JP2004033128A - モーア - Google Patents
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Abstract
【解決手段】刈刃ハウジング3のデッキ1に複数の貫通孔10を形成し、上部にプーリ13を備え、下部に刈刃4と起風羽根9とを備えた駆動軸14を支持する複数の軸受けボス部12の各々を、貫通孔周りのデッキ下面に取り付けたフランジ部11を介して、刈刃ハウジングに取り付けて、プーリを貫通孔の上方に支持し、各プーリに亘ってデッキ上面側で伝動ベルト21を巻き掛けてベルト式伝動機構8を設け、刈り草を搬送風で刈刃ハウジングの外方に排出するように構成してあるモーアであって、貫通孔を通して刈刃ハウジングの内外を連通する連通孔23をフランジ部に形成し、貫通孔を、軸芯方向視で、プーリの外形よりも大きい形状で形成してある。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、刈刃ハウジングのデッキに複数の貫通孔を形成し、上部にプーリを備え、かつ、下部に刈刃と起風羽根とを備えた駆動軸を縦軸芯周りで回転自在に支持する複数の軸受けボス部の各々を、前記貫通孔周りのデッキ下面に取り付けたフランジ部を介して、前記刈刃ハウジングに取り付けて、前記プーリを前記貫通孔の上方に支持し、前記各プーリに亘ってデッキ上面側で伝動ベルトを巻き掛けて、前記駆動軸どうしを連動回転させるベルト式伝動機構を設け、前記刈刃で刈り取った刈り草を前記起風羽根で起こした搬送風で前記刈刃ハウジングの外方に排出するように構成してあるモーアに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記モーアでは、従来、複数の貫通孔を駆動軸の上部に備えたプーリの外形よりも小さい形状でデッキに形成し、取り付け用のフランジ部を備えた軸受けボス部の各々を、貫通孔周りのデッキ下面に取り付けたフランジ部を介して、刈刃ハウジングに取り付けて、プーリを貫通孔の上方に支持し、各プーリに亘ってデッキ上面側で伝動ベルトを巻き掛けて、駆動軸どうしを連動回転させるベルト式伝動機構を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、貫通孔の上方に支持したプーリがデッキに接触しないように、プーリ下面とデッキ上面との間に十分なクリアランスを確保して、プーリを駆動軸に組み付ける必要があるので、プーリのデッキ上面からの支持高さが高くなって、ベルト式伝動機構のデッキ上面からの突出高さが高くなり、モーアを走行面の起伏に応じて昇降操作自在に走行機体に支持する場合に、昇降範囲が狭くなる欠点がある。
また、軸受けボス部を、プーリを備えた駆動軸ごと刈刃ハウジングに取り付けて、プーリの組み付け能率の向上を図ろうとしても、貫通孔をプーリの外形よりも小さい形状で形成してあるので、プーリを駆動軸から外した状態で、軸受けボス部をデッキ下面側から刈刃ハウジングに取り付けて、プーリをデッキ上面側から駆動軸に別途組み付ける必要があり、プーリの組み付け能率の向上を図れない欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、ベルト式伝動機構のデッキ上面からの突出高さを低くすることができ、その上、プーリの組み付け能率の向上を図ることができるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の特徴構成は、刈刃ハウジングのデッキに複数の貫通孔を形成し、上部にプーリを備え、かつ、下部に刈刃と起風羽根とを備えた駆動軸を縦軸芯周りで回転自在に支持する複数の軸受けボス部の各々を、前記貫通孔周りのデッキ下面に取り付けたフランジ部を介して、前記刈刃ハウジングに取り付けて、前記プーリを前記貫通孔の上方に支持し、前記各プーリに亘ってデッキ上面側で伝動ベルトを巻き掛けて、前記駆動軸どうしを連動回転させるベルト式伝動機構を設け、前記刈刃で刈り取った刈り草を前記起風羽根で起こした搬送風で前記刈刃ハウジングの外方に排出するように構成してあるモーアであって、前記貫通孔を通して前記刈刃ハウジングの内外を連通する連通孔を前記フランジ部に形成し、前記貫通孔を、軸芯方向視で、前記プーリの外形よりも大きい形状で形成してある点にある。
【0005】
〔作用及び効果〕
刈り高さが低くなるように刈刃ハウジングを地面に近接させると、刈刃ハウジングの外周部と地面との隙間が狭くなって、刈刃ハウジング内に空気が流入しにくくなるので、起風羽根の駆動にかかわらず、充分な風量で搬送風を起こせなくなり、刈り草を刈刃ハウジングから外方に排出できなくなるおそれがあるが、デッキに形成した貫通孔を通して刈刃ハウジングの内外を連通する連通孔をフランジ部に形成してあるので、刈刃ハウジングの外周部と地面との隙間が狭くなって、刈刃ハウジング内に空気が流入しにくくなっても、デッキに形成した貫通孔とフランジ部に形成した連通孔とを通して刈刃ハウジング内に空気を流入させて搬送風を起こせるようになり、刈り草を刈刃ハウジングから外方に排出できなくなるおそれが少ない。
そして、貫通孔を、軸芯方向視で、プーリの外形よりも大きい形状でデッキに形成してあるので、プーリをデッキ上面に近接するように、或いは、その一部が貫通孔に入り込むように駆動軸の上部に設けて貫通孔の上方に支持しても、プーリがデッキに接触するおそれがなく、プーリのデッキ上面からの支持高さを低くして、ベルト式伝動機構のデッキ上面からの突出高さを低くすることができる。その上、貫通孔をプーリの外形よりも大きい形状で形成してあるので、上部にプーリを備えた駆動軸を軸受けボス部に支持して、その軸受けボス部を、プーリを貫通孔を通してデッキ上面に入り込ませながら、デッキ下面側から刈刃ハウジングに取り付けけることができ、プーリの組み付け能率の向上を図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、走行機体の前・後輪の間に装備されるミッドマウント型乗用芝刈機のモーアMを示し、このモーアMは、デッキ1の下面側を外周壁2で囲ってある刈刃ハウジング3の内側に、縦軸芯X周りで回転する3枚の刈刃4を内装してある3枚刈刃形式のモーアであって、刈刃ハウジング3のデッキ上面の略中央に、走行機体側から動力が伝達される入力軸5を備えたベベルギアケース6を固定し、そのベベルギアケース6に内装してあるベベルギア機構7と、デッキ上面に配設してあるベルト式伝動機構8とを介して、起風羽根9を一体形成してある3枚の刈刃4を駆動回転させるように構成してある。
【0007】
つまり、図2,図3に示すように、刈刃ハウジング3のデッキ1に三つの貫通孔10を略円形に形成し、取り付け用のフランジ部11を一体形成してある中央の第1軸受けボス部12Aと左右の第2軸受けボス部12Bとの三つの軸受けボス部12の各々を、貫通孔10周りのデッキ下面にボルト固定したフランジ部11を介して、貫通孔10と略同芯状に刈刃ハウジング3に取り付けるとともに、上部にプーリ13を備え、かつ、起風羽根9を一体形成してある刈刃4を下部に備えた刈刃駆動軸14を各軸受けボス部12に縦軸芯X周りで回転自在に支持して、各プーリ13を貫通孔10の上方に支持してある。
【0008】
前記第1軸受けボス部12Aは、図2に示すように、そのフランジ部11Aを、ベベルギアケース6にボルト固定したステー24と共に共締め状態でボルト25でデッキ1に固定して、ボス15Aの上端をデッキ上面と略同じ高さに位置させて、第1刈刃駆動軸14Aを回転自在に支持してあり、グリス注入路26をフランジ部11Aに縦軸芯Xに対して直交する方向に形成し、そのグリス注入路26に連通するグリスニップル27をデッキ1の上方に突出させて、第1軸受けボス部12Aと第1刈刃駆動軸14Aとの間にグリスを注入できるようにしてある。
【0009】
また、第2軸受けボス部12Bの各々は、図3に示すように、ボス15Bの上端をデッキ上面よりも上方に突出させて、第2刈刃駆動軸14Bを回転自在に支持してあり、貫通孔10の周部にグリス注入用の切欠き部28を形成すると共に、その切欠き部28に開口するようにグリス注入路29をフランジ部11Bに斜めに形成し、グリス注入路29に連通するグリスニップル30をデッキ1の上方に突出させて、第2軸受けボス部12Bと第2刈刃駆動軸14Bとの間にグリスを注入できるようにしてある。
【0010】
前記ベベルギア機構7は、入力軸5に装着した駆動側ベベルギア16と出力軸としての第1刈刃駆動軸14Aに装着した受動側ベベルギア17とを備え、入力軸5を前後一対のベアリング( 図外) でベベルギアケース6に横軸芯Y周りで回転自在に支持するとともに、第1刈刃駆動軸14Aを、ベベルギアケース6に設けたベアリング19と第1軸受ボス部12Aに装着したベアリング20とで縦軸芯X周りで回転自在に支持してある。
【0011】
そして、第1刈刃駆動軸14Aに装着した第1プーリ13Aと、左右の第2刈刃駆動軸14Bに装着した第2プーリ13Bとに亘ってデッキ上面側で二本の伝動ベルト21を巻き掛けて、三つの刈刃駆動軸14どうしを連動回転させるベルト式伝動機構8を設け、中央の刈刃4Aと左右の刈刃4Bとを起風羽根9と共に同じ方向に駆動回転させて、各刈刃4で刈り取った刈り草を起風羽根9で起こした搬送風で刈刃ハウジング3の横側部に設けた排出口22から走行機体の横外方に排出できるように構成してある。
【0012】
また、貫通孔10の各々を、軸芯方向視で、その上方に支持してあるプーリ13( 13A,13B) の外形よりも大きい形状、つまり、プーリ13の外径よりも大きい大径に形成して、各プーリ13をデッキ上面に近接させて支持するとともに、各貫通孔10を通して刈刃ハウジング3の内外を連通する連通孔23を、図4に第2軸受けボス部12Bのフランジ部11Bにて例示するように、各軸受けボス部12のフランジ部11に周方向に間隔を隔てて形成してある。
【0013】
〔その他の実施形態〕
1.本発明によるモーアは、楕円や略矩形の貫通孔をデッキに形成して、その貫通孔周りのデッキ下面に取り付けたフランジ部を介して、軸受けボス部を、刈刃ハウジングに取り付けてあっても良い。
2.本発明によるモーアは、刈刃と起風羽根とを駆動軸に各別に設けてあっても良い。
3.本発明によるモーアは、プーリを、その一部が貫通孔に入り込む状態で、貫通孔の上方に支持してあっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】モーアの平面図
【図2】要部の縦断面図
【図3】要部の縦断面図
【図4】要部の平面図
【符号の説明】
1 デッキ
3 刈刃ハウジング
4 刈刃
8 ベルト式伝動機構
9 起風羽根
10 貫通孔
11 フランジ部
12 軸受けボス部
13 プーリ
14 駆動軸
21 伝動ベルト
23 連通孔
X 縦軸芯
Claims (1)
- 刈刃ハウジングのデッキに複数の貫通孔を形成し、上部にプーリを備え、かつ、下部に刈刃と起風羽根とを備えた駆動軸を縦軸芯周りで回転自在に支持する複数の軸受けボス部の各々を、前記貫通孔周りのデッキ下面に取り付けたフランジ部を介して、前記刈刃ハウジングに取り付けて、前記プーリを前記貫通孔の上方に支持し、
前記各プーリに亘ってデッキ上面側で伝動ベルトを巻き掛けて、前記駆動軸どうしを連動回転させるベルト式伝動機構を設け、
前記刈刃で刈り取った刈り草を前記起風羽根で起こした搬送風で前記刈刃ハウジングの外方に排出するように構成してあるモーアであって、
前記貫通孔を通して前記刈刃ハウジングの内外を連通する連通孔を前記フランジ部に形成し、前記貫通孔を、軸芯方向視で、前記プーリの外形よりも大きい形状で形成してあるモーア。
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