JP2004031098A - カラー陰極線管の蛍光面形成方法及び調光フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面形成方法を得る。
【解決手段】相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成する蛍光面形成方法において、相反則不軌特性を有するフォトレジストが架橋反応を生じる光の強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面の光強度分布の「しきい値」12での幅が、ガラスパネルの各々の領域について設計による規格として設定されているBS開口幅と同程度となる光強度分布(a)を用いてフォトレジストの露光を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成する蛍光面形成方法において、相反則不軌特性を有するフォトレジストが架橋反応を生じる光の強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面の光強度分布の「しきい値」12での幅が、ガラスパネルの各々の領域について設計による規格として設定されているBS開口幅と同程度となる光強度分布(a)を用いてフォトレジストの露光を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラー陰極線管の蛍光面形成方法に関し、特に白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面を形成する方法に関するものである。
また、白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面を形成する際に用いる調光フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5はカラー陰極線管の蛍光面構造の模式図で、(a)はガラスパネルの内表面に形成された蛍光面の部分断面図、(b)は(a)図を外表面から見た時の部分平面図である。カラー陰極線管の蛍光面は、一般的に、図5(a)に示すような、ガラスパネル1の内面にストライプ状をなす多数の光吸収層2と、これら光吸収層間の開口領域に形成された緑3g,青3b,赤3rの蛍光体層と、アクリルエマルジョン等からなる中間膜4と、アルミニウム等からなるメタルバック層5と、により構成される。
このような蛍光面を有するカラー陰極線管において、蛍光体層の発光は、図5(b)に示すように光吸収層間の開口領域の幅によって制限される。すなわち、光吸収層間の開口領域の幅が、緑,青,赤の各蛍光体層の発光幅を決めている。ここで、光吸収層間の開口領域をBS開口、その幅をBS開口幅と定義する。
さて、カラー陰極線管に求められる表示品質の一つに白色均一性がある。この白色均一性は、BS開口幅や蛍光体層の膜厚、ミスランディングなどの要因のバラツキによって劣化する。このような様々の要因による白色均一性の劣化を改善する方法として、緑,青,赤の各BS開口幅のバランスを調整する方法がよく用いられる。
【0003】
白色均一性を左右する様々の要因のうち、BS開口幅以外のその他の要因がなければ、各色のBS開口幅は均一に形成すればよい。しかし、実際には上記のような理由から、ガラスパネルの各々の領域で必要となるBS開口幅は異なる。このため、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得るためには、緑,青,赤の各BS開口幅を、ガラスパネル全面にわたって、所定のBS開口幅に形成する必要がある。ここでいう所定のBS開口幅とは、白色均一性を最適に補正するために必要なBS開口幅と定義する。
従来、BS開口幅の調整手段として、調光フィルターを用いて、フォトレジストに対する露光量を制御する方法がある。調光フィルターは、フォトレジストを感光させる波長の光強度を透過率でもって制御するため、その透過率分布が重要となる。
調光フィルターの透過率分布として、例えば特開2002−050286号公報記載のカラーブラウン管の露光用調光フィルターでは、調光フィルターの中心を通る偏角θの直線S上の透過率分布を、調光フィルターの中心からの距離rの3次式で与える例が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のカラー陰極線管の蛍光面形成方法では、フォトレジストに対する露光量を制御する調光フィルターとして、その透過率分布が、調光フィルターの中心を通る偏角θの直線S上において、調光フィルターの中心からの距離rの3次式で与えるフィルターを用いていた。
ところで、フォトレジストに対する露光は、フォトレジストの膜厚、膜温度、膜中水分含有率などで決まるフォトレジストの感度と、露光光の強度分布によって決まる。
フォトレジストの膜厚は、露光に影響がない程度に均一に形成することは難しく、ガラスパネル面内で露光に対して有意な膜厚分布となる。また、膜温度は、ガラスパネルの温度分布の影響を受けるため一様な温度分布が得られず、ガラスパネル面内で露光に対して有意な膜温度分布となる。さらに、膜中水分含有率も、膜温度や露光中の雰囲気の影響などにより、ガラスパネル面内で露光に対して有意な膜中水分含有率分布となる。
【0005】
一方、露光光の強度分布は、光学マスクの開口幅や光学マスクからガラスパネルまでの露光光の伝搬距離、光源の実効径やそのプロファイル、露光光の波長や入射角、などで決まり、ガラスパネル面内で同程度な光強度分布を得ることは難しい。
このような理由により、従来技術で述べたような調光フィルターによるBS開口幅の調整、すなわち調光フィルターの透過率分布は、本来、非常に複雑な透過率分布を必要とし、単純な関数で与えられるものではないという問題があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、相反則不軌特性を有するフォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面の光強度分布の「しきい値」での幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布により、フォトレジストを露光することにより、白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面形成方法を得ることを目的とする。
また、相反則不軌特性を有するフォトレジストを露光する工程で用いる調光フィルターは、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布していることにより、白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面形成方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカラー陰極線管の蛍光面形成方法は、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成するカラー陰極線管の蛍光面形成方法において、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布により、フォトレジストを露光するものである。
【0008】
また、フォトレジスト面へと到達する光の強度分布を回折計算に基づいて求めた結果と、実際に形成した蛍光面より得られたBS開口幅とから、「しきい値」を求めるものである。
さらに、光学マスクの開口幅,光学マスクの開口からガラスパネルまでの露光光の伝搬距離,露光光源の形式,露光波長及び露光照度の少なくとも一つを変化させ、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得るものである。
また、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布している調光フィルターを用いてフォトレジストを露光するものである。
さらに、この発明に係る調光フィルターは、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成する際、フォトレジストを露光する工程で用いる調光フィルターにおいて、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布が得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布しているものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を用いて本発明の実施の形態1を説明する。
図3は、カラー陰極線管の蛍光面形成工程における露光の模式図である。ガラスパネル1には、色選別電極である光学マスク6が装着されている。光学マスク6としては、アパーチャグリルを用いる。光源9からの光は、調光フィルター8、補正レンズ7、光学マスク6の開口を通って、ガラスパネル内面に塗布形成されたフォトレジスト面へ到達する。図4はこの発明の実施の形態におけるフォトレジストの露光を説明する模式図である。図4(b)は、フォトレジスト面での光強度分布11の一例であり、マスク開口によって回折する。
ガラスパネルに形成するフォトレジストは、相反則不軌特性を有するものを用いる。相反則不軌特性を有するフォトレジストとして、PVP(ポリビニルピロリドン)等の水溶性紫外線硬化樹脂を用いることができる。
相反則不軌特性とは、フォトレジストを非溶解化するための架橋反応が、ある光の強度以上で生じる現象を言う。すなわち、架橋反応を生じさせるためには、ある一定以上の光強度を必要とする。このような、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」と定義する。
【0010】
図4(b)の光強度分布11におけるしきい値12以上の光が照射されたフォトレジストの領域は、図4(a)のようなフォトレジストパターン10として形成され、このフォトレジストパターン10が最終的にBS開口となる。このため、BS開口幅は、しきい値における光強度分布の幅とみなすことができる。
さて、ガラスパネル中央において、マスク開口幅が60μm、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個である。前記の条件で、フォトレジスト面での露光照度を0.2mW/cm2 に設定して露光を行い、BS開口を形成した。このとき、BS開口幅48μmが得られた。所定のBS開口幅は、44μmである。
【0011】
光学マスクの開口を通過してフォトレジスト面へと到達する光の強度分布は、式(1)により計算で求めることができる。なお、式(1)は、回折による光の強度分布を与える一般的な近似式であり、各々の関数の合成積である。また、光の強度分布を求める計算は、式(1)を用いることに限るものではなく、式(1)をさらに近似した式を用いることもできるし、光の強度分布を与える別の式を用いることもできる。
【0012】
【数1】
【0013】
次に、式(1)を用いて光強度分布を計算する。ここでは、光強度分布の最大光強度で規格化し、光強度を相対的に扱う。規格化した後、図1(b)のような光強度分布が得られた。図1(b)は、図5(b)において光吸収層と垂直な方向をX軸としたときの、X軸方向のみの結果を示している。なお、前記の最大光強度を、以下、「基準の光強度」と称する。また、図1は実施の形態1における光強度分布を説明する説明図である。
次に、フォトレジストのしきい値を求める。BS開口幅は、フォトレジストが架橋反応して形成されるフォトレジストパターン幅である。架橋反応は、ある一定以上の光強度で生じるから、光強度分布の幅がフォトレジストパターン幅(=BS開口幅)と同程度となる光強度が、フォトレジストの架橋反応を生じさせるためのしきい値となる。図1(b)より、フォトレジスト面における光強度分布の幅が、前記で得られたBS開口幅48μmと同程度となる光強度は0.2であり、しきい値は0.2となる。
【0014】
次に、しきい値0.2における光強度分布の幅が、所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を求める。当初のマスク開口幅60μmを1μm刻みで変化させ、式(1)により計算を繰り返し行った。計算においては、マスク開口幅以外は、BS開口幅48μmが得られた条件と同じである。マスク開口幅が56μmのとき、基準の光強度で規格化した結果、図1(a)のような光強度分布が得られた。しきい値0.2における光強度分布の幅は44(μm)となる。すなわち、マスク開口幅を60μmから56μmに変更すれば、所定のBS開口幅を得ることができる。
マスク開口幅を56μmとし、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個、フォトレジスト面での露光照度を0.2mW/cm2 の条件によりBS開口を形成したところ、所定のBS開口幅44μmが得られた。
上記は、ガラスパネルの中央について説明したが、ガラスパネルの他の領域でも上記と同様にして求めることができる。
また、上記は、マスク開口幅を変化させて光強度分布を調整する方法について説明したが、マスク開口からガラスパネルまでの伝搬距離を変化させる方法や露光光源の形状を変化させる方法、露光光の波長を変化させる方法、露光光の照度を変化させる方法などの、光強度分布を変化させることが可能なパラメータを用いることもできる。そして、これらのパラメータは、2つ以上を組み合わせて用いることもできる。
【0015】
上記のように、相反則不軌特性を有するフォトレジストが架橋反応を生じる一定以上の光の強度を「しきい値」とし、しきい値における光強度分布の幅が、所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を用いてフォトレジストの露光を行うようにしたので、所定のBS開口幅を得ることができる。その結果、優れた白色均一性のカラー陰極線管を得ることができる。
【0016】
実施の形態2.
別の方法として、調光フィルターを用いて光強度分布を調整し、所定のBS開口幅を得る方法を説明する。
調光フィルターに任意な透過率を与えると、フォトレジスト面へ到達する照度を制御することができる。すなわち、光の強度分布を制御することができる。このとき、光強度分布は相似的に変化する。
ガラスパネル中央において、マスク開口幅が60μm、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個である。前記の条件で、調光フィルターの透過率が30.0%、フォトレジスト面での露光照度を0.2mW/cm2 に設定して露光を行い、BS開口を形成した。このとき、BS開口幅48μmが得られた。所定のBS開口幅は、設計による規格として44μmが設定されている。
次に、式(1)を用いて光強度分布を計算する。ここでは、光強度分布の最大光強度で規格化し、光強度を相対的に扱う。規格化した後、図2(b)のような光強度分布が得られた。図2(b)は、図5(b)において光吸収層と垂直な方向をX軸としたときの、X軸方向のみの結果を示している。なお、前記の最大光強度を、以下、実施の形態1と同様「基準の光強度」と称する。また、図2は実施の形態2における光強度分布を説明する説明図である。
【0017】
次に、フォトレジストのしきい値を求める。図2(b)より、フォトレジスト面における光強度分布の幅が、前記で得られたBS開口幅48μmと同程度となる光強度は0.2であり、しきい値は0.2となる。
次に、しきい値0.2における光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となるような光強度分布を求める。
図2(b)の光強度分布に対して0.99倍から0.01倍刻みで倍率を変化させた計算を繰り返し行った。図2(b)の光強度分布が0.75倍のとき、図2(a)のような光強度分布が得られた。しきい値0.2における光強度分布の幅は44μmとなる。すなわち、調光フィルターのガラスパネル中央位置を補正する領域の透過率を0.75倍した22.5%とすれば、所定のBS開口幅を得ることができる。
マスク開口幅が60μm、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個、調光フィルターの透過率が22.5%の条件により、フォトレジスト面での露光照度は0.15mW/cm2 となった。このとき、BS開口を形成したところ、所定のBS開口幅44μmが得られた。
【0018】
本実施の形態において用いる調光フィルターの具体例として、例えば特開昭51−147248号公報に開示されたものがある。即ち、透明基板上に所定ピッチをもって一方向に延びる多数のストライプ状の遮光部を蒸着法,印刷法等により被着配列して遮光部と光透過部からなるパターンを形成し、補正せんとする光量に応じてその遮光部と光透過部の面積比を変更して所望の光透過率分布を得るようにしたものである。また、調光フィルターは1枚に限るものではなく、2枚以上の調光フィルターを組み合わせてもよい。
上記は、ガラスパネルの中央について説明したが、ガラスパネルの他の領域でも上記と同様にして求めることができる。
上記のように、調光フィルターの透過率は、しきい値における光強度分布の幅が、所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布に調整する透過率を有するようにしたので、所定のBS開口幅を得ることができる。その結果、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得ることができる。
【0019】
なお、上記実施の形態1及び2は、アパーチャグリルに限るものではなく、シャドウマスクの場合についても、BS開口及びBS開口幅をシャドウマスクの開口に応じて置き換えることで適用することができる。
【0020】
【発明の効果】
この発明は以上の説明から分かるとおり、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成するカラー陰極線管の蛍光面形成方法において、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布により、フォトレジストを露光するものであるから、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得ることができるという効果を奏する。
【0021】
また、この発明は以上の説明から分かるとおり、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成する際、フォトレジストを露光する工程で用いる調光フィルターにおいて、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布が得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布しているものであるから、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における光強度分布を説明する説明図である。
【図2】この発明の実施の形態2における光強度分布を説明する説明図である。
【図3】カラー陰極線管の蛍光面形成工程における露光の模式図である
。
【図4】この発明の実施の形態におけるフォトレジストの露光を説明する模式図である。
【図5】カラー陰極線管の蛍光面構造の模式図である。
【符号の説明】
1 ガラスパネル、2 光吸収層、3g 緑色蛍光体層、
3b 青色蛍光体層、3r 赤色蛍光体層、4 中間膜、
5 メタルバック層、6 光学マスク、7 補正レンズ、
8 調光フィルター、9 光源、10 非溶解化したフォトレジスト、
11 光強度分布、12 しきい値、13 露光光線。
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラー陰極線管の蛍光面形成方法に関し、特に白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面を形成する方法に関するものである。
また、白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面を形成する際に用いる調光フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5はカラー陰極線管の蛍光面構造の模式図で、(a)はガラスパネルの内表面に形成された蛍光面の部分断面図、(b)は(a)図を外表面から見た時の部分平面図である。カラー陰極線管の蛍光面は、一般的に、図5(a)に示すような、ガラスパネル1の内面にストライプ状をなす多数の光吸収層2と、これら光吸収層間の開口領域に形成された緑3g,青3b,赤3rの蛍光体層と、アクリルエマルジョン等からなる中間膜4と、アルミニウム等からなるメタルバック層5と、により構成される。
このような蛍光面を有するカラー陰極線管において、蛍光体層の発光は、図5(b)に示すように光吸収層間の開口領域の幅によって制限される。すなわち、光吸収層間の開口領域の幅が、緑,青,赤の各蛍光体層の発光幅を決めている。ここで、光吸収層間の開口領域をBS開口、その幅をBS開口幅と定義する。
さて、カラー陰極線管に求められる表示品質の一つに白色均一性がある。この白色均一性は、BS開口幅や蛍光体層の膜厚、ミスランディングなどの要因のバラツキによって劣化する。このような様々の要因による白色均一性の劣化を改善する方法として、緑,青,赤の各BS開口幅のバランスを調整する方法がよく用いられる。
【0003】
白色均一性を左右する様々の要因のうち、BS開口幅以外のその他の要因がなければ、各色のBS開口幅は均一に形成すればよい。しかし、実際には上記のような理由から、ガラスパネルの各々の領域で必要となるBS開口幅は異なる。このため、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得るためには、緑,青,赤の各BS開口幅を、ガラスパネル全面にわたって、所定のBS開口幅に形成する必要がある。ここでいう所定のBS開口幅とは、白色均一性を最適に補正するために必要なBS開口幅と定義する。
従来、BS開口幅の調整手段として、調光フィルターを用いて、フォトレジストに対する露光量を制御する方法がある。調光フィルターは、フォトレジストを感光させる波長の光強度を透過率でもって制御するため、その透過率分布が重要となる。
調光フィルターの透過率分布として、例えば特開2002−050286号公報記載のカラーブラウン管の露光用調光フィルターでは、調光フィルターの中心を通る偏角θの直線S上の透過率分布を、調光フィルターの中心からの距離rの3次式で与える例が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のカラー陰極線管の蛍光面形成方法では、フォトレジストに対する露光量を制御する調光フィルターとして、その透過率分布が、調光フィルターの中心を通る偏角θの直線S上において、調光フィルターの中心からの距離rの3次式で与えるフィルターを用いていた。
ところで、フォトレジストに対する露光は、フォトレジストの膜厚、膜温度、膜中水分含有率などで決まるフォトレジストの感度と、露光光の強度分布によって決まる。
フォトレジストの膜厚は、露光に影響がない程度に均一に形成することは難しく、ガラスパネル面内で露光に対して有意な膜厚分布となる。また、膜温度は、ガラスパネルの温度分布の影響を受けるため一様な温度分布が得られず、ガラスパネル面内で露光に対して有意な膜温度分布となる。さらに、膜中水分含有率も、膜温度や露光中の雰囲気の影響などにより、ガラスパネル面内で露光に対して有意な膜中水分含有率分布となる。
【0005】
一方、露光光の強度分布は、光学マスクの開口幅や光学マスクからガラスパネルまでの露光光の伝搬距離、光源の実効径やそのプロファイル、露光光の波長や入射角、などで決まり、ガラスパネル面内で同程度な光強度分布を得ることは難しい。
このような理由により、従来技術で述べたような調光フィルターによるBS開口幅の調整、すなわち調光フィルターの透過率分布は、本来、非常に複雑な透過率分布を必要とし、単純な関数で与えられるものではないという問題があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、相反則不軌特性を有するフォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面の光強度分布の「しきい値」での幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布により、フォトレジストを露光することにより、白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面形成方法を得ることを目的とする。
また、相反則不軌特性を有するフォトレジストを露光する工程で用いる調光フィルターは、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布していることにより、白色均一性の優れたカラー陰極線管の蛍光面形成方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカラー陰極線管の蛍光面形成方法は、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成するカラー陰極線管の蛍光面形成方法において、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布により、フォトレジストを露光するものである。
【0008】
また、フォトレジスト面へと到達する光の強度分布を回折計算に基づいて求めた結果と、実際に形成した蛍光面より得られたBS開口幅とから、「しきい値」を求めるものである。
さらに、光学マスクの開口幅,光学マスクの開口からガラスパネルまでの露光光の伝搬距離,露光光源の形式,露光波長及び露光照度の少なくとも一つを変化させ、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得るものである。
また、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布している調光フィルターを用いてフォトレジストを露光するものである。
さらに、この発明に係る調光フィルターは、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成する際、フォトレジストを露光する工程で用いる調光フィルターにおいて、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布が得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布しているものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を用いて本発明の実施の形態1を説明する。
図3は、カラー陰極線管の蛍光面形成工程における露光の模式図である。ガラスパネル1には、色選別電極である光学マスク6が装着されている。光学マスク6としては、アパーチャグリルを用いる。光源9からの光は、調光フィルター8、補正レンズ7、光学マスク6の開口を通って、ガラスパネル内面に塗布形成されたフォトレジスト面へ到達する。図4はこの発明の実施の形態におけるフォトレジストの露光を説明する模式図である。図4(b)は、フォトレジスト面での光強度分布11の一例であり、マスク開口によって回折する。
ガラスパネルに形成するフォトレジストは、相反則不軌特性を有するものを用いる。相反則不軌特性を有するフォトレジストとして、PVP(ポリビニルピロリドン)等の水溶性紫外線硬化樹脂を用いることができる。
相反則不軌特性とは、フォトレジストを非溶解化するための架橋反応が、ある光の強度以上で生じる現象を言う。すなわち、架橋反応を生じさせるためには、ある一定以上の光強度を必要とする。このような、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」と定義する。
【0010】
図4(b)の光強度分布11におけるしきい値12以上の光が照射されたフォトレジストの領域は、図4(a)のようなフォトレジストパターン10として形成され、このフォトレジストパターン10が最終的にBS開口となる。このため、BS開口幅は、しきい値における光強度分布の幅とみなすことができる。
さて、ガラスパネル中央において、マスク開口幅が60μm、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個である。前記の条件で、フォトレジスト面での露光照度を0.2mW/cm2 に設定して露光を行い、BS開口を形成した。このとき、BS開口幅48μmが得られた。所定のBS開口幅は、44μmである。
【0011】
光学マスクの開口を通過してフォトレジスト面へと到達する光の強度分布は、式(1)により計算で求めることができる。なお、式(1)は、回折による光の強度分布を与える一般的な近似式であり、各々の関数の合成積である。また、光の強度分布を求める計算は、式(1)を用いることに限るものではなく、式(1)をさらに近似した式を用いることもできるし、光の強度分布を与える別の式を用いることもできる。
【0012】
【数1】
【0013】
次に、式(1)を用いて光強度分布を計算する。ここでは、光強度分布の最大光強度で規格化し、光強度を相対的に扱う。規格化した後、図1(b)のような光強度分布が得られた。図1(b)は、図5(b)において光吸収層と垂直な方向をX軸としたときの、X軸方向のみの結果を示している。なお、前記の最大光強度を、以下、「基準の光強度」と称する。また、図1は実施の形態1における光強度分布を説明する説明図である。
次に、フォトレジストのしきい値を求める。BS開口幅は、フォトレジストが架橋反応して形成されるフォトレジストパターン幅である。架橋反応は、ある一定以上の光強度で生じるから、光強度分布の幅がフォトレジストパターン幅(=BS開口幅)と同程度となる光強度が、フォトレジストの架橋反応を生じさせるためのしきい値となる。図1(b)より、フォトレジスト面における光強度分布の幅が、前記で得られたBS開口幅48μmと同程度となる光強度は0.2であり、しきい値は0.2となる。
【0014】
次に、しきい値0.2における光強度分布の幅が、所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を求める。当初のマスク開口幅60μmを1μm刻みで変化させ、式(1)により計算を繰り返し行った。計算においては、マスク開口幅以外は、BS開口幅48μmが得られた条件と同じである。マスク開口幅が56μmのとき、基準の光強度で規格化した結果、図1(a)のような光強度分布が得られた。しきい値0.2における光強度分布の幅は44(μm)となる。すなわち、マスク開口幅を60μmから56μmに変更すれば、所定のBS開口幅を得ることができる。
マスク開口幅を56μmとし、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個、フォトレジスト面での露光照度を0.2mW/cm2 の条件によりBS開口を形成したところ、所定のBS開口幅44μmが得られた。
上記は、ガラスパネルの中央について説明したが、ガラスパネルの他の領域でも上記と同様にして求めることができる。
また、上記は、マスク開口幅を変化させて光強度分布を調整する方法について説明したが、マスク開口からガラスパネルまでの伝搬距離を変化させる方法や露光光源の形状を変化させる方法、露光光の波長を変化させる方法、露光光の照度を変化させる方法などの、光強度分布を変化させることが可能なパラメータを用いることもできる。そして、これらのパラメータは、2つ以上を組み合わせて用いることもできる。
【0015】
上記のように、相反則不軌特性を有するフォトレジストが架橋反応を生じる一定以上の光の強度を「しきい値」とし、しきい値における光強度分布の幅が、所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を用いてフォトレジストの露光を行うようにしたので、所定のBS開口幅を得ることができる。その結果、優れた白色均一性のカラー陰極線管を得ることができる。
【0016】
実施の形態2.
別の方法として、調光フィルターを用いて光強度分布を調整し、所定のBS開口幅を得る方法を説明する。
調光フィルターに任意な透過率を与えると、フォトレジスト面へ到達する照度を制御することができる。すなわち、光の強度分布を制御することができる。このとき、光強度分布は相似的に変化する。
ガラスパネル中央において、マスク開口幅が60μm、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個である。前記の条件で、調光フィルターの透過率が30.0%、フォトレジスト面での露光照度を0.2mW/cm2 に設定して露光を行い、BS開口を形成した。このとき、BS開口幅48μmが得られた。所定のBS開口幅は、設計による規格として44μmが設定されている。
次に、式(1)を用いて光強度分布を計算する。ここでは、光強度分布の最大光強度で規格化し、光強度を相対的に扱う。規格化した後、図2(b)のような光強度分布が得られた。図2(b)は、図5(b)において光吸収層と垂直な方向をX軸としたときの、X軸方向のみの結果を示している。なお、前記の最大光強度を、以下、実施の形態1と同様「基準の光強度」と称する。また、図2は実施の形態2における光強度分布を説明する説明図である。
【0017】
次に、フォトレジストのしきい値を求める。図2(b)より、フォトレジスト面における光強度分布の幅が、前記で得られたBS開口幅48μmと同程度となる光強度は0.2であり、しきい値は0.2となる。
次に、しきい値0.2における光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となるような光強度分布を求める。
図2(b)の光強度分布に対して0.99倍から0.01倍刻みで倍率を変化させた計算を繰り返し行った。図2(b)の光強度分布が0.75倍のとき、図2(a)のような光強度分布が得られた。しきい値0.2における光強度分布の幅は44μmとなる。すなわち、調光フィルターのガラスパネル中央位置を補正する領域の透過率を0.75倍した22.5%とすれば、所定のBS開口幅を得ることができる。
マスク開口幅が60μm、マスク開口からフォトレジスト面までの露光光の伝播距離が5.5mm、露光波長が365nm、光源は1個、調光フィルターの透過率が22.5%の条件により、フォトレジスト面での露光照度は0.15mW/cm2 となった。このとき、BS開口を形成したところ、所定のBS開口幅44μmが得られた。
【0018】
本実施の形態において用いる調光フィルターの具体例として、例えば特開昭51−147248号公報に開示されたものがある。即ち、透明基板上に所定ピッチをもって一方向に延びる多数のストライプ状の遮光部を蒸着法,印刷法等により被着配列して遮光部と光透過部からなるパターンを形成し、補正せんとする光量に応じてその遮光部と光透過部の面積比を変更して所望の光透過率分布を得るようにしたものである。また、調光フィルターは1枚に限るものではなく、2枚以上の調光フィルターを組み合わせてもよい。
上記は、ガラスパネルの中央について説明したが、ガラスパネルの他の領域でも上記と同様にして求めることができる。
上記のように、調光フィルターの透過率は、しきい値における光強度分布の幅が、所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布に調整する透過率を有するようにしたので、所定のBS開口幅を得ることができる。その結果、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得ることができる。
【0019】
なお、上記実施の形態1及び2は、アパーチャグリルに限るものではなく、シャドウマスクの場合についても、BS開口及びBS開口幅をシャドウマスクの開口に応じて置き換えることで適用することができる。
【0020】
【発明の効果】
この発明は以上の説明から分かるとおり、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成するカラー陰極線管の蛍光面形成方法において、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布により、フォトレジストを露光するものであるから、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得ることができるという効果を奏する。
【0021】
また、この発明は以上の説明から分かるとおり、相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成する際、フォトレジストを露光する工程で用いる調光フィルターにおいて、フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布が得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布しているものであるから、白色均一性の優れたカラー陰極線管を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における光強度分布を説明する説明図である。
【図2】この発明の実施の形態2における光強度分布を説明する説明図である。
【図3】カラー陰極線管の蛍光面形成工程における露光の模式図である
。
【図4】この発明の実施の形態におけるフォトレジストの露光を説明する模式図である。
【図5】カラー陰極線管の蛍光面構造の模式図である。
【符号の説明】
1 ガラスパネル、2 光吸収層、3g 緑色蛍光体層、
3b 青色蛍光体層、3r 赤色蛍光体層、4 中間膜、
5 メタルバック層、6 光学マスク、7 補正レンズ、
8 調光フィルター、9 光源、10 非溶解化したフォトレジスト、
11 光強度分布、12 しきい値、13 露光光線。
Claims (5)
- 相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成するカラー陰極線管の蛍光面形成方法において、
上記フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における上記「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布により、フォトレジストを露光することを特徴とするカラー陰極線管の蛍光面形成方法。 - フォトレジスト面へと到達する光の強度分布を回折計算に基づいて求めた結果と、実際に形成した蛍光面より得られたBS開口幅とから、上記「しきい値」を求めることを特徴とする請求項1記載のカラー陰極線管の蛍光面形成方法。
- 光学マスクの開口幅,光学マスクの開口からガラスパネルまでの露光光の伝搬距離,露光光源の形式,露光波長及び露光照度の少なくとも一つを変化させ、フォトレジスト面における上記「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカラー陰極線管の蛍光面形成方法。
- フォトレジスト面における上記「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布を得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布している調光フィルターを用いてフォトレジストを露光することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のカラー陰極線管の蛍光面形成方法。
- 相反則不軌特性を有するフォトレジストを用いてカラー陰極線管の蛍光面を形成する際、フォトレジストを露光する工程で用いる調光フィルターにおいて、
上記フォトレジストが架橋反応を生じるために必要とする光強度を「しきい値」とし、フォトレジスト面における上記「しきい値」での光強度分布の幅が所定のBS開口幅と同程度となる光強度分布が得られる透過率が、調光フィルターの各々の領域について分布していることを特徴とする調光フィルター。
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