JP2004033260A - 超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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竹島 弘隆
Yoshihide Wadayama
和田山 芳英
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Abstract

【課題】磁石の開放性、設置性を損ねることなく、かつ、大幅なコストアップを伴うことなく、冷凍機が停止した場合のクエンチに至るまでの期間を延長することができる超電導磁石を実現する。
【解決手段】ヘリウムタンク1の側面上方部分は上連結管4Uにより上コイル容器5Uに連結され、タンク1の側面下方部分は下連結管4Lにより下コイル容器5Lに連結される。タンク1の内部にはガスヘリウム貯槽2が配置されている。ガスヘリウム貯槽2はタンク1の底面内部に支持され上面は閉鎖され下面は開放されガスヘリウム貯槽2の下部とタンク1の内部とが連通する。冷凍機が停止すると、ガスヘリウム3Gが発生し、ガスヘリウム貯槽2の内部上方部分とタンク1の内部上方部分に溜まる。ガスヘリウム貯槽2の内部に発生される量だけタンク1の内部上面からの液体ヘリウム3Gの低下を防止できる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置に係わり、特に、被検体に閉塞感を与えない開放型(オープン型)の磁気共鳴イメージング装置に使用される超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴イメージング装置においては、静磁場発生用に超電導磁石が用いられるものがある。
【0003】
この超電導磁石は、コイル容器に超電導コイルが収容され、このコイル容器に冷却媒体である液体ヘリウムを満たすことにより構成されている。つまり、コイル容器がヘリウムタンクをも兼ねる構成となっている。また、コイル容器には、ヘリウムを冷却する冷凍機が結合されている。
【0004】
コイル容器に冷凍機が直接設置されていると、冷凍機の作動による振動が直接コイル容器に伝わり、超電導コイルが振動し、発生する磁束も振れ、得られる画像に悪影響を及ぼす場合がある。
【0005】
そこで、冷凍機の振動に対する対策として、冷凍機と冷凍機を設置するクライオスタット部との間にベローズ等のフレキ部を設置し、クライオスタットと冷凍機との間の振動絶縁を図る技術が、特開平11−16719号公報に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようする課題】
ところが、上記公報に記載された技術にあっては、クライオスタットと冷凍機との間の振動絶縁を図ることが可能であるが、ベローズ等のフレキ部が必要であり、コストアップを招いてしまう。
【0007】
また、コイル容器の内容積は開放性を向上するため、余り大きくすることができず、冷凍機が停止した場合に液体ヘリウムがすぐに無くなってしまう。
【0008】
そこで、コイル容器と、ヘリウムタンクとを別体とし、別体となったコイル容器と、ヘリウムタンクとを連結管で連絡し、コイル容器内もヘリウムで満たされるように構成する。そして、ヘリウムタンクに冷凍機を設置すれば、大幅なコストアップを招くことなく、冷凍機の作動による振動のコイル容器への伝達を抑制することができる。また、液体ヘリウムの貯蔵量も多くすることができる。
【0009】
ところで、近年においては、磁気共鳴イメージング装置の開放性を向上するために、検査空間をオープン状としたオープン型の磁気共鳴イメージング装置が実用化されている。
【0010】
このオープン型の磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)に、上述した、コイル容器とヘリウムタンクとを別体とする超電導磁石を適用することが考えられる。このオープン型の場合、装置の開放性を向上させるために、コイル収納容器は可能な限り容量を小さく設定する必要がある。
【0011】
一方、停電や故障などにより冷凍機が停止した場合にも液体ヘリウムの保持期間を長くし、クエンチまでの時間を延長するためには、ヘリウムタンクを大容量とすることが望ましい。
【0012】
しかし、ヘリウムタンクを大きくすると、磁石全体の外形が大きくなり、開放感、設置性が悪化する。したがって、ヘリウムタンクの容量も適切なものに制限される。
【0013】
ここで、オープン型のMRI装置であって、図10に示すように、上コイル6Uと下コイル6Lとの上下にコイルが分離している場合には、各コイル容器5U、5Lが、それぞれ連結管4U、4Lを介してヘリウムタンク100と連結される。
【0014】
このため、ヘリウムの蒸発が進むと、図10に示すように、ヘリウムタンク100の上側部分が先にガス状となっていき、先に上側コイル6Uがヘリウムに満たされなくなるため、短時間でクエンチを発生することとなる。
【0015】
これを回避するためには、ヘリウムタンクの容量を大とすることが考えられるが、上述したように、ヘリウムタンクの容量は適切なもの制限されるため、制限された容量で、クエンチまでの時間を延長する対策が求められる。
【0016】
本発明の目的は、開放型MRI装置において、磁石の開放感、設置性を損ねることなく、かつ、大幅なコストアップを伴うことなく、冷凍機が停止した場合のクエンチに至るまでの期間を延長することができる超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置を実現することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成される。
【0018】
(1)均一磁場を発生させるための超電導コイルを有する超電導磁石において、上記超電導コイルを冷却するための冷媒を収容するための冷媒容器と、上記冷媒容器と離間し、上記冷媒を貯蔵する冷媒貯蔵容器と、上記冷媒容器と冷媒貯蔵容器とに接続され、冷媒貯蔵容器から冷媒を供給するための冷媒用連結管と、冷媒貯蔵容器に貯蔵された冷媒を冷却する冷凍機と、上記冷媒貯蔵容器内に配置され、冷媒貯蔵容器の底部との間に冷媒の連絡通路を有し、冷媒の気化によって気体状となった冷媒を、上記冷媒貯蔵容器とは独立して収容する気体貯蔵用容器とを備える。
【0019】
(2)好ましくは、上記(1)において、上記気体貯蔵用容器内部と外部とを連通するか否かを選択できる外部接続管を備える。
【0020】
(3)また、好ましくは、上記(1)又は(2)において、上記超電導コイルは、互いに対向する上コイルと下コイルからなる一対のコイルである。
【0021】
(4)また、好ましくは、上記(1)、(2)又は(3)において、上記超電導コイルは上記冷媒容器と接触することにより冷却される。
【0022】
(5)また、好ましくは、上記(1)、(2)又は(3)において、上記超電導コイルは、上記冷媒容器の内部に配置され、冷媒容器に収容された冷媒により冷却される。
【0023】
(6)均一磁場を発生させるための超電導コイルを有する超電導磁石において、上記超電導コイルを冷却するための冷媒を収容するための冷媒容器と、上部冷媒貯蔵部と、下部気体貯蔵部と、上部冷媒貯蔵部と下部気体貯蔵部とを連通する冷媒押上用連絡通路とを有し、上記冷媒容器と離間して上記冷媒を貯蔵する冷媒貯蔵容器と、上記冷媒容器と冷媒貯蔵容器とに接続され、冷媒貯蔵容器から冷媒を供給するための冷媒用連結管と、冷媒貯蔵容器に貯蔵された冷媒を冷却する冷凍機とを備え、冷媒の温度上昇によって気体状となった冷媒を、上記上部冷媒貯蔵部とは独立して、上記下部気体貯蔵部が収容する。
【0024】
(7)好ましくは、上記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又は(6)において、上記気体貯蔵用容器又は下部気体貯蔵部に圧力制御手段を配置し、上記気体貯蔵用容器又は下部気体貯蔵部内の気体圧力を制御する。
【0025】
(8)超電導磁石を有する静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段と、高周波送受信手段と、画像処理手段とを有する磁気共鳴イメージング装置において、上記(1)〜(7)の超電導磁石を備える。
【0026】
冷凍機が停止すると、冷媒の気化によって冷媒は気体となる。気体状の冷媒は、冷媒貯蔵容器又は上部冷媒貯蔵部の内部上方部分と、気体貯蔵用容器又は下部気体貯蔵部の内部上方部分に集積する。気体貯蔵用容器又は下部気体貯蔵部の内部に発生される冷媒気体の量だけ、冷媒貯蔵容器又は上部冷媒貯蔵部の内部上面からの液体冷媒の低下を防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
まず、図9を参照して、本発明が適用される開放型の磁気共鳴イメージング装置の概略構成について説明する。
【0028】
図9において、1はヘリウムタンク(冷媒貯蔵容器)であり、このヘリウムタンク1に冷凍機(図示せず)が設置されている。20は静磁場発生手段である超電導磁石であり、この超電導磁石20は、強磁性体部材31、32、上下コイル容器(冷媒容器)5U、5Lを備えている。
【0029】
また、40はベッドであり、このベッド40に被検体が寝かせられ撮影が行われる。200は、制御装置であり、この制御装置200は表示手段を備えている。
【0030】
なお、図示していないが、磁気共鳴イメージング装置は、傾斜磁場発生手段、高周波発生手段、送受信用コイルを備える。
【0031】
そして、静磁場発生手段、傾斜磁場発生手段、高周波発生手段、送受信用コイル、ベッド等の動作制御、画像処理等は制御装置200により行われる。
【0032】
図1は、本発明の第1の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。図1において、ヘリウムタンク1の側面上方部分は、上連結管(冷媒用連結管)4Uにより上コイル容器5Uに連結され、ヘリウムタンク1内の液体ヘリウム(冷媒)が上連結管4Uを介して、上コイル容器5Uに供給され、この上コイル容器5Uに配置された上コイル(超電導コイル)6Uが液体ヘリウムで冷却される。
【0033】
また、ヘリウムタンク1の側面下方部分は、下連結管(冷媒用連結管)4Lにより下コイル容器5Lに連結され、ヘリウムタンク1内の液体ヘリウムが下連結管4L を介して、下コイル容器5L に供給され、この下コイル容器5Lに配置された下コイル(超電導コイル)6Lが液体ヘリウムで冷却される。
【0034】
ヘリウムタンク1の内部には、ガスヘリウム貯槽(気体貯蔵用容器)2が配置されている。このガスヘリウム貯槽2は、図2に示すように、支持部材2Sにより、ヘリウムタンク1の底面内部に支持されている。また、ガスヘリウム貯槽2の上面は閉鎖され、下面は開放されている。
【0035】
つまり、このガスヘリウム貯槽2は、4つの側面部と、上面部とを有し、ヘリウムタンク1の内部上面及び側面とは間隔を持って、配置され、ガスヘリウム貯槽2の下部と、ヘリウムタンク1の内部とが連通する構成となっている。
【0036】
冷凍機が停止していない場合は、ヘリウムタンク1内は、液体ヘリウム3Lで満たされているが、冷凍機が停止すると、図1に示すように、ガスヘリウム3Gの割合が増加する。ガスヘリウム3Gは、ガスヘリウム貯槽2の内部上方部分と、ヘリウムタンク1の内部上方部分に発生するが、ガスヘリウム貯槽2の内部に発生する量だけ、ヘリウムタンク1の内部上面からの液体ヘリウム3Gの低下を防止することができる。
【0037】
したがって、上連結管4Uとヘリウムタンク1との内部接続部分までがガスヘリウムとなるまでの時間は、ガスヘリウム貯槽2が配置されていない場合と比較して延長される。
【0038】
また、ヘリウムタンク1内にガスヘリウム貯槽2を配置することは安価に実現できることである。
【0039】
したがって、本発明の第1の実施形態によれば、開放型MRI装置において、磁石の開放感、設置性を損ねることなく、かつ、大幅なコストアップを伴うことなく、冷凍機が停止した場合のクエンチに至るまでの期間を延長することができる超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置を実現することができる。
【0040】
図3は、本発明の第2の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図であり、図4は図3に示したヘリウムタンク1の概略内部透視図である。
【0041】
図3及び図4において、ヘリウムタンク1は、隔壁8により、上部ヘリウムタンク(上部冷媒貯蔵部)1Uと下部ヘリウムタンク(下部気体貯蔵部)1Lとに2分割されている。そして、上部ヘリウムタンク1Uと下部ヘリウムタンク1Lとは、ヘリウム連結管(冷媒押上用連絡通路)7を介して連通されている。
【0042】
このヘリウム連結管7は、下部ヘリウムタンク1Lの底面部近辺まで、延びている。
【0043】
また、上連結管4Uは、上部ヘリウムタンク1Uと上コイル容器5Uとを連結し、下連結管4L は、下部ヘリウムタンク1Lと下コイル容器5Lとを連結している。
【0044】
冷凍機が停止していない場合は、ヘリウムタンク1内は、液体ヘリウム3Lで満たされているが、冷凍機が停止すると、図3に示すように、ガスヘリウム3Gが発生する。
【0045】
ガスヘリウム3Gは、上部ヘリウムタンク1Uの内部上方部分と、下部ヘリウムタンク1Lの内部上方部分に発生するが、下部ヘリウムタンク1L(ガスヘリウム貯槽2)の内部上方部分に発生するガスの圧力により、液体ヘリウムが連結管7を介して、上部ヘリウムタンク1Uに押し上げられる。
【0046】
これによって、上部ヘリウムタンク1Uの液面レベルの降下速度が減少され、上連連結管4Uと上部ヘリウムタンク1Uとの接続部分までが、ガスヘリウムとなるまでの時間は、従来例の場合と比較して延長することができる。
【0047】
また、ヘリウムタンク1内に、上部ヘリウムタンク1U、下部ヘリウムタンク1L、連結管7を形成することは安価に実現できることである。
【0048】
したがって、本発明の第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0049】
図5は、本発明の第3の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図であり、図6は図5に示した例の動作説明図である。
【0050】
この第3の実施形態においては、上述した第2の実施形態において、隔壁8を、上連結管4Uが接続される面側に向かって傾斜する構成としている。これは、冷却を開始する際の、ヘリウムタンク1への液体ヘリウムの充填に際して、ガスヘリウム貯槽2内にガスが溜まらないように傾斜を設けてある。
【0051】
さらに、ガスヘリウム貯槽2の上部に設けた外部接続管9により、ガスヘリウム貯槽2と大気とが連結されるようにする。そして、外部接続管9の中間にバルブ10を設け、液体ヘリウムを液体ヘリウムタンク1内に移送する際には、バルブ10を開放としておく。
【0052】
これにより、図6に示すように、初期段階ではガスヘリウム貯槽2内にも液体ヘリウムを充填しておくことが可能となる。
【0053】
以上のように、本発明の第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる他、外部接続管9の中間にバルブ10を設け、液体ヘリウムを液体ヘリウムタンク1内に移送する際には、バルブ10を開放としておくことにより、ガスヘリウム貯槽2内から余分な気体を排気して液体ヘリウムを充満しておくことが可能となる。
【0054】
したがって、冷凍機が停止した場合のクエンチに至るまでの期間を、さらに延長することができる。
【0055】
なお、液体ヘリウム移送の際に、下部ヘリウムタンク1Lにはヘリウム連結管7を経由して液体ヘリウムが満たされるため、ヘリウム連結管7の上面高さを適切に設定する必要がある。
【0056】
すなわち、高すぎると、下部ヘリウムタンク1Lに液体ヘリウムを溜めることが困難となり、低すぎると、冷凍機が停止した際に上部ヘリウムタンク1Uに溜まる液体ヘリウムが少なくなるからである。
【0057】
図7は、本発明の第4の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。この図7の例においては、超電導コイル6U、6Lは、コイル容器内には配置されておらず、液体ヘリウムには浸されてはいない。超電導コイル6U、6Lは、液体ヘリウムが満たされたコイル冷却管11U、11Lと接触することにより、冷却されている。
その他の構成は、図1の例と図7の例とは同様となっている。
【0058】
本発明の第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる他、超電導コイルを容器内に収容する必要がないので、冷却のための構造を簡素化できるという効果を得ることができる。
【0059】
図8は、本発明の第5の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。この第5の実施形態においては、図1に示した第1の実施形態のガスヘリウム貯槽2を、ヘリウムタンク1の上連結管4Uが接続された面とは反対側の面側に寄せた構成、つまり、ガスヘリウム貯槽2とヘリウムタンク1との部材を共用した構成となっている。
【0060】
また、ヘリウムタンク1とコイル容器5U、5Lとの連結管は上側連結管12のみであり、下側連結管は省かれている構成となっている。上下のコイル容器5Uと5Lとは上下連結管13で連結されている。
その他は、第1の実施形態と同様となっている。
【0061】
この第5の実施形態の場合も、第1の実施形態と同様に、ガスヘリウムがガスヘリウム貯槽2に溜まることによって、液体ヘリウムタンク1内の液体ヘリウム液面が上昇し、上コイル容器5Uは液体ヘリウムで満たされるようになる。
【0062】
つまり、この第5の実施形態においても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0063】
上述した本発明の何れの実施形態においても、ガスヘリウム貯槽と液体ヘリウムタンクとのガスヘリウム圧力の差によって、ヘリウムタンクにおける液体ヘリウム液面が押し上げられるが、これらの容器に、バルブ(図示せず)を接続し、開放圧力の調整を行うことで、液体ヘリウム液面の設定が可能である。
【0064】
また、ヘリウムタンクの下部側(ガスヘリウム貯槽)に対して上部側の液体ヘリウム量の減少が早い場合には、下部側にヒーター(図示せず)等の圧力制御手段を配置し、このヒーターを動作させることで、積極的に上部側の液体ヘリウム面を上昇させることも可能である。
【0065】
また、上述した例は、上下に超電導コイルを配置する場合の例であるが、ヘリウムタンクに対して比較的上部側に超電導コイルを配置する場合には、一つの超電導コイルしか有さない場合の例についても同様に本発明は適用可能である。
【0066】
また、外部接続管9及びバルブ10は、第3の実施形態のみならず、他の実施形態についても、設置することが可能である。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、開放型MRI装置において、磁石の開放感、設置性を損ねることなく、かつ、大幅なコストアップを伴うことなく、冷凍機が停止した場合のクエンチに至るまでの期間を延長することができる超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。
【図2】図1の例におけるガスヘリウム貯槽の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。
【図4】図3の例におけるガスヘリウム貯槽の説明図である。
【図5】本発明の第3の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。
【図6】図5の例の説明図である。
【図7】本発明の第4の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。
【図8】本発明の第5の実施形態である超電導磁石の概略構成説明図である。
【図9】本発明が適用される開放型の磁気共鳴イメージング装置の概略構成図である。
【図10】コイル容器とヘリウムタンクとを、単に別体とした場合の例の改善点を説明するための図である。
【符号の説明】
1        ヘリウムタンク
1U        上部ヘリウムタンク
1L        下部ヘリウムタンク
2        ガスヘリウム貯槽
2S        支持部材
3G        ガスヘリウム
3L        液体ヘリウム
4U        上連結管
4L        下連結管
5U        上コイル容器
5L        下コイル容器
6U        上コイル
6L        下コイル
7        ヘリウム連結管
8        隔壁
9        外部接続管
10       バルブ
11U       上コイル冷却管
11L       下コイル冷却管
12       上連結管
13       上下連結管
31、32    強磁性体
40       ベッド
200      制御装置

Claims (8)

  1. 均一磁場を発生させるための超電導コイルを有する超電導磁石において、
    上記超電導コイルを冷却するための冷媒を収容するための冷媒容器と、
    上記冷媒容器と離間し、上記冷媒を貯蔵する冷媒貯蔵容器と、
    上記冷媒容器と冷媒貯蔵容器とに接続され、冷媒貯蔵容器から冷媒を供給するための冷媒用連結管と、
    冷媒貯蔵容器に貯蔵された冷媒を冷却する冷凍機と、
    上記冷媒貯蔵容器内に配置され、冷媒貯蔵容器の底部との間に冷媒の連絡通路を有し、冷媒の気化によって気体状となった冷媒を、上記冷媒貯蔵容器とは独立して収容する気体貯蔵用容器と、
    を備えることを特徴とする超電導磁石。
  2. 請求項1記載の超電導磁石において、上記気体貯蔵用容器内部と外部とを連通するか否かを選択できる外部接続管を備えることを特徴とする超電導磁石。
  3. 請求項1又は2記載の超電導磁石において、上記超電導コイルは、互いに対向する上コイルと下コイルからなる一対のコイルであることを特徴とする超電導磁石。
  4. 請求項1、2又は3のうちのいずれか一項記載の超電導磁石において、上記超電導コイルは上記冷媒容器と接触することにより冷却されることを特徴とする超電導磁石。
  5. 請求項1、2又は3のうちのいずれか一項記載の超電導磁石において、上記超電導コイルは、上記冷媒容器の内部に配置され、冷媒容器に収容された冷媒により冷却されることを特徴とする超電導磁石。
  6. 均一磁場を発生させるための超電導コイルを有する超電導磁石において、
    上記超電導コイルを冷却するための冷媒を収容するための冷媒容器と、
    上部冷媒貯蔵部と、下部気体貯蔵部と、上部冷媒貯蔵部と下部気体貯蔵部とを連通する冷媒押上用連絡通路とを有し、上記冷媒容器と離間して上記冷媒を貯蔵する冷媒貯蔵容器と、
    上記冷媒容器と冷媒貯蔵容器とに接続され、冷媒貯蔵容器から冷媒を供給するための冷媒用連結管と、
    冷媒貯蔵容器に貯蔵された冷媒を冷却する冷凍機と、
    を備え、冷媒の温度上昇によって気体状となった冷媒を、上記上部冷媒貯蔵部とは独立して、上記下部気体貯蔵部が収容することを特徴とする超電導磁石。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6のうちのいずれか一項記載の超電導磁石において、上記気体貯蔵用容器又は下部気体貯蔵部に圧力制御手段を配置し、上記気体貯蔵用容器又は下部気体貯蔵部内の気体圧力を制御することを特徴とする超電導磁石。
  8. 超電導磁石を有する静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段と、高周波送受信手段と、画像処理手段とを有する磁気共鳴イメージング装置において、請求項1、2、3、4、5、6又は7のうちのいずれか一項記載の超電導磁石を備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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GB2439094A (en) * 2005-11-10 2007-12-19 Gen Electric A Cooling System for Superconducting Magnets Which Retains Boil-off Coolant
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US10126385B2 (en) 2014-10-14 2018-11-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Magnetic resonance imaging apparatus

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