JP2004031668A - 基板処理装置、基板処理システム、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダイヤフラムバルブ10の開閉における駆動速度を設定するための設定値が、オペレータによって操作パネルCPから入力されると、入力された設定値にしたがった信号が操作パネルCPから入出力I/F80を介して開閉制御部62に入力される。そして、開閉制御部62が、記憶部70に記憶される予め設定された速度調節データベースと、操作パネルCPに入力された設定値とに基づいて制御弁50a,50bの開閉状態を自動的に制御することによって、エア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整し、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を調節する。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板など(以下、単に「基板」と称する)に対するフォトレジスト(以下、単に「レジスト」と称する)などの処理液の供給、および洗浄処理などの所定の処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体や液晶ディスプレイなどの製品は、基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、層間絶縁膜の形成、熱処理などの一連の諸処理を施すことにより製造されている。従来よりこれらの諸処理は、塗布処理ユニットや熱処理ユニットなどの複数の処理ユニットを組み込んだ基板処理装置において行われる。基板処理装置内の搬送ロボットによって複数の処理ユニット間で基板を所定の順序に従って搬送し、各処理ユニットにて基板にそれぞれ処理を行うことにより一連の基板処理が進行するのである。
【0003】
処理ユニットのうち基板に処理液を供給するユニット、例えば基板にレジストを吐出する塗布処理ユニットにおいては、レジストの吐出を開始および停止するためのバルブとして一般にテフロン(登録商標)のダイヤフラムバルブを使用している。これはダイヤフラムバルブであれば他のバルブを使用するよりも摺動による発塵が生じにくく、基板に供給する処理液を扱うのに適しているからである。
【0004】
上記ダイヤフラムバルブでは、エアシリンダの駆動により、ダイヤフラムが弁座に押しつけられたり弁座から離間したりすることによってバルブの開閉を行い、レジスト吐出の開始および停止を行う。
【0005】
ところで、基板に対するレジストの塗布においては、塗布欠陥を発生させないために、レジストの吐出の開始および停止におけるレジストの吐出量の厳密な調節が要求される。したがって、エアシリンダに対して流入および流出するエアの単位時間当たりの流量を調整することにより、ダイヤフラムバルブの開閉におけるバルブの駆動速度(以下、単に「バルブ駆動速度」と称す)を厳密に調節する必要性がある。このため、従来では、エアシリンダに接続された配管内に設けられた速度制御弁を手動で微調整することによって、配管内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調整し、バルブ駆動速度を調節していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したバルブ駆動速度の最適な設定は極めて微妙なもので、装置の立ち上げ時や、使用されるレジストの粘度の変更時などバルブ駆動速度の変更が必要となるたびに、速度制御弁を手動で微調整することによるバルブ駆動速度の調節作業に多大な時間を要するといった問題が生じていた。
【0007】
また、このような問題は、バルブ駆動速度の調節作業のみに限られず、基板を洗浄する回転式基板洗浄装置における基板を洗浄するためのブラシや、洗浄液を吐出するノズルを上下駆動させるためのエアシリンダの駆動速度を厳密に調節する作業など、基板処理装置において配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される各種駆動部分の駆動速度の調節作業一般に共通する。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される駆動部分について、そのような駆動速度の調節作業を簡略化することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される駆動手段と、前記駆動速度を設定するための設定値にしたがって外部から入力される信号に基づいて前記単位時間当たりの流量を調整する流量調整手段とを備えることを特徴とする基板処理装置である。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記設定値と前記流量調整手段の状態とを関連付けた速度調節データを記憶する記憶手段と、前記速度調節データに基づいて前記流量調整手段の状態を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記設定値と前記流量調整手段の状態とを関連付けた速度調節データが入力される入力手段と、前記速度調節データに基づいて前記流量調整手段の状態を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記駆動手段の駆動状況を検出する検出手段と、前記駆動状況に基づいて前記駆動速度が前記設定値に基づく値と一致するように前記流量調整手段の状態を調整する状態調整手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の基板処理装置であって、前記駆動状況と前記流量調整手段の状態とを関連付けた状態調整データを生成するデータ生成手段をさらに備え、前記状態調整手段が、前記状態調整データに基づいて前記流量調整手段の状態を調整することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記駆動手段が、基板に対して吐出される液体の吐出量を調節することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7の発明は、基板処理装置に含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記基板処理装置を、請求項1から請求項6のいずれかに記載の基板処理装置として機能させるプログラムである。
【0016】
また、請求項8の発明は、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段によって前記単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される駆動手段とを有する基板処理装置と、前記基板処理装置に対して前記駆動速度を設定するための設定値にしたがって信号を出力する出力装置とを備え、前記流量調整手段が、前記信号に基づいて前記単位時間当たりの流量を調整することを特徴とする基板処理システムである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
<1.第1実施形態>
<1−1.基板処理装置の全体構成および処理手順>
図1は、本発明に係る基板処理装置1の全体構成を示す平面図である。なお、図1および以降の各図にはそれらの方向関係を明確にするため必要に応じてZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。
【0019】
この基板処理装置1は、基板にレジスト塗布処理や現像処理を行う装置であって、基板の搬出入を行うインデクサIDと、基板に処理を行う複数の処理ユニットからなる第1処理部群PG1,第2処理部群PG2と、図示を省略する露光装置(ステッパ)との基板の受け渡しを行うインターフェイスIFと、搬送ロボットTRとを備えている。
【0020】
インデクサIDは、複数枚の基板を収納可能なキャリア(図示省略)を載置するとともに移載ロボットを備え、未処理基板を当該キャリアから搬送ロボットTRに払い出すとともに処理済基板を搬送ロボットTRから受け取ってキャリアに格納する。なお、キャリアの形態としては、収納基板を外気に曝すOC(open casette)であっても良いし、基板を密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)や、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドであっても良い。本実施形態では、キャリアに25枚の基板を収納しているものとする。
【0021】
インターフェイスIFは、搬送ロボットTRからレジスト塗布処理済の基板を受け取って図外の露光装置に渡すとともに、該露光装置から露光済の基板を受け取って搬送ロボットTRに渡す機能を有する。また、インターフェイスIFは、露光装置との受け渡しタイミングの調整を行うべく、露光前後の基板を一時的にストックするバッファ機能を有し、図示を省略しているが、搬送ロボットTRとの間で基板を受け渡すロボットと、基板を載置するバッファカセットとを備えている。
【0022】
基板処理装置1は、基板に処理を行うための複数の処理ユニット(処理部)を備えており、そのうちの一部が第1処理部群PG1を構成し、残部が第2処理部群PG2を構成する。図2は、第1処理部群PG1および第2処理部群PG2の構成を示す図である。第1処理部群PG1は、液処理ユニットたる塗布処理ユニットSC1,SC2(レジスト塗布処理部)の上方に複数の熱処理ユニットを配置して構成されている。なお、図2においては、図示の便宜上処理ユニットを平面的に配置しているが、実際にはこれらは高さ方向(Z軸方向)に積層されているものである。
【0023】
塗布処理ユニットSC1,SC2は、基板主面にフォトレジストを供給し、基板を回転させることによって均一なレジスト塗布を行う、いわゆるスピンコータである。塗布処理ユニットSC1,SC2における基板に対するレジストの塗布においては、本発明の特徴であるレジストの吐出量を厳密に調節するダイヤフラムバルブの開閉速度の調節機構が組み込まれているのであるが、これについては後述する。
【0024】
塗布処理ユニットSC1,SC2の上方には3段に積層された熱処理ユニットが3列設けられている。すなわち、下から順に冷却ユニットCP1、密着強化ユニットAH(密着強化処理部)、加熱ユニットHP1が積層された列と、冷却ユニットCP2、加熱ユニットHP2、加熱ユニットHP3が積層された列と、冷却ユニットCP3、加熱ユニットHP4、加熱ユニットHP5が積層された列とが設けられている。
【0025】
同様に、第2処理部群PG2は、液処理ユニットたる現像処理ユニットSD1,SD2の上方に複数の熱処理ユニットを配置して構成されている。現像処理ユニットSD1,SD2は、露光後の基板上に現像液を供給することによって現像処理を行う、いわゆるスピンデベロッパである。現像処理ユニットSD1,SD2の上方には3段に積層された熱処理ユニットが3列設けられている。すなわち、下から順に冷却ユニットCP4、露光後ベークユニットPEB、加熱ユニットHP6が積層された列と、冷却ユニットCP5、加熱ユニットHP7、加熱ユニットHP8が積層された列と、冷却ユニットCP6、加熱ユニットHP9、加熱ユニットHP10が積層された列とが設けられている。
【0026】
加熱ユニットHP1〜HP10は、基板を加熱して所定の温度にまで昇温する、いわゆるホットプレートである。また、密着強化ユニットAHおよび露光後ベークユニットPEBもそれぞれレジスト塗布処理前および露光直後に基板を加熱する加熱ユニットである。冷却ユニットCP1〜CP6は、基板を冷却して所定の温度にまで降温するとともに、基板を当該所定の温度に維持する、いわゆるクールプレートである。
【0027】
本明細書においては、これら基板の温度調整を行う処理ユニット(加熱ユニットおよび冷却ユニット)を熱処理ユニットと称する。また、塗布処理ユニットSC1,SC2および現像処理ユニットSD1,SD2の如き基板に処理液を供給して所定の処理を行う処理ユニットを液処理ユニットと称する。そして、液処理ユニットおよび熱処理ユニットを総称して処理ユニットとする。
【0028】
なお、熱処理ユニットの直下には、液処理ユニット側に温湿度の管理されたクリーンエアのダウンフローを形成するフィルタファンユニットFFUが設けられている。また、図示を省略しているが、搬送ロボットTRが配置された上方の位置にも、搬送空間に向けてクリーンエアのダウンフローを形成するフィルタファンユニットが設けられている。
【0029】
また、基板処理装置1の内部にはコントローラCRが設けられ、また、基板処理装置1の外面には記録メディアを着装可能な着装部DIおよび操作パネルCPが設けられている。そして、コントローラCRは操作パネルCPと電気的に接続されており、操作パネルCPはオペレータによる入力操作に基づく各種信号などをコントローラCRに送信することができる。また、コントローラCRは着装部DIとも電気的に接続され、相互に各種データの送受信を行うことができる。
【0030】
コントローラCRは、メモリ、CPU、記憶部などから構成されている。コントローラCRは、記憶部内に格納される所定の処理プログラムにしたがって搬送ロボットTRの搬送動作を制御するとともに、記憶部に記憶される各種データを参照しつつ、各処理ユニットに指示を与えて各種処理動作を統括制御する。また、コントローラCRは、操作パネルCPから入力される各種信号に基づいて各処理ユニットに指示を与えて駆動部分の駆動速度などの条件の変更や設定などを行う。
【0031】
操作パネルCPは、ディスプレイ部を有し、そのディスプレイ部の表示面には透明なタッチパネルが装着されており、画面のガイドにしたがって、オペレータが画面の表面に触れることによって、駆動部分の駆動速度を設定するための設定値などといった各種条件を入力することができる。なお、ここで言う駆動部分には後述するダイヤフラムバルブなどがある。
【0032】
着装部DIは、記録メディアである光ディスクやメモリカードを着装可能なドライブであり、ここでは、着装部DIに着装される記録メディアに記録される処理プログラムや各種データをコントローラCRの記憶部内に取り込むことができる。
【0033】
図3は、搬送ロボットTRの外観斜視図である。搬送ロボットTRは、伸縮体40の上部に搬送アーム31a,31bを備えたアームステージ35を設けるとともに、伸縮体40によってテレスコピック型の多段入れ子構造を実現している。
【0034】
伸縮体40は、上から順に4つの分割体40a,40b,40c,40dによって構成されている。分割体40aは分割体40bに収容可能であり、分割体40bは分割体40cに収容可能であり、分割体40cは分割体40dに収容可能である。そして、分割体40a〜40dを順次に収納していくことによって伸縮体40は収縮し、逆に分割体40a〜40dを順次に引き出していくことによって伸縮体40は伸張する。すなわち、伸縮体40の収縮時においては、分割体40aが分割体40bに収容され、分割体40bが分割体40cに収容され、分割体40cが分割体40dに収容される。一方、伸縮体40の伸張時においては、分割体40aが分割体40bから引き出され、分割体40bが分割体40cから引き出され、分割体40cが分割体40dから引き出される。
【0035】
伸縮体40の伸縮動作は、その内部に設けられた伸縮昇降機構によって実現される。伸縮昇降機構としては、例えば、ベルトとローラとを複数組み合わせたものをモータによって駆動する機構を採用することができる。搬送ロボットTRは、このような伸縮昇降機構によって搬送アーム31a,31bの昇降動作を行うことができる。
【0036】
また、搬送ロボットTRは、搬送アーム31a,31bの水平進退移動および回転動作を行うこともできる。具体的には、分割体40aの上部にアームステージ35が設けられており、そのアームステージ35によって搬送アーム31a,31bの水平進退移動および回転動作を行う。すなわち、アームステージ35が搬送アーム31a,31bのそれぞれのアームセグメントを屈伸させることにより搬送アーム31a,31bが水平進退移動を行い、アームステージ35自体が伸縮体40に対して回転動作を行うことにより搬送アーム31a,31bが回転動作を行う。
【0037】
従って、搬送ロボットTRは、搬送アーム31a,31bを高さ方向に昇降動作させること、回転動作させることおよび水平方向に進退移動させることができる。つまり、搬送ロボットTRは、搬送アーム31a,31bを3次元的に移動させることができる。そして、基板Wを保持した搬送アーム31a,31bが3次元的に移動して複数の処理ユニットとの間で基板Wの受け渡しを行うことによりそれら複数の処理ユニットに対して基板Wを搬送して当該基板Wに種々の処理を行わせることができる。
【0038】
次に、上記の基板処理装置1における基板処理の手順について簡単に説明する。図4は、基板処理装置1における基板処理の手順の一例を示す図である。まず、インデクサIDから搬送ロボットTRに払い出された未処理の基板Wは、密着強化ユニットAHに搬入される。密着強化ユニットAHは、基板Wに加熱処理を行って基板Wとレジストとの密着性を向上させる密着強化処理部であり、より正確には加熱した状態の基板Wにベーパ状にしたHMDS(Hexa Methyl Di Silazan)を吹き付けることによって密着性を強化する。次に、搬送ロボットTRは、密着強化処理の終了した基板Wを密着強化ユニットAHから冷却ユニットCP1に搬送する。冷却ユニットCP1は、密着強化ユニットAHにて加熱処理が行われた基板Wの冷却処理を行うクールプレートである。
【0039】
冷却処理の終了した基板Wは、搬送ロボットTRによって冷却ユニットCP1から塗布処理ユニットSC1へと搬送される。塗布処理ユニットSC1は、基板Wの主面にレジストを供給し、基板を回転させてレジスト塗布処理を行う。供給されたレジストは遠心力によって基板Wの主面全体に拡がり、レジスト膜を形成する。
【0040】
次に、レジスト塗布処理の終了した基板Wは、搬送ロボットTRによって塗布処理ユニットSC1から加熱ユニットHP1へと搬送される。加熱ユニットHP1は、塗布処理ユニットSC1にてレジスト塗布が行われた基板Wの加熱処理を行うホットプレートである。この加熱処理は「プリベーク」と称される熱処理であり、基板Wに塗布されたレジスト中の余分な溶媒成分を蒸発させ、レジストと基板Wとの密着性を強固にして安定した感度のレジスト膜を形成する処理である。
【0041】
プリベークの終了した基板Wは、搬送ロボットTRによって加熱ユニットHP1から冷却ユニットCP2へと搬送される。冷却ユニットCP2は、プリベーク後の基板Wの冷却処理を行う。
【0042】
冷却処理終了後、搬送ロボットTRは、冷却ユニットCP2からインターフェイスIFに基板Wを搬送する。インターフェイスIFは、搬送ロボットTRから受け取ったレジスト膜が形成された基板Wを露光装置(ステッパ)に渡す。露光装置はその基板Wに露光処理を行う。露光処理後の基板Wは露光装置から再びインターフェイスIFに戻される。
【0043】
インターフェイスIFに戻された基板Wは、搬送ロボットTRによって露光後ベークユニットPEBに搬送される。露光後ベークユニットPEBは、光化学反応によって生じた生成物をレジスト膜内で均一に拡散させる熱処理(露光後ベーク)を行う。この熱処理によって露光部と未露光部との境界におけるレジストの波打ちが解消され、良好なパターンが形成される。
【0044】
露光後ベークの終了した基板Wは、搬送ロボットTRによって露光後ベークユニットPEBから冷却ユニットCP3へと搬送される。冷却ユニットCP3は、露光後ベーク後の基板Wの冷却処理を行う。その後、基板Wは搬送ロボットTRによって冷却ユニットCP3から現像処理ユニットSD1へと搬送される。現像処理ユニットSD1は、露光後の基板Wの現像処理を行う。
【0045】
現像後の基板Wは、搬送ロボットTRによって現像処理ユニットSD1から加熱ユニットHP2へと搬送される。加熱ユニットHP2は、現像後の基板Wの加熱を行う。さらにその後、基板Wは搬送ロボットTRによって加熱ユニットHP2から冷却ユニットCP4へと搬送され、冷却される。
【0046】
冷却ユニットCP4にて冷却された基板Wは、搬送ロボットTRによってインデクサIDに戻され、キャリアに収納される。
【0047】
以上のように、図4に示した手順にしたがって搬送ロボットTRが基板Wを搬送することにより、レジスト塗布処理、現像処理およびそれらに付随する熱処理からなる一連の処理が基板Wに行われる。なお、図4において塗布処理ユニットSC1の代わりに、それと同などの機能を有する塗布処理ユニットSC2を使用するようにしても良いし、塗布処理ユニットSC1または塗布処理ユニットSC2のいずれか空いている方に基板Wを搬入するといういわゆる並列処理を行うようにしても良い。このことは、現像処理ユニットSD1、加熱ユニットHP1、冷却ユニットCP1などの同等の機能を有する他の処理ユニットが存在するものについて同様である。
【0048】
以上、基板処理装置1の全体構成および基板処理装置1における処理手順の概略について説明したが、次に基板処理装置1に備えられた塗布処理ユニットSC1についてさらに説明を続ける。なお、以下は塗布処理ユニットSC1についての説明であるが、塗布処理ユニットSC2についても同様である。
【0049】
<1−2.塗布処理ユニット>
<1−2−1.塗布処理ユニットの要部構成>
図5は、塗布処理ユニットSC1の要部構成を示す図である。基板Wはスピンチャック41によって略水平姿勢に保持されている。スピンチャック41は、基板Wの裏面を真空吸着することによって基板Wを保持するいわゆるバキュームチャックである。なお、スピンチャック41には、基板Wの端縁部を機械的に把持するいわゆるメカチャックを採用するようにしても良い。
【0050】
スピンチャック41の下面側中央部には図示を省略するモータのモータ軸42が垂設されている。当該モータが駆動してモータ軸42を正または逆方向に回転させることにより、スピンチャック41およびそれに保持された基板Wも水平面内にて回転する。
【0051】
塗布処理ユニットSC1にはレジスト塗布処理時に回転する基板Wから飛散するレジストを受け止めて回収するカップ43が設けられている。カップ43はスピンチャック41に対して相対的に昇降自在とされており、基板Wにレジスト塗布処理を行うときには図5に示す如くスピンチャック41に保持された基板Wの周囲にカップ43が位置する。この状態においては、回転する基板Wから飛散するレジストがカップ43の内壁面によって受け止められ、下方の排出口(図示省略)へと導かれる。また、搬送ロボットTRが塗布処理ユニットSC1に対して基板Wの搬出入を行うときには、カップ43の上端よりもスピンチャック41が突き出た状態となる。
【0052】
レジスト塗布処理時には、スピンチャック41に保持した基板Wを回転させつつ吐出ノズル45から基板Wにレジストを吐出する。吐出ノズル45は、レジスト配管20を介してレジスト供給源たるレジストポンプ30と連通接続されている。レジストポンプ30と吐出ノズル45とを連通するレジスト配管20には、フィルター37およびダイヤフラムバルブ10が設けられている。レジストポンプ30は、レジスト瓶36に貯留されているレジストを吸い上げてレジスト配管20に送り出す。レジスト配管20に送り出されたレジストはフィルター37を通過して浄化される。ダイヤフラムバルブ10が開放されているときには、浄化されたレジストがさらにダイヤフラムバルブ10を通過して吐出ノズル45に導かれ、吐出ノズル45から回転する基板Wに向けて吐出される。
【0053】
また、ダイヤフラムバルブ10にはエア配管47が連通接続されている。エア配管47は、供給管47aとリーク管47bとの2つに分岐されている。供給管47aには、エアポンプ46、電磁弁48が設けられ、さらに、ダイヤフラムバルブ10側には制御弁50aが設けられている。リーク管47bには、リークバルブ49が設けられ、さらに、ダイヤフラムバルブ10側には制御弁50bが設けられている。
【0054】
ダイヤフラムバルブ10の構成などについては後述するが、ダイヤフラムバルブ10にはエアが出入りすることによって駆動するピストンなどから構成されるエアシリンダを有しており、リークバルブ49を閉鎖して電磁弁48を開放することによりエア配管47からダイヤフラムバルブ10にエアを供給してダイヤフラムバルブ10を開放することができる。また、リークバルブ49を開放して電磁弁48を閉鎖することによりエア配管47を介してダイヤフラムバルブ10からエアをリークしてダイヤフラムバルブ10を閉鎖することができる。
【0055】
このとき、制御弁50a,50bがエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調整することによってダイヤフラムバルブ10の開閉における駆動速度(以下、「バルブ駆動速度」と称す)を調節することができる。したがって、ダイヤフラムバルブ10がエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調整することによってバルブ駆動速度が調節される駆動手段として機能する。また、ダイヤフラムバルブ10は、バルブ駆動速度が調節されることによって、吐出ノズル45から基板Wに対して吐出されるレジストの吐出開始および吐出停止におけるレジストの吐出量を調節する。つまり、ダイヤフラムバルブ10が基板Wに対して吐出されるレジストの吐出量を調節する。
【0056】
なお、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1では、制御弁50a,50bとして、外部から入力される信号に基づいて弁の開閉状態を自動的に変化させることができるリモートコントロール可能な制御弁が用いられており、装置の立ち上げ時や、使用されるレジストの粘度の変更時などバルブ駆動速度の変更が必要となる場合に、制御弁50a,50bの開閉状態を制御することによって、バルブ駆動速度を調節する。
【0057】
以下、リモートコントロール可能な制御弁の構造ならびに動作原理について説明する。
【0058】
<1−2−2.制御弁の構造および動作原理>
図6は、基板処理装置1の制御弁50aとして用いられているリモートコントロール可能な制御弁の構造および動作について説明する図である。なお、制御弁50aと制御弁50bの構造および動作は同様であるため、ここでは、制御弁50aの構造および動作を例にとって説明する。
【0059】
制御弁50aは、供給管47aの経路中に設けられており、主に弁箱部50VB、アクチュエーター部50A、ヨーク部50Y、および弁体50Nから構成され、弁箱部50VBとアクチュエーター部50Aとはヨーク部50Yによって繋げられて固定されている。
【0060】
ヨーク部50Yは、2本の柱状の部材50YAなどからなる上部と、上下方向に貫通した穴部50Yhを有する筒状の支持部50YBなどからなる下部とを備えて構成される。また、穴部50Yhは上側が上側穴部50Yhu、下側が下側穴部50Yhdで構成され、上側穴部50YhuはXY断面が四角形であり、下側穴部50YhdはXY断面が真円である。
【0061】
アクチュエーター部50Aは、主にパルスモータ50PMから構成され、そのパルスモータ50PMにはエンコーダ50ECが設けられている。
【0062】
エンコーダ50ECは、コントローラCRと電気的に接続されており、パルスモータ50PMは、コントローラCRからエンコーダ50ECに入力される制御信号にしたがって作動する。また、エンコーダ50ECはパルスモータ50PMの回転を検出することができ、コントローラCRではエンコーダ50ECから伝達された信号を確認しつつ、パルスモータ50PMの回転を制御する。したがって、コントローラCRでは、パルスモータ50PMを回転させるための制御信号を管理することでパルスモータ50PMがどの程度回転したかを管理することができる。
【0063】
また、パルスモータ50PMは、下部にボールネジ部50PSを有するモータ軸50Pを備えており、ボールネジ部50PSは駆動変換部50CHと螺合している。駆動変換部50CHはXY断面が四角形であり、支持部50YBの上側穴部50Yhuとほぼ隙間なく接している。そして、パルスモータ50PMによってモータ軸50Pを回転させると、駆動変換部50CHは回転せずに上下方向に移動する。つまり、駆動変換部50CHは、パルスモータ50PMによる回転駆動を上下方向の駆動に変換する。
【0064】
弁体50Nは、駆動変換部50CHの下部に固設されており、XY断面が真円である円柱状の弁体本体部50Nbと、下向きに凸となるように弁体本体部50Nbの下部に設けられるニードル部50Nnとを備えて構成される。そして、弁体本体部50Nbは支持部50YBの下側穴部50Yhdに対して摺動自在ではあるものの、弁体本体部50Nbと下側穴部50Yhdとの接触部分は完全にシールされており、弁体本体部50Nbと支持部50YBとの間からエアが漏れ出ることはない。
【0065】
弁箱部50VBは、その上部に弁箱部50VB、支持部50YB、および弁体50Nによって囲まれたエアが出入りするエア出入室BSを備えており、エア出入室BSの底部にはリング状の弁座BAが設けられている。そして、弁座BAの内側に弁体50Nのニードル部50Nnが嵌合するように構成され、弁体50Nが上下に移動することによって、弁座BAとニードル部50Nnとの間に生じる隙間を種々調整することができる。
【0066】
また、弁箱部50VBの側面には上流側供給管47aAおよび下流側供給管47aBが接続されており、上流側供給管47aA、弁箱部50VB、下流側供給管47aBが直列に連結されている。従って、弁箱部50VBは、エアが流入する1つの流入口IGと該エアが流出する1つの流出口OGとを有する。なお、上流側供給管47aAおよび下流側供給管47aBは、そのまま供給管47aの一部をも構成している。
【0067】
また、弁箱部50VBは、流入口IGからエア出入室BSの底部に設けられた弁座BAの内側に通じるエア流入路IF、およびエア出入室BSの側面部から流出口OGに通じるエア流出路OFを有している。そして、上流側供給管47aAはエアポンプ46に(厳密には電磁弁48に)接続されている。よって、エアポンプ46から送り出されたエアは上流側供給管47aAから矢印AR51に示すように流入口IG、エア流入路IFを介してエア出入室BSに流れ込む。一方、エア出入室BSに流れ込んだエアはエア流出路OF、流出口OGを介して矢印AR52に示すように下流側供給管47aB内に流出し、さらにエア配管47を介してダイヤフラムバルブ10に供給される。
【0068】
以上のような制御弁50aの構成において、コントローラCRから送信される制御信号に基づいてパルスモータ50PMがモータ軸50Pを回転させることによって、弁体50Nを上下に駆動させ、弁体50Nのニードル部50Nnと弁座BAとの間に生じる隙間(一般的に表現すれば流路断面積)を調整することができるため、上流側供給管47aAから制御弁50aにエアが流れ込む際に、制御弁50aから下流側供給管47aBに流出するエアの流量を調整することができる。そして、コントローラCRでは、パルスモータ50PMを回転させるための制御信号を管理することでパルスモータ50PMがどの程度回転したかを管理することができるため、制御弁50aの開閉状態を開閉制御値としてコントローラCRで管理することができる。
【0069】
基板処理装置1では、コントローラCRからダイヤフラムバルブ10のがバルブ駆動速度を設定するための設定値にしたがった信号が制御弁50a,50bに入力される。そして、コントローラCRから入力される信号に基づいて、制御弁50a,50bがエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整する。つまり、制御弁50a,50bがバルブ駆動速度を設定するための設定値にしたがって外部から入力される信号に基づいてエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整する流量調整手段として機能する。
【0070】
その結果、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を調節するために、速度制御弁の開閉状態を手動で微妙に調整しつつ、エア配管内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調節するといった長時間を要する困難な作業を簡略化することができる。なお、制御弁50a,50bの開閉状態の制御についてはさらに後述する。
【0071】
次に、コントローラCRを中心とした塗布処理ユニットSC1の制御機能について詳述する。
【0072】
<1−2−3.塗布処理ユニットの制御機能>
コントローラCRにはCPU60、記憶部70、およびコントローラCRと周辺各部とを接続する入出力I/F80が設けられている。
【0073】
CPU60にはポンプ制御部61、開閉制御部62、およびデータ生成部63が設けられている。ポンプ制御部61、開閉制御部62、およびデータ生成部63はいずれもCPU60が記憶部70に格納される所定の処理プログラムを実行することによって実現される。
【0074】
入出力I/F80は、着装部DIおよび操作パネルCPとCPU60との間でデータの送受信をコントロールするためのインターフェースである。例えば、CPU60には、入出力I/F80を介して操作パネルCPで入力されるバルブ駆動速度を設定するための設定値が入力される。
【0075】
また、入出力I/F80は、ポンプ制御部61からレジストポンプ30への制御信号の送信をコントロールするとともに、開閉制御部62から電磁弁48、リークバルブ49、および制御弁50a,50bへの制御信号の送信をコントロールする。
【0076】
さらに、入出力I/F80は、後述するダイヤフラムバルブ10の駆動状況を検出するための検出部10Sから開閉制御部62への信号の受信をコントロールする。
【0077】
着装部DIは、上述したように、記録メディアである光ディスク91やメモリカード92を着装可能なドライブであり、着装部DIに着装される記録メディアに記録された処理プログラムや各種データを記憶部70に取り込むことができる。
【0078】
操作パネルCPは、上述したように、オペレータによって駆動部分の駆動速度を設定するための設定値などといった各種条件を入力することができ、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を設定するための設定値である駆動時間を入力することができる。
【0079】
記憶部70は、ハードディスクなどの不揮発性のメモリから構成され、塗布処理ユニットSC1の各種動作を制御するための所定の処理プログラム、データベースなどを格納するとともに、CPU60のデータ生成部63において生成される各種データを記憶する。なお、記憶部70に記憶されるデータベースには、設計段階などで予め設定されたダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を設定するための設定値と制御弁50a,50bの開閉状態を示す開閉制御値とを関連付けたデータベース(以下、「速度調節データベースDB1」と称す)が含まれている。つまり、記憶部70が、バルブ駆動速度を設定するための設定値と制御弁50a,50bの開閉状態とを関連付けた速度調節データを記憶する記憶手段として機能している。
【0080】
図7は、バルブ駆動速度と制御弁50aの開閉状態との関係を示すデータベースの一例を示す図である。なお、制御弁50bの開閉状態に関するデータベースについては制御弁50aに関するものとほぼ同様となるため、ここでは説明を省略する。
【0081】
図7に示すように、速度調節データベースDB1は、バルブ駆動速度を設定するための設定値である「駆動時間MP」と、制御弁50aの開閉状態を示す開閉制御値である「基準値SV」と、後述する「補正値AV」とが関連付けられたテーブルとなっている。「駆動時間MP」は、ダイヤフラムバルブ10の閉鎖状態から開放状態に至るまでの時間である。閉鎖状態から開放状態に至るまでのダイヤフラムバルブ10の駆動部分の駆動距離を一定とすると、駆動距離と駆動時間とが決まればバルブ駆動速度が一義的に求まるため、駆動時間は、バルブ駆動速度を間接的に表す。したがって、ここでは、駆動時間をバルブ駆動速度を設定するための設定値としている。
【0082】
速度調節データベースDB1に記述された「駆動時間MP」および「基準値SV」は、設計段階などで予め設定されたバルブ駆動速度を設定するための設定値、および制御弁50aの開閉状態を示す開閉制御値である基準値であるため、実際に基板処理装置1に組み込まれたダイヤフラムバルブ10については、駆動時間を調節すべく、速度調節データベースDB1の記述にしたがって制御弁50aの開閉状態を示す開閉制御値を基準値に設定しても、設定したい駆動時間とは誤差を生じる。
【0083】
そこで、基板処理装置1では、ダイヤフラムバルブ10の開閉における実際の駆動時間をモニタしつつ、実際の駆動時間と設定したい駆動時間とが一致するように制御弁50aの開閉状態を制御する。そして、誤差を補正するための「補正値AV」を求めて、速度調節データベースDB1に記述することとしている。なお、ここでは、速度調節データベースDB1に「補正値AV」を記述したものを状態調整データベースDB11とも呼ぶ。ダイヤフラムバルブ10における実際の駆動時間のモニタ、および「補正値AV」の求め方などについては、ダイヤフラムバルブ10の構造および動作を説明する際に説明する。
【0084】
<1−2−4.ダイヤフラムバルブの構造および動作>
図8および図9は、ダイヤフラムバルブ10の構造および動作を示す図である。図8は流路が開放されている状態であり、図9は流路が閉鎖されている状態である。
【0085】
ダイヤフラムバルブ10は、レジスト配管20の経路途中に設けられており、上流側配管20a、開閉室11、下流側配管20bを直列に連結して構成されている。従って、ダイヤフラムバルブ10は、レジストが流入する1つの流入口26と該レジストが流出する1つの流出口27とを有する。なお、上流側配管20aおよび下流側配管20bは、そのままレジスト配管20の一部をも構成している。
【0086】
上流側配管20aの端部は開閉室11の底部に連通接続されている。なお、上流側配管20aの他端部はレジストポンプ30に(厳密にはフィルター37に)接続されている。よって、レジストポンプ30から送り出されたレジストは上流側配管20a内の上流側流路25aを通過して開閉室11に流れ込む。
【0087】
開閉室11は中空の箱状部材であり、その内部にはピストン12と、バネ13と、隔壁14と、ダイヤフラム15、検出部10Sとが設けられている。ピストン12は、開閉室11の内部にて図面の縦方向に沿って摺動自在に構成されている。バネ13は、ピストン12の上面と開閉室11の上部内壁面との間に配置されている。
【0088】
隔壁14は開閉室11の内部を上下に仕切る平板状の部材であって、その中央部にはピストン12が貫通している。ピストン12は隔壁14に対して摺動自在ではあるものの、ピストン12と隔壁14との接触部分は完全にシールされており、エア配管47から開閉室11にエアが送り込まれたときにそのエアが隔壁14よりも下側(ダイヤフラム15側)に漏れることはない。なお、ここでは、開閉室11、ピストン12、バネ13、および隔壁14がエアシリンダを構成している。
【0089】
ダイヤフラム15の周縁部は開閉室11の内壁面に固設されている。ダイヤフラム15は、レジストに直接接触するためフッ化樹脂(例えばテフロン(登録商標))を用いて形成するのが好ましい。ダイヤフラム15の中央部はピストン12の下端部と固設されている。
【0090】
開閉室11の底部中央にはリング状の形状をした弁座16が設けられており、下流側配管20bは弁座16の内側に連通接続されている。下流側配管20bもレジスト配管20の一部であり、その他端部はそのまま吐出ノズル45に連通接続されている。
【0091】
検出部10Sは、開閉室11におけるピストン12の位置を検出するためのものであり、ピストン12が駆動して上下する際に上限と下限の位置にピストン12が駆動してきているかを検出する上限センサー10Saと下限センサー10Sbとを備えて構成される。上限センサー10Saおよび下限センサー10Sbは、例えば、非接触型のセンサーであり、ピストン12が接近するとセンサーが”ON”の状態となり、ピストン12が遠ざかるとセンサーが”OFF”の状態となる。
【0092】
図8に示すようにピストン12が上限に駆動してきている場合には上限センサー10Saが”ON”の状態で、下限センサー10Sbが”OFF”の状態となる。また、図9に示すようにピストン12が下限に駆動してきている場合には上限センサー10Saが”OFF”の状態で、下限センサー10Sbが”ON”の状態となる。そして、検出部10Sは、上限センサー10Saと下限センサー10SbのONとOFFの状態を示す信号をコントローラCRに送信する。
【0093】
したがって、ピストン12が上下に駆動する際には、コントローラ−CRにおいて、上限センサー10Saと下限センサー10SbにおけるONとOFFの切り替わるタイミングから、ダイヤフラムバルブ10の開閉時における駆動時間を得ることができる。つまり、検出部10Sが、ダイヤフラムバルブ10の駆動状況を検出する検出手段として機能する。
【0094】
以上のようなダイヤフラムバルブ10の構成において、リークバルブ49を閉鎖しつつ電磁弁48を開放すると、図8中矢印AR1にて示すようにエア配管47から開閉室11内部にエアが供給され、ピストン12がバネ13の弾性力に抗して押し上げられた状態(図8の状態)となる。ピストン12が押し上げられると、それに固設されたダイヤフラム15が変形されて弁座16から離間する。
【0095】
図8に示すように、弁体であるダイヤフラム15が弁座16から離間すると、上流側流路25aと下流側流路25bとが連通状態となり、レジストポンプ30から送り出されたレジストは上流側流路25aから下流側流路25bを経て吐出ノズル45に到達し、吐出ノズル45から基板Wに向けて吐出されることとなる。すなわち、図8に示す状態が流入口26から流出口27に至る流路25が開放された開状態である。
【0096】
逆に、電磁弁48を閉鎖してリークバルブ49を開放すると、バネ13の復元力に抗してピストン12を押し上げる圧力が存在しなくなる。このため、バネ13の復元力によってピストン12が押し下げられ、開閉室11内部のエアは図9中矢印AR2にて示すようにエア配管47から押し出される。
【0097】
図9に示すように、弁体であるダイヤフラム15が弁座16に密着すると、上流側流路25aと下流側流路25bとが遮断された状態となり、レジストポンプ30から送り出されたレジストは下流側流路25bへと流れることができず、吐出ノズル45に到達することもない。従って、吐出ノズル45からのレジスト吐出は停止される。すなわち、図9に示す状態が流入口26から流出口27に至る流路25が閉鎖された閉状態である。
【0098】
このように、吐出ノズル45からのレジスト吐出の開始および停止は、ダイヤフラム15(開閉用ダイヤフラム)が弁座16から離間および弁座16に密着することによって流入口26から流出口27に至る流路25を開閉することにより実現される。
【0099】
以下、図5に戻って塗布処理ユニットSC1の動作制御について説明する。
【0100】
<1−2−5.塗布処理ユニットの動作制御>
レジストポンプ30はレジスト配管20に送り出すレジストの流量を調整する機能を有しており、ポンプ制御部61はレジスト配管20に送り出されるレジストの流量が所定量となるようにレジストポンプ30を制御する。
【0101】
開閉制御部62は、電磁弁48およびリークバルブ49を制御してダイヤフラムバルブ10にエアを供給することとダイヤフラムバルブ10からエアをリークすることとを切り替え、ダイヤフラムバルブ10の開閉を制御する。
【0102】
また、開閉制御部62は、操作パネルCPから入出力I/F80を介して入力されるバルブ駆動速度を設定するための設定値である駆動時間と、記憶部70に記憶される図7に示すような速度調節データベースDB1とに基づいて制御弁50a,50bの開閉状態を自動的に制御する。つまり、開閉制御部62が、速度調節データベースDB1に基づいて制御弁50a,50bの開閉状態を自動的に制御する制御手段として機能する。したがって、ここでは、予め設定された速度調節データベースDB1に基づいて制御弁50a,50bの開閉状態を自動的に制御することによって、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を調節することができるため、バルブ駆動速度の調節作業をさらに簡略化することができる。
【0103】
以下、操作パネルCPに駆動時間が入力された場合における開閉制御部62による制御弁50a,50bの開閉状態の制御について詳細に説明する。
【0104】
オペレータによって操作パネルCPから入力された駆動時間に対応する補正値が速度調節データベースDB1に記述されていない場合、開閉制御部62は、まず、操作パネルCPから入力された駆動時間に対応する「基準値SV」を速度調節データベースDB1より読み出し、制御弁50a,50bの開閉状態を示す開閉制御値が読み出した「基準値SV」と一致するように制御する。
【0105】
その後、開閉制御部62が、エア配管47からダイヤフラムバルブ10へのエアの出入りを制御しつつ、ダイヤフラムバルブ10の開閉駆動を行いながら、検出部10Sにおける上限センサー10Saと下限センサー10SbのONとOFFの状態を示す信号を入出力I/F80を介して取得し、ダイヤフラムバルブ10の実際の開閉駆動にかかる駆動時間を求める。
【0106】
そして、開閉制御部62は、求めた実際の駆動時間と操作パネルCPから入力された駆動時間とに基づいて、実際の駆動時間と入力された駆動時間とが一致するように、制御弁50a,50bの開閉状態を少しすつ変更させながら制御することによって、エア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整する。
【0107】
つまり、開閉制御部62が、検出部10Sによって検出されたダイヤフラムバルブ10の駆動状況に基づいてダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度が操作パネルCPから入力される設定値である駆動時間に基づく値(駆動時間から一義的に求まる駆動速度)と一致するように制御弁50a,50bの開閉状態を自動的に調整する状態調整手段として機能する。
【0108】
したがって、ここでは、開閉制御部62がダイヤフラムバルブ10における実際の駆動時間をモニタしつつ、実際の駆動時間と設定したい駆動時間とが一致するように制御弁50a,50bの開閉状態を調整するため、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度の調節作業を簡略化するとともに、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を極めて微妙な所望の速度に調節することができる。
【0109】
一方、オペレータによって操作パネルCPから入力された駆動時間に対応する補正値が速度調節データベースDB1に記述されている場合には、開閉制御部62が、操作パネルCPから入力された駆動時間と、速度調節データベースDB1(状態調整データベースDB11)に記述されたその駆動時間に対応する「基準値SV」および「補正値AV」とに基づいて制御弁50a,50bの開閉状態を制御する。
【0110】
上述したように開閉制御部62が、検出部10Sによって検出されたダイヤフラムバルブ10の駆動状況に基づいてダイヤフラムバルブ10の実際の駆動時間が操作パネルCPから入力される駆動時間と一致するように制御弁50a,50bの開閉状態を自動的に調整する。このとき、入力される駆動時間に対応する速度調節データベースDB1に記述された「基準値SV」と、制御弁50a,50bの実際の開閉状態を示す開閉制御値とにずれが生じている場合には、データ生成部63が、そのずれを補正する値を、入力される駆動時間に対する「補正値AV」として速度調節データベースDB1に記述することで、状態調整データベースDB11を生成する。つまり、データ生成部63がダイヤフラムバルブ10の実際の駆動状況と制御弁50a,50bの開閉状態とを関連付けた状態調整データベースDB11を生成するデータ生成手段として機能する。
【0111】
そして、その後、バルブ駆動速度を調節する際に、操作パネルCPから新たに入力される駆動速度に対応する「補正値AV」が速度調節データベースDB1に記述されていると、開閉制御部62が、速度調節データベースDB1(状態調整データベースDB11)に記述されたその駆動時間に対応する「基準値SV」と「補正値AV」とに基づいて制御弁50a,50bの開閉状態を調整する。つまり、開閉制御部62がデータ生成部63によって生成された状態調整データベースDB11に基づいてエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整するように制御弁50a,50bの開閉状態を調整する。
【0112】
したがって、ここでは、一度、実際のバルブ駆動速度と制御弁50a,50bの開閉状態とを関連付けた状態調整データベースDB11が生成されると、その後は、その生成された状態調整データベースDB11にしたがってバルブ駆動速度を調節することができるため、バルブ駆動速度の調節作業をさらに簡略化することができる。
【0113】
以上のように、第1実施形態に係る基板処理装置1では、オペレータによって操作パネルCPから入力されたバルブ駆動速度を設定するための設定値に基づいた信号が制御弁50a,50bに入力される。そして、入力された信号に基づいて制御弁50a,50bがエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整することによってダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度が調節される。その結果、基板Wに対するレジストの吐出開始および吐出停止におけるレジストの吐出量を調節することができるため、基板Wに対する液体の吐出量の厳密な調節など、基板Wに対する液体の吐出を所望の状態とするための調節作業を簡略化することができる。
【0114】
<2.第2実施形態>
第1実施形態に係る基板処理装置1は、基板にレジスト塗布処理や現像処理を行う装置であって、エアシリンダの駆動により、ダイヤフラムバルブ10のバルブの開閉を行っていたが、第2実施形態に係る基板処理装置100は、基板Wに洗浄処理を行ってパーティクルを除去する装置であって、エアシリンダの駆動により、洗浄ブラシや超音波洗浄ノズルを上下に駆動させる。
【0115】
<2−1.基板処理装置の全体構成および処理手順>
図10は、第2実施形態に係る基板処理装置100の全体構成を示す平面図である。また、図11は、図10の基板処理装置100の側面図である。なお、図10および図11には、それらの方向関係を明確にするため、Z軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。
【0116】
図10および図11に示すように、基板処理装置100は、主としてカセットC1〜C4を載置するための載置ステージ110と、基板Wに洗浄処理を行う洗浄ユニットSS1,SS2と、基板Wの表裏面を反転させる反転ユニットRV、搬送ロボットTR2とを備えている。搬送ロボットTR2は搬送路105に配置されており、この搬送路105を挟んで載置ステージ110と洗浄ユニットSS1,SS2、反転ユニットRVとが対応配置されている。
【0117】
また、基板処理装置100の内部にはコントローラCR2が設けられ、また、基板処理装置100の外面には記録メディアを着装可能な着装部DI2および操作パネルCP2が設けられている。そして、コントローラCR2は操作パネルCP2と電気的に接続されており、操作パネルCP2は、オペレータによる入力操作に基づく各種信号などをコントローラCR2に送信することができる。また、コントローラCR2は着装部DI2とも電気的に接続され、相互に各種データの送受信を行うことができる。
【0118】
コントローラCR2は、メモリ、CPU、記憶部などから構成されている。コントローラCR2は、記憶部内に格納される所定の処理プログラムにしたがって搬送ロボットTR2の搬送動作を制御するとともに、記憶部に記憶される各種データを参照しつつ、各処理ユニットに指示を与えて各種処理動作を統括制御する。また、コントローラCR2は、操作パネルCP2から入力される各種信号に基づいて各処理ユニットに指示を与えて駆動部分の駆動速度などの条件の変更や設定などを行う。
【0119】
操作パネルCP2は、ディスプレイ部を有し、そのディスプレイ部の表示面には透明なタッチパネルが装着されており、画面のガイドにしたがって、オペレータが画面の表面に触れることによって、後述する洗浄ブラシや超音波洗浄ノズルの駆動速度を設定するための設定値などといった各種条件を入力することができる。
【0120】
着装部DI2は、記録メディアである光ディスクやメモリカードを着装可能なドライブであり、着装部DI2に着装される記録メディアに記録された処理プログラムや各種データをコントローラCR2の記憶部内に取り込むことができる。
【0121】
載置ステージ110は、搬送路に沿って設けられており、それぞれの上面の所定位置にはカセットC1〜C4が載置される。なお、以下の説明および図面において、カセットC1〜C4を総称し、適宜、カセットCとして表現する。
【0122】
カセットCは、多段の収納溝がZ方向に並んで刻設されており、それぞれの溝には1枚の基板Wを水平姿勢にて(主面を水平面に沿わせて)収容することができる。従って、カセットCには、複数の基板Wを水平姿勢かつ多段に所定の間隔を隔てて積層した状態にて収納することができる。そして、カセットC1,C2には洗浄処理前の未処理基板を収納し、カセットC3,C4に洗浄処理後の処理済み基板を収納する。
【0123】
カセットCの正面側には蓋が設けられており、当該蓋は基板Wの出し入れを行えるように着脱可能とされている。カセットCの蓋の着脱は、図示を省略するポッドオープナーによって行われる。カセットCから蓋を取り外すことにより、図11に示すように、開口部108が形成される。カセットCに対する基板Wの搬出搬入はこの開口部108を介して行われる。
【0124】
なお、カセットC1〜C4の載置ステージ110への載置および載置ステージ110からの搬出は、通常AGV(automatic Guided vehicle)やOHT(over−head hoist transport)などによって自動的に行うようにしている。
【0125】
洗浄ユニットSS1,SS2、反転ユニットRVとは、搬送路105に沿って載置ステージ110とは反対側に並べて設けられている。本実施の形態の洗浄ユニットSS1は、基板Wの表面を上にした状態で、その中央部を支持する。そして、基板Wを回転させつつ表面に洗浄液を供給し、ブラシによって基板Wに付着したパーティクルを除去するスピンスクラバである。また、洗浄ユニットSS2は、基板Wの裏面を上にした状態で、基板Wの縁端部を把持する。そして、基板Wを回転させつつ裏面に洗浄液を供給し、ブラシによって基板Wに付着したパーティクルを除去するスピンスクラバである。洗浄ユニットSS1,SS2には、本実施の形態の特徴である洗浄ブラシや超音波洗浄ノズルを上下に駆動させる機構があるが、この点については後程詳述する。
【0126】
反転ユニットRVは、水平方向の軸を中心に基板Wを180°回転させ、その表面(パターン形成が行われる面)と裏面とを反転させるユニットである。つまり、洗浄ユニットSS1において、表面の洗浄処理が終了した基板Wは、反転ユニットRVにおいて表裏面が反転され、さらに、洗浄ユニットSS2において、裏面の洗浄処理が行われるのである。
【0127】
洗浄ユニットSS1,SS2、反転ユニットRVの下方には、キャビネット部106が配置されている。キャビネット部106の内部には、コントローラCR2、基板処理装置100に電力を供給するための電源、洗浄液のタンク、および洗浄液の供給配管などが設置され、さらに、後述する洗浄ユニットSS1,SS2の洗浄ブラシや超音波洗浄ノズルを上下に駆動させるためのエアシリンダに対してエアを供給するためのエアポンプやエア配管などが設置されている。
【0128】
搬送ロボットCR2は、搬送路105に設けられ、載置ステージ110に載置されたカセットC1〜C4および洗浄ユニットSS1,SS2、反転ユニットRVの間にて基板Wを搬送する手段である。搬送ロボットTR2は、水平移動部141、昇降部142、アーム基台143、搬送アーム145および搬送アーム145を駆動するための各種駆動機構を備えており、これらによって洗浄ユニットSS1,SS2から洗浄処理後の基板Wを搬出することができる。また、基板Wの表裏面を反転させる反転ユニットRVとの間で基板Wの受け渡しを行う。
【0129】
水平移動部141は、搬送ロボットTR2の最下部を構成して搬送ロボットTR全体を支持する部分であり、搬送路105の長手方向(Y方向)に沿って水平移動可能とされている。水平移動部141が搬送路105に沿って移動する機構としては、例えば、ボールネジを用いた送りねじ機構やプーリベルトを用いた機構などの周知の駆動機構を採用することができる。これにより、図10中矢印AR11にて示すように、搬送アーム145を含む搬送ロボットTR2の全体が搬送路105に沿ってY方向に水平移動を行うことができる。
【0130】
水平移動部141の上部には昇降部142が設置されている。昇降部142は、例えば特開2000−135475公報に示されているようないわゆるテレスコピック型の昇降機構を具備している。このテレスコピック型の昇降機構は多段の入れ子構造をなす複数の昇降部材を順次に収納したり引き出したりすることにより鉛直方向に沿って昇降を行う機構である。これにより、図11中矢印AR12にて示すように、アーム基台143および搬送アーム145が同時に鉛直方向(Z方向)に沿って昇降移動を行う。
【0131】
水平移動部141および昇降部142によって、搬送アーム145は搬送路105内をY軸方向に自在に移動することができ、各カセットCおよび洗浄ユニットSS1,SS2、反転ユニットRVのそれぞれの正面に位置することができる。
【0132】
アーム基台143は、鉛直方向に沿った回転軸Q周りで昇降部142に対して回転することができる。この回転動作は、アーム基台143に内蔵したステッピングモータなどによって行われる。これにより、図10中矢印AR13にて示すように、搬送アーム145は回転軸Qを中心として水平面内(XY平面内)にて回転自在となり、カセットC1〜C4および洗浄ユニットSS1,SS2、反転ユニットRVのそれぞれに対向することができる。
【0133】
アーム基台143の上部には、基板Wを保持する搬送アーム145が設けられている。搬送ロボットTRは、上述した駆動機構以外に、搬送アーム145を水平面内にて進退移動させるための屈伸機構を備えており、搬送アーム145は、基板Wを保持して水平面内(XY平面内)にて進退移動を行うことができる。これにより、搬送アーム145は、図10に示すように、矢印AR14方向に進退してカセットCに対してアクセス可能とするとともに、矢印AR15方向に進退して処理部に対してアクセス可能としている。
【0134】
次に、上記の基板処理装置100における処理手順について説明する。基板処理装置100の処理内容の概略は、カセットC1(もしくはC2)から取り出した未処理の基板Wの表面および裏面を洗浄し、洗浄後の基板WをカセットC3(もしくはC4)に収容するというものである。このときの基板搬送は全て搬送ロボットTR2によって行われる。
【0135】
基板処理装置100における基板搬送手順の一例を示す。まず、搬送ロボットTR2がカセットC1(もしくはC2)の位置まで移動すると、搬送アーム145によってカセットC1(もしくはC2)から未処理の基板Wが取り出される。
【0136】
次に、搬送ロボットTR2が、基板Wを保持したまま洗浄ユニットSS1の位置まで移動し、搬送アーム145の伸縮動作などがおこなわれ、基板Wが洗浄ユニットSS1に受け渡される。
【0137】
洗浄ユニットSS1において洗浄処理が終了すると、搬送アーム145の伸縮動作などが行われ、表面洗浄処理済の基板Wが取り出される。
【0138】
次に、搬送ロボットTR2が、基板Wを保持したまま反転ユニットRVの位置まで移動し、基板Wが反転ユニットRVに受け渡される。そして、反転ユニットRVにおいて基板Wの表裏面が逆転されると、再び、搬送アーム145によって表面処理済の基板Wが取り出される。
【0139】
続いて、搬送ロボットTR2が、基板Wを保持したまま洗浄ユニットSS2の位置まで移動すると、洗浄ユニットSS2に基板Wが受け渡される。そして、洗浄ユニットSS2において基板Wの裏面の洗浄処理が行われ、洗浄処理が終了すると、搬送アーム145によって、裏面洗浄処理済の基板Wが取り出され、裏面洗浄処理済の基板Wが、洗浄ユニットSS2からカセットC3(もしくはC4)に搬送され、カセットC3(もしくはC4)内に収納される。
【0140】
以上のような処理が行われる際の、洗浄ユニットSS1,SS2における洗浄ブラシや超音波洗浄ノズルを上下に駆動させるための機構について説明する。
【0141】
<2−2.洗浄ユニット>
<2−2−1.洗浄ユニットの要部構成>
図12および図13は洗浄ユニットSS1の洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230を上下に駆動させるための機構を説明する側面模式図である。図12は、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230を下方向に駆動させて、基板Wに対して洗浄ブラシ220を近接させ、基板Wに対して超音波洗浄ノズル230を接近させることで、基板Wを洗浄する状態とした図を示している。図13は、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230を上方向に駆動させて、基板Wから洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230を離隔させた状態とした図を示している。なお、洗浄ユニットSS2については、基板Wを保持するための機構が異なるのみで、その他の構造はほぼ同様となるため、ここでは、洗浄ユニットSS1における洗浄ブラシ220や超音波洗浄ノズル230を上下に駆動させるための機構についての説明を行い、洗浄ユニットSS2については重複説明を避けるために説明を省略する。
【0142】
図12および図13に示すように、洗浄ユニットSS1は、回転式基板洗浄装置(スピンスクラバー)であり、基板Wはスピンチャック201によって略水平姿勢に保持される。スピンチャック201は、基板Wの裏面を真空吸着することによって基板Wを保持するいわゆるバキュームチャックである。なお、スピンチャック201には、基板Wの端縁部を機械的に把持するいわゆるメカチャックを採用するようにしても良い。
【0143】
スピンチャック201の下面側中央部には図示を省略するモータのモータ軸202が垂設されている。当該モータが駆動してモータ軸202を正または逆方向に回転させることにより、スピンチャック201およびそれに保持された基板Wも水平面内にて回転する。
【0144】
基板Wに対する洗浄処理は、図12に示すように、回転中の基板Wに洗浄ブラシ220が当接またはわずかの間隙を保って近接することによって行われる。洗浄ブラシ220は、ブラシアーム225の垂下部225aに取り付けられており、当該ブラシアーム225は、第1回動モータ240および不図示の機枠に固定された第1エアシリンダ260によって回動動作および上下移動が可能となっている。ここで第1エアシリンダ260と第1回動モータ240とは第1エアシリンダ260のピストン261によって接続されている。そして、第1回動モータ240の駆動軸に固定された第1モータ軸226の上端にはブラシアーム225の水平部225bが固定接続されている。したがって、第1回動モータ240および第1エアシリンダ260によってブラシアーム225が上下移動および回動軸240aを中心に回動する。
【0145】
また、洗浄処理中においては洗浄ブラシ220による洗浄に加えて超音波洗浄ノズル230からの洗浄液吐出が行われている。この超音波洗浄ノズル230は、超音波振動子を備えたノズルであり、当該超音波振動子によって洗浄液に超音波を照射することにより洗浄処理能力を高めている。超音波洗浄ノズル230はノズルアーム235の先端に設けられており、当該ノズルアーム235はエアシリンダ270および第2回動モータ250によって上下移動、回動動作が可能とされている。ここで第2エアシリンダ270と第2回動モータ250とは第2エアシリンダ270のピストン271によって接続されている。そして、第2回動モータ250の駆動軸に固定された第2モータ軸236の上端にはノズルアーム235が固定接続されている。したがって、ノズルアーム235も第2エアシリンダ270によって上下移動するとともに、第2回動モータ250によって回動軸250aを中心として回動動作を行う。
【0146】
また、この超音波洗浄ノズル230には洗浄液を供給するケーブル(不図示)が接続されており、当該ケーブルから供給された洗浄液が超音波洗浄ノズル230の内部で超音波を照射された後、超音波洗浄ノズル230から吐出され、その吐出された洗浄液は、基板W上における洗浄ブラシ220が当接する近傍に着液する。
【0147】
また、スピンチャック201の周囲には、回転処理中に基板Wおよびスピンチャック201などから飛散した洗浄液を回収するカップ210が配置されている。
【0148】
また、第1エアシリンダ260にはエア配管347が連通接続されている。エア配管347は、供給管347aとリーク管347bとの2つに分岐されている。供給管347aには、エアポンプ346、電磁弁348が設けられ、さらに、第1エアシリンダ260側には制御弁450aが設けられている。リーク管347bには、リークバルブ349が設けられ、さらに、第1エアシリンダ270側には制御弁450bが設けられている。
【0149】
第1エアシリンダ260は、エアが出入りすることによって駆動するピストン261などから構成されるエアシリンダであり、リークバルブ349を閉鎖して電磁弁348を開放することによりエア配管347から第1エアシリンダ260にエアを送り込んでピストン261を押し下げることによって、基板W上に洗浄ブラシ220を当接させることができる。
【0150】
また、リークバルブ349を開放して電磁弁348を閉鎖することによりエア配管347を介して第1エアシリンダ260からエアをリークしてピストン261を押し上げることによって、基板Wから洗浄ブラシ220を離隔させることができる。
【0151】
このとき、制御弁350a,350bがエア配管347内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調節することによって第1エアシリンダ260のピストン261の上下方向への駆動速度を調節することができる。
【0152】
また、第2エアシリンダ270にはエア配管447が連通接続されている。エア配管447は、供給管447aとリーク管447bとの2つに分岐されている。供給管447aには、エアポンプ446、電磁弁448が設けられ、さらに、第2エアシリンダ270側には制御弁450aが設けられている。リーク管447bには、リークバルブ449が設けられ、さらに、第2エアシリンダ270側には制御弁450bが設けられている。
【0153】
第2エアシリンダ270は、第1エアシリンダ260と同様に、エアが出入りすることによって駆動するピストン271などから構成されるエアシリンダであり、リークバルブ449を閉鎖して電磁弁448を開放することによりエア配管447から第1エアシリンダ270にエアを送り込んでピストン271を押し下げることによって、基板W上に対して超音波洗浄ノズル230を接近させることができる。
【0154】
また、リークバルブ449を開放して電磁弁448を閉鎖することによりエア配管447を介して第2エアシリンダ270からエアをリークしてピストン271を押し上げることによって、基板Wから超音波洗浄ノズル230を離隔させることができる。
【0155】
このとき、制御弁450a,450bがエア配管447内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調節することによって第2エアシリンダ270のピストン271の上下方向への駆動速度を調節することができる。
【0156】
したがって、ここでは、ピストン261,271がエア配管347,447内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される駆動手段として機能する。
【0157】
制御弁350a,350b,450a,450bは、第1実施形態に係る基板処理装置1で用いられている制御弁50a,50bと同様に、制御信号に基づいて弁の開閉状態を自動的に変化させることができるリモートコントロール可能な制御弁が用いられている。そして、ここでは、装置の立ち上げ時や、処理条件の変更時など洗浄ブラシ220や超音波洗浄ノズル230などの上下方向への駆動速度の変更が必要となる場合に、制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を制御することによって、洗浄ブラシ220や超音波洗浄ノズル230などの上下方向への駆動速度を調節する。なお、ここで用いられているリモートコントロール可能な制御弁の構造ならびに動作原理については、第1実施形態において説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0158】
ここでは、コントローラCR2からピストン261,271の駆動速度(以下、「ピストン駆動速度」と称す)を設定するための設定値である駆動時間にしたがった信号が制御弁350a,350b,450a,450bに入力される。そして、コントローラCR2から入力される信号に基づいて、制御弁350a,350b,450a,450bがエア配管347,447内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整する。つまり、制御弁350a,350b,450a,450bがバルブ開閉速度を設定するための設定値にしたがって外部から入力される信号に基づいてエア配管347,447内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整する流量調整手段として機能する。
【0159】
その結果、ピストン261,271のピストン駆動速度を調節するために、速度制御弁の開閉状態を手動で微妙に調整しつつ、エア配管内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調節するといった長時間を要する困難な作業を簡略化することができる。なお、制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態の制御についてはさらに後述する。
【0160】
検出部260S,270Sは、ピストン261,271の位置を検出するものであり、検出部260Sと検出部270Sとは検出する対象がピストン261であるかピストン271であるかの違いのみであるため、以下、検出部260Sを例にとって説明する。
【0161】
検出部260Sは、ピストン261が駆動して上下する際に上限と下限の位置にピストン261が駆動してきているかを検出する上限センサー260Saと下限センサー260Sbとから構成される。上限センサー260Saおよび下限センサー260Sbは、例えば、非接触型のセンサーであり、ピストン261の所定の位置が接近するとセンサーが”ON”の状態となり、ピストン261が遠ざかるとセンサーが”OFF”の状態となる。
【0162】
具体的には、図12に示すようにピストン261が下限に駆動してきている場合には上限センサー260Saが”OFF”の状態で、下限センサー260Sbが”ON”の状態となる。また、図13に示すようにピストン261が上限に駆動してきている場合には上限センサー260Saが”ON”の状態で、下限センサー260Sbが”OFF”の状態となる。そして、検出部260Sは、上限センサー260Saと下限センサー260SbのONとOFFの状態を示す信号をコントローラCRに送信する。
【0163】
したがって、ピストン261が上下に駆動する際には、コントローラ−CRにおいて、上限センサー260Saと下限センサー260SbにおけるONとOFFの切り替わるタイミングから、ピストン261の上下駆動における駆動時間を得ることができる。つまり、検出部260S,270Sが、ピストン261,271の駆動状況を検出する検出手段として機能する。
【0164】
ここで、ピストン261などの駆動の制御について詳述する前に、エアシリンダ260の構造および動作について簡単に説明する。なお、エアシリンダ270の構造および動作についてはエアシリンダ260の構造および動作と同様となるため、ここでは、エアシリンダ260を例にとって説明する。
【0165】
<2−2−2.エアシリンダの構造および動作>
図14は、エアシリンダ260の構造および動作を説明するための側面模式図である。
【0166】
エアシリンダ260は、主に中空の箱状部材である中空部311およびピストン261とから構成されており、中空部311は不図示の機枠に固定される。そして、バネ313が、ピストン261の下面と中空部311の下部内壁面との間に配置されている。また、中空部311の上面中央部にはピストン261が貫通しており、ピストン261は中空部311に対して摺動自在ではあるものの、ピストン261と中空部311との接触部分は完全にシールされており、エア配管347から中空部311内部にエアが送りこまれたときにそのエアが中空部311とピストン261との間隙から中空部311の上部へ漏れることはない。
【0167】
以上のようなエアシリンダ260の構成において、リークバルブ349を閉鎖しつつ電磁弁348を開放すると、図14中矢印AR21にて示すようにエア配管347から中空部311内部にエアが供給され、図14中矢印AR25にて示す方向にピストン261がバネ313の弾性力に抗して押し下げられる。
【0168】
逆に、電磁弁348を閉鎖してリークバルブ349を開放すると、バネ313の復元力に抗してピストン261を押し下げる圧力が存在しなくなる。このため、バネ313の復元力によって図14中矢印AR26にて示す方向にピストン261が押し上げられ、中空部311内部のエアは図14中矢印AR22にて示すようにエア配管347から押し出される。
【0169】
以下、図12および図13に戻って洗浄ユニットSS1,SS2の機能構成について詳述する。
【0170】
<2−2−3.洗浄ユニットの機能構成>
コントローラCR2は、CPU360、記憶部370、およびコントローラCR2と周辺各部とを接続する入出力I/F380が設けられている。
【0171】
CPU360には、開閉制御部362、およびデータ生成部363が設けられている。また、CPU360には、第1回動モータ240および第2回動モータ250の回動動作の制御を行う回動制御部364、超音波洗浄ノズル230からの洗浄液の吐出を制御する吐出制御部365が設けられている。開閉制御部362、データ生成部363、回動制御部364、および吐出制御部365はいずれもCPU360が記憶部370に格納される所定の処理プログラムを実行することによって実現される。
【0172】
洗浄ユニットSS1を使用した洗浄処理手順については、洗浄処理に際して、まず、操作パネルCP2においてオペレータが所望の処理パターンを設定入力した後、CPU360の制御の下で、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230が当該処理パターンにしたがって洗浄処理を行う。
【0173】
入出力I/F380は、着装部DI2および操作パネルCP2とCPU360との間でデータなどの送受信をコントロールするためのインターフェースである。例えば、CPU360には、入出力I/F380を介して操作パネルCPで入力されるピストン駆動速度を設定するための設定値が入力される。
【0174】
また、入出力I/F380は、開閉制御部362から電磁弁348,448、リークバルブ349,449、および制御弁350a,350b,450a,450bへの制御信号の送信をコントロールするとともに、回動制御部364から第1回動モータ240および第2回動モータ250への制御信号の送信をコントロールする。
【0175】
さらに、入出力I/F380は、後述するピストン261,271の駆動状況を検出するための検出部260S,270Sから開閉制御部362への信号の受信をコントロールする。
【0176】
着装部DI2は、上述したように、記録メディアである光ディスク391やメモリカード392を着装可能なドライブであり、着装部DI2に着装される記録メディアに記録された処理プログラムや各種データを記憶部370に取り込むことができる。
【0177】
操作パネルCP2は、上述したように、オペレータによって駆動部分の駆動速度を設定するための設定値などといった各種条件を入力することができ、ピストン261,271(正しくは、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230)の駆動速度を設定するための設定値である駆動時間を入力することができる。
【0178】
記憶部370は、ハードディスクなどの不揮発性のメモリから構成され、洗浄ユニットSS1の各種動作を制御するための所定の処理プログラム、データベースなどを格納するとともに、CPU360のデータ生成部363において生成される各種データを記憶する。なお、記憶部370に記憶されるデータベースには、設計段階などで予め設定されたピストン261,271のピストン駆動速度を設定するための設定値と制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を示す開閉制御値とを関連付けたデータベース(以下、「速度調節データベースDB2」と称す)が含まれている。つまり、記憶部370が、ピストン駆動速度を設定するための設定値と制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態とを関連付けた速度調節データを記憶する記憶手段として機能している。
【0179】
ピストン駆動速度と制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態との関係を示すデータベースについては、図7で示したデータベースと同様になる。ここでは、ピストン駆動速度と制御弁350aの開閉状態との関係を示すデータベースを例にとって図7を用いて説明する。
【0180】
図7に示すように、速度調節データベースDB2は、ピストン駆動速度を設定するための設定値である「駆動時間MP2」と、制御弁350aの開閉状態を示す開閉制御値である「基準値SV2」と、後述する「補正値AV2」とが関連付けられたテーブルとなっている。「駆動時間MP2」は、ピストン261の上下駆動における上限から下限に至るまでの時間である。上限から下限に至るまでのピストン261の駆動距離を一定とすると、駆動距離と駆動時間とが決まればピストン駆動速度が一義的に求まるため、駆動時間は、ピストン駆動速度を間接的に表す。したがって、ここでは、駆動時間をピストン駆動速度を設定するための設定値としている。
【0181】
速度調節データベースDB2に記述された「駆動時間MP2」および「基準値SV2」は、設計段階などで予め設定されたピストン駆動速度を設定するための設定値、および制御弁350aの開閉状態を示す開閉制御値である基準値であるため、実際に基板処理装置100に組み込まれたピストン261については、駆動時間を調節すべく、速度調節データベースDB2の記述にしたがって制御弁350aの開閉状態を示す開閉制御値を基準値に設定しても、設定したい駆動時間とは誤差を生じる。
【0182】
そこで、基板処理装置100では、ピストン261の上下駆動における実際の駆動時間をモニタしつつ、実際の駆動時間と設定したい駆動時間とが一致するように制御弁350aの開閉状態を制御する。そして、誤差を補正するための「補正値AV2」を求めて、速度調節データベースDB2に記述することとしている。なお、ここでは、速度調節データベースDB2に「補正値AV2」を記述したものを状態調整データベースDB12とも呼ぶ。ピストン261の上下駆動における実際の駆動時間のモニタ、および「補正値AV2」の求め方などについては後述する。
【0183】
開閉制御部362は、電磁弁348,448およびリークバルブ349,449を制御してエアシリンダ260,270にエアを供給することとエアシリンダ260,270からエアをリークすることとを切り替え、ピストン261,271の上下駆動を制御することによって、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の上下駆動を制御する。
【0184】
また、開閉制御部362は、操作パネルCP2から入出力I/F380を介して入力されるピストン駆動速度(正確には、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の駆動速度)を設定するための設定値である駆動時間と、記憶部370に記憶される図7に示すような速度調節データベースDB2とに基づいて制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を自動的に制御する。つまり、開閉制御部362が、速度調節データベースDB2に基づいて制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を自動的に制御する制御手段として機能する。したがって、ここでは、予め設定された速度調節データベースDB2に基づいて制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を自動的に制御することによって、ピストン261,271のピストン駆動速度を調節することができるため、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の駆動速度の調節作業をさらに簡略化することができる。
【0185】
以下、操作パネルCP2に駆動時間が入力された場合における開閉制御部362による制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態の制御について詳細に説明する。なお、ここでは、制御弁350a,350bの開閉状態の制御と、制御弁450a,450bの開閉状態の制御とは同様となるため、制御弁350a,350bの開閉状態の制御を例にとって説明する。
【0186】
<2−2−4.制御弁の開閉状態の制御>
オペレータによって操作パネルCP2から入力された駆動時間に対応する補正値が速度調節データベースDB2に記述されていない場合、開閉制御部362は、まず、操作パネルCP2から入力された駆動時間に対応する「基準値SV2」を速度調節データベースDB2より読み出し、制御弁350a,350bの開閉状態を示す開閉制御値が読み出した「基準値SV2」と一致するように制御する。
【0187】
その後、開閉制御部362が、エア配管347からエアシリンダ260へのエアの出入りを制御しつつ、ピストン261の上下駆動を行いながら、検出部260Sにおける上限センサー260Saと下限センサー260SbのONとOFFの状態を示す信号を入出力I/F380を介して取得し、ピストン261の実際の上下駆動にかかる駆動時間を求める。
【0188】
そして、開閉制御部362は、求めた実際の駆動時間と操作パネルCP2から入力された駆動時間とに基づいて、実際の駆動時間と入力された駆動時間とが一致するように、制御弁350a,350bの開閉状態を少しすつ変更させつつ制御することによって、エア配管347内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整する。
【0189】
つまり、開閉制御部362が、検出部260S,270Sによって検出されたピストン261,271の駆動状況に基づいてピストン261,271のピストン駆動速度が操作パネルCP2から入力される設定値である駆動時間に基づく値(駆動時間から一義的に求まる駆動速度)と一致するように制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を自動的に調整する状態調整手段として機能する。
【0190】
したがって、ここでは、開閉制御部362がピストン261,271の上下駆動における実際の駆動時間をモニタしつつ、実際の駆動時間と設定したい駆動時間とが一致するように制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を調整するため、ピストン261,271、つまりは洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の駆動速度の調節作業を簡略化するとともに、その駆動速度を極めて微妙な所望の速度に調節することができる。
【0191】
一方、オペレータによって操作パネルCP2から入力された駆動時間に対応する補正値が速度調節データベースDB2に記述されている場合には、開閉制御部362が、操作パネルCP2から入力された駆動時間と、速度調節データベースDB2(状態調整データベースDB12)に記述されたその駆動時間に対応する「基準値SV2」および「補正値AV2」とに基づいて制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を制御する。
【0192】
上述したように開閉制御部362が、検出部260S,270Sによって検出されたピストン261,271の駆動状況に基づいてピストン261,271の実際の駆動時間が操作パネルCP2から入力される駆動時間と一致するように制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を自動的に調整する。このとき、入力される駆動時間に対応する速度調節データベースDB2に記述された「基準値SV2」と、制御弁350a,350b,450a,450bの実際の開閉状態を示す開閉制御値とにずれが生じている場合には、データ生成部363が、そのずれを補正する値を入力される駆動時間に対する「補正値AV2」として記憶部370に記憶される速度調節データベースDB2に記述することで、状態調整データベースDB12を生成する。つまり、データ生成部363がピストン261,271の実際の駆動状況と制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態とを関連付けた状態調整データベースDB12を生成するデータ生成手段として機能する。
【0193】
そして、その後、ピストン駆動速度を調節する際に、操作パネルCP2から新たに入力される駆動速度に対応する「補正値AV2」が速度調節データベースDB2に記述されていると、開閉制御部362が、速度調節データベースDB2(状態調整データベースDB12)に記述されたその駆動時間に対応する「基準値SV2」と「補正値AV2」とに基づいて制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を調整する。つまり、開閉制御部362がデータ生成部363によって生成された状態調整データベースDB12に基づいてエア配管347,447内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整するように制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態を調整する。
【0194】
したがって、ここでは、一度、実際のピストン駆動速度と制御弁350a,350b,450a,450bの開閉状態とを関連付けた状態調整データベースDB12が生成されると、その後は、その生成された状態調整データベースDB12にしたがってピストン駆動速度を調節することができるため、ピストン駆動速度、つまりは洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の上下方向への駆動速度の調節作業をさらに簡略化することができる。
【0195】
以上のように、第2実施形態に係る基板処理装置100では、オペレータによって操作パネルCPから入力されたピストン駆動速度(洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の駆動速度)を設定するための設定値に基づいた信号が制御弁350a,350b,450a,450bに入力される。そして、入力された信号に基づいて制御弁350a,350b,450a,450bがエア配管347,447内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整することによってピストン261,271のピストン駆動速度(洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の駆動速度)が調節される。その結果、厳密なタイミングでの処理に対応した洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の上下方向への駆動速度の調節作業を簡略化することができる。
【0196】
<変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0197】
◎例えば、上述した実施形態の基板処理装置1,100においては、コントローラCR,CR2、操作パネルCP,CP2,着装部DI,DI2が備えられていたが、これに限られるものではなく、コントローラCR,CR2、操作パネルCP,CP2、着装部DI,DI2のうちの一部または全てを外部の装置に組み込み、その装置から基板処理装置1,100へ信号が送信されるようなものであっても良い。また、コントローラCR,CR2に関しては、開閉制御部62,262、データ生成部63,363、記憶部70,370などの内部の各機能の一部または全てを外部の装置に組み込んだものであっても良い。
【0198】
図15は、基板処理装置1の操作パネルCP、着装部DI、およびコントローラCR内部の記憶部70の機能を外部の装置に組み込んだ基板処理システム500の一例を示す概略図である。ここでは第1実施形態と同様となる部分については同様な記号を付して説明を省略しつつ説明を行う。
【0199】
図15に示すように、基板処理システム500では、基板処理装置1からコントローラCR内部の記憶部70、操作パネルCP、および着装部DIの機能を除いた基板処理装置510と、基板処理装置1のコントローラCR内部の記憶部70に相当する機能を有するサーバ520と、その他基板処理装置510と同様な基板処理装置610,710と、がネットワーク550に接続されており、サーバ520と基板処理装置510,610,710とは相互にデータを送受信し合うことができる。また、サーバ520には操作パネルCP、および着装部DIに相当する機能を有するパーソナルコンピュータ(パソコン)530が接続されており、パソコン530に光ディスク91やメモリカード92などの記録メディアを着装し、記録メディアに記録された処理プログラムや各種データをサーバ520に取り込むことができる。
【0200】
ここでは、例えば、基板処理装置510内に備えられたダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を設定するための設定値である駆動時間をパソコン530から入力すると、サーバ520に記憶された速度調節データベースDB1に記述された「基準値SV」や「補正値AV」に基づいて、サーバ520からネットワーク550を介して基板処理装置510内部のコントローラCR3へ信号が出力される。そして、コントローラCR3が、制御弁50a,50bを制御するための信号を当該制御弁50a,50bに送信し、制御弁50a,50bがエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調整することによってダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度が調節される。
【0201】
したがって、基板処理システム500においては、基板処理装置510内における制御弁50a,50bがエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を調整する流量調整手段として機能するとともに、ダイヤフラムバルブ10が制御弁50a,50bによってエア配管47内を通過する単位時間当たりの流量を調整することによってバルブ駆動速度が調節される駆動手段として機能する。また、サーバ520が基板処理装置510に対して、パソコン530から入力されるダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を設定するための設定値にしたがって、信号を出力する出力装置として機能する。
【0202】
このような構成とすることによって、パソコン530から入力されるダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を設定するための設定値にしたがって、サーバ520が信号をネットワーク520を介して基板処理装置510に対して出力する。そして、その信号に基づいて、基板処理装置510内部で、制御弁50a,50bがエア配管47内を通過するエアの単位時間当たりの流量を自動的に調整することにより、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度を調節することができるため、ダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度の調節作業を簡略化することができる。また、基板処理装置510が外部のサーバ520などからの遠隔操作によってダイヤフラムバルブ10などの駆動手段の駆動速度の調節作業を行うことができるため、さらに駆動手段の駆動速度の調節作業を簡略化することができる。
【0203】
◎また、上述した実施形態では、速度調節データベースDB1,DB2を記憶部70,370に予め記憶していたが、これに限られるものではなく、基板処理装置1,100の外部から速度調節データベースDB1,DB2を記録部70,370に取り込むようなものであっても良い。例えば、速度調節データベースDB1が記録された光ディスク91やメモリカード92などの記録メディアを着装部DIに着装し、記憶部70に速度調節データベースDB1に取り込むようなものであっても良い。すなわち、この場合では、入出力I/F80,380が、ダイヤフラムバルブ10や洗浄ブラシ220や超音波洗浄ノズル230などの駆動速度を設定するための設定値と、制御弁50a,50b,350a,350b,450a,450bの開閉状態とを関連付けた速度調節データが入力される入力手段として機能する。
【0204】
◎また、上述した実施形態では、駆動速度を設定するための設定値は、駆動時間であったが、これに限られるものではなく、例えば、設定値は駆動速度そのものであっても良い。
【0205】
◎また、上述した実施形態では、エアシリンダを用いていたが、これに限られるものではなく、例えば、油圧シリンダなどを用いても良い。したがって、ダイヤフラムバルブ10などの駆動部分の駆動速度を調節するために、単位時間当たりに配管内を通過する流量が調整される流体は、エアに限られるものではなく、例えば、他の気体や油などの液体など種々の流体であっても良い。
【0206】
◎また、上述した実施形態では、駆動速度を調節する対象がダイヤフラムバルブ10のバルブ駆動速度や、洗浄ブラシ220および超音波洗浄ノズル230の駆動速度であったが、これに限られるものではなく、例えば、エアシリンダによって駆動するベローズなどであっても良い。
【0207】
◎また、上述した実施形態では、リモートコントロール可能な制御弁として図6に示すような構造を有する制御弁を例示したが、これに限られるものではなく、バルブ駆動速度などの駆動速度を設定するための設定値にしたがって外部から入力される信号に基づいて、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を自動的に調整するものであれば他の構造を有するものであっても良い。すなわち、上記の信号に応答して流路断面積を可変に調整する機構のほか、流路の流体抵抗を可変に調整する機構なども利用できる。
【0208】
◎また、上述した実施形態では、開閉制御部62,362は、検出部10S,260S,270Sによって実際の駆動状況をモニタしつつ、実際の駆動時間が操作パネルCPから入力される駆動時間と一致するように制御弁50a,50b,350a,350b,450a,450bの開閉状態を自動的に調整したが、これに限られるものではなく、例えば、検出部10Sなどによって実際の駆動状況をモニタすることなく、記憶部70に記憶される速度調節データベースDB1より、操作パネルCPから入力される駆動時間に対応する「基準値SV」を読み出し、その「基準値SV」と、制御弁50a,50bの開閉状態を示す開閉制御値とが単に一致するように制御するようなものであっても良い。
【0209】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、駆動手段の駆動速度を設定するための設定値にしたがって外部から入力される信号に基づいて、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整することにより、駆動手段の駆動速度を調節するような構成とすることによって、駆動手段の駆動速度の調節作業を簡略化することができる。
【0210】
また、請求項2の発明によれば、駆動手段の駆動速度を設定するための設定値と流量調整手段の状態とを関連付けたデータに基づいて、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整するような構成とすることによって、予め設定されたデータに基づいて駆動手段の駆動速度を調節することができるため、駆動手段の駆動速度の調節作業をさらに簡略化することができる。
【0211】
また、請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得ることができる。
【0212】
また、請求項4の発明によれば、駆動手段の駆動状況を検出しつつ、駆動手段の駆動速度が設定値に基づく値と一致するように、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整するような構成とすることによって、駆動手段の駆動速度の調節作業を簡略化するとともに、駆動手段の駆動速度を極めて微妙な所望の速度に調節することができる。
【0213】
また、請求項5の発明によれば、駆動手段の駆動状況と流量調整手段の状態とを関連付けたデータを生成し、そのデータに基づいて配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整するような構成とすることによって、一度、駆動手段の駆動速度と流量調整手段の状態とを関連付けたデータが生成されると、その後は、その生成されたデータにしたがって駆動手段の駆動速度を調節することができるため、駆動手段の駆動速度の調節作業をさらに簡略化することができる。
【0214】
また、請求項6の発明によれば、配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される駆動手段が、基板に対して吐出される液体の吐出量を調節するような構成とすることによって、基板表面に対する液体の吐出量の厳密な調節など、基板に対する液体の吐出を所望の状態とするための調節作業を簡略化することができる。
【0215】
また、請求項7の発明によれば、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0216】
また、請求項8の発明によれば、基板処理装置の駆動手段の駆動速度を設定するための設定値にしたがって信号を出力する出力装置と、その信号に基づいて配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整することによって駆動手段の駆動速度を調節する基板処理装置とを備えるような構成とすることによって、駆動手段の駆動速度の調節作業を簡略化することができるとともに、基板処理装置の外部からの遠隔操作によって基板処理装置における駆動手段の駆動速度の調節作業を行うことができるため、さらに駆動手段の駆動速度の調節作業を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】図1の基板処理装置の第1および第2処理部群の構成を示す図である。
【図3】図1の基板処理装置の搬送ロボットの外観斜視図である。
【図4】図1の基板処理装置における基板処理の手順の一例を示す図である。
【図5】図1の基板処理装置の塗布ユニットの要部構成を示す図である。
【図6】図1の基板処理装置における制御弁の構造および動作について説明する図である。
【図7】バルブ駆動速度と制御弁の開閉状態との関係を示すデータベースの一例を示す図である。
【図8】図1の基板処理装置におけるダイヤフラムバルブについて説明する図である。
【図9】図1の基板処理装置におけるダイヤフラムバルブについて説明する図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る基板処理装置の構成を示す平面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る基板処理装置の構成を示す側面図である。
【図12】図10の基板処理装置の洗浄ユニットの構成および動作を説明する模式図である。
【図13】図10の基板処理装置の洗浄ユニットの構成および動作を説明する模式図である。
【図14】エアシリンダの構造および動作を示す模式図である。
【図15】基板処理システムの構成を示す概念図である。
【符号の説明】
1,100 基板処理装置
10 ダイヤフラムバルブ
10S,260S,270S 検出部
50a,50b,350a,350b,450a,450b 制御弁
62,262 開閉制御部(制御手段、状態調整手段)
63,263 データ生成部
70,270 入出力I/F
220 洗浄ブラシ
230 超音波洗浄ノズル
261,271 ピストン
Claims (8)
- 配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される駆動手段と、
前記駆動速度を設定するための設定値にしたがって外部から入力される信号に基づいて前記単位時間当たりの流量を調整する流量調整手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記設定値と前記流量調整手段の状態とを関連付けた速度調節データを記憶する記憶手段と、
前記速度調節データに基づいて前記流量調整手段の状態を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記設定値と前記流量調整手段の状態とを関連付けた速度調節データが入力される入力手段と、
前記速度調節データに基づいて前記流量調整手段の状態を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記駆動手段の駆動状況を検出する検出手段と、
前記駆動状況に基づいて前記駆動速度が前記設定値に基づく値と一致するように前記流量調整手段の状態を調整する状態調整手段と、
をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項4に記載の基板処理装置であって、
前記駆動状況と前記流量調整手段の状態とを関連付けた状態調整データを生成するデータ生成手段、
をさらに備え、
前記状態調整手段が、
前記状態調整データに基づいて前記流量調整手段の状態を調整することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記駆動手段が、
基板に対して吐出される液体の吐出量を調節することを特徴とする基板処理装置。 - 基板処理装置に含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記基板処理装置を、請求項1から請求項6のいずれかに記載の基板処理装置として機能させるプログラム。
- 配管内を通過する流体の単位時間当たりの流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段によって前記単位時間当たりの流量を調整することによって駆動速度が調節される駆動手段とを有する基板処理装置と、
前記基板処理装置に対して前記駆動速度を設定するための設定値にしたがって信号を出力する出力装置と、
を備え、
前記流量調整手段が、
前記信号に基づいて前記単位時間当たりの流量を調整することを特徴とする基板処理システム。
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