JP2004034440A - インクジェット画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】活性光線硬化型インクを用いてインクジェットヘッドよりインクを出射して、安定で、高画質の画像を形成する方法を提供する。
【解決手段】メディアを搬送しながら、搬送方向と垂直にヘッドを走査してインクを射出し、次いでヘッドの両脇に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、走査速度が0.5〜2.0m/sであり、1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比(a/b)が0.001〜0.25であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【選択図】 なし
【解決手段】メディアを搬送しながら、搬送方向と垂直にヘッドを走査してインクを射出し、次いでヘッドの両脇に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、走査速度が0.5〜2.0m/sであり、1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比(a/b)が0.001〜0.25であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式による画像形成方法であり、特に活性光線硬化型インクを用いたインクジェット画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性光線硬化型インクを用いたインクジェット方式の画像記録方法は、メディアの汎用性が高く、耐光性が良好なため、産業用、業務用のプリンタを中心に展開され、注目されてきている。印字プロセスとしては、硬化性インクをメディア上に出射し、その後活性光線を照射してインクを硬化するという方法が取られる。
【0003】
これらの硬化性インクで高画質の画像を得ようとする場合、出射方法や活性光線の照射方法は非常に重要である。これら硬化性インクは一般に水系インクより高粘度である場合が多いため、主走査方向の移動速度が速い場合、ドットの尾引が発生するという問題があった。また移動速度が遅すぎてもインクが硬化するときに生じる昇華物がヘッドや活性光線の照射装置に蓄積し易く、安定した硬化特性が得られ難くなるほか、反応熱の影響が大きくなり、熱により収縮する素材の印字適正が劣るという問題があった。
【0004】
また、出射部から露光部までの距離が短いと露光部の熱や光の反射等の影響で、ヘッドの安定出射性が損なわれる。逆に距離が長すぎると射出ドットが広がり、高解像度の画像が得られないことが分かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を鑑みなされたものであり、活性光線硬化型インクを用いてインクジェットヘッドよりインクを出射して、安定で、高画質の画像を形成する方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は下記の構成により解決することができた。
【0007】
(1)メディアを搬送しながら、搬送方向と垂直にヘッドを走査してインクを射出し、次いでヘッドの両脇に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、走査速度が0.5〜2.0m/sであり、1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比(a/b)が0.001〜0.25であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【0008】
(2)メディアを搬送しながら、ラインヘッド方式にてインクを射出し、次いでヘッドの下流方向に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、メディアの搬送速度が0.5〜5.0m/sであり、1秒間の搬送距離cと出射ノズルと光源との距離bの比(c/b)が0.001〜1.0であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【0009】
(3)画像記録密度が600〜1200dpi(dpiは2.54cm当りのドット数を表す)であることを特徴とする(1)又は(2)記載のインクジェット画像形成方法。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、活性光線で硬化するインクをメディアに出射し、次いで活性光線を照射して画像記録を行うインクジェット画像形成方法において、出射されたインクがメディア上に着弾した後、活性光線が照射されるまでの時間、即ちヘッドの走査速度或いはメディアの搬送速度と、出射ノズルと光源との距離の関係を特定の範囲とすることにより、着弾後のインクのドットの広がりによる画質の低下を少なくし、インクが硬化するときに生じる昇華物がヘッドや活性光線の照射手段に蓄積することがなく、安定した硬化特性が得られることを見出したものである。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる活性光線により硬化するインクは公知の活性光線硬化性組成物を用いることができる。例えば、光ラジカル発生剤とラジカル重合性化合物の混合物、光カチオン開始剤とカチオン重合性化合物の混合物などが用いられる。具体的には、特開平3−243671号、特開2000−38531、特開平2−311569号、同3−216379号、WO99/29787などに記載されているインクを用いることが出来る。
【0012】
光ラジカル発生剤としては、アリールアルキルケトン、オキシムケトン、チオ安息香酸S−フェニル、チタノセン、芳香族ケトン、チオキサントン、ベンジルとキノン誘導体、ケトクマリン類などの従来公知のラジカル重合開始剤が使用出来る。ラジカル重合開始剤については「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)に詳しい。中でもアシルフォスフィンオキシドやアシルホスホナートは、感度が高く、開始剤の光開裂により吸収が減少するため、インクジェット方式のように1色当たり5〜15μmの厚みを持つインク画像での内部硬化に特に有効である。具体的には、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイドなどが好ましい。
【0013】
又、安全性を考慮した選択では、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア(R)1173)が好適に用いられる。好ましい添加量は、インク組成物全体の1〜6質量%、好ましくは2〜5質量%である。本発明では、波長又は強度を変えて2段階に照射を分けることが好ましく、開始剤についても2種以上を併用することが特に好ましい。
【0014】
ラジカル重合性化合物としては、各種(メタ)アクリレートモノマーが使用出来る。例えば、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート等の単官能モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の三官能以上の多官能モノマーが挙げられる。
【0015】
この他、重合性のオリゴマー類も、モノマー同様に配合可能である。重合性オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、直鎖アクリルオリゴマー等が挙げられる。
【0016】
光カチオン開始剤としては、公知のあらゆる光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
【0017】
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 −,PF6 −,AsF6 −,SbF6 −,CF3SO3 −塩を挙げることができる。オニウム化合物の具体的な例を以下に示す。
【0018】
【化1】
【0019】
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。具体的な化合物を以下に例示する。
【0020】
【化2】
【0021】
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。以下に具体的な化合物を例示する。
【0022】
【化3】
【0023】
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
【0024】
【化4】
【0025】
本発明のインクは、特開平8−248561号、同9−034106号をはじめてとし、既に公知となっている活性光線の照射で発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好ましい。
【0026】
カチオン重合性化合物としては、好ましくは、オキセタン化合物、エポキシ化合物或いはビニルエーテル化合物を含有するインクである。
【0027】
本発明に好ましく用いられるオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526、特開2001−310937等に記載されているような公知のあらゆるオキセタン化合物が使用できる。
【0028】
オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、又組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0029】
上記化合物の具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ベンジルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシブチル−3−メチルオキセタンなどを挙げることができる。これらの化合物のうち、入手の容易性などの点から、オキセタンモノアルコール化合物として、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタンが好ましい。
【0030】
本発明に好ましく用いられるエポキシ化合物は、特開2001−55507、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−310938などに示されている、公知のあらゆるエポキシ化合物が使用できる。
【0031】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0032】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによつて得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0033】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0034】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0035】
本発明のインクに好ましく用いられるビニルエーテル化合物としても、公知のあらゆるビニルエーテル化合物を使用でき、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0036】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0037】
本発明においては、重合性のモノマーとして、単官能、二官能、三官能以上の多官能モノマーを併用することが特に好ましい。単官能モノマーは硬化時の収縮率を下げる効果が大きく、又低粘度でインクジェット記録時の射出安定性が得られやすい。二官能モノマーは適度な感度と様々な記録媒体への接着性に優れるため添加することが好ましい。三官能以上の多官能モノマーは感度及び硬化後の膜強度を得られる。これら三者を併用することで、硬化収縮によるカールや波打ちの防止、記録媒体への接着性、高感度化が達成される。
【0038】
単官能モノマーはインク組成物全体の5〜40質量%、二官能モノマーは5〜40質量%、多官能モノマーは5〜30質量%含有させることが好ましい。併用するモノマーは、その溶解性パラメーター(SP値)の最大値と最小値の差が、1以上である組合せが、様々な基材への接着性、硬化収縮起因のカールを防止する点で好ましい。更に好ましくは1.5以上である。
【0039】
尚、感作性、皮膚刺激性、眼刺激性、変異原性、毒性など安全性の観点から、上記モノマーの中でも特に、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリレート、ラクトン変性可とう性アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
【0040】
更にこの中でも、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが特に好ましい。
【0041】
この他、インク組成物を着色する場合は、色材を添加する。色材としては、重合性化合物の主成分に溶解又は分散できる色材が使用出来るが、耐候性の点で顔料が好ましい。顔料としては以下のものが使用出来るが、これに限られる訳ではない。
C.I Pigment Yellow−1,3,12,13,14,17,81,83,87,95,109,42、
C.I Pigment Orange−16,36,38、
C.I Pigment Red−5,22,38,48:1,48:2,48:4,49:1,53:1,57:1,63:1,144,146,185,101、
C.I Pigment Violet−19,23、
C.I Pigment Blue−15:1,15:3,15:4,18,60,27,29、
C.I Pigment Green−7,36、
C.I Pigment White−6,18,21、
C.I Pigment Black−7
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤は高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤としてはZeneca社のSolsperseシリーズが挙げられる。又、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は溶剤又は重合性化合物で行うが、本発明に用いる活性光線硬化型インクは、インク着弾後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0042】
分散は、平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することが出来る。色材はインク全体の1質量%乃至10質量%の添加量が好ましい。
【0043】
インクの保存性を高めるために、重合禁止剤を200〜20000ppm添加することが出来る。紫外線硬化型のインクは加熱、低粘度化して射出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。
【0044】
インクは、射出性を考慮し射出時の温度で、好ましくは7〜30mPa・s、更に好ましくは7〜20mPa・sとなるよう、組成比を決める。尚、25℃でのインク粘度は、35mPa・s以上とすることが好ましい。室温での粘度を上げることにより、多孔質な記録媒体にもインクの浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となるし、また、非吸収媒体へ印字する時も着弾時のドット滲みを抑えることが出来、画質が改善される。表面張力は好ましくは200〜300μN/cm、更に好ましくは230〜280μN/cmである。
【0045】
本発明に用いられる記録媒体は、特に限定はないが、好ましい記録媒体としては、いわゆる非吸収性の素材であり、紙等の繊維状のものでインクを吸収させたり、支持体上にインク吸収層を設け、インクを吸収して膨潤する樹脂を用いたり、フィラーや樹脂粒子を用いて層内に空隙を設けたりするインク吸収層を持たないことを言う。具体的には、表面に樹脂をコートした紙や、プラスチックフィルム、プラスチックシート、金属、セラミック、ガラス、等が挙げられる。
【0046】
プラスチックシートあるいはフィルムの材質としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ−p−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンが好ましい。又、これらの共重合体やブレンド物、更には架橋したものを用いることもできる。
【0047】
次に、本発明のインクジェット画像形成方法の詳細について説明する。
本発明のインクジェット画像形成方法は、インクをインクジェットヘッドにより記録媒体上に射出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる。
【0048】
インクの射出条件としては、インクを40〜80℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが射出安定性の点で好ましい。照射線硬化型インクは、概して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を出来るだけ一定に保つことが必要である。
【0049】
本発明に用いられるインクジェットヘッド(以下、単にヘッドともいう)は、公知のものを使うことができ、コンティニアスタイプ、ドットオンデマンドタイプが使用可能である。ドットオンデマンドタイプのうち、吐出のため、特開平9−323420号に記載されているような稼動弁を持つタイプが好ましい。ピエゾヘッドでは、例えば、欧州特許A277,703号、同A278,590号などに記載されているヘッドを使うことができる。ヘッドはインクの温度が管理できるよう温調機能を持つものが好ましい。射出時の粘度は5〜25mPa・sとなるよう出射温度を設定し、粘度の変動幅が±5%以内になるようインク温度を制御することが好ましい。また、駆動周波数としては、5〜500kHzで稼動することが好ましい。
【0050】
本発明においては、高精細な画像を得るため、インク液滴量を2〜20plとすることが好ましい。
【0051】
本発明のインクジェット画像形成方法に用いられるインクジェットヘッドについて図をもって説明する。
【0052】
図1は、本発明に用いられるインクジェットヘッドの一部破断面を有する分解斜視図であり、図2は、図1におけるA−A′線矢示概略断面図であり、図3は、インク室の駆動状態を表す部分拡大図である。
【0053】
図中、1は圧電素子、2は溝、3は電極膜、4は隔壁、5は共通インク室、7はリード部、8は蓋、9はインク室、9′はダミー溝、10はノズルプレート、11はノズル口、12は連通孔、14は上板、15はインク供給口、16はヒータ、17はヒータ電源、18は伝熱部材、19はインクジェットヘッド、20はメディア、21はインク滴を表す。
【0054】
圧電素子1は、圧電材であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)による下部基板1bと上部基板1aを積層して形成されており、下部基板1bと上部基板1aは図3の矢印のように逆方向に分極している。上部基板と下部基板にまたがって複数の細長い溝2を形成する。これにより複数の平行な隔壁4と溝2が形成される。
【0055】
複数の溝の内面には蒸着により電極膜3が設けられており、電極膜3の表面には絶縁膜6がコーティングされている。隔壁4の上部には蓋8が接着され、圧電素子1の端部には一部を段加工して段部35が形成され、隔壁4の端部に封溝片25が取りつけられ、その末端には電極膜3に接続したリード部7が露出している。
【0056】
溝2の開口するもう一方の端面にはノズル口11を有するノズルプレート10が設けられ、溝2の1つおきにインク室9が形成され、ノズル口は各インク室に対応して設けられている。蓋8の上部には共通インク室5を有し、各インク室9に連通するための連通孔12が設けられている。溝2は1つおきにノズル口11と連通孔12を有し、蓋8の上部にはインク供給口15を有する上板14が共通インク室5を覆っている。
【0057】
又、蓋8の上部には伝熱部材18を介してヒータ16が設けられ、ヒータ電源17が接続されている。伝熱部材18はノズル面にまわり込んで設けられており、伝熱部材18はヒータ16からの熱を効率良くインク流路に伝え、かつ、ヒータ16からの熱をノズル面近傍に運びノズル面近傍の空気を温める様になっている。したがって、伝熱部材18は熱伝導率の良い材料が用いられ、例えば、アルミニウム,鉄,ニッケル,銅,ステンレス等の金属、あるいは、SiC,BeO,AlN等のセラミックス等が好ましい材料として挙げられる。
【0058】
図3はインク室の駆動状態を示す部分拡大図である。
共通インク室5より供給されたインクは並列する溝2の1つおきに形成されたインク室9を満たす。両隣の溝はダミー溝9′でありインクは供給されない。
【0059】
このように構成されたインクジェットヘッドは、図3(a)に示す如く、インク滴を吐出させるべきノズル開口に連通するインク室9の電極膜とその両側のダミー溝の電極膜の間に駆動電圧を与えると、インク室9の両側の隔壁が外側に向けて変形し、インク室が膨張してインクをインク室に吸い込む。続いて図3(b)に示す如くインク室電極膜とその両側のダミー溝の電極膜の間に逆の駆動電圧を与えることにより、インク室が収縮してノズル口からインクがインク滴となって吐出される。
【0060】
図4に、本発明に用いられるインクジェット記録方式を示す。
図4(A)は、キャプスタン方式を表し、ヘッド19がメディア20の搬送方向と垂直の方向(幅手方向)に走査しながら記録する方式であり、その両側には光源24がキャリッジに、ヘッドとの距離を調整可能に固定され、ヘッドと共に走査される。図4(A′)は、同(A)のヘッド部の部分側面図を表す。
【0061】
図4(B)は、ラインヘッド方式を表し、メディアの全幅にわたりノズルを有するヘッド19は、装置に固定されており、メディア20を搬送しながら印字する方式であり、メディア搬送方向下流側に光源24がヘッドとの距離を調整可能に固定されている。図4(B′)は、同(B)のヘッド部の部分側面図を表す。
【0062】
出射ノズルと光源との距離bの求め方は図4(A′)、(B′)に示す通りであり、出射ノズルとは、ノズル孔から基材面に垂直に延長した線と基材面との交点(X)をいい、光源とは、最高照度の1/10のエネルギーが照射されている、ノズル口に近い方の基材上の点(Y)をいい、X−Y間を距離bとする。
【0063】
本発明に係る照射手段に用いる光源としては、近赤外線、可視光線、紫外線、電子線を発光する等の活性光線であり、特に好ましいのは紫外域に発光波長を持つ光源でさらに好ましくは300〜400nmに主波長がある光源であり、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯、冷陰極管、無電極UVランプ、レーザー、LED等が挙げられる。
【0064】
図4(A)に示すヘッドの両脇に設けた光源24にて活性光線を照射してインクを硬化させる画像形成方法、所謂キャプスタン方式、においては、走査速度が0.5〜2.0m/sであり、好ましくは0.6〜1.2m/sである。1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比a/bが0.001〜0.25であり、好ましくは0.001〜0.1である。
【0065】
図4(B)に示すラインヘッド方式にてインクを射出し、次いでヘッドの下流方向に設けた光源24にて活性光線を照射してインクを硬化させる画像形成方法においては、メディアの搬送速度が0.5〜5.0m/sであり、1秒間の搬送距離cと出射ノズルと光源との距離bの比c/bは0.001〜1.0であり、好ましくは0.001〜0.1である。
【0066】
画像記録密度としては、600〜4000dpi(dpiは2.54cm当りのドット数を表す)であることが好ましく、更に好ましくは600〜2400dpiであり、特に好ましくは600〜1200dpiである。
【0067】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0068】
実施例1
〈インクセット1の作製〉
下記の方法でインクセット1に用いる、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各インクを調製した
以下の組成にて顔料分散物を作製した。平均粒径は0.2〜0.3μmとなるよう分散した。
【0069】
(イエロー顔料分散物1)
ピグメントイエロー12 10質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 85質量部
(マゼンタ顔料分散物1)
ピグメントレッド57:1 15質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 80質量部
(シアン顔料分散物1)
ピグメントブルー15:3 20質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 75質量部
(ブラック顔料分散物1)
ピグメントブラック7 20質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 75質量部
上記分散物を用い、下記処方のインクを作製した。
【0070】
以上のインクを絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過し、インクとした。各インクの20℃における粘度は80〜150mPa・s、70℃における粘度は10〜20mPa・s、20℃における表面張力は240〜280μN/cmであった。
【0071】
得られたインクセットを用い、図4(A)に示すキャプスタン方式のプリンターをA、同図(B)に示すラインヘッド方式のプリンターをBとし、各々ヘッドはY、M、C、Kの4色を有するように配置し、メディアとして厚さ38μmのPETフィルムを用い、表1に示す光源及び印字条件により印字テストを行った。下記評価を行い、結果を表1に示した。
【0072】
〔評価〕
〈光源の汚れ〉
画線率40%の画像を100m2印刷した後に光源の管面及びハウジングを観察し、汚れを評価した。
【0073】
○:汚れなし
△:僅かに汚れあり
×:汚れあり、拭き取りが必要
〈細線再現〉
太さの違うラインデータを黒インクにて出力し、良好に再現されたラインの太さを記録した。
【0074】
〈抜き文字再現〉
4色(Y、M、C、K)ベタ部に大きさの違う白抜き文字を作製し、にじみ、つぶれがなく、良好に再現した文字のポイント数を記録した。
【0075】
〈出射安定性〉
画線率40%の画像を1000m2印刷したときのノズルつまりの様子を確認した。
【0076】
○:つまりなし
△:3%未満のノズルにつまりが見られる
×:3%以上のノズルにつまりが見られ、画像に欠陥が確認される
【0077】
【表1】
【0078】
低圧水銀:日本電池社製 主波長254nm
メタハラ:日本電池社製 主波長365nm
本発明の構成とすることにより、光源の汚れが無く、高画質の印字が可能であり、出射安定性に優れたインクジェット画像形成方法を得ることができた。
【0079】
【発明の効果】
キャプスタン方式の場合は、ヘッドの走査速度が0.5〜2.0m/sであって、1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比(a/b)を0.001〜0.25とすることによって、又ラインヘッド方式の場合は、メディアの搬送速度が0.5〜5.0m/sであって、1秒間の搬送距離cと出射ノズルと光源との距離bの比(c/b)を0.001〜1.0とするインクジェット画像形成方法により、光源の汚れが無く、出射安定性に優れ、高画質の印字が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるインクジェットヘッドの一部破断面を有する分解斜視図である。
【図2】図1におけるA−A′線矢示概略断面図である。
【図3】インク室の駆動状態を表す部分拡大図である。
【図4】本発明に用いられるインクジェット記録方式を示す。
【符号の説明】
1 圧電素子
2 溝
3 電極膜
4 隔壁
5 共通インク室
6 絶縁膜
7 リード部
8 蓋
9 インク室
9′ ダミー溝
10 ノズルプレート
11 ノズル口
12 連通孔
14 上板
15 インク供給口
16 ヒータ
17 ヒータ電源
18 伝熱部材
19 インクジェットヘッド
20 メディア
21 インク滴
24 光源
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式による画像形成方法であり、特に活性光線硬化型インクを用いたインクジェット画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性光線硬化型インクを用いたインクジェット方式の画像記録方法は、メディアの汎用性が高く、耐光性が良好なため、産業用、業務用のプリンタを中心に展開され、注目されてきている。印字プロセスとしては、硬化性インクをメディア上に出射し、その後活性光線を照射してインクを硬化するという方法が取られる。
【0003】
これらの硬化性インクで高画質の画像を得ようとする場合、出射方法や活性光線の照射方法は非常に重要である。これら硬化性インクは一般に水系インクより高粘度である場合が多いため、主走査方向の移動速度が速い場合、ドットの尾引が発生するという問題があった。また移動速度が遅すぎてもインクが硬化するときに生じる昇華物がヘッドや活性光線の照射装置に蓄積し易く、安定した硬化特性が得られ難くなるほか、反応熱の影響が大きくなり、熱により収縮する素材の印字適正が劣るという問題があった。
【0004】
また、出射部から露光部までの距離が短いと露光部の熱や光の反射等の影響で、ヘッドの安定出射性が損なわれる。逆に距離が長すぎると射出ドットが広がり、高解像度の画像が得られないことが分かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を鑑みなされたものであり、活性光線硬化型インクを用いてインクジェットヘッドよりインクを出射して、安定で、高画質の画像を形成する方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は下記の構成により解決することができた。
【0007】
(1)メディアを搬送しながら、搬送方向と垂直にヘッドを走査してインクを射出し、次いでヘッドの両脇に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、走査速度が0.5〜2.0m/sであり、1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比(a/b)が0.001〜0.25であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【0008】
(2)メディアを搬送しながら、ラインヘッド方式にてインクを射出し、次いでヘッドの下流方向に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、メディアの搬送速度が0.5〜5.0m/sであり、1秒間の搬送距離cと出射ノズルと光源との距離bの比(c/b)が0.001〜1.0であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【0009】
(3)画像記録密度が600〜1200dpi(dpiは2.54cm当りのドット数を表す)であることを特徴とする(1)又は(2)記載のインクジェット画像形成方法。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、活性光線で硬化するインクをメディアに出射し、次いで活性光線を照射して画像記録を行うインクジェット画像形成方法において、出射されたインクがメディア上に着弾した後、活性光線が照射されるまでの時間、即ちヘッドの走査速度或いはメディアの搬送速度と、出射ノズルと光源との距離の関係を特定の範囲とすることにより、着弾後のインクのドットの広がりによる画質の低下を少なくし、インクが硬化するときに生じる昇華物がヘッドや活性光線の照射手段に蓄積することがなく、安定した硬化特性が得られることを見出したものである。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる活性光線により硬化するインクは公知の活性光線硬化性組成物を用いることができる。例えば、光ラジカル発生剤とラジカル重合性化合物の混合物、光カチオン開始剤とカチオン重合性化合物の混合物などが用いられる。具体的には、特開平3−243671号、特開2000−38531、特開平2−311569号、同3−216379号、WO99/29787などに記載されているインクを用いることが出来る。
【0012】
光ラジカル発生剤としては、アリールアルキルケトン、オキシムケトン、チオ安息香酸S−フェニル、チタノセン、芳香族ケトン、チオキサントン、ベンジルとキノン誘導体、ケトクマリン類などの従来公知のラジカル重合開始剤が使用出来る。ラジカル重合開始剤については「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)に詳しい。中でもアシルフォスフィンオキシドやアシルホスホナートは、感度が高く、開始剤の光開裂により吸収が減少するため、インクジェット方式のように1色当たり5〜15μmの厚みを持つインク画像での内部硬化に特に有効である。具体的には、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイドなどが好ましい。
【0013】
又、安全性を考慮した選択では、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア(R)1173)が好適に用いられる。好ましい添加量は、インク組成物全体の1〜6質量%、好ましくは2〜5質量%である。本発明では、波長又は強度を変えて2段階に照射を分けることが好ましく、開始剤についても2種以上を併用することが特に好ましい。
【0014】
ラジカル重合性化合物としては、各種(メタ)アクリレートモノマーが使用出来る。例えば、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート等の単官能モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の三官能以上の多官能モノマーが挙げられる。
【0015】
この他、重合性のオリゴマー類も、モノマー同様に配合可能である。重合性オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、直鎖アクリルオリゴマー等が挙げられる。
【0016】
光カチオン開始剤としては、公知のあらゆる光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
【0017】
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 −,PF6 −,AsF6 −,SbF6 −,CF3SO3 −塩を挙げることができる。オニウム化合物の具体的な例を以下に示す。
【0018】
【化1】
【0019】
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。具体的な化合物を以下に例示する。
【0020】
【化2】
【0021】
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。以下に具体的な化合物を例示する。
【0022】
【化3】
【0023】
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
【0024】
【化4】
【0025】
本発明のインクは、特開平8−248561号、同9−034106号をはじめてとし、既に公知となっている活性光線の照射で発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好ましい。
【0026】
カチオン重合性化合物としては、好ましくは、オキセタン化合物、エポキシ化合物或いはビニルエーテル化合物を含有するインクである。
【0027】
本発明に好ましく用いられるオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526、特開2001−310937等に記載されているような公知のあらゆるオキセタン化合物が使用できる。
【0028】
オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、又組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0029】
上記化合物の具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ベンジルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシブチル−3−メチルオキセタンなどを挙げることができる。これらの化合物のうち、入手の容易性などの点から、オキセタンモノアルコール化合物として、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタンが好ましい。
【0030】
本発明に好ましく用いられるエポキシ化合物は、特開2001−55507、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−310938などに示されている、公知のあらゆるエポキシ化合物が使用できる。
【0031】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0032】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによつて得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0033】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0034】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0035】
本発明のインクに好ましく用いられるビニルエーテル化合物としても、公知のあらゆるビニルエーテル化合物を使用でき、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0036】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0037】
本発明においては、重合性のモノマーとして、単官能、二官能、三官能以上の多官能モノマーを併用することが特に好ましい。単官能モノマーは硬化時の収縮率を下げる効果が大きく、又低粘度でインクジェット記録時の射出安定性が得られやすい。二官能モノマーは適度な感度と様々な記録媒体への接着性に優れるため添加することが好ましい。三官能以上の多官能モノマーは感度及び硬化後の膜強度を得られる。これら三者を併用することで、硬化収縮によるカールや波打ちの防止、記録媒体への接着性、高感度化が達成される。
【0038】
単官能モノマーはインク組成物全体の5〜40質量%、二官能モノマーは5〜40質量%、多官能モノマーは5〜30質量%含有させることが好ましい。併用するモノマーは、その溶解性パラメーター(SP値)の最大値と最小値の差が、1以上である組合せが、様々な基材への接着性、硬化収縮起因のカールを防止する点で好ましい。更に好ましくは1.5以上である。
【0039】
尚、感作性、皮膚刺激性、眼刺激性、変異原性、毒性など安全性の観点から、上記モノマーの中でも特に、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリレート、ラクトン変性可とう性アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
【0040】
更にこの中でも、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが特に好ましい。
【0041】
この他、インク組成物を着色する場合は、色材を添加する。色材としては、重合性化合物の主成分に溶解又は分散できる色材が使用出来るが、耐候性の点で顔料が好ましい。顔料としては以下のものが使用出来るが、これに限られる訳ではない。
C.I Pigment Yellow−1,3,12,13,14,17,81,83,87,95,109,42、
C.I Pigment Orange−16,36,38、
C.I Pigment Red−5,22,38,48:1,48:2,48:4,49:1,53:1,57:1,63:1,144,146,185,101、
C.I Pigment Violet−19,23、
C.I Pigment Blue−15:1,15:3,15:4,18,60,27,29、
C.I Pigment Green−7,36、
C.I Pigment White−6,18,21、
C.I Pigment Black−7
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤は高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤としてはZeneca社のSolsperseシリーズが挙げられる。又、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は溶剤又は重合性化合物で行うが、本発明に用いる活性光線硬化型インクは、インク着弾後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0042】
分散は、平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することが出来る。色材はインク全体の1質量%乃至10質量%の添加量が好ましい。
【0043】
インクの保存性を高めるために、重合禁止剤を200〜20000ppm添加することが出来る。紫外線硬化型のインクは加熱、低粘度化して射出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。
【0044】
インクは、射出性を考慮し射出時の温度で、好ましくは7〜30mPa・s、更に好ましくは7〜20mPa・sとなるよう、組成比を決める。尚、25℃でのインク粘度は、35mPa・s以上とすることが好ましい。室温での粘度を上げることにより、多孔質な記録媒体にもインクの浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となるし、また、非吸収媒体へ印字する時も着弾時のドット滲みを抑えることが出来、画質が改善される。表面張力は好ましくは200〜300μN/cm、更に好ましくは230〜280μN/cmである。
【0045】
本発明に用いられる記録媒体は、特に限定はないが、好ましい記録媒体としては、いわゆる非吸収性の素材であり、紙等の繊維状のものでインクを吸収させたり、支持体上にインク吸収層を設け、インクを吸収して膨潤する樹脂を用いたり、フィラーや樹脂粒子を用いて層内に空隙を設けたりするインク吸収層を持たないことを言う。具体的には、表面に樹脂をコートした紙や、プラスチックフィルム、プラスチックシート、金属、セラミック、ガラス、等が挙げられる。
【0046】
プラスチックシートあるいはフィルムの材質としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ−p−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンが好ましい。又、これらの共重合体やブレンド物、更には架橋したものを用いることもできる。
【0047】
次に、本発明のインクジェット画像形成方法の詳細について説明する。
本発明のインクジェット画像形成方法は、インクをインクジェットヘッドにより記録媒体上に射出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる。
【0048】
インクの射出条件としては、インクを40〜80℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが射出安定性の点で好ましい。照射線硬化型インクは、概して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を出来るだけ一定に保つことが必要である。
【0049】
本発明に用いられるインクジェットヘッド(以下、単にヘッドともいう)は、公知のものを使うことができ、コンティニアスタイプ、ドットオンデマンドタイプが使用可能である。ドットオンデマンドタイプのうち、吐出のため、特開平9−323420号に記載されているような稼動弁を持つタイプが好ましい。ピエゾヘッドでは、例えば、欧州特許A277,703号、同A278,590号などに記載されているヘッドを使うことができる。ヘッドはインクの温度が管理できるよう温調機能を持つものが好ましい。射出時の粘度は5〜25mPa・sとなるよう出射温度を設定し、粘度の変動幅が±5%以内になるようインク温度を制御することが好ましい。また、駆動周波数としては、5〜500kHzで稼動することが好ましい。
【0050】
本発明においては、高精細な画像を得るため、インク液滴量を2〜20plとすることが好ましい。
【0051】
本発明のインクジェット画像形成方法に用いられるインクジェットヘッドについて図をもって説明する。
【0052】
図1は、本発明に用いられるインクジェットヘッドの一部破断面を有する分解斜視図であり、図2は、図1におけるA−A′線矢示概略断面図であり、図3は、インク室の駆動状態を表す部分拡大図である。
【0053】
図中、1は圧電素子、2は溝、3は電極膜、4は隔壁、5は共通インク室、7はリード部、8は蓋、9はインク室、9′はダミー溝、10はノズルプレート、11はノズル口、12は連通孔、14は上板、15はインク供給口、16はヒータ、17はヒータ電源、18は伝熱部材、19はインクジェットヘッド、20はメディア、21はインク滴を表す。
【0054】
圧電素子1は、圧電材であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)による下部基板1bと上部基板1aを積層して形成されており、下部基板1bと上部基板1aは図3の矢印のように逆方向に分極している。上部基板と下部基板にまたがって複数の細長い溝2を形成する。これにより複数の平行な隔壁4と溝2が形成される。
【0055】
複数の溝の内面には蒸着により電極膜3が設けられており、電極膜3の表面には絶縁膜6がコーティングされている。隔壁4の上部には蓋8が接着され、圧電素子1の端部には一部を段加工して段部35が形成され、隔壁4の端部に封溝片25が取りつけられ、その末端には電極膜3に接続したリード部7が露出している。
【0056】
溝2の開口するもう一方の端面にはノズル口11を有するノズルプレート10が設けられ、溝2の1つおきにインク室9が形成され、ノズル口は各インク室に対応して設けられている。蓋8の上部には共通インク室5を有し、各インク室9に連通するための連通孔12が設けられている。溝2は1つおきにノズル口11と連通孔12を有し、蓋8の上部にはインク供給口15を有する上板14が共通インク室5を覆っている。
【0057】
又、蓋8の上部には伝熱部材18を介してヒータ16が設けられ、ヒータ電源17が接続されている。伝熱部材18はノズル面にまわり込んで設けられており、伝熱部材18はヒータ16からの熱を効率良くインク流路に伝え、かつ、ヒータ16からの熱をノズル面近傍に運びノズル面近傍の空気を温める様になっている。したがって、伝熱部材18は熱伝導率の良い材料が用いられ、例えば、アルミニウム,鉄,ニッケル,銅,ステンレス等の金属、あるいは、SiC,BeO,AlN等のセラミックス等が好ましい材料として挙げられる。
【0058】
図3はインク室の駆動状態を示す部分拡大図である。
共通インク室5より供給されたインクは並列する溝2の1つおきに形成されたインク室9を満たす。両隣の溝はダミー溝9′でありインクは供給されない。
【0059】
このように構成されたインクジェットヘッドは、図3(a)に示す如く、インク滴を吐出させるべきノズル開口に連通するインク室9の電極膜とその両側のダミー溝の電極膜の間に駆動電圧を与えると、インク室9の両側の隔壁が外側に向けて変形し、インク室が膨張してインクをインク室に吸い込む。続いて図3(b)に示す如くインク室電極膜とその両側のダミー溝の電極膜の間に逆の駆動電圧を与えることにより、インク室が収縮してノズル口からインクがインク滴となって吐出される。
【0060】
図4に、本発明に用いられるインクジェット記録方式を示す。
図4(A)は、キャプスタン方式を表し、ヘッド19がメディア20の搬送方向と垂直の方向(幅手方向)に走査しながら記録する方式であり、その両側には光源24がキャリッジに、ヘッドとの距離を調整可能に固定され、ヘッドと共に走査される。図4(A′)は、同(A)のヘッド部の部分側面図を表す。
【0061】
図4(B)は、ラインヘッド方式を表し、メディアの全幅にわたりノズルを有するヘッド19は、装置に固定されており、メディア20を搬送しながら印字する方式であり、メディア搬送方向下流側に光源24がヘッドとの距離を調整可能に固定されている。図4(B′)は、同(B)のヘッド部の部分側面図を表す。
【0062】
出射ノズルと光源との距離bの求め方は図4(A′)、(B′)に示す通りであり、出射ノズルとは、ノズル孔から基材面に垂直に延長した線と基材面との交点(X)をいい、光源とは、最高照度の1/10のエネルギーが照射されている、ノズル口に近い方の基材上の点(Y)をいい、X−Y間を距離bとする。
【0063】
本発明に係る照射手段に用いる光源としては、近赤外線、可視光線、紫外線、電子線を発光する等の活性光線であり、特に好ましいのは紫外域に発光波長を持つ光源でさらに好ましくは300〜400nmに主波長がある光源であり、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯、冷陰極管、無電極UVランプ、レーザー、LED等が挙げられる。
【0064】
図4(A)に示すヘッドの両脇に設けた光源24にて活性光線を照射してインクを硬化させる画像形成方法、所謂キャプスタン方式、においては、走査速度が0.5〜2.0m/sであり、好ましくは0.6〜1.2m/sである。1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比a/bが0.001〜0.25であり、好ましくは0.001〜0.1である。
【0065】
図4(B)に示すラインヘッド方式にてインクを射出し、次いでヘッドの下流方向に設けた光源24にて活性光線を照射してインクを硬化させる画像形成方法においては、メディアの搬送速度が0.5〜5.0m/sであり、1秒間の搬送距離cと出射ノズルと光源との距離bの比c/bは0.001〜1.0であり、好ましくは0.001〜0.1である。
【0066】
画像記録密度としては、600〜4000dpi(dpiは2.54cm当りのドット数を表す)であることが好ましく、更に好ましくは600〜2400dpiであり、特に好ましくは600〜1200dpiである。
【0067】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0068】
実施例1
〈インクセット1の作製〉
下記の方法でインクセット1に用いる、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各インクを調製した
以下の組成にて顔料分散物を作製した。平均粒径は0.2〜0.3μmとなるよう分散した。
【0069】
(イエロー顔料分散物1)
ピグメントイエロー12 10質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 85質量部
(マゼンタ顔料分散物1)
ピグメントレッド57:1 15質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 80質量部
(シアン顔料分散物1)
ピグメントブルー15:3 20質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 75質量部
(ブラック顔料分散物1)
ピグメントブラック7 20質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部
ステアリルアクリレート 75質量部
上記分散物を用い、下記処方のインクを作製した。
【0070】
以上のインクを絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過し、インクとした。各インクの20℃における粘度は80〜150mPa・s、70℃における粘度は10〜20mPa・s、20℃における表面張力は240〜280μN/cmであった。
【0071】
得られたインクセットを用い、図4(A)に示すキャプスタン方式のプリンターをA、同図(B)に示すラインヘッド方式のプリンターをBとし、各々ヘッドはY、M、C、Kの4色を有するように配置し、メディアとして厚さ38μmのPETフィルムを用い、表1に示す光源及び印字条件により印字テストを行った。下記評価を行い、結果を表1に示した。
【0072】
〔評価〕
〈光源の汚れ〉
画線率40%の画像を100m2印刷した後に光源の管面及びハウジングを観察し、汚れを評価した。
【0073】
○:汚れなし
△:僅かに汚れあり
×:汚れあり、拭き取りが必要
〈細線再現〉
太さの違うラインデータを黒インクにて出力し、良好に再現されたラインの太さを記録した。
【0074】
〈抜き文字再現〉
4色(Y、M、C、K)ベタ部に大きさの違う白抜き文字を作製し、にじみ、つぶれがなく、良好に再現した文字のポイント数を記録した。
【0075】
〈出射安定性〉
画線率40%の画像を1000m2印刷したときのノズルつまりの様子を確認した。
【0076】
○:つまりなし
△:3%未満のノズルにつまりが見られる
×:3%以上のノズルにつまりが見られ、画像に欠陥が確認される
【0077】
【表1】
【0078】
低圧水銀:日本電池社製 主波長254nm
メタハラ:日本電池社製 主波長365nm
本発明の構成とすることにより、光源の汚れが無く、高画質の印字が可能であり、出射安定性に優れたインクジェット画像形成方法を得ることができた。
【0079】
【発明の効果】
キャプスタン方式の場合は、ヘッドの走査速度が0.5〜2.0m/sであって、1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比(a/b)を0.001〜0.25とすることによって、又ラインヘッド方式の場合は、メディアの搬送速度が0.5〜5.0m/sであって、1秒間の搬送距離cと出射ノズルと光源との距離bの比(c/b)を0.001〜1.0とするインクジェット画像形成方法により、光源の汚れが無く、出射安定性に優れ、高画質の印字が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるインクジェットヘッドの一部破断面を有する分解斜視図である。
【図2】図1におけるA−A′線矢示概略断面図である。
【図3】インク室の駆動状態を表す部分拡大図である。
【図4】本発明に用いられるインクジェット記録方式を示す。
【符号の説明】
1 圧電素子
2 溝
3 電極膜
4 隔壁
5 共通インク室
6 絶縁膜
7 リード部
8 蓋
9 インク室
9′ ダミー溝
10 ノズルプレート
11 ノズル口
12 連通孔
14 上板
15 インク供給口
16 ヒータ
17 ヒータ電源
18 伝熱部材
19 インクジェットヘッド
20 メディア
21 インク滴
24 光源
Claims (3)
- メディアを搬送しながら、搬送方向と垂直にヘッドを走査してインクを射出し、次いでヘッドの両脇に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、走査速度が0.5〜2.0m/sであり、1秒間の走査距離aと出射ノズルと光源との距離bの比(a/b)が0.001〜0.25であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
- メディアを搬送しながら、ラインヘッド方式にてインクを射出し、次いでヘッドの下流方向に設けた光源にて活性光線を照射してインクを硬化させるインクジェット画像形成方法において、メディアの搬送速度が0.5〜5.0m/sであり、1秒間の搬送距離cと出射ノズルと光源との距離bの比(c/b)が0.001〜1.0であることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
- 画像記録密度が600〜1200dpi(dpiは2.54cm当りのドット数を表す)であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット画像形成方法。
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JP2005297541A (ja) * | 2004-03-18 | 2005-10-27 | Ricoh Printing Systems Ltd | インクジェット記録方法 |
JP2007125855A (ja) * | 2005-11-07 | 2007-05-24 | Sony Corp | 画像形成方法 |
-
2002
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