JP2004036275A - 護岸・魚礁ブロックの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小さな動植物を内部に生息させる擁壁、護岸類ブロックおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】隣接する自然石12…間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間aを形成したので、擁壁10の内部に、小さな動植物を生息させることができる。擁壁用型枠17の内面に沿って自然石12…を位置決めする際には、組立鉄筋14に植立されたアンカー部材13…を、接着剤15が充填された溝部12a…の中に挿入して固定する。その後、擁壁用型枠17内にコンクリート11を流し込んで打設する。このように、アンカー部材13…を介して自然石12…が固定されるので、擁壁用型枠17内での自然石12…の位置決めが容易となり、しかもコンクリート11に対して自然石12…を堅固に固定できる。
【選択図】 図1
【解決手段】隣接する自然石12…間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間aを形成したので、擁壁10の内部に、小さな動植物を生息させることができる。擁壁用型枠17の内面に沿って自然石12…を位置決めする際には、組立鉄筋14に植立されたアンカー部材13…を、接着剤15が充填された溝部12a…の中に挿入して固定する。その後、擁壁用型枠17内にコンクリート11を流し込んで打設する。このように、アンカー部材13…を介して自然石12…が固定されるので、擁壁用型枠17内での自然石12…の位置決めが容易となり、しかもコンクリート11に対して自然石12…を堅固に固定できる。
【選択図】 図1
Description
【特許請求の範囲】
【請求項1】同じ半径の半球形状を有する第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠を準備する工程と、
一端部に溝部を形成した多数個の自然石を準備する工程と、
これらの第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の各内部空間に、その一端部をその内部空間の中心側に向けて多数個の自然石をそれぞれ配列する工程と、
隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填する工程と、
第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の内部空間に、多数個のアンカー部材が植立された組立鉄筋を配筋するとともに、各アンカー部材を接着剤が充填された対応する自然石の溝部に挿入し、各自然石を組立鉄筋にそれぞれ連結する工程と、
第1の護岸・魚礁ブロック用型枠内の中央部にこの第1の護岸・魚礁ブロック用型枠の半径と同じ長さのスリーブを直立させる工程と、
第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠の内部空間にコンクリートを流し込むことにより、その外壁面に多数個の自然石を敷設した半球状の第1および第2の護岸・漁礁ブロックを製造する工程と、
その後、これらの第1および第2の護岸・漁礁ブロックをその平面同士を重ね合わせて球形状とする工程と、
第1および第2の護岸・魚礁ブロックの接合面間に、上記スリーブを取り除いた孔を介して接合用のコンクリートを流し込むことにより、球形状の護岸・漁礁ブロックを製造する工程とを備えた護岸・漁礁ブロックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は護岸・魚礁ブロックの製造方法、詳しくは自然石と自然石との間に 、小さな動植物の生息空間が存在する護岸・魚礁ブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
擁壁は、海岸や河川などの護岸のために用いられ、背面の土を支えてその崩壊を防いでいる。従来の擁壁の一種として、自然景観をかもし出すために、セメントを介して、透水性を有するコンクリートブロック(コンクリート二次製品)の表面に自然石を固定し、これにより擁壁の壁面全体に自然石を敷設したものが開発されている。
また、海岸付近や河川の堤防付近には、波の力を弱めるため、護岸ブロックが設置されている。さらに、海底や川底などには、魚の住処となる漁礁ブロックが沈められている。以下、これらの護岸ブロックおよび漁礁ブロックをまとめて護岸・漁礁ブロックという。
従来の護岸・漁礁ブロックは、護岸・漁礁ブロック用型枠の中にコンクリートを流し込み、その後、所定日数だけ養生して固化したコンクリート製のブロックであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の擁壁および護岸・魚礁ブロックにあっては、このように表面に大きな凹凸を有する自然石が、セメントによってコンクリートブロックの表面に固着されていた。そのため、流動性を有するセメントに対しての自然石の位置決めがうまくできず、この位置決め作業に長い時間がかかっていた。しかも、自然石の表面には大きな凹凸が存在する。これにより、自然石とセメントとのあいだに隙間が現出されやすい。その結果、自然石を十分な強度で固定することができず、自然石の結合の確実性が低下していた。
また、従来の護岸・漁礁ブロックは、テトラポットで代表されるような単なるコンクリート製のブロックである。そのため、魚などは人工的な形状と色合いに違和感を感じ、それらが住み着くためには長い期間を要していた。また、小魚などが隠れる狭い空間も少なかった。
【0004】
【発明の目的】
この発明は、小さな動植物を内部に生息させることができる護岸・魚礁ブロックおよびその製造方法を提供することを、目的としている。
また、この発明は、護岸・漁礁ブロックに自然石を堅固に固定することができる護岸・魚礁ブロックおよびその製造方法を提供することを、目的としている。
さらに、この発明は、コンクリート打設時に、コンクリートが自然石と自然石との隙間から流出せず、しかも打設後は、自然石間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間を簡単に現出させることができる護岸・魚礁ブロックの製造方法を提供することを、その目的としている。
さらにまた、この発明は、堅固な球形状の護岸・漁礁ブロックを安価に大量生産することができる護岸・漁礁ブロックの製造方法を提供することを、その目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、同じ半径の半球形状を有する第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠を準備する工程と、一端部に溝部を形成した多数個の自然石を準備する工程と、これらの第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の各内部空間に、その一端部をその内部空間の中心側に向けて多数個の自然石をそれぞれ配列する工程と、隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填する工程と、第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の内部空間に、多数個のアンカー部材が植立された組立鉄筋を配筋するとともに、各アンカー部材を接着剤が充填された対応する自然石の溝部に挿入し、各自然石を組立鉄筋にそれぞれ連結する工程と、第1の護岸・魚礁ブロック用型枠内の中央部にこの第1の護岸・魚礁ブロック用型枠の半径と同じ長さのスリーブを直立させる工程と、第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠の内部空間にコンクリートを流し込むことにより、その外壁面に多数個の自然石を敷設した半球状の第1および第2の護岸・漁礁ブロックを製造する工程と、その後、これらの第1および第2の護岸・漁礁ブロックをその平面同士を重ね合わせて球形状とする工程と、第1および第2の護岸・魚礁ブロックの接合面間に、上記 スリーブを取り除いた孔を介して接合用のコンクリートを流し込むことにより、球形状の護岸・漁礁ブロックを製造する工程とを備えた護岸・漁礁ブロックの製造方法である。
自然石とは、例えばカンラン岩、砂岩、石灰岩などの加工が施されていない石(玉石を含む)のことである。ただし、ここでは、自然石に外観を似せた人工石を含む。
小さな動植物としては、例えば小魚、貝類、草類、昆虫、鼠などの小動物が挙げられる。
【0006】
自然石の端部に溝部を形成する方法は限定されない。例えば、石材切断装置の回転刃、バンドソーなどを応用して溝部を形成してもよい。自然石の溝部の形状は、アンカー部材の形状に対応する。また、1個の自然石に対して複数のアンカー部材が配される際には、アンカー部材の数だけ溝部が形成される。
自然石用の接着剤としては、例えばエポキシ樹脂系の石材用接着剤などを採用することができる。自然石間の胴込め部分とは、隣接する自然石と自然石との間のうち、コンクリートの表面側で目地止め部材が充填される部分をいう。
アンカー部材の素材は限定されない。例えば、鉄筋を所定形状に組んだものでもよいし、鉄片などでもよい。
【0007】
アンカー部材の形状は限定されない。例えば、三角形状のほか、四角形以上の多角形状などでもよい。また、アンカー部材は、1個の自然石に対して1個に限定されない。例えば、1個の自然石に対して複数のアンカー部材を配してもよい。
組立鉄筋とは、鉄筋を例えば平面視して格子状に組んだものである。この組立鉄筋に、各アンカー部材が略直角な状態で植立される。
【0008】
目地止め粘土材の原料である水溶性の粘土としては、例えば粘土質の赤土、黒土などを採用することができる。
目地止め粘土材が充填されるのは、少なくとも隣接する自然石間の胴込め部分である。胴込め部分だけでなく、自然石間の全域でもよい。
コンクリートの打設は、型枠を横置きにした状態で行ってもよいし、縦置きにした状態で行ってもよい。この製造は、工場でもよいし、現場でもよい。
自然石とアンカー部材との接着は、アンカー部材と組立鉄筋との連結の前でもよいし、後でもよい。
護岸・漁礁ブロックとは、例えばテトラポットに代表される護岸用のコンクリート塊、または魚の住処となる漁礁用のコンクリート塊、もしくは護岸ブロックと漁礁ブロックとを兼務するコンクリート塊である。
アンカー部材は、例えば鉄筋を所定形状に組んだものでもよいし、鉄片などでもよい。アンカー部材の形状は限定されない。例えば、三角形状のほか、四角形以上の多角形状などでもよい。また、アンカー部材は、1個の自然石に対して1に限定されない。例えば、1個の自然石に対して複数のアンカー部材を配してもよい。
アンカー部材を溝部に挿入する際には、接着剤を溝部に充填した方が、アンカー部材と自然石との結合性が高まるので好ましい。
組立鉄筋とは、鉄筋を例えば平面視して格子状に組んだものである。この組立鉄筋に、各アンカー部材が略直角な状態で植立される。
自然石の溝部の形状は、アンカー部材の形状に対応する。また、1個の自然石に対して複数のアンカー部材が配される際には、アンカー部材の数だけ溝部が形成される。
護岸・漁礁ブロックの直径は限定されない。
【0009】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、隣接する自然石間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間を形成したので、護岸・漁礁ブロックの内部に、小さな動植物を生息させることができる。
特に、型枠の内面に沿って自然石を位置決めする際には、組立鉄筋に植立されたアンカー部材を、接着剤が充填された溝部の中に挿入して固定する。その後、型枠内にコンクリートを流し込んで打設する。
このように、アンカー部材を介して自然石が固定されるので、型枠内での自然石の位置決めが容易となり、しかもコンクリートに対して自然石を堅固に固定することができる。
自然石と自然石とのあいだに隙間をあけると、自然石は隣り合う別の自然石による支えが得られない。これにより、各自然石はコンクリートの表面から離脱しやすい。しかしながら、この発明では、アンカー部材を介して自然石がコンクリート内の組立鉄筋に連結されている。その結果、各自然石は単独でも堅固な固定力が得られる。
【0010】
また、隣接する自然石と自然石とのあいだの胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填するので、コンクリート打設時、コンクリートが自然石の表面側に回り込みにくい。この打設後は、目地止め粘土材を水に接触させて溶かす。これにより、自然石と自然石との間に小さな動植物の生息空間を容易に形成することができる。
【0011】
また、あらかじめ2つの半球形状の護岸・漁礁ブロック用型枠内において、自然石と一体化した半球形状のコンクリートブロックをそれぞれ製造する。その後、両コンクリートブロックを連結し、半球形状のコンクリートブロックの接合面間に接合用のコンクリートを打設する。これにより、堅固な球形状の護岸・漁礁ブロックを大量生産することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例に係る擁壁およびその製造方法を説明する。まず、図1〜図3に基づき、第1の実施例を説明する。
図1は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の製造方法におけるコンクリート打設工程を示す拡大縦断面図である。図2は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の正面図である。図3(a)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁における自然石の組み付け状態を示す拡大側断面図である。図3(b)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の自然石の組み付け状態を示す拡大平断面図である。
【0013】
図1〜図3において、10は護岸用の擁壁で、この擁壁10はコンクリート11の壁面に多数個の自然石12…が敷設され、隣接する自然石12と自然石12との間の胴込め部分に、小さな動植物の生息空間aが形成されたものである。
擁壁10は正面視して矩形状を有し、コンクリート11の内部に、多数個のアンカー部材13…を離間状態で植立した組立鉄筋14が埋設され、各自然石12…の端部にアンカー部材13…を挿入する溝部12a…がそれぞれ形成されている。また、接着剤15が充填された各溝部12a…にアンカー部材13…が挿入され、各自然石12…がコンクリート11に固定されている。各アンカー部材13…は、鉄筋を矩形状に屈曲して形成されている。組立鉄筋14は多数本の鉄筋を格子状に組んだものである。
各溝部12a…は、自然石12…の中心部へ向かって形成されている。接着剤15が充填された各溝部12a…にアンカー部材13…が挿入され、各自然石12…がコンクリート11に固定された擁壁10を、河川または海岸の護岸用として使用する。接着剤15は、エポキシ樹脂系の石材用である。
図1および図3中、11aはコンクリート11の裏面に形成されたアンカー収納用の凹部、16はこの凹部11a内に一端部の掛止リングが配置されたアンカーフックである。このアンカーフック16は、擁壁10を搬送する際に利用される。また、図1および図2中、11bはコンクリート11の各端面の両側部に形成された擁壁10の連結施工用の連結孔である。この連結孔11bは、コンクリート打設時に所定本数のアルミニウム管を、擁壁型枠17の底面と平行に配置することで形成される。11cはこの隣接する擁壁10,10間において、開口部が突き合わされた連結孔11b,11bに、掛け渡し状態で挿入される連結鉄筋である。
【0014】
以下、図1〜図3を参照して、この擁壁10の製造方法を具体的に説明する。まず、工場において、各自然石12…の一端部に、バンドソー式の石材切断装置によって溝部12a…をそれぞれ形成する。その後、各溝部12a…に、接着剤15を充填し、各アンカー部材13…を対応する溝部12a…に挿入する。その後、この接着剤15が硬化することで、自然石12…とアンカー部材13…とが連結される。各アンカー部材13…は、直径10〜13mmの短尺な4本の鉄筋を、矩形状に組んだ棒状の枠である。
次に、平面視して矩形状を有する擁壁用型枠17を組む(図1)。擁壁用型枠17は上面が開口された金属製の型枠で、その寸法は縦800〜1000mm、横2000mm、高さ500〜1000mmである。
次に、この擁壁用型枠17の底板の上面の全域に、前記自然石12…を配列する。各自然石12…は、溝部12a…側の端部を上向きにして配置されている。
その後、隣接する自然石12と自然石12との間の胴込め部分に、水溶性の赤土(目地止め粘土材)18をそれぞれ充填し、これらを埋める。
次いで、格子状に組まれた組立鉄筋14を、擁壁用型枠17の内部空間の上部において横置き状態で配筋する。このとき、組立鉄筋14の各横筋に、各アンカー部材13…の上端部を溶接する(図3(a),(b))。
【0015】
次いで、この状態を保持し、擁壁用型枠17の内部空間に上方からコンクリートを流し込み、これを養生、固化する。これにより、壁面に多数個の自然石12…が敷設された擁壁10が打設される。打設後は、擁壁用型枠17を脱型し、高圧の洗浄水を吹き付けて洗浄する。これにより、各胴込め部分を埋めていた赤土18が溶かされ、各胴込め部分に小さな動植物の生息空間aが形成される(図2)。その後、製造された擁壁10を現場にトラック輸送し、そこでアンカーフック16を介してクレーンにより吊り上げ、順次、擁壁10を現場に施工する。
【0016】
このように、隣接する自然石12…間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間aを形成するようにしたので、擁壁10の内部に小さな動植物を生息させることができる。
また、アンカー部材13…を介して自然石12…を固定するようにしたので、擁壁用型枠17内での自然石12…の位置決めが容易となり、しかもコンクリート11に対して自然石12…を堅固に固定することができる。このように、自然石12と自然石12との間に前記生息空間aが形成されると、自然石12…は隣り合う別の自然石12…による支えが得られない。そのため、各自然石12…はコンクリート11の表面から離脱しやすい。しかしながら、自然石12…はアンカー部材13…を介してコンクリート11内の組立鉄筋14に連結されている。これにより、各自然石12…は、単独でも堅固な固定力が得られるように構成されている。
【0017】
さらに、隣接する自然石12間の胴込め部分には、水溶性の粘土からなる赤土18が充填されている。そのため、コンクリート打設時に、コンクリートが自然石12…の表面側に回り込みにくい。これにより、この回り込みを原因とした不良品の発生頻度を低減させることができる。また、コンクリート打設後は、赤土18を高圧水などで流すだけで、自然石12…間に小さな動植物の生息空間aを容易に形成することができる。
そして、各アンカー部材13…を対応する自然石12…の溝部12a…に固定するとともに、各アンカー部材13…を組立鉄筋14に連結し、その後、擁壁用型枠17内にコンクリートを流し込んで自然石12…付きの擁壁10を打設するので、擁壁10における自然石12…の施工が容易化し、この施工を迅速かつ確実に行うことができる。
なお、隣接する擁壁10,10同士を連結する際には、その擁壁10,10間において、開口部が突き合わされた連結孔11b,11bにコンクリートを充填するとともに連結鉄筋11cを挿入し、その後、このコンクリートを所定の日数だけ養生、固化することで、その連結が完了する。
【0018】
次に、図4〜図8を参照して、この発明の第2の実施例を説明する。
図4は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの縦断面図である。図5は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における一方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。図6は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における他方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。図7は、図6の要部拡大断面図である。図8は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの球状接合直前の状態を示す縦断面図である。
【0019】
図4において、20は第2の実施例の護岸・漁礁ブロックで、この護岸・漁礁ブロック20は、河川または海岸に沈められ、防波堤や海岸に寄せる波の勢いを弱めたり、小魚の住処などになるブロックである。
護岸・漁礁ブロック20は、球形状のコンクリートブロック21を本体とし、このコンクリートブロック21の壁面に多数個の自然石12…が敷設され、隣接する自然石12と自然石12との間の胴込め部分に、前記小さな動植物の生息空間aが形成された護岸用と漁礁用とを兼務したブロックである。コンクリートブロック21は、2つの半球形状の部分ブロック21A,21Bを接合して構成されている。このコンクリートブロック21の内部には、多数個のアンカー部材13…が離間状態で植立された組立鉄筋22が埋設されている。
【0020】
以下、図5〜図8を参照して、この護岸・漁礁ブロック20の製造方法を説明する。まず、各内面が半球形状を有する第1の金型(護岸・漁礁ブロック用型枠)23と、第2の金型(護岸・漁礁ブロック用型枠)24とをそれぞれ用意する。これらの金型23,24の内面に、多数個の自然石12…をそれぞれ敷設する。その際、各自然石12…は、それぞれの溝部12a…を、金型内面の曲率中心に向けた状態で配置されている。各溝部12a…には、接着剤15を介して、アンカー部材13…がそれぞれ植立されている。
【0021】
金型23の内径は、金型24と同じ2〜3mである。金型23の内部空間には、金型内面の曲率中心を通過する垂直な軸線周りに、90度間隔で長尺なブロック吊下用縦筋25…が4本立設されている。各ブロック吊下用縦筋25…は19mm以上の太さを有し、それぞれの上部は金型23の上面より上方に突出されている。また、各ブロック吊下用縦筋25…の上端部には、フック25a…がそれぞれ形成されている。さらに、各ブロック吊下用縦筋25…の下部の所定高さ位置からは、対応するアンカー部材13…に向かって水平面内で放射状に多数本の横筋26…が延びている。したがって、各自然石12…は、対応するアンカー部材13…と横筋26…とを介して、4本のうちの何れかのブロック吊下用縦筋25…に連結されていることになる。これらのブロック吊下用縦筋25…および横筋26…により、前記組立鉄筋22が構成される。なお、横筋26…は省略してもよい。
この金型23の内部空間にコンクリートを流し込む。コンクリートの金型内面への漏れは、自然石12…間の胴込め部分に充填された赤土18によって阻止される。その後、このコンクリートを養生、固化する。これにより、壁面に多数個の自然石12…が敷設された部分ブロック21Aが打設される。
【0022】
一方、前記金型24の内部空間には、その型枠内面の中心部に、垂直方向に延びたスリーブ27が立設されている。スリーブ27は、その長さが金型内面の半径方向の長さと略同じであり、スリーブ27の内径は、ブロック吊下用縦筋25…を遊挿可能な大きさである。スリーブ27の周りには、90度間隔で縦筋28…が4本立設されている。これらの縦筋28…はスリーブ27と略同じ長さで、それぞれの両端部には吊りリング28a…が形成されている。また、スリーブ27の元部の外周面と、これに隣接する各自然石12…との隙間には、赤土18が環状に充填されている。この赤土18には、前記各縦筋28…の下側の吊りリング28a…が埋設されている。
その後、この金型24の内部空間に、コンクリートを流し込む。コンクリートの金型内面への漏れは、前記胴込め部分と、スリーブ27の元部の周りとに充填された赤土18により阻止される(図7)。それから、このコンクリートを養生、固化する。これにより、壁面に多数個の自然石12…が敷設された部分ブロック21Bが打設される。
【0023】
その後、スリーブ27を抜き取り、次いで金型24の上下を反転して部分ブロック21Bを脱型する。続いて、上側となった吊りリング28a…にワイヤを通し、このワイヤを、図示しないクレーンのフックFに掛止して部分ブロック21Bを吊り上げる。そして、前記部分ブロック21Aの真上に移動する。このとき、ブロック吊下用縦筋25…を、スリーブ27が取り除かれた大きな孔21aに合致させる。この状態で部分ブロック21Bを徐々に下降し、スリーブ27にブロック吊下用縦筋25…を通した状態で、両部分ブロック21A,21Bを重ね合わせる(図8)。
次に、スリーブ27が取り除かれた孔21a内に配筋し、その後、この孔21a内にコンクリートを流し込む。これにより、コンクリートがこの孔21a内だけでなく、両部分ブロック21A,21Bの接合面間の隙間にも流れ込む。その後、これを養生、固化することで、両部分ブロック21A,21Bが一体的に連結された護岸・漁礁ブロック20が製造される(図4)。
【0024】
このように、あらかじめ2つの半球形状の金型23,24を使用し、自然石と一体化した半球形状の部分ブロック21A,21Bをそれぞれ打設する。その後、両部分ブロック21A,21Bを連結し、半球形状の部分ブロック21A,21Bの接合面間に接合用のコンクリートを打設する。これにより、堅固な球形状の護岸・漁礁ブロック20を大量生産することができる。
【0025】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、隣接する自然石間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間を形成したので、護岸・漁礁ブロックの内部に、小さな動植物を生息させることができる。
特に、アンカー部材を介して自然石が固定されるので、型枠内での自然石の位置決めが容易となり、しかもコンクリートに対して自然石を堅固に固定することができる。
また、隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填するので、コンクリート打設時には目地止めになるとともに、打設後は目地止め粘土材を水に接触させて溶かすだけで、自然石と自然石との間に小さな動植物の生息空間を容易に形成することができる。
また、あらかじめ自然石と一体化した2つの半球形状のコンクリートブロックをそれぞれ打設した後、両コンクリートブロックを連結し、半球形状のコンクリートブロックの接合面間に接合用のコンクリートを打設するようにしたので、球形状の護岸・漁礁ブロックを低コストで大量生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る擁壁の製造方法におけるコンクリート打設工程を示す拡大縦断面図である。
【図2】この発明の第1の実施例に係る擁壁の正面図である。
【図3】(a)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁における自然石の組み付け状態を示す拡大側断面図である。
(b)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の自然石の組み付け状態を示す拡大平断面図である。
【図4】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの縦断面図である。
【図5】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における一方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。
【図6】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における他方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。
【図7】図6の要部拡大断面図である。
【図8】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの球状接合直前の状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 擁壁、
11 コンクリート、
12 自然石、
12a 溝部、
13 アンカー部材、
14 組立鉄筋、
15 接着剤、
18 赤土(目地止め粘土材)、
20 護岸・漁礁ブロック、
21 コンクリートブロック、
22 組立鉄筋、
a 生息空間。
【請求項1】同じ半径の半球形状を有する第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠を準備する工程と、
一端部に溝部を形成した多数個の自然石を準備する工程と、
これらの第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の各内部空間に、その一端部をその内部空間の中心側に向けて多数個の自然石をそれぞれ配列する工程と、
隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填する工程と、
第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の内部空間に、多数個のアンカー部材が植立された組立鉄筋を配筋するとともに、各アンカー部材を接着剤が充填された対応する自然石の溝部に挿入し、各自然石を組立鉄筋にそれぞれ連結する工程と、
第1の護岸・魚礁ブロック用型枠内の中央部にこの第1の護岸・魚礁ブロック用型枠の半径と同じ長さのスリーブを直立させる工程と、
第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠の内部空間にコンクリートを流し込むことにより、その外壁面に多数個の自然石を敷設した半球状の第1および第2の護岸・漁礁ブロックを製造する工程と、
その後、これらの第1および第2の護岸・漁礁ブロックをその平面同士を重ね合わせて球形状とする工程と、
第1および第2の護岸・魚礁ブロックの接合面間に、上記スリーブを取り除いた孔を介して接合用のコンクリートを流し込むことにより、球形状の護岸・漁礁ブロックを製造する工程とを備えた護岸・漁礁ブロックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は護岸・魚礁ブロックの製造方法、詳しくは自然石と自然石との間に 、小さな動植物の生息空間が存在する護岸・魚礁ブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
擁壁は、海岸や河川などの護岸のために用いられ、背面の土を支えてその崩壊を防いでいる。従来の擁壁の一種として、自然景観をかもし出すために、セメントを介して、透水性を有するコンクリートブロック(コンクリート二次製品)の表面に自然石を固定し、これにより擁壁の壁面全体に自然石を敷設したものが開発されている。
また、海岸付近や河川の堤防付近には、波の力を弱めるため、護岸ブロックが設置されている。さらに、海底や川底などには、魚の住処となる漁礁ブロックが沈められている。以下、これらの護岸ブロックおよび漁礁ブロックをまとめて護岸・漁礁ブロックという。
従来の護岸・漁礁ブロックは、護岸・漁礁ブロック用型枠の中にコンクリートを流し込み、その後、所定日数だけ養生して固化したコンクリート製のブロックであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の擁壁および護岸・魚礁ブロックにあっては、このように表面に大きな凹凸を有する自然石が、セメントによってコンクリートブロックの表面に固着されていた。そのため、流動性を有するセメントに対しての自然石の位置決めがうまくできず、この位置決め作業に長い時間がかかっていた。しかも、自然石の表面には大きな凹凸が存在する。これにより、自然石とセメントとのあいだに隙間が現出されやすい。その結果、自然石を十分な強度で固定することができず、自然石の結合の確実性が低下していた。
また、従来の護岸・漁礁ブロックは、テトラポットで代表されるような単なるコンクリート製のブロックである。そのため、魚などは人工的な形状と色合いに違和感を感じ、それらが住み着くためには長い期間を要していた。また、小魚などが隠れる狭い空間も少なかった。
【0004】
【発明の目的】
この発明は、小さな動植物を内部に生息させることができる護岸・魚礁ブロックおよびその製造方法を提供することを、目的としている。
また、この発明は、護岸・漁礁ブロックに自然石を堅固に固定することができる護岸・魚礁ブロックおよびその製造方法を提供することを、目的としている。
さらに、この発明は、コンクリート打設時に、コンクリートが自然石と自然石との隙間から流出せず、しかも打設後は、自然石間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間を簡単に現出させることができる護岸・魚礁ブロックの製造方法を提供することを、その目的としている。
さらにまた、この発明は、堅固な球形状の護岸・漁礁ブロックを安価に大量生産することができる護岸・漁礁ブロックの製造方法を提供することを、その目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、同じ半径の半球形状を有する第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠を準備する工程と、一端部に溝部を形成した多数個の自然石を準備する工程と、これらの第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の各内部空間に、その一端部をその内部空間の中心側に向けて多数個の自然石をそれぞれ配列する工程と、隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填する工程と、第1および第2の護岸・魚礁ブロック用型枠の内部空間に、多数個のアンカー部材が植立された組立鉄筋を配筋するとともに、各アンカー部材を接着剤が充填された対応する自然石の溝部に挿入し、各自然石を組立鉄筋にそれぞれ連結する工程と、第1の護岸・魚礁ブロック用型枠内の中央部にこの第1の護岸・魚礁ブロック用型枠の半径と同じ長さのスリーブを直立させる工程と、第1および第2の護岸・漁礁ブロック用型枠の内部空間にコンクリートを流し込むことにより、その外壁面に多数個の自然石を敷設した半球状の第1および第2の護岸・漁礁ブロックを製造する工程と、その後、これらの第1および第2の護岸・漁礁ブロックをその平面同士を重ね合わせて球形状とする工程と、第1および第2の護岸・魚礁ブロックの接合面間に、上記 スリーブを取り除いた孔を介して接合用のコンクリートを流し込むことにより、球形状の護岸・漁礁ブロックを製造する工程とを備えた護岸・漁礁ブロックの製造方法である。
自然石とは、例えばカンラン岩、砂岩、石灰岩などの加工が施されていない石(玉石を含む)のことである。ただし、ここでは、自然石に外観を似せた人工石を含む。
小さな動植物としては、例えば小魚、貝類、草類、昆虫、鼠などの小動物が挙げられる。
【0006】
自然石の端部に溝部を形成する方法は限定されない。例えば、石材切断装置の回転刃、バンドソーなどを応用して溝部を形成してもよい。自然石の溝部の形状は、アンカー部材の形状に対応する。また、1個の自然石に対して複数のアンカー部材が配される際には、アンカー部材の数だけ溝部が形成される。
自然石用の接着剤としては、例えばエポキシ樹脂系の石材用接着剤などを採用することができる。自然石間の胴込め部分とは、隣接する自然石と自然石との間のうち、コンクリートの表面側で目地止め部材が充填される部分をいう。
アンカー部材の素材は限定されない。例えば、鉄筋を所定形状に組んだものでもよいし、鉄片などでもよい。
【0007】
アンカー部材の形状は限定されない。例えば、三角形状のほか、四角形以上の多角形状などでもよい。また、アンカー部材は、1個の自然石に対して1個に限定されない。例えば、1個の自然石に対して複数のアンカー部材を配してもよい。
組立鉄筋とは、鉄筋を例えば平面視して格子状に組んだものである。この組立鉄筋に、各アンカー部材が略直角な状態で植立される。
【0008】
目地止め粘土材の原料である水溶性の粘土としては、例えば粘土質の赤土、黒土などを採用することができる。
目地止め粘土材が充填されるのは、少なくとも隣接する自然石間の胴込め部分である。胴込め部分だけでなく、自然石間の全域でもよい。
コンクリートの打設は、型枠を横置きにした状態で行ってもよいし、縦置きにした状態で行ってもよい。この製造は、工場でもよいし、現場でもよい。
自然石とアンカー部材との接着は、アンカー部材と組立鉄筋との連結の前でもよいし、後でもよい。
護岸・漁礁ブロックとは、例えばテトラポットに代表される護岸用のコンクリート塊、または魚の住処となる漁礁用のコンクリート塊、もしくは護岸ブロックと漁礁ブロックとを兼務するコンクリート塊である。
アンカー部材は、例えば鉄筋を所定形状に組んだものでもよいし、鉄片などでもよい。アンカー部材の形状は限定されない。例えば、三角形状のほか、四角形以上の多角形状などでもよい。また、アンカー部材は、1個の自然石に対して1に限定されない。例えば、1個の自然石に対して複数のアンカー部材を配してもよい。
アンカー部材を溝部に挿入する際には、接着剤を溝部に充填した方が、アンカー部材と自然石との結合性が高まるので好ましい。
組立鉄筋とは、鉄筋を例えば平面視して格子状に組んだものである。この組立鉄筋に、各アンカー部材が略直角な状態で植立される。
自然石の溝部の形状は、アンカー部材の形状に対応する。また、1個の自然石に対して複数のアンカー部材が配される際には、アンカー部材の数だけ溝部が形成される。
護岸・漁礁ブロックの直径は限定されない。
【0009】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、隣接する自然石間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間を形成したので、護岸・漁礁ブロックの内部に、小さな動植物を生息させることができる。
特に、型枠の内面に沿って自然石を位置決めする際には、組立鉄筋に植立されたアンカー部材を、接着剤が充填された溝部の中に挿入して固定する。その後、型枠内にコンクリートを流し込んで打設する。
このように、アンカー部材を介して自然石が固定されるので、型枠内での自然石の位置決めが容易となり、しかもコンクリートに対して自然石を堅固に固定することができる。
自然石と自然石とのあいだに隙間をあけると、自然石は隣り合う別の自然石による支えが得られない。これにより、各自然石はコンクリートの表面から離脱しやすい。しかしながら、この発明では、アンカー部材を介して自然石がコンクリート内の組立鉄筋に連結されている。その結果、各自然石は単独でも堅固な固定力が得られる。
【0010】
また、隣接する自然石と自然石とのあいだの胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填するので、コンクリート打設時、コンクリートが自然石の表面側に回り込みにくい。この打設後は、目地止め粘土材を水に接触させて溶かす。これにより、自然石と自然石との間に小さな動植物の生息空間を容易に形成することができる。
【0011】
また、あらかじめ2つの半球形状の護岸・漁礁ブロック用型枠内において、自然石と一体化した半球形状のコンクリートブロックをそれぞれ製造する。その後、両コンクリートブロックを連結し、半球形状のコンクリートブロックの接合面間に接合用のコンクリートを打設する。これにより、堅固な球形状の護岸・漁礁ブロックを大量生産することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例に係る擁壁およびその製造方法を説明する。まず、図1〜図3に基づき、第1の実施例を説明する。
図1は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の製造方法におけるコンクリート打設工程を示す拡大縦断面図である。図2は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の正面図である。図3(a)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁における自然石の組み付け状態を示す拡大側断面図である。図3(b)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の自然石の組み付け状態を示す拡大平断面図である。
【0013】
図1〜図3において、10は護岸用の擁壁で、この擁壁10はコンクリート11の壁面に多数個の自然石12…が敷設され、隣接する自然石12と自然石12との間の胴込め部分に、小さな動植物の生息空間aが形成されたものである。
擁壁10は正面視して矩形状を有し、コンクリート11の内部に、多数個のアンカー部材13…を離間状態で植立した組立鉄筋14が埋設され、各自然石12…の端部にアンカー部材13…を挿入する溝部12a…がそれぞれ形成されている。また、接着剤15が充填された各溝部12a…にアンカー部材13…が挿入され、各自然石12…がコンクリート11に固定されている。各アンカー部材13…は、鉄筋を矩形状に屈曲して形成されている。組立鉄筋14は多数本の鉄筋を格子状に組んだものである。
各溝部12a…は、自然石12…の中心部へ向かって形成されている。接着剤15が充填された各溝部12a…にアンカー部材13…が挿入され、各自然石12…がコンクリート11に固定された擁壁10を、河川または海岸の護岸用として使用する。接着剤15は、エポキシ樹脂系の石材用である。
図1および図3中、11aはコンクリート11の裏面に形成されたアンカー収納用の凹部、16はこの凹部11a内に一端部の掛止リングが配置されたアンカーフックである。このアンカーフック16は、擁壁10を搬送する際に利用される。また、図1および図2中、11bはコンクリート11の各端面の両側部に形成された擁壁10の連結施工用の連結孔である。この連結孔11bは、コンクリート打設時に所定本数のアルミニウム管を、擁壁型枠17の底面と平行に配置することで形成される。11cはこの隣接する擁壁10,10間において、開口部が突き合わされた連結孔11b,11bに、掛け渡し状態で挿入される連結鉄筋である。
【0014】
以下、図1〜図3を参照して、この擁壁10の製造方法を具体的に説明する。まず、工場において、各自然石12…の一端部に、バンドソー式の石材切断装置によって溝部12a…をそれぞれ形成する。その後、各溝部12a…に、接着剤15を充填し、各アンカー部材13…を対応する溝部12a…に挿入する。その後、この接着剤15が硬化することで、自然石12…とアンカー部材13…とが連結される。各アンカー部材13…は、直径10〜13mmの短尺な4本の鉄筋を、矩形状に組んだ棒状の枠である。
次に、平面視して矩形状を有する擁壁用型枠17を組む(図1)。擁壁用型枠17は上面が開口された金属製の型枠で、その寸法は縦800〜1000mm、横2000mm、高さ500〜1000mmである。
次に、この擁壁用型枠17の底板の上面の全域に、前記自然石12…を配列する。各自然石12…は、溝部12a…側の端部を上向きにして配置されている。
その後、隣接する自然石12と自然石12との間の胴込め部分に、水溶性の赤土(目地止め粘土材)18をそれぞれ充填し、これらを埋める。
次いで、格子状に組まれた組立鉄筋14を、擁壁用型枠17の内部空間の上部において横置き状態で配筋する。このとき、組立鉄筋14の各横筋に、各アンカー部材13…の上端部を溶接する(図3(a),(b))。
【0015】
次いで、この状態を保持し、擁壁用型枠17の内部空間に上方からコンクリートを流し込み、これを養生、固化する。これにより、壁面に多数個の自然石12…が敷設された擁壁10が打設される。打設後は、擁壁用型枠17を脱型し、高圧の洗浄水を吹き付けて洗浄する。これにより、各胴込め部分を埋めていた赤土18が溶かされ、各胴込め部分に小さな動植物の生息空間aが形成される(図2)。その後、製造された擁壁10を現場にトラック輸送し、そこでアンカーフック16を介してクレーンにより吊り上げ、順次、擁壁10を現場に施工する。
【0016】
このように、隣接する自然石12…間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間aを形成するようにしたので、擁壁10の内部に小さな動植物を生息させることができる。
また、アンカー部材13…を介して自然石12…を固定するようにしたので、擁壁用型枠17内での自然石12…の位置決めが容易となり、しかもコンクリート11に対して自然石12…を堅固に固定することができる。このように、自然石12と自然石12との間に前記生息空間aが形成されると、自然石12…は隣り合う別の自然石12…による支えが得られない。そのため、各自然石12…はコンクリート11の表面から離脱しやすい。しかしながら、自然石12…はアンカー部材13…を介してコンクリート11内の組立鉄筋14に連結されている。これにより、各自然石12…は、単独でも堅固な固定力が得られるように構成されている。
【0017】
さらに、隣接する自然石12間の胴込め部分には、水溶性の粘土からなる赤土18が充填されている。そのため、コンクリート打設時に、コンクリートが自然石12…の表面側に回り込みにくい。これにより、この回り込みを原因とした不良品の発生頻度を低減させることができる。また、コンクリート打設後は、赤土18を高圧水などで流すだけで、自然石12…間に小さな動植物の生息空間aを容易に形成することができる。
そして、各アンカー部材13…を対応する自然石12…の溝部12a…に固定するとともに、各アンカー部材13…を組立鉄筋14に連結し、その後、擁壁用型枠17内にコンクリートを流し込んで自然石12…付きの擁壁10を打設するので、擁壁10における自然石12…の施工が容易化し、この施工を迅速かつ確実に行うことができる。
なお、隣接する擁壁10,10同士を連結する際には、その擁壁10,10間において、開口部が突き合わされた連結孔11b,11bにコンクリートを充填するとともに連結鉄筋11cを挿入し、その後、このコンクリートを所定の日数だけ養生、固化することで、その連結が完了する。
【0018】
次に、図4〜図8を参照して、この発明の第2の実施例を説明する。
図4は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの縦断面図である。図5は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における一方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。図6は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における他方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。図7は、図6の要部拡大断面図である。図8は、この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの球状接合直前の状態を示す縦断面図である。
【0019】
図4において、20は第2の実施例の護岸・漁礁ブロックで、この護岸・漁礁ブロック20は、河川または海岸に沈められ、防波堤や海岸に寄せる波の勢いを弱めたり、小魚の住処などになるブロックである。
護岸・漁礁ブロック20は、球形状のコンクリートブロック21を本体とし、このコンクリートブロック21の壁面に多数個の自然石12…が敷設され、隣接する自然石12と自然石12との間の胴込め部分に、前記小さな動植物の生息空間aが形成された護岸用と漁礁用とを兼務したブロックである。コンクリートブロック21は、2つの半球形状の部分ブロック21A,21Bを接合して構成されている。このコンクリートブロック21の内部には、多数個のアンカー部材13…が離間状態で植立された組立鉄筋22が埋設されている。
【0020】
以下、図5〜図8を参照して、この護岸・漁礁ブロック20の製造方法を説明する。まず、各内面が半球形状を有する第1の金型(護岸・漁礁ブロック用型枠)23と、第2の金型(護岸・漁礁ブロック用型枠)24とをそれぞれ用意する。これらの金型23,24の内面に、多数個の自然石12…をそれぞれ敷設する。その際、各自然石12…は、それぞれの溝部12a…を、金型内面の曲率中心に向けた状態で配置されている。各溝部12a…には、接着剤15を介して、アンカー部材13…がそれぞれ植立されている。
【0021】
金型23の内径は、金型24と同じ2〜3mである。金型23の内部空間には、金型内面の曲率中心を通過する垂直な軸線周りに、90度間隔で長尺なブロック吊下用縦筋25…が4本立設されている。各ブロック吊下用縦筋25…は19mm以上の太さを有し、それぞれの上部は金型23の上面より上方に突出されている。また、各ブロック吊下用縦筋25…の上端部には、フック25a…がそれぞれ形成されている。さらに、各ブロック吊下用縦筋25…の下部の所定高さ位置からは、対応するアンカー部材13…に向かって水平面内で放射状に多数本の横筋26…が延びている。したがって、各自然石12…は、対応するアンカー部材13…と横筋26…とを介して、4本のうちの何れかのブロック吊下用縦筋25…に連結されていることになる。これらのブロック吊下用縦筋25…および横筋26…により、前記組立鉄筋22が構成される。なお、横筋26…は省略してもよい。
この金型23の内部空間にコンクリートを流し込む。コンクリートの金型内面への漏れは、自然石12…間の胴込め部分に充填された赤土18によって阻止される。その後、このコンクリートを養生、固化する。これにより、壁面に多数個の自然石12…が敷設された部分ブロック21Aが打設される。
【0022】
一方、前記金型24の内部空間には、その型枠内面の中心部に、垂直方向に延びたスリーブ27が立設されている。スリーブ27は、その長さが金型内面の半径方向の長さと略同じであり、スリーブ27の内径は、ブロック吊下用縦筋25…を遊挿可能な大きさである。スリーブ27の周りには、90度間隔で縦筋28…が4本立設されている。これらの縦筋28…はスリーブ27と略同じ長さで、それぞれの両端部には吊りリング28a…が形成されている。また、スリーブ27の元部の外周面と、これに隣接する各自然石12…との隙間には、赤土18が環状に充填されている。この赤土18には、前記各縦筋28…の下側の吊りリング28a…が埋設されている。
その後、この金型24の内部空間に、コンクリートを流し込む。コンクリートの金型内面への漏れは、前記胴込め部分と、スリーブ27の元部の周りとに充填された赤土18により阻止される(図7)。それから、このコンクリートを養生、固化する。これにより、壁面に多数個の自然石12…が敷設された部分ブロック21Bが打設される。
【0023】
その後、スリーブ27を抜き取り、次いで金型24の上下を反転して部分ブロック21Bを脱型する。続いて、上側となった吊りリング28a…にワイヤを通し、このワイヤを、図示しないクレーンのフックFに掛止して部分ブロック21Bを吊り上げる。そして、前記部分ブロック21Aの真上に移動する。このとき、ブロック吊下用縦筋25…を、スリーブ27が取り除かれた大きな孔21aに合致させる。この状態で部分ブロック21Bを徐々に下降し、スリーブ27にブロック吊下用縦筋25…を通した状態で、両部分ブロック21A,21Bを重ね合わせる(図8)。
次に、スリーブ27が取り除かれた孔21a内に配筋し、その後、この孔21a内にコンクリートを流し込む。これにより、コンクリートがこの孔21a内だけでなく、両部分ブロック21A,21Bの接合面間の隙間にも流れ込む。その後、これを養生、固化することで、両部分ブロック21A,21Bが一体的に連結された護岸・漁礁ブロック20が製造される(図4)。
【0024】
このように、あらかじめ2つの半球形状の金型23,24を使用し、自然石と一体化した半球形状の部分ブロック21A,21Bをそれぞれ打設する。その後、両部分ブロック21A,21Bを連結し、半球形状の部分ブロック21A,21Bの接合面間に接合用のコンクリートを打設する。これにより、堅固な球形状の護岸・漁礁ブロック20を大量生産することができる。
【0025】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、隣接する自然石間の胴込め部分に小さな動植物の生息空間を形成したので、護岸・漁礁ブロックの内部に、小さな動植物を生息させることができる。
特に、アンカー部材を介して自然石が固定されるので、型枠内での自然石の位置決めが容易となり、しかもコンクリートに対して自然石を堅固に固定することができる。
また、隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填するので、コンクリート打設時には目地止めになるとともに、打設後は目地止め粘土材を水に接触させて溶かすだけで、自然石と自然石との間に小さな動植物の生息空間を容易に形成することができる。
また、あらかじめ自然石と一体化した2つの半球形状のコンクリートブロックをそれぞれ打設した後、両コンクリートブロックを連結し、半球形状のコンクリートブロックの接合面間に接合用のコンクリートを打設するようにしたので、球形状の護岸・漁礁ブロックを低コストで大量生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る擁壁の製造方法におけるコンクリート打設工程を示す拡大縦断面図である。
【図2】この発明の第1の実施例に係る擁壁の正面図である。
【図3】(a)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁における自然石の組み付け状態を示す拡大側断面図である。
(b)は、この発明の第1の実施例に係る擁壁の自然石の組み付け状態を示す拡大平断面図である。
【図4】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの縦断面図である。
【図5】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における一方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。
【図6】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの製造方法における他方の半球ブロックの打設直前の状態を示す縦断面図である。
【図7】図6の要部拡大断面図である。
【図8】この発明の第2の実施例に係る護岸・漁礁ブロックの球状接合直前の状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 擁壁、
11 コンクリート、
12 自然石、
12a 溝部、
13 アンカー部材、
14 組立鉄筋、
15 接着剤、
18 赤土(目地止め粘土材)、
20 護岸・漁礁ブロック、
21 コンクリートブロック、
22 組立鉄筋、
a 生息空間。
Claims (9)
- コンクリートの壁面に多数個の自然石が敷設され、隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、小さな動植物の生息空間が形成された擁壁であって、
前記コンクリートの内部に、多数個のアンカー部材を離間状態で植立した組立鉄筋が埋設され、
多数個の自然石の端部に、前記アンカー部材を挿入する溝部がそれぞれ形成され、
接着剤が充填された各溝部にアンカー部材が挿入され、各自然石が前記コンクリートに固定された擁壁。 - 擁壁用型枠の内部空間に、多数個の自然石を配列する工程と、
隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填する工程と、
前記擁壁用型枠の内部空間にコンクリートを流し込み、壁面に多数個の自然石を敷設した擁壁を打設する工程とを備えた擁壁の製造方法。 - 各自然石の一端部には溝部が形成され、
前記擁壁用型枠の内部空間に、多数個のアンカー部材が植立された組立鉄筋を配筋するとともに、各アンカー部材を接着剤が充填された対応する溝部に挿入し、各自然石を組立鉄筋にそれぞれ連結し、その後、前記擁壁を打設する請求項2に記載の擁壁の製造方法。 - コンクリートブロックの壁面に多数個の自然石が敷設され、隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、小さな動植物の生息空間が形成された護岸・漁礁ブロック。
- 前記コンクリートブロックの内部に、多数個のアンカー部材を離間状態で植立した組立鉄筋が埋設され、
各自然石の端部に、前記アンカー部材を挿入する溝部がそれぞれ形成され、
接着剤が充填された各溝部にアンカー部材が挿入され、各自然石が前記コンクリートブロックに固定された請求項4に記載の護岸・漁礁ブロック。 - 前記コンクリートブロックが球形状である請求項4または請求項5に記載の護岸・漁礁ブロック。
- 護岸・漁礁ブロック用型枠の内部空間に、多数個の自然石を配列する工程と、
隣接する自然石と自然石との間の胴込め部分に、水溶性の粘土からなる目地止め粘土材を充填する工程と、
前記護岸・漁礁ブロック用型枠の内部空間にコンクリートを流し込み、壁面に多数個の自然石を敷設した護岸・漁礁ブロックを打設する工程とを備えた護岸・漁礁ブロックの製造方法。 - 各自然石の一端部には溝部が形成され、
前記擁壁用型枠の内部空間に、多数個のアンカー部材が植立された組立鉄筋を配筋するとともに、各アンカー部材を接着剤が充填された対応する溝部に挿入し、各自然石を組立鉄筋にそれぞれ連結し、その後、前記護岸・漁礁ブロックを打設する請求項7に記載の護岸・漁礁ブロックの製造方法。 - 前記護岸・漁礁ブロック用型枠の形状が半球形状で、
これらの護岸・漁礁ブロック用型枠内で自然石と一体化した半球形状のコンクリートブロックを打設し、
その後、両護岸・漁礁ブロック用型枠を連結して球形状とし、
次に、両半球形状のコンクリートブロックの接合面間に、接合用のコンクリートを流し込み、球形状の護岸・漁礁ブロックを打設する請求項7または請求項8に記載の護岸・漁礁ブロックの製造方法。
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