロット2、3は、工場にすでに仕掛かっているロットであり、図1のロット9、10に相当する。ロット4は時点t0ではまだ工場に未到着のロットであり、図1のロット11に相当する。さて、スケジュールデータを作成するに当たり、最初の時点t0における仕掛状態データD0を実績データ収集システム15と、加えて必要があれば人手により収集し、実績データ収集システム15に入力する。この仕掛状態データD0は、どのロットがどの処理装置の工程に仕掛かっているか、各処理装置で作業中のロットがあれば、何パーセントの処理が終わっているか、または何パーセントの処理が残っているか、という仕掛情報を含む。時点t0ではロット2がそれぞれテスタts−1の待ち行列にあり、またロット3がテスタts−1の処理を終わって、バーンイン装置bi−aの待ち行列にあるので、それに対応した仕掛状態データD0が収集され、生産スケジュール算出処理システム16に送られる。
【0018】
生産スケジュール算出処理システム16は、そのCPUによって、時点t0から時点t1までのスケジュール区間T1の生産スケジュールデータを算出し、図2のように生産スケジュールを表示する。すなわち、図2のガントチャートにおいて、白く表されたスケジュール区間T1の生産スケジュールデータが算出され、生産スケジュールが表示される。網掛けをしたその他の区間の生産スケジュールは算出されない。
【0019】
スケジュール区間T1の最終時点t1は時点t0から時間T1が経過した時点である。この時点t1では、その時点t1における仕掛状態データD1が実績データ収集システム16から生産スケジュール算出処理システム16に取り込まれ、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶される。この仕掛状態データD1は、次のスケジュール区間T2の生産スケジュールの作成に利用される。
【0020】
次に図3のガントチャートについて説明する。この図3のガントチャートでは、スケジュール区間T1に続く次のスケジュール区間T2の生産スケジュールデータが時点t1において算出される。このスケジュール区間T2の生産スケジュールデータは、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶された時点t1における仕掛状態データD1に基づいて算出される。時点t1における仕掛状態データD1は、ロット2がバーンイン装置bi−aで80パーセントの処理を終了したデータと、ロット3がテスタts−1の処理を終わり、バーンイン装置bi−aの作業待ちにあるデータと、新たに到着したロット4がテスタts−1の作業待ちにあるデータを含む。この仕掛状態データD1に基づき、時点t2までのスケジュール区間T2の生産スケジュールデータが予測算出され、生産スケジュールが図3のように表示される。この図3に白く示すスケジュール区間T2の生産スケジュールデータが算出される場合には、網掛けで示す灰色のその他の区間T1などのスケジュールデータの算出は行なわれない。
【0021】
スケジュール区間T2の最終時点t2は時点t1から時間T2が経過した時点である。この時点t2では、その時点t2における仕掛状態データD2が実績データ収集システム15から生産スケジュール算出処理システム16に取り込まれ、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶される。この仕掛状態データD2は、次のスケジュール区間T3の生産スケジュールの作成に利用される。
【0022】
次に図4のガントチャートについて説明する。この図4のガントチャートでは、スケジュール区間T2に続く次のスケジュール区間T3の生産スケジュールデータが時点t2において算出される。このスケジュール区間T3の生産スケジュールデータは、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶された時点t2における仕掛状態データD2に基づいて算出される。時点t2における仕掛状態データD1は、ロット2がテスタts−2で80パーセントの処理を終了したデータと、ロット3がバーンイン装置bi−aで60パーセントの処理を終了したデータと、さらに新たに到着したロット4がテスタts−1での処理を終了したデータとを含む。この仕掛状態データD2に基づき、時点t3までのスケジュール区間T3の生産スケジュールが予測算出され、図4のように表示される。この図4に白く示すスケジュール区間T3の生産スケジュールが算出される場合には、網掛けで示す灰色のその他の区間T1、T2などのスケジュールの算出は行なわれない。
【0023】
スケジュール区間T3の最終時点t3は時点t2から時間T3が経過した時点である。この時点t3では、その時点t3における仕掛状態データD3が実績データ収集システム15から生産スケジュール算出処理システム16に取り込まれ、生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶される。この仕掛状態データD3は、次のスケジュール区間T4の生産スケジュールの作成に利用され、以降は順次スケジュールした前のスケジュール区間の最終の仕掛状態データを次の生産スケジュールデータの算出において利用しながら、順次スケジュールデータの算出が行なわれる。
【0024】
図5は実施の形態1による生産スケジュール作成方法を示すフローチャートである。図5において、ステップS1は、最初に生産スケジュールを作成する時点t0で仕掛状態を入力するステップであり、次のステップS2は生産スケジュール作成時点t0、t1、t2、t3から所定時間後のスケジュール区間Tiの生産スケジュールデータを算出するステップであり、ステップS3はスケジュール区間Tiの最終の仕掛状態データを記憶するステップである。ステップS4は、区間Tiが経過したかどうかを判断するステップであり、その判断の結果がYesならばステップS2に返って、区間Tiのiに1を加える、すなわちi=i+1とする。また判断の結果がNoならば、ステップS4に返る。
【0025】
以上のように実施の形態1のように、スケジュール期間を複数のスケジュール区間に時分割し、各スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶手段に記憶して、次のスケジュール区間のスケジュールデータの算出に利用することにより、スケジュール計算量を小さく抑えながら、より短い時間でスケジュールデータの算出を行うことができる。
特に実績を高い頻度で取得することが困難なオフラインの処理装置の多い工場などで、前に作成したスケジュール通り作業をしていれば、その作業の途中における次のスケジュール区間で、再度仕掛状態を収集する人手も不要のまま、次のスケジュールも正確に作成することもできる。
【0026】
実施の形態2.
この実施の形態も、この発明による生産スケジュール作成装置の実施の形態である。実施の形態1では、各スケジュール区間Tiは互いに等しい時間幅をもって設定されたが、この実施の形態2では、各スケジュール区間の時間幅は任意に設定され、互いに異なる時間幅に設定される。具体的には、生産スケジュール算出処理システム16が、各スケジュール区間Tiを互いに異なる時間幅に設定するようプログラムされる。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
【0027】
この実施の形態2でも、実施の形態1と同様に、前のスケジュール区間の最終の仕掛状態データが、次のスケジュール区間のスケジュールデータの作成に利用されるので、同様の効果がある。
【0028】
また、処理装置の故障、ロットの到着に伴い、スケジュール区間Tiの途中で再スケジュールする場合にも、結果として、異なる時間幅のスケジュール区間が設定されるが、この場合にも、前のスケジュールからその再スケジュールの時点における仕掛状態データを算出し、それを利用して再スケジュール時点以降のスケジュールデータの算出を行なうようにすることにより、同様の効果がある。
【0029】
実施の形態3.
この実施の形態も、この発明による生産スケジュール作成装置の実施の形態である。実施の形態1は各スケジュール区間Tiについて順次スケジュールを算出するようにするものであるが、この実施の形態3はあるスケジュール時点で、仕掛中のすべてのロットの処理が終了するまでの区間のスケジュールデータの算出を行なうものである。
【0030】
図6は実施の形態3によるガントチャート14を示す。この生産スケジュールでは、スケジュール区間T1が終了した時点t1において、仕掛中のすべてのロットの作業が完了するまでの区間Taの生産スケジュールデータを作成する。時点t1では、ロット2がバーンイン装置bi−aで80パーセントの処理を終了し、ロット3がテスタts−1での作業を終了し、またロット4が新たにテスタts−1の作業待ちに加わった時点であり、すでにt0からt1までのスケジュール区間T1についてのスケジュールデータが作成され、またこのスケジュール区間T1の最終の仕掛状態データD1が生産スケジュール算出処理システム16の記憶手段に記憶された状態にある。この実施の形態3では、時点t1において、時点t1における仕掛状態データD1を利用して、時点t1で仕掛中のすべてのロット2、3、4の処理が完了するまでの期間Taの生産スケジュールデータが算出され、生産スケジュールが表示される。
【0031】
この実施の形態3でも、スケジュール区間Taにおけるスケジュールデータの算出時には、前の区間T1のスケジュールデータは計算されないので、計算量が小さくでき、計算時間をより短くできる。また、この実施の形態3では、仕掛かっているすべてのロットの作業が完了する完了時刻が知ることができるという効果もある。
【0032】
図7は、実施の形態3による生産スケジュール方法を示すフローチャートである。図7のステップS5は、スケジュールする時点において仕掛中のすべてのロットの作業が完了するまでのスケジュールデータを算出するステップである。次のステップS6は、スケジュールする時点が再スケジュールをしたい時点かどうかが判断される。これは、例えば図6の時点t2で再スケジュールをするかどうかを判断する場合に相当する。この判断の結果がYesならば、ステップS7に進み、先に計算したスケジュール区間Taのスケジュールから、時点t2における仕掛状態データD2を求め、これがステップS5に返り、時点t2からすべてのロットの作業完了時点taまでの生産スケジュールデータが改めて算出される。ステップS6の判断の結果がNoならば、再びステップS6に戻される。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、この発明の生産スケジュール作成装置は、スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割し、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが第2スケジュール区間の最初の仕掛状態データとして利用されるようになされたものであり、スケジュールデータの計算量を小さく抑え、スケジュールデータの算出時間を短くすることができる。
【0034】
また、この発明の別の生産スケジュール作成装置は、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、第2スケジュール区間の生産スケジュールデータの算出において、第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが利用され、第2スケジュール区間の開始時点で仕掛中のすべてのロットの処理が完了するまでのスケジュールデータが算出されることを特徴とするもので、スケジュールデータの計算量を小さく抑え、スケジュールデータの算出時間を短くすることができるとともに、すべてのロットの処理が完了する完了時刻を知ることができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による生産スケジュール作成装置が設置された工場の生産工程を示す斜視図。
【図2】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態1によって作成された生産スケジュールの特に第1スケジュール区間のガントチャート。
【図3】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態1によって作成された生産スケジュールの特に第2スケジュール区間のガントチャート。
【図4】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態1によって作成された生産スケジュールの特に第3スケジュール区間のガントチャート。
【図5】この発明の実施の形態1による生産スケジュール方法を示すフローチャート。
【図6】この発明の生産スケジュール作成装置の実施の形態3によって作成された生産スケジュールの特に第2スケジュール区間のガントチャート。
【図7】この発明の実施の形態3による生産スケジュール方法を示すフローチャート。
【図8】従来の生産スケジュールのガントチャート。
【符号の説明】
9、10、11 ロット 12、13、14 処理装置
15 実績データ収集システム 16 生産スケジュール算出処理システム
2、3、4 ロット 11、12、13、14 ガントチャート
T1、T2、T3 スケジュール区間
D0、D1、D2、D3 仕掛状態データ
Claims (5)
- N(Nは整数)個のロットを、M(Mは整数)台の処理装置で順次処理する生産工程に関する生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置であって、スケジュールすべき期間を複数のスケジュール区間に時分割して、その第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、前記第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが、前記第1スケジュール区間に続く第2スケジュール区間の最初の仕掛状態データとして利用されるようになされた生産スケジュール作成装置。
- 請求項1記載の生産スケジュール作成装置であって、前記M台の処理装置が少なくとも2種類の処理装置を含み、前記生産工程が前記N個のロットのそれぞれをこれらの処理装置で順次処理するようになっていることを特徴とする生産スケジュール作成装置。
- 請求項2記載の生産スケジュール作成装置であって、前記第1および第2のスケジュール区間が、互いに等しい時間幅をもって設定されることを特徴とする生産スケジュール作成装置。
- 請求項2記載の生産スケジュール作成装置であって、前記第1または第2のスケジュール区間が、互いに時間幅の異なる区間として設定されることを特徴とする生産スケジュール作成装置。
- 複数のロットを、複数台の処理装置で順次処理する生産工程に関する生産スケジュールを作成する生産スケジュール作成装置であって、基準時点から所定時間幅の第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データを記憶する記憶手段を備え、前記第1スケジュール区間に続く第2スケジュール区間のスケジュールデータの算出において、前記第1スケジュール区間の最終の仕掛状態データが利用され、前記第2スケジュール区間の開始時点で仕掛中のすべてのロットの処理が完了するまでのスケジュールデータが算出されることを特徴とする生産スケジュール作成装置。
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CN106774196A (zh) * | 2016-11-30 | 2017-05-31 | 京东方科技集团股份有限公司 | 在制品管控方法和在制品管控系统 |
JP2021033729A (ja) * | 2019-08-27 | 2021-03-01 | 株式会社日立製作所 | 情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム |
WO2024090395A1 (ja) * | 2022-10-25 | 2024-05-02 | 京セラ株式会社 | 生産管理装置、生産管理方法、生産管理プログラム、および記録媒体 |
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2002
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CN106774196B (zh) * | 2016-11-30 | 2019-02-15 | 京东方科技集团股份有限公司 | 在制品管控方法和在制品管控系统 |
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