JP2004036036A - 鉱石の粉末の捺染方法及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法、転写用シートを用いた生地への熱転写方法並びに生地及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シート - Google Patents
鉱石の粉末の捺染方法及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法、転写用シートを用いた生地への熱転写方法並びに生地及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シート Download PDFInfo
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Abstract
【課題】天然鉱石の粉末を生地やフィルムに容易に捺染できるようにして、衣類を着用した場合に捺染プリントした鉱石の粉末から発するマイナスイオン効果を得ることができるようにし、しかも洗濯に対する堅牢度を向上させること。
【解決手段】水性バインダーにトルマリンの粉末を混入・撹拌してシルクスクリーン型で生地4の表面に捺染プリントしてトルマリン入りベース層6を形成する。次に、水性バインダーのみ、または水性バインダーでもってデザイン柄を施した表面層7を捺染プリントにてトルマリン入りベース層6の上面に形成する。このトルマリン入りベース層6と表面層7とでプリント部10を構成し、このプリント部10の部分を使用して衣類、例えばポロシャツを作る。このポロシャツを着用していることで、常にマイナスイオン効果を得ることができる。また、表面層7を形成していることで、洗濯堅牢度が向上する。
【選択図】 図3
【解決手段】水性バインダーにトルマリンの粉末を混入・撹拌してシルクスクリーン型で生地4の表面に捺染プリントしてトルマリン入りベース層6を形成する。次に、水性バインダーのみ、または水性バインダーでもってデザイン柄を施した表面層7を捺染プリントにてトルマリン入りベース層6の上面に形成する。このトルマリン入りベース層6と表面層7とでプリント部10を構成し、このプリント部10の部分を使用して衣類、例えばポロシャツを作る。このポロシャツを着用していることで、常にマイナスイオン効果を得ることができる。また、表面層7を形成していることで、洗濯堅牢度が向上する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイナスイオンを発生する鉱石の粉末の捺染方法及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法、転写用シートを用いた生地への熱転写方法並びに生地及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、マイナスイオンを発生させる天然鉱石、例えばトルマリンを用いた各種の製品が製造、販売されている。このトルマリンを用いたネックレスとして製品化して血液の流れを活性化させて肩凝りを防止するものや、繊維にトルマリンの粉末を混入した衣類などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特に、最近では極細の繊維間や、繊維内にトルマリンの粉末を混入させた生地を用いて下着やポロシャツが販売されている。しかしながら、繊維間や繊維自体にトルマリンの粉末を混入させる技術は、主に、いわゆる大手の紡績会社しか出来ないような技術であり、一般の中堅企業や中小企業あるいはアパレルメーカーなどにとっては、なかなか成し得ない技術である。しかも、マイナスイオンを発生させて体の疲労を回復させるトルマリンを用いた製品の要求が高まっているのも現実である。
【0004】
また、生地の繊維間にトルマリンの粉末を混入し、その生地で縫製した衣類を洗濯した場合など、トルマリンの粉末が洗濯により段々と無くなっていき、次第にトルマリンの効果が無くなってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、天然鉱石の粉末を生地やフィルムに容易に捺染できるようにして、衣類を着用した場合に捺染プリントした鉱石の粉末から発するマイナスイオン効果を得ることができるようにし、しかも洗濯に対する堅牢度を向上させるようにした鉱石の粉末の捺染方法及び天然鉱石の粉末を捺染した熱転写シート等を提供することを目的としているものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の請求項1記載の鉱石の粉末の捺染方法では、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して前記粉末入りの水性バインダー1aを生成し、この水性バインダー1aを生地4の表面に捺染プリントして鉱石粉末入りベース層6を形成し、次いでこの鉱石粉末入りベース層6の上面に水性バインダーを捺染プリントして表面層7を形成して前記生地4の表面にプリント部10を捺染するようにしていることを特徴としている。
【0007】
かかる捺染方法により、生地4の表面にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層6を容易に捺染プリントできて、かかる生地で衣類を縫製し、通常着用することで、マイナスイオン効果を得ることができる。また、鉱石粉末入りベース層6の表面に表面層7を形成していることで、鉱石粉末入りベース層6に対する洗濯堅牢度を向上させることができる。
【0008】
請求項2に記載の鉱石の粉末の捺染方法では、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダー1への混入量を、前記鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしていることを特徴としている。
これにより、鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0009】
請求項3に記載の鉱石の粉末の捺染方法では、前記水性バインダー1はウレタン性のものを用いていることを特徴としている。
これにより、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層7とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層6が剥離することもなかった。
【0010】
請求項4に記載の鉱石の粉末の捺染方法では、前記表面層7の表面にデザイン柄を施していることを特徴としている。
これにより、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層6の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層6の表面層7が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0011】
請求項5に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、転写用フィルムシート20の面に水性バインダーを捺染プリントして表面層7を形成し、次いで、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して生成した前記粉末入りの水性バインダー1aを前記表面層7の表面に捺染プリントして鉱石粉末入りベース層6を形成し、次いで、水性バインダーの中に接着堅牢度の良い材料を混入・撹拌した該水性バインダー1bを前記鉱石粉末入りベース層6の上面に捺染プリントして接着層21を形成して転写用シート本体22を製造するようにしていることを特徴としている。
【0012】
かかる製造方法により、転写用シート本体22にて、製品後の衣類の任意の部位に熱転写することができ、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また、在庫管理も転写用シート本体22と、この転写用シート本体22を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0013】
請求項6に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダー1への混入量を、前記鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしていることを特徴としている。
これにより、鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0014】
請求項7に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、前記水性バインダー1はウレタン性のものを用いていることを特徴としている。
これにより、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層7とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層6が剥離することもなかった。
【0015】
請求項8に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、前記表面層7の表面にデザイン柄を施していることを特徴としている。
これにより、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層6の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層6の表面層7が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0016】
また、請求項9に記載の転写用シートを用いた生地への熱転写方法では、前記請求項5から請求項8のいずれかで製造した転写用シート本体22を用いて、製品前または製品後の生地12の面に前記転写用シート本体22の接着層21を配し、熱転写機23で前記生地12と転写用シート本体22とを下記の条件で熱加圧し、
温度:120℃〜180℃
熱加圧時間:15秒〜25秒
圧力:320×103 パスカル(Pa)〜480×103 パスカル(Pa)
熱加圧後に前記転写用フィルムシート20を剥離すると共に、前記鉱石粉末入りベース層6及び表面層7を生地12に熱転写するようにしていることを特徴としている。
【0017】
かかる熱転写方法により、転写用シート本体22から衣類の任意の部位に鉱石粉末入りベース層6及び表面層7を熱転写できて、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また在庫管理も転写用シート本体22と、この転写用シート本体22を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0018】
請求項10に記載の生地では、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して前記粉末入りの水性バインダー1aを生地4の表面に捺染プリントして形成した鉱石粉末入りベース層6と、この鉱石粉末入りベース層6の上面に水性バインダーを捺染プリントして形成した表面層7とでプリント部10が設けられていることを特徴としている。
【0019】
かかる構成とすることで、プリント部10の部分を用いて衣類を製作し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【0020】
請求項11に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートでは、転写用フィルムシート20の面に水性バインダーを捺染プリントして形成された表面層7と、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して生成した前記粉末入りの水性バインダー1aを前記表面層7の表面に捺染プリントして形成した鉱石粉末入りベース層6と、水性バインダーの中に接着堅牢度の良い接着材料を混入・撹拌した該水性バインダーを前記鉱石粉末入りベース層6の上面に捺染プリントして形成した接着層21とで転写用シート本体22を構成していることを特徴としている。
【0021】
かかる構成とすることで、転写用シート本体22から鉱石粉末入りベース層6及び表面層7を衣類の任意の部位に熱転写し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。この実施形態では、衣類を縫製する前の生地に天然鉱石の粉末、例えばトルマリンの粉末を捺染する方法について説明する。
【0023】
先ず、図1に示すように、容器2の中に所定量の水性バインダー(捺染糊)1を入れておき、この水性バインダー1にトルマリンの粉末3を所定量入れる。次に、トルマリンの粉末3を水性バインダー1に入れた後に、撹拌して粉末3入りの水性バインダー1(以下、粉末3を入れて撹拌した水性バインダー1を「水性バインダー1a」と称する。)を生成する。
ここで、水性バインダー1に混入するトルマリンの粉末3の量は、捺染プリント面10cm2 当たり、1g〜2gとしている。なお、捺染する水性バインダー1の量が10cm2 で1gとした場合、トルマリンの粉末3の量が1g〜2gとして容易に計測できる。
【0024】
次に、図2(a)に示すように、捺染プリントする生地4の一方の面にシルクスクリーン型5にて水性バインダー1aをスキージで捺染する。ここでは、水性バインダー1aに混入しているトルマリンの粉末3を生地4に容易且つ多数付着させるために、上記シルクスクリーン型5のメッシュは、360〜500本/10cm2 としている。
図2(b)は水性バインダー1aをシルクスクリーン型5にて捺染した拡大断面図を示しており、この生地4の面に捺染した水性バインダー1aをトルマリン入りベース層6と称する。そして、このトルマリン入りベース層6を乾燥、例えば自然乾燥させる。
【0025】
次に、上記のトルマリン入りベース層6の上面に水性バインダー1のみ、あるいは水性バインダーでもってデザイン柄をシルクスクリーン型によりスキージで着色捺染をして、図3に示すようにトルマリン入りベース層6の上面に表面層7を形成する。ここで、表面層7を捺染するシルクスクリーン型のメッシュは800本/10cm2 としている。また、トルマリン入りベース層6とこのトルマリン入りベース層6の上面に形成した表面層7とで、プリント部10と称する。
このプリント部10を形成した後に、乾燥機(図示せず)で温度を約150℃で約3分間ほど乾燥させる。
【0026】
なお、トルマリン入りベース層6や表面層7を形成する際に使用する水性バインダー1の種類としては、アクリル性とウレタン性とがあるが、本発明ではウレタン性を使用している。これはウレタン性の水性バインダー1の方が、アクリル性の場合と比べて伸縮性があり、洗濯堅牢度が良好となるからである。
また、水性バインダー1の中には、架橋剤(例えば、ユニ化成株式会社製のリアクタントME−2(商品名))を、トルマリンの粉末3を100とした場合に、3〜5の割合で使用している。これも洗濯堅牢度を上げるためである。
【0027】
ここで、用いている水性バインダー1性状は、タイプがクリアー、外観が白色ペースト状、主成分が水性ウレタンエマルジョン、粘度(25℃)cpsが80,000±10,000(=8,000±1,000N・s/m2 )である。また水性バインダー1に顔料を混入して任意の色に着色するようにしても良い。
【0028】
上記架橋剤(ユニ化成株式会社製のリアクタントME−2(商品名))の性状としては、外観が白色粘調液、主成分がエチレンに尿素系化合物、イオン性がアニオン、PHが中性、粘度が8〜9cps(=0.8〜0.9N・s/m2 )である。
【0029】
さらに、上記のトルマリン入りベース層6の上面に表面層7を捺染して形成しているのは、生地4の上面に形成したトルマリン入りベース層6の洗濯堅牢度を向上させるためである。つまり、生地4にトルマリン入りベース層6のみを捺染プリントした場合には、洗濯によりトルマリン入りベース層6が剥離し易くなり、洗濯堅牢度が低下するからである。
また、トルマリン入りベース層6の表面に捺染プリントする表面層7にデザイン柄を使用することでポイントマーク的な意匠効果を発揮させることができるからである。例えば、図4に示すようなデザインを表面層7に形成するようにしても良い。もちろん、表面層7にデザイン柄を施さなくても良く、また、任意の色を着色しても良いものである。なお、プリント部10の大きさは、例えば、10〜15cm×10〜15cmである。
【0030】
反物となる生地4の上面に図4に示すようなプリント部10を複数形成しておき、これらのプリント部10を形成した生地4でもって下着やポロシャツなどを縫製していく。図5はかかる場合の一例を示し、ポロシャツ11の上部にプリント部10を2つ形成した場合である。もちろん、プリント部10はポロシャツ11のどの位置になるようにしても良く、例えば、プリント部10が両肩の位置にくるようにしてトルマリン入りベース層6から発生するマイナスイオンにて肩凝りをほぐす効果を発揮させるようにしても良い。
【0031】
また、下着や靴下、ポロシャツなどの材料となる生地の表面にプリント部10を形成することで、プリント部10が当たる部位はトルマリンの粉末3から発生するマイナスイオンにより細胞や血液が活性化され、お腹が冷えるのを防止したり、冷え症に対しても有効となる。
また、上述したようにウレタン性の水性バインダー1を用いて該水性バインダー1に架橋剤を混入したり、また、トルマリン入りベース層6の表面に表面層7を捺染して形成していることで、洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の水にて10分間洗濯機で洗濯し、これを10回繰り返したが、生地4からプリント部10が剥離することがなかった。
【0032】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施形態を説明する。この実施形態では上記のプリント部10を転写用フィルムシートに形成し、この転写用フィルムシートから衣類の任意の部位に転写できるようにしたものである。先ず、図6(a)に示す転写用フィルムシート20の面に先の実施形態と同様にシルクスクリーン型で水性バインダー1のみ、あるいは水性バインダーでもってデザイン柄をスキージで捺染プリントして表面層7を形成する(図6(b)参照)。この表面層7を捺染形成する場合のシルクスクリーン型のメッシュは先の実施形態と同様に800本/10cm2 である。また、転写用フィルムシート20は、転写シートとして一般に市販されているもので良いが、本発明では、ユニ化成株式会社のPET R75T(商品名)を使用している。この転写用フィルムシート20の材料は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールなどの一般的な市販されている転写シートを用いている。
【0033】
次に、図6(c)に示すように、表面層7の上から先の実施形態と同様の方法で水性バインダー1にトルマリンの粉末3を混入して撹拌して形成した水性バインダー1aをシルクスクリーン型で捺染してトルマリン入りベース層6を形成する。さらに、図6(d)に示すように、材質をナイロンパウダーやウレタンパウダーとしたホットメルト等の接着堅牢度の良い接着材料(接着剤)を混入して形成した水性バインダー1bをスキージで捺染プリントして接着層21を形成する。このようにして転写用フィルムシート20の面に形成した表面層7、トルマリン入りベース層6及び接着層21で上記と同様にプリント部10を構成している。また、この転写用フィルムシート20と、この転写用フィルムシート20の捺染プリントしたプリント部10とで転写用シート本体22と称する。
【0034】
ここで、上記ホットメルト(接着剤)入りの水性バインダー1bは、例えば、ユニ化成株式会社製のユニバインダーUT−P(商品名)を用いており、この水性バインダー1bの性状は、成分がウレタン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、界面活性剤、水等の配合物であり、外観が乳白色ペースト、PHが9±1、粘度が約50,000cps(=約5,000N・s/m2 )である。なお、化学式又は構造式は、非公開のため、不明であった。
【0035】
なお、本発明で使用している「水性バインダー1」、「水性バインダー1b」、及び「架橋剤」として、特定の会社のものを用いて行なったが、これらの商品名の性状に相当する成分からなる他の会社のものを用いても良いのはもちろんである。
【0036】
図6(d)では、転写用フィルムシート20が下側で、接着層21が上側に来ているが、これを逆にして転写用フィルムシート20を上側にしたのを図7に示す。図7では転写用シート本体22の透明な転写用フィルムシート20を介して表面層7のデザイン柄が見えている。プリント部10の大きさは、縦、横が10〜15cm×10〜15cmであり、この転写用フィルムシート20に付着させているプリント部10を後述するように衣類に熱転写するようにしている。
【0037】
すなわち、図8(a)に示すように、ポロシャツ11などの生地12を熱転写機23の下側の受け台24の上面に配すると共に、プリント部10を熱転写する部位を受け台24の上面に位置決めする。そして、転写用シート本体22の接着層21を生地12の上面に置いて、図8(b)に示すように熱転写機23の上側の熱加圧部25にて転写用フィルムシート20を押圧して、以下の条件で熱加圧を行なう。
温度:120℃〜180℃
熱加圧時間:15秒〜25秒
圧力:320×103 パスカル(Pa)〜480×103 パスカル(Pa)
また、以下の条件が好適例である。
温度 : 約150℃
熱加圧時間 : 約15秒〜20秒
圧力 : 約392×103 パスカル(Pa)
【0038】
熱転写機23にて転写用フィルムシート20のプリント部10に熱加圧を行なうことで、プリント部10の接着層21が融けて生地12と一体化されて、プリント部10が生地12に接着され、転写用フィルムシート20を剥離することで、生地12には表面層7とトルマリン入りベース層6のみからなるプリント部10が熱転写されることになる。次に、図外の乾燥機で温度を150℃〜180℃で、約3分ほど熱転写したプリント部10を乾燥させる。図9はかかる場合を示し、ポロシャツ11の生地12の表面にプリント部10を熱転写した場合であり、例として、両肩の部位とお腹の部位に熱転写した例である。
また、図10に示すように、靴下13の爪先側の上面や下面にもプリント部10(図中の斜線部分)を上記の方法で熱転写するようにしても良く、下着や他の衣類の任意の部位に転写用フィルムシート20からプリント部10を熱転写するようにしても良いのは勿論である。また、製品後ではなく、製品前の生地に転写用シート本体22を用いて転写用フィルムシート20からプリント部10を熱転写するようにしても良い。
【0039】
図11は、上記各実施形態における生地4、12に捺染プリントしたプリント部10やポロシャツ11に熱転写したプリント部10の各トルマリン入りベース層6から発生するマイナスイオンを測定した結果を示している。測定時の平均温度は、24.13℃であり、平均湿度は39.97%であり、測定時間は10分間である。測定開始後の2〜3分くらいはプリント部10をそのまま放置している状態であり、その後、プリント部10を手で触ったり、こすったりすると、高いマイナスイオン値が測定できた。
【0040】
また、プリント部10を衣類に熱転写した場合における洗濯堅牢度も先の実施形態と同様に、トルマリン入りベース層6の表面に表面層7を形成しているので、10回の洗濯においてもプリント部10が剥離するということはなかった。なお、プリント部10を衣類に熱転写をする場合、先の説明では、ポロシャツ11や靴下13の場合について説明したが、下着や他のどのような衣類にプリント部10を熱転写するようにしても良い。
【0041】
なお、各実施形態において、説明の便宜上プリント部10の厚みを厚く描いているが、プリント部10の実際の厚みは0.1〜0.3mmくらいであり、実使用時には違和感を感じさせないものである。また、プリント部10を捺染プリントしたり熱転写する生地4、12は、例えば、綿としている。
【0042】
このように各実施形態において、製品前の生地4にトルマリン入りベース層6及び表面層7を捺染プリントしたり、製品の任意の部位に転写用フィルムシート20に捺染プリントしたプリント部10を熱転写することで、トルマリンが発生するマイナスイオンの効果を体に直接付与できるものである。つまり、衣類を普通に着用した場合には、プリント部10のトルマリン入りベース層6から発するマイナスイオン効果を得ることができる。
特に、いわゆる紡績の段階でトルマリンの粉末を混入して生地を生成するのではなく、製造された生地の面や、製品の生地の面にトルマリンの粉末を混入したプリント部10を形成しているので、比較的簡単且つ安価に製造することができるものである。
【0043】
また、転写用フィルムシート20からプリント部10を熱転写する方法では、ユーザーからの要求に応じて、衣類製品の任意の部位にトルマリン入りベース層6を設けたプリント部10を熱転写でき、そのため、在庫は製品だけで良く、在庫管理も衣類製品とプリント部10を捺染プリントした転写用シート本体22となり、在庫管理が簡単となる。
【0044】
なお、上記各実施形態では、マイナスイオンを発生させる天然鉱石をトルマリンとして説明していたが、マイナスイオンを発生させるものであれば、トルマリンに限定されるものではなく、他の天然鉱石でも良いのはもちろんである。
【0045】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、生地の表面にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層を容易に捺染プリントできて、かかる生地で衣類を縫製し、通常着用することで、マイナスイオン効果を得ることができる。また、鉱石粉末入りベース層の表面に表面層を形成していることで、鉱石粉末入りベース層に対する洗濯堅牢度を向上させることができる。
【0046】
請求項2に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダーへの混入量を、前記鉱石粉末入りベース層の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしているので、鉱石粉末入りベース層の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0047】
請求項3に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、前記水性バインダーはウレタン性のものを用いているので、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層が剥離することもなかった。
【0048】
請求項4に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、前記表面層の表面にデザイン柄を施しているので、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層の表面層が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0049】
請求項5に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、転写用シート本体にて、製品後の衣類の任意の部位に熱転写することができ、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また、在庫管理も転写用シート本体と、この転写用シート本体を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0050】
請求項6に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダーへの混入量を、前記鉱石粉末入りベース層の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしているので、鉱石粉末入りベース層の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0051】
請求項7に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、前記水性バインダーはウレタン性のものを用いているので、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層が剥離することもなかった。
【0052】
請求項8に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、前記表面層の表面にデザイン柄を施しているので、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層の表面層が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0053】
また、請求項9に記載の転写用シートを用いた生地への熱転写方法によれば、転写用シート本体から衣類の任意の部位に鉱石粉末入りベース層及び表面層を熱転写できて、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また在庫管理も転写用シート本体と、この転写用シート本体を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0054】
請求項10に記載の生地によれば、プリント部の部分を用いて衣類を製作し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【0055】
請求項11に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートによれば、転写用シート本体から鉱石粉末入りベース層及び表面層を衣類の任意の部位に熱転写し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における水性バインダーに粉末のトルマリンを混入・撹拌してトルマリンの粉末入りの水性バインダーを製造する場合の製造工程の説明図である。
【図2】(a)(b)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態における生地の表面にトルマリンの粉末入りの水性バインダーを捺染プリントする場合の製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリント部を形成する場合の製造工程の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における生地の表面に捺染プリントしたプリント部の平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるプリント部を捺染プリントした生地で衣類を製造した場合のポロシャツの平面図である。
【図6】(a)〜(d)は本発明の第2の実施の形態における転写用フィルムシートにプリント部を捺染プリントする場合の製造工程の説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における転写用フィルムシートにプリント部を形成した転写用シート本体の平面図である。
【図8】(a)〜(c)は本発明の第2の実施の形態における転写用シート本体のプリント部を衣類の生地に熱転写する場合の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるプリント部を熱転写したポロシャツの平面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるプリント部を熱転写した靴下の平面図である。
【図11】本発明のプリント部のトルマリン入りベース層から発生しているマイナスイオンの測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 水性バインダー
1a 水性バインダー
3 粉末
4 生地
6 トルマリン入りベース層
7 表面層
10 プリント部
12 生地
20 転写用フィルムシート
21 接着層
22 転写用シート本体
23 熱転写機
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイナスイオンを発生する鉱石の粉末の捺染方法及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法、転写用シートを用いた生地への熱転写方法並びに生地及び鉱石の粉末を捺染した熱転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、マイナスイオンを発生させる天然鉱石、例えばトルマリンを用いた各種の製品が製造、販売されている。このトルマリンを用いたネックレスとして製品化して血液の流れを活性化させて肩凝りを防止するものや、繊維にトルマリンの粉末を混入した衣類などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特に、最近では極細の繊維間や、繊維内にトルマリンの粉末を混入させた生地を用いて下着やポロシャツが販売されている。しかしながら、繊維間や繊維自体にトルマリンの粉末を混入させる技術は、主に、いわゆる大手の紡績会社しか出来ないような技術であり、一般の中堅企業や中小企業あるいはアパレルメーカーなどにとっては、なかなか成し得ない技術である。しかも、マイナスイオンを発生させて体の疲労を回復させるトルマリンを用いた製品の要求が高まっているのも現実である。
【0004】
また、生地の繊維間にトルマリンの粉末を混入し、その生地で縫製した衣類を洗濯した場合など、トルマリンの粉末が洗濯により段々と無くなっていき、次第にトルマリンの効果が無くなってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、天然鉱石の粉末を生地やフィルムに容易に捺染できるようにして、衣類を着用した場合に捺染プリントした鉱石の粉末から発するマイナスイオン効果を得ることができるようにし、しかも洗濯に対する堅牢度を向上させるようにした鉱石の粉末の捺染方法及び天然鉱石の粉末を捺染した熱転写シート等を提供することを目的としているものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の請求項1記載の鉱石の粉末の捺染方法では、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して前記粉末入りの水性バインダー1aを生成し、この水性バインダー1aを生地4の表面に捺染プリントして鉱石粉末入りベース層6を形成し、次いでこの鉱石粉末入りベース層6の上面に水性バインダーを捺染プリントして表面層7を形成して前記生地4の表面にプリント部10を捺染するようにしていることを特徴としている。
【0007】
かかる捺染方法により、生地4の表面にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層6を容易に捺染プリントできて、かかる生地で衣類を縫製し、通常着用することで、マイナスイオン効果を得ることができる。また、鉱石粉末入りベース層6の表面に表面層7を形成していることで、鉱石粉末入りベース層6に対する洗濯堅牢度を向上させることができる。
【0008】
請求項2に記載の鉱石の粉末の捺染方法では、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダー1への混入量を、前記鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしていることを特徴としている。
これにより、鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0009】
請求項3に記載の鉱石の粉末の捺染方法では、前記水性バインダー1はウレタン性のものを用いていることを特徴としている。
これにより、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層7とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層6が剥離することもなかった。
【0010】
請求項4に記載の鉱石の粉末の捺染方法では、前記表面層7の表面にデザイン柄を施していることを特徴としている。
これにより、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層6の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層6の表面層7が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0011】
請求項5に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、転写用フィルムシート20の面に水性バインダーを捺染プリントして表面層7を形成し、次いで、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して生成した前記粉末入りの水性バインダー1aを前記表面層7の表面に捺染プリントして鉱石粉末入りベース層6を形成し、次いで、水性バインダーの中に接着堅牢度の良い材料を混入・撹拌した該水性バインダー1bを前記鉱石粉末入りベース層6の上面に捺染プリントして接着層21を形成して転写用シート本体22を製造するようにしていることを特徴としている。
【0012】
かかる製造方法により、転写用シート本体22にて、製品後の衣類の任意の部位に熱転写することができ、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また、在庫管理も転写用シート本体22と、この転写用シート本体22を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0013】
請求項6に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダー1への混入量を、前記鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしていることを特徴としている。
これにより、鉱石粉末入りベース層6の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0014】
請求項7に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、前記水性バインダー1はウレタン性のものを用いていることを特徴としている。
これにより、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層7とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層6が剥離することもなかった。
【0015】
請求項8に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法では、前記表面層7の表面にデザイン柄を施していることを特徴としている。
これにより、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層6の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層6の表面層7が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0016】
また、請求項9に記載の転写用シートを用いた生地への熱転写方法では、前記請求項5から請求項8のいずれかで製造した転写用シート本体22を用いて、製品前または製品後の生地12の面に前記転写用シート本体22の接着層21を配し、熱転写機23で前記生地12と転写用シート本体22とを下記の条件で熱加圧し、
温度:120℃〜180℃
熱加圧時間:15秒〜25秒
圧力:320×103 パスカル(Pa)〜480×103 パスカル(Pa)
熱加圧後に前記転写用フィルムシート20を剥離すると共に、前記鉱石粉末入りベース層6及び表面層7を生地12に熱転写するようにしていることを特徴としている。
【0017】
かかる熱転写方法により、転写用シート本体22から衣類の任意の部位に鉱石粉末入りベース層6及び表面層7を熱転写できて、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また在庫管理も転写用シート本体22と、この転写用シート本体22を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0018】
請求項10に記載の生地では、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して前記粉末入りの水性バインダー1aを生地4の表面に捺染プリントして形成した鉱石粉末入りベース層6と、この鉱石粉末入りベース層6の上面に水性バインダーを捺染プリントして形成した表面層7とでプリント部10が設けられていることを特徴としている。
【0019】
かかる構成とすることで、プリント部10の部分を用いて衣類を製作し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【0020】
請求項11に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートでは、転写用フィルムシート20の面に水性バインダーを捺染プリントして形成された表面層7と、水性バインダー1中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して生成した前記粉末入りの水性バインダー1aを前記表面層7の表面に捺染プリントして形成した鉱石粉末入りベース層6と、水性バインダーの中に接着堅牢度の良い接着材料を混入・撹拌した該水性バインダーを前記鉱石粉末入りベース層6の上面に捺染プリントして形成した接着層21とで転写用シート本体22を構成していることを特徴としている。
【0021】
かかる構成とすることで、転写用シート本体22から鉱石粉末入りベース層6及び表面層7を衣類の任意の部位に熱転写し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。この実施形態では、衣類を縫製する前の生地に天然鉱石の粉末、例えばトルマリンの粉末を捺染する方法について説明する。
【0023】
先ず、図1に示すように、容器2の中に所定量の水性バインダー(捺染糊)1を入れておき、この水性バインダー1にトルマリンの粉末3を所定量入れる。次に、トルマリンの粉末3を水性バインダー1に入れた後に、撹拌して粉末3入りの水性バインダー1(以下、粉末3を入れて撹拌した水性バインダー1を「水性バインダー1a」と称する。)を生成する。
ここで、水性バインダー1に混入するトルマリンの粉末3の量は、捺染プリント面10cm2 当たり、1g〜2gとしている。なお、捺染する水性バインダー1の量が10cm2 で1gとした場合、トルマリンの粉末3の量が1g〜2gとして容易に計測できる。
【0024】
次に、図2(a)に示すように、捺染プリントする生地4の一方の面にシルクスクリーン型5にて水性バインダー1aをスキージで捺染する。ここでは、水性バインダー1aに混入しているトルマリンの粉末3を生地4に容易且つ多数付着させるために、上記シルクスクリーン型5のメッシュは、360〜500本/10cm2 としている。
図2(b)は水性バインダー1aをシルクスクリーン型5にて捺染した拡大断面図を示しており、この生地4の面に捺染した水性バインダー1aをトルマリン入りベース層6と称する。そして、このトルマリン入りベース層6を乾燥、例えば自然乾燥させる。
【0025】
次に、上記のトルマリン入りベース層6の上面に水性バインダー1のみ、あるいは水性バインダーでもってデザイン柄をシルクスクリーン型によりスキージで着色捺染をして、図3に示すようにトルマリン入りベース層6の上面に表面層7を形成する。ここで、表面層7を捺染するシルクスクリーン型のメッシュは800本/10cm2 としている。また、トルマリン入りベース層6とこのトルマリン入りベース層6の上面に形成した表面層7とで、プリント部10と称する。
このプリント部10を形成した後に、乾燥機(図示せず)で温度を約150℃で約3分間ほど乾燥させる。
【0026】
なお、トルマリン入りベース層6や表面層7を形成する際に使用する水性バインダー1の種類としては、アクリル性とウレタン性とがあるが、本発明ではウレタン性を使用している。これはウレタン性の水性バインダー1の方が、アクリル性の場合と比べて伸縮性があり、洗濯堅牢度が良好となるからである。
また、水性バインダー1の中には、架橋剤(例えば、ユニ化成株式会社製のリアクタントME−2(商品名))を、トルマリンの粉末3を100とした場合に、3〜5の割合で使用している。これも洗濯堅牢度を上げるためである。
【0027】
ここで、用いている水性バインダー1性状は、タイプがクリアー、外観が白色ペースト状、主成分が水性ウレタンエマルジョン、粘度(25℃)cpsが80,000±10,000(=8,000±1,000N・s/m2 )である。また水性バインダー1に顔料を混入して任意の色に着色するようにしても良い。
【0028】
上記架橋剤(ユニ化成株式会社製のリアクタントME−2(商品名))の性状としては、外観が白色粘調液、主成分がエチレンに尿素系化合物、イオン性がアニオン、PHが中性、粘度が8〜9cps(=0.8〜0.9N・s/m2 )である。
【0029】
さらに、上記のトルマリン入りベース層6の上面に表面層7を捺染して形成しているのは、生地4の上面に形成したトルマリン入りベース層6の洗濯堅牢度を向上させるためである。つまり、生地4にトルマリン入りベース層6のみを捺染プリントした場合には、洗濯によりトルマリン入りベース層6が剥離し易くなり、洗濯堅牢度が低下するからである。
また、トルマリン入りベース層6の表面に捺染プリントする表面層7にデザイン柄を使用することでポイントマーク的な意匠効果を発揮させることができるからである。例えば、図4に示すようなデザインを表面層7に形成するようにしても良い。もちろん、表面層7にデザイン柄を施さなくても良く、また、任意の色を着色しても良いものである。なお、プリント部10の大きさは、例えば、10〜15cm×10〜15cmである。
【0030】
反物となる生地4の上面に図4に示すようなプリント部10を複数形成しておき、これらのプリント部10を形成した生地4でもって下着やポロシャツなどを縫製していく。図5はかかる場合の一例を示し、ポロシャツ11の上部にプリント部10を2つ形成した場合である。もちろん、プリント部10はポロシャツ11のどの位置になるようにしても良く、例えば、プリント部10が両肩の位置にくるようにしてトルマリン入りベース層6から発生するマイナスイオンにて肩凝りをほぐす効果を発揮させるようにしても良い。
【0031】
また、下着や靴下、ポロシャツなどの材料となる生地の表面にプリント部10を形成することで、プリント部10が当たる部位はトルマリンの粉末3から発生するマイナスイオンにより細胞や血液が活性化され、お腹が冷えるのを防止したり、冷え症に対しても有効となる。
また、上述したようにウレタン性の水性バインダー1を用いて該水性バインダー1に架橋剤を混入したり、また、トルマリン入りベース層6の表面に表面層7を捺染して形成していることで、洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の水にて10分間洗濯機で洗濯し、これを10回繰り返したが、生地4からプリント部10が剥離することがなかった。
【0032】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施形態を説明する。この実施形態では上記のプリント部10を転写用フィルムシートに形成し、この転写用フィルムシートから衣類の任意の部位に転写できるようにしたものである。先ず、図6(a)に示す転写用フィルムシート20の面に先の実施形態と同様にシルクスクリーン型で水性バインダー1のみ、あるいは水性バインダーでもってデザイン柄をスキージで捺染プリントして表面層7を形成する(図6(b)参照)。この表面層7を捺染形成する場合のシルクスクリーン型のメッシュは先の実施形態と同様に800本/10cm2 である。また、転写用フィルムシート20は、転写シートとして一般に市販されているもので良いが、本発明では、ユニ化成株式会社のPET R75T(商品名)を使用している。この転写用フィルムシート20の材料は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールなどの一般的な市販されている転写シートを用いている。
【0033】
次に、図6(c)に示すように、表面層7の上から先の実施形態と同様の方法で水性バインダー1にトルマリンの粉末3を混入して撹拌して形成した水性バインダー1aをシルクスクリーン型で捺染してトルマリン入りベース層6を形成する。さらに、図6(d)に示すように、材質をナイロンパウダーやウレタンパウダーとしたホットメルト等の接着堅牢度の良い接着材料(接着剤)を混入して形成した水性バインダー1bをスキージで捺染プリントして接着層21を形成する。このようにして転写用フィルムシート20の面に形成した表面層7、トルマリン入りベース層6及び接着層21で上記と同様にプリント部10を構成している。また、この転写用フィルムシート20と、この転写用フィルムシート20の捺染プリントしたプリント部10とで転写用シート本体22と称する。
【0034】
ここで、上記ホットメルト(接着剤)入りの水性バインダー1bは、例えば、ユニ化成株式会社製のユニバインダーUT−P(商品名)を用いており、この水性バインダー1bの性状は、成分がウレタン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、界面活性剤、水等の配合物であり、外観が乳白色ペースト、PHが9±1、粘度が約50,000cps(=約5,000N・s/m2 )である。なお、化学式又は構造式は、非公開のため、不明であった。
【0035】
なお、本発明で使用している「水性バインダー1」、「水性バインダー1b」、及び「架橋剤」として、特定の会社のものを用いて行なったが、これらの商品名の性状に相当する成分からなる他の会社のものを用いても良いのはもちろんである。
【0036】
図6(d)では、転写用フィルムシート20が下側で、接着層21が上側に来ているが、これを逆にして転写用フィルムシート20を上側にしたのを図7に示す。図7では転写用シート本体22の透明な転写用フィルムシート20を介して表面層7のデザイン柄が見えている。プリント部10の大きさは、縦、横が10〜15cm×10〜15cmであり、この転写用フィルムシート20に付着させているプリント部10を後述するように衣類に熱転写するようにしている。
【0037】
すなわち、図8(a)に示すように、ポロシャツ11などの生地12を熱転写機23の下側の受け台24の上面に配すると共に、プリント部10を熱転写する部位を受け台24の上面に位置決めする。そして、転写用シート本体22の接着層21を生地12の上面に置いて、図8(b)に示すように熱転写機23の上側の熱加圧部25にて転写用フィルムシート20を押圧して、以下の条件で熱加圧を行なう。
温度:120℃〜180℃
熱加圧時間:15秒〜25秒
圧力:320×103 パスカル(Pa)〜480×103 パスカル(Pa)
また、以下の条件が好適例である。
温度 : 約150℃
熱加圧時間 : 約15秒〜20秒
圧力 : 約392×103 パスカル(Pa)
【0038】
熱転写機23にて転写用フィルムシート20のプリント部10に熱加圧を行なうことで、プリント部10の接着層21が融けて生地12と一体化されて、プリント部10が生地12に接着され、転写用フィルムシート20を剥離することで、生地12には表面層7とトルマリン入りベース層6のみからなるプリント部10が熱転写されることになる。次に、図外の乾燥機で温度を150℃〜180℃で、約3分ほど熱転写したプリント部10を乾燥させる。図9はかかる場合を示し、ポロシャツ11の生地12の表面にプリント部10を熱転写した場合であり、例として、両肩の部位とお腹の部位に熱転写した例である。
また、図10に示すように、靴下13の爪先側の上面や下面にもプリント部10(図中の斜線部分)を上記の方法で熱転写するようにしても良く、下着や他の衣類の任意の部位に転写用フィルムシート20からプリント部10を熱転写するようにしても良いのは勿論である。また、製品後ではなく、製品前の生地に転写用シート本体22を用いて転写用フィルムシート20からプリント部10を熱転写するようにしても良い。
【0039】
図11は、上記各実施形態における生地4、12に捺染プリントしたプリント部10やポロシャツ11に熱転写したプリント部10の各トルマリン入りベース層6から発生するマイナスイオンを測定した結果を示している。測定時の平均温度は、24.13℃であり、平均湿度は39.97%であり、測定時間は10分間である。測定開始後の2〜3分くらいはプリント部10をそのまま放置している状態であり、その後、プリント部10を手で触ったり、こすったりすると、高いマイナスイオン値が測定できた。
【0040】
また、プリント部10を衣類に熱転写した場合における洗濯堅牢度も先の実施形態と同様に、トルマリン入りベース層6の表面に表面層7を形成しているので、10回の洗濯においてもプリント部10が剥離するということはなかった。なお、プリント部10を衣類に熱転写をする場合、先の説明では、ポロシャツ11や靴下13の場合について説明したが、下着や他のどのような衣類にプリント部10を熱転写するようにしても良い。
【0041】
なお、各実施形態において、説明の便宜上プリント部10の厚みを厚く描いているが、プリント部10の実際の厚みは0.1〜0.3mmくらいであり、実使用時には違和感を感じさせないものである。また、プリント部10を捺染プリントしたり熱転写する生地4、12は、例えば、綿としている。
【0042】
このように各実施形態において、製品前の生地4にトルマリン入りベース層6及び表面層7を捺染プリントしたり、製品の任意の部位に転写用フィルムシート20に捺染プリントしたプリント部10を熱転写することで、トルマリンが発生するマイナスイオンの効果を体に直接付与できるものである。つまり、衣類を普通に着用した場合には、プリント部10のトルマリン入りベース層6から発するマイナスイオン効果を得ることができる。
特に、いわゆる紡績の段階でトルマリンの粉末を混入して生地を生成するのではなく、製造された生地の面や、製品の生地の面にトルマリンの粉末を混入したプリント部10を形成しているので、比較的簡単且つ安価に製造することができるものである。
【0043】
また、転写用フィルムシート20からプリント部10を熱転写する方法では、ユーザーからの要求に応じて、衣類製品の任意の部位にトルマリン入りベース層6を設けたプリント部10を熱転写でき、そのため、在庫は製品だけで良く、在庫管理も衣類製品とプリント部10を捺染プリントした転写用シート本体22となり、在庫管理が簡単となる。
【0044】
なお、上記各実施形態では、マイナスイオンを発生させる天然鉱石をトルマリンとして説明していたが、マイナスイオンを発生させるものであれば、トルマリンに限定されるものではなく、他の天然鉱石でも良いのはもちろんである。
【0045】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、生地の表面にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層を容易に捺染プリントできて、かかる生地で衣類を縫製し、通常着用することで、マイナスイオン効果を得ることができる。また、鉱石粉末入りベース層の表面に表面層を形成していることで、鉱石粉末入りベース層に対する洗濯堅牢度を向上させることができる。
【0046】
請求項2に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダーへの混入量を、前記鉱石粉末入りベース層の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしているので、鉱石粉末入りベース層の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0047】
請求項3に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、前記水性バインダーはウレタン性のものを用いているので、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層が剥離することもなかった。
【0048】
請求項4に記載の鉱石の粉末の捺染方法によれば、前記表面層の表面にデザイン柄を施しているので、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層の表面層が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0049】
請求項5に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、転写用シート本体にて、製品後の衣類の任意の部位に熱転写することができ、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また、在庫管理も転写用シート本体と、この転写用シート本体を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0050】
請求項6に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダーへの混入量を、前記鉱石粉末入りベース層の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしているので、鉱石粉末入りベース層の捺染プリント面から適宜なマイナスイオンを発することができる。
【0051】
請求項7に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、前記水性バインダーはウレタン性のものを用いているので、洗濯堅牢度を向上させることができ、表面層とで一層洗濯堅牢度が向上し、実験結果では、40℃の暖かいお湯で10分間を10回洗濯しても鉱石粉末入りベース層が剥離することもなかった。
【0052】
請求項8に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法によれば、前記表面層の表面にデザイン柄を施しているので、単にマイナスイオンを発する鉱石粉末入りベース層の捺染プリントだけでなく、鉱石粉末入りベース層の表面層が意匠的効果を発揮してデザイン的にも優れた製品を提供することができる。
【0053】
また、請求項9に記載の転写用シートを用いた生地への熱転写方法によれば、転写用シート本体から衣類の任意の部位に鉱石粉末入りベース層及び表面層を熱転写できて、ユーザーの各種の要求に応じて即座に対応することができる。また在庫管理も転写用シート本体と、この転写用シート本体を熱転写する製品だけで済み、在庫管理が容易となる。
【0054】
請求項10に記載の生地によれば、プリント部の部分を用いて衣類を製作し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【0055】
請求項11に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートによれば、転写用シート本体から鉱石粉末入りベース層及び表面層を衣類の任意の部位に熱転写し、この衣類を通常単に着用しているだけで、マイナスイオン効果を常に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における水性バインダーに粉末のトルマリンを混入・撹拌してトルマリンの粉末入りの水性バインダーを製造する場合の製造工程の説明図である。
【図2】(a)(b)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態における生地の表面にトルマリンの粉末入りの水性バインダーを捺染プリントする場合の製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリント部を形成する場合の製造工程の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における生地の表面に捺染プリントしたプリント部の平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるプリント部を捺染プリントした生地で衣類を製造した場合のポロシャツの平面図である。
【図6】(a)〜(d)は本発明の第2の実施の形態における転写用フィルムシートにプリント部を捺染プリントする場合の製造工程の説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における転写用フィルムシートにプリント部を形成した転写用シート本体の平面図である。
【図8】(a)〜(c)は本発明の第2の実施の形態における転写用シート本体のプリント部を衣類の生地に熱転写する場合の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるプリント部を熱転写したポロシャツの平面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるプリント部を熱転写した靴下の平面図である。
【図11】本発明のプリント部のトルマリン入りベース層から発生しているマイナスイオンの測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 水性バインダー
1a 水性バインダー
3 粉末
4 生地
6 トルマリン入りベース層
7 表面層
10 プリント部
12 生地
20 転写用フィルムシート
21 接着層
22 転写用シート本体
23 熱転写機
Claims (11)
- 水性バインダー(1)中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して前記粉末入りの水性バインダー(1a)を生成し、この水性バインダー(1a)を生地(4)の表面に捺染プリントして鉱石粉末入りベース層(6)を形成し、次いでこの鉱石粉末入りベース層(6)の上面に水性バインダーを捺染プリントして表面層(7)を形成して前記生地(4)の表面にプリント部(10)を捺染するようにしていることを特徴とする鉱石の粉末の捺染方法。
- 前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダー(1)への混入量を、前記鉱石粉末入りベース層(6)の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしていることを特徴とする請求項1に記載の鉱石の粉末の捺染方法。
- 前記水性バインダー(1)はウレタン性のものを用いていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鉱石の粉末の捺染方法。
- 前記表面層(7)の表面にデザイン柄を施していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の鉱石の粉末の捺染方法。
- 転写用フィルムシート(20)の面に水性バインダーを捺染プリントして表面層(7)を形成し、次いで、水性バインダー(1)中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して生成した前記粉末入りの水性バインダー(1a)を前記表面層(7)の表面に捺染プリントして鉱石粉末入りベース層(6)を形成し、次いで、水性バインダーの中に接着堅牢度の良い材料を混入・撹拌した該水性バインダー(1b)を前記鉱石粉末入りベース層(6)の上面に捺染プリントして接着層(21)を形成して転写用シート本体(22)を製造するようにしていることを特徴とする鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法。
- 前記鉱石をトルマリンとし、このトルマリンの前記水性バインダー(1)への混入量を、前記鉱石粉末入りベース層(6)の捺染プリント約10cm2 の面に対して1g〜2gとしていることを特徴とする請求項5に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法。
- 前記水性バインダー(1)はウレタン性のものを用いていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法。
- 前記表面層(7)の表面にデザイン柄を施していることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の鉱石の粉末を捺染した熱転写シートの製造方法。
- 前記請求項5から請求項8のいずれかで製造した転写用シート本体(22)を用いて、製品前または製品後の生地(12)の面に前記転写用シート本体(22)の接着層(21)を配し、熱転写機(23)で前記生地(12)と転写用シート本体(22)とを下記の条件で熱加圧し、
温度:120℃〜180℃
熱加圧時間:15秒〜25秒
圧力:320×103 パスカル(Pa)〜480×103 パスカル(Pa)
熱加圧後に前記転写用フィルムシート(20)を剥離すると共に、前記鉱石粉末入りベース層(6)及び表面層(7)を生地(12)に熱転写するようにしていることを特徴とする転写用シートを用いた生地への熱転写方法。 - 水性バインダー(1)中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して前記粉末入りの水性バインダー(1a)を生地(4)の表面に捺染プリントして形成した鉱石粉末入りベース層(6)と、この鉱石粉末入りベース層(6)の上面に水性バインダーを捺染プリントして形成した表面層(7)とでプリント部(10)が設けられていることを特徴とする生地。
- 転写用フィルムシート(20)の面に水性バインダーを捺染プリントして形成された表面層(7)と、水性バインダー(1)中にマイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を混入・撹拌して生成した前記粉末入りの水性バインダー(1a)を前記表面層(7)の表面に捺染プリントして形成した鉱石粉末入りベース層(6)と、水性バインダーの中に接着堅牢度の良い接着材料を混入・撹拌した該水性バインダーを前記鉱石粉末入りベース層(6)の上面に捺染プリントして形成した接着層(21)とで転写用シート本体(22)を構成していることを特徴とする鉱石の粉末を捺染した熱転写シート。
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