JP2004029140A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電極が形成された第1基板と、該第1基板と対向するとともに、該第1基板と対向する面の表示領域に着色層が形成された第2基板と、前記第1基板と液晶層を介してスペーサで保持して重ね合わされた前記第2基板とのあいだに、該液晶層を封止するために前記第1基板および第2基板の表示領域外に形成されたシール材とを具備する液晶表示装置。前記第2基板に形成された着色層が、前記シール材に重なり合う位置まで延在して形成されている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示装置に関する。さらに詳しくは、表示品位を向上させることができる液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶表示装置における液晶パネルの平面図を図9に示す。また、図9のA−A線断面の拡大図を図10に示す。従来の液晶表示装置は、薄膜トランジスタや配向膜などを積層した下部透明絶縁性基板(アレイ基板)である第1基板51と、着色層や配向膜などを積層した上部透明絶縁性基板(カラーフィルタ基板)である第2基板52とを表示領域内に配置する面内スペーサ53を用いて所定の間隔を隔てて重ね合わせ、表示領域外に形成したシール材54によって接着させたのち、このシール材54の一部に形成された液晶注入口(図示せず)から液晶55を注入したのち、封止し、ついで両基板の外側に偏光板を貼り付けてなる液晶表示パネルにおける片方の基板側にバックライトなどを配置して構成されている。なお、図9〜10において、56はブラックマトリックスである。
【0003】
従来の表示領域外の構成では、着色層57のパターンが有効表示領域58と同一領域に形成されているか、または有効表示領域58の端から1、2画素分程度外側に形成されるとともに、この着色層57のパターンの外周をシール材54にて封止している。このため、着色層57のパターンが形成されない領域がある。また、この着色層57のパターンに透明電極59を積層して形成しているため、表示領域58外に形成したシール材54の近傍部の液晶層55の厚さH1は、有効表示領域58内の厚さH2と比べて、着色層57および透明電極59の厚さの分だけ厚くなっている。このため、シール材54に含ませて用いるシール内スペーサ60は、着色層57および透明電極59の厚さを考慮して、面内スペーサ53に比べて、大きい径のものを適用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のように、表示領域58外に形成したシール材59の近傍部では、第2基板52上に着色層57のパターンが形成されないため、有効表示領域58内の液晶層55の厚さH2と比べて液晶層55の厚さH1が厚くなり、従来の大きさの面内スペーサ60では、液晶表示パネル全面で基板間隔を保持することができなくなっていた。このため、表示領域58外では、液晶層55の厚い部分が生じて、液晶層55の厚さが不均一となるために表示ムラが発生しやすくなるという現象が発生していた。
【0005】
本発明は、前述の問題を解消するためになされたものであり、製造工程を増加させることなく、表示領域内で発生していた液晶層の厚さの不均一性から生じる基板間隔のムラを防止して、表示品位を向上させることができる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の液晶表示装置は、電極が形成された第1基板と、該第1基板と対向するとともに、該第1基板と対向する面の表示領域に着色層が形成された第2基板と、前記第1基板と液晶層を介してスペーサで保持して重ね合わされた前記第2基板とのあいだに、該液晶層を封止するために前記第1基板および第2基板の表示領域外に形成されたシール材とを具備する液晶表示装置であって、前記第2基板に形成された着色層が、前記シール材に重なり合う位置まで延在して形成されてなることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2記載の液晶表示装置は、前記着色層が透明電極または保護膜により覆われているものである。
【0008】
本発明の請求項3記載の液晶表示装置は、前記シール材がスペーサを含んでいるものである。
【0009】
本発明の請求項4記載の液晶表示装置は、前記シール材に含まれているスペーサの径が、前記表示領域に含まれているスペーサの径以下であるものである。
【0010】
本発明の請求項5記載の液晶表示装置は、前記シール材または前記表示領域に含まれているスペーサが前記第1基板上に形成されているものである。
【0011】
本発明の請求項6記載の液晶表示装置は、前記シール材または前記表示領域に含まれているスペーサが前記第2基板上に形成されているものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の液晶表示装置を説明する。
【0013】
実施の形態1
本発明の実施の形態1にかかわる液晶表示装置の液晶表示パネルの平面図を図1に示す。また、図2に図1のI−I線断面の拡大図を示す。図1〜2において、1は下部透明絶縁性基板(アレイ基板)、たとえばガラスなどの透明絶縁性基板である第1基板、2は上部透明絶縁性基板(カラーフィルタ基板)、たとえばガラスなどの透明絶縁性基板である第2基板、3はブラックマトリクス、4はシール材、5は表示領域、6は表示領域内に配置したスペーサ、7は液晶層、8は着色層および9は透明電極である。
【0014】
前記第1基板1上には、画素電極、トランジスタ、走査配線、信号配線および透明電極などが形成されている。該第1基板1のパターンは、成膜、レジスト塗布、露光、現像、エッチングおよびレジスト剥離といった工程を順次行ない積層していく。
【0015】
前記第2基板2上の第1基板1と対向する面上には、多層クロムなどからなる遮光層であるブラックマトリクス3と、赤、緑、青の3色の着色層8と、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極9などが表示領域に形成される。たとえばブラックマトリクス3は、第2基板2上に多層クロムをスパッタ法などにより全面に成膜し、露光および現像を施すことにより、所望するパターンを形成する。図2に示されるように、ブラックマトリクス3のパターンはシール材4を形成する位置よりも外側まで形成されている。ただし、ブラックマトリクス3はシール材4を形成する位置より内側、またはシール材に接しないように形成してもよい。ついで着色層8を顔料分散法、染色法または電着法などで積層する。ここで着色層8はシール材4を形成している位置に重なり合う領域まで積層する。ついで透明電極9は、たとえばITOなどの透明電極材料をマスクスパッタ法などを用いて着色層8を覆うように形成される。
【0016】
液晶表示パネルは、両基板の表示領域外に、スクリーン印刷またはディスペンサを用いてシール材4を塗布し、形成したのち、第1基板1の電極などを形成した面と第2基板2の着色層8などを積層した面とを対向させるとともに、面内に散布したスペーサ6などにより両基板を所定の間隔に保持させて重ね合わせたのち、硬化処理を実施して作製される。
【0017】
実施の形態1においては、図2に示されるように、第2基板2上に形成した着色層8を表示領域外に形成したシール材4と重なり合う位置まで延在して形成させている。このとき、着色層8は表示領域外に形成されているシール材4からはみ出すことがないように形成する。また、着色層8のパターンを透明電極9上に積層すると、実効電圧が低下するため、着色層8のパターンを形成したのち、該着色層8を覆うように透明電極9を同様に延長して形成する。ただし、透明電極9はシール材4からはみ出して形成させてもよい。
【0018】
前記着色層8および透明電極9の形成については、マスクを用いて露光して形成するため、マスクの変更のみで工程を増やすことなく実現することができる。
【0019】
また、図3に示されるように、透明電極が不要の液晶モード、たとえば横方向の電界で液晶が基板に平行に配向する方式であるIPS(In−Plane Switching)駆動方式においては、透明電極のかわりにアクリル系樹脂などからなる保護膜10を第2基板2の全面に塗布する。この場合、前述と同様に着色層8を表示領域外に形成したシール材4と重なり合う位置まで延在して形成させたのち、着色層8を覆うように保護膜10を形成する。図3では、着色層8およびブラックマトリクス3を覆うように形成したが、着色層8のみを覆うように保護膜10を形成してもよい。
【0020】
以上のように、本実施の形態1は、着色層8に積層する透明電極9または保護膜10をシール材4に重なり合う位置まで延在して形成する構造とすることにより、液晶層8の厚さがパネル全体で均一となるので、表示品位を向上させることができる。
【0021】
実施の形態2
前記実施の形態1の構造とすることで、表示領域から表示領域外のシール材4の近傍部まで、液晶層8の厚さを安定させることが可能であるが、本実施の形態2においては、さらに表示領域外の厚さを安定させるために、シール内にスペーサ11を設けている。図4〜5に示されるように、シール材4内にスペーサ11を形成する方法として、実施の形態1におけるシール材4を塗布する際、たとえばガラスファイバーなどからなるスペーサ11を熱硬化型エポキシ樹脂からなるシール材4に含ませてスクリーン印刷またはディスペンサを用いて塗布し、形成する。シール材4内のスペーサ11の径は、図4〜5に示されるように面内スペーサ6と実質的に同一にすることが望ましいが、シール材4の近傍部まで液晶層8の厚さを保持できる範囲内であれば小さく形成することが可能である。また、本実施の形態2では、表示領域内に配置したスペーサ6の形状およびシール材4内に含ませるスペーサ11の形状は、球状を呈しているが、円柱状、円錐状また四角錘状など種々の形状が可能である。
【0022】
以上のように、本実施の形態2は、シール材にスペーサを含ませ、さらにそのスペーサの径を面内スペーサと実質的に同一または小さくすることにより、液晶層の厚さがパネル全体で均一となるので、表示品位を向上させることができる。
【0023】
実施の形態3
前記実施の形態2においては、スペーサを表示領域内およびシール内に含ませる構造としているが、図6〜7に示されるように、本実施の形態3では、スペーサとなる突起部12を第1基板1または第2基板2上に形成するようにしている。
【0024】
前記第1基板1上にスペーサとなる突起部12を作製する場合、透明電極9または保護膜10を成膜、レジスト塗布、露光、現像、エッチングおよびレジスト剥離したのち、所望の液晶層7の間隔を有するようにレジストを含有するアクリル系などの樹脂を塗布する。ついで露光、現像およびエッチングを行ないスペーサとなる突起部12を生成させる。
【0025】
一方、前記第2基板2上にスペーサとなる突起部12を作製する場合、ブラックマトリクス3、着色層8、透明電極9または保護膜を形成したのち、所望の液晶層7の間隔を有するようにレジストを含有するアクリル系などの樹脂を塗布する。ついで露光、現像およびエッチングを行ないスペーサとなる突起部12を生成させる。
【0026】
また、前記第1基板1または第2基板2に形成されるスペーサとなる突起部12は、図6に示されるように、表示領域およびシール材4内の両方に形成させてもよいが、図7に示されるように、表示領域およびシール材4の近傍部にスペーサとなる突起物12を形成させると、シール材4にスペーサを含ませなくてもよい。なお、前記スペーサである突起部12は第1基板1上および第2基板2上の両方に形成してもよい。
【0027】
以上のように、本実施の形態3では、着色層8のパターン、着色層8に積層する透明電極9または保護膜11およびブラックマトリクス3をシール材4まで延長させて形成するとともに、さらに表示領域内およびシール材4の近傍部、または表示領域内のみにスペーサとなる突起部12を基板に形成させることにより、液晶層7の厚さがパネル全体で均一となるので、表示品位を向上させることができる。
【0028】
実施の形態4
前記実施の形態では、第2基板2上に遮光層であるブラックマトリクス3を積層して形成しているが、本実施の形態4においては、図8に示されるように、第2基板2上に着色層8を積層し、透明電極9または保護膜で覆ったのち、ブラックマトリクス3を形成するようにしている。それ以外の製法などは前記実施の形態1と同様である。本実施の形態4においても、実施の形態1と同様、着色層8を表示領域外に形成したシール材4と重なり合う位置まで延在させて形成する。また、シール材4内にスペーサ11を形成する場合は、前記実施の形態2と同様、シール材4内のスペーサ11の径を面内スペーサ6と実質的に同一にすることが望ましいが、シール材4の近傍部まで液晶層7の厚さを保持することができる範囲内であれば小さく形成することが可能である。表示領域内およびシール材4内に形成するスペーサ6、11の形状は、球状を呈しているが、円柱状、円錐状また四角錘状など種々の形状が可能である。
【0029】
また、前記実施の形態3と同様、スペーサとなる突起部12を第1基板1上、第2基板2上または第1基板1上および第2基板上に形成してもよい。
【0030】
以上のように、本実施の形態4では、着色層8に積層する透明電極9または保護膜11およびブラックマトリクス3をスペーサ11を含むシール材4まで延在して形成することにより、液晶層7の厚さがパネル全体で均一になるので、表示品位を向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したとおり、請求項1記載の発明によれば、電極が形成された第1基板と、該第1基板と対向するとともに、該第1基板と対向する面の表示領域に着色層が形成された第2基板と、前記第1基板と液晶層を介してスペーサで保持して重ね合わされた前記第2基板とのあいだに、該液晶層を封止するために前記第1基板および第2基板の表示領域外に形成されたシール材とを具備する液晶表示装置であって、前記第2基板に形成された着色層が、前記シール材に重なり合う位置まで延在して形成することにより、液晶層の厚さがパネル全体で均一になるので、表示品位を向上させることができる。
【0032】
また、請求項2記載の発明によれば、前記着色層が透明電極または保護膜により覆われていることにより、着色層に配向膜を積層して形成すると、発生する可能性がある色ムラを回避することができる。
【0033】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1、2記載の液晶表示装置において、前記シール材がスペーサを含んでいることにより、液晶層の厚さがパネル全体で均一になるので、表示品位を向上させることができる。
【0034】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の液晶表示装置において、前記シール材に含まれているスペーサの径が、前記表示領域に含まれているスペーサの径以下とすることにより、液晶層の厚さがパネル全体で均一になるので、表示品位を向上させることができる。
【0035】
さらに請求項5、6記載の発明によれば、請求項2記載の液晶表示装置において、前記シール材または前記表示領域に含まれているスペーサが前記第1基板上または第2基板上に形成されていることにより、液晶層の厚さがパネル全体で均一になるので、表示品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかわる液晶表示装置の液晶表示パネルの平面図である。
【図2】図1のI−I線断面の拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかわる他の液晶表示パネルの要部断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2にかかわる液晶表示装置の液晶表示パネルの要部断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2にかかわる他の液晶表示パネルの要部断面図である。
【図6】本発明の実施の形態3にかかわる液晶表示装置の液晶表示パネルの要部断面図である。
【図7】本発明の実施の形態3にかかわる他の液晶表示パネルの要部断面図である。
【図8】本発明の実施の形態4にかかわる液晶表示装置の液晶表示パネルの要部断面図である。
【図9】従来の液晶表示装置の液晶表示パネルの平面図である。
【図10】図9のA−A線断面の拡大図である。
【符号の説明】
1 第1基板
2 第2基板
3 ブラックマトリクス
4 シール材
5 表示領域
6 面内スペーサ
7 液晶層
8 着色層
9 透明電極
10 保護膜
11 シール材内スペーサ
12 スペーサとなる突起部
Claims (6)
- 電極が形成された第1基板と、
該第1基板と対向するとともに、該第1基板と対向する面の表示領域に着色層が形成された第2基板と、
前記第1基板と液晶層を介してスペーサで保持して重ね合わされた前記第2基板とのあいだに、該液晶層を封止するために前記第1基板および第2基板の表示領域外に形成されたシール材
とを具備する液晶表示装置であって、
前記第2基板に形成された着色層が、前記シール材に重なり合う位置まで延在して形成されてなる液晶表示装置。 - 前記着色層が透明電極または保護膜により覆われている請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記シール材がスペーサを含んでいる請求項1または2記載の液晶表示装置。
- 前記シール材に含まれているスペーサの径が、前記表示領域に含まれているスペーサの径以下である請求項3記載の液晶表示装置。
- 前記シール材または前記表示領域に含まれているスペーサが前記第1基板上に形成されている請求項2記載の液晶表示装置。
- 前記シール材または前記表示領域に含まれているスペーサが前記第2基板上に形成されている請求項2記載の液晶表示装置。
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JP2002181644A JP2004029140A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 液晶表示装置 |
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Cited By (1)
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- 2002-06-21 JP JP2002181644A patent/JP2004029140A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2014044237A (ja) * | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Japan Display Inc | 液晶表示装置 |
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