JP2004028846A - 電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用 - Google Patents

電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用 Download PDF

Info

Publication number
JP2004028846A
JP2004028846A JP2002187181A JP2002187181A JP2004028846A JP 2004028846 A JP2004028846 A JP 2004028846A JP 2002187181 A JP2002187181 A JP 2002187181A JP 2002187181 A JP2002187181 A JP 2002187181A JP 2004028846 A JP2004028846 A JP 2004028846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
guidance
route
search
route search
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002187181A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4095844B2 (ja
Inventor
Kazuo Hirai
平井 和男
Yuichi Yoshimoto
吉元 祐一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zenrin Co Ltd
Original Assignee
Zenrin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zenrin Co Ltd filed Critical Zenrin Co Ltd
Priority to JP2002187181A priority Critical patent/JP4095844B2/ja
Publication of JP2004028846A publication Critical patent/JP2004028846A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4095844B2 publication Critical patent/JP4095844B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instructional Devices (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】ナビゲーション装置において、電子地図データに新旧のデータが含まれる場合でも経路探索および経路誘導を行うことができるようにする。
【解決手段】経路探索用データおよび経路誘導用データを所定の矩形領域単位でバージョンアップ可能とする。これらは、座標系の異なる上位層データと下位層データから構成される。上位層データは、上位層での座標値の他に、所定の計算によって下位層での座標値を特定するための副キーを備える。ナビゲーション装置は、上位層データと下位層データのバージョンが異なる場合に、副キーを用いて座標値を特定することによって、ノードおよびリンクを特定し、経路探索および経路誘導を行う。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータで利用可能に電子化された地図データ、いわゆる電子地図データの利用が普及している。電子地図データは、パーソナルコンピュータや、車載用あるいは携帯可能なナビゲーション装置などで利用される。
【0003】
ナビゲーション装置は、電子地図の表示や、出発地あるいは現在地から目的地までの経路探索、経路誘導や、マップマッチングなどを行う。これらを実現するために、ナビゲーション装置に用いられる電子地図データは、電子地図を表示するための表示用データや、経路探索を行うための経路探索用データや、経路誘導やマップマッチングを行うための経路誘導用データなどを備えている。
【0004】
経路探索用データは、道路(通路)を表す探索用リンクデータや、道路の端点(交差点や行き止まりなど)を表す探索用ノードデータを備えている。そして、探索用リンクデータは、各道路を識別するための探索用リンクIDや、各道路の平均旅行時間などの評価値を表すリンクコストを含んでいる。また、探索用ノードデータは、各端点を識別するためのノードIDや、各端点の位置を表す座標データを含んでいる。経路探索は、これらのデータを用いて周知のダイクストラ法によって行われる。
【0005】
経路探索用データは、一般に、階層構造を有している。最下位層のデータは、ほぼ全ての道路に関する情報を有している。一方、最上位層のデータは、高速道路や国道など、主要道路に関する情報しか有していない。上位層のデータと下位層のデータとは、一般に、原点の位置およびスケールが異なる座標系で表されるため、両者は探索用リンクIDや探索用ノードIDによって対応付けられている。このようなデータ構造を採用することによって、経路探索に要する処理時間の短縮化を図っている。
【0006】
経路誘導用データは、道路を表す誘導用リンクデータや、道路の端点を表す誘導用ノードデータを備えている。そして、誘導用リンクデータは、各道路を識別するための誘導用リンクIDを含んでいる。また、誘導用ノードデータは、各端点を識別するための誘導用ノードIDや、各端点の位置を表す座標データを含んでいる。
【0007】
経路誘導用データも、経路探索用データと同様に階層構造を有しており、上位層のデータと下位層のデータとは、誘導用リンクIDや誘導用ノードIDによって対応付けられている。なお、上述した経路探索用データの各IDは、経路誘導用データの各IDと対応付けられている。
【0008】
一般に、上述した各IDは、全国地図や首都圏地図など、電子地図の提供領域内でユニークなIDが割り振られている。そして、道路や交差点が増減し、電子地図データが更新される場合には、各道路、各端点には新たにIDが割り振られる。
【0009】
従来、電子地図データは、CD−ROMなどの記録媒体によって提供されていた。従って、電子地図データの更新があった場合、上述したIDは、同じ時期に更新され、全て対応がとれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、インターネットの普及に伴い、インターネット上のサーバからナビゲーション装置への電子地図データの配信も提案されている。インターネットを介した電子地図データの配信においては、データの通信量を削減するため、各種データを、狭い領域ごとに管理し、更新されたデータのみを配信する技術が提案されている。
【0011】
このような電子地図データの配信が行われる場合、ナビゲーション装置は、サーバからダウンロードした最新の電子地図データをハードディスクなどに保存して、利用する。
【0012】
しかし、ナビゲーション装置側に保存された電子地図データ全体において、サーバ側で更新されたデータの一部のみが更新されており、その後、更新できない場合や、ユーザが更新しない場合には、古いデータと新しいデータとが混在する場合が生じる。この場合、経路探索用データおよび経路誘導用データについて、新旧のデータ間で、各IDの対応関係が整合していないために、経路探索および経路誘導を行うことができない場合があった。
【0013】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、ナビゲーション装置において、電子地図データに新旧のデータが含まれる場合でも経路探索および経路誘導を行うことができるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の第1のデータ構造は、
経路探索装置によって利用可能な経路探索用データのデータ構造であって、
通路を表す探索用リンクデータと、
前記通路の端点を表す探索用ノードデータと、を備え、
前記探索用リンクデータおよび前記探索用ノードデータの少なくとも一部は、
前記通路または前記端点の第1の座標系における第1の座標データと、
前記第1の座標系とは異なる第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記通路または前記端点の座標を一義的に特定するための探索補助データと、
を備えることを要旨とする。
【0015】
経路探索用データにおいて、1つの端点の位置が、複数の座標系、即ち、第1の座標系と第2の座標系とで表されることがある。ここで、「異なる座標系」とは、例えば、直交座標系と極座標系のような全く系の異なる座標系だけでなく、直交座標系であっても原点の位置やスケールが異なる座標系も意味している。例えば、先に説明したように、経路探索用データが階層構造を有する場合には、上位層の探索用ノードデータと、下位層の探索用ノードデータとは、異なる直交座標系で表されることが多い。
【0016】
本発明のデータ構造では、探索用リンクデータおよび探索用ノードデータの少なくとも一部は、通路または端点の第1の座標系における第1の座標データと、探索補助データと備えている。従って、経路探索装置は、従来の探索用ノードIDを用いた経路探索を行うことができない場合であっても、第1の座標データと探索補助データとを組み合わせて所定の演算を行うことにより、通路または端点の第2の座標系における座標を一義的に特定し、経路探索を行うようにすることができる。
【0017】
また、本発明のデータ構造は、以下の効果も奏する。例えば、上位層の探索用ノードデータが、1つの端点について、座標データとともに緯度・経度データを備えるようにし、下位層の探索用ノードデータも、座標データとともに緯度・経度データを備えるようにすれば、探索用ノードIDを利用できない場合であっても、緯度・経度データによって端点同士の対応付けが可能となる。また、上位層の探索用ノードデータが、上位層における座標データと下位層における座標データとを備えるようにすることによっても、端点同士の対応付けが可能となる。しかし、経路探索用データをこのようなデータ構造にすると、データの膨大化を招く。本発明のデータ構造では、探索補助データは、比較的小さなサイズで構成することができるので、上述したデータサイズの膨大化を抑制し、探索用ノードIDを利用できない場合であっても経路探索が可能な探索用データをコンパクトに構成することができる。
【0018】
上記第1のデータ構造において、例えば、
前記第1の座標系は、前記第2の座標系よりもスケールが小さく、
前記探索補助データは、前記第1の座標系と前記第2の座標系とのスケールの相違を補償するデータであるものとすることができる。
【0019】
こうすることによって、第1の座標系のスケールが第2の座標系のスケールよりも小さい場合に、探索補助データによって両者の相違を補償して、第2の座標系における端点の座標を特定することができる。
【0020】
更に、上記データ構造において、
前記探索補助データは、前記第1の座標系で定義された1点に対応する前記第2の座標系での領域において、該領域内の各点を識別可能に定義されたデータであるものとすることができる。
【0021】
第1の座標系のスケールが第2の座標系のスケールよりも小さい場合には、第2の座標系での所定領域内の複数の点が第1の座標系の1点で表されることになる。上記構成では、このような場合に、探索補助データによって、第2の座標系の所定領域内の各点を識別することができる。
【0022】
本発明は以下のように構成することもできる。即ち、本発明のデータ構造は、
経路探索装置によって利用可能な経路探索用データのデータ構造であって、
前記経路探索用データは、
狭い領域について、大きいスケールの第2の座標系で定義された下位層探索用データと、
前記下位層探索用データよりも広い領域について、前記第2の座標系よりも小さいスケールの第1の座標系で定義された上位層探索用データと、
を有する階層構造のデータであり、
前記下位層探索用データおよび前記上位層探索用データのそれぞれは、
通路を表す探索用リンクデータと、
前記通路の端点を表す探索用ノードデータと、
を備えており、
前記上位層探索用データの探索用リンクデータまたは探索用ノードデータは、前記下位層探索用データの探索用リンクデータまたは探索用ノードデータと共通する前記通路または前記端点について、該通路または該端点の前記第1の座標系における座標との組み合わせで、該通路または該端点の前記第2の座標系における座標を一義的に特定するための探索補助データを備えることを要旨とする。
【0023】
こうすることによって、経路探索装置は、階層構造を有する経路探索用データについて、探索用ノードIDを用いた経路探索を行えないときであっても、上位層探索用データの第1の座標系で定義された通路または端点の座標と探索補助データとの組み合わせで、下位層探索用データの第2の座標系で定義された通路または端点の座標を一義的に特定し、経路探索を行うようにすることができる。
【0024】
上記データ構造において、
前記下位層探索用データおよび前記上位層探索用データは、それぞれ個別に更新可能であるものとすることができる。
【0025】
こうすることによって、経路探索用データの更新におよび通信についての利便性を向上させることができる。
【0026】
上記データ構造において、
前記下位層探索用データおよび前記上位層探索用データは、更に、それぞれ更新履歴を示す履歴データを備えるようにすることが好ましい。
【0027】
こうすることによって、経路探索装置は、従来の探索用ノードIDを用いた経路探索を行うべきか、探索補助データを用いた経路探索を行うべきかを容易に判断することができる。つまり、上層探索用データの履歴データと下位層探索用データの履歴データとが同じであれば、探索用ノードIDを用いた経路探索が可能であると判断してこれを行い、両者の履歴データが異なっていれば、探索用ノードIDを用いた経路探索が不適切であると判断して、探索補助データを用いた経路探索を行うようにすることができる。
【0028】
本発明の第2のデータ構造は、
経路誘導装置によって利用可能な経路誘導用データのデータ構造であって、
前記経路誘導用データは、
所定の領域内に存在する通路に関し、該通路を表す下位層誘導用リンクデータと、前記通路の端点を表す下位層誘導用ノードデータと、を保持する下位層誘導用データと、
前記下位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用ノードデータの少なくとも一部に対応する上位層誘導用リンクデータおよび上位層誘導用ノードデータを保持する上位層誘導用データと、
を有する階層構造のデータであり、
前記上位層誘導用データは、
前記上位層誘導用リンクデータに対応する通路の前記下位層誘導用データにおける経由点を、前記下位層誘導用データにおける座標系で一義的に特定するための経由点データを備えることを要旨とする。
【0029】
こうすることによって、経路誘導装置は、階層構造を有する経路誘導用データについて、誘導用ノードIDを用いた経路誘導を行えないときであっても、経由点データを用いて、下位層誘導用データにおける経由点を一義的に特定することにより、上位層誘導用リンクデータに対応する下位層誘導用リンクデータを特定し、経路誘導を行うようにすることができる。
【0030】
上記第2のデータ構造において、
前記下位層誘導用データに関し、前記所定の領域は、複数の分割領域に分割されており、
前記経由点は、前記複数の分割領域のそれぞれについて、少なくとも2つを含むようにすることができる。
【0031】
こうすることによって、各分割領域について、2つの経由点を特定することができるので、下位層誘導用リンクデータを特定することができる。
【0032】
上記データ構造において、
前記下位層誘導用データにおける通路は、前記分割領域の境界に設けられた境界ノードで分断されており、
前記経由点は、前記境界ノードを含むようにすることが好ましい。
【0033】
こうすることによって、境界ノードは、隣接する分割領域で共通であるから、経由点の数を少なくし、経路誘導用データのサイズをコンパクトにすることができる。
【0034】
上述した第2のデータ構造において、
前記上位層誘導用データは、第1の座標系で定義されており、
前記下位層誘導用データは、前記第1の座標系とは異なる第2の座標系で定義されており、
前記経由点データは、
前記経由点の第1の座標系における第1の座標データと、
前記第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記経由点の座標を一義的に特定するための誘導補助データと、
を備えるようにすることができる。
【0035】
こうすることによって、経路誘導装置は、第1の座標データと誘導補助データとの組み合わせで、第2の座標系における経由点を特定し、経路誘導を行うようにすることができる。
【0036】
上記データ構造において、
前記第1の座標系は、前記第2の座標系よりもスケールが小さく、
前記誘導補助データは、前記第1の座標系と前記第2の座標系とのスケールの相違を補償するデータであるものとすることができる。
【0037】
こうすることによって、第1の座標系のスケールが第2の座標系のスケールよりも小さい場合に、誘導補助データによって両者の相違を補償して、第2の座標系における経由点を特定することができる。
【0038】
上記データ構造において、
前記誘導補助データは、前記第1の座標系で定義された1点に対応する前記第2の座標系での領域において、該領域内の各点を識別可能に定義されたデータであるようにすることができる。
【0039】
第1の座標系のスケールが第2の座標系のスケールよりも小さい場合には、第2の座標系での所定領域内の複数の点が第1の座標系の1点で表されることになる。上記構成では、このような場合に、誘導補助データによって、第2の座標系の所定領域内の各点を識別することができる。
【0040】
上記第2のデータ構造において、
前記下位層誘導用データおよび前記上位層誘導用データは、それぞれ個別に更新可能であるものとすることができる。
【0041】
こうすることによって、経路誘導用データの更新および通信についての利便性を向上させることができる。
【0042】
上記データ構造において、
前記下位層誘導用データおよび前記上位層誘導用データは、更に、それぞれ更新履歴を示す履歴データを備えるようにすることが好ましい。
【0043】
こうすることによって、経路誘導装置は、従来の誘導用ノードIDを用いた経路誘導を行うべきか、経由点データを用いた経路誘導を行うべきかを容易に判断することができる。つまり、上層誘導用データの履歴データと下位層誘導用データの履歴データとが同じであれば、誘導用ノードIDを用いた経路誘導が可能であると判断してこれを行い、両者の履歴データが異なっていれば、誘導用ノードIDを用いた経路誘導が不可能であると判断して、経由点データを用いた経路探索を行うようにすることができる。
【0044】
本発明は、先に説明した経路探索用データを利用する経路探索装置の発明として構成することもできる。即ち、
本発明の経路探索装置は、
経路探索用データを用いて所定の経路探索を行う経路探索装置であって、
前記経路探索における出発地および目的地を入力する入力部と、
前記出発地および前記目的地に基づいて前記経路探索用データを取得する取得部と、
該経路探索用データを用いて前記経路探索を行う経路探索部と、
該経路探索の結果を出力する出力部と、を備え、
前記経路探索用データは、
複数の領域に分割されているとともに、該領域ごとに、
通路を表す探索用リンクデータと、
前記通路の端点を表す探索用ノードデータと、を備え、
前記探索用ノードデータの少なくとも一部は、
前記端点を識別するための探索用ノード識別情報と、
前記端点の第1の座標系における第1の座標データと、
を備えるデータ構造を有しており、
前記経路探索部は、
少なくとも、前記領域を遷移して経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データを用いて前記端点を特定することにより経路探索を行うことを要旨とする。
【0045】
こうすることによって、経路探索装置は、領域を遷移して経路探索を行う際に、従来の探索用ノード識別情報(探索用ノードID)を用いた経路探索を行うことが不適切な場合に、第1の座標データを用いて端点を特定し、経路探索を行うことができる。
【0046】
経路探索用データが階層構造を有するデータである場合、第1の座標データは、探索用ノードデータが属する階層とは異なる階層に属するものであってもよい。例えば、上位層の探索用ノードデータが第1の座標データとして下位層における座標値を保持するようにしてもよい。
【0047】
上記経路探索装置において、
前記探索用ノードデータは、更に、
前記第1の座標系とは異なる第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記端点の座標を一義的に特定するための探索補助データを備えており、
前記経路探索部は、
前記第1の座標系に対応した領域と前記第2の座標系に対応した領域とに亘って経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データおよび前記探索補助データを用いて前記端点を特定することにより前記経路探索を行うようにすることができる。
【0048】
こうすることによって、経路探索装置は、第1の座標系に対応した領域と第2の座標系に対応した領域とに亘って経路探索を行う際に、探索用ノード識別情報を用いた経路探索を行うことが不適切な場合に、第1の座標データおよび探索補助データを用いて端点を特定し、経路探索を行うことができる。
【0049】
本発明は以下のように構成することもできる。即ち、本発明の経路探索装置は、
経路探索用データを用いて所定の経路探索を行う経路探索装置であって、
前記経路探索における出発地および目的地を入力する入力部と、
前記出発地および前記目的地に基づいて前記経路探索用データを取得する取得部と、
該経路探索用データを用いて前記経路探索を行う経路探索部と、
該経路探索の結果を出力する出力部と、を備え、
前記経路探索用データは、
狭い領域について、大きいスケールの第2の座標系で定義された下位層探索用データと、
前記下位層探索用データよりも広い領域について、前記第2の座標系よりも小さいスケールの第1の座標系で定義された上位層探索用データと、
を有する階層構造のデータであり、
前記下位層探索用データおよび前記上位層探索用データのそれぞれは、
通路を表す探索用リンクデータと、
前記通路の端点を表し、該端点を識別するための探索用ノード識別情報を有する探索用ノードデータと、
を備えており、
前記上位層探索用データの探索用ノードデータは、
前記下位層探索用データの探索用ノードデータと共通する前記端点について、該端点の前記第1の座標系における座標との組み合わせで、該端点の前記第2の座標系における座標を一義的に特定するための探索補助データを備えており、
前記経路探索部は、
少なくとも、前記上位層探索用データと前記下位層探索用データとを遷移して経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標系における座標および前記探索補助データを用いて前記経路探索を行うことを要旨とする。
【0050】
こうすることによって、経路探索装置は、上位層探索用データと下位層探索用データとを遷移して経路探索を行う際に、従来の探索用ノード識別情報を用いた経路探索を行うことが不適切な場合に、上位層探索用データの第1の座標系で定義された端点の座標と探索補助データとの組み合わせで、下位層探索用データの第2の座標系で定義された端点の座標を一義的に特定し、経路探索を行うことができる。
【0051】
本発明は、先に説明した経路誘導用データを用いる経路誘導装置の発明として構成することもできる。即ち、
本発明の経路誘導装置は、
経路誘導用データを用いて所定の経路誘導を行う経路誘導装置であって、
経路探索の結果を入力する入力部と、
該結果に基づいて前記経路誘導用データを取得する取得部と、
該経路誘導用データを用いて前記経路誘導を行う経路誘導部と、
該経路誘導の結果を出力する出力部と、を備え、
前記経路誘導用データは、
所定の領域内に存在する通路に関し、該通路を表す下位層誘導用リンクデータと、前記通路の端点を表す下位層誘導用ノードデータとを保持する下位層誘導用データと、
前記下位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用ノードデータの少なくとも一部に対応する上位層誘導用リンクデータおよび上位層誘導用ノードデータを保持する上位層誘導用データと、
を備える階層構造を有しており、
前記上位層誘導用データは、
前記上位層誘導用リンクデータに対応する通路の前記下位層誘導用データにおける経由点を、前記下位層誘導用データにおける座標系で一義的に特定するための経由点データを備えるデータ構造を有しており、
前記経路誘導部は、
少なくとも、前記上位層誘導用データおよび前記下位層誘導用データを用いた経路誘導を行う際に、前記上位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用リンクデータを用いた経路誘導が不適切と判断される場合に、前記経由点データを用いて前記下位層誘導用データにおける通路を特定することにより前記経路誘導を行うことを要旨とする。
【0052】
こうすることによって、経路誘導装置は、階層構造を有する経路誘導用データについて、従来の誘導用ノード識別情報を用いた経路誘導を行うことが不適切な場合に、経由点データを用いて、下位層誘導用データにおける経由点を一義的に特定することにより、上位層誘導用リンクデータに対応する下位層誘導用リンクデータを特定し、経路誘導を行うことができる。
【0053】
本発明は、上述の経路探索用データのデータ構造、経路誘導用データのデータ構造、経路探索装置、経路誘導装置としての構成の他、経路探索方法、経路誘導方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0054】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、経路探索装置、経路誘導装置を駆動するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順で説明する。
A.ナビゲーションシステムの構成:
B.ナビゲーション装置:
C.データ構造:
C−1.経路探索用データ:
C−2.経路誘導用データ:
D.経路探索処理:
E.経路誘導処理:
F.変形例:
【0056】
A.ナビゲーションシステムの構成:
図1は、一実施例としてのナビゲーションシステム1000の概略構成を示す説明図である。本実施例のナビゲーションシステム1000は、地図配信サーバ100とナビゲーション装置200とから構成されている。
【0057】
地図配信サーバ100は、経路探索用データや、経路誘導用データや、図示しない表示データ、住所データ、建物等の名称データその他のデータを保持しており、ナビゲーション装置200に最新の更新データを、後述するブロックごとに個別に配信する。
【0058】
ナビゲーション装置200は、中継局STと携帯電話等によって無線通信を行うことによって、インターネットINTを介して地図配信サーバ100と接続され、各種データのやり取りが可能である。本実施例では、ナビゲーション装置200は、車両に搭載されるタイプのいわゆるカーナビゲーション装置であるものとした。ナビゲーション装置200は、本発明の経路探索装置および経路誘導装置に相当する。
【0059】
B.ナビゲーション装置:
図2は、本実施例のナビゲーション装置200の構成を示す説明図である。ナビゲーション装置200は、表示パネル210と、操作パネル220と、制御ユニット230とを備えている。また、ナビゲーション装置200は、経路探索データや経路誘導用データなどを保持するコンパクト・ディスクCDから各種データを読み出すCD−ROMドライブや、経路探索データや経路誘導用データなどを保持するハードディスク240を備えている。コンパクト・ディスクCDは、全国地図、首都圏地図などの電子地図データの提供領域について、提供者から一時に提供される電子地図データを保持している。ハードディスク240は、地図配信サーバ100からダウンロードした更新データを保持している。
【0060】
表示パネル210は、地図や文字情報やメニュー画面や経路探索の結果や経路誘導の状況などを表示する。操作パネル220は、表示パネル210に表示された地図上のカーソルの移動や、縮尺の設定・変更、画面のスクロール、目的地に関する情報の入力を含むメニュー画面での各種設定等、ユーザの指示を入力するためのものである。このユーザの指示の入力は、リモート・コントローラ(リモコン)225を用いて行うことも可能である。
【0061】
制御ユニット230は、CPU、RAM、ROM等を備えるマイクロコンピュータとして構成されており、制御部231と、通信部232と、現在地検出部233と、コマンド入力部234と、電子地図データ参照部235と、経路探索部236と、経路誘導部237と、表示制御部238とを備えている。これらの各機能ブロックは、ソフトウェア的に構成されている。
【0062】
制御部231は、制御ユニット230内の各部の制御を行う。通信部232は、中継局(図1参照)と無線通信を行い、インターネットINTを介して、地図配信サーバ100と各種データのやり取りを行う。
【0063】
現在地検出部233は、図示しないGPSアンテナが受信する人工衛星からの電波に基づいて現在位置を検出する。現在位置の検出は、DGPS(ディファレンシャルGPS)を利用した方法や、携帯電話、PHS等の無線基地局の電波を利用した方法や、ジャイロセンサを利用もしくは併用した方法などによって現在位置を検出するものとしてもよい。
【0064】
コマンド入力部234は、操作パネル220やリモコン225の操作によるユーザの指示や経路探索における目的地などを入力する。目的地は、例えば、目的地の住所や、名称や、電話番号などによって特定することができる。
【0065】
電子地図データ参照部235は、出発地および目的地に基づいて、コンパクト・ディスクCDおよびハードディスク240が保持する経路探索用データを参照する。また、電子地図データ参照部235は、経路探索部236が行った経路探索結果に基づいて、経路誘導用データを参照する。
【0066】
経路探索部236は、電子地図データ参照部235が参照した経路探索用データを用いて、出発地から目的地までの経路探索を行う。本実施例では、周知のダイクストラ法によって経路探索を行うものとした。
【0067】
経路誘導部237は、現在地検出部233が検出した現在地、および、電子地図データ参照部235が参照した経路誘導用データを用いて経路誘導を行う。
【0068】
表示制御部238は、表示パネル210に表示すべき画面を制御する。
【0069】
C.データ構造:
図3は、本実施例の経路探索用データおよび経路誘導用データの管理単位について示す説明図である。経路探索用データおよび経路誘導用データは、ともに上位層データと下位層データとから構成される階層構造を有している。
【0070】
ここで、「上位層データ」という文言は、上位層の経路探索用データおよび経路誘導用データを意味しており、「下位層データ」という文言は、下位層の経路探索用データおよび経路誘導用データを意味している。また、経路探索用データおよび経路誘導用データは、それぞれ道路を表すリンクデータと、道路の端点を表すノードデータとを備えている。本明細書中で、「上位層データ」という文言は、上位層経路探索用ノードデータと、上位層経路探索用リンクデータと、上位層経路誘導用ノードデータと、上位層経路誘導用リンクデータとを含む意味を有している。「下位層データ」についても同様である。
【0071】
本実施例では、経路探索用データおよび経路誘導用データがともに2層構造であるものとしたが、3階層以上の多層構造としてもよい。
【0072】
各階層データは、所定の矩形領域のブロックに区分けされている。下位層データは、ほぼ全ての道路およびその端点に関するデータを備えており、上位層データは、主要な道路およびその端点に関するデータを備えている。本実施例では、経路探索用データと経路誘導用データとは、対応するブロック、対応する階層ごとにセットで更新されるものであり、また、両者は同じ階層数を有するものとした。
【0073】
下位層データのブロックは、上位層データのブロックを分割した領域についてのデータを有している。図示した例では、上位層データのブロックを4×4に分割した領域が下位層データのブロックに相当している様子を示した。上位層データおよび下位層データの各ブロックには、図示するように、左下から順に(1,1)、(1,2)、(1,3)、…の図番号が割り当てられている。例えば、上位層データのブロック(1,1)は、下位層データのブロック(1,1)〜(4,4)の4×4の16のブロックに対応している。
【0074】
経路探索用データおよび経路誘導用データは、ブロックごとに更新される。そして、各ブロックのデータは、その更新履歴を示す履歴データを備えている。図3は、また、ナビゲーション装置200側で利用可能なデータ中に新旧のデータが混在している様子を示している。図中にハッチングを付したブロックは、地図配信サーバ100(図1)からダウンロードした最新のデータであることを示している。また、ハッチングを付していないブロックは、コンパクト・ディスクCDに保持された電子地図データ提供初期のデータ、あるいは、地図配信サーバ100では更新されているもののハードディスク240では未更新の古いデータであることを示している。
【0075】
先に説明したように、地図配信サーバ100では、道路や交差点の増減に伴ってデータを更新する場合、各道路および各端点には、それぞれを識別するためのIDが新たに割り振られる。この際、IDの整合性を確保するために、少なくとも上位層データと下位層データとはセットで更新される。一方、ナビゲーション装置200は、必要なブロックのデータしかダウンロードしない。また、通信障害によって最新のデータをダウンロードできない場合や、ナビゲーション装置200のユーザが、最新のデータをダウンロードしない場合もある。この場合、ナビゲーション装置200側に、図示するように、バージョンの異なる新旧のデータが混在することとなり、異なるバージョン間では、IDのみではリンク、ノードの整合がとれない場合がある。
【0076】
C−1.経路探索用データ:
図4は、経路探索用データのデータ構造を模式的に示す説明図である。図中の○は、道路の端点を表すノードを示している。また、各ノード間を結ぶ実線は、通路を表すリンクを示している。太実線は、主要道路を表している。
【0077】
図4の下段に示した下位層経路探索用データは、ほぼ全てのリンクおよびノードに関するデータを備えている。また、ブロックの境界に存在する境界ノードに関するデータも備えている。例えば、ノードN1,N4,N5,N7が境界ノードである。図示した例では、下位層経路探索用データは、11個のリンクと11個のノードとを有している。そして、各リンクおよび各ノードには、リンクIDとしてL1〜L11が、ノードIDとしてN1〜N11がそれぞれ割り振られている。
【0078】
図4の上段に示した上位層経路探索用データは、主要道路およびその端点に関するデータを備えている。上位層経路探索用データのノードは、下位層経路探索用データのノードと共通である。例えば、上位層経路探索用データのノードN2は、下位層経路探索用データのノードN2と共通である。なお、上位層経路探索用データにおけるリンクは、下位層経路探索用データにおける複数の連なったリンクを表すので、リンク列と呼ばれる。
【0079】
下位層経路探索用データは、xy座標系で定義されている。上位層経路探索用データは、下位層経路探索用データの座標系とは原点およびスケールが異なるXY座標系で定義されている。下位層経路探索用データおよび上位層経路探索用データにおける各ブロックの座標数は、ともにNRX×NRYである。
【0080】
図5は、経路探索用ノードデータの内容を概念的に示す説明図である。図示するように、下位層経路探索用ノードデータには、各ノードについて、ノードIDと、xy座標系における座標値とが対応付けられている。また、上位層経路探索用ノードデータには、各ノードについて、ノードIDと、XY座標系における座標値と、副キーとが対応付けられている。ここで、副キーとは、上位層経路探索用ノードデータにおける座標値との組み合わせによって、対応する下位層経路探索用ノードデータにおける座標値を一義的に特定するためのデータである。副キーは、本発明の探索補助データに相当する。
【0081】
ここで、副キー(SKx,SKy)は、下位層経路探索用ノードデータにおけるノードの座標値を(DX,DY)とし、副キーを求めるための特定値をSKMODとするとき、
SKx=DX % SKMOD;
SKy=DY % SKMOD;
によって設定されている。なお、「%」は剰余演算子である。例えば、図5に示した例では、ノードN2についての副キーは、
(SKx2,SKy2)=(DX2 % SKMOD,DY2 % SKMOD)
である。このように副キーを設定することについての意味を以下に説明する。
【0082】
図6は、副キーについて示すための説明図である。図示するように、
(1)上位層経路探索用ノードデータの図番号を(UNOX,UNOY)、
(2)上位層経路探索用ノードデータにおけるノードNAの座標値を(UX,UY)、
(3)ノードNAを含む下位層経路探索用ノードデータの図番号を(DNOX,DNOY)
(4)下位層経路探索用ノードデータにおけるノードNAの座標値を(DX,DY)
(5)上位層経路探索用データおよび下位層経路探索用データの座標数をNRX×NRY、
(6)上位層経路探索用ノードデータにおけるブロックを、下位層経路探索用ノードデータにおけるブロックのNx×Ny倍
とする。
【0083】
このとき、上位層経路探索用ノードデータにおけるノードNAの座標値は、座標系のスケールの相違により、図6の下段に示した下位層経路探索用ノードデータにおけるNx×Nyの領域内のいずれかの点を表す。換言すれば、下位層経路探索用ノードデータにおけるNx×Nyの領域内の全ての点は、上位層経路探索用ノードデータにおいては1点で表される。
【0084】
上位層経路探索用ノードデータと下位層経路探索用ノードデータとの履歴データが異なっており、ノードIDの整合がとれていない場合を考える。副キーを設定していない場合、Nx×Nyの領域内に1つのノードしか存在しない場合には、上位層経路探索用ノードデータにおけるノードと下位層経路探索用ノードデータにおけるノードとは、座標値を用いて所定の計算を行うことにより、互いに特定することができる。しかし、Nx×Nyの領域内に複数のノード、例えば、図示したノードNAおよびノードNBが存在する場合には、上位層経路探索用ノードデータにおけるノードと下位層経路探索用ノードデータにおけるノードとは、互いに特定することができない。
【0085】
一方、本実施例の副キーが設定されている場合には、Nx×Nyの領域内に複数のノードが存在する場合であっても、以下の計算式によって、上位層経路探索用ノードデータおよび下位層経路探索用ノードデータのスケールの相違を補償し、両者を互いに一義的に特定することができる。例えば、上位層経路探索用ノードデータにおけるノードの座標値が(UX,UY)であり、その副キーが(SKx,SKy)である場合、
DX=DXtmp+(SKx−(DXtmp%SKMOD));
DY=DYtmp+(Sky−(DYtmp%SKMOD));
DXtmp=((UX×Nx)%NRX);
DYtmp=((UY×Ny)%NRY);
によって、下位層経路探索用ノードデータにおけるノードの座標値(DX,DY)を求めることができる。
【0086】
なお、特定すべき下位層経路探索用ノードデータの図番号(DNOX,DNOY)は、
DNOX=(UNOX−1)×Nx+1+(UX÷(NRX÷Nx));
DNOY=(UNOY−1)×Ny+1+(UY÷(NRY÷Ny));
(小数点以下は切り捨て)
によって求められる。
【0087】
また、下位層経路探索用ノードデータにおける座標値(DX,DY)を有するノードに対応する上位層経路探索用ノードデータにおける座標値(UX,UY)は、
UX=(((DNOX−1)%Nx)×NRX+DX)÷Nx;
UY=(((DNOY−1)%Ny)×NRY+DY)÷Ny;
によって求めることができる。
【0088】
なお、特定すべき上位層経路探索用ノードデータの図番号(UNOX,UNOY)は、
UNOX=(DNOX−1)÷Nx+1;
UNOY=(DNOY−1)÷Ny+1;
(小数点以下は切り捨て)
によって求められる。
【0089】
こうして求められた上位層経路探索用ノードデータにおける座標値(UX,UY)を有するノードに、副キーとして、
(SKx,SKy)=(DX % SKMOD,DY % SKMOD)
が設定されていれば、両者は対応していることになる。上位層経路探索用ノードデータにおける座標値を有するノードが異なる副キーを有していれば、両者は対応していないことになる。
【0090】
このように、副キーを用いることによって、上位層経路探索用ノードデータの座標系における1点と、下位層経路探索用ノードデータの座標系における領域内の各点とを互いに識別することができる。
【0091】
図7は、経路探索用リンクデータの内容を概念的に示す説明図である。本実施例では、図示するように、下位層経路探索用リンクデータには、各リンクについて、リンクIDと、始点ノードのノードIDおよび終点ノードのノードIDと、リンクコストとが対応付けられている。始点ノードおよび終点ノードについて、ノードIDの代わりに座標値を持つようにしてもよい。上位層経路探索用リンクデータには、各リンク列と、リンクコストとが対応付けられている。
【0092】
C−2.経路誘導用データ:
図8は、経路誘導用データのデータ構造を模式的に示す説明図である。図8の上段には、1ブロック分の上位層経路誘導用データについて示した。図8の下段には、上段に示した1ブロック分の上位層経路誘導用データに対応する16ブロック分の下位層経路誘導用データについて示した。図中の○および●は、道路の端点を表すノードを示している。また、各ノード間を結ぶ実線は、通路を表すリンクを示している。
【0093】
経路誘導用データは、経路探索用データと同じ座標系で定義されている。即ち、下位層経路誘導用データは、xy座標系で定義されており、上位層経路誘導用データは、下位層経路誘導用データの座標系とは原点およびスケールが異なるXY座標系で定義されている。
【0094】
経路誘導は、経路探索結果に基づいて、下位層経路誘導用データを用いて行われる。このため、経路誘導用データは、先に説明した経路探索用データのノードに対応するノードを有しており、更に、下位層経路誘導用データは、道路の形状および経路誘導中の位置を正確に表すために、経路探索用データよりも多くのノードおよびリンクを有している。なお、図示した例では、図示の便宜上、全てのノードおよびリンクを描いてはいない。
【0095】
経路誘導用ノードデータの内容は、先に説明した経路探索用ノードデータとほぼ同様であり、ノードIDと座標値とが対応付けられている。ただし、経路誘導用ノードデータは、上位層経路誘導用ノードデータが副キーを有していない。経路誘導用ノードデータの内容については、図示を省略した。
【0096】
以下、上位層経路誘導用データにおけるノードNjとノードN2とを結ぶリンク列に着目して、経路誘導用リンクデータについて説明する。
【0097】
図9は、経路誘導用リンクデータの内容を概念的に示す説明図である。図示するように、下位層経路誘導用リンクデータには、ブロックごとに、各リンクについて、リンクIDと、始点ノードのノードIDおよび終点ノードのノードIDとが対応付けられている。上位層経路誘導用リンクデータには、各リンク列と、補助データとが対応付けられている。補助データは、上位層経路誘導用リンクデータにおけるリンク列に対応する下位層経路誘導用リンクデータにおける複数のリンクが経由する経由点を特定するためのデータである。この補助データは、本発明の経由点データに相当する。本実施例では、補助データとして、下位層経路誘導用リンクデータにおける経由点ノードNj,No,Nb1,Np,Nb2,Nq,Nb3,Nr,Nb4,N2のうち、各ブロックの境界に存在する境界ノードNj,Nb1,Nb2,Nb3,Nb4,N2に対応する経由点(図8上段の×印)についての上位層経路誘導用リンクデータにおける座標値および副キーを用いるものとした。これらは、経由する順番に配列されている。経路誘導用リンクデータにおける副キーについても、先に説明した経路探索用ノードデータにおける副キーと同様に設定されている。従って、これらによって、経路探索用ノードデータの場合と同様にして、上層経路誘導用リンクデータにおけるリンク列が経由する下位層経路誘導用リンクデータにおける境界ノードを特定することができる。経路誘導用リンクデータにおける副キーは、本発明の誘導補助データに相当する。こうすることによって、上位層経路誘導用リンクデータと下位層経路誘導用リンクデータとの履歴データが異なっている場合でも、境界ノードを特定することができるので、境界ノードと関連付けられた下位層経路誘導用リンクデータのリンクを特定し、経路誘導を行うことができる。
【0098】
D.経路探索処理:
図10は、経路探索処理の流れを示すフローチャートである。ナビゲーション装置200の制御ユニット230のCPUが行う処理である。まず、コマンド入力部234から入力された出発地および目的地を入力する(ステップS100)。次に、これらに基づいて、コンパクト・ディスクCDおよびハードディスク240から経路探索に用いられる領域の経路探索用データを取得する(ステップS110)。そして、出発地および目的地に対応する下位層経路探索用ノードデータの各ノードから経路探索を開始する。
【0099】
経路探索開始後、まず、次の経路探索の対象となる対象ノードが階層またはブロックを遷移する位置に存在するか否かを判断する(ステップS120)。いずれも遷移しない場合、即ち、対象ノードが同一ブロックの下位層経路探索用ノードデータにある場合には、IDを用いた経路探索(経路探索1)を行う(ステップS150)。ステップS120において、対象ノードが階層またはブロックを遷移する位置に存在する場合には、履歴データを参照して、遷移前後でデータのバージョンが同じであるか否かを判断する(ステップS130)。データのバージョンが同じである場合には、IDの整合性は確保されているので、IDを用いた経路探索(経路探索1)を行う(ステップS150)。
【0100】
データのバージョンが異なる場合には、IDの整合性が確保されていない蓋然性が高いので、IDを用いた経路探索(経路探索1)を行わない。この場合には、対象ノードが階層を遷移する位置に存在するか否か、即ち、上位層経路探索用ノードデータにあるか否かを判断する(ステップS140)。対象ノードが階層を遷移しない場合、即ち、ブロックを遷移する場合には、遷移前後で座標系のスケールが同じであるので、座標データによってノードを特定する経路探索(経路探索2)を行う(ステップS160)。対象ノードが階層を遷移する場合、即ち、上位層経路探索用データにある場合には、遷移前後で座標系のスケールが異なるので、先に説明した副キーを用いて上位層経路探索用ノードデータのノードと下位層経路探索用ノードデータのノードとの対応をとり、経路探索(経路探索3)を行う(ステップS170)。なお、ステップS160において、対象ノードが上位層ブロック間を遷移する場合には、ステップS170の「経路探索3」を行うようにしてもよい。
【0101】
そして、ステップS150の「経路探索1」、または、ステップS160の「経路探索2」、または、ステップS170の「経路探索3」によって、経路探索全体が終了したか否かを判断する(ステップS180)。終了していない場合には、終了するまでステップS120〜S180を繰り返す。終了した場合には、経路探索処理を終了し、経路探索結果を出力する。
【0102】
このように経路探索を行うことによって、経路探索用データに新旧のデータが混在する場合であっても、座標データ、副キーを用いて対象ノードを特定しつつ経路探索を行うことができる。
【0103】
E.経路誘導処理:
図11は、経路誘導処理の流れを示すフローチャートである。ナビゲーション装置200の制御ユニット230のCPUが行う処理である。まず、経路探索の結果を取得する(ステップS200)。次に、これに基づいて、コンパクト・ディスクCDおよびハードディスク240から経路誘導に用いられる領域の経路誘導用データを取得する(ステップS210)。そして、現在地検出部233(図2)が検出した現在位置を用いて下位層経路誘導用リンクデータから経路誘導を開始する。
【0104】
経路誘導開始後、まず、次の経路誘導の対象となる対象リンクが上位層経路誘導用リンクデータにあるか否かを判断する(ステップS220)。上位層経路探索用リンクデータにない場合、即ち、対象リンクが下位層経路誘導用リンクデータにある場合には、IDを用いた経路誘導を行う(ステップS240)。
【0105】
ステップS220において、対象リンクが上位層経路誘導用データにある場合には、履歴データを参照して、遷移前後でデータのバージョンが同じであるか否かを判断する(ステップS230)。データのバージョンが同じである場合には、IDの整合性は確保されているので、IDを用いた経路誘導(経路誘導1)を行う(ステップS240)。データのバージョンが異なる場合には、IDの整合性が確保されていない蓋然性が高いので、IDを用いた経路誘導を行わず、先に説明した補助データを用いて、下位層経路誘導データにおける経由点を特定する経路誘導(経路誘導2)を行う(ステップS250)。
【0106】
ここで、補助データを用いた経路誘導について説明する。図12は、補助データを用いた経路誘導処理の流れを示すフローチャートである。まず、対象リンク列と対応する補助データ(図9)を参照する(ステップS252)。次に、副キーを用いて下位層経路誘導データにおける境界ノードを特定する(ステップS254)。そして、特定された境界ノードと関連付けられた下位層経路誘導用リンクデータのリンクを特定し(ステップS256)、経路誘導を行う(ステップS258)。
【0107】
ステップS240の「経路誘導1」、または、ステップS250の「経路誘導2」によって、経路誘導全体が終了したか否かを判断する(ステップS260)(図11)。終了していない場合には、終了するまでステップS220〜S250を繰り返す。
【0108】
このように経路誘導を行うことによって、経路誘導データに新旧のデータが混在する場合であっても、補助データを用いてリンクの経由点を特定しつつ経路誘導を行うことができる。
【0109】
以上説明したナビゲーション装置200および経路探索用データ、経路誘導用データによれば、ブロック単位で管理された経路探索用データおよび経路誘導用データに新旧のデータが含まれる場合でも、経路探索および経路誘導を行うことができる。
【0110】
F.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0111】
F1.変形例1.
上記実施例では、経路探索における出発地を、ナビゲーション装置200が備える現在地検出部233が検出した地点としたが、目的地と同様に、ユーザが操作パネル220やリモコン225の操作によって入力するようにしてもよい。
【0112】
F2.変形例2:
上記実施例では、副キーは、下位層データにおけるノードの座標値と剰余演算子「%」と特定値SKMODによって設定したが、これに限られない。異なる座標系間の共通のノードについて、一方の座標系における座標値との組み合わせによって、互いに特定することができるものを適用すればよい。
【0113】
また、上記実施例では、各データの座標系は直交座標系であるものとしたが、他の座標系、例えば、極座標系を用いるものとしてもよい。
【0114】
F3.変形例3:
上記本実施例では、上位層経路誘導用リンクデータは、下位層経路誘導用リンクデータにおける境界ノードに対応する上位層経路誘導用リンクデータにおける点についての補助データを備えるものとしたが、これに限られない。上位層経路誘導用リンクデータは、下位層経路誘導データの各ブロックにつき、少なくとも2点を特定可能な補助データを備えるようにすればよい。従って、上位層経路誘導用リンクデータは、境界ノード以外の経由点、例えば、No,Np,Nq,Nrについての補助データを備えるようにしてもよい。経由点を識別することによって、リンクを特定できればよい。
【0115】
F4.変形例4:
上記実施例では、本発明を車両に搭載される、いわゆるカーナビゲーション装置に適用した場合について説明したが、これに限られない。例えば、インターネットに接続可能なパーソナルコンピュータや、携帯情報端末や、携帯用のナビゲーション装置や、携帯電話に適用することも可能である。
【0116】
F5.変形例5:
上記実施例では、経路探索機能と経路誘導機能とを有するナビゲーション装置200に本発明を適用した場合について説明したが、これに限られない。経路誘導機能を有さない経路探索装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としてのナビゲーションシステム1000の概略構成を示す説明図である。
【図2】本実施例のナビゲーション装置200の構成を示す説明図である。
【図3】本実施例の経路探索用データおよび経路誘導用データの管理単位について示す説明図である。
【図4】経路探索用データのデータ構造を模式的に示す説明図である。
【図5】経路探索用ノードデータの内容を概念的に示す説明図である。
【図6】副キーについて示すための説明図である。
【図7】経路探索用リンクデータの内容を概念的に示す説明図である。
【図8】経路誘導用データのデータ構造を模式的に示す説明図である。
【図9】経路誘導用リンクデータの内容を概念的に示す説明図である。
【図10】経路探索処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】経路誘導処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】補助データを用いた経路誘導処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1000…ナビゲーションシステム
100…地図配信サーバ
200…ナビゲーション装置
210…表示パネル
220…操作パネル
225…リモコン
230…制御ユニット
240…ハードディスク
231…制御部
232…通信部
233…現在地検出部
234…コマンド入力部
235…電子地図データ参照部
236…経路探索部
237…経路誘導部
238…表示制御部
INT…インターネット
ST…中継局
CD…コンパクト・ディスク

Claims (19)

  1. 経路探索装置によって利用可能な経路探索用データのデータ構造であって、
    通路を表す探索用リンクデータと、
    前記通路の端点を表す探索用ノードデータと、を備え、
    前記探索用リンクデータおよび前記探索用ノードデータの少なくとも一部は、
    前記通路または前記端点の第1の座標系における第1の座標データと、
    前記第1の座標系とは異なる第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記通路または前記端点の座標を一義的に特定するための探索補助データと、
    を備えるデータ構造。
  2. 請求項1記載のデータ構造であって、
    前記第1の座標系は、前記第2の座標系よりもスケールが小さく、
    前記探索補助データは、前記第1の座標系と前記第2の座標系とのスケールの相違を補償するデータである、
    データ構造。
  3. 請求項2記載のデータ構造であって、
    前記探索補助データは、前記第1の座標系で定義された1点に対応する前記第2の座標系での領域において、該領域内の各点を識別可能に定義されたデータである、
    データ構造。
  4. 経路誘導装置によって利用可能な経路誘導用データのデータ構造であって、
    前記経路誘導用データは、
    所定の領域内に存在する通路に関し、該通路を表す下位層誘導用リンクデータと、前記通路の端点を表す下位層誘導用ノードデータと、を保持する下位層誘導用データと、
    前記下位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用ノードデータの少なくとも一部に対応する上位層誘導用リンクデータおよび上位層誘導用ノードデータを保持する上位層誘導用データと、
    を有する階層構造のデータであり、
    前記上位層誘導用データは、
    前記上位層誘導用リンクデータに対応する通路の前記下位層誘導用データにおける経由点を、前記下位層誘導用データにおける座標系で一義的に特定するための経由点データを備える、
    データ構造。
  5. 請求項4記載のデータ構造であって、
    前記下位層誘導用データに関し、前記所定の領域は、複数の分割領域に分割されており、
    前記経由点は、前記複数の分割領域のそれぞれについて、少なくとも2つを含む、
    データ構造。
  6. 請求項5記載のデータ構造であって、
    前記下位層誘導用データにおける通路は、前記分割領域の境界に設けられた境界ノードで分断されており、
    前記経由点は、前記境界ノードを含む、
    データ構造。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載のデータ構造であって、
    前記上位層誘導用データは、第1の座標系で定義されており、
    前記下位層誘導用データは、前記第1の座標系とは異なる第2の座標系で定義されており、
    前記経由点データは、
    前記経由点の第1の座標系における第1の座標データと、
    前記第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記経由点の座標を一義的に特定するための誘導補助データと、
    を備えるデータ構造。
  8. 請求項7記載のデータ構造であって、
    前記第1の座標系は、前記第2の座標系よりもスケールが小さく、
    前記誘導補助データは、前記第1の座標系と前記第2の座標系とのスケールの相違を補償するデータである、
    データ構造。
  9. 請求項8記載のデータ構造であって、
    前記誘導補助データは、前記第1の座標系で定義された1点に対応する前記第2の座標系での領域において、該領域内の各点を識別可能に定義されたデータである、
    データ構造。
  10. 経路探索用データを用いて所定の経路探索を行う経路探索装置であって、
    前記経路探索における出発地および目的地を入力する入力部と、
    前記出発地および前記目的地に基づいて前記経路探索用データを取得する取得部と、
    該経路探索用データを用いて前記経路探索を行う経路探索部と、
    該経路探索の結果を出力する出力部と、を備え、
    前記経路探索用データは、
    複数の領域に分割されているとともに、該領域ごとに、
    通路を表す探索用リンクデータと、
    前記通路の端点を表す探索用ノードデータと、を備え、
    前記探索用ノードデータの少なくとも一部は、
    前記端点を識別するための探索用ノード識別情報と、
    前記端点の第1の座標系における第1の座標データと、
    を備えるデータ構造を有しており、
    前記経路探索部は、
    少なくとも、前記領域を遷移して経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データを用いて前記端点を特定することにより経路探索を行う、
    経路探索装置。
  11. 請求項10記載の経路探索装置であって、
    前記探索用ノードデータは、更に、
    前記第1の座標系とは異なる第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記端点の座標を一義的に特定するための探索補助データを備えており、
    前記経路探索部は、
    前記第1の座標系に対応した領域と前記第2の座標系に対応した領域とに亘って経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データおよび前記探索補助データを用いて前記端点を特定することにより前記経路探索を行う、
    経路探索装置。
  12. 経路誘導用データを用いて所定の経路誘導を行う経路誘導装置であって、
    経路探索の結果を入力する入力部と、
    該結果に基づいて前記経路誘導用データを取得する取得部と、
    該経路誘導用データを用いて前記経路誘導を行う経路誘導部と、
    該経路誘導の結果を出力する出力部と、を備え、
    前記経路誘導用データは、
    所定の領域内に存在する通路に関し、該通路を表す下位層誘導用リンクデータと、前記通路の端点を表す下位層誘導用ノードデータとを保持する下位層誘導用データと、
    前記下位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用ノードデータの少なくとも一部に対応する上位層誘導用リンクデータおよび上位層誘導用ノードデータを保持する上位層誘導用データと、
    を備える階層構造を有しており、
    前記上位層誘導用データは、
    前記上位層誘導用リンクデータに対応する通路の前記下位層誘導用データにおける経由点を、前記下位層誘導用データにおける座標系で一義的に特定するための経由点データを備えるデータ構造を有しており、
    前記経路誘導部は、
    少なくとも、前記上位層誘導用データおよび前記下位層誘導用データを用いた経路誘導を行う際に、前記上位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用リンクデータを用いた経路誘導が不適切と判断される場合に、前記経由点データを用いて前記下位層誘導用データにおける通路を特定することにより前記経路誘導を行う、
    経路誘導装置。
  13. 経路探索用データを用いて所定の経路探索を行う経路探索方法であって、
    (a)前記経路探索における出発地および目的地を取得する工程と、
    (b)前記出発地および前記目的地に基づいて前記経路探索用データを取得する工程と、
    (c)該経路探索用データを用いて前記経路探索を行う工程と、
    (d)該経路探索の結果を出力する工程と、を備え、
    前記経路探索用データは、
    複数の領域に分割されているとともに、該領域ごとに、
    通路を表す探索用リンクデータと、
    前記通路の端点を表す探索用ノードデータと、を備え、
    前記探索用ノードデータの少なくとも一部は、
    前記端点を識別するための探索用ノード識別情報と、
    前記端点の第1の座標系における第1の座標データと、
    を備えるデータ構造を有しており、
    前記工程(c)は、
    少なくとも、前記領域を遷移して経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データを用いて前記端点を特定することにより経路探索を行う工程を含む、
    経路探索方法。
  14. 請求項13記載の経路探索方法であって、
    前記探索用ノードデータは、更に、
    前記第1の座標系とは異なる第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記端点の座標を一義的に特定するための探索補助データを備えており、
    前記工程(c)は、
    前記第1の座標系に対応した領域と前記第2の座標系に対応した領域とに亘って経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データおよび前記探索補助データを用いて前記端点を特定することにより前記経路探索を行う工程を含む、
    経路探索方法。
  15. 経路誘導データを用いて所定の経路誘導を行う経路誘導方法であって、
    (a)経路探索の結果を取得する工程と、
    (b)該結果に基づいて前記経路誘導用データを取得する工程と、
    (c)該経路誘導用データを用いて前記経路誘導を行う工程と、
    (d)該経路誘導の結果を出力する工程と、を備え、
    前記経路誘導用データは、
    所定の領域内に存在する通路に関し、該通路を表す下位層誘導用リンクデータと、前記通路の端点を表す下位層誘導用ノードデータとを保持する下位層誘導用データと、
    前記下位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用ノードデータの少なくとも一部に対応する上位層誘導用リンクデータおよび上位層誘導用ノードデータを保持する上位層誘導用データと、
    を備える階層構造を有しており、
    前記上位層誘導用データは、
    前記上位層誘導用リンクデータに対応する通路の前記下位層誘導用データにおける経由点を、前記下位層誘導用データにおける座標系で一義的に特定するための経由点データを備えるデータ構造を有しており、
    前記工程(c)は、
    少なくとも、前記上位層誘導用データおよび前記下位層誘導用データを用いた経路誘導を行う際に、前記上位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用リンクデータを用いた経路誘導が不適切と判断される場合に、前記経由点データを用いて前記下位層誘導用データにおける通路を特定することにより前記経路誘導を行う工程を含む、
    経路誘導方法。
  16. 経路探索用データを用いて所定の経路探索を行う経路探索装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記経路探索用データは、
    複数の領域に分割されているとともに、該領域ごとに、
    通路を表す探索用リンクデータと、
    前記通路の端点を表す探索用ノードデータと、を備え、
    前記探索用ノードデータの少なくとも一部は、
    前記端点を識別するための探索用ノード識別情報と、
    前記端点の第1の座標系における第1の座標データと、
    を備えるデータ構造を有しており、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記経路探索における出発地および目的地を取得する機能と、
    前記出発地および前記目的地に基づいて前記経路探索用データを取得する機能と、
    該経路探索用データを用いて、少なくとも、前記領域を遷移して経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データを用いて前記端点を特定することにより経路探索を行う前記経路探索を行う機能と、
    該経路探索の結果を出力する機能と、
    をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  17. 請求項16記載のコンピュータプログラムであって、
    前記探索用ノードデータは、更に、
    前記第1の座標系とは異なる第2の座標系において、前記第1の座標データとの組み合わせで前記端点の座標を一義的に特定するための探索補助データを備えており、
    前記経路探索を行う機能は、
    前記第1の座標系に対応した領域と前記第2の座標系に対応した領域とに亘って経路探索を行う際に、前記探索用ノード識別情報を用いた経路探索が不適切と判断される場合に、前記第1の座標データおよび前記探索補助データを用いて前記端点を特定することにより前記経路探索を行う機能を含む、
    コンピュータプログラム。
  18. 経路誘導用データを用いて所定の経路誘導を行う経路誘導装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記経路誘導用データは、
    所定の領域内に存在する通路に関し、該通路を表す下位層誘導用リンクデータと、前記通路の端点を表す下位層誘導用ノードデータとを保持する下位層誘導用データと、
    前記下位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用ノードデータの少なくとも一部に対応する上位層誘導用リンクデータおよび上位層誘導用ノードデータを保持する上位層誘導用データと、
    を備える階層構造を有しており、
    前記上位層誘導用データは、
    前記上位層誘導用リンクデータに対応する通路の前記下位層誘導用データにおける経由点を、前記下位層誘導用データにおける座標系で一義的に特定するための経由点データを備えるデータ構造を有しており、
    前記コンピュータプログラムは、
    経路探索の結果を取得する機能と、
    該結果に基づいて前記経路誘導用データを取得する機能と、
    該経路誘導用データを用いて、少なくとも、前記上位層誘導用データおよび前記下位層誘導用データを用いた経路誘導を行う際に、前記上位層誘導用リンクデータおよび前記下位層誘導用リンクデータを用いた経路誘導が不適切と判断される場合に、前記経由点データを用いて前記下位層誘導用データにおける通路を特定することにより前記経路誘導を行う機能と、
    該経路誘導の結果を出力する機能と、
    をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  19. 請求項16ないし18のいずれかに記載のコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
JP2002187181A 2002-06-27 2002-06-27 電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用 Expired - Fee Related JP4095844B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002187181A JP4095844B2 (ja) 2002-06-27 2002-06-27 電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002187181A JP4095844B2 (ja) 2002-06-27 2002-06-27 電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004028846A true JP2004028846A (ja) 2004-01-29
JP4095844B2 JP4095844B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=31182295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002187181A Expired - Fee Related JP4095844B2 (ja) 2002-06-27 2002-06-27 電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4095844B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006008826A1 (ja) * 2004-07-16 2006-01-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 地図更新システム
WO2006085412A1 (ja) * 2005-02-08 2006-08-17 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 地図情報処理装置および地図情報の記憶媒体
JP2008242053A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Aisin Aw Co Ltd 道路地図データ構造、道路地図データ記憶媒体、ナビゲーション装置、及び道路地図データ生成方法
JP2010015085A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Mitsubishi Electric Corp 地図情報処理装置
US8447790B2 (en) 2010-01-29 2013-05-21 Denso Corporation Electric device for executing process based on map data
WO2017167375A1 (en) * 2016-03-31 2017-10-05 Here Global B.V. Definition of one or more gateways for linking navigation data sets representing maps of at least partially overlapping geographic regions
JP2021513146A (ja) * 2018-02-01 2021-05-20 董福田 データの処理方法及び装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006008826A1 (ja) * 2004-07-16 2006-01-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 地図更新システム
WO2006085412A1 (ja) * 2005-02-08 2006-08-17 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 地図情報処理装置および地図情報の記憶媒体
US7877203B2 (en) 2005-02-08 2011-01-25 Mitsubishi Electric Corporation Map information processing apparatus and storage medium of map information
CN101111878B (zh) * 2005-02-08 2011-05-04 三菱电机株式会社 地图信息处理装置
JP2008242053A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Aisin Aw Co Ltd 道路地図データ構造、道路地図データ記憶媒体、ナビゲーション装置、及び道路地図データ生成方法
US8396660B2 (en) 2007-03-27 2013-03-12 Aisin Aw Co., Ltd. Road map data structure, road map data storage medium, navigation device, and method of generating road map data
JP2010015085A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Mitsubishi Electric Corp 地図情報処理装置
US8447790B2 (en) 2010-01-29 2013-05-21 Denso Corporation Electric device for executing process based on map data
WO2017167375A1 (en) * 2016-03-31 2017-10-05 Here Global B.V. Definition of one or more gateways for linking navigation data sets representing maps of at least partially overlapping geographic regions
CN109073394A (zh) * 2016-03-31 2018-12-21 赫尔环球有限公司 对表示至少部分重叠的地理区域的地图的导航数据集进行链接的一个或多个网关的定义
JP2021513146A (ja) * 2018-02-01 2021-05-20 董福田 データの処理方法及び装置
US11860843B2 (en) 2018-02-01 2024-01-02 Futian Dong Data processing method and device

Also Published As

Publication number Publication date
JP4095844B2 (ja) 2008-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6643584B1 (en) Map information processing apparatus and map information transmission center
US7584049B2 (en) Navigation method, processing method for navigation system, map data management device, map data management program, and computer program
JP5415267B2 (ja) 地図の訂正情報を作成する方法およびナビゲーション装置
EP1507246B1 (en) Map data product, map data processing program product, map data processing method, and map data processing device
JP5732340B2 (ja) 地図データ配信サーバ、地図データ配信システム及び地図データ配信方法
JP5093562B2 (ja) ナビゲーション装置
JP3842799B2 (ja) 地図データ提供装置
US7920964B2 (en) Navigation apparatus and navigation processing method
US20120130944A1 (en) Map information processing device
JP2008046254A (ja) 地図表示装置
JPH09145383A (ja) 地図編集表示装置
JP2004178248A (ja) 地図情報提供装置および地図情報提供プログラム
JP2004198811A (ja) 電子機器及びプログラム
US6427116B2 (en) Navigation system
JP2005242636A (ja) 検索データの更新システムおよび更新方法
JP4083694B2 (ja) ナビゲーション装置
CN101634566B (zh) 一种导航系统及其所采用的对地图数据进行修改的方法
JP4095844B2 (ja) 電子地図データにおける経路探索用データと経路誘導用データのデータ構造、およびこれらの利用
US8560224B2 (en) Method and apparatus for establishing optimum route to intersection destination for navigation system
JP2005339514A (ja) 地図配信予約システム
JP2004177245A (ja) 地図情報処理装置および地図情報処理プログラム
JP2005091225A (ja) 地図表示機能を有する電子機器及びプログラム
JP2011145078A (ja) データ生成装置、データ生成方法及び経路探索装置
JP2004177246A (ja) 地図情報処理装置および地図情報処理プログラム
JP2002236024A (ja) ナビゲーション装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080310

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140314

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees