JP2004035411A5 - - Google Patents
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【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、白癬菌属及びカンジダ属の双方に効力を有するモルホリン系抗真菌剤アモロルフィンの効力を更に増強すべく種々の抗真菌剤との併用効果を検討した結果、ベンジルアミン系抗真菌剤ブテナフィンと組み合わせることによって、アモロルフィンの白癬菌属に対する抗真菌作用を顕著に増強させ、かつ、予想外にもカンジダ属に対する抗真菌作用をも顕著に増強させることを見いだした。
アモロルフィンは、白癬菌属に対して非常に高い抗真菌作用を有し、カンジダ属に対しては、白癬菌属ほどではないが、抗真菌作用を有する。また、ブテナフィンは、白癬菌属に非常に高い抗真菌作用を有するが、カンジダ属に対しては有効ではないことは周知である。また、テルビナフィンは、白癬菌に対して非常に高い抗真菌作用を有し、カンジダ属に対しては、アモロルフィンよりも抗真菌作用が低く、従来カンジダ属に対する治療薬としては重要視されていなかった。従って、アモロルフィンとブテナフィンとの組み合わせが、白癬菌属のみならず、カンジダ属にも相乗効果を示すことは予想外であった。
本発明者らは、前記知見に基づいて本発明を完成し、本発明は、アモロルフィンと、ブテナフィンとを含有する外用抗真菌剤、水虫治療薬に関するものである。
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、白癬菌属及びカンジダ属の双方に効力を有するモルホリン系抗真菌剤アモロルフィンの効力を更に増強すべく種々の抗真菌剤との併用効果を検討した結果、ベンジルアミン系抗真菌剤ブテナフィンと組み合わせることによって、アモロルフィンの白癬菌属に対する抗真菌作用を顕著に増強させ、かつ、予想外にもカンジダ属に対する抗真菌作用をも顕著に増強させることを見いだした。
アモロルフィンは、白癬菌属に対して非常に高い抗真菌作用を有し、カンジダ属に対しては、白癬菌属ほどではないが、抗真菌作用を有する。また、ブテナフィンは、白癬菌属に非常に高い抗真菌作用を有するが、カンジダ属に対しては有効ではないことは周知である。また、テルビナフィンは、白癬菌に対して非常に高い抗真菌作用を有し、カンジダ属に対しては、アモロルフィンよりも抗真菌作用が低く、従来カンジダ属に対する治療薬としては重要視されていなかった。従って、アモロルフィンとブテナフィンとの組み合わせが、白癬菌属のみならず、カンジダ属にも相乗効果を示すことは予想外であった。
本発明者らは、前記知見に基づいて本発明を完成し、本発明は、アモロルフィンと、ブテナフィンとを含有する外用抗真菌剤、水虫治療薬に関するものである。
【0012】
参考に示すアリルアミン系抗真菌剤のテルビナフィンは、本明細書において、その塩も含む概念であり、特に塩酸塩が好ましい。
塩酸テルビナフィン((E)-N-(6,6-ジメチル-2-ヘプテン-4-イニル)-N-メチル-1-ナフタレンメチルアミンハイドロクロライド(C21H25N・HCl)、分子量327.90)の構造式を以下に示す。
参考に示すアリルアミン系抗真菌剤のテルビナフィンは、本明細書において、その塩も含む概念であり、特に塩酸塩が好ましい。
塩酸テルビナフィン((E)-N-(6,6-ジメチル-2-ヘプテン-4-イニル)-N-メチル-1-ナフタレンメチルアミンハイドロクロライド(C21H25N・HCl)、分子量327.90)の構造式を以下に示す。
【0015】
本発明の外用抗真菌剤は、通常用いられる方法(例えば14改正日本薬局方に規定する方法(医薬品各条の製法、製剤総則)等)に従って調製することができる。その剤形としては、軟膏剤、クリーム剤(乳剤性軟膏剤)、ゲル剤、液剤、ローション剤、エアゾール剤等の各種外用製剤に調製することができる。
軟膏剤は、適当な稠度の全質均等な半固形状に製した、皮膚に塗布する外用剤であり、油脂性軟膏、乳剤性軟膏、水溶性軟膏を含む。特に、乳剤性軟膏のクリーム剤が好ましく、クリーム剤は、親水軟膏などの水中油型の乳剤性基剤、吸水軟膏などの油中水型の乳剤性基材、親水ワセリンなど水を含まない乳剤基剤を用いたものである。また、ゲル剤は、水に不溶性の薬物の抱水化合物を水性液に懸濁したものである。液剤は、液状の外用製剤をいい、本発明の外用抗真菌剤、水虫治療薬に適した製剤を全て含み、具体的には、ローション剤、懸濁剤・乳剤、リニメント剤等を含む。ローション剤は、医薬品を水性の液中に溶解又は微細均等に分散して製した、皮膚に塗布する液状の外用剤である。また、エアゾール剤は、医薬品の溶液、懸濁液等を容器に充填した液化ガス又は圧縮ガスの圧力により、用時噴出して用いるように製したものであり、霧状、粉末状、泡沫状、ペースト状等の噴出形態を取ることができる。
これらの剤形で本発明の外用抗真菌剤、水虫治療薬を調製する場合、各剤形におけるアモロルフィン及びブテナフィンの配合量は、前述の有効配合量が好ましい。
また、各剤形におけるアモロルフィンとブテナフィンとの質量比は、前述の質量比が好ましい。
本発明の外用抗真菌剤は、通常用いられる方法(例えば14改正日本薬局方に規定する方法(医薬品各条の製法、製剤総則)等)に従って調製することができる。その剤形としては、軟膏剤、クリーム剤(乳剤性軟膏剤)、ゲル剤、液剤、ローション剤、エアゾール剤等の各種外用製剤に調製することができる。
軟膏剤は、適当な稠度の全質均等な半固形状に製した、皮膚に塗布する外用剤であり、油脂性軟膏、乳剤性軟膏、水溶性軟膏を含む。特に、乳剤性軟膏のクリーム剤が好ましく、クリーム剤は、親水軟膏などの水中油型の乳剤性基剤、吸水軟膏などの油中水型の乳剤性基材、親水ワセリンなど水を含まない乳剤基剤を用いたものである。また、ゲル剤は、水に不溶性の薬物の抱水化合物を水性液に懸濁したものである。液剤は、液状の外用製剤をいい、本発明の外用抗真菌剤、水虫治療薬に適した製剤を全て含み、具体的には、ローション剤、懸濁剤・乳剤、リニメント剤等を含む。ローション剤は、医薬品を水性の液中に溶解又は微細均等に分散して製した、皮膚に塗布する液状の外用剤である。また、エアゾール剤は、医薬品の溶液、懸濁液等を容器に充填した液化ガス又は圧縮ガスの圧力により、用時噴出して用いるように製したものであり、霧状、粉末状、泡沫状、ペースト状等の噴出形態を取ることができる。
これらの剤形で本発明の外用抗真菌剤、水虫治療薬を調製する場合、各剤形におけるアモロルフィン及びブテナフィンの配合量は、前述の有効配合量が好ましい。
また、各剤形におけるアモロルフィンとブテナフィンとの質量比は、前述の質量比が好ましい。
【0020】
参考例1
以下の処方により各成分を混合し、クリーム剤を得た。
成分 配合量(g)
塩酸アモロルフィン 0.3g
塩酸テルビナフィン(参考) 0.4g
リドカイン 2.0g
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 3.0g
ソルビタンモノステアレート 1.0g
1,3−ブチレングリコール 10.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 10.0g
ステアリルアルコール 5.0g
グリセリンモノステアレート 2.5g
EDTA−2Na 0.1g
精製水 全100g
参考例1
以下の処方により各成分を混合し、クリーム剤を得た。
成分 配合量(g)
塩酸アモロルフィン 0.3g
塩酸テルビナフィン(参考) 0.4g
リドカイン 2.0g
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 3.0g
ソルビタンモノステアレート 1.0g
1,3−ブチレングリコール 10.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 10.0g
ステアリルアルコール 5.0g
グリセリンモノステアレート 2.5g
EDTA−2Na 0.1g
精製水 全100g
【0021】
参考例2
以下の処方により各成分を混合し、ゲルクリーム剤を得た。
成分 配合量(g)
塩酸アモロルフィン 0.2g
塩酸テルビナフィン(参考) 0.5g
リドカイン 2.0g
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.0g
プロピレングリコール 10.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 5.0g
ステアリルアルコール 1.0g
カルボキシビニルポリマー 1.0g
ジイソプロパノールアミン 1.0g
EDTA−2Na 0.1g
精製水 全100g
参考例2
以下の処方により各成分を混合し、ゲルクリーム剤を得た。
成分 配合量(g)
塩酸アモロルフィン 0.2g
塩酸テルビナフィン(参考) 0.5g
リドカイン 2.0g
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.0g
プロピレングリコール 10.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 5.0g
ステアリルアルコール 1.0g
カルボキシビニルポリマー 1.0g
ジイソプロパノールアミン 1.0g
EDTA−2Na 0.1g
精製水 全100g
【0022】
参考例3
以下の処方により各成分を混合し、エアゾール剤を得た。
成分 配合量(g)
塩酸アモロルフィン 0.35g
塩酸テルビナフィン(参考) 0.35g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.25g
エタノール 35.0g
精製水 50mL
噴射剤:DME(ジメチルエーテル) 50mL
(製造方法)
エタノール、精製水の基剤に主薬成分を溶解した原液を容器に充填後、バルブを装着し、噴射剤を充填し、エアゾール剤を作成した。
参考例3
以下の処方により各成分を混合し、エアゾール剤を得た。
成分 配合量(g)
塩酸アモロルフィン 0.35g
塩酸テルビナフィン(参考) 0.35g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.25g
エタノール 35.0g
精製水 50mL
噴射剤:DME(ジメチルエーテル) 50mL
(製造方法)
エタノール、精製水の基剤に主薬成分を溶解した原液を容器に充填後、バルブを装着し、噴射剤を充填し、エアゾール剤を作成した。
【0023】
試験例1
(検体)
検体1:トルナフテート
検体2:塩酸ブテナフィン
検体3:塩酸テルビナフィン(参考)
検体4:ラノコナゾール
検体5:シクロピロクス・オラミン
質量比1:1の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤と称す)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSOで2倍希釈系列を作成した。抗菌力の測定の際、薬剤と培地とを1:99の割合で混合した。
試験例1
(検体)
検体1:トルナフテート
検体2:塩酸ブテナフィン
検体3:塩酸テルビナフィン(参考)
検体4:ラノコナゾール
検体5:シクロピロクス・オラミン
質量比1:1の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤と称す)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSOで2倍希釈系列を作成した。抗菌力の測定の際、薬剤と培地とを1:99の割合で混合した。
【0027】
表1から明らかなように、塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとを質量比1:1で併用した場合、前記3菌種すべてに対してFICインデックスは1より小さくなり、顕著な相乗効果が認められた。
なお、トルナフテートは、チオカルバミン酸系、ラノコナゾールはイミダゾール系、シクロピロクス・オラミンは、ピリドン系の抗真菌剤である。
表1から明らかなように、塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとを質量比1:1で併用した場合、前記3菌種すべてに対してFICインデックスは1より小さくなり、顕著な相乗効果が認められた。
なお、トルナフテートは、チオカルバミン酸系、ラノコナゾールはイミダゾール系、シクロピロクス・オラミンは、ピリドン系の抗真菌剤である。
【0028】
試験例2
(検体)
検体1:塩酸ブテナフィン
検体2:塩酸テルビナフィン(参考)
(1)質量比100:1〜1:100の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤とする)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSOで2倍希釈系列を作成した。抗菌力を測定の際、薬剤と培地とを1:99の割合で混合した。
(2)更に、質量比1:3〜3:1の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤とする)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSOで2倍希釈系列を作成した。抗菌力を測定の際、薬剤と培地とを1:99の割合で混合した。
試験例2
(検体)
検体1:塩酸ブテナフィン
検体2:塩酸テルビナフィン(参考)
(1)質量比100:1〜1:100の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤とする)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSOで2倍希釈系列を作成した。抗菌力を測定の際、薬剤と培地とを1:99の割合で混合した。
(2)更に、質量比1:3〜3:1の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤とする)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSOで2倍希釈系列を作成した。抗菌力を測定の際、薬剤と培地とを1:99の割合で混合した。
【0030】
(結果)
前記(1)において、塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとの質量比が、例えば、100:1〜1:10の範囲で、FICインデックス約0.5〜0.9であり、特に優れた相乗効果が確認された。
また、前記(2)の結果を、以下の表に示す。
(結果)
前記(1)において、塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとの質量比が、例えば、100:1〜1:10の範囲で、FICインデックス約0.5〜0.9であり、特に優れた相乗効果が確認された。
また、前記(2)の結果を、以下の表に示す。
【0033】
【表4】
最小発育阻止濃度(MIC) μg/mL
A:塩酸アモロルフィン
T:塩酸テルビナフィン(参考)
( ):各薬剤の質量比
各菌種とも2株を供試、幾何平均MIC(μg/mL)で表示
【表4】
最小発育阻止濃度(MIC) μg/mL
A:塩酸アモロルフィン
T:塩酸テルビナフィン(参考)
( ):各薬剤の質量比
各菌種とも2株を供試、幾何平均MIC(μg/mL)で表示
【0034】
【表5】
FICインデックス
A:塩酸アモロルフィン
T:塩酸テルビナフィン(参考)
( ):各薬剤の質量比
カンジダ・アルビカンスについてのFICインデックスは、塩酸テルビナフィンのMICを16.0μg/mLとして算出
【表5】
FICインデックス
A:塩酸アモロルフィン
T:塩酸テルビナフィン(参考)
( ):各薬剤の質量比
カンジダ・アルビカンスについてのFICインデックスは、塩酸テルビナフィンのMICを16.0μg/mLとして算出
【0035】
表3及び表5から明らかなように、塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンを、例えば、質量比1:3から3:1の割合で併用した場合、前記3菌種すべてに対してFICインデックスは1より小さくなり、顕著な相乗効果が認められた。
ここで注目すべきは、白癬菌属だけでなく、カンジダ属においても、顕著な相乗効果が認められたことである。表2において、塩酸ブテナフィンを単独でカンジダ・アルビカンスに適用した場合、MIC>8.0μg/mLであったにもかかわらず、塩酸アモロルフィンと併用すると、カンジダ・アルビカンスに対する塩酸アモロルフィンのMIC1.0μg/mLよりも更に低いMICを示した。また、表3において、FICインデックスが0.32〜0.54であり、非常に高い相乗効果が認められた。
表3及び表5から明らかなように、塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンを、例えば、質量比1:3から3:1の割合で併用した場合、前記3菌種すべてに対してFICインデックスは1より小さくなり、顕著な相乗効果が認められた。
ここで注目すべきは、白癬菌属だけでなく、カンジダ属においても、顕著な相乗効果が認められたことである。表2において、塩酸ブテナフィンを単独でカンジダ・アルビカンスに適用した場合、MIC>8.0μg/mLであったにもかかわらず、塩酸アモロルフィンと併用すると、カンジダ・アルビカンスに対する塩酸アモロルフィンのMIC1.0μg/mLよりも更に低いMICを示した。また、表3において、FICインデックスが0.32〜0.54であり、非常に高い相乗効果が認められた。
【0036】
試験例3
(検体)
検体1:塩酸ブテナフィン
検体2:塩酸テルビナフィン(参考)
質量比1:2の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤とする)をポリエチレングリコール400に最終濃度0.75%質量比となるように溶解し、混合した。塩酸アモロルフィン及び各薬剤を単独で、それぞれポリエチレングリコール400に最終濃度0.75%質量比となるように溶解した。
試験例3
(検体)
検体1:塩酸ブテナフィン
検体2:塩酸テルビナフィン(参考)
質量比1:2の塩酸アモロルフィンと各検体(以下、薬剤とする)をポリエチレングリコール400に最終濃度0.75%質量比となるように溶解し、混合した。塩酸アモロルフィン及び各薬剤を単独で、それぞれポリエチレングリコール400に最終濃度0.75%質量比となるように溶解した。
【0040】
(結果)
図1に、前記(i)培養陽性率、図2に、前記(ii)平均感染強度の結果を示した。無処置感染対照群の陽性培養率は100%、平均感染強度は+10.0と高く、真菌学的に感染の成立が確認された。
図1において、薬剤単独塗布群(塩酸アモロルフィンのみ、塩酸ブテナフィンのみ)の各薬剤溶液では、培養陽性率は全て100%であった。即ち、これらの薬剤溶液を単独で使用した場合、接種部位10箇所すべてに菌が確認された。一方、2つの薬剤併用塗布群(塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとを併用)は、培養陽性率が40%であった。
図2において、薬剤単独塗布群では、平均感染強度が4〜5であったのに対し、2つの薬剤併用塗布群では、平均感染強度が0.4であった。即ち、薬剤を併用すると、薬剤単独塗布群よりも有意に高い治療効果が認められた。塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとを組み合わせた抗真菌剤は、in vivoにおいても顕著な相乗効果を有することが確認された。
(結果)
図1に、前記(i)培養陽性率、図2に、前記(ii)平均感染強度の結果を示した。無処置感染対照群の陽性培養率は100%、平均感染強度は+10.0と高く、真菌学的に感染の成立が確認された。
図1において、薬剤単独塗布群(塩酸アモロルフィンのみ、塩酸ブテナフィンのみ)の各薬剤溶液では、培養陽性率は全て100%であった。即ち、これらの薬剤溶液を単独で使用した場合、接種部位10箇所すべてに菌が確認された。一方、2つの薬剤併用塗布群(塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとを併用)は、培養陽性率が40%であった。
図2において、薬剤単独塗布群では、平均感染強度が4〜5であったのに対し、2つの薬剤併用塗布群では、平均感染強度が0.4であった。即ち、薬剤を併用すると、薬剤単独塗布群よりも有意に高い治療効果が認められた。塩酸アモロルフィンと塩酸ブテナフィンとを組み合わせた抗真菌剤は、in vivoにおいても顕著な相乗効果を有することが確認された。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述の通り、本発明は、アモロルフィンとブテナフィンとを併用することにより、併用による顕著な相乗効果を示し、低濃度で白癬菌属とカンジダ菌属両方に抗菌活性を発揮する優れた抗真菌剤、水虫治療薬を提供することができる。
【発明の効果】
以上詳述の通り、本発明は、アモロルフィンとブテナフィンとを併用することにより、併用による顕著な相乗効果を示し、低濃度で白癬菌属とカンジダ菌属両方に抗菌活性を発揮する優れた抗真菌剤、水虫治療薬を提供することができる。
Claims (4)
- アモロルフィン及びブテナフィンを含有することを特徴とする外用抗真菌剤。
- 前記アモロルフィン及びブテナフィンの配合質量比が、100:1〜1:10である、請求項1記載の外用抗真菌剤。
- アモロルフィン及びブテナフィンを含有することを特徴とする水虫治療薬。
- 前記アモロルフィン及びブテナフィンの配合質量比が、100:1〜1:10である、請求項3記載の水虫治療薬。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JPWO2005000287A1 (ja) | 2003-06-25 | 2006-10-05 | 久光製薬株式会社 | 水虫治療用外用剤 |
JP4992181B2 (ja) * | 2004-12-28 | 2012-08-08 | 大正製薬株式会社 | 外用剤組成物 |
WO2007076699A1 (fr) * | 2005-12-31 | 2007-07-12 | Tianjin Tasly Pharmaceutical Co. Ltd., China | Composition pharmaceutique contenant un extrait de chenopodium ambrosioides et son procédé de préparation et son application |
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CN110960483A (zh) * | 2018-09-30 | 2020-04-07 | 上海通用药业股份有限公司 | 一种乳膏-凝胶的制备方法 |
US20220211717A1 (en) * | 2021-01-04 | 2022-07-07 | Garry Alan Katz | Topical treatment of fungal infections of the hair, skin, and nails |
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