JP2004035507A - ピロール誘導体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分子内にスルフィド結合を有する新規なピロール誘導体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の電源回路の高周波化にともない、そこに用いられる電解コンデンサについても高周波特性の優れたものが要求されている。そこで、高周波領域で低インピーダンスを実現するために、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリインドール等の高電導度の導電性高分子を固体電解質として用いた固体コンデンサが提案されている(特開昭60−37114号、特開昭63−158829号、特開平2−153516号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の骨格の導電性高分子では必ずしも満足のいく性能が得られていないという問題があった。本発明は、十分な性能が得られる可能性のある新規な骨格の導電性高分子の原料となり得る化合物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、キャパシタ(コンデンサ)となり得る化合物として、同一分子内にピロール骨格とスルフィド結合を有する化合物に着目し、鋭意研究を重ねた結果、特定の条件下において、スルフィド結合を有する新規なピロール誘導体の合成に成功し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、式〔1〕
【0006】
【化7】
【0007】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)で表されることを特徴とするピロール誘導体(請求項1)や、式〔2〕
【0008】
【化8】
【0009】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Zは有機基を表す。)で表されることを特徴とするピロール誘導体(請求項2)や、式〔2〕におけるZが、窒素原子上の保護基であることを特徴とする請求項2に記載のピロール誘導体(請求項3)や、窒素原子上の保護基が、トシル基であることを特徴とする請求項3に記載のピロール誘導体(請求項4)に関する。
【0010】
また本発明は、式〔3〕
【0011】
【化9】
【0012】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、X及びYはそれぞれ独立してハロゲン原子を表し、Z′は有機基を表す。)で表されるピロール誘導体にアルカリ金属硫化物を反応させて、式〔2〕
【0013】
【化10】
【0014】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Zは有機基を表す。)で表されるピロール誘導体を製造することを特徴とするピロール誘導体製造方法(請求項5)や、式〔4〕
【0015】
【化11】
【0016】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Z″は窒素原子上の保護基を表す。)で表されるピロール誘導体の保護基を脱保護して、式〔1〕
【0017】
【化12】
【0018】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)で表されるピロール誘導体を製造することを特徴とするピロール誘導体の製造方法(請求項6)や、式〔4〕におけるZ″がトシル基であって、前記トシル基の脱保護を水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムを用いて行うことを特徴とする請求項6に記載のピロール誘導体の製造方法(請求項7)に関する。
【0019】
【発明の実施の形態】
第一の発明に係るピロール誘導体は、下記式〔1〕で表されることを特徴とする。式〔1〕で表されるピロール誘導体は、電解重合、酸化重合等により重合体とすることによって固体電解コンデンサの固体電解質として利用することができる。
【0020】
【化13】
【0021】
式〔1〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表す。R1及びR2で表される炭化水素基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよく、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基や、ホルミル基、アセチル基等のアシル基等で置換されていてもよい。R1及びR2で表される炭化水素基の炭素数としては1〜10であれば特に制限はないが、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、s−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、s−ヘキシル基、1,1−ジメチル−n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、4−オクテニル基等の炭素数2〜10のアルケニル基、エチニル基、プロパルギル基、1−メチル−プロピニル基等の炭素数2〜10のアルキニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロペンチル基、1−メチル−シクロヘキシル基、ノルボルニル基等の炭素数3〜10の脂環式炭化水素基、フェニル基、1−ナフチル基等の炭素数6〜10の芳香族炭化水素基等を例示することができる。より具体的に、式〔1〕で表されるピロール誘導体としては、例えば、下記表1〜表4に示すものが挙げられる。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
また、第二の発明に係るピロール誘導体は、下記式〔2〕で表されることを特徴とする。かかる式〔2〕で表されるピロール誘導体は、式〔1〕で表されるピロール誘導体の製造における中間体ともなり得る化合物である。
【0027】
【化14】
【0028】
式〔2〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Zは有機基(有機の官能基)を表す。式〔2〕におけるR1及びR2は、式〔1〕におけるR1及びR2と同義である。また、前記有機基とは、官能基中に炭素原子を含むものであれば制限されず、ピロール環窒素原子に直接炭素原子が結合している必要はなく、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、リン原子等のヘテロ原子等を介して結合している炭素原子を含む官能基を含み、特にピロール部位の窒素原子を保護する保護基を好ましく例示することができ、例えば、アルコキシカルボニル基、アリールスルホニル基、アルキルオキシメチル基、トリアルキルシリル基等(これらは、アルキル基、アルコキシ基、アシル基等の置換基を有していてもよい)を挙げることができ、アリールスルホニル基が好ましく、中でもトシル基(p−トルエンスルホニル基)が特に好ましい。
【0029】
以下、式〔1〕及び式〔2〕の製造方法について説明する。
上記式〔2〕で表されるピロール誘導体は、下記式〔3〕で表されるピロール誘導体にアルカリ金属硫化物を反応させて製造することができ、さらに上記式〔1〕で表されるピロール誘導体は、下記式〔4〕で表されるピロール誘導体の保護基を脱保護することにより製造することができる。
【0030】
【化15】
【0031】
式〔3〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、X及びYはそれぞれ独立してハロゲン原子を表し、Z′は有機基を表す。
式〔3〕におけるR1及びR2は、式〔1〕におけるR1及びR2と同義である。式〔3〕中、X及びYで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、塩素原子、臭素原子であることがより好ましい。また、場合によって、アリールスルホ二ルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基であってもよい。式〔3〕における有機基としてのZ′は、式〔2〕におけるZと同義である。
【0032】
【化16】
【0033】
式〔4〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Z″は窒素原子上の保護基を表す。式〔4〕におけるR1及びR2は、式〔1〕におけるR1及びR2と同義である。式〔4〕におけるZ″は、式〔2〕における窒素原子上の保護基としてのZと同義である。
【0034】
本反応に用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等の炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルコール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、グライム、ジグライム等の鎖状又は環状エーテル、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等の塩素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド等の非プロトン性極性溶媒等を適宜使用することができ、これらは単独で用いていもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0035】
反応温度としては−10℃から用いる溶媒の沸点の範囲であることが好ましく、この温度範囲であれば反応がより円滑に進行する。
前記アルカリ金属硫化物としては、例えば、硫化カリウム、硫化ナトリウム等が挙げられ、あらかじめ調製された水和物、無水物のいずれも使用することができ、さらに、アルカリ金属アルコラートと硫化水素より反応系中で精製させたものをそのまま使用することもできる。アルカリ金属硫化物は、式〔3〕で表されるピロール誘導体に対して1〜100当量の範囲、好ましくは1.0〜2.0当量の範囲で使用することができる。
【0036】
式〔1〕で表されるピロール誘導体は、式〔4〕で表されるピロール誘導体の保護基を脱保護することにより製造することができるが、この脱保護は、式〔4〕で表されるピロール誘導体を一旦単離した後に行ってもよいし、単離することなく続けて脱保護を行ってもよい。
保護基(Z″)の脱保護は、塩酸、硫酸等の鉱酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫化ナトリウム、ナトリウムジスルフィド等のアルカリ類を用いた加水分解、及び金属アルコラート類を用いた加アルコール分解、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(Red−Al(登録商標))等を用いた還元反応等により行うことができ、還元反応を利用することが好ましく、保護基であるトシル基の脱保護を行う場合には、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムを用いることが特に好ましい。還元剤の添加量としては、式〔4〕で表されるピロール誘導体に対して1〜4等量の範囲であることが好ましく、1.5〜3等量の範囲であることあることがより好ましい。
上記のように製造されたピロール誘導体は、電解重合、酸化重合等によって高分子として、例えば、固体電解コンデンサの電解質(電極)として用いることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実施例1]
<3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールの合成>
【0038】
【化17】
【0039】
ジクロロトリフェニルホスホラン6.44g(19.3mmol)をTHF(テトラヒドロフラン)30mlに懸濁させ、これに氷水冷却下、3,4−ジ(ヒドロキシメチル)−1−トシルピロール2.47g(8.8mmol)をゆっくり添加した。室温で2時間攪拌した後、溶媒のTHFを減圧留去し、そこへ水と酢酸エチルを加えて分液し、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC200;ヘキサン:酢酸エチル=8:2(スラリー状のものをのせる))で精製の後、3,4−ジ(クロロメチル)−1−トシルピロールを2.55g(収率91%)得た。
【0040】
上記合成した3,4−ジ(クロロメチル)−1−トシルピロールの同定結果を以下に示す。
1H−NMR(270MHz,CDCl3/TMS)
δ=2.43(s,3H),4.53(s,4H),7.17(s,2H),7.33(d,2H,J=8.1Hz),7.77(d,2H,J=8.1Hz)
【0041】
次に、3,4−ジ(クロロメチル)−1−トシルピロール2.55g(8mmol)をメタノール20mlに溶かし、硫化ナトリウム9水和物(Na2S・9H2O)2.12g(8.8mmol)を加えて3時間加熱還流した。冷却後、水と酢酸エチルを加えてセライト濾過し、分液して有機層を食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮してカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC200;ヘキサン:酢酸エチル=95:5)で精製することで、N−トシル−3,5−ジハイドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールを0.99g(収率44%)得た。
結晶 mp134−136℃
【0042】
次に、N−トシル−3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロール 0.99gをベンゼン15mlに溶かし、Red−Al(登録商標)(65質量%)2.20g(2当量)を加えて、2時間加熱還流した。冷却後、氷を加えて過剰の還元剤をつぶし、水と酢酸エチルを加えて分液した。有機層を食塩水洗して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC200;ヘキサン:酢酸エチル=95:5)で精製することで、目的物である3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールを0.23g(収率52%)得た。
【0043】
上記合成した3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールの同定結果を以下に示す。
1H−NMR(270MHz,CDCl3/TMS)
δ=4.00(s,4H),6.48(d,2H,J=2.4Hz),8.15(bs,1H)
結晶 mp39−40℃
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のピロール誘導体は、固体電解コンデンサの電解質として使用できる可能性のある導電性高分子の原料となり得る新規な化合物であり、産業上の利用価値は高いといえる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、分子内にスルフィド結合を有する新規なピロール誘導体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の電源回路の高周波化にともない、そこに用いられる電解コンデンサについても高周波特性の優れたものが要求されている。そこで、高周波領域で低インピーダンスを実現するために、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリインドール等の高電導度の導電性高分子を固体電解質として用いた固体コンデンサが提案されている(特開昭60−37114号、特開昭63−158829号、特開平2−153516号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の骨格の導電性高分子では必ずしも満足のいく性能が得られていないという問題があった。本発明は、十分な性能が得られる可能性のある新規な骨格の導電性高分子の原料となり得る化合物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、キャパシタ(コンデンサ)となり得る化合物として、同一分子内にピロール骨格とスルフィド結合を有する化合物に着目し、鋭意研究を重ねた結果、特定の条件下において、スルフィド結合を有する新規なピロール誘導体の合成に成功し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、式〔1〕
【0006】
【化7】
【0007】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)で表されることを特徴とするピロール誘導体(請求項1)や、式〔2〕
【0008】
【化8】
【0009】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Zは有機基を表す。)で表されることを特徴とするピロール誘導体(請求項2)や、式〔2〕におけるZが、窒素原子上の保護基であることを特徴とする請求項2に記載のピロール誘導体(請求項3)や、窒素原子上の保護基が、トシル基であることを特徴とする請求項3に記載のピロール誘導体(請求項4)に関する。
【0010】
また本発明は、式〔3〕
【0011】
【化9】
【0012】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、X及びYはそれぞれ独立してハロゲン原子を表し、Z′は有機基を表す。)で表されるピロール誘導体にアルカリ金属硫化物を反応させて、式〔2〕
【0013】
【化10】
【0014】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Zは有機基を表す。)で表されるピロール誘導体を製造することを特徴とするピロール誘導体製造方法(請求項5)や、式〔4〕
【0015】
【化11】
【0016】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Z″は窒素原子上の保護基を表す。)で表されるピロール誘導体の保護基を脱保護して、式〔1〕
【0017】
【化12】
【0018】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)で表されるピロール誘導体を製造することを特徴とするピロール誘導体の製造方法(請求項6)や、式〔4〕におけるZ″がトシル基であって、前記トシル基の脱保護を水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムを用いて行うことを特徴とする請求項6に記載のピロール誘導体の製造方法(請求項7)に関する。
【0019】
【発明の実施の形態】
第一の発明に係るピロール誘導体は、下記式〔1〕で表されることを特徴とする。式〔1〕で表されるピロール誘導体は、電解重合、酸化重合等により重合体とすることによって固体電解コンデンサの固体電解質として利用することができる。
【0020】
【化13】
【0021】
式〔1〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表す。R1及びR2で表される炭化水素基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよく、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基や、ホルミル基、アセチル基等のアシル基等で置換されていてもよい。R1及びR2で表される炭化水素基の炭素数としては1〜10であれば特に制限はないが、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、s−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、s−ヘキシル基、1,1−ジメチル−n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、4−オクテニル基等の炭素数2〜10のアルケニル基、エチニル基、プロパルギル基、1−メチル−プロピニル基等の炭素数2〜10のアルキニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロペンチル基、1−メチル−シクロヘキシル基、ノルボルニル基等の炭素数3〜10の脂環式炭化水素基、フェニル基、1−ナフチル基等の炭素数6〜10の芳香族炭化水素基等を例示することができる。より具体的に、式〔1〕で表されるピロール誘導体としては、例えば、下記表1〜表4に示すものが挙げられる。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
また、第二の発明に係るピロール誘導体は、下記式〔2〕で表されることを特徴とする。かかる式〔2〕で表されるピロール誘導体は、式〔1〕で表されるピロール誘導体の製造における中間体ともなり得る化合物である。
【0027】
【化14】
【0028】
式〔2〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Zは有機基(有機の官能基)を表す。式〔2〕におけるR1及びR2は、式〔1〕におけるR1及びR2と同義である。また、前記有機基とは、官能基中に炭素原子を含むものであれば制限されず、ピロール環窒素原子に直接炭素原子が結合している必要はなく、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、リン原子等のヘテロ原子等を介して結合している炭素原子を含む官能基を含み、特にピロール部位の窒素原子を保護する保護基を好ましく例示することができ、例えば、アルコキシカルボニル基、アリールスルホニル基、アルキルオキシメチル基、トリアルキルシリル基等(これらは、アルキル基、アルコキシ基、アシル基等の置換基を有していてもよい)を挙げることができ、アリールスルホニル基が好ましく、中でもトシル基(p−トルエンスルホニル基)が特に好ましい。
【0029】
以下、式〔1〕及び式〔2〕の製造方法について説明する。
上記式〔2〕で表されるピロール誘導体は、下記式〔3〕で表されるピロール誘導体にアルカリ金属硫化物を反応させて製造することができ、さらに上記式〔1〕で表されるピロール誘導体は、下記式〔4〕で表されるピロール誘導体の保護基を脱保護することにより製造することができる。
【0030】
【化15】
【0031】
式〔3〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、X及びYはそれぞれ独立してハロゲン原子を表し、Z′は有機基を表す。
式〔3〕におけるR1及びR2は、式〔1〕におけるR1及びR2と同義である。式〔3〕中、X及びYで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、塩素原子、臭素原子であることがより好ましい。また、場合によって、アリールスルホ二ルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基であってもよい。式〔3〕における有機基としてのZ′は、式〔2〕におけるZと同義である。
【0032】
【化16】
【0033】
式〔4〕中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Z″は窒素原子上の保護基を表す。式〔4〕におけるR1及びR2は、式〔1〕におけるR1及びR2と同義である。式〔4〕におけるZ″は、式〔2〕における窒素原子上の保護基としてのZと同義である。
【0034】
本反応に用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等の炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルコール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、グライム、ジグライム等の鎖状又は環状エーテル、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等の塩素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド等の非プロトン性極性溶媒等を適宜使用することができ、これらは単独で用いていもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0035】
反応温度としては−10℃から用いる溶媒の沸点の範囲であることが好ましく、この温度範囲であれば反応がより円滑に進行する。
前記アルカリ金属硫化物としては、例えば、硫化カリウム、硫化ナトリウム等が挙げられ、あらかじめ調製された水和物、無水物のいずれも使用することができ、さらに、アルカリ金属アルコラートと硫化水素より反応系中で精製させたものをそのまま使用することもできる。アルカリ金属硫化物は、式〔3〕で表されるピロール誘導体に対して1〜100当量の範囲、好ましくは1.0〜2.0当量の範囲で使用することができる。
【0036】
式〔1〕で表されるピロール誘導体は、式〔4〕で表されるピロール誘導体の保護基を脱保護することにより製造することができるが、この脱保護は、式〔4〕で表されるピロール誘導体を一旦単離した後に行ってもよいし、単離することなく続けて脱保護を行ってもよい。
保護基(Z″)の脱保護は、塩酸、硫酸等の鉱酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫化ナトリウム、ナトリウムジスルフィド等のアルカリ類を用いた加水分解、及び金属アルコラート類を用いた加アルコール分解、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(Red−Al(登録商標))等を用いた還元反応等により行うことができ、還元反応を利用することが好ましく、保護基であるトシル基の脱保護を行う場合には、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムを用いることが特に好ましい。還元剤の添加量としては、式〔4〕で表されるピロール誘導体に対して1〜4等量の範囲であることが好ましく、1.5〜3等量の範囲であることあることがより好ましい。
上記のように製造されたピロール誘導体は、電解重合、酸化重合等によって高分子として、例えば、固体電解コンデンサの電解質(電極)として用いることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実施例1]
<3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールの合成>
【0038】
【化17】
【0039】
ジクロロトリフェニルホスホラン6.44g(19.3mmol)をTHF(テトラヒドロフラン)30mlに懸濁させ、これに氷水冷却下、3,4−ジ(ヒドロキシメチル)−1−トシルピロール2.47g(8.8mmol)をゆっくり添加した。室温で2時間攪拌した後、溶媒のTHFを減圧留去し、そこへ水と酢酸エチルを加えて分液し、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC200;ヘキサン:酢酸エチル=8:2(スラリー状のものをのせる))で精製の後、3,4−ジ(クロロメチル)−1−トシルピロールを2.55g(収率91%)得た。
【0040】
上記合成した3,4−ジ(クロロメチル)−1−トシルピロールの同定結果を以下に示す。
1H−NMR(270MHz,CDCl3/TMS)
δ=2.43(s,3H),4.53(s,4H),7.17(s,2H),7.33(d,2H,J=8.1Hz),7.77(d,2H,J=8.1Hz)
【0041】
次に、3,4−ジ(クロロメチル)−1−トシルピロール2.55g(8mmol)をメタノール20mlに溶かし、硫化ナトリウム9水和物(Na2S・9H2O)2.12g(8.8mmol)を加えて3時間加熱還流した。冷却後、水と酢酸エチルを加えてセライト濾過し、分液して有機層を食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮してカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC200;ヘキサン:酢酸エチル=95:5)で精製することで、N−トシル−3,5−ジハイドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールを0.99g(収率44%)得た。
結晶 mp134−136℃
【0042】
次に、N−トシル−3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロール 0.99gをベンゼン15mlに溶かし、Red−Al(登録商標)(65質量%)2.20g(2当量)を加えて、2時間加熱還流した。冷却後、氷を加えて過剰の還元剤をつぶし、水と酢酸エチルを加えて分液した。有機層を食塩水洗して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC200;ヘキサン:酢酸エチル=95:5)で精製することで、目的物である3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールを0.23g(収率52%)得た。
【0043】
上記合成した3,5−ジヒドロ−1H−チエノ−[3,4−c]ピロールの同定結果を以下に示す。
1H−NMR(270MHz,CDCl3/TMS)
δ=4.00(s,4H),6.48(d,2H,J=2.4Hz),8.15(bs,1H)
結晶 mp39−40℃
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のピロール誘導体は、固体電解コンデンサの電解質として使用できる可能性のある導電性高分子の原料となり得る新規な化合物であり、産業上の利用価値は高いといえる。
Claims (7)
- 式〔2〕におけるZが、窒素原子上の保護基であることを特徴とする請求項2に記載のピロール誘導体。
- 窒素原子上の保護基が、トシル基であることを特徴とする請求項3に記載のピロール誘導体。
- 式〔4〕におけるZ″がトシル基であって、前記トシル基の脱保護を水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムを用いて行うことを特徴とする請求項6に記載のピロール誘導体の製造方法。
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