JP2004036247A - L型擁壁曲折部材及びその曲折部材の施工方法 - Google Patents

L型擁壁曲折部材及びその曲折部材の施工方法 Download PDF

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Masayuki Tsutsui
筒井 正行
Yoshitoshi Matsuo
松尾 俊寿
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Abstract

【課題】土地の段差等での土砂崩壊防止のため、L型擁壁の施工場所において直線区間と直線区間とが任意の角度で交差する曲折部に使用する部材であって、現場打ちせず工場で製作しうる、経済的なL型擁壁曲折部材を提供すること。
【解決手段】工事現場の事情で曲折角度が変更されても、対応可能なものとするため、少なくとも2個一組の曲折部材A、Bで構成し、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bの互いに接合されるべき側部に、「蝶番」状に嵌合しうるように、一方に凹状の切欠き部を、他方に凸状の突出部を形成し、該突出部5、5′に、上下方向に両者を貫通する貫通孔2、2′を設け、両側部が嵌合された状態で前記貫通孔に連結棒6を挿入して、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが該蝶番嵌合を介して継ぎ手連結されるようにして、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能にした。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土地の段差における土砂の崩壊を防ぐために築造されている、L型擁壁の施工場所における、直線区間と直線区間とが任意の角度で交差する曲折部に使用する部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路の新設や改良・公園の新設や改良・宅地の造成などの工事では、土地に段差が生じることが多く、土砂の崩壊を防ぐために土留め構造物として擁壁が築造されている。最近は、経済性や施工性の立場から、コンクリート製品工場で製作されたL型擁壁が多数使用されている。これらの工事場所は必ずしも直線区間だけとは限らず、直線区間と曲線区間又は直線区間と直線区間が交差するなどして屈曲部を必然的に生じたり、非直角の隅切りを設ける必要が生じたりするのでL型擁壁が多用されて、道路・公園・宅地などが形成されている。
【0003】
L型擁壁は、その施工現場において、直線区間は標準製品のL型擁壁を搬入し設置することで施工できるが、直線区間と直線区間が任意の角度で交差する曲折部においては、標準製品では施工できないため、次に示す2種類の方法で対応して来た。
【0004】
▲1▼直線区間には工場生産品である標準製品のL型擁壁を施工し、曲折部には施工場所の曲折角度に合うように斜切りのL型擁壁(a)及び(b)を工場生産し、施工現場に据え付ける方法。
【0005】
▲2▼直線区間には工場生産品である標準製品のL型擁壁を現場に運んで施工し、曲折部は重力式擁壁等で現場打ちを行う方法。
【0006】
図1の(イ)及び(ロ)は、従来の擁壁曲折部を示す図であり、(イ)は工場で曲折角度に合うように、一対の斜切りのL型擁壁(a)及び(b)を製作して、現場に運んで施工した場合の図であり、(ロ)は曲折部(c)を単一の重力式擁壁として、現場打ちを行った場合を示す図である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
L型擁壁は、土地の高さ・区間の距離・曲線半径・曲折角度などによって、製品の形状・寸法・強度・鉄筋量が異なる。標準製品は、高さ・土質・載荷重に応じて工場で規格化されているため様々な場所に施工できるが、曲折部では次のような問題点が生じる。
【0008】
▲1▼工場において、施工場所の曲折角度に合うように斜切りのL型擁壁を予め製作した場合、工事場所の現況又は都合により曲折角度の微妙な変更等があると、予め用意された斜切りのL型擁壁は使用不可能となる。
【0009】
斜切りのL型擁壁で、高さ・長さ・曲折角度が再び同じとなる施工場所は、事実上皆無に近いため、一度使用不可能となった製品は、「用途を失った不良在庫品」となる。
【0010】
▲2▼工事場所において型枠を組み立て、重力式擁壁等で場所打ちを行う場合には、任意の曲折角度に対応できるが、その反面、経済性や施工性においてL型擁壁より割高となり、工期も延びる。
【0011】
▲3▼さらには、擁壁高さが高くなり、重力式擁壁では対応出来ないような場合には、現場打ちの鉄筋コンクリートL型擁壁を築造しなければならず、曲折部の複雑な鉄筋配置等により経済性や施工性は更に悪くなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を下記の解決すべき課題▲1▼〜▲3▼として捉えて示し、研究開発した結果として得られた課題解決手段を、▲4▼に示す。
【0013】
▲1▼現場打ちの重力式擁壁や鉄筋コンクリートL型擁壁は考えずに、工場で製作するL型擁壁で問題点を解決する。
【0014】
▲2▼工事現場の現実的な事情により、曲折角度が微妙に変更されたとしても、その事情に対応可能なものとする。
【0015】
▲3▼経済性や施工性が、標準製品のL型擁壁と大差がないものとする。
【0016】
▲4▼上記の課題▲1▼〜▲3▼を解決するために、本発明は曲折部で接合される少なくとも2つのL型擁壁部材の、実質的に垂直な、夫々の縦壁と縦壁との側面同士をかみ合わせて蝶番(ヒンジ)継ぎ手となるようにし、一方のL型擁壁部材の底板の下面が、他方のL型擁壁部材の底板の上面よりも少なくともその厚み分だけ上方に位置するような高さ寸法にして、前記のようにかみ合わせたときに、前記2つのL型擁壁曲折部材の上面が、実質的に同じ高さになるようにする。そして、2つのL型擁壁曲折部材をかみ合わせたとき、縦壁の蝶番継ぎ手部を回転中心として任意の角度に回転できるような構造とした。
【0017】
【発明の実施の形態】
【実施例】
(第1実施例:請求項2)
一般的に言うL型擁壁とは、縦壁1及び実質的に水平な底板3よりなり、垂直断面形状がL型を呈する擁壁を指す。本発明において使用する「蝶番状」と言う用語は、例えば図2、図4、図5、図6に例示されたように、切欠き部に突出部が嵌合され、連結棒が挿入されて、両部分が蝶番(ヒンジ)状に角度可変に支持される状態を指す。
【0018】
請求項2に記載された第1実施例においては、縦壁及び実質的に水平な底板よりなり垂直断面形状がL型を呈するL型擁壁における、L型擁壁曲折部材であって、少なくとも2個一組の複数個の曲折部材で構成され、第一の曲折部材Aの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板の下面が位置し、該第一の曲折部材Aと該第二の曲折部材Bとが互いに接合される側面において、該第一の曲折部材Aの該側面には縦壁高さの下半部に水平方向の突出部を設け、該第二の曲折部材Bの該側面には該第一の曲折部材の突出部の上半部に嵌合するように水平方向の突出部を設け、各々の突出部には上下方向に両者を貫通する貫通孔を設け、該第一及び第二の側面の突出部が嵌合された状態で該貫通孔に連結棒が挿入されると、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが、蝶番状に継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能にしたことを特徴とするL型擁壁部材を特定している。
【0019】
図2を参照して、この第1実施例の要部について説明すると、(a)は、2つで一対をなす曲折部材A及びBのうち、第一の曲折部材Aの平面図であって、縦壁1の右端に貫通孔2が示されており、その手前に見える大きな四角形は底板3を示す。(b)は右側から見た側面図であり、(c)は正面図であって、縦壁1の右端の下から頂上までの高さの、例えば半分程度から上部が、縦壁1の厚み分だけ切欠かれた切欠き部4とされ、高さの半分程度から下部が突出部5になっている。突出部5の中に貫通孔2が設けられていることが点線で示されている。
【0020】
(d)は貫通孔2に挿入される連結棒6である。その材質は、例えば直径が16mm〜32mmの丸鋼に錆止め加工を施したもので、長さは貫通孔1と貫通孔2の長さの合計よりも短いものが良いがこの例に限定されず、土圧及び腐食に耐えうるものなら、他の金属や樹脂などの任意の材質、寸法のもので実施可能である。
【0021】
上記の説明において、第一の曲折部材Aの縦壁1の右端の下から頂上までの高さの、例えば半分程度から上部が、縦壁1の厚み分だけ切欠かれた切欠き部4とされ、高さの半分程度から下部が突出部5になっている構成例を示したが、この構成例は第一の曲折部材Aを先ず設置した後に、第二の曲折部材Bをその上に設置する場合に好ましい実施態様である。
【0022】
もしも、第二の曲折部材Bを先ず設置した後に、第一の曲折部材Aをその上に設置するような施工態様の場合には、第一の曲折部材Aの底面の高さと第二の曲折部材Bの底面の高さの関係を逆転し、且つ、切欠き部4及び突出部5の配置関係を逆転させればよい。
【0023】
なお、前述の説明において、曲折部材Aの縦壁1の右端の高さの、半分(即ち、1/2)程度から上部が切欠き部4である旨の例示がなされたが、これに限らず1/3でも1/4でも、適宜の割合に変更しても良い。但し、相手方の曲折部材Bの左端上部にある突出部5′とスムーズに嵌合しうる形状寸法であることが条件である。
【0024】
図2の(e)は、第二の曲折部材Bを左側から見た側面図、(f)はその平面図であって縦壁1′の左端に貫通孔2′が示されており、その手前に見える大きな四角形は底板3′を示す。(g)は正面図であって、縦壁1′の左端上部には、図2の(a)〜(d)に示す第一の曲折部材Aに設けた切欠き部4に嵌合しうる形状寸法の突出部5′が設けられ、第一の曲折部材Aに設けた突出部5を受け入れ可能な形状寸法の切欠き部4′が設けられている。突出部5′の中に貫通孔2′が設けられていることが点線で示されている。
【0025】
図3は、標準製品である直線部用のL型擁壁41、42を配置してなるそれらの交点に、連接して配置された本発明の少なくとも2個一組の複数個のL型擁壁曲折部材A及びBの施工状態を示す斜視図である。同図において、曲折部材Aの底板3の上に曲折部材Bの底板3′が載置され、曲折部材Aの突出部5の上部の切欠き部4に曲折部材Bの突出部5′が嵌合されて、その貫通孔2に連結棒6が挿入されて、直角に配置されるように角度調整された状態を示している。
【0026】
同図において、内面、即ち手前部分は、施工後に盛り土されて埋め戻されることになる。曲折部材Aの縦壁に対する曲折部材Bの縦壁の配置角度を広げるように変更すれば曲折角度か鈍角の場合でも対応でき、又、曲折部材Bの底板3′の形状を変更すれば、曲折角度が鋭角の場合でも対応できることになる。
【0027】
図4は、図3に示す施工状態を外面(背面)から見た斜視図であって、曲折部材Aの底板3の上に曲折部材Bの底板3′が載置され、曲折部材Aの突出部5の上部の切欠き部4に曲折部材Bの突出部5′が嵌合されて、その貫通孔2に連結棒6が挿入されている状態が良好に示されている。
【0028】
(第2実施例:請求項3)
図5は、本発明の第2実施例を示す。この実施例は図2〜図4に示したL型擁壁曲折部材の第1実施例に対する変形実施例であって、少なくとも2個一組の複数個の曲折部材で構成され、第一の曲折部材Aの底板3の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板3′の下面が位置し、該第一の曲折部材Aと該第二の曲折部材Bとが互いに接合される側面における、嵌合形状の変更に係わる。
【0029】
該第一の曲折部材Aの側面又は該第二の曲折部材の側面の何れか一方が凹状(51)に切欠かれたとき他方がそこに嵌合しうる凸状(52)に切欠かれ、両切欠き部には上下方向に貫通孔2、2′が設けられ、両者の切り欠きが嵌合された状態において該貫通孔に連結棒6が挿入されると、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが、該凹凸状の側面を介して継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能にしたことを特徴とする。
【0030】
図5に例示した第3実施例では、第一の曲折部材Aに1個の凹部と2個の凸部を形成し、第二の曲折部材Bに2個の凹部と1個の凸部を形成しているが、凹部と凸部の嵌合関係が確保できることを条件として、凹部と凸部の形成個数、A側B側の形成割り当ては任意に変更可能である。
【0031】
(実施例3:請求項4)
曲折部における曲折は、単一の角度のみで構成されるとは限らない。例えば交差点では、見遠くを良くするために隅切りを行う必要がある。擁壁の設置場所が隅切りを要する場所であった場合には、隅切りの両端部で夫々鈍角を(2つの角度を)与える必要がある。この場合の対応策として、実施例3を図6に提示する。
【0032】
少なくとも3個一組の曲折部材で構成され、第一及び第三の曲折部材A及びCの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板の下面が位置し、該第一及び第三の曲折部材A及びCと、該第二の曲折部材Bの互いに接合される側面が、切欠き「蝶番」状に嵌合しうるように、一方を凹状に他方を凸状に切欠きし、該凸状部には上下方向に両者を貫通する貫通孔が設けられる。
【0033】
前記曲折部材Aと曲折部材Bの側面、及び前記曲折部材Bと曲折部材Cの側面が夫々嵌合された状態で、前記貫通孔に夫々連結棒が挿入されると、第一の曲折部材A、第二の曲折部材B、第三の曲折部材Cが、該蝶番を介して継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部における隅切りを可能にしたことを特徴とする。
【0034】
この実施例における上記の切欠き蝶番部分の構造は、図2〜図4に示した第1実施例に倣って、高さ半分(1/2)の切欠き態様にするのが良い。即ち、第一の曲折部材A縦壁1の右端の下から頂上までの高さの、例えば半分程度から上部を、縦壁1の厚み分だけ切欠いた切欠き部4とし、第二の曲折部材Bの縦壁1の左端の下から頂上までの高さの、例えば半分程度から上部を、縦壁1の厚み分だけ切欠いた切欠き部4′とし、両者の中間に配置される第三の曲折部材Cの縦壁の左端の高さの半分程度から上部を突出部61とし、第三の曲折部材Cの縦壁の右端の高さの半分程度から上部を突出部62とする。
【0035】
そして、第一の曲折部材A及び第二の曲折部材Bを予め位置合わせして設置した後に、第三の曲折部材Cをそれらの上方から吊り下ろすようにして設置する。
【0036】
そして、第三の曲折部材Cの左右両端の貫通孔に連結棒6を挿入することにより、連結隅切り曲折部材の設置が完成する。
【0037】
(実施例1〜3の総括:請求項1)
ここで、実施例1〜3に示した少なくとも2個一組(複数個)の実施例における、L型擁壁曲折部材縦壁の側部に設ける嵌合部の構成を、上位概念化して提案する。
【0038】
縦壁及び実質的に水平な底板よりなり、垂直断面形状がL型を呈するL型擁壁における、曲折部に用いるL型擁壁部材において、少なくとも2個一組(複数)の曲折部材で構成され、第一の曲折部材Aの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板の下面が位置し、該第一の曲折部材Aと該第二の曲折部材Bの互いに接合される側面が、「切欠き蝶番状」に嵌合しうるように、一方を凹状に他方を凸状に切欠きされ、該凸状部には上下方向に両者を貫通する貫通孔が設けられ、両側面が嵌合された状態で前記貫通孔に連結棒が挿入されると、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが、蝶番状に継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能にしたことを特徴とする。
【0039】
(実施例4:請求項5)
図7は、本発明のL型擁壁曲折部材の施工方法を示したもので、その順序を下記に箇条書きで示す。
【0040】
(a)施工場所の基礎の上に、第一の曲折部材Aを置く。
【0041】
(b)第一の曲折部材Aの底板3の上面に第二の曲折部材Bを置く。この時、第二の曲折部材Bの突出部5′は、必ず第一の曲折部材Aの突出部5の上部の切欠き部4の位置に在り、曲折部材Aの貫通孔2と曲折部材Bの貫通孔2′の中心は一直線上に在るものとする。但し、連結棒6が両方の貫通孔に比較的なめらかに挿入され、所定の位置まで収まるようであれば、貫通孔2と貫通孔2′の中心は多少偏心してもよい。
【0042】
(c)曲折部材Bの貫通孔2′に連結棒6を挿入し、曲折部材Aの貫通孔2の所定の位置に収まるようにする。
【0043】
これで、曲折部材Aと曲折部材Bは、両縦壁の側面に設けた突出部5の貫通孔2と、突出部5′の貫通孔2′に挿入された連結棒6を回転中心とする蝶番(ヒンジ)継ぎ手で連結されたことになる。
【0044】
(d)曲折部材Bの外面が、所定の施工位置に合うよう曲折部材Bを回転させ、所定の位置で止める。
【0045】
(e)曲折部材A又は曲折部材Bに隣接する未施工の、標準品であるL型擁壁を配置する。
【0046】
上記の手順による施工後に、内面に土が埋め戻され、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bが曲折部における土止め機能を発揮する。
【0047】
【発明の効果】
本発明の曲折部用のL型擁壁曲折部材を用いることによる格別な効果を、下記に列挙する。
【0048】
▲1▼任意の曲折角度に回転移動できるため、施工場所の都合により曲折角度が微妙に変更されても安心して対応でき、斜切りのL型擁壁を用いた場合のような、不良品の発生を大幅に抑制することが出来る。
【0049】
▲2▼工場で製作する曲折部用のL型擁壁であるから、経済性や施工性が標準製品のL型擁壁と大差がない。
【0050】
▲3▼直線区間だけでなく曲折部も工場製品のL型擁壁を使用するため、現場打ちの擁壁を築造する必要が無いため、大幅な工事の合理化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の擁壁曲折部を示す図であって、(イ)は一対の斜切りL型擁壁(a)及び(b)を示す図であり、(ロ)は単一の重力式擁壁を示す図である。
【図2】図2は、本発明に係わる、2つで一対をなすL型擁壁曲折部材A及びBの構造を示す図であって、(a)は第一の曲折部材Aの平面図、(b)は右側から見た側面図、(c)はその正面図、(d)は連結棒を示す図であり、(e)は第二の曲折部材Bの左側からみた側面図、(f)はその平面図、(g)はその正面図である。
【図3】図3は、本発明の一対のL型擁壁曲折部材A及びBの施工状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、図3に示す施工状態を、外面(背面)から見た斜視図である。
【図5】図5は、図4に示した実施例の変形を示す図である。
【図6】図6は、隅切り部で使用することが出来る実施例3を示す図である。
【図7】図7は、本発明のL型擁壁曲折部材の施工順序を時系列的に示した施工方法図である。
【符号の説明】
A 第一の曲折部材
B 第二の曲折部材
C 第三の曲折部材
1、1′ 縦壁
2、2′ 貫通孔
3、3′ 底板
4、4′、51 凹状の切欠き部
5、5′、52、61、62 凸状の突出部
6 連結棒
41、42 標準製品である直線部用のL型曲折部材

Claims (5)

  1. 縦壁及び実質的に水平な底板よりなり垂直断面形状がL型を呈するL型擁壁における、L型擁壁曲折部材であって、少なくとも2個一組の複数個の曲折部材で構成され、第一の曲折部材Aの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板の下面が位置し、該第一の曲折部材Aと該第二の曲折部材Bの互いに接合される側面が、蝶番状に嵌合しうるように、一方を凹状に他方を凸状に切欠きされ、該凸状部には上下方向に両者を貫通する貫通孔が設けられ、両側面が嵌合された状態で前記貫通孔に連結棒が挿入されると、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが、蝶番状に継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能にしたことを特徴とするL型擁壁曲折部材。
  2. 縦壁及び実質的に水平な底板よりなり垂直断面形状がL型を呈するL型擁壁における、L型擁壁曲折部材であって、少なくとも2個一組の複数個の曲折部材で構成され、第一の曲折部材Aの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板の下面が位置し、該第一の曲折部材Aと該第二の曲折部材Bとが互いに接合される側面において、該第一の曲折部材Aの該側面には縦壁高さの下半部に水平方向の突出部を設け、該第二の曲折部材Bの該側面には該第一の曲折部材の突出部の上半部に嵌合するように水平方向の突出部を設け、各々の突出部には上下方向に両者を貫通する貫通孔を設け、該第一及び第二の側面の突出部が嵌合された状態で該貫通孔に連結棒が挿入されると、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが、蝶番状に継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能にしたことを特徴とするL型擁壁曲折部材。
  3. 縦壁及び実質的に水平な底板よりなり垂直断面形状がL型を呈するL型擁壁における、L型擁壁曲折部材であって、少なくとも2個一組の複数個の曲折部材で構成され、第一の曲折部材Aの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板の下面が位置し、該第一の曲折部材Aと該第二の曲折部材Bとが互いに接合される側面において、該第一の曲折部材Aの側面又は該第二の曲折部材の側面の何れか一方が凹状に切欠かれたとき他方がそこに嵌合しうる凸状に切欠かれ、該凸状部には上下方向に貫通孔が設けられ、両切り欠きが嵌合された状態で該貫通孔に連結棒が挿入されると、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが、該凹凸状の側面を介して継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能にしたことを特徴とするL型擁壁曲折部材。
  4. 縦壁及び実質的に水平な底板よりなり垂直断面形状がL型を呈するL型擁壁における、L型擁壁曲折部材であって、少なくとも3個一組の複数個の曲折部材で構成され、第一及び第三の曲折部材A及びCの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に第二の曲折部材Bの底板の下面が位置し、該第一及び第三の曲折部材A及びCと、該第二の曲折部材Bの互いに接合される側面が、切欠き「蝶番」状に嵌合しうるように、一方を凹状に他方を凸状に切欠きし、該凸状部には上下方向に両者を貫通する貫通孔が設けられ、前記曲折部材Aと曲折部材Bの側面、及び前記曲折部材Bと曲折部材Cの側面が夫々嵌合された状態で、前記貫通孔に夫々連結棒が挿入されると、第一の曲折部材A、第二の曲折部材B、第三の曲折部材Cが、該蝶番を介して継ぎ手連結されることにより、L型擁壁の曲折部における隅切りを可能にしたことを特徴とする隅切りL型擁壁曲折部材。
  5. 縦壁及び実質的に水平な底板よりなり垂直断面形状がL型を呈するL型擁壁における、L型擁壁曲折部材をL型擁壁の屈曲部に配置して施工する方法であって、少なくとも2個一組の複数個の曲折部材で構成されるL型擁壁曲折部材を、第二の曲折部材Bの底板の下面が第一の曲折部材Aの底板の上面より少なくとも底板の最大厚さ程度上方に位置するように配置し、該第一の曲折部材Aと該第二の曲折部材Bの互いに接する側面に設けた、蝶番状に嵌合しうる凹凸状の切欠き部/突出部を相互に嵌合させ、該嵌合された状態でその上下方向に貫通する貫通孔に連結棒を挿入して、第一の曲折部材Aと第二の曲折部材Bとが、該蝶番を介して継ぎ手連結し、所望の曲折角度に合わせて該曲折部用部材の位置合わせをすることにより、L型擁壁の曲折部材の設置角度を任意に変更可能に設置し得ることを特徴とするL型擁壁曲折部材の施工方法。
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