JP2004037943A - 表示装置及びこれを備えた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示装置100は、表示部110と、表示切換部120とを有する。表示切換部120は、表示部110側から観察側に向けて配列された、反射偏光板121、液晶パネル122及び偏光板123を有する。液晶パネル122の制御により、表示切換部を光透過状態と光反射状態のいずれかに切り換えることができる。ここで、液晶パネル122の液晶層122cのΔn・dを0.7μm〜1.7μmの範囲内に設定することにより、着色を低減することができるとともに閾値電圧の上昇を抑制できる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置及びこれを備えた電子機器に係り、特に、表示画面を鏡面状態に切り換えることのできる表示体の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、2つの液晶パネルを重ね合せることによって、通常の表示状態と、鏡面状態とを切換可能に構成した表示装置が知られている。例えば、通常の液晶表示装置と同様の構造を有する表示部の観察側に表示切換部を設けられ、この表示切換部には、表示部の側から順に反射型偏光板、液晶パネル、吸収型偏光板が配置された表示装置がある。この表示装置において、表示切換部の反射型偏光板は、第1の偏光を透過し、この第1の偏光と直交する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、液晶パネルは、第1の偏光を第2の偏光に変化させて透過させる状態と、偏光軸を変化させないで透過させる状態とを切換可能に構成され、吸収型偏光板は、例えば第1の偏光を透過し、第2の偏光を吸収する。表示部は表示切換部に対して第1の偏光を出射し、この第1の偏光によって所定の表示画像が構成される。
【0003】
上記のように構成された表示装置においては、表示切換部の液晶パネルが偏光軸を変化させないで透過させる状態になっていれば、表示部から出射された第1の偏光が反射型偏光板を透過して液晶パネルに入射し、第1の偏光のままで吸収型偏光板を透過して観察されるため、表示部の表示態様を視認することができる(表示状態)。また、液晶パネルが第1の偏光を第2の偏光に変化させて透過させる状態になっていれば、表示部から出射された第1の偏光が反射型偏光板を透過して液晶パネルに入射すると、第2の偏光に変化するので、吸収型偏光板によって吸収され、表示態様は視認されない。このとき、外光が装置に入射すると、外光は吸収型偏光板を透過して第1の偏光となり、液晶パネルを透過することによって第2の偏光になるので、反射型偏光板により反射され、再び液晶パネルを透過することによって第1の偏光に変化し、吸収型偏光板を通過する。したがって、表示面は鏡面状に視認される(ミラー状態)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の表示装置においては、表示状態とミラー状態とのいずれにおいても、表示切換部に設けられた液晶パネルを透過した光を視認することとなるので、表示切換部の液晶パネルの透過特性によって視認態様が定まる。したがって、表示切換部の光学特性によって表示状態とミラー状態のいずれにおいても液晶パネルの波長分散に起因する色付きが発生する場合がある。また、表示状態においては、表示部の観察側に表示切換部の液晶パネルが存在するため、表示部の表示態様の視角特性が悪化するとともに、表示画像に滲みが視認されやすいという問題点もある。このように、従来の表示装置においては、表示部と表示切換部の2重構造に起因する表示品位の低下が避けられない。
【0005】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、表示部と表示切換部とを有する表示装置において、表示切換部の存在に起因する色付き、視野角の狭小化、滲みなどの表示品位の低下を抑制することのできる表示装置の新規な構成を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の表示装置は、所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、前記表示部は、前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、前記透過偏光軸可変手段は、TN型液晶層と、前記TN型液晶層に対して厚さ方向に所定の電界を印加するための電圧印加手段とを含み、前記TN型液晶層は、0.7μm〜1.7(μm)の範囲内のΔn・dを有することを特徴とする。
【0007】
透過偏光軸可変手段がTN型液晶層を含み、TN型液晶層のΔn・dが0.7μm〜1.7μmの範囲内であることにより、表示部によって形成された表示状態やミラー状態の色付きを低減することができるとともに表示を明るくすることができる。また、リターデーション値が小さいことにより、表示画像の滲みも少なくなり、視野角範囲も或る程度確保することができる。
【0008】
この場合に、前記TN型液晶層は、0.9μm〜1.3μmの範囲内のΔn・dを有することが好ましい。この範囲内のΔn・dをTN型液晶層が有することにより、色付きを更に低減でき、より明るい表示が可能になる。特に、ミラー状態における色付きが大きく改善されるため、理想的な鏡面状態を実現できる。
【0009】
次に、本発明の表示装置は、所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、前記表示部は、前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、前記透過偏光軸可変手段は、TN型液晶層と、前記TN型液晶層に対して厚さ方向に所定の電界を印加するための電圧印加手段とを含み、前記TN型液晶層は、0.50μm〜0.65μmの範囲内のΔn・dを有することを特徴とする。
【0010】
透過偏光軸可変手段がTN型液晶層を含み、TN型液晶層のΔn・dが0.50μm〜0.65μmの範囲内であることにより、表示状態やミラー状態において広い視野角を得ることができる。
【0011】
さらに、本発明の表示装置は、所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、前記表示部は、表示用透過偏光軸可変手段を含むとともに前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、前記透過偏光軸可変手段の波長λの光に対する屈折率異方性をΔnm(λ)としたときに前記透過偏光軸可変手段の屈折率異方性の波長分散を表すαm=Δnm(λ=450nm)/Δnm(λ=590nm)と、前記表示用透過偏光軸可変手段の波長λの光に対する屈折率異方性をΔnd(λ)としたときに前記表示用透過偏光軸可変手段の屈折率異方性の波長分散を表すαd=Δnd(λ=450nm)/Δnd(λ=590nm)との比が0.9〜1.1の範囲内であることを特徴とする。
【0012】
表示部の表示用透過偏光軸可変手段の屈折率異方性の波長分散に対する表示切換部の透過偏光軸可変手段の波長分散の比が0.9〜1.1の範囲内であることにより、表示部と表示切換部との間の屈折率異方性の波長分散特性に対する差が低減されるため、表示切換部を設けたことによる表示の明るさの低下を抑制することができるとともに、表示状態の色付きを低減することができる。
【0013】
また、本発明の表示装置は、所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、前記表示部は、前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、前記透過偏光軸可変手段の可視光領域における屈折率異方性Δnmの変動幅は、25℃の値に対して−20〜60℃の範囲内において±8%以下であることを特徴とする。
【0014】
表示装置としての実用的な使用温度範囲は−20〜60℃であり、特に携帯型機器に用いられる場合には60℃を越えると携帯に不向きとなる。Δnmの変化量が8%を越えると、色調、コントラストなどの表示特性が急激に劣化するが、変動幅が25℃の値に対して−20〜60℃の範囲内で±8%以下であることにより、表示切換部の透過率を安定化させることが可能になり、温度変化による透過率の低下を抑制できる。特に、表示特性を維持するためには、±5%以下であることが好ましい。
【0015】
上記各発明において、前記第2の偏光選択手段は、前記一方を透過し、前記他方を吸収する吸収型偏光選択手段であることが好ましい。これによれば、表示状態における第2の偏光手段の表面反射を低減することができるため、表示状態の表示画像の品位をより高めることができる。
【0016】
次に、本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載の表示装置と、前記表示部を制御する表示制御手段と、前記表示切換部を制御する表示切換制御手段とを備えたものである。この表示装置は、上述の如く表示状態とミラー状態とを切り換えることができるため、表示画面を鏡として用いることが可能になることから、携帯電話や携帯型情報端末などの携帯型電子機器として構成されることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る表示装置及び電子機器の実施形態について詳細に説明する。
【0018】
[第1実施形態]
最初に、図1及び図2を参照して本発明に係る第1実施形態について説明する。この実施形態の表示装置100は、表示部110と、表示切換部120とが平面的に重なるように配置されている。表示部110と表示切換部120との重なり状態は相互に少なくとも一部が重なっていればよい。
【0019】
ここで、表示部110は、表示切換部120側に所定の画像等の表示態様を形成可能な構造を有するもの(例えば、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、PDP(プラズマディスプレイパネル)装置、FED(フィールドエミッションデバイス)等の各種の表示手段)であればよいが、本実施形態の場合には、液晶表示装置として構成されたものが用いられている。
【0020】
表示部110の液晶モードとしては、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード等が好ましい。これらの液晶モードによる表示手段は、偏光板を用いて表示態様を実現するように構成されているため、比較的低い駆動電圧で高い表示品位を得ることができ、特に携帯型電子機器に搭載する場合に望ましい。
【0021】
また、表示部110の駆動モードとしては、TFT(Thin Film Transistor)やTFD(Thin Film Diode)等の能動素子を用いたアクティブマトリクス駆動等のアクティブ駆動モードと、上記のような能動素子を用いない単純駆動若しくはマルチプレックス駆動等のパッシブ駆動モードのいずれであってもよい。
【0022】
さらに、表示部110のパネル構造としては、反射型パネル、反射半透過型パネル、透過型パネルのいずれであってもよい。反射型パネルの場合には、光学要素の反観察側に反射面が構成される。反射半透過型パネルの場合には、反射面がハーフミラー等の反射半透過素材で構成されるケース、反射面に画素或いはセグメント毎に開口が設けられるケースなどが挙げられる。
【0023】
本実施形態の表示部110の構造をより具体的に説明すると、例えば、図1に示すように、表示部110には、表示切換部120側から順に、偏光板111、位相差板112、液晶パネル113、偏光板114、バックライト115が配置される。なお、表示部110を反射型液晶表示装置として構成する場合にはバックライト115の代りに反射板を配置してもよい。また、この反射板を液晶パネル113の内部に配置してもよい。
【0024】
液晶パネル113は、2枚の基板113a及び113bの間に液晶層113cを挟持した構造を有する。2枚の基板113a,113bは、シール材などによって所定の間隔(例えば3〜10μm程度)を有するように貼り合わされる。また、基板113a,113bの内面に図示しない電極が形成され、これらの電極によって液晶層113cに電界を印加することができるように構成される。液晶パネル113の内部には、可視光に対する半透過性を有する反射層や画素毎に小開口を備えた反射層などを形成することによって、反射半透過型の液晶表示装置を構成することができる。
【0025】
偏光板111,114は、液晶装置の構成上必要な配置(例えば直交ニコル配置)に設定される。偏光板111,114としては、その偏光透過軸と平行な振動面を有する偏光成分を透過し、偏光透過軸と交差する(好ましくは直交する)方向に平行な振動面を有する偏光成分を吸収する公知の吸収型偏光板が用いられる。
【0026】
バックライト115は、背後から液晶パネル113に対してほぼ均一な照度で照明を行うことができるものであればよい。例えば、導光板と、この導光板の端面部に配置された光源とを含む端面発光型のバックライトや、導光板と、この導光板の背面に配置された光源とを含む背面発光型のバックライトなどが挙げられる。
【0027】
一方、表示切換部120は、上記の表示部110から観察側に向けて順次配置された、反射偏光板121と、液晶パネル122と、偏光板123とを含む。反射偏光板121は、その透過偏光軸と平行な振動面を有する偏光成分を透過し、透過偏光軸と交差する(好ましくは直交する)方向に平行な振動面を有する偏光成分を反射するものである。反射偏光板としては、国際出願公開WO95/27919号に記載された、複数種類の相互に異なる複屈折性高分子フィルムを積層した積層体、或いは、コレステリック液晶の表裏に1/4波長板を配置したものなどを用いることができる。上記積層体としては、3M社により提供されるDBEFという商品名の積層フィルムがある。
【0028】
液晶パネル122は、2枚の基板122a,122bの間に液晶層122cを挟持したものである。基板122a,122bの内面にはそれぞれ透明電極が形成され、これらの透明電極によって液晶層122cに所定の電界を印加できるように構成される。この液晶パネル122の場合には、液晶層122cの両側に、有効表示領域内をほぼ全面的に覆うように構成された一体の上記透明電極がそれぞれ一つずつ設けられていてもよい。ただし、上記透明電極は液晶層122cの両側にそれぞれ複数形成され、相互に独立に電位を供給できるように構成されていても構わない。
【0029】
偏光板123は、例えば、上記と同様に、その透過偏光軸と平行な振動面を有する偏光成分を透過し、透過偏光軸と交差する(好ましくは直交する)方向に平行な振動面を有する偏光成分を吸収する公知の吸収型偏光板である。ただし、上記反射偏光板121と同様に構成された反射偏光板を用いることも可能である。
【0030】
液晶パネル122の形式としては、TN型パネル構造やSTN型パネル構造のいずれかであることが好ましい。また、パネル構造を構成する基板としてガラス(石英を含む)を用いたもの、樹脂(プラスチック)を用いたもの、一方にガラス、他方に樹脂を用いたもののいずれであっても構わない。基板に樹脂を用いることによって薄型化を図り、耐衝撃性の向上を図ることができる。ただし、基板に樹脂を用いる場合には、液晶パネル122の平坦性を得ることが難しくなるので、表示部110に対して光学接着することが好ましい。例えば、適切な屈折率を有する透明な樹脂接着剤を用いることにより、液晶パネル122を表示部110に対して実質的に光学的に影響を受けない接着層を介して貼着された状態とすることができる。
【0031】
上記表示切換部120の反射偏光板121の透過偏光軸と、上記表示部110の偏光板111の透過偏光軸とは、基本的に相互に一致した方向を向くように配置されていることが好ましい。ただし、反射偏光板121の透過偏光軸と偏光板111の透過偏光軸とが一致していなくても、両透過偏光軸の交差角が15度以下であれば、後述する表示切換機能を奏することが可能である。
【0032】
本実施形態の表示装置100では、表示切換部120の液晶パネル122の液晶層122cに印加する電界の強度を制御したり、電界の印加の有無を切り換えたりすることにより、表示切換部120を透過状態としたり、表示切換部120によって外光を反射させたりすることができる。
【0033】
一例として、表示切換部120の液晶パネル122がTN型液晶パネルであり、反射偏光板121の透過偏光軸と偏光板123の透過偏光軸とが直交するように配置されている場合について説明する。この場合には、液晶層122cに電界が印加されていないときには液晶層122c内のネマチック液晶は90度のツイスト状態にあり、基本的に90度の旋光性を有する。したがって、外光が表示切換部120に入射すると、偏光板123を通過することによって透過光は偏光板123の透過偏光軸と平行な振動面を有する直線偏光になり、この直線偏光は液晶パネル122を通過することにより偏光板123の透過偏光軸と直交する振動面を有する直線偏光に変換される。この直線偏光は反射偏光板121の透過偏光軸と平行な振動面を有するために反射偏光板121を透過し、表示部110に入射する。表示部110に入射した光は偏光板111を透過し、表示部110が反射型の表示装置(例えば反射型若しくは反射半透過型の液晶表示装置)を構成する場合には、表示部110の表示画像を構成する光の少なくとも一部になる。
【0034】
一方、表示部110から出射する光(すなわち、表示部110の表示画像を構成する光)は、表示部120の偏光板111によって偏光板111の透過偏光軸と平行な振動面を有する直線偏光となっている。したがって、この直線偏光は、反射偏光板121を透過し、液晶パネル122に入射する。この直線偏光の振動面は液晶パネル122を通過することにより90度回転するため、液晶パネル122を通過した後に偏光板123を透過して観察側に出射される。したがって、表示部110によって構成される表示画像はそのまま表示切換部120を透過して視認されることになる(表示状態)。
【0035】
次に、液晶パネル122において液晶層122cに所定の閾値以上の電界を印加した場合には、液晶層122c内の液晶のツイスト状態が解消されるので、液晶パネル122はその光軸方向に透過する光に対する旋光性を失う。したがって、この場合には、外光が表示切換部120に入射すると、上記と同様に偏光板123を透過して生成された直線偏光は、振動面を変化させずに液晶パネル122を通過するので、反射偏光板121にて反射される。この反射光は、再び液晶パネル122を透過してもその振動面が変化しないので、そのまま偏光板123を透過して視認される。
【0036】
また、表示部110から出射された光は、上記と同様に偏光板111の透過偏光軸と平行な振動面を有する直線偏光であるが、表示切換部120の反射偏光板121をそのまま透過して液晶パネル122を振動面の変化なしに透過するので、偏光板123にて吸収される。したがって、表示部110の表示画像は基本的には外部から視認されることはない。
【0037】
上記のように、表示切換部120において液晶パネル122が電界印加状態となることにより、外光の一部は反射され、表示部110から入射した光は偏光板123により吸収されて外部から視認されないので、表示画面は鏡面状態となる(ミラー状態)。
【0038】
上記表示切換部120の液晶パネル122がTN型液晶パネルである場合、すなわち、液晶層122cが厚さ方向に90度ねじれたネマチック液晶により構成される場合には、液晶層122cは直線偏光の振動面を90度回転させる旋光性を有する。ただし、液晶層122cの厚さが小さくなるに従って入射光の偏光方向が液晶の捩れに追随できなくなり、旋光分散効果により、透過光が着色することがある。このため、表示部110の観察側に表示切換部120を配置することによって、表示部110によって表示される表示画像が着色し、また、表示切換部120によって実現されたミラー状態の鏡面も着色する。
【0039】
ここで、液晶層122cの厚さをある程度大きくし、特に、Δn・d=0.7μm以上であれば、Δn・dが大きくなるに従い、旋光分散による色付きが小さくなる。但し、Δn・dが大きくなるとセル厚が厚くなるため、閾値電圧(Vth)が上昇し、応答速度が遅くなり、液晶の使用量が増加することにより生産性が低くなるなどの不都合が生ずる。これらの点を考慮するとΔn・dは1.7μm以下が望ましい。
【0040】
また、Δn・dが0.50μm〜0.65μmの範囲では視野角特性が比較的良好であるので、表示切換部120を表示部110の観察側に配置しても視野角の狭小化が抑制される。
【0041】
図5には、液晶パネル122の液晶層122cを構成する液晶の屈折率異方性Δnの可視光領域における波長分散を示す。このグラフから判るように、屈折率異方性Δnは、可視光領域においても波長λによって変化する。本実施形態では、表示切換部120において、液晶パネル122c内の液晶における波長分散の程度を示すパラメータαm=Δnm(λ=450nm)/Δnm(λ=590nm)を定義する。ここで、Δnm(λ)は、波長λの光に対する屈折率異方性を意味する。また、表示部110において、液晶パネル113内の液晶における波長分散の程度を示すパラメータαd=Δnd(λ=450nm)/Δnd(λ=590nm)を定義する。ここで、Δnd(λ)は、波長λの光に対する屈折率異方性を意味する。ちなみに、一般的によく用いられる液晶においては、上記パラメータαは1〜1.3程度である。
【0042】
本実施形態では、αmとαdの比、すなわちαm/αdを、0.9〜1.1の範囲内の値とする。これによって、表示切換部120の液晶パネル122の可視光領域内の波長分散と、表示部110の液晶パネル113の可視光領域内の波長分散とがほぼ同じ傾向を示すこととなるので、表示部110に対して表示切換部120を付加したときの表示部110の表示画像の色再現性の変化を抑制することができる。したがって、特に、表示部110による白表示の色付きを低減することができる。
【0043】
図6には、表示切換部120の液晶パネル122の液晶層122cを構成する液晶(ネマチック液晶)の屈折率異方性Δnの温度依存性を示す。このグラフから判るように、−30℃から70℃までの範囲内において、屈折率異方性Δnは温度が上昇するに従って徐々に低下していく。本実施形態では、−20〜60℃の範囲において屈折率異方性Δnの変動幅を±8%以下にする、すなわち屈折率異方性Δnの変動範囲d(Δn)がΔnの中央値或いは25℃の値に対して±8%の範囲内に収まるようにする。これは、公知の液晶材料の中から適切な温度特性を有するものを選定したり、選定した液晶材料を複数種類ブレンドしたりすることによって実現することが可能である。上記の変化量が8%を越えると、色調、コントラストなどの表示特性が急激に劣化するが、上記の変動幅が上記範囲内に設定された本実施形態では、実用上、温度変化による表示切換部120の透過率の低下を抑制することができ、表示部110に基づく表示状態の視認性の変化を抑制することができるとともに、ミラー状態の鏡面性を維持することができる。特に、上記の変動幅を±5%以下とすることによって、表示品位をより向上させることができる。
【0044】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態の表示装置200について説明する。図2は、表示装置200の概略構成を模式的に示す概略構成図である。表示装置200は、第1実施形態と同様に表示部210と表示切換部220とを有する。表示部210は、第1実施形態と同様に、位相差板221と、液晶パネル213(基板213a,213b及び液晶層213cを有する。)と、偏光板214と、バックライト215とを有する。反射型液晶表示装置として構成する場合にはバックライト215が不要となる点も第1実施形態と同様である。本実施形態では、表示部210において、液晶パネル213の観察側(表示切換部220側)に偏光板が設けられていない点が第1実施形態と異なる。
【0045】
一方、表示切換部220には、表示部210側から観察側に向けて、第1実施形態と同様の反射偏光板221と、液晶パネル222(基板222a,222b及び液晶層222cを有する。)と、偏光板223とが配置されている。この表示切換部220の各構成要素の関係及び各構成要素の内容は第1実施形態と全く同様であるので、説明を省略する。
【0046】
本実施形態では、表示部210の観察側の偏光板が省略されているが、その偏光板の機能は表示切換部220の反射偏光板221によって果たされる。すなわち、反射偏光板221は、その透過偏光軸に平行な振動面を有する偏光成分を透過し、透過偏光軸と交差する(好ましくは直交する)振動面を有する偏光成分を反射するので、反射偏光板221の透過偏光軸が表示部210の観察側に配置すべき偏光板の透過偏光軸とほぼ一致した方向に向くように配置されていれば、基本的には第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、表示切換部220の反射偏光板221によって表示部210の表示状態を得ることが第1実施形態と同様に可能になるとともに、その反射偏光板221によってミラー状態を得ることも同様に可能である。
【0047】
[第3実施形態]
次に、図3を参照して本発明に係る第3実施形態の表示装置300について説明する。この表示装置300は、上記と同様に表示部310と表示切換部320とを有する。本実施形態では、表示切換部320は上記各実施形態と同様の反射偏光板321、液晶パネル322(基板322a,322b及び液晶層322cを有する。)及び偏光板323を有するので、これらの説明は省略する。
【0048】
本実施形態では、表示部310が反射半透過型の液晶表示装置によって構成されている点で、上記各実施形態とは異なる。表示部310には、表示切換部320の側から順次配置された、偏光板311、位相差板312、液晶パネル313、位相差板316、偏光板314及びバックライト315が含まれる。
【0049】
液晶パネル313には、2枚の基板313a,313bに挟持された液晶層313cが設けられる。また、バックライト315側の基板(すなわち観察側とは反対側の基板)313bの内面上には反射層313dが形成されている。この反射層313dは、アルミニウム、銀、或いはこれらの合金等の反射性素材で構成される薄膜によって構成される。反射層313dには、表示画像を形成するための複数の画素毎にそれぞれ開口部313eが設けられている。そして、液晶パネル313に対して観察側から入射した光は反射層313dによって反射されるとともに、バックライト315から入射した光は開口部313eを透過するように構成されている。
【0050】
この表示装置300においては、観察側(表示切換部320側)から入射する外光が偏光板311によりその透過偏光軸と平行な振動面を有する直線偏光となり、位相差板312を通過した後に液晶パネル313に入射し、液晶層313cを透過して反射層313dによって反射される。この反射光は再び液晶層313cを透過して位相差板312を透過し、偏光板311に入射する。偏光板311に入射する光の偏光状態は液晶層313cの電圧印加状態によって変化し、その変化状態により、偏光板311を透過するか、偏光板311にて吸収されるかが決定される。
【0051】
一方、バックライト315から放出される光は偏光板314を通過してその透過偏光軸と平行な振動面を有する直線偏光となり、位相差板316を経て液晶パネル313の上記開口部313eから液晶層313c内に入射する。液晶層313cを通過した光は位相差板312を通過した後に、偏光板311に入射する。
この偏光板311に入射する光の偏光状態は液晶層313cの電圧印加状態によって変化し、その変化状態により、偏光板311を透過するか、偏光板311にて吸収されるかが決定される。
【0052】
本実施形態においても、表示切換部320は、液晶パネル322内の液晶層322cに印加される電圧値或いは電圧の有無によって、透過状態となるか、反射状態となるかが決定される。したがって、表示切換部320が透過状態にあるときには、上記表示部310で構成される表示画像が視認される。この表示画像は、周囲が明るい場合にはバックライト315の助けなしに反射型表示として構成され、周囲が暗い場合にはバックライト315の光によって透過型表示として構成される。
【0053】
[第4実施形態]
次に、図4を参照して本発明に係る第4実施形態の表示装置400について説明する。この表示装置400においては、基本的に上記各実施形態と同様に表示部410と表示切換部420とを有する。この実施形態では、表示切換部420は上記各実施形態と全く同様の反射偏光板421、液晶パネル422(基板422a,422b及び液晶層422cを有する。)及び偏光板423を有するので、それらの説明は省略する。
【0054】
また、表示部410は、上記第3実施形態と全く同様の、位相差板412、液晶パネル413、位相差板416、偏光板414及びバックライト415を有する。そして、第3実施形態と同様に液晶パネル413には基板413a,413b、液晶層413c、反射層413d及び開口部413eが設けられる。しかし、この表示部410には、第3実施形態に設けられた観察側(表示切換部420側)の偏光板が設けられていない点が上記とは異なる。この表示装置400では、表示部410の観察側に配置されるべき偏光板の透過偏光軸と一致する方向に表示切換部420の反射偏光板421の透過偏光軸が向くように構成されている。
【0055】
この実施形態では、表示部410において観察側の偏光板が配置されていないが、当該偏光板の機能は、第2実施形態と同様に、表示切換部420における反射偏光板421によって果たされるので、上記と同様に第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0056】
[第5実施形態]
次に、図7及び図8を参照して、本発明に係る第5実施形態の電子機器1000について説明する。この電子機器1000は、上記第1実施形態の表示装置100を備えたものである。図7は、電子機器1000の内部に配置される表示装置100の表示制御系を機能実現手段が結合した形式により模式的に示す概略構成ブロック図、図8は、電子機器1000の構成例(携帯電話)を模式的に示す概略斜視図である。
【0057】
電子機器1000には、上記表示装置100の表示部110に設けられた液晶パネル113を駆動するための表示駆動部113Xと、表示部110のバックライト115を駆動するための照明駆動部115Xと、表示切換部120に設けられた液晶パネル122を駆動するための切換駆動部122Xとが設けられている。また、上記の表示駆動部113X、照明駆動部115X及び切換駆動部122Xは制御部100Xにより制御される。なお、上記構成は機能実現手段の結合といった形で表示制御系を示すものであり、実際の回路構成や回路素子の実装構成を示すものではない。したがって、上記の各部は表示装置100内に全て構成されていてもよく、また、表示装置100の外部、すなわち、表示装置100以外の電子機器1000の内部に構成されていてもよく、さらには、一部が表示装置100内に、残りが表示装置100以外の電子機器1000の内部に構成されていても構わない。
【0058】
表示駆動部113Xは、液晶パネル113の液晶駆動領域内に構成された複数の画素領域をそれぞれ駆動するための駆動電圧を供給するものであり、例えば、マルチプレックス駆動方式やアクティブ駆動方式では、走査信号、及び、この走査信号に対応するデータ信号を、液晶パネル113のコモン端子(走査線端子)、及び、セグメント端子(データ線端子)にそれぞれ同期させて供給する。画像データ等の表示データは電子機器1000のメイン回路から制御部100Xを介してこの表示駆動部113Xに送られる。
【0059】
照明駆動部115Xは、バックライト115への電力供給を制御し、例えば、バックライト115の点灯状態と消灯状態を切り換えるものである。
【0060】
切換駆動部122Xは、液晶パネル122に供給する印加電圧を制御するものであり、液晶パネル122の対向する一対の透明電極間に閾値電圧以上の電圧を印加するか否かを決定するものである。
【0061】
制御部100Xは、上記表示駆動部113X、照明駆動部115X、及び、切換駆動部122Xを制御し、各部に対する制御指令やデータ送出などを行う。例えば、表示切換部120を光透過状態(透明)にして表示装置100を表示状態にする場合には、表示駆動部113Xによって液晶パネル113を駆動して表示を行うと同時に、切換駆動部122Xによって液晶パネル122を制御し、表示切換部120を光透過状態にする。また、表示切換部120を光反射状態(鏡面)にして表示装置100をミラー状態にする場合には、切換駆動部122Xによって液晶パネル122を制御し、表示切換部120を光反射状態にすると同時に、表示駆動部113Xにより液晶パネル113を全遮断状態(シャッタ閉鎖状態)にするか、或いは、照明駆動部115Xによりバックライト115を消灯する。
【0062】
図8に示すように、本実施形態の電子機器1000は、本体部1001と、表示体部2002とを有する携帯電話として構成することができる。この場合、表示体部1002の内部に上記表示装置100を配置し、表示体部1002にて表示画面1003を視認できるように構成する。このようにすると、各種操作や各種状況に応じて、表示画面1003において、上記表示部110により構成された所定の表示画像が光透過状態にある上記表示切換部120を介して視認されたり、或いは、表示切換部120によって実現された鏡面状態が視認されたりすることになる。したがって、携帯電話等の電子機器1000をミラーとして用いることも可能になる。
【0063】
なお、上記電子機器1000を携帯電話2000に適用する場合には、図9に示すように、本体部2001に対して折りたたまれた状態の表示体部2002の外面上に、図8に示すメインの表示画面(1003と同様のもの)とは別にもう一つの表示画面2004を設け、この表示画面2004により、表示体部2002を本体部2001から開くことなく所定の表示を視認できるように構成してもよい。この場合には、図7に点線で示すメインの表示装置に加えて上記表示装置100を設けることにより、メインの表示画面とは別に、表示画面2004が上記表示装置100により視認できる構造となる。この実施形態の携帯電話2000では、折りたたまれた状態にて表示を視認できるとともに、折りたたまれた状態でミラーとして用いることができる。
【0064】
尚、本発明の表示装置及び電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0065】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、表示部による表示状態と、ミラー状態とを表示切換部を制御することによって切り換えることのできる表示装置において、表示品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の表示装置を模式的に示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る第2実施形態の表示装置を模式的に示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る第3実施形態の表示装置を模式的に示す概略構成図である。
【図4】本発明に係る第4実施形態の表示装置を模式的に示す概略構成図である。
【図5】波長と液晶の屈折率異方性との関係を示すグラフである。
【図6】温度と液晶の屈折率異方性との関係を示すグラフである。
【図7】表示装置を備えた電子機器における表示制御系の構成を模式的に示す概略構成ブロック図である。
【図8】電子機器(携帯電話)の外観を模式的に示す概略斜視図である。
【図9】異なる電子機器(携帯電話)の外観を模式的に示す概略斜視図である。
【符号の説明】
100,200,300,400・・・表示装置
110,210,310,410・・・表示部
111,311・・・偏光板
112,212,312,412・・・位相差板
113,213,313,413・・・液晶パネル
114,214,314,414・・・偏光板
115,215,315,415・・・バックライト
316,416・・・位相差板
120,220,320,420・・・表示切換部
121,221,321,421・・・反射偏光板
122,222,322,422・・・液晶パネル
123,223,323,423・・・偏光板
113X・・・表示駆動部
115X・・・照明駆動部
122X・・・切換駆動部
100X・・・制御部
1000・・・電子機器
2000・・・携帯電話
Claims (7)
- 所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、
前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、
前記表示部は、前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、
前記透過偏光軸可変手段は、TN型液晶層と、前記TN型液晶層に対して厚さ方向に所定の電界を印加するための電圧印加手段とを含み、
前記TN型液晶層は、0.7μm〜1.7(μm)の範囲内のΔn・dを有することを特徴とする表示装置。 - 前記TN型液晶層は、0.9μm〜1.3μmの範囲内のΔn・dを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、
前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、
前記表示部は、前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、
前記透過偏光軸可変手段は、TN型液晶層と、前記TN型液晶層に対して厚さ方向に所定の電界を印加するための電圧印加手段とを含み、
前記TN型液晶層は、0.50μm〜0.65μmの範囲内のΔn・dを有することを特徴とする表示装置。 - 所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、
前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、
前記表示部は、表示用透過偏光軸可変手段を含むとともに前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、
前記透過偏光軸可変手段の波長λの光に対する屈折率異方性をΔnm(λ)としたときに前記透過偏光軸可変手段の屈折率異方性の波長分散を表すαm=Δnm(λ=450nm)/Δnm(λ=590nm)と、前記表示用透過偏光軸可変手段の波長λの光に対する屈折率異方性をΔnd(λ)としたときに前記表示用透過偏光軸可変手段の屈折率異方性の波長分散を表すαd=Δnd(λ=450nm)/Δnd(λ=590nm)との比が0.9〜1.1の範囲内であることを特徴とする表示装置。 - 所定の表示状態を形成するために光を出射する表示部と、前記表示部の少なくとも一部に重なるように配置された表示切換部とを有し、
前記表示切換部は、前記表示部から観察側に向けて順次配置された、第1の偏光選択手段と、透過偏光軸可変手段と、第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第1の偏光を前記第2の偏光に変化させて透過する状態と、入射した光の偏光軸を実質的に変化させることなく透過させる状態とを切換可能に構成され、前記第2の偏光選択手段は、前記第1の偏光と前記第2の偏光のうちいずれか一方を透過し、他方を吸収若しくは反射し、
前記表示部は、前記表示状態を形成するために前記第1の偏光を出射し、
前記透過偏光軸可変手段の可視光領域における屈折率異方性Δnmの変動幅は、25℃の値に対して−20℃〜60℃の範囲内において±8%以下であることを特徴とする表示装置。 - 前記第2の偏光選択手段は、前記一方を透過し、前記他方を吸収する吸収型偏光選択手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
- 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の表示装置と、前記表示部を制御する表示駆動手段と、前記表示切換部を制御する切換駆動手段とを備えた電子機器。
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