JP2004036682A - アースナット、アースナットの生産方法およびアースナットを用いるアース方法 - Google Patents

アースナット、アースナットの生産方法およびアースナットを用いるアース方法 Download PDF

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Ryoichi Nakayama
中山 良一
Masaaki Adachi
安達 公明
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Abstract

【課題】生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能であるアースナットを提供する。
【解決手段】外力Fを加えることによって変形させたねじ部11を有する。したがって、塗装されたボルトに組み付けられと、前記ねじ部11の変形部15が、前記ボルトの塗膜を剥離する。その結果、変形部とボルトのねじ部とが電気的に接続可能となるため、アース性能が確保される。
【選択図】      図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アースナット、アースナットの生産方法およびアースナットを用いるアース方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−325023号公報は、めねじ部とめねじ部の圧力側フランクに設けられた突部とを有するアースナットを開示している。当該突部は、絶縁塗装されたおねじ部を有する溶接ボルトに対してねじ込まれる。したがって、突部は、おねじ部のフランクに食い込んで、溶接ボルトの塗膜を剥離する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記アースナットは、ねじ込みの軸力が生じた段階において、めねじ部のフランクとおねじ部のフランクとを、電気的に確実に接続させることが可能であるが、しかし、生産コストおよび生産性に関し、さらに改善の余地が残されている。
【0004】
詳述すると、アースナットの突部の形成は、特殊な専用ねじ切りタップを必要としており、生産コストの上昇を引き起こす。
【0005】
また、圧力側フランクに突部が設けられているため、栓ゲージによる非破壊式品質検査を適用できない。また、アースナットの切断による破壊式品質検査は、約2〜3時間を必要とする。したがって、破壊式品質検査の結果が分かるまでアースナットの生産を待機させる場合、生産性が低下する。
【0006】
一方、生産性の低下を避けるため、アースナットの生産と破壊式品質検査とを並行に実施することも可能である。しかし、破壊式品質検査において不良であると判断された場合、破壊式品質検査に要した時間の間に生産されたアースナットは、不良品として廃棄せざるを得ない。したがって、生産コストの上昇を引き起こす。
【0007】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能であるアースナット、アースナットの生産方法およびアースナットを用いるアース方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、外力を加えることによって変形させたねじ部を有することを特徴とするアースナットである。したがって、当該アースナットが、塗装されたボルトに組み付けられると、前記ねじ部の変形部が、前記ボルトの塗膜を剥離する。その結果、変形部とボルトのねじ部とが電気的に接続可能となるため、アース性能が確保される。
【0009】
請求項8に記載の発明は、所定の内径およびピッチが確保されたアースナットのねじ部に対して、外力を加えることによって、前記内径および/またはピッチを変形させるための変形工程を有することを特徴とするアースナットの生産方法である。したがって、当該生産方法によって得られたアースナットが、塗装されたボルトに組み付けられると、内径および/またはピッチの変形している変形部が、前記ボルトの塗膜を剥離する。その結果、変形部とボルトのねじ部とが電気的に接続可能となるため、アース性能が確保される。
【0010】
請求項18に記載の発明は、所定の内径および/またはピッチを、外力を加えることによって変形させたねじ部を有するアースナットを、塗装されたボルトに組み付け、内径および/またはピッチの変形している変形部によって、前記ボルトの塗膜を剥離することを特徴とするアース方法である。したがって、変形部とボルトのねじ部とが電気的に接続可能となるため、アース性能が確保される。
【0011】
【発明の効果】
上記のように構成した本発明は以下の効果を奏する。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、前記ボルトの塗膜を剥離するための突部をアースナットに形成する必要がないため、突部形成のための特殊な専用ねじ切りタップが不要であり、また、非破壊式品質検査を適用することができる。つまり、生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能であるアースナットが提供される。
【0013】
請求項8に記載の発明によれば、前記ボルトの塗膜を剥離するための突部をアースナットに形成する必要がないため、突部形成のための特殊な専用ねじ切りタップが不要であり、また、非破壊式品質検査を適用することができる。つまり、生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能であるアースナットの生産方法が提供される。
【0014】
請求項18に記載の発明によれば、前記ボルトの塗膜を剥離するための突部を形成する必要がないため、突部形成のための特殊な専用ねじ切りタップが不要であり、また、非破壊式品質検査を適用することができる。つまり、生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能であるアース方法が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態1に係るアースナットの平面図、図2は、本発明の実施の形態1に係るアースナットの断面図、図3は、本発明の実施の形態1に係るアースナットとボルトとの締結状態を説明するための断面図である。
【0017】
アースナット10は、例えば、車体30に、各種配管や遮熱板などの部品(被締結物)40を取り付けると共に車体30をアースするために使用されるめねじである。
【0018】
アースナット10が組み付けられるボルト20は、車体30に溶接により固定され、かつ車体30とともに塗装されるおねじであり、塗膜22が形成されたねじ部21を有する。
【0019】
アースナット10は、ボルト20に締結されるねじ部11と被締結物40に接するフランジ部17とを有する。ねじ部11は、外部に面する頂面12と、頂面12とフランジ部17との間に位置する側面13と、ねじが形成されている内周面14とを有する。
【0020】
ねじ部11の内径は、外力Fを側面13に加えることで、内周面14が内側に湾曲するように塑性変形され、当初の所定の内径Rより小さい内径Rを有すように形成されている。
【0021】
そのため、アースナット10が、ボルト20に組み付けられると、変形部(変形している内径の部位)15は、ボルト20のねじ部21の塗膜22を突き破り、剥離する。したがって、変形部15とボルト20のねじ部21とは直接接触し、電気的に接続可能となるため、アース性能を確保することができる。
【0022】
さらに、塗膜22を剥離するための突部を形成する必要がないため、突部形成のための特殊な専用ねじ切りタップが不要であり、また、非破壊式品質検査を適用することができる。したがって、生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能である。
【0023】
なお、ボルト20のねじ部21の塗膜22が厚くなるにつれて、アースナット10をボルト20に組み付ける際に、剥離された塗膜が詰まり、カジリが発生する虞がある。そのため、ねじ部11の内周面14に、剥離された塗膜を掻出すための溝16を、軸線方向に形成し、カジリ発生を抑制することが好ましい。
【0024】
溝16の形成位置は、図に示される3箇所に限定されない。例えば、アースナット10のサイズに応じて、溝16の形成位置を増やすことも可能である。
【0025】
変形部15は、例えば、ねじ部11の側面13の位置L,Lに対して、外力を加えられることによって成形される。なお、外力が加えられる位置は、2箇所に限定されない。例えば、アースナット10のサイズに応じて、外力が加えられる位置を増やすことも可能である。
【0026】
また、内径の変形は、部分的であることが好ましい。この場合、所定のねじ品質(所定の内径)を満たした部分が残存するため、安定した使用品質を確保することができ、また、ボルト20に対するアースナット10の組み付けも容易である。
【0027】
変形部15を形成するための外力Fが付加される位置L,Lは、溝16が形成されている部位を避けて設定されることが好ましい。この場合、溝16に対する外力Fの影響を、最小限とすることができる。したがって、剥離された塗膜を掻出すための性能の低下を抑制することができる。
【0028】
次に、本発明の実施の形態1に係るアースナットの生産方法を説明する。
【0029】
図4に示されるように、アースナットの生産方法は、鍛造工程、タップ工程、第1品質検査工程、変形工程、および、第2品質検査工程を有する。
【0030】
鍛造工程においては、図5(A)および図5(B)に示されるように、所定の内径を有する円筒部11’とフランジ部17とを有するナット形状のアースナット素材10’が、形成される。なお、必要に応じて、円筒部11’の内周面14に、剥離された塗膜を掻出すための溝16を、軸線方向に形成する。
【0031】
タップ工程においては、図6に示されるように、円筒部11’の内周面14に所定の内径RおよびピッチPを有するねじ山が、タップ(めねじ切型)によって加工され、ねじ部11が形成される。
【0032】
第1品質検査工程においては、例えば、図7に示される栓ゲージ(限界ねじゲージ)50を使用して、タップ工程を経たアースナット素材10’のねじ品質(ねじ部の内径およびピッチ)が検査される。
【0033】
栓ゲージ50は、通りねじプラグ部51と止りねじプラグ部52とを有する。ねじ品質は、通りねじプラグ部51が、アースナット素材10’(ねじ部11)の全長に渡って通り抜ける一方、止りねじプラグ部52が、ねじ込み不能であることによって、判断される。
【0034】
なお、第1品質検査工程は、変形工程の前であるため、ねじ部の内径およびピッチの品質を高精度に検査することができる。
【0035】
変形工程においては、図8および図9に示されるように、ねじ部11の頂部12を押さえブロック55によって固定し、例えば、ねじ部11の側面13の位置L,Lに、一対のパンチ53によって、外力を加えることで、ねじ部11の内周面(側面13の位置L,Lに対応する部位)が、内側に湾曲するように塑性変形させる。
【0036】
変形部(変形している内径の部位)は、アースナットがボルトに組み付けられる際、ボルトのねじ部の塗膜を突き破り、剥離する。なお、変形部には、ねじ山の一部(例えば、1〜2つのねじ山)が位置することが好ましい。この場合、所定のねじ品質を満たした部分が残存するため、安定した使用品質を確保することができる。
【0037】
パンチ53は、例えば、油圧駆動式であり、油圧を操作することによって、押込み力(カシメの程度)が制御される。
【0038】
第2品質検査工程においては、アース品質が検査される。アース品質は、図10に示されるマンドレル56に対するねじ込みトルクに基づいて評価される。つまり、代用特性(ねじ込みトルク)によって、アース品質が容易に検査される。
【0039】
マンドレル56は、特殊な専用治具ではなく、例えば、ねじの強度試験に使用されるマンドレルを転用することができる。また、第2品質検査工程は、変形工程の後であるため、アース品質を高精度に検査することができる。
【0040】
次に、マンドレル56に対するねじ込みトルクとアース品質との関係を説明する。図11は、アースナット10のアース性能を説明するための図表である。当該図表は、マンドレル56に対するねじ込みトルクと、ボルト(テストピース)に対するねじ込みトルクと、アース性能との関係を示している。
【0041】
アース性能は、図12に示されるように、アースナット10と、組み付けられたボルト20’との間における電気抵抗を、電圧降下法によって測定することにより評価している。なお、アースナット10は、M6であり、規定締め付けトルクは、約6Nmであり、ボルト20’のねじ部の塗膜厚みは、約30μである。
【0042】
図11に示されるように、マンドレル56に対するねじ込みトルクと、アース性能とは、対応関係がある。したがって、マンドレル56に対するねじ込みトルクが、アース品質を確保し得るトルク以上かつ、規定締め付けトルク以下である場合、塗装されたボルトに対する組み付けの際に、安定したアース品質(性能)を確保することができる。例えば、アース性能として1mΩ以下が要求される場合、マンドレル56に対するねじ込みトルクは、0.5Nm以上(例えば、0.7Nm)となる。
【0043】
なお、アースナット10は、変形部を有しないナットと異なり、アース性能を確保するためのねじ込みトルクを有するが、その値が小さいため、締付け時間の増加を抑制することができる。
【0044】
以上のように、実施の形態1においては、外力の付加によって変形している内径の部位によって、塗膜が剥離されるため、塗膜が剥離するための突部を形成することなく、アース性能を確保することができる。したがって、生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能である。
【0045】
図13は、本発明の実施の形態2に係るアースナットの平面図、図14は、本発明の実施の形態2に係るアースナットの断面図、図15は、本発明の実施の形態2に係るアースナットとボルトとの締結状態を説明するための断面図である。
【0046】
実施の形態2に係るアースナット110と実施の形態1に係るアースナット10とは、外力Fを加えることによって変形させられ箇所が異なっている。
【0047】
詳述すると、ねじ部111の頂面112に外力Fを加えることで、頂面112の近傍が塑性変形され、ねじ山のピッチが当初の所定の値Pより小さい値Pを有すように形成されている。
【0048】
したがって、アースナット110が、ボルト120に組み付けられると、変形部(ピッチが短く変形している部位)115は、ボルト120のねじ部121の塗膜122を突き破り、剥離する。
【0049】
変形部115は、例えば、頂面112の位置L11,L12,L13に対して、外力Fを加えることによって成形される。なお、外力Fが加えられる位置は、3箇所に限定されない。例えば、アースナット110のサイズに応じて、外力Fが加えられる位置を増やすことも可能である。
【0050】
ピッチの変形は、部分的(例えば、頂面112近傍に位置する1〜2つのねじ山)であることが好ましい。この場合、所定のねじ品質(所定のピッチ)を満たした部分が残存するため、安定した使用品質を確保することができ、また、ボルト20に対するアースナット110の組み付けが容易である。
【0051】
なお、剥離された塗膜を掻出すための溝116を形成する場合は、外力が付加される位置L11,L12,L13は、溝116が形成されている部位を避けて設定されることが好ましい。
【0052】
次に、本発明の実施の形態2に係るアースナットの生産方法を説明する。なお、変形工程を除く工程は、実施の形態1と概して同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0053】
図16は、本発明の実施の形態2に係るアースナットの生産方法における変形工程を説明するための側面図、図17は、図16に示されるパンチの底面図である。
【0054】
変形工程においては、外力を加えるために、爪部154が底面に設けられたパンチ153が使用される。爪部154は、ねじ部111の頂面112の位置L11,L12,L13に対応する位置に配置されている。
【0055】
したがって、ねじ部111の頂面112に対して、パンチ153を降下させると、パンチ153の爪部154によって、外力が加えられ、ねじ部111のピッチ(例えば、頂面112の近傍に位置する1〜2つのねじ山のピッチ)が、短くなるように変形される。
【0056】
なお、パンチ153は、例えば、油圧駆動式であり、油圧を操作することによって、押込み力(カシメの程度)が制御される。
【0057】
図18は、アースナット110のアース性能を説明するための図表である。アース性能は、実施の形態1と同様に、アースナット110と、組み付けられたボルトとの間における電気抵抗を、電圧降下法により測定することによって評価している。また、アースナット110は、M6であり、規定締め付けトルクは、約6Nmであり、ボルト(テストピース)の塗膜厚みは、約30μである。
【0058】
図18に示されるように、ピッチが変形している場合においても、マンドレルに対するねじ込みトルクと、アース性能とは、対応関係がある。例えば、アース性能として1mΩ以下が要求される場合、マンドレルに対するねじ込みトルクは、0.3Nm以上(例えば、0.5Nm)となる。
【0059】
以上のように、実施の形態2においては、外力の付加によって変形しているピッチの部位によって、塗膜が剥離されるため、塗膜が剥離するための突部を形成することなく、アース性能を確保することができる。したがって、実施の形態1と同様に、生産コストの低減および生産性の向上を図ることが可能である。
【0060】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
【0061】
例えば、実施の形態1と実施の形態2とを組合せ、内径およびピッチの両方が変形したねじ部を有するアースナットを提供することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るアースナットの平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るアースナットの断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るアースナットとボルトとの締結状態を説明するための断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るアースナットの生産方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】(A)および(B)は、図4に示される鍛造工程を説明するための平面図および断面図である。
【図6】図4に示されるタップ工程を説明するための断面図である。
【図7】図4に示される第1品質検査工程において使用される栓ゲージの側面図である。
【図8】図4に示される変形工程を説明するための側面図である。
【図9】図8に示されるパンチの位置を説明するための平面図である。
【図10】図4に示される第2品質検査工程において使用されるマンドレルの側面図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係るアースナットのアース性能を説明するための図表である。
【図12】アース性能の測定方法を説明するための側面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係るアースナットの平面図である。
【図14】本発明の実施の形態2に係るアースナットの断面図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係るアースナットとボルトとの締結状態を説明するための断面図である。
【図16】本発明の実施の形態2に係るアースナットの生産方法における変形工程を説明するための側面図である。
【図17】図16に示されるパンチの底面図である。
【図18】本発明の実施の形態2に係るアースナットのアース性能を説明するための図表である。
【符号の説明】
10,110…アースナット、
10’…アースナット素材、
11,111…ねじ部、
11’…円筒部、
12,112…頂面、
13,113…側面、
14,114…内周面、
15,115…変形部、
16,116…溝、
17,117…フランジ部、
20,20’,120…ボルト、
21,121…ねじ部、
22,122…塗膜、
30,130…車体、
40,140…被締結物、
50…栓ゲージ、
51…通りねじプラグ部、
52…止りねじプラグ部、
53,153…パンチ、
55…押さえブロック、
56…マンドレル、
154…爪部、
F…外力、
,L,L11,L12,L13…位置、
,P…ピッチ、
,R…内径。

Claims (23)

  1. 外力を加えることによって変形させたねじ部を有し、
    塗装されたボルトに組み付けられる際に、前記ねじ部の変形部が、前記ボルトの塗膜を剥離することを特徴とするアースナット。
  2. 前記ねじ部は、内径および/またはピッチが変形していることを特徴とする請求項1に記載のアースナット。
  3. 前記内径および/またはピッチの変形は、部分的であることを特徴とする請求項2に記載のアースナット。
  4. 前記ねじ部の内周面に、剥離された塗膜を掻出すための溝が、前記ねじ部の軸線方向に形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のアースナット。
  5. 前記外力は、前記ねじ部の側面に対して加えられることを特徴とする請求項4に記載のアースナット。
  6. 前記外力は、前記ねじ部の頂面に対して加えられることを特徴とする請求項4に記載のアースナット。
  7. 前記外力が加えられる位置は、前記溝が形成されている部位を避けていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のアースナット。
  8. 所定の内径およびピッチが確保されたアースナットのねじ部に対して、外力を加えることによって、前記内径および/またはピッチを変形させるための変形工程を有し、
    前記アースナットが塗装されたボルトに組み付けられる際に、内径および/またはピッチの変形している変形部が、前記ボルトの塗膜を剥離することを特徴とするアースナットの生産方法。
  9. 前記内径および/またはピッチの変形は、部分的であることを特徴とする請求項8に記載のアースナットの生産方法。
  10. さらに、前記ねじ部の内周面に、剥離された塗膜を掻出すための溝を、前記ねじ部の軸線方向に形成するための溝形成工程を有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のアースナットの生産方法。
  11. 前記外力は、前記ねじ部の側面に対して加えられることを特徴とする請求項10に記載のアースナットの生産方法。
  12. 前記外力は、前記ねじ部の頂面に対して加えられることを特徴とする請求項10に記載のアースナットの生産方法。
  13. 前記外力が加えられる位置は、前記溝が形成されている部位を避けていることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載アースナットの生産方法。
  14. さらに、ねじ品質を検査するための第1品質検査工程を有し、前記第1品質検査工程は、前記変形工程の前であることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載のアースナットの生産方法。
  15. さらに、アース品質を検査するための第2品質検査工程を有し、前記第2品質検査工程は、前記変形工程の後であることを特徴とする請求項8〜14のいずれか1項に記載のアースナットの生産方法。
  16. 前記アース品質は、マンドレルに対するねじ込みトルクに基づいて評価されることを特徴とする請求項15に記載のアースナットの生産方法。
  17. 前記ねじ込みトルクは、アース品質を確保し得るトルク以上かつ、前記ねじ部の規定締め付けトルク以下であることを特徴とする請求項16に記載のアースナットの生産方法。
  18. 所定の内径および/またはピッチを、外力を加えることによって変形させたねじ部を有するアースナットを、塗装されたボルトに組み付け、内径および/またはピッチの変形している変形部によって、前記ボルトの塗膜を剥離することを特徴とするアース方法。
  19. 前記内径および/またはピッチの変形は、部分的であることを特徴とする請求項18に記載のアース方法。
  20. 前記ねじ部の内周面に、剥離された塗膜を掻出すための溝が、前記ねじ部の軸線方向に形成されていることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載のアース方法。
  21. 前記外力は、前記ねじ部の側面に対して加えられることを特徴とする請求項20に記載のアース方法。
  22. 前記外力は、前記ねじ部の頂面に対して加えられることを特徴とする請求項20に記載のアース方法。
  23. 前記外力が加えられる位置は、前記溝が形成されている部位を避けていることを特徴とする請求項21又は請求項22に記載のアース方法。
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