JP3896191B2 - カラーフィルタおよびカラー液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタおよびカラー液晶表示装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカラーフィルタおよびカラー液晶表示装置に係り、特に表示品質に優れ製造が容易なカラー液晶表示装置と、このようなカラー液晶表示装置を可能とするカラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、フラットディスプレイとして、カラーの液晶表示装置が注目されている。カラー液晶表示装置の一例として、ブラックマトリックスおよび複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)からなる着色層を備えたカラーフィルタと、薄膜トランジスタ(TFT素子)等の半導体駆動素子を備えた半導体駆動素子アレイ基板とを所定の間隙をもたせて向かい合わせ、この間隙部に液晶材料を注入して液晶層としたものがある。したがって、この間隙部は液晶層の厚みそのものであり、液晶層の厚みにムラがあると、カラー液晶表示装置内で輝度ムラ、色ムラが生じ、表示品位を著しく損なうことになるので、液晶層の厚みはできる限り均一であることが望ましい。
【0003】
従来、カラー液晶表示装置における液晶層の厚みを決定する方法として、カラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板とを貼り合わせる時に、ガラスビーズやプラスチックビーズをスペーサーとして使用する方法がある。すなわち、カラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板とを貼り合わせる前に、所定の直径で粒径の揃ったガラスビーズやプラスチックビーズをスペーサーとしてカラーフィルタおよび半導体駆動素子アレイ基板のいずれか一方に散在させ、その後、両基板の貼り合わせを行い、ガラスビーズやプラスチックビーズの直径をもって両基板の間隙部の大きさ、つまり、液晶層の厚みが決定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなカラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板との間隙部を形成する方法では、次のような問題点が生じる。
【0005】
まず、ガラスビーズやプラスチックビーズをスペーサーとして用いる場合、基板面上に散在させる密度が適正で、かつ、基板面上に均一に分散されていなければ、カラー液晶表示装置の全面に亘って大きさが均一な間隙部は形成されない。一般に、スペーサーの散在量(密度)を増した場合、間隙部の大きさのばらつき偏差は少なくなるが、散在量(密度)が多くなると表示画素部上に存在するスペーサーの数も増し、これによって、表示領域の面積の低下が生じる。すなわち、スペーサーが存在する部分が表示領域として無効となり、開口率が低下するという不都合が生じる。
【0006】
さらに、ガラスビーズやプラスチックビーズをスペーサーとして用いる場合、液晶層の所望の厚みよりも直径の大きいスペーサーを使用し、間隙部が所定の大きさとなるまでカラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板とに圧力をかけてスペーサーを変形させる必要がある。しかし、上述のように間隙部の厚みのばらつき偏差を少なくするためにスペーサー散在量(密度)はある程度多くする必要があり、したがって、上記のスペーサー変形に要する圧力は大きなものとなり、装置が大がかりになるとともに、カラーフィルタや半導体駆動素子アレイ基板の破損が生じるという問題がある。
【0007】
また、ガラスビーズやプラスチックビーズは凝集しやすく、散在させた時の分散度が悪いために偏在を生じ、画素領域に位置する偏在箇所では液晶分子の配向に支障を来すという問題もある。また、画素領域に存在するガラスビーズやプラスチックビーズは、黒表示を行った際に光を透過するので、これらのスペーサーが輝点となってコントラスト比を著しく低下させるという問題もある。
【0008】
このような問題を解消するために、カラーフィルタに予め間隙(液晶層の厚み)を決定する柱状凸部を形成することが提案されている(特開平5−196946号)。これは、着色層の形成と同時に、ブラックマトリックス上の所定の複数箇所に着色層を形成することによって、R、G、Bの3色の着色層が積層された柱状凸部を形成しておき、この柱状凸部をスペーサーとして2枚の基板を貼り合わせるものである。
【0009】
しかし、間隙部を所望の大きさとするためにカラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板とにかける圧力が小さいものであり、かつ、形成された間隙部の大きさが安定して維持されるような柱状凸部を備えたカラーフィルタは、未だ実現されておらず、カラー液晶表示装置の表示品質の更なる改善が要望されている。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、液晶層の厚み設定が容易かつ確実であるカラーフィルタと、このようなカラーフィルタを使用した表示品質に優れるカラー液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のカラーフィルタは、基板と、該基板上に所定のパターンで形成された複数色からなる着色層と、前記基板上の非表示画素部にほぼ均一な密度で形成された複数の柱状凸部とを備え、該柱状凸部は着色層が積層されたものであり、着色層からの柱状凸部の突出量は2〜10μ m の範囲であり、各柱状凸部の横断面積は25μm2 〜1500μm2 の範囲内であり、柱状凸部の横断面積の総和は表示画素部面積の総和の0.05〜1.5%の範囲内にあるような構成とした。
【0012】
本発明のカラー液晶表示装置は、半導体駆動素子アレイ基板とカラーフィルタとの間隙部に液晶層を密封したIPS液晶モードのカラー液晶表示装置であって、カラーフィルタは請求項1に記載のカラーフィルタであり、かつ、各柱状凸部は半導体駆動素子アレイ基板上の半導体駆動素子と対向する位置にあるような構成とした。
【0013】
このような本発明では、カラーフィルタを半導体駆動素子アレイ基板と貼り合わせた時に、複数の柱状凸部がカラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板との間に所望の大きさの間隙部を形成し、かつ、形成された間隙部を高い精度で安定して維持する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
本発明のカラーフィルタの第1実施形態
図1は本発明のカラーフィルタの実施形態の一例を示す部分平面図であり、図2はA−A線における縦断面図である。図1および図2において、本発明のカラーフィルタ1は、基板2と、この基板2上に形成されたブラックマトリックス3および着色層5を備え、ブラックマトリックス3の所定の複数の箇所(図1では5箇所)には柱状凸部6が形成されている。
【0015】
着色層5は、赤色パターン5R、緑色パターン5Gおよび青色パターン5Bが所望のパターン形状で配列されてなり、これらが表示画素部(斜線で示される部分)を形成している。ブラックマトリックス3は各着色パターンからなる表示画素部の間および着色層5の形成領域の外側に設けられている。
【0016】
柱状凸部6は、着色層5よりも2〜10μm程度の範囲で突出しており、個々の柱状凸部6の横断面積(図1に斜鎖線で示される部分)sは25μm2 〜1500μm2 の範囲内であり、また、柱状凸部6の横断面積sの総和は各表示画素部(図1に斜線で示される部分)の面積Sの総和の0.05〜1.5%の範囲内となるように設定されている。尚、柱状凸部6の横断面積sは、柱状凸部6の下地層(図示例ではブラックマトリックス3)に近接する横断面積である。上記の柱状凸部6の横断面積sが25μm2 未満であると、柱状凸部6の機械的強度が不足してカラー液晶表示装置の液晶層の厚みを高い精度で維持できなくなり、また、1500μm2 を超えると、表示画素部に柱状凸部6が一部はみ出すことがあり好ましくない。柱状凸部6の横断面積sの総和が各表示画素部面積Sの総和の0.05%未満であると、個々の柱状凸部6の機械的強度不足あるいは柱状凸部6が存在しない領域が大きく(柱状凸部6の形成密度が小さく)なってカラー液晶表示装置の液晶層の厚みを高い精度で維持できなくなり、また、1.5%を超えると、カラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板との間隙を所望の大きさとするのに必要な圧力が大きくなり、カラー液晶表示装置の製造段階で基板破損等を生じ易くなり好ましくない。
【0017】
このような柱状凸部6の高さ(突出量)は、カラー液晶表示装置の液晶層に要求される厚み等から適宜設定することができる。また、柱状凸部6の形成密度はほぼ均一であることが好ましく、液晶層の厚みムラ、開口率、柱状凸部6の形状、材質等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、着色層5を構成する赤色パターン5R、緑色パターン5Gおよび青色パターン5Bの1組に対して柱状凸部6が1〜3個の割合で存在することにより、必要十分なスペーサー機能を発現する。このような柱状凸部6の形状は、図示例では円柱形状となっているが、これに限定されるものではなく、角柱形状、截頭錐体形状等であってもよく、例えば、ポジ型あるいはネガ型の感光性レジスト層を硬化させて形成することができる。
【0018】
上記の柱状凸部6を備える本発明のカラーフィルタ1に、例えば、ブラックマトリックス3、着色層5および柱状凸部6を覆うように透明導電層と配向層を設けて配向処理(ラビング)した後、半導体駆動素子アレイ基板と貼り合わせた場合、柱状凸部6がカラーフィルタ1と半導体駆動素子アレイ基板との間に間隙を形成する。そして、従来のスペーサーとしてガラスビーズやプラスチックビーズを使用した場合に比べて、両基板の間隙を所望の大きさに設定することが容易であるとともに、間隙精度は極めて高いものとなり、また、画素部分には柱状凸部6が存在しないため、表示領域の面積低下による開口率の低下を生じることがない。
【0019】
上記のカラーフィルタ1を構成する基板2としては、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。
【0020】
また、カラーフィルタ1を構成するブラックマトリックス3は、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子や金属酸化物等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子や金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングして形成したもの等、いずれであってもよい。
【0021】
また、着色層5は、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法、染色法等の公知の方法により形成することができる。また、着色層5を、例えば、赤色パターン5Rが最も薄く、緑色パターン5G、青色パターン5Bの順に厚くすることにより、着色層5の各色ごとに最適な液晶層厚みを設定するようにしてもよい。
【0022】
尚、本発明のカラーフィルタ1に透明導電膜を形成する場合、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、およびその合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができ、透明導電膜の厚みは0.01〜1μm、好ましくは0.03〜0.5μm程度とすることができる。
【0023】
また、本発明のカラーフィルタは、ブラックマトリックス3を備えず、例えば、基板2の着色層非形成領域の所定箇所に上述の柱状凸部6を直接形成したもの、非画素部分に位置する着色層上に上述の柱状凸部6を形成したもの等であってもよい。
【0024】
さらに、本発明のカラーフィルタは、着色層5上に、酸素遮断性をもつ樹脂を用いて形成した酸素遮断層を備えるものでもよい。また、着色層を重ね合わせて柱状凸部を形成する場合には、酸素遮断性をもつ感光性樹脂を用いることが好ましい。これは、酸素遮断層を積層物として柱状凸部に残すことができるからである。酸素遮断性をもつ感光性樹脂としては、たとえば、ポリビニルアルコール、アクリレート系コポリマー等にスチリルピリジニウム基、スチルバゾール塩等をペンダント化させた樹脂等を使用することができる。
【0025】
次に、上述の本発明のカラーフィルタ1の製造方法について、図3および図4を参照しながら説明する。
【0026】
まず、基板2上に遮光層3´を形成し、さらに、この遮光層3´上に感光性レジスト層4を形成する。遮光層3´は、スパッタリング法、真空蒸着法等により形成したクロム等の金属薄膜、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有した樹脂層等いずれであってもよい。また、感光性レジスト層4は、公知のポジ型およびネガ型の感光性レジストを用いて形成することができる。図示例では、ポジ型感光性レジストを使用した場合について説明する。次に、上記の感光性レジスト層4をブラックマトリックス用のフォトマスクMを介して露光し(図3(A))、現像する。そして、現像により露出した遮光層3´をエッチングし、残存する感光性レジスト層4を除去することによって、ブラックマトリックス3を形成する(図3(B))。
【0027】
次に、着色層5を形成する。まず、ブラックマトリックス3を覆うように基板2上に赤色着色材を含有した赤色感光性樹脂層を形成し、所定のフォトマスクを介して上記の赤色感光性樹脂層を露光して現像を行うことにより、基板2上の赤色パターン形成領域に赤色パターン5Rが形成される(図3(C))。以下、同様に、基板2上の緑色パターン形成領域に緑色パターン5Gを形成し、さらに、基板2上の青色パターン形成領域に青色パターン5Bを形成する(図3(D))。
【0028】
次に、柱状凸部6を形成する。まず、ブラックマトリックス3および着色層5を覆うように感光性レジスト層6´を形成する。この感光性レジスト層6´は公知のポジ型およびネガ型の感光性レジストを塗布することにより形成することができ、厚みは柱状凸部6に要求される高さに応じて適宜設定することができる。図示例では、ネガ型感光性レジストを使用した場合について説明する。次に、上記の感光性レジスト層6´を柱状凸部形成用のフォトマスクM´を介して露光し(図4(A))、現像する。これにより、ブラックマトリックス3上の所定箇所に柱状凸部6を形成して本発明のカラーフィルタ1が得られる(図4(B))。
【0029】
尚、上述の例では、着色層5は顔料分散法により形成されるが、これに限定されるものではなく、例えば、印刷法、転写法、染色法等を用いることができ、また、基板2上に予め透明導電膜を形成して電着法を用いることもできる。
本発明のカラーフィルタの第2実施形態
図5は本発明のカラーフィルタの実施形態の他の例を示す部分平面図であり、図6はB−B線における縦断面図である。図5および図6において、本発明のカラーフィルタ11は、基板12と、この基板12上に形成されたブラックマトリックス13および着色層15を備え、ブラックマトリックス13の所定の複数の箇所(図5では5箇所)には柱状凸部16が形成されている。
【0030】
着色層15は、赤色パターン15R、緑色パターン15Gおよび青色パターン15Bが所望のパターン形状で配列されてなり、これらが表示画素部(斜線で示される部分)を形成している。ブラックマトリックス13は各着色パターンからなる表示画素部の間および着色層15の形成領域の外側に設けられている。
【0031】
そして、上記の柱状凸部16は着色層17R、17G、17Bが積層されたものであり、この柱状凸部16は、着色層15よりも2〜10μm程度の範囲で突出しており、上述のカラーフィルタ1の柱状凸部6と同様に、個々の柱状凸部16の横断面積(図5に斜鎖線で示される部分)sは25μm2 〜1500μm2 の範囲内であり、また、柱状凸部16の横断面積sの総和は各表示画素部(図5に斜線で示される部分)の面積Sの総和の0.05〜1.5%の範囲内となるように設定されている。柱状凸部16の高さ(突出量)は、カラー液晶表示装置の液晶層に要求される厚み等から適宜設定することができる。また、柱状凸部16の形成密度はほぼ均一であることが好ましく、液晶層の厚みムラ、開口率、柱状凸部6の形状、材質等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、着色層15を構成する赤色パターン15R、緑色パターン15Gおよび青色パターン15Bの1組に対して柱状凸部16が1〜3個の割合で存在することにより、必要十分なスペーサー機能を発現する。このような柱状凸部16の形状は、図示例では円柱形状となっているが、これに限定されるものではなく、角柱形状、截頭錐体形状等であってもよい。
【0032】
上記の柱状凸部16を備える本発明のカラーフィルタ11に、例えば、ブラックマトリックス13、着色層15および柱状凸部16を覆うように透明導電層と配向層を設けて配向処理(ラビング)した後、半導体駆動素子アレイ基板と貼り合わせた場合、柱状凸部16によってカラーフィルタ11と半導体駆動素子アレイ基板との間に間隙が形成される。そして、従来のスペーサーとしてガラスビーズやプラスチックビーズを使用した場合に比べて、両基板の間隙を所望の大きさに設定することが容易であるとともに、間隙精度は極めて高いものとなり、また、画素部分には柱状凸部6が存在しないため、表示領域の面積低下による開口率の低下を生じることがない。
【0033】
上記のカラーフィルタ11を構成する基板12としては、上述のカラーフィルタ1を構成する基板2と同様の材料を用いることができる。
【0034】
また、カラーフィルタ11を構成するブラックマトリックス13は、上述のカラーフィルタ1を構成するブラックマトリックス3と同様にして形成することができる。
【0035】
着色層15、および、柱状凸部16を構成する着色層17R、17G、17Bは、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法、染色法等の公知の方法によっても形成することができる。例えば、顔料分散法の場合、アクリレート系コポリマーとアクリレート系モノマーと多官能アクリレートモノマーと光ラジカル発生剤との混合物からなる感光性樹脂等を使用することにより、ダレのないシャープな形状の柱状凸部16を形成することができる。また、着色層15を、例えば、赤色パターン15Rが最も薄く、緑色パターン15G、青色パターン15Bの順に厚くすることにより、着色層15の各色ごとに最適な液晶層厚みを設定するようにしてもよい。
【0036】
尚、本発明のカラーフィルタは、ブラックマトリックス13を備えず、例えば、基板12の非画素領域の所定箇所に上述の柱状凸部16を直接形成したもの、非画素領域に位置する着色層上に上述の柱状凸部16を形成したもの等であってもよい。また、本発明のカラーフィルタは、着色層15上に、酸素遮断性をもつ公知の感光性樹脂を用いて形成した酸素遮断層を備えるものでもよく、さらに、柱状凸部16を構成する各着色層17R、17G、17B上に酸素遮断層を備えるものでもよい。
本発明のカラー液晶表示装置の第1実施形態
次に、本発明のカラー液晶表示装置の実施形態について説明する。
【0037】
図7は本発明のカラーフィルタ1を用いた本発明のカラー液晶表示装置の実施形態を示す部分断面図であり、図8は図7のカラー液晶表示装置を構成する半導体駆動素子アレイ基板の部分回路構成図である。
【0038】
図7および図8において、カラー液晶表示装置21は、カラーフィルタ1と半導体駆動素子アレイ基板31とを対向させ、カラーフィルタ1の柱状凸部6により両基板の間隙を所望の大きさとし、この間隙部に捩れネマティック(TN)液晶を注入して液晶層50としたものである。尚、カラーフィルタ1の外側および半導体駆動素子アレイ基板31の外側には偏光板(図示せず)が配設されている。
【0039】
カラー液晶表示装置21を構成するカラーフィルタ1は、図1および図2に示されるカラーフィルタ1であり、ブラックマトリックス3および着色層5を覆うように保護層8と透明導電層9を設け、さらに、配向層10を設けて配向処理(ラビング)したものである。そして、柱状凸部6は、半導体駆動素子アレイ基板31の半導体駆動素子33に対向する位置にあり、柱状凸部6が半導体駆動素子33に当接することにより両基板間に所望の大きさの間隙が形成されている。
【0040】
カラー液晶表示装置21を構成する半導体駆動素子アレイ基板31は、透明基板32上にマトリックス状に半導体駆動素子33と透明画素電極41(図8に斜線で示される部分)とを備え、各透明画素電極41はカラーフィルタ1の着色層5の各パターン(5R、5G、5B)に対応した位置に配設されており、また、カラーフィルタ1のブラックマトリックス3の形成位置に対応するように透明基板32上には走査線(ゲート電極母線)42およびデータ線43が配設されている。
【0041】
半導体駆動素子アレイ基板31の半導体駆動素子33は、ゲート電極34、ゲート絶縁膜35、アモルファスシリコン(a−Si)等の半導体層36、ソース電極37およびドレイン電極38とから構成された薄膜トランジスタ(TFT)である。また、ドレイン電極38は一端を半導体層36に接続され他端を透明画素電極41に接続されている。そして、半導体駆動素子33と透明画素電極41とを覆うように配向膜45が形成されている。
【0042】
このようなカラー液晶表示装置21では、各着色パターン5R、5G、5Bが画素を構成し、半導体駆動素子アレイ基板31に配設した偏光板側から照明光を照射した状態で各画素に対応する透明画素電極41をオン、オフさせることで液晶層50がシャッタとして作動し、着色パターン5R、5G、5Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示が行われる。そして、柱状凸部6により形成された間隙部が安定して維持されるので、液晶層50の厚みを高い精度で制御することが可能となり、カラー液晶表示装置21は表示品質に優れたものである。また、カラー液晶表示装置21の製造段階において、カラーフィルタ1と半導体駆動素子アレイ基板31との間隙を所望の大きさとするのに必要な圧力が小さいため、カラーフィルタ1や半導体駆動素子アレイ基板31の破損を大幅に低減することができる。
【0043】
半導体駆動素子アレイ基板31を構成する透明基板32としては、カラーフィルタ1を構成する基板2として挙げたような材料等を用いることができる。特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置に適している。
【0044】
ゲート電極34、ゲート絶縁膜35、半導体層36、ソース電極37およびドレイン電極38とから構成された半導体駆動素子(TFT素子)33は、従来公知の手段により形成することができる。
本発明のカラー液晶表示装置の第2実施形態
次に、本発明のカラー液晶表示装置の他の実施形態について説明する。
【0045】
図9は本発明のカラーフィルタ1を用いた本発明のカラー液晶表示装置の他の実施形態を示す部分断面図である。図9において、カラー液晶表示装置61は、カラーフィルタ1と半導体駆動素子アレイ基板71とを対向させ、カラーフィルタ1の柱状凸部6により両基板の間隙を所望の大きさとし、この間隙部に液晶材料を注入して液晶層90としたIPS (In-Plane Switching) 液晶モードのカラー液晶表示装置である。尚、カラーフィルタ1の外側および半導体駆動素子アレイ基板71の外側には偏光板(図示せず)が配設されている。
【0046】
カラー液晶表示装置61を構成するカラーフィルタ1は、図1および図2に示されるカラーフィルタ1であり、ブラックマトリックス3および着色層5を覆うように保護層8を設け、さらに、配向層10を設けて配向処理(ラビング)したものである。そして、柱状凸部6は、半導体駆動素子アレイ基板71の半導体駆動素子73に対向する位置にあり、柱状凸部6が半導体駆動素子73に当接することにより両基板間に所望の大きさの間隙が形成されている。
【0047】
カラー液晶表示装置61を構成する半導体駆動素子アレイ基板71は、透明基板72上にマトリックス状に半導体駆動素子73と対向電極81とを備え、半導体駆動素子73と対向電極81との間の領域は、表示画素部であってカラーフィルタ1の着色層5の各パターン(5R、5G、5B)に対応した位置にある。また、カラーフィルタ1のブラックマトリックス3の形成位置に対応するように透明基板72上には走査線(ゲート電極母線)およびデータ線(図示せず)が配設されている。
【0048】
半導体駆動素子アレイ基板71の半導体駆動素子73は、ゲート電極74、透明絶縁膜75、アモルファスシリコン(a−Si)等の半導体層76、ソース電極77およびドレイン電極(画素電極)78とから構成された薄膜トランジスタ(TFT)である。そして、半導体駆動素子73と透明絶縁膜75および対向電極81とを覆うように配向膜85が形成されている。
【0049】
このようなカラー液晶表示装置61では、各着色パターン5R、5G、5Bが画素を構成し、半導体駆動素子アレイ基板71に配設した偏光板側から照明光を照射した状態で、各画素に対応するドレイン電極(画素電極)78と対向電極81との間の横電界をオン、オフさせ液晶分子を水平面内で回転させることで液晶層90がシャッタとして作動し、着色パターン5R、5G、5Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示が行われる。そして、柱状凸部6により形成された間隙部が安定して維持されるので、液晶層90の厚みを高い精度で制御することが可能となり、カラー液晶表示装置61は表示品質に優れたものである。また、カラー液晶表示装置61の製造段階において、カラーフィルタ1と半導体駆動素子アレイ基板71との間隙を所望の大きさとするのに必要な圧力が小さいため、カラーフィルタ1や半導体駆動素子アレイ基板71の破損を大幅に低減することができる。
【0050】
半導体駆動素子アレイ基板71を構成する透明基板72としては、カラーフィルタ1を構成する基板2として挙げたような材料等を用いることができる。特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置に適している。
【0051】
ゲート電極74、透明絶縁膜75、半導体層76、ソース電極77およびドレイン電極78とから構成された半導体駆動素子(TFT素子)73は、従来公知の手段により形成することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によればカラーフィルタは、基板と、基板上に所定のパターンで形成された複数色からなる着色層と、基板上の非表示画素部にほぼ均一な密度で形成された複数の柱状凸部とを備え、かつ、各柱状凸部の横断面積が25μm2 〜1500μm2 の範囲内、柱状凸部の横断面積の総和が表示画素部面積の総和の0.05〜1.5%の範囲内であり、カラー液晶表示装置は、各柱状凸部を半導体駆動素子アレイ基板上の半導体駆動素子と対向する位置に配設した上記カラーフィルタと半導体駆動素子アレイ基板との間隙部に液晶層を密封したものであるため、カラーフィルタを半導体駆動素子アレイ基板と貼り合わせて両基板間に小さい圧力を加えるだけで複数の柱状凸部によって所望の大きさの間隙部が形成され、かつ、形成された間隙部が安定して維持され、これにより、液晶層の厚みを高い精度で制御することが可能となり、カラー液晶表示装置の表示品質を優れたものとすることができるとともに、カラー液晶表示装置の製造段階においてカラーフィルタや半導体駆動素子アレイ基板の破損を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの一実施形態を示す部分平面図である。
【図2】図1に示された本発明のカラーフィルタのA−A線における縦断面図である。
【図3】本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図4】本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図5】本発明のカラーフィルタの他の実施形態を示す部分平面図である。
【図6】図5に示された本発明のカラーフィルタのB−B線における縦断面図である。
【図7】本発明のカラー液晶表示装置の一実施形態を示す部分断面図である。
【図8】本発明のカラー液晶表示装置を構成する半導体駆動素子アレイ基板の一例を示す部分回路構成図である。
【図9】本発明のカラー液晶表示装置の他の実施形態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,11…カラーフィルタ
2,12…基板
3,13…ブラックマトリックス
5,15…着色層
6,16…柱状凸部
17R,17G,17B…柱状凸部を構成する着色層
21,61…カラー液晶表示装置
31,71…半導体駆動素子アレイ基板
33,73…半導体駆動素子
50,90…液晶層

Claims (2)

  1. 基板と、該基板上に所定のパターンで形成された複数色からなる着色層と、前記基板上の非表示画素部にほぼ均一な密度で形成された複数の柱状凸部とを備え、該柱状凸部は着色層が積層されたものであり、着色層からの柱状凸部の突出量は2〜10μmの範囲であり、各柱状凸部の横断面積は25μm2〜1500μm2の範囲内であり、柱状凸部の横断面積の総和は表示画素部面積の総和の0.05〜1.5%の範囲内にあることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 半導体駆動素子アレイ基板とカラーフィルタとの間隙部に液晶層を密封したIPS液晶モードのカラー液晶表示装置において、
    カラーフィルタは請求項1に記載のカラーフィルタであり、かつ、各柱状凸部は半導体駆動素子アレイ基板上の半導体駆動素子と対向する位置にあることを特徴とするカラー液晶表示装置。
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