JP2004031518A - 薄膜太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一ドープ層4上に成膜する微結晶Siのi層の製膜初期の結晶粒が成長面内方向に成長する領域51のみにカウンタードープを行う。カウンタードープ量を次第に少なくするとなお良い。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微結晶シリコン(以下μc−Siと記す)またはその合金を主材料とするpin接合構造の薄膜太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池は、持続可能なクリーンなエネルギー源として注目されている。そのうち、アモルフアスシリコン(以下a−Siと記す)太陽電池は、結晶の太陽電池と比べて効率は低いものの大面積化が容易であり、低い製造コストが実現できる可能性があるが、光を長時間照射すると次第に特性が低下する光劣化を欠点として持つ。
【0003】
それに対してμc−Si太陽電池は光劣化を示さず、a−Si太陽電池と同様のプロセスを適用でき、低コスト化がはかれるため近年注目を集めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
μc−Siは、結晶相とアモルフアス相との混合体であり、結晶相が50% 以上を占める。そしてほぼ均−な構造をもつa−Siとは異なり、柱状の成長構造をもつ。
図3はμc−Si薄膜の模式的な構造図である。
透明電極等の電極付基板17上にμc−Si薄膜を成膜した場合、膜の成長初期の、結晶粒が製膜面内方向へ成長する領域(以下この領域を初期成長領域と呼ぶ)16を経た後、柱状成長領域15が成長する。一般的に粒径は20〜30nmであり柱状成長領域15の長さは数μm に達する。
【0005】
この製膜面内方向へ成長する初期成長領域16では欠陥が多い。特に、凹凸のある基板上ではより欠陥が多く見られる傾向がある。
また、μc−Si薄膜は、膜作成時の水素希釈率等の条件の違いにより、結晶の粒径及び密度が大きく異なることが報告されている。[FUJIWARA et. al.: Mat. Res. Coc. Symp. Proc. Vol.609 参照]
例えば、プラズマCVD法で作製するμc−Si太陽電池では、通常基板側の導電層に水素希釈率が高い条件で作製したμc−Siを用いるのに対し、光活性層は水素希釈率が低い条件で作成する。そのため、導電層と光活性層では結晶粒の密度が大きく異なり、光活性層の前記導電層側で、やはり結晶粒が製膜面内方向に成長する欠陥の多い初期成長領域がある。
【0006】
図4は、電極付基板上に燐をドープしたn型導電層(厚さ30nm)を成膜し、更にドープしない光活性層を成長させたμc−Si太陽電池中の燐の濃度分布図である。縦軸は燐濃度、横軸は電極面からの距離である。
この図において、60〜260nmの範囲に高いリンの濃度分布が見られる。これは、光活性層の結晶粒が製膜面内方向に成長する初期成長領域に当たり、結晶欠陥が多いため基板側の導電層に含まれる不純物が拡散しやすく、高濃度になるためである。
【0007】
光活性層内にこのような高濃度領域が存在すると、キャリア密度が高いため、再結合が多く、光の利用効率は向上しない。
光活性層に混入した不純物による特性低下を抑えるため、a−Si太陽電池ではその不純物と逆の導電性を示す元素を導入する試み(カウンタードープ)もなされている。後述するようにμc−Si太陽電池においても、光活性層全域にカウンタードープを試みたが、光の利用効率は向上しなかった。
【0008】
特許第2634811号に、炭化珪素太陽電池において、第一ドープ層と光活性層間に、第一ドープ層と同じ導電型で第一ドープ層より低濃度の層を設ける試みがなされている、また特公平和8−8371号に、Si−Ge合金組成を構造内で変化させた例が記されているが、いずれも本発明と材料、構成が異なる。
この問題に鑑み本発明の目的は、μc−Siを光活性層として持つ薄膜シリコン太陽電池において、光活性層における不純物拡散の影響を低減し、変換効率を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために本発明は、基板上に少なくとも第1電極層、第1導電層、実効的に真性な光活性層、第1導電層と逆の導電型の第2導電層、第2電極層がこの順に積層されてなり、光活性層が微結晶シリコンまたはその合金を主材料とする薄膜太陽電池において、光活性層の第1導電層側の結晶粒が膜の成長面内方向に成長する初期成長領域に、その領域の導電型が中性もしくは第1導電層と同じである範囲で第1導電層と逆の電荷を供給する価電子制御剤が添加されていることを特徴とする。
【0010】
この光活性層の初期成長領域に第1導電層と逆の電荷を供給する価電子制御剤を添加することにより、実効的なキャリア密度が減少し、電界が高くなる。従って他の部分の収集効率の低下無しにこの領域の収集効率が増加し、電流密度を上昇させることが可能となる。
ただし、添加する価電子制御剤量としては、前記領域の導電型が第1導電層と逆になると逆の接合ができ出力が低下してしまうため、導電型が中性もしくは同じである範囲にすることにより薄膜太陽電池の特性の向上が図れる。
【0011】
後記実施例に示すように、価電子制御剤の添加を第1導電層側で高く、製膜面内方向に結晶粒が成長する領域内で、膜が成長するに従って少なくなるようにすると効果が大きい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の詳細な構成を実施の形態例として分説する。
図1は本発明の実施の形態の一例の薄膜太陽電池の断面図であり、基板と反対の側から光を入射させるサブストレートタイプのシングル構造のものである。
ガラス基板1上に導電性の金属電極2、反射増加層3、n型のμc−Si系半導体層4、微量にIII族元素を添加した光活性層の成長領域61と、添加しない光活性層の成長領域62から構成される光活性層6、p型のμc−Si層6、透明電極7から構成される。本太陽電池に対して、光は透明電極7側から照射される。
【0013】
この61は導電型が中性もしくはn型である範囲でIII族元素が添加されていると良い。またn型のμc−Si系半導体層4から拡散した不純物量に応じてIII族元素の添加量を膜厚方向で制御しても良い。
図2は、同じく本発明の実施の形態の別の一例の薄膜太陽電池の断面図であり、基板側から光を入射させるスーパーストレートタイプのシングル構造のものである。
【0014】
透明なガラス基板8上に透明電極9が積層され、その上にp型のμc−Si系半導体層10、微量にV族元素を添加した光活性層の成長領域111と添加しない光活性層の成長領域112から構成される光活性層11、n型のμc−Siもしくはa−Si層12、反射増加層13、導電性の金属電極14から構成される。
111には導電型がp型である範囲でV族元素が添加されていると良い。またp型のμc−Si系半導体層10から拡散した不純物量に応じてV族元素の添加量を膜厚方向で制御しても良い。
【0015】
本発明において光活性層の面内方向成長領域に、基板側の第1導電層と逆の導電型の電荷を供給する価電子制御剤を、その領域が中性もしくは第1導電層と同じ導電型を示す範囲で添加することにより、光の利用効率が向上する。
図1に示したように第1導電層4 がn層である場合には、光活性層中5 にはドナーとなる元素、例えば燐が拡散している。拡散している濃度は、先に図3でみたように第1導電層4 側から200nm程度の成長領域で緩やかに減少した後、ほぼ指数関数的に減少している。この緩やかに減少している領域は、電界が弱くなり、この領域で吸収された光は有効に利用されない。
【0016】
そのため、アクセプターとなる元素、例えばボロンを添加し補償すると良い。本発明のp型の荷電子制御用の材料としては、B2H6(ジボラン)を使用したが、B4H10等の他の水素化ホウ素、BF3、BCl3等のハロゲン化ホウ素などを等を使う事もできる。
逆に図2に示したように第1導電層10がp層である場合には、光活性層11中に例えばボロンが拡散していた。そのため、燐を添加してこの拡散しているボロンの影響を軽減し、光の利用効率を向上させる。
【0017】
基板にはガラス基板を用いたが、セラミックス基板や、ステンレス基板、他にポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン等の樹脂製の基板を用いる事もできる。
金属電極2 または14には、Ni、Cr、Al、Ag、Pb、Zn、Au、Mo、Ir、Nb、Ta、V 、Ti、Pt等の金属もしくは、その合金や多層膜からなる薄膜を、真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、印刷法などで製膜することができる。
【0018】
また反射増加層3 または13としては、酸化インジウム錫 (ITO)、酸化亜鉛(Zn0) 、酸化錫(Sn02)、酸化インジウム(In203) 、酸化チタン(TiO2)等が最適なものとして上げられる。この反射増加層の堆積方法としては、真空蒸着法、スパツタリング法、CVD法、スプレー法などが適した方法として挙げられる。
本発明の薄膜太陽電池のp型層6 または10は微結晶材料、特にμc−Siを用いたが、微結晶炭化シリコン(μc−SiC:H と記す、以下同様)、微結晶窒化シリコン(μc−SiN:H )、微結晶酸化シリコン(μc−SiO:H )、微結晶シリコンゲルマニウム(μc−SiGe:H)等に、それぞれp型の価電子制御剤であるボロン等を高濃度に添加した材料が挙げられる。この膜厚は2〜20nmが好ましい膜厚である。
【0019】
本発明の薄膜太陽電池のn型層4 または12は、微結晶材料、特にμc−Siを用いたが、他に、微結晶材料としては、微結晶炭化シリコン(μc−SiC:H )、微結晶窒化シリコン(μc−SiN:H )、微結晶酸化シリコン(μc−SiO:H )、水素を含んだ微結晶シリコンゲルマニウム(μc−SiGe:H)等に、それぞれn型の価電子制御剤(例えばP、As、Sb、Bi等の第V族原子)を高濃度に添加した材料が挙げられる。この膜厚は6〜60nmが好ましい膜厚である。
【0020】
図2に示した第1導電層10がp型層の場合にはn型層12をアモルファス相とする事もできる。アモルファス材料としては、a−Si(a−Si :H)、炭化けい素(a−SiC:H)、シリコンゲルマニウム(a−SiGe :H)、酸化シリコン(a−SiO:H)、窒化シリコン(a−SiN:H)が挙げられる。
光活性層5 または11としては、実効的に真性なμc−Siまたは及びμc−SiGeを使用することができる。μc−Siは膜厚が600〜4000nm、μc−SiGeは300〜3000nmの膜厚が適している。
【0021】
本発明に適した光活性層5 または11の製膜方法としては、RFプラズマCVD法、VHFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、ホットワイヤーCVD法などがある。特に容量結合型のRFプラズマCVD法やVHFプラズマCVD法が望ましい。マイクロ波CVD法は大面積の均一な製造方法膜に適さず、ホットワイヤーCVD法は技術的に確立されておらず、まだ改善の余地がある。
【0022】
また、製膜の原料ガスとしては、シリコンを供給するために、SiH4( モノシラン) 、Si2H6(ジシラン) 等のシリコンの水素化物、もしくはその水素を重水素、フッ素、塩素に置換したガスが適している。ゲルマニウムの原料としては同様に、GeH4( ゲルマン) やその水素を重水素、フッ素、塩素に置換したガスが適している。希釈ガスとして、水素(H2)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等が適している。
【0023】
本発明の透明導電膜7 または9 としては、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)、酸化インジウム(In2O3) 、酸化インジウム錫(ITO) 等が適している。またその膜厚としては、50〜200nm程度とするのが良い。その製膜方法としては、真空蒸着法、マグネトロンスパッタリング、反応性スパッタリング、プラズマCVD法等が適している。
【0024】
更に集電用の電極14としては、Ag、Au、Cu、Al等の金属からなるグリッド状の電極を用いると良い。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
図1の型の薄膜太陽電池素子を作製した。
【0025】
基板1には50mm角のガラス基板を用い、その上にマグネトロンスバッタリングにより金属電極層2としてAg及び反射増加層3としてZn0を積層した。Agは製膜時の基板温度を250℃とし、膜厚はほぼ200nmとした。また、Zn0はGaをドープしたものであり、製膜時の基板温度を250℃とし、膜厚は60nm程度とした。
【0026】
この電極上にシリコン及びその合金からなる半導体層をプラズマCVD法により作製した。プラズマCVD装置は、電極の直径が160mmである容量結合型のプラズマCVD装置であり、n層4、光活性層5、p層6の各層はそれぞれ別の製膜室で作製する事ができる。
n層の製膜は次の手順で行った。
【0027】
基板加熱用のヒーターの温度を250℃とし、基板を載せたトレイをヒーター上に設置して加熱した後、SiH4ガス、H2ガス、PH3ガス(水素バランス1000ppm)をそれぞれガス導入管から毎分当たり3、400、20ml導入し、圧力が260Paになるよう、コンダクタンスバルブで調整した。続いて、13.56MHz、20Wの高周波を電極に投入したグロー放電を開始した。
【0028】
そして微結晶のn層の膜厚が30nmになったところでグロー放電を停止した。続いて光活性層の成長領域51の製膜を行った。n層から拡散するリンの影響を取り除くために、ボロンを添加して成膜した。基板加熱用のヒーターの温度を200℃とし、基板を設置、加熱した後、SiH4ガス、H2ガスをそれぞれ毎分当たり8、300ml導入した。ボロンの原料ガスとしてはジボランガス(以下B2H6ガスと記す)(水素バランス2ppm )を毎分当たり1ml導入した。圧力は同じく260Paになるように、コンダクタンスバルブで調整した。続いて40MHz、20Wの高周波を投入してグロー放電を発生させ、膜厚が200nmになったところで電力の投入をとめ、光活性層の初期成長領域51の製膜を終えた。
【0029】
続いてB2H6ガスの導入を止め、再度電力を投入してにグロー放電を発生させ、膜厚が2.5μmとなったところで電力の投入をとめ、光活性層の製膜を終えた。
続いてp層6の製膜を行った。SiH4ガス、H2ガス、B2H6ガスをそれぞれ毎分当たり3、500、15ml導入し、圧力を260Paに制御した後、13.56MHz、10Wの高周波を投入し、膜厚が7nmになったところで放電を停止した。
【0030】
更にp層6上にスバッタリングでITOからなる透明導電膜7を80nm製膜し、Agからなるグリッド電極8を蒸着で作製した。
[実施例2]
実施例1とほぼ同じ条件、図1の型の薄膜太陽電池を作製した。変えた点は、B2H6ガスの流量を初期成長領域で毎分当たり2mlから膜厚が200nmとなるまで徐々に流量を単調に減少させた。
【0031】
[比較例1]
光活性層の初期成長領域で、B2H6ガスの添加をしなかった以外は、実施例1と全く同じ条件で薄膜太陽電池を作製した。
[比較例2]
光活性層の全域の製膜時にB2H6ガスを毎分当たり0.5ml添加して薄膜太陽電池を作製した。その他は実施例1と全く同じ条件である。
【0032】
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の各太陽電池について、開放電圧(VOC)、フィルファクター(FF)、飽和電流(JSC)、効率(Eff)を測定し、その結果を表1に示した。なお、 数値は比較例1の値を基準とした比較値で表している。
【0033】
【表1】
B2H6ガスを加えた実施例1、実施例2、比較例2はいずれの値も比較例1に比べて向上している。またB2H6ガスを初期成長領域にのみ加えた実施例1、実施例2は、光活性層全体に加えた比較例2よりも向上している。
【0034】
総合的な特性である効率(Eff)では、比較例1に比べ実施例1では7% 、実施例2では11% も向上している。
[実施例3]
次に図2に示される構造の薄膜太陽電池を作製した。
基板1には実施例1と同じく60mm角のガラス基板を用い、その上にマグネトロンスバッタリングでZnO の透明電極9を作製した。基板の温度は300℃、膜厚はほぼ1μm程度とした。
【0035】
この透明電極9上にシリコン及びその合金からなる半導体層をプラズマCVD法により作製した。 p層10は次の手順で作成した。基板加熱用のヒーターの温度を260℃として加熱し、SiH4ガス、H2ガス、B2H6ガス(水素バランス、1000pppm)をそれぞれ毎分当たり2ml、500ml、10ml流し、圧力が260Paになるようにコンダクタンスバルプで調整した。続いて、13.56MHz、15Wの高周波を電極に投入し、膜厚が7nmになったところで放電を停止した。
【0036】
次に光活性層11の初期成長領域111の製膜を行った。基板加熱用のヒーターの温度を200℃として加熱し、SiH4ガス、H2ガス、フォスフィンガス(PH3ガス)(水素バランス、2ppm )をそれぞれ毎分当たり8ml、300ml、1ml導入し、圧力が260Paになるようにコンダクタンスバルブで調整し、13.56MHz、15Wの高周波を電極に投入し、膜厚が100nmになったところで放電を停止した。
【0037】
続いて、残りの光活性層112を次の手順で作成した。SiH4ガス、H2ガスをそれぞれ毎分当たり8ml、300ml導入し、圧力が260Paになるようにコンダクタンスバルブで調整した。次に13.56MHz、15Wの高周波を電極に投入し、2.5μmの膜厚だけ成膜した。
更に実施例1と同じ条件で光活性層11上に30nmの厚さのn層12を成膜し、そk上に反射増加層13のZnO を80nm、金属電極層14としてAgを150nm積層した。
【0038】
[比較例3]
実施例3と同じ基板を用い、初期成長領域でPH3ガスを添加しない以外歯、全く同じ製膜条件で電極、n層、光活性層、p層、透明電極を順に製膜し薄膜太陽電池を作製した。
ただし、かった。
【0039】
実施例3の薄膜太陽電池のVOC、Jsc 、FF、Effを、比較例3との比で表2に示す。
【0040】
【表2】
第2図の構造をとる事で、他の場合と比べて高い変換効率をもつ薄膜太陽電池が得られた。
なお、a−Si において、第一ドープ層の表面に逆導電型の不純物を含むガスを接触させ、それを光活性層内に拡散させる方法が開示されているが(特開平7−263728号)、μ−Si であることおよびある期間ドープを続ける点で上の方法とは異なる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の薄膜太陽電池は光活性層の製膜初期に、第1導電層と逆の電荷を供給する価電子制御剤を加える事で有効にカウンタードープを行い、光の利用効率が向上し、変換効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサブストレートタイプの薄膜太陽電池の層構成を説明するための模式的構成図
【図2】本発明のスーパーストレートタイプの薄膜太陽電池の層構成を説明するための模式的構成図
【図3】微結晶薄膜の構造を示す図
【図4】サブストレートタイプの薄膜太陽電池中のリンの密度分布を示す図
【符号の説明】
1 ガラス基板
2 金属電極層
3 反射増加層
4 n型層
5 光活性層
6 p型層
7 透明電極
51 光活性層中のIII族元素を添加した初期成長領域
62 光活性層のIII族を添加しない領域
8 ガラス基板
9 透明電極層
10 p型層
11 光活性層
12 n型層
13 反射増加層
14 金属電極層
111 光活性層中のV族元素を添加した成長領域
112 光活性層中のV族を添加しない領域
18 柱状成長領域
16 結晶粒が膜の成長面内方向に成長する領域
Claims (2)
- 基板上に少なくとも第1電極層、第1導電層、実効的に真性な光活性層、第1導電層と逆の導電型の第2導電層、第2電極層がこの順に積層されてなり、光活性層が微結晶シリコンまたはその合金を主材料とする薄膜太陽電池において、光活性層の第1導電層側の結晶粒が膜の成長面内方向に成長する領域に、その領域の導電型が中性もしくは第1導電層と同じである範囲で第1導電層と逆の電荷を供給する価電子制御剤が添加されていることを特徴とする薄膜太陽電池。
- 前記価電子制御剤の添加が第1導電層側で高く、膜の成長面内方向に成長する領域で、膜が成長するに従って少なくなることを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池。
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