JP2004032061A - 伝送経路設定方法、伝送装置およびネットワークシステム - Google Patents

伝送経路設定方法、伝送装置およびネットワークシステム Download PDF

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Abstract

【課題】伝送帯域の利用効率と伝送路の信頼性とを両立して、データ系サービスを収容するネットワークを構成する伝送装置を提供する。
【解決手段】プロテクション制御部24は、所定の現用パスおよび予備パスによる冗長構成において、各パスの状態に応じて使用するパスを選択する。帯域管理部26は、プロテクション制御部24から現用パスおよび予備パスの状態を受信する。そして、帯域管理部26は、予備パスが正常な待機状態であれば、現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号29に予備パスを組み込む。また、帯域管理部26は、予備パスが使用不可状態または使用状態であれば、バーチャルコンカチネーションに利用可能なパスだけでバーチャルコンカチネーション信号29を構成する。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SDHのリングネットワークに関し、特に、SDHネットワークの伝送路の信頼性および利用効率の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
SDHハイアラーキは、主に音声系サービスの信号を伝送することを目的として規定されたものである。しかし、近年では、音声系サービスに加えて、データ系サービスのトラフィック量が急激に増大している。そのため、SDHネットワークでデータ系サービスの信号を効率良く伝送する要求が高まっている。
【0003】
イーサネットに代表されるデータ系サービスには、様々なデータレートのものがある。従来のSDHハイアラーキは、それらデータ系サービスの信号を効率的に収容することができなかった。そのため、SDHハイアラーキにデータ系サービスの信号を効率的に収容するための様々な試みがなされていた。SDHハイアラーキにデータ系サービスの信号を効率的に収容するために、ITU−T G.707他ではバーチャルコンカチネーション技術が勧告されている。
【0004】
バーチャルコンカチネーションによれば、N個(Nは任意)のSDHパスを連結(コンカチネーション)することで、SDHパスの伝送帯域の任意倍(N倍)の伝送帯域のバーチャルコンカチネーション信号を実現できる。それにより、様々なデータレートのデータ系サービスをSDHのネットワークに収容することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
SDHによる光リングネットワークは、保守および運用の容易性から、既に多くの場所で用いられている。SDHによる光リングネットワークには様々な種類のものがあるが、代表的なものとして、ITU−T G.841で勧告されているMS−SPRING(MS shared protection ring)によるネットワークがある。MS−SPRINGネットワークでは、信号の流れる方向が互いに異なるリング型の伝送路によって複数のノードが接続されている。また、伝送路の帯域は、Working(現用)およびProtection(予備)のために2等分されている。MS−SPRINGネットワークにおいて、送信側のノードと受信側のノート゛の間にはWorking(現用)およびProtection(予備)のパスが設定されている。そして、現用パスは現用の帯域に設定されており、予備のパスは予備の帯域に設定されている。ある伝送路に障害が発生すると、その伝送路に設定されていた現用パスで伝送されていたデータ等は、その現用パスに対応する予備パスに切り替わる。この機能はプロテクションと呼ばれる。このプロテクションにより、MS−SPRINGネットワークは障害に対する高い信頼性を実現している。一方、その高い信頼性を確保するために、MS−SPRINGネットワークが物理的に有する伝送帯域の半分は障害時のための予備として使用されずに確保されている。
【0006】
MS−SPRINGに代表されるように、SDHリングシステムでは、一般に伝送帯域の半分が障害回避のための予備として確保されている。そのため、一般的なSDHリングシステムは、伝送帯域を半分しか利用できず、伝送帯域の利用効率が良くない。
【0007】
これに対して、障害の無い正常な状態に限って、予備の伝送帯域をサービスに用いることにより、伝送帯域を効率よく利用することのできるSDHリングシステムも考えられている。しかし、そのシステムでは、いずれかの伝送路に障害が発生して、予備の帯域への切り替えが実行されると、その予備の帯域を利用していたサービスは切断される。
【0008】
例えば、予備の帯域を現用の帯域と共に単純にバーチャルコンカチネーション信号の構成要素としてサービスに利用することが考えられる。バーチャルコンカチネーション信号は、複数のSDHパスのタイミングを同期させて、それらチャネルを論理的に連結したチャネルである。そのため、バーチャルコンカチネーションには、その構成要素となるSDHパスのうち、1つでも障害になると、そのSDHパスを含むバーチャルコンカチネーション信号全体が障害になるという問題がある。このようなシステムでは、サービスを継続するためにプロテクションが実行されると、その予備の帯域にあるSDHパスを構成要素としていたバーチャルコンカチネーション信号に収容されていた全てのサービスが切断される。
【0009】
以上のように伝送帯域の利用効率と伝送路の信頼性とを両立することは困難であるとされているが、ネットワークサービス事業者は、それらを両立する新たな方法を強く求めている。
【0010】
本発明の目的は、伝送帯域の利用効率と伝送路の信頼性とを両立してデータ系サービスを収容するネットワークおよびそれを構成する伝送装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の伝送経路設定方法は、複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置における伝送経路設定方法であって、所定の設定に従って現用パスおよび予備パスを設定するステップと、プロテクション制御において予備パスが正常な待機状態であれば、現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号にその予備パスを組み込むステップと、プロテクション制御において予備パスが使用不可状態であれば、バーチャルコンカチネーション信号からその予備パスを削除するステップと、プロテクション制御において予備パスが使用状態であれば、その予備パスのみでバーチャルコンカチネーション信号を再構成するステップを有している。また、ネットワークはリングネットワークであり、プロテクション制御はリングプロテクションの制御であってもよい。
【0012】
したがって、本発明の伝送経路選択方法によれば、通常時には、予備パスをバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用することにより伝送帯域を効率的に利用し、また、現用パスの障害などのときには、プロテクションを実行しさらにバーチャルコンカチネーションに利用可能なパスだけでバーチャルコンカチネーション信号を構成することにより障害に対する信頼性を確保するので、伝送帯域の効率的な利用とパスの信頼性を両立させることができる。
【0013】
本発明の他の伝送経路設定方法は、複数のラインに含まれているパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のラインによる冗長構成において各ラインの状態に応じて使用するラインを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置における伝送経路設定方法であって、所定の設定に従って現用ラインおよび予備ラインを設定するステップと、プロテクション制御において予備ラインが正常な待機状態であれば、現用ラインに含まれるパスを含むバーチャルコンカチネーション信号にその予備ラインに含まれるパスを組み込むステップと、プロテクション制御において予備ラインが使用不可状態であれば、バーチャルコンカチネーション信号からその予備ラインに含まれるパスを削除するステップと、プロテクション制御において予備ラインが使用状態であれば、その予備ラインに含まれるパスのみでバーチャルコンカチネーション信号を再構成するステップを有している。また、プロテクション制御は、1+1のリニアプロテクションの制御であってもよい。
【0014】
本発明のさらに他の伝送経路設定方法は、複数の伝送経路による冗長構成の経路選択制御を有するネットワークを構成する伝送装置における伝送経路設定方法であって、所定の設定に従って現用の伝送経路と予備の伝送経路を設定するステップと、経路選択制御において予備の伝送経路が正常な待機状態であれば、予備の伝送経路を現用の伝送経路に連結するステップと、経路選択制御において予備の伝送経路が使用不可状態または使用状態であれば、現用の伝送経路と予備の伝送経路の連結を解除するステップを有している。
【0015】
本発明の伝送装置は、複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において前記各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置であって、所定の現用パスおよび予備パスに対して前記プロテクション制御を実行し、いずれか一方のパスを選択して使用するプロテクション制御部と、プロテクション制御部から現用パスおよび予備パスの状態を受信し、予備パスが正常な待機状態であれば、現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号にその予備パスを組み込み、予備パスが使用不可状態または使用状態であれば、プロテクション制御部で選択されたパスのみでバーチャルコンカチネーション信号を再構成する帯域管理部を有している。
【0016】
本発明の他の伝送装置は、複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置であって、所定の現用パスおよび予備パスに対してプロテクション制御を実行し、いずれか一方のパスを選択して使用するプロテクション制御部と、プロテクション制御部によって予備パスが選択され現用パスの代わりに使用されたとき、または予備パスが使用不可状態となったとき、予備パスに代えてアラーム表示信号を挿入するアラーム表示信号挿入部と、アラーム表示信号が挿入されたパスを検出するパス監視部と、パス監視部においてアラーム表示信号が検出されなければ、現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号に予備パスを組み込み、アラーム表示信号が検出されれば、アラーム表示信号が検出されたパスをバーチャルコンカチネーション信号から削除する帯域管理部を有している。
【0017】
上述の各伝送装置は、現用パスおよび予備パスを入力としてプロテクション制御部からの制御に従ってパスの接続を切り替えるパス接続部と、帯域管理部からの指示に従ってバーチャルコンカチネーション信号を構成する連結処理部とをさらに有してもよい。また、現用パスまたは予備パスを含むラインを収容し、パス接続部に接続する少なくとも1つの第1のインタフェースをさらに有してもよい。また、連結処理部により構成されたバーチャルコンカチネーション信号をユーザ装置との間で送受信する第2のインタフェースをさらに有してもよい。また、ネットワークはリングネットワークであり、プロテクション制御はリングプロテクションの制御であってもよい。
【0018】
本発明のさらに他の伝送装置は、複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のラインによる冗長構成において各ラインの状態に応じて使用するラインを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置であって、所定の現用ラインおよび予備ラインに対してプロテクション制御を実行し、いずれか一方のラインを選択して使用するプロテクション制御部と、プロテクション制御部から現用ラインおよび予備ラインの状態を受信し、予備ラインが正常な待機状態であれば、現用ラインに含まれるパスを含むバーチャルコンカチネーション信号にその予備ラインに含まれるパスを組み込み、予備ラインが使用不可状態または使用状態であれば、プロテクション制御部で選択されたパスのみでバーチャルコンカチネーション信号を再構成する帯域管理部を有している。
【0019】
この伝送装置は、現用ラインおよび予備ラインを入力としてプロテクション制御部からの制御に従ってラインの接続を切り替えるライン接続部と、帯域管理部からの指示に従ってバーチャルコンカチネーション信号を構成する連結処理部とをさらに有してもよい。また、現用ラインまたは予備ラインをそれぞれ収容し、ライン接続部に接続する複数の第1のインタフェースをさらに有してもよい。また、連結処理部により構成されたバーチャルコンカチネーション信号をユーザ装置との間で送受信する第2のインタフェースをさらに有している。また、プロテクション制御は、リニアプロテクションの制御であってもよい。
【0020】
本発明のさらに他の伝送装置は、複数の伝送経路による冗長構成の経路を選択する機能を有するネットワークを構成する伝送装置であって、所定の現用伝送経路および予備伝送経路から使用する経路を選択する経路選択部と、予備伝送経路が正常状態でかつ経路選択部により選択されていなければ、予備伝送経路を現用伝送経路と連結し、予備伝送経路が経路選択部により選択されているかまたは使用不可状態であれば、現用伝送経路と予備伝送経路の連結を解除する帯域管理部を有している。
【0021】
本発明のネットワークシステムは、複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において前記各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークシステムであって、所定の現用パスおよび予備パスに対してプロテクション制御を実行していずれか一方のパスを選択し、プロテクション制御において予備パスが正常な待機状態であれば、バーチャルコンカチネーション処理において現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号にその予備パスを組み込み、予備パスが使用不可状態または使用状態であれば、プロテクション制御により選択されたパスのみでバーチャルコンカチネーション信号を再構成する複数の伝送装置と、伝送装置間を接続し、現用パスまたは予備パスを収容する複数の伝送路を有している。また、ネットワークはリングネットワークであり、プロテクション制御はリングプロテクションの制御であってもよい。
【0022】
本発明の他のネットワークシステムは、複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のラインによる冗長構成において各ラインの状態に応じて使用するラインを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークシステムであって、所定の現用ラインおよび予備ラインに対してプロテクション制御を実行していずれか一方のラインを選択し、予備ラインが正常な待機状態であれば、現用ラインに含まれるパスを含むバーチャルコンカチネーション信号にその予備ラインに含まれるパスを組み込み、予備ラインが使用不可状態または使用状態であれば、プロテクション制御により選択されたラインに含まれるパスのみでバーチャルコンカチネーション信号を再構成する伝送装置と、伝送装置間を接続し、現用ラインまたは予備ラインを収容する複数の伝送路を有している。また、プロテクション制御は、リニアプロテクションの制御であってもよい。
【0023】
本発明のさらに他のネットワークシステムは、伝送路によって相互に接続された複数の伝送装置を有するネットワークシステムにおいて、伝送装置が上述した本発明の伝送装置のいずれかであることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
本実施形態のネットワークシステムは、MS−SPRING機能を搭載したSDHリングシステムであり、またバーチャルコンカチネーションを用いてデータ系サービスを収容する。
【0026】
図1は、本実施形態のネットワークシステムの構成を示すブロック図である。図1を参照すると、ネットワークシステム10は、一例として2ファイバ(2F)のMS−SPRINGシステムであり、4つのノード11を有している。全てのノード11は同じ構成である。
【0027】
図2は、本実施形態のノードの構成を示すブロック図である。図2を参照すると、ノード11は、SDHインタフェース21,22、パス接続部23、プロテクション制御部24、連結処理部25、帯域管理部26およびユーザインタフェース27を有している。
【0028】
SDHインタフェース21,22は、隣接する他のノードとのインタフェースであり、他のノードとの間で複数のSDHパスの含むSDHラインを伝送する。SDHインタフェース部21,22で受信されたSDHパスはパス接続部23に供給される。また、パス接続部23からのSDHパスはSDHインタフェース21,22から送信される。
【0029】
また、SDHインタフェース21,22は、受信側の伝送路について、伝送路の状態およびSDHオーバヘッドの情報を監視している。そして、SDHインタフェース21,22は、各伝送路の状態と、プロテクションプロトコルに用いられるSDHオーバヘッド内の情報(以下、プロテクション情報と称す)とをプロテクション制御部24に送る。
【0030】
また、SDHインタフェース21,22は、プロテクション制御部24からプロテクション実行の通知を受けると、その旨をプロテクション情報として隣接する他のノードに通知する。
【0031】
パス接続部23は、上位オペレーションシステム(不図示)からのパス設定情報に従って、SDHインタフェース21,22と連結処理部25とをSDHパス28の単位で接続する。上位オペレーションシステムは、例えば、運用および保守のために本実施形態のネットワークシステム10を監視し、制御するシステムである。また、上位オペレーションシステムは、例えば所定のノードに接続され、そのノードおよび他のノードを監視し、制御する。他のノードの監視および制御には、SDHフレームのオーバヘッドにあるDCC(Data Communication Channel)が用いられる。
【0032】
また、パス接続部23は、プロテクション制御部24からの指示に従ってSDHインタフェース21,22と連結処理部25との接続を変更する。
【0033】
プロテクション制御部24は、SDHインタフェース部21,22から受信した各伝送路の状態とプロテクション情報とから、プロテクションを実行するか否か判定する。プロテクション制御部24は、プロテクションを行うとき、パス接続部23にプロテクションの実行(すなわち、接続の変更)を指示し、SDHインタフェース21,22および帯域管理部26に、プロテクション実行により使用されるSDHパスと、各SDHパスの状態とを通知する。ここで実行されるプロテクションはリングプロテクションである。リングプロテクションとは、リング型ネットワークの2つノード間における現用から予備へのパス単位での切り替え動作である。2つのノード間におけるパスを切り替えるために、その2つのノードだけでなく、ネットワークシステム10内の他のノードも必要に応じてパスの接続を変更する。
【0034】
連結処理部25は、帯域管理部26からの指示に従って、パス接続部23との間の複数のSDHパス28を連結し、ユーザインタフェース27との間のバーチャルコンカチネーション信号29を構成する。
【0035】
帯域管理部26は、プロテクション制御部24から通知された情報に基づいて、連結処理部25に対してSDHパス28の連結を指示する。プロテクション制御において現用パスが選択されており、予備パスの正常かつ待機している状態では、現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号の構成要素に予備パスを含めることで予備パスの伝送帯域を有効利用する。また、プロテクション制御において予備パスが選択され使用されている状態であれば、選択されている予備パスのみでバーチャルコンカチネーション信号を構成する。予備パスが選択され使用されるのは、現用パスに障害が発生したときや、オペレータが強制的に予備パスを選択したときなどである。また、プロテクション制御において現用パスが選択されているが、予備パスが使用不可の状態であれば、現用パスのみでバーチャルコンカチネーション信号を構成する。予備パスが使用不可の状態とは、予備パスに障害が発生している状態や、オペレータが予備パスを強制的に非運用に設定した状態などである。これらにより、バーチャルコンカチネーション信号29の伝送帯域が増減する。
【0036】
ユーザインタフェース27は、バーチャルコンカチネーション信号27をユーザ装置(不図示)と送受信する。
【0037】
本実施形態のノード11の動作について説明する。
【0038】
図2においてSDHインタフェース21,22に収容されるSDHパスは半分が現用であり、残りの半分が予備である。ここでは、SDHインタフェース21に収容されているSDHパスが現用であり、SDHインタフェース22に収容されているSDHパスが予備であるとする。プロテクション制御における通常状態では、正常な現用のSDHパスが使用されており、予備のSDHパスは正常であるが未使用で待機している状態である。このとき、予備のSDHパスは現用のSDHパスと共にバーチャルコンカチネーションにより連結されている。
【0039】
図2では、SDHインタフェース21の2つのSDHパスと、SDHインタフェース22の2つのSDHパスが連結処理部25にて連結され、バーチャルコンカチネーション信号29としてユーザインタフェース27に接続されている。つまり、通常状態では、バーチャルコンカチネーション信号29は、4つのSDHパス28の分の伝送帯域を有している。
【0040】
図3は、伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときのノード11の各部の動作を示すシーケンス図である。図4は、伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときのノード11の動作状態を示す図である。
【0041】
図3を参照すると、まず、図4に示すようにSDHインタフェース21に接続された伝送路に障害が発生したとする。SDHインタフェース21は、伝送路の障害を検出し、それをプロテクション制御部24に通知する(ステップS1)。
【0042】
プロテクション制御部24は、SDHインタフェース21から伝送路障害の通知を受けると、障害となった伝送路に設定されている現用のSDHパスに代えて、予備のSDHパスを連結処理部25に接続するように、パス接続部23に指示する(ステップS2)。プロテクション制御部24の指示により、パス接続部23でプロテクションが実行されると、パスの接続は図4に示すようになる。これにより、予備のSDHパスは現用のSDHパスの代わりに使用されるので、正常かつ待機している状態ではなくなる。
【0043】
また、プロテクション制御部24は、プロテクション実行を帯域管理部26に通知する。なお、プロテクションは、実際には、プロテクションが実行された後の状態が対向ノードに通知されることにより完了するが、説明を簡単にするために図3では省略されている。
【0044】
帯域管理部26は、プロテクション制御部24からプロテクション実行の通知を受けると、プロテクション実行により構成要素として使用できなくなったSDHパスを、バーチャルコンカチネーション信号29から削除するように、連結処理部25に指示する(ステップS3)。これにより、バーチャルコンカチネーション信号29の伝送帯域が減少される。
【0045】
その結果、バーチャルコンカチネーション信号の伝送帯域は減少するが、サービス可能なSDHパスのみを結合したバーチャルコンカチネーションが形成され、サービスが維持される。
【0046】
なお、図3および図4では、現用のSDHパスの障害によるプロテクションの実行により、現用のSDHパスと予備のSDHパスとをバーチャルコンカチネーション信号に連結できなくなった場合を示した。その他に、予備のSDHパスに障害が発生した場合も、予備のSDHパスをバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用できなくなる。この場合、プロテクション制御部24からのパス接続部23への指示は、SDHインタフェース21からのSDHパスを連結処理部25に接続しておき、SDHインタフェース22からのSDHパスを切断するだけである。帯域管理部26から連結処理部25への指示は、使用できなくなったSDHパスをバーチャルコンカチネーション信号29から削除するものである。
【0047】
また、オペレータが強制的に、SDHパスの切り替えを実行した場合や、SDHインタフェース22または予備のSDHパスを運用停止の状態にした場合にも、上述と同様にして、バーチャルコンカチネーション信号の帯域は減少される。つまり、予備のSDHパスは、障害がなく正常な状態で、かつプロテクション制御において使用されておらず待機している状態のとき、バーチャルコンカチネーション信号29に組み込まれることができる。なお、予備のSDHパスは、プロテクション制御において現用のSDHパスの代わりに使用されれば、結果的にバーチャルコンカチネーション信号の構成要素となる。その場合、現用のSDHパスは結果的にバーチャルコンカチネーション信号の構成要素でなくなる。
【0048】
また、伝送路障害の復旧がSDHインタフェース21で検出され、プロテクション制御部24に通知されると、プロテクション制御部24はパス接続を元に戻す(図2参照)。それにより、予備のSDHパスがバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用可能な状態となる。予備のSDHパスが使用可能な状態となると、帯域管理部26は、予備のSDHパスをバーチャルコンカチネーションの構成要素とするように(図2参照)、連結処理部25に指示する。これにより、バーチャルコンカチネーション信号29の伝送帯域が元に戻る。
【0049】
以上説明したように、本実施形態のノード11によれば、通常時には、予備のSDHパスをバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用することにより伝送帯域を効率的に利用でき、また、現用のSDHパスの障害時などには、プロテクション制御において予備のSDHパスを現用のSDHパスの代わりに使用すると共に、正常に使用できるSDHパスだけでバーチャルコンカチネーション信号を動的に再構成してサービスを継続させるので、伝送帯域の効率的な利用と伝送路の信頼性を両立させることができる。
【0050】
本発明の他の実施形態について説明する。
【0051】
本発明の他の実施形態においても、ネットワークシステムはMS−SPRINGのSDHリングシステムであるとする。図5は、本発明の他の実施形態のノードの構成を示すブロック図である。図5を参照すると、ノード30は、SDHインタフェース31,32、パス接続部33、プロテクション制御部34、連結制御部35、帯域管理部36、ユーザインタフェース37およびパス監視部40を有している。
【0052】
SDHインタフェース31,32、連結処理部35およびユーザインタフェース37は、図2のSDHインタフェース21,22、連結処理部25およびユーザインタフェース27とそれぞれ同じものである。
【0053】
パス接続部33は、図2のパス接続部23と同様のものであるが、AIS挿入部41を有する点で図2のものと異なる。AIS挿入部41は、プロテクション制御部24からの指示により接続を変更したとき、パス監視部40に接続されなくなったSDHインタフェース31,32からのSDHパスの代わりにAIS(Alerm Indication Signal:アラーム表示信号)を送信する。
【0054】
プロテクション制御部34は、図2のプロテクション制御部24と同様のものであるが、帯域管理部36に対して、プロテクションの実行を通知する必要がない。
【0055】
帯域管理部36は、図2の帯域管理部26と同様のものである。ただし、プロテクション実行の通知をプロテクション制御部34から受信せず、AISが受信されているデータラインをパス監視部40から通知され、AISが受信されているデータラインに接続されていたSDHパスをバーチャルコンカチネーション信号から削除するように、連結処理部35に指示する。
【0056】
パス監視部40は、図2には無い機能であり、パス接続部33からのSDHパスを監視し、AISを検出する。パス監視部40は、パス接続部33からAISを受信しているデータラインがあれば、そのデータラインを帯域管理部36に通知する。
【0057】
図5のノードの動作について説明する。図6は、伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときのノード31の動作状態を示す図である。
【0058】
まず、図6のに示すようにSDHインタフェース31に接続された伝送路に障害が発生したとする。SDHインタフェース31は、伝送路の障害を検出し、それをプロテクション制御部34に通知する。
【0059】
プロテクション制御部34は、SDHインタフェース31から伝送路障害の通知を受けると、障害となったSDHパスに代えて、予備のSDHパスをパス監視部40に接続するように、パス接続部33に指示する。プロテクション制御部34の指示により、パス接続部33でプロテクションが実行されると、パスの接続は図6に示すようになる。これにより、予備のSDHパスは、バーチャルコンカチネーション信号29の構成要素として使用できなくなる。また、それまでSDHインタフェース32に接続されていたデータラインでは、パス監視部40に向けてAISが送信される。この処理はリングシステムにおいて、スケルチ処理としてよく知られている。
【0060】
パス監視部40は、AISの検出されたデータラインを帯域管理部36に通知する。帯域管理部36は、パス監視部40からの通知に基づき、AISが検出さえているSDHパスをバーチャルコンカチネーション信号39から削除するように、連結処理部35に指示する。これにより、バーチャルコンカチネーション信号39の伝送帯域が減少される。
【0061】
その結果、サービス可能なSDHパスのみを結合したバーチャルコンカチネーションが形成され、サービスが維持される。
【0062】
なお、伝送路障害の復旧がSDHインタフェース31で検出され、プロテクション制御部34に通知されると、プロテクション制御部34はパス接続を元に戻す(図5参照)。それにより、予備のSDHパスがバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用可能な状態となる。予備のSDHパスが使用可能な状態となると、AISが消えるので、パス監視部40からAISが消えた旨が帯域管理部36に通知される。帯域管理部36は、予備のSDHパスをバーチャルコンカチネーションの構成要素とするように(図5参照)、連結処理部35に指示する。これにより、バーチャルコンカチネーション信号39の伝送帯域が元に戻る。
【0063】
なお、ここでは、現用の伝送路の障害によるプロテクションの実行により、予備のSDHパスが現用のSDHパスの代わりに使用され、現用のSDHパスと予備のSDHパスとを連結してバーチャルコンカチネーション信号の帯域を拡張することができなくなった場合を示した。その他に、予備の伝送路に障害が発生した場合も、予備のSDHパスがバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用できなくなる。また、オペレータが強制的に、SDHパスの切り替えを実行した場合や、予備のSDHパスを非運用状態にした場合にも、バーチャルコンカチネーション信号の帯域は動的に縮小される。つまり、予備のSDHパスは、障害がなく正常な状態で、かつプロテクション切り替えにより使用されておらず待機している状態のとき、バーチャルコンカチネーション信号39に組み込まれることができる。AIS挿入部41は、これら全ての場合に、パス監視部40に接続されなくなったSDHインタフェース31,32からのSDHパスの代わりにAISを送信する。
【0064】
本発明のさらに他の実施形態について説明する。
【0065】
本発明のさらに他の実施形態のネットワークシステムは、リングシステムでなく、リニアシステムである。図7は、本発明のさらに他の実施形態のネットワークシステムの構成を示すブロック図である。図7を参照すると、ネットワークシステム50は、2つのノード51を有している。全てのノード51は同じ構成である。
【0066】
図8は、図7に示されたノード51の構成を示すブロック図である。図8を参照すると、ノード51は、SDHインタフェース61,62、ライン選択部63、プロテクション制御部64、連結処理部65、帯域管理部66およびユーザインタフェース67を有している。
【0067】
SDHインタフェース61,62は、隣接する他のノードとのインタフェースであり、複数のSDHパスを含むSDHラインを他のノードとの間で伝送する。SDHインタフェース部61,62で受信されたSDHラインはライン選択部63に供給される。また、ライン選択部63からのSDHラインはSDHインタフェース61,62から送信される。
【0068】
また、SDHインタフェース61,62は、受信側の伝送路について、伝送路の状態およびSDHオーバヘッドの情報を監視している。そして、SDHインタフェース61,62は、各伝送路の状態と、プロテクションプロトコルに用いられるSDHオーバヘッド内の情報(以下、プロテクション情報と称す)とをプロテクション制御部64に送る。
【0069】
また、SDHインタフェース61,62は、プロテクション制御部64からプロテクション実行の通知を受けると、その旨をプロテクション情報として隣接する他のノードに通知する。
【0070】
ライン選択部63は、上位オペレーションシステム(不図示)からのライン設定情報に従って、SDHインタフェース61,62と連結処理部65とをSDHライン68の単位で接続する。また、ライン選択部63は、プロテクション制御部64からの指示に従って接続を変更する。
【0071】
プロテクション制御部64は、SDHインタフェース部61,62から受信した各伝送路の状態とプロテクション情報とから、プロテクションを実行するか否か判定する。プロテクション制御部64は、プロテクションを行うとき、ライン選択部63にプロテクションの実行(すなわち、接続の変更)を指示し、SDHインタフェース61,62および帯域管理部66にプロテクションの実行を通知する。ここで実行されるプロテクションは、例えば、リニアプロテクションである。リニアプロテクションは、対向する2つのノード間における現用から予備へのSDHライン単位での切り替え動作である。ここでは、1つの現用のSDHラインに対して1つの予備のSDHラインが設けられた、1+1の冗長構成であるとする。なお、本実施形態の冗長構成は、n個の現用ラインに対して1つの予備のSDHラインが設けられたn+1の構成であってもよく、さらにn+m(n≧m)の冗長構成であってもよい。
【0072】
連結処理部65は、帯域管理部66からの指示に従って、パス接続部63との間の複数のSDHライン68に含まれるSDHパスを連結し、ユーザインタフェース67との間のバーチャルコンカチネーション信号69を構成する。
【0073】
帯域管理部66は、プロテクション制御部64から通知された情報に基づいて、連結処理部65に対してSDHライン68に含まれるSDHラインの連結を指示する。これにより、バーチャルコンカチネーション信号69の伝送帯域が増減する。
【0074】
ユーザインタフェース67は、バーチャルコンカチネーション信号67をユーザ装置(不図示)と送受信する。
【0075】
本実施形態のノード51の動作について説明する。
【0076】
図8においてSDHインタフェース61に収容されているSDHラインが現用であり、SDHインタフェース62に収容されているSDHラインが予備であるとする。プロテクション制御における通常状態では、正常な現用のSDHラインが使用されており、予備のSDHラインは正常であるが未使用で待機している状態である。このとき、予備のSDHラインに含まれているSDHパスは、現用のSDHラインに含まれているSDHパスと共にバーチャルコンカチネーションにより連結されている。
【0077】
図9は、伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときのノード61の動作状態を示す図である。
【0078】
まず、図9に示すようにSDHインタフェース61に接続された伝送路に障害が発生したとする。SDHインタフェース61は、伝送路の障害を検出し、それをプロテクション制御部64に通知する。
【0079】
プロテクション制御部64は、SDHインタフェース61から伝送路障害の通知を受けると、障害となった伝送路のSDHラインに代えて、予備の伝送路のSDHラインを連結処理部65に接続するように、ライン選択部63に指示する。プロテクション制御部64の指示により、ライン選択部63でプロテクションが実行されると、ラインの接続は図9に示すようになる。これにより、予備のSDHラインは現用のSDHラインの代わりに使用されるので、正常かつ待機している状態ではなくなる。したがって、現用のSDHラインに含まれるSDHパスと、予備のSDHラインに含まれるSDHパスを連結して伝送帯域を拡張することはできなくなる。
【0080】
帯域管理部66は、プロテクション制御部64からプロテクション実行の通知を受けると、プロテクション実行により構成要素として使用できなくなったSDHパスを、バーチャルコンカチネーション信号69から削除するように、連結処理部65に指示する。これにより、バーチャルコンカチネーション信号69の伝送帯域が減少され、サービスが維持される。
【0081】
また、伝送路障害の復旧がSDHインタフェース61で検出され、プロテクション制御部64に通知されると、プロテクション制御部64はライン接続を元に戻す(図8参照)。それにより、予備のSDHラインに含まれるSDHパスがバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用可能な状態となる。予備のSDHラインが使用可能な状態となると、帯域管理部66は、予備のSDHラインに含まれるSDHパスをバーチャルコンカチネーションの構成要素とするように(図8参照)、連結処理部65に指示する。これにより、バーチャルコンカチネーション信号69の伝送帯域が元に戻る。
【0082】
【発明の効果】
本発明の伝送経路選択方法によれば、通常時には、予備パスをバーチャルコンカチネーションの構成要素として使用することにより伝送帯域を効率的に利用し、また、現用パスの障害などのときには、プロテクションを実行しさらにバーチャルコンカチネーションに利用可能なパスだけでバーチャルコンカチネーション信号を構成することにより障害に対する信頼性を確保するので、伝送帯域の効率的な利用とパスの信頼性を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態のノードの構成を示すブロック図である。
【図3】伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときのノードの各部の動作を示すシーケンス図である。
【図4】伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときの、図2のノードの動作状態を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態のノードの構成を示すブロック図である。
【図6】伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときの、図5のノードの動作状態を示す図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態のネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示されたノードの構成を示すブロック図である。
【図9】伝送路の障害によりプロテクションが実行されたときの、図8のノードの動作状態を示す図である。
【符号の説明】
10,50  ネットワークシステム
11,30,51  ノード
21,22,31,32,61,62  SDHインタフェース
23,33,63  パス接続部
24,34,64  プロテクション制御部
25,35,65  連結処理部
26,36,66  帯域管理部
27,37,67  ユーザインタフェース
28,38  SDHパス
29,39,69  バーチャルコンカチネーション信号
40  パス監視部
41  AIS挿入部
68  SDHライン
S1〜S3  ステップ

Claims (22)

  1. 複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において前記各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置における伝送経路設定方法であって、
    所定の設定に従って現用パスおよび予備パスを設定するステップと、
    前記プロテクション制御において前記予備パスが正常な待機状態であれば、前記現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号に該予備パスを組み込むステップと、
    前記プロテクション制御において前記予備パスが使用不可状態であれば、前記バーチャルコンカチネーション信号から該予備パスを削除するステップと、
    前記プロテクション制御において前記予備パスが使用状態であれば、該予備パスのみで前記バーチャルコンカチネーション信号を再構成するステップを有する伝送経路設定方法。
  2. 前記ネットワークはリングネットワークであり、前記プロテクション制御はリングプロテクションの制御である、請求項1記載の伝送経路設定方法。
  3. 複数のラインに含まれているパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のラインによる冗長構成において前記各ラインの状態に応じて使用するラインを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置における伝送経路設定方法であって、
    所定の設定に従って現用ラインおよび予備ラインを設定するステップと、
    前記プロテクション制御において前記予備ラインが正常な待機状態であれば、前記現用ラインに含まれるパスを含むバーチャルコンカチネーション信号に該予備ラインに含まれるパスを組み込むステップと、
    前記プロテクション制御において前記予備ラインが使用不可状態であれば、前記バーチャルコンカチネーション信号から該予備ラインに含まれるパスを削除するステップと、
    前記プロテクション制御において前記予備ラインが使用状態であれば、該予備ラインに含まれるパスのみで前記バーチャルコンカチネーション信号を再構成するステップを有する伝送経路設定方法。
  4. 前記プロテクション制御は、1+1のリニアプロテクションの制御である、請求項3記載の伝送経路設定方法。
  5. 複数の伝送経路による冗長構成の経路選択制御を有するネットワークを構成する伝送装置における伝送経路設定方法であって、
    所定の設定に従って現用の伝送経路と予備の伝送経路を設定するステップと、前記経路選択制御において前記予備の伝送経路が正常な待機状態であれば、前記予備の伝送経路を前記現用の伝送経路に連結するステップと、
    前記経路選択制御において前記予備の伝送経路が使用不可状態または使用状態であれば、前記現用の伝送経路と前記予備の伝送経路の連結を解除するステップを有する伝送経路設定方法。
  6. 複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において前記各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置であって、
    所定の現用パスおよび予備パスに対して前記プロテクション制御を実行し、いずれか一方のパスを選択して使用するプロテクション制御部と、
    前記プロテクション制御部から前記現用パスおよび前記予備パスの状態を受信し、前記予備パスが正常な待機状態であれば、前記現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号に該予備パスを組み込み、前記予備パスが使用不可状態または使用状態であれば、前記プロテクション制御部で選択されたパスのみで前記バーチャルコンカチネーション信号を再構成する帯域管理部を有する伝送装置。
  7. 複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において前記各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置であって、
    所定の現用パスおよび予備パスに対して前記プロテクション制御を実行し、いずれか一方のパスを選択して使用するプロテクション制御部と、
    前記プロテクション制御部によって前記予備パスが選択され前記現用パスの代わりに使用されたとき、または前記予備パスが使用不可状態となったとき、前記予備パスに代えてアラーム表示信号を挿入するアラーム表示信号挿入部と、
    前記アラーム表示信号が挿入されたパスを検出するパス監視部と、
    前記パス監視部において前記アラーム表示信号が検出されなければ、前記現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号に前記予備パスを組み込み、前記アラーム表示信号が検出されれば、前記アラーム表示信号が検出されたパスを前記バーチャルコンカチネーション信号から削除する帯域管理部を有する伝送装置。
  8. 前記現用パスおよび前記予備パスを入力として前記プロテクション制御部からの制御に従ってパスの接続を切り替えるパス接続部と、
    前記帯域管理部からの指示に従って前記バーチャルコンカチネーション信号を構成する連結処理部とをさらに有する請求項6または7記載の伝送装置。
  9. 前記現用パスまたは前記予備パスを含むラインを収容し、前記パス接続部に接続する少なくとも1つの第1のインタフェースをさらに有する、請求項8記載の伝送装置。
  10. 前記連結処理部により構成されたバーチャルコンカチネーション信号をユーザ装置との間で送受信する第2のインタフェースをさらに有する、請求項8または9記載の伝送装置。
  11. 前記ネットワークはリングネットワークであり、前記プロテクション制御はリングプロテクションの制御である、請求項6〜11のいずれか1項に記載の伝送装置。
  12. 複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のラインによる冗長構成において前記各ラインの状態に応じて使用するラインを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークを構成する伝送装置であって、
    所定の現用ラインおよび予備ラインに対して前記プロテクション制御を実行し、いずれか一方のラインを選択して使用するプロテクション制御部と、
    前記プロテクション制御部から前記現用ラインおよび前記予備ラインの状態を受信し、前記予備ラインが正常な待機状態であれば、前記現用ラインに含まれるパスを含むバーチャルコンカチネーション信号に該予備ラインに含まれるパスを組み込み、前記予備ラインが使用不可状態または使用状態であれば、前記プロテクション制御部で選択されたパスのみで前記バーチャルコンカチネーション信号を再構成する帯域管理部を有する伝送装置。
  13. 前記現用ラインおよび前記予備ラインを入力として前記プロテクション制御部からの制御に従ってラインの接続を切り替えるライン接続部と、
    前記帯域管理部からの指示に従って前記バーチャルコンカチネーション信号を構成する連結処理部とをさらに有する請求項12記載の伝送装置。
  14. 前記現用ラインまたは前記予備ラインをそれぞれ収容し、前記ライン接続部に接続する複数の第1のインタフェースをさらに有する、請求項13記載の伝送装置。
  15. 前記連結処理部により構成されたバーチャルコンカチネーション信号をユーザ装置との間で送受信する第2のインタフェースをさらに有する、請求項13または14記載の伝送装置。
  16. 前記プロテクション制御は、リニアプロテクションの制御である、請求項16記載の伝送装置。
  17. 複数の伝送経路による冗長構成の経路を選択する機能を有するネットワークを構成する伝送装置であって、
    所定の現用伝送経路および予備伝送経路から使用する経路を選択する経路選択部と、
    前記予備伝送経路が正常状態でかつ前記経路選択部により選択されていなければ、前記予備伝送経路を前記現用伝送経路と連結し、前記予備伝送経路が前記経路選択部により選択されているかまたは使用不可状態であれば、前記現用伝送経路と前記予備伝送経路の連結を解除する帯域管理部を有する伝送装置。
  18. 複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のパスによる冗長構成において前記各パスの状態に応じて使用するパスを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークシステムであって、
    所定の現用パスおよび予備パスに対して前記プロテクション制御を実行していずれか一方のパスを選択し、前記プロテクション制御において前記予備パスが正常な待機状態であれば、前記バーチャルコンカチネーション処理において前記現用パスを含むバーチャルコンカチネーション信号に該予備パスを組み込み、前記予備パスが使用不可状態または使用状態であれば、前記プロテクション制御により選択されたパスのみで前記バーチャルコンカチネーション信号を再構成する複数の伝送装置と、
    前記伝送装置間を接続し、前記現用パスまたは前記予備パスを収容する複数の伝送路を有するネットワークシステム。
  19. 前記ネットワークはリングネットワークであり、前記プロテクション制御はリングプロテクションの制御である、請求項18記載のネットワークシステム。
  20. 複数のパスを連結して1つの伝送帯域を構成するバーチャルコンカチネーション処理と、複数のラインによる冗長構成において前記各ラインの状態に応じて使用するラインを選択するプロテクション制御とが適用されたネットワークシステムであって、
    所定の現用ラインおよび予備ラインに対して前記プロテクション制御を実行していずれか一方のラインを選択し、前記予備ラインが正常な待機状態であれば、前記現用ラインに含まれるパスを含むバーチャルコンカチネーション信号に該予備ラインに含まれるパスを組み込み、前記予備ラインが使用不可状態または使用状態であれば、前記プロテクション制御により選択されたラインに含まれるパスのみで前記バーチャルコンカチネーション信号を再構成する伝送装置と、
    前記伝送装置間を接続し、前記現用ラインまたは前記予備ラインを収容する複数の伝送路を有するネットワークシステム。
  21. 前記プロテクション制御は、リニアプロテクションの制御である、請求項20記載のネットワークシステム。
  22. 伝送路によって相互に接続された複数の伝送装置を有するネットワークシステムにおいて、
    前記伝送装置が請求項6〜17のいずれか1項に記載された伝送装置であることを特徴とするネットワークシステム。
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