JP2004037781A - 機械式光スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整を容易に行えて組み立ての作業性がよく、そして光軸アライメントの狂いを防止でき、スイッチ動作の安定性と信頼性を高く得ることができ、小型化の要求に有利性がある機械式光スイッチを提供すること
【解決手段】略ブロック形状のハウジング11に2つのコリメータ6を対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニット1を形成し、コリメータ6,6は光ファイバ5による入力ポートp1,出力ポートp2,p3を持つ。変位ユニット3のリニアに変位する可動子に光学素子2(ミラー)を取り付け、その可動子の駆動を行う駆動手段4をハウジング11に固着する。これにはハウジング11の略中央の取り付け孔部13内に光学素子2が位置する状態とし、各光軸の関係を適正に合わせる。ユニット体に組んだ両者を固着するので容易に作業できる。
【選択図】 図1
【解決手段】略ブロック形状のハウジング11に2つのコリメータ6を対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニット1を形成し、コリメータ6,6は光ファイバ5による入力ポートp1,出力ポートp2,p3を持つ。変位ユニット3のリニアに変位する可動子に光学素子2(ミラー)を取り付け、その可動子の駆動を行う駆動手段4をハウジング11に固着する。これにはハウジング11の略中央の取り付け孔部13内に光学素子2が位置する状態とし、各光軸の関係を適正に合わせる。ユニット体に組んだ両者を固着するので容易に作業できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械式光スイッチに関するもので、より具体的には、光信号の入力ポートと出力ポートの間にミラーやプリズム等の光学素子を配置して、その変位動作により光束の結合を変化させる機械式光スイッチのアライメント調整の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】
光伝送において機械式光スイッチはよく知られており、光信号の光路の切り替えを機械的に行う構成を採るため、挿入損失やクロストークなどの光学特性に優れる特徴があって開発が進められている。
【0003】
公知の技術として、例えば実開昭61−132815やUSP5594820などに示されたものがある。これらは基本的には、光信号の入力ポートと出力ポートの間にミラーやプリズム等の光学素子を配置し、その光学素子の変位動作によりポート間における光束の結合を変化させる構成を採っている。そして、特徴的には2枚重ねで両端のスペーサにより平行とした2重の板バネをポート間に配置する。これは一端は固定して他端に光学素子を取り付けて自由端とするもので、その自由端を駆動手段により駆動し、光学素子を変位動作させて光束の結合を変化させる構成にしている。この場合、変位動作にはスライド機構のような摺り合う部分がなく、スイッチ動作を長期間安定に行い得るようにできる。
【0004】
しかしながら、係る構成の従来の機械式光スイッチでは、組み立て時に行う各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整が容易ではなく、作業性が悪いという問題がある。つまり、ポート間における光束の結合及び変位動作する光学素子の光軸は適正にアライメントする必要があり、これには各構成要素を高い精度で組み付ける必要があって、組み立てが容易ではない。
【0005】
さらに、各構成要素を高い精度で組み付けたものでも、本体ケースが外力等のために歪むと光軸アライメントに狂いがでる。これは本体ケースを基台にして各構成要素を組み付けていく構成では避けられなく、本体ケースの厚みを増して強度を上げる等の対策もあるが、それでは小型化の要求を阻害する。
【0006】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整を容易に行えて組み立ての作業性がよく、そして光軸アライメントの狂いを防止でき、スイッチ動作の安定性と信頼性を高く得ることができ、小型化の要求に有利性がある機械式光スイッチを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る機械式光スイッチでは、光信号の入力ポートと出力ポートの間にミラーやプリズム等の光学素子を配置し、当該光学素子の変位動作により前記ポート間における光束の結合を変化させる機械式光スイッチを前提とする。そして、前記ポートは光信号の伝送路である光ファイバを接続したコリメータからなり、両端及び略中央に取り付け孔部を有するハウジングに、前記コリメータを対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニットを形成し、電磁力等の作用力により可動子を変位動作させる駆動手段を備えて、当該可動子に前記光学素子を取り付け、前記ハウジングには略中央の取り付け孔部内に前記光学素子が位置する状態に前記駆動手段を組み付け固着するようにした。
【0008】
また、前記ハウジングには、略中央の取り付け孔部の周縁で当該ハウジングの両端に関して連なる光軸との対立面に含まれる位置に、凸部を好ましくは2つ設け、当該凸部の上に中間支持材を介在させて前記駆動手段を組み付け固着するようにしてもよい。また、前記光路ユニットと前記駆動手段の組体を、箱体に収納して封止するとよい。
【0009】
そして、前記入力ポートが1ポートであり、前記出力ポートは2ポートである1×2ポートの構成としたり、あるいは前記入力ポートが2ポートであり、前記出力ポートは2ポートである2×2ポートの構成とすることができる。
【0010】
したがって本発明では、光信号の各ポートをなすコリメータをハウジングに対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニットに形成することから一体化した構成要素となり、まずこれを組み立てる際に各光軸の関係を適正に合わせればよい。そして、光学素子の駆動を行う駆動手段を光路ユニットに対して組み付け固着するので、この際に光軸アライメントを最終的に調整できる。これにより、アライメント調整に係る全ての構成要素を直接に結合した一体物が得られる。
【0011】
駆動手段と光路ユニットとの結合には、例えばレーザ溶接を行えばよく、信頼性の高い強固な固着が行える。また、ハウジング側に凸部を設けて中間支持材を介在させるので、凸部上で中間支持材を適宜に傾けることが可能となり、調整可能な軸を1つ増すことができる。さらにまた、光路ユニットと駆動手段の組体を箱体に収納して封止するので防塵にすることができ、耐湿性の面でも有利になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示している。本実施の形態において、機械式光スイッチ10は、光信号の入出力のポートpxの間に光路を結合する光路ユニット1,光学素子2,リニアに変位する可動子を有する変位ユニット3,その可動子を変位動作させる駆動手段4などを備えて、変位ユニット3の可動子に光学素子2を取り付け、その光学素子2の変位動作により入力ポートp1と出力ポートp2,p3の間で光束の結合を変化させる構成になっている。
【0013】
*光路ユニット*
入出力のポートpxは、光信号の伝送路である光ファイバ5を接続したコリメータ6からなり、略ブロック形状のハウジング11に2つのコリメータ6を対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニット1を形成する。つまり、ハウジング11には両端及び略中央に取り付け孔部12,12,13を設け、両端の取り付け孔部12,12にコリメータ6をそれぞれ連結し、略中央の取り付け孔部13には駆動手段4の枠体(E型ヨーク40)を固着する。
【0014】
対向する2つのコリメータ6,6は、図2に示すように、一方に2本の光ファイバ5,5を接続し、他方は光ファイバ5を1本だけ接続してあって、2本接続側が入力ポートp1と出力ポートp2となり、1本接続側は出力ポートp3となる1×2ポートの構成を採る。もちろん光信号の入出力は可逆であるが、ここでは2本接続側の入力ポートp1から出た光信号が、対向する1本接続側の出力ポートp3に集光するように光軸を調整する。
【0015】
*光学素子*
光学素子2は本形態ではミラーであり、光路上で光信号を反射することで光束の結合を変化させ、ポートの切り替えを行う。
【0016】
*変位ユニット*
変位ユニット3は、図3に示すように、2つ並びの帯条の両端が繋がった枠形状の板バネ30を2重に有し、各帯条の中央及び両端とにブロック部材31,32,33を設けて、2重板バネの間を平行に形成する。そして、一方の帯条の中央ブロック31に光学素子2を取り付けて可動子とし、他方の帯条の中央ブロック32は所定に固定して固定部とし、駆動手段4により中央ブロック(可動子)31を変位動作させる構成になっている。
【0017】
なお、可動子となる中央ブロック31は磁性部材により形成する。これは後述するように、駆動手段4をコイル通電により発生する電磁力が作用力となる電磁式駆動手段に構成することによる。
【0018】
したがって、この変位ユニット3は長手の両端が自由端となり、可動子31(光学素子2)を動かすと、図4に示すように、板バネ30の表面に垂直な1軸でリニアに変位する。これは、2重の板バネ30が平行になっていて可動子31が一方の帯条中央に位置するので、他方の帯条中央の固定部を固定した状態で可動子31に力を加えることでは、帯条の両端が連動して動いて2重の板バネ30がたわみ、その厚み方向に変位することになりリニアな動きになる。
【0019】
*駆動手段*
駆動手段4は、図5に示すように、E型ヨーク40,コイル41,永久磁石42等からなり、コイル通電により発生する電磁力が作用力となる電磁式駆動手段であって、変位ユニット3の可動子31をストローク領域Sで動かす構成になっている。つまり、E型ヨーク40には両外芯を延長して先端の内面間にストローク領域Sを形成し、コイル41をE型ヨーク40の中芯に装着し、そして中芯の先端を挟む外芯の内面に、それぞれ永久磁石42,42を設けて極性は磁束が連なる向き設定とする。
【0020】
ストローク領域Sには、変位ユニット3の可動子31を配置して、コイル41に適宜に通電を行うことにより当該ストローク領域Sで変位動作させる。ここでは、変位ユニット3の固定部(中央ブロック32)をE型ヨーク40の中芯の先端部に固着して両者を一体化し、当該変位ユニット3の全体がE型ヨーク40の内側に入り込む構成を採り、このためコンパクトになる。
【0021】
したがって、ストローク領域Sにおいて、可動子31はその中立点(図5(a))から両方向に変位動作し、コイル通電の極性に応じてE型ヨーク40の両外芯の何れかに吸着し、例えば第1動作点(図5(b))に吸着した可動子31は、逆極性のコイル通電により反対側の第2動作点(図5(c))に吸着する。
【0022】
そして、中芯の先端を挟む外芯の内面に永久磁石42を設けているので、それの磁束の向き設定のため、動作点に変位した可動子31は、コイル41への通電をオフした定常時に永久磁石42の近接側と巡る閉磁路を形成する。このため、当該動作点に可動子31を保持する作用となりラッチ動作する。
【0023】
*組み付け固着*
光学素子2,変位ユニット3,駆動手段4を一体にした組み立て体を、光路ユニット1に組み付けることで機械式光スイッチ10が完成する。これには、ハウジング11の略中央の取り付け孔部13内に光学素子2を挿入して、ハウジング11の該当面にE型ヨーク40を当て合わせて固着する。このとき、各光軸のアライメント調整を行う。
【0024】
*光軸アライメント*
つまり、組み立ては、各光軸の関係を適正に合わせた後に最終的な固着を行う手順であり、アライメント調整には図1,図6に示すように、x軸,y軸,θz軸をそれぞれ適宜に動かす。なお、θz軸とはz軸回りの回転である。
【0025】
ここで、E型ヨーク40とハウジング11との固着は、両者を当て合わせた接面の周縁部分を溶着すればよい。例えばYAGレーザ溶接により固着する方法があり、信頼性の高い強固な固着が行える。また溶接では、接着剤と違って硬化時間がいらないので工程作業の時間を短縮でき、高効率に作業を行える。
【0026】
調整は、光学素子2が、入力ポートp1,出力ポートp3間における光路に対して略垂直に変位動作し、その光路上に位置した光学素子2での反射が出力ポートp2に集光するように各軸を合わせる。これにより、入力ポートP1の光信号を、出力ポートp3,p2の何れかに選択的に切り換えできる機械式光スイッチ10を得る。
【0027】
ところで、各光軸のアライメント調整には、図6に示すように、x軸,y軸,θz軸に加えてθy軸も関係してくる。このθy軸とはy軸回りの回転である。第1の実施の形態ではθy軸については、構成要素(部品)を、仕上げ精度が極端に異なる組み合わせにはせず、概ね適正にそろえることと、4軸のうちで3軸を調整することからそれらの調整により補正できるとの考えに立ち、調整軸が減るので構成が簡素になり、後述する第2の実施の形態と違って部品点数を少なくできるメリットがある。
【0028】
このように、光信号の各ポートをなす2つのコリメータ6,6をハウジング11に対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニット1に形成することから一体化した構成要素となり、まずこれを組み立てる際に、各光軸の関係を適正に合わせればよい。そして、光学素子2の駆動を行う駆動手段4を光路ユニット1に対して組み付け固着するので、この際に光軸アライメントを最終的に調整できる。
【0029】
すなわち、各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整は、光路ユニット1に対して駆動手段4を組み付ける際に最終的に行えばよく、ポート側はすでにユニット体にしてあるので調整は容易に行えて組み立ての作業性がよい。
【0030】
これにより、アライメント調整に係る全ての構成要素を直接に結合した一体物にでき、一体化しているので歪みに有利であって光軸アライメントの狂いを防止できる。その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性を高く得ることができ、一体にまとまる構成は小型化の要求に有利性がある。
【0031】
図7は、本発明の第2の実施の形態を示している。この第2の実施の形態では、入力ポートを2ポートに増やして2×2ポートの構成とし、そしてθy軸の調整が行える構成に変更している。なお、第1の実施の形態と同様な構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0032】
*光学素子*
光学素子8は、本形態でもミラーであるが2×2ポートの構成を採るため表裏が共に鏡面であるものとし、これにより表裏両面でそれぞれ光信号を反射し、光束の結合を変化させることによりポートの切り替えを行う。
【0033】
*θy軸まわりの構成*
ハウジング11には、略中央の取り付け孔部13の周縁に凸部14を2つ設け、それら凸部14,14の上に中間支持材7を配置してθy軸の調整を可能にする。つまり、2つの凸部14,14は当該ハウジング11の両端に関して連なる光軸(x軸)との対立面(yz面)に含まれる位置に形成する。そして、中間支持材7は、両側を折り曲げた略コ字状断面の板部材であり、折り曲げ側がハウジング11にはめ合い、板面の中央には孔部70を設けてあって当該孔部70に光学素子8を通す。ここに、中間支持材7は凸部14,14の上では2点で支持されてx軸方向で傾くことからθy軸の調整を行える。
【0034】
駆動手段4側の組み付けは、凸部14,14の上に中間支持材7を介在させて行い、E型ヨーク40,中間支持材7,ハウジング11の3者を相互に固着する。
【0035】
*2×2ポートの構成*
また、ハウジング11に対向に取り付けた2つのコリメータ6,6は、図8に示すように、何れも2本の光ファイバ5,5を接続してあって、一方が入力ポートp1と出力ポートp2となり、他方は出力ポートp3と入力ポートp4となる2×2ポートの構成を採る。もちろん光信号の入出力は可逆であるが、ここでは入力ポートp1から出た光信号が対向側の出力ポートp3に集光し、入力ポートp4から出た光信号が対向側の出力ポートp2に集光するように光軸を調整する。
【0036】
*光軸アライメント*
組み立ては、第1の実施の形態と同様に各光軸の関係を適正に合わせた後に最終的な固着を行う手順であり、ここではx軸,y軸,θz軸に加えてθy軸もそれぞれ適宜に動かす。
【0037】
調整は、光学素子8が、入力ポートp1,出力ポートp3間、及び逆に入力ポートp4,出力ポートp2間における光路に対して略垂直に変位動作し、その光路上に位置した光学素子8での反射が入力ポートp1側では出力ポートp2に集光し、入力ポートp4側では出力ポートp3に集光するように各軸を合わせる。これにより、入力ポートP1の光信号を、出力ポートp3,p2の何れかに選択的に切り換えでき、入力ポートP4の光信号を、出力ポートp2,p3の何れかに選択的に切り換えできる機械式光スイッチ10を得る。
【0038】
このように、ハウジング11側に凸部14,14を設けて中間支持材7を介在させるので、凸部14,14上で中間支持材7を適宜に傾けることが可能となり、調整可能な軸(θy軸)を1つ増すことができ、アライメント調整の自由度を高めることができる。
【0039】
図9は、本発明の第3の実施の形態を示している。この第3の実施の形態では、第2の実施の形態の構成全体を箱体9に収納して封止する。箱体9は本体90に蓋91を被せる構成とし、本体90には光ファイバ5を通すための孔部92を設け、駆動手段4に電力を供給するための電極端子93を貫通させて取り付ける。電極端子93は貫通部分の周縁にセラミックス等を充填して耐湿性の封止を施し、配線によりコイル41に接続する。また、孔部92も同様であり、光ファイバ5を通した後に耐湿性の部材を充填して埋める。
【0040】
つまり、図8に示す光路ユニット1と駆動手段4の組体を、本体90に収納して蓋91を閉じ、窒素等の不活性ガスを注入した状態で溶接等により周縁を固着して封止を完了する。
【0041】
このように、光路ユニット1と駆動手段4の組体を、箱体9に収納して封止するので防塵にでき、また不活性ガスを注入するので耐湿性が高くなり、その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性をより高めることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る機械式光スイッチでは、光信号の各ポートをなすコリメータをハウジングに対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニットに形成することから一体化した構成要素となり、各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整は、光路ユニットに対して駆動手段を組み付ける際に最終的に行えばよく、ポート側はすでにユニット体にしてあるので調整は容易に行えて組み立ての作業性がよい。
【0043】
これにより、アライメント調整に係る全ての構成要素を直接に結合した一体物にでき、一体化しているので歪みに有利であって光軸アライメントの狂いを防止できる。その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性を高く得ることができ、一体にまとまる構成は小型化の要求に有利性がある。
【0044】
また、ハウジング側に凸部を設けて中間支持材を介在させるので、その中間支持材を適宜に傾けることが可能となり、アライメント調整の自由度を高めることができる。
【0045】
さらにまた、光路ユニットと駆動手段の組体を箱体に収納して封止するので防塵にでき、耐湿性の面でも有利になる。その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す機械式光スイッチの斜視図である。
【図2】1×2ポートの光路ユニットを示す断面図である。
【図3】2重板バネによる変位ユニットの斜視図である。
【図4】図3に示す変位ユニットの正面図(A),側面図(B)である。
【図5】電磁式駆動手段の断面図である。
【図6】光軸アライメントを説明する斜視図である。
【図7】第2の実施の形態を示す機械式光スイッチの斜視図である。
【図8】2×2ポートの光路ユニットを示す断面図である。
【図9】第3の実施の形態を示す機械式光スイッチの斜視図である。
【符号の説明】
1 光路ユニット
2 光学素子
3 変位ユニット
4 駆動手段
5 光ファイバ
6 コリメータ
7 中間支持材
8 光学素子
9 箱体
10 機械式光スイッチ
11 ハウジング
12,13 取り付け孔部
14 凸部
30 板バネ
31 中央ブロック(可動子)
32 中央ブロック(固定部)
33 ブロック部材
40 E型ヨーク
41 コイル
42 永久磁石
70 孔部
90 本体
91 蓋
92 孔部
93 電極端子
p1,p4 入力ポート
p2,p3 出力ポート
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械式光スイッチに関するもので、より具体的には、光信号の入力ポートと出力ポートの間にミラーやプリズム等の光学素子を配置して、その変位動作により光束の結合を変化させる機械式光スイッチのアライメント調整の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】
光伝送において機械式光スイッチはよく知られており、光信号の光路の切り替えを機械的に行う構成を採るため、挿入損失やクロストークなどの光学特性に優れる特徴があって開発が進められている。
【0003】
公知の技術として、例えば実開昭61−132815やUSP5594820などに示されたものがある。これらは基本的には、光信号の入力ポートと出力ポートの間にミラーやプリズム等の光学素子を配置し、その光学素子の変位動作によりポート間における光束の結合を変化させる構成を採っている。そして、特徴的には2枚重ねで両端のスペーサにより平行とした2重の板バネをポート間に配置する。これは一端は固定して他端に光学素子を取り付けて自由端とするもので、その自由端を駆動手段により駆動し、光学素子を変位動作させて光束の結合を変化させる構成にしている。この場合、変位動作にはスライド機構のような摺り合う部分がなく、スイッチ動作を長期間安定に行い得るようにできる。
【0004】
しかしながら、係る構成の従来の機械式光スイッチでは、組み立て時に行う各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整が容易ではなく、作業性が悪いという問題がある。つまり、ポート間における光束の結合及び変位動作する光学素子の光軸は適正にアライメントする必要があり、これには各構成要素を高い精度で組み付ける必要があって、組み立てが容易ではない。
【0005】
さらに、各構成要素を高い精度で組み付けたものでも、本体ケースが外力等のために歪むと光軸アライメントに狂いがでる。これは本体ケースを基台にして各構成要素を組み付けていく構成では避けられなく、本体ケースの厚みを増して強度を上げる等の対策もあるが、それでは小型化の要求を阻害する。
【0006】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整を容易に行えて組み立ての作業性がよく、そして光軸アライメントの狂いを防止でき、スイッチ動作の安定性と信頼性を高く得ることができ、小型化の要求に有利性がある機械式光スイッチを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る機械式光スイッチでは、光信号の入力ポートと出力ポートの間にミラーやプリズム等の光学素子を配置し、当該光学素子の変位動作により前記ポート間における光束の結合を変化させる機械式光スイッチを前提とする。そして、前記ポートは光信号の伝送路である光ファイバを接続したコリメータからなり、両端及び略中央に取り付け孔部を有するハウジングに、前記コリメータを対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニットを形成し、電磁力等の作用力により可動子を変位動作させる駆動手段を備えて、当該可動子に前記光学素子を取り付け、前記ハウジングには略中央の取り付け孔部内に前記光学素子が位置する状態に前記駆動手段を組み付け固着するようにした。
【0008】
また、前記ハウジングには、略中央の取り付け孔部の周縁で当該ハウジングの両端に関して連なる光軸との対立面に含まれる位置に、凸部を好ましくは2つ設け、当該凸部の上に中間支持材を介在させて前記駆動手段を組み付け固着するようにしてもよい。また、前記光路ユニットと前記駆動手段の組体を、箱体に収納して封止するとよい。
【0009】
そして、前記入力ポートが1ポートであり、前記出力ポートは2ポートである1×2ポートの構成としたり、あるいは前記入力ポートが2ポートであり、前記出力ポートは2ポートである2×2ポートの構成とすることができる。
【0010】
したがって本発明では、光信号の各ポートをなすコリメータをハウジングに対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニットに形成することから一体化した構成要素となり、まずこれを組み立てる際に各光軸の関係を適正に合わせればよい。そして、光学素子の駆動を行う駆動手段を光路ユニットに対して組み付け固着するので、この際に光軸アライメントを最終的に調整できる。これにより、アライメント調整に係る全ての構成要素を直接に結合した一体物が得られる。
【0011】
駆動手段と光路ユニットとの結合には、例えばレーザ溶接を行えばよく、信頼性の高い強固な固着が行える。また、ハウジング側に凸部を設けて中間支持材を介在させるので、凸部上で中間支持材を適宜に傾けることが可能となり、調整可能な軸を1つ増すことができる。さらにまた、光路ユニットと駆動手段の組体を箱体に収納して封止するので防塵にすることができ、耐湿性の面でも有利になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示している。本実施の形態において、機械式光スイッチ10は、光信号の入出力のポートpxの間に光路を結合する光路ユニット1,光学素子2,リニアに変位する可動子を有する変位ユニット3,その可動子を変位動作させる駆動手段4などを備えて、変位ユニット3の可動子に光学素子2を取り付け、その光学素子2の変位動作により入力ポートp1と出力ポートp2,p3の間で光束の結合を変化させる構成になっている。
【0013】
*光路ユニット*
入出力のポートpxは、光信号の伝送路である光ファイバ5を接続したコリメータ6からなり、略ブロック形状のハウジング11に2つのコリメータ6を対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニット1を形成する。つまり、ハウジング11には両端及び略中央に取り付け孔部12,12,13を設け、両端の取り付け孔部12,12にコリメータ6をそれぞれ連結し、略中央の取り付け孔部13には駆動手段4の枠体(E型ヨーク40)を固着する。
【0014】
対向する2つのコリメータ6,6は、図2に示すように、一方に2本の光ファイバ5,5を接続し、他方は光ファイバ5を1本だけ接続してあって、2本接続側が入力ポートp1と出力ポートp2となり、1本接続側は出力ポートp3となる1×2ポートの構成を採る。もちろん光信号の入出力は可逆であるが、ここでは2本接続側の入力ポートp1から出た光信号が、対向する1本接続側の出力ポートp3に集光するように光軸を調整する。
【0015】
*光学素子*
光学素子2は本形態ではミラーであり、光路上で光信号を反射することで光束の結合を変化させ、ポートの切り替えを行う。
【0016】
*変位ユニット*
変位ユニット3は、図3に示すように、2つ並びの帯条の両端が繋がった枠形状の板バネ30を2重に有し、各帯条の中央及び両端とにブロック部材31,32,33を設けて、2重板バネの間を平行に形成する。そして、一方の帯条の中央ブロック31に光学素子2を取り付けて可動子とし、他方の帯条の中央ブロック32は所定に固定して固定部とし、駆動手段4により中央ブロック(可動子)31を変位動作させる構成になっている。
【0017】
なお、可動子となる中央ブロック31は磁性部材により形成する。これは後述するように、駆動手段4をコイル通電により発生する電磁力が作用力となる電磁式駆動手段に構成することによる。
【0018】
したがって、この変位ユニット3は長手の両端が自由端となり、可動子31(光学素子2)を動かすと、図4に示すように、板バネ30の表面に垂直な1軸でリニアに変位する。これは、2重の板バネ30が平行になっていて可動子31が一方の帯条中央に位置するので、他方の帯条中央の固定部を固定した状態で可動子31に力を加えることでは、帯条の両端が連動して動いて2重の板バネ30がたわみ、その厚み方向に変位することになりリニアな動きになる。
【0019】
*駆動手段*
駆動手段4は、図5に示すように、E型ヨーク40,コイル41,永久磁石42等からなり、コイル通電により発生する電磁力が作用力となる電磁式駆動手段であって、変位ユニット3の可動子31をストローク領域Sで動かす構成になっている。つまり、E型ヨーク40には両外芯を延長して先端の内面間にストローク領域Sを形成し、コイル41をE型ヨーク40の中芯に装着し、そして中芯の先端を挟む外芯の内面に、それぞれ永久磁石42,42を設けて極性は磁束が連なる向き設定とする。
【0020】
ストローク領域Sには、変位ユニット3の可動子31を配置して、コイル41に適宜に通電を行うことにより当該ストローク領域Sで変位動作させる。ここでは、変位ユニット3の固定部(中央ブロック32)をE型ヨーク40の中芯の先端部に固着して両者を一体化し、当該変位ユニット3の全体がE型ヨーク40の内側に入り込む構成を採り、このためコンパクトになる。
【0021】
したがって、ストローク領域Sにおいて、可動子31はその中立点(図5(a))から両方向に変位動作し、コイル通電の極性に応じてE型ヨーク40の両外芯の何れかに吸着し、例えば第1動作点(図5(b))に吸着した可動子31は、逆極性のコイル通電により反対側の第2動作点(図5(c))に吸着する。
【0022】
そして、中芯の先端を挟む外芯の内面に永久磁石42を設けているので、それの磁束の向き設定のため、動作点に変位した可動子31は、コイル41への通電をオフした定常時に永久磁石42の近接側と巡る閉磁路を形成する。このため、当該動作点に可動子31を保持する作用となりラッチ動作する。
【0023】
*組み付け固着*
光学素子2,変位ユニット3,駆動手段4を一体にした組み立て体を、光路ユニット1に組み付けることで機械式光スイッチ10が完成する。これには、ハウジング11の略中央の取り付け孔部13内に光学素子2を挿入して、ハウジング11の該当面にE型ヨーク40を当て合わせて固着する。このとき、各光軸のアライメント調整を行う。
【0024】
*光軸アライメント*
つまり、組み立ては、各光軸の関係を適正に合わせた後に最終的な固着を行う手順であり、アライメント調整には図1,図6に示すように、x軸,y軸,θz軸をそれぞれ適宜に動かす。なお、θz軸とはz軸回りの回転である。
【0025】
ここで、E型ヨーク40とハウジング11との固着は、両者を当て合わせた接面の周縁部分を溶着すればよい。例えばYAGレーザ溶接により固着する方法があり、信頼性の高い強固な固着が行える。また溶接では、接着剤と違って硬化時間がいらないので工程作業の時間を短縮でき、高効率に作業を行える。
【0026】
調整は、光学素子2が、入力ポートp1,出力ポートp3間における光路に対して略垂直に変位動作し、その光路上に位置した光学素子2での反射が出力ポートp2に集光するように各軸を合わせる。これにより、入力ポートP1の光信号を、出力ポートp3,p2の何れかに選択的に切り換えできる機械式光スイッチ10を得る。
【0027】
ところで、各光軸のアライメント調整には、図6に示すように、x軸,y軸,θz軸に加えてθy軸も関係してくる。このθy軸とはy軸回りの回転である。第1の実施の形態ではθy軸については、構成要素(部品)を、仕上げ精度が極端に異なる組み合わせにはせず、概ね適正にそろえることと、4軸のうちで3軸を調整することからそれらの調整により補正できるとの考えに立ち、調整軸が減るので構成が簡素になり、後述する第2の実施の形態と違って部品点数を少なくできるメリットがある。
【0028】
このように、光信号の各ポートをなす2つのコリメータ6,6をハウジング11に対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニット1に形成することから一体化した構成要素となり、まずこれを組み立てる際に、各光軸の関係を適正に合わせればよい。そして、光学素子2の駆動を行う駆動手段4を光路ユニット1に対して組み付け固着するので、この際に光軸アライメントを最終的に調整できる。
【0029】
すなわち、各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整は、光路ユニット1に対して駆動手段4を組み付ける際に最終的に行えばよく、ポート側はすでにユニット体にしてあるので調整は容易に行えて組み立ての作業性がよい。
【0030】
これにより、アライメント調整に係る全ての構成要素を直接に結合した一体物にでき、一体化しているので歪みに有利であって光軸アライメントの狂いを防止できる。その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性を高く得ることができ、一体にまとまる構成は小型化の要求に有利性がある。
【0031】
図7は、本発明の第2の実施の形態を示している。この第2の実施の形態では、入力ポートを2ポートに増やして2×2ポートの構成とし、そしてθy軸の調整が行える構成に変更している。なお、第1の実施の形態と同様な構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0032】
*光学素子*
光学素子8は、本形態でもミラーであるが2×2ポートの構成を採るため表裏が共に鏡面であるものとし、これにより表裏両面でそれぞれ光信号を反射し、光束の結合を変化させることによりポートの切り替えを行う。
【0033】
*θy軸まわりの構成*
ハウジング11には、略中央の取り付け孔部13の周縁に凸部14を2つ設け、それら凸部14,14の上に中間支持材7を配置してθy軸の調整を可能にする。つまり、2つの凸部14,14は当該ハウジング11の両端に関して連なる光軸(x軸)との対立面(yz面)に含まれる位置に形成する。そして、中間支持材7は、両側を折り曲げた略コ字状断面の板部材であり、折り曲げ側がハウジング11にはめ合い、板面の中央には孔部70を設けてあって当該孔部70に光学素子8を通す。ここに、中間支持材7は凸部14,14の上では2点で支持されてx軸方向で傾くことからθy軸の調整を行える。
【0034】
駆動手段4側の組み付けは、凸部14,14の上に中間支持材7を介在させて行い、E型ヨーク40,中間支持材7,ハウジング11の3者を相互に固着する。
【0035】
*2×2ポートの構成*
また、ハウジング11に対向に取り付けた2つのコリメータ6,6は、図8に示すように、何れも2本の光ファイバ5,5を接続してあって、一方が入力ポートp1と出力ポートp2となり、他方は出力ポートp3と入力ポートp4となる2×2ポートの構成を採る。もちろん光信号の入出力は可逆であるが、ここでは入力ポートp1から出た光信号が対向側の出力ポートp3に集光し、入力ポートp4から出た光信号が対向側の出力ポートp2に集光するように光軸を調整する。
【0036】
*光軸アライメント*
組み立ては、第1の実施の形態と同様に各光軸の関係を適正に合わせた後に最終的な固着を行う手順であり、ここではx軸,y軸,θz軸に加えてθy軸もそれぞれ適宜に動かす。
【0037】
調整は、光学素子8が、入力ポートp1,出力ポートp3間、及び逆に入力ポートp4,出力ポートp2間における光路に対して略垂直に変位動作し、その光路上に位置した光学素子8での反射が入力ポートp1側では出力ポートp2に集光し、入力ポートp4側では出力ポートp3に集光するように各軸を合わせる。これにより、入力ポートP1の光信号を、出力ポートp3,p2の何れかに選択的に切り換えでき、入力ポートP4の光信号を、出力ポートp2,p3の何れかに選択的に切り換えできる機械式光スイッチ10を得る。
【0038】
このように、ハウジング11側に凸部14,14を設けて中間支持材7を介在させるので、凸部14,14上で中間支持材7を適宜に傾けることが可能となり、調整可能な軸(θy軸)を1つ増すことができ、アライメント調整の自由度を高めることができる。
【0039】
図9は、本発明の第3の実施の形態を示している。この第3の実施の形態では、第2の実施の形態の構成全体を箱体9に収納して封止する。箱体9は本体90に蓋91を被せる構成とし、本体90には光ファイバ5を通すための孔部92を設け、駆動手段4に電力を供給するための電極端子93を貫通させて取り付ける。電極端子93は貫通部分の周縁にセラミックス等を充填して耐湿性の封止を施し、配線によりコイル41に接続する。また、孔部92も同様であり、光ファイバ5を通した後に耐湿性の部材を充填して埋める。
【0040】
つまり、図8に示す光路ユニット1と駆動手段4の組体を、本体90に収納して蓋91を閉じ、窒素等の不活性ガスを注入した状態で溶接等により周縁を固着して封止を完了する。
【0041】
このように、光路ユニット1と駆動手段4の組体を、箱体9に収納して封止するので防塵にでき、また不活性ガスを注入するので耐湿性が高くなり、その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性をより高めることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る機械式光スイッチでは、光信号の各ポートをなすコリメータをハウジングに対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニットに形成することから一体化した構成要素となり、各光軸の関係を適正に合わせるアライメント調整は、光路ユニットに対して駆動手段を組み付ける際に最終的に行えばよく、ポート側はすでにユニット体にしてあるので調整は容易に行えて組み立ての作業性がよい。
【0043】
これにより、アライメント調整に係る全ての構成要素を直接に結合した一体物にでき、一体化しているので歪みに有利であって光軸アライメントの狂いを防止できる。その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性を高く得ることができ、一体にまとまる構成は小型化の要求に有利性がある。
【0044】
また、ハウジング側に凸部を設けて中間支持材を介在させるので、その中間支持材を適宜に傾けることが可能となり、アライメント調整の自由度を高めることができる。
【0045】
さらにまた、光路ユニットと駆動手段の組体を箱体に収納して封止するので防塵にでき、耐湿性の面でも有利になる。その結果、スイッチ動作の安定性と信頼性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す機械式光スイッチの斜視図である。
【図2】1×2ポートの光路ユニットを示す断面図である。
【図3】2重板バネによる変位ユニットの斜視図である。
【図4】図3に示す変位ユニットの正面図(A),側面図(B)である。
【図5】電磁式駆動手段の断面図である。
【図6】光軸アライメントを説明する斜視図である。
【図7】第2の実施の形態を示す機械式光スイッチの斜視図である。
【図8】2×2ポートの光路ユニットを示す断面図である。
【図9】第3の実施の形態を示す機械式光スイッチの斜視図である。
【符号の説明】
1 光路ユニット
2 光学素子
3 変位ユニット
4 駆動手段
5 光ファイバ
6 コリメータ
7 中間支持材
8 光学素子
9 箱体
10 機械式光スイッチ
11 ハウジング
12,13 取り付け孔部
14 凸部
30 板バネ
31 中央ブロック(可動子)
32 中央ブロック(固定部)
33 ブロック部材
40 E型ヨーク
41 コイル
42 永久磁石
70 孔部
90 本体
91 蓋
92 孔部
93 電極端子
p1,p4 入力ポート
p2,p3 出力ポート
Claims (5)
- 光信号の入力ポートと出力ポートの間にミラーやプリズム等の光学素子を配置し、当該光学素子の変位動作により前記ポート間における光束の結合を変化させる機械式光スイッチにおいて、
前記ポートは光信号の伝送路である光ファイバを接続したコリメータからなり、
両端及び略中央に取り付け孔部を有するハウジングに、前記コリメータを対向に取り付けて光軸が連なる光路ユニットを形成し、
電磁力等の作用力により可動子を変位動作させる駆動手段を備えて、当該可動子に前記光学素子を取り付け、
前記ハウジングには略中央の取り付け孔部内に前記光学素子が位置する状態に前記駆動手段を組み付け固着することを特徴とする機械式光スイッチ。 - 前記ハウジングには、略中央の取り付け孔部の周縁で当該ハウジングの両端に関して連なる光軸との対立面に含まれる位置に、凸部を好ましくは2つ設け、
当該凸部の上に中間支持材を介在させて前記駆動手段を組み付け固着することを特徴とする請求項1に記載の機械式光スイッチ。 - 前記光路ユニットと前記駆動手段の組体を、箱体に収納して封止することを特徴とする請求項1または2に記載の機械式光スイッチ。
- 前記入力ポートが1ポートであり、前記出力ポートは2ポートである1×2ポートの構成としたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の機械式光スイッチ。
- 前記入力ポートが2ポートであり、前記出力ポートは2ポートである2×2ポートの構成としたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の機械式光スイッチ。
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Cited By (3)
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JP2007156142A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Sun Tec Kk | 光スイッチおよびプロテクトスイッチ |
JP2009276697A (ja) * | 2008-05-16 | 2009-11-26 | Fujikura Ltd | 2×2光スイッチ |
CN104035160A (zh) * | 2014-05-22 | 2014-09-10 | 武汉瀚宸光电科技有限公司 | 反射光开关 |
-
2002
- 2002-07-02 JP JP2002193927A patent/JP2004037781A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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