JP2004027456A - 高伸度合成繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】伸度が220%以上を有し且つ張力下で変形して凹凸部や曲部にフィットすると共に室温静置時の寸法安定性に優れた高伸度合成繊維を得る。
【解決手段】ガラス転移温度(Tg)が40℃以上のポリマーを用いて、常法により紡糸した後、延伸しないか又は2.5倍以下の延伸を施して膠着しない温度で乾燥又は熱処理する事により、伸度220%以上で且つ室温での寸法安定性に優れた合成繊維を容易に製造する。
【解決手段】ガラス転移温度(Tg)が40℃以上のポリマーを用いて、常法により紡糸した後、延伸しないか又は2.5倍以下の延伸を施して膠着しない温度で乾燥又は熱処理する事により、伸度220%以上で且つ室温での寸法安定性に優れた合成繊維を容易に製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸度が220%以上を有し且つ張力下で変形した後もその形状を維持して凹凸部や曲部にフィットすると共に室温静置時の寸法安定性に優れた高伸度合成繊維を安価で容易に得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
今まで、高伸度の合成繊維を得ようといろいろな試みがなされてきた。例えば、特開平10−266018号公報,特開平11−158726号公報,特開平11−269719号公報,特開2000−136437号公報などにみられる如く、アントラキノン系化合物,ポリビニルアリール系化合物,ポリメチルメタクリレート系化合物などの伸度向上剤(配向結晶抑制剤)を練り込んだポリエステルフィラメントが知られている。
しかしこれらはいずれも伸度が100%以下であり、本発明の如く伸度220%以上の高伸度繊維については何ら記載されていなかった。
一方、高速紡糸と仮撚加工で得られる低結晶化とクリンプ形態により、伸度210%の高伸度ポリエステルフィラメントを作る方法が特開2001−254226号公報に記載されているが、繊維性能や製造方法は本発明の請求範囲から逸脱したものであった。
また、特開2000−119946号公報には、伸度200%以上の合成繊維からなる不織布が例示されているが、高伸度繊維は熱融着可能なポリオレフィン系繊維が主体であり、ガラス転移温度(以下Tgと略記する)が−18℃と低い為室温で分子鎖が動き寸法変化し易い欠点を有していた。
更に、ポリウレタン系繊維やゴム糸なども高伸度を示すが、張力下で変形しても張力をなくすると元へ戻るため、凹凸部や局部にいつまでもフィットする事が難しい問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、Tgが40℃以上のポリマーを用いて、伸度が220%以上あり且つ張力下で変形した後もその形状を維持し室温での寸法安定性に優れた高伸度合成繊維を、容易に製造しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、Tgが40℃以上のポリマーを用いて常法により紡糸した後、延伸しないか又は2.5倍以下の延伸を施して膠着しない温度で乾燥又は熱処理する事により、伸度が220%以上あり且つ室温での寸法安定性に優れた高伸度合成繊維を得るに至ったものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に言う合成繊維とは、Tgが40℃以上のポリエステル系繊維,ポリアミド系繊維,ポリビニルアルコール系繊維,ポリアクリロニトリル系繊維,ポリスチレン系繊維,ポリ塩化ビニル系繊維,アセテート系繊維などを意味し、Tgが0℃以下のポリエチレン系繊維やポリプロピレン系繊維などは含まれない。
Tgは、通常ディラトメーターによる体積膨張係数から求められ、例えば高分子学会が1978年に編集した「高分子科学の基礎」に各種ポリマーのTg値が記載されている。
Tgが室温より低い場合は、室温静置時に分子鎖が動いて寸法変化を起こし易いので好ましくない。
本発明の合成繊維の中では、大量に使用されリサイクルも可能なポリエステル系繊維及びポリアミド系繊維が特に好ましい。
【0006】
また、目的に合わせて難燃性,防ダニ性,抗菌性,消臭性,遠赤保温性,吸湿性,マイナスイオン性,帯電防止性,染色性などの機能性を付与する薬剤や顔料,紫外線吸収剤,酸化防止剤などを該ポリマーに添加しても何ら支障ない。
【0007】
次いで、該ポリマーを熱で溶融するか又は溶剤に溶かして常法により紡糸した後、延伸しないか又は2.5倍以下の延伸を施して、伸度220%以上好ましくは250%以上を有する合成繊維を得る。
紡糸速度が速くなるにつれて分子配向が進み伸度が低下するが、通常の1000m/分以下の紡糸速度でもその後の延伸倍率が2.5倍を超えると、220%以上の高伸度繊維は得難くなる。好ましい延伸倍率は2倍以下である。
【0008】
本発明の合成繊維の形態は、フィラメント(長繊維)でもステープル(短繊維)でも問題ないが、いずれも紡糸繊維は油剤が付与されて濡れおり、通常その後に乾燥や延伸熱処理を施して水分を蒸発する。
その場合、120℃を超える温度で乾燥又は熱処理すると収縮や融着により硬い繊維となり易く、伸度低下と風合い悪化を招くので好ましくない。
従って、本発明の乾燥又は延伸熱処理の温度は、膠着を生じない温度で120℃以下好ましくは100℃以下である。但し40℃以下では乾燥が不十分となりその後の紡績や製編織などの工程で巻き付きや解じょ性不良のトラブルを起こし易くなる。
なお、フィラメントやステープルで嵩高加工処理や捲縮処理を施しても何ら支障ない。
【0009】
本発明で得られた高伸度繊維は、不織布や編み物や織物に使用され、張力をかけると伸びて変形する為凹凸形状にフィットする特徴がある。
また一度変形すると、ポリウレタン繊維やゴム糸の様には元に戻らないのでいつまでも凹凸部や局部にフィットし、且つTgが室温以上の為室温使用時の寸法安定性に優れるなどの特徴を有する。
【0010】
本発明の高伸度繊維は、紙オムツやナフキン等の衛生材料,防波堤や埋め立て用のマット等の海洋資材及び土木資材,凹凸部や曲部を保護する産業資材及び建築資材,更には衣料や寝具の曲部にあてがう不織布や布帛のほか玩具や雑貨等の補強材にも利用出来るものである。
【0011】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限りこれらの例に何ら制約されるものではない。
本実施例に記載される繊維の物性は以下の方法により測定されたものである。
【0012】
1)繊度(dtex)
フィラメントの場合は、10000m長の重量を測定してn=5の平均値を求めた。ステープルの場合は、デニールコンピューターによりデニール値を測定してそれに係数1.11を乗じてデシテックス(dtex)を算出しn=5の平均値を求めた。
【0013】
2)引張伸度(%)
フィラメントの場合は、JISL−1013に準じて試料長5cm,引張速度100%/分でオートグラフにて切断時の伸びを10回測定しその平均値を求めた。ステープルの場合は、JISL−1015に準じて試料長3cm,引張速度100%/分でインストロンにて切断時の伸びを10回測定しその平均値を求めた。
【0014】
実施例1
使用済みPETボトルを粉砕・洗浄・乾燥して得られたフレークを260〜280℃で溶融押出してIV=0.65の再生ポリエステルペレットを作成した。
次いで、該ペレットを溶融押出して1500ホールのノズル8個を並べて650m/分の速度で紡糸した。
その時紡糸油剤を付与し、得られた約15万dtexのトウを14本合わせて延伸せずにクリンパー(捲縮機)に通し13ケ/inの捲縮を施した後、60〜70℃の熱風で乾燥しカットして13dtexx76mmのステープルを生産した。
得られた再生ポリエステル綿の伸度は630%を示し、従来品にみられない高伸度繊維であった。
また該原綿100%で目付900g/m2の不織布を作成したところ、5cm巾での強力が680N,伸度が420%を示し、凹凸のある埋め立て地などにフィットして最適であった。
更に3年間使用しても寸法変化や凹凸部での破損はほとんどなく、耐久性のある高付加価値商品である事が判明した。
【0015】
実施例2
実施例1において、ポリマーの吐出量を少なくして紡糸し、約10万dtexのトウを32本合わせて60℃の温水浴で1.5倍延伸した後、クリンパーで13ケ/inの捲縮を施し70〜80℃の熱風で乾燥して3dtexx51mmのステープルを生産した。
得られた再生ポリエステル綿の伸度は290%あり、この原綿100%を用いて水流絡合により目付60g/m2の不織布を作成した。
得られた不織布は伸度220%を示し、紙オムツやナプキンのバックシートとして利用価値の大きいものであった。
【0016】
実施例3
ナイロン6のペレットを用いて、220〜250℃の押出機で溶融し64ホールのノズルから吐出して紡糸速度1000m/分で600dtex/64fの紡糸原糸を得た。
次いで、該原糸を80℃のプレート延伸機にて2倍延伸して、伸度230%のマルチフィラメントを生産した後、200T/mの撚をかけて編み地を作成した。
得られた編み地をマネキンの補強用に使用したところ、凹凸部にフィットして従来の低伸度フィラメントの編み地より外観と補強性に優れる事が判った。
また、2年間店頭に置いても寸法変化によるヒビ割れなども起こらなかった。
【0017】
【発明の効果】本発明により、室温時の寸法安定性に優れ伸度が220%以上の高伸度合成繊維が容易に得られる。
また該高伸度繊維は、張力下で変形してそのまま元に戻らない為、いつまでも凹凸部や局部にフィットするので、衛生材料,海洋資材,土木資材,産業資材,衣料,寝具,玩具,雑貨などへ幅広く利用可能になる。
合成繊維の中では、特に大量生産されリサイクルも可能なポリエステル系繊維及びポリアミド系繊維が好ましい。
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸度が220%以上を有し且つ張力下で変形した後もその形状を維持して凹凸部や曲部にフィットすると共に室温静置時の寸法安定性に優れた高伸度合成繊維を安価で容易に得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
今まで、高伸度の合成繊維を得ようといろいろな試みがなされてきた。例えば、特開平10−266018号公報,特開平11−158726号公報,特開平11−269719号公報,特開2000−136437号公報などにみられる如く、アントラキノン系化合物,ポリビニルアリール系化合物,ポリメチルメタクリレート系化合物などの伸度向上剤(配向結晶抑制剤)を練り込んだポリエステルフィラメントが知られている。
しかしこれらはいずれも伸度が100%以下であり、本発明の如く伸度220%以上の高伸度繊維については何ら記載されていなかった。
一方、高速紡糸と仮撚加工で得られる低結晶化とクリンプ形態により、伸度210%の高伸度ポリエステルフィラメントを作る方法が特開2001−254226号公報に記載されているが、繊維性能や製造方法は本発明の請求範囲から逸脱したものであった。
また、特開2000−119946号公報には、伸度200%以上の合成繊維からなる不織布が例示されているが、高伸度繊維は熱融着可能なポリオレフィン系繊維が主体であり、ガラス転移温度(以下Tgと略記する)が−18℃と低い為室温で分子鎖が動き寸法変化し易い欠点を有していた。
更に、ポリウレタン系繊維やゴム糸なども高伸度を示すが、張力下で変形しても張力をなくすると元へ戻るため、凹凸部や局部にいつまでもフィットする事が難しい問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、Tgが40℃以上のポリマーを用いて、伸度が220%以上あり且つ張力下で変形した後もその形状を維持し室温での寸法安定性に優れた高伸度合成繊維を、容易に製造しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、Tgが40℃以上のポリマーを用いて常法により紡糸した後、延伸しないか又は2.5倍以下の延伸を施して膠着しない温度で乾燥又は熱処理する事により、伸度が220%以上あり且つ室温での寸法安定性に優れた高伸度合成繊維を得るに至ったものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に言う合成繊維とは、Tgが40℃以上のポリエステル系繊維,ポリアミド系繊維,ポリビニルアルコール系繊維,ポリアクリロニトリル系繊維,ポリスチレン系繊維,ポリ塩化ビニル系繊維,アセテート系繊維などを意味し、Tgが0℃以下のポリエチレン系繊維やポリプロピレン系繊維などは含まれない。
Tgは、通常ディラトメーターによる体積膨張係数から求められ、例えば高分子学会が1978年に編集した「高分子科学の基礎」に各種ポリマーのTg値が記載されている。
Tgが室温より低い場合は、室温静置時に分子鎖が動いて寸法変化を起こし易いので好ましくない。
本発明の合成繊維の中では、大量に使用されリサイクルも可能なポリエステル系繊維及びポリアミド系繊維が特に好ましい。
【0006】
また、目的に合わせて難燃性,防ダニ性,抗菌性,消臭性,遠赤保温性,吸湿性,マイナスイオン性,帯電防止性,染色性などの機能性を付与する薬剤や顔料,紫外線吸収剤,酸化防止剤などを該ポリマーに添加しても何ら支障ない。
【0007】
次いで、該ポリマーを熱で溶融するか又は溶剤に溶かして常法により紡糸した後、延伸しないか又は2.5倍以下の延伸を施して、伸度220%以上好ましくは250%以上を有する合成繊維を得る。
紡糸速度が速くなるにつれて分子配向が進み伸度が低下するが、通常の1000m/分以下の紡糸速度でもその後の延伸倍率が2.5倍を超えると、220%以上の高伸度繊維は得難くなる。好ましい延伸倍率は2倍以下である。
【0008】
本発明の合成繊維の形態は、フィラメント(長繊維)でもステープル(短繊維)でも問題ないが、いずれも紡糸繊維は油剤が付与されて濡れおり、通常その後に乾燥や延伸熱処理を施して水分を蒸発する。
その場合、120℃を超える温度で乾燥又は熱処理すると収縮や融着により硬い繊維となり易く、伸度低下と風合い悪化を招くので好ましくない。
従って、本発明の乾燥又は延伸熱処理の温度は、膠着を生じない温度で120℃以下好ましくは100℃以下である。但し40℃以下では乾燥が不十分となりその後の紡績や製編織などの工程で巻き付きや解じょ性不良のトラブルを起こし易くなる。
なお、フィラメントやステープルで嵩高加工処理や捲縮処理を施しても何ら支障ない。
【0009】
本発明で得られた高伸度繊維は、不織布や編み物や織物に使用され、張力をかけると伸びて変形する為凹凸形状にフィットする特徴がある。
また一度変形すると、ポリウレタン繊維やゴム糸の様には元に戻らないのでいつまでも凹凸部や局部にフィットし、且つTgが室温以上の為室温使用時の寸法安定性に優れるなどの特徴を有する。
【0010】
本発明の高伸度繊維は、紙オムツやナフキン等の衛生材料,防波堤や埋め立て用のマット等の海洋資材及び土木資材,凹凸部や曲部を保護する産業資材及び建築資材,更には衣料や寝具の曲部にあてがう不織布や布帛のほか玩具や雑貨等の補強材にも利用出来るものである。
【0011】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限りこれらの例に何ら制約されるものではない。
本実施例に記載される繊維の物性は以下の方法により測定されたものである。
【0012】
1)繊度(dtex)
フィラメントの場合は、10000m長の重量を測定してn=5の平均値を求めた。ステープルの場合は、デニールコンピューターによりデニール値を測定してそれに係数1.11を乗じてデシテックス(dtex)を算出しn=5の平均値を求めた。
【0013】
2)引張伸度(%)
フィラメントの場合は、JISL−1013に準じて試料長5cm,引張速度100%/分でオートグラフにて切断時の伸びを10回測定しその平均値を求めた。ステープルの場合は、JISL−1015に準じて試料長3cm,引張速度100%/分でインストロンにて切断時の伸びを10回測定しその平均値を求めた。
【0014】
実施例1
使用済みPETボトルを粉砕・洗浄・乾燥して得られたフレークを260〜280℃で溶融押出してIV=0.65の再生ポリエステルペレットを作成した。
次いで、該ペレットを溶融押出して1500ホールのノズル8個を並べて650m/分の速度で紡糸した。
その時紡糸油剤を付与し、得られた約15万dtexのトウを14本合わせて延伸せずにクリンパー(捲縮機)に通し13ケ/inの捲縮を施した後、60〜70℃の熱風で乾燥しカットして13dtexx76mmのステープルを生産した。
得られた再生ポリエステル綿の伸度は630%を示し、従来品にみられない高伸度繊維であった。
また該原綿100%で目付900g/m2の不織布を作成したところ、5cm巾での強力が680N,伸度が420%を示し、凹凸のある埋め立て地などにフィットして最適であった。
更に3年間使用しても寸法変化や凹凸部での破損はほとんどなく、耐久性のある高付加価値商品である事が判明した。
【0015】
実施例2
実施例1において、ポリマーの吐出量を少なくして紡糸し、約10万dtexのトウを32本合わせて60℃の温水浴で1.5倍延伸した後、クリンパーで13ケ/inの捲縮を施し70〜80℃の熱風で乾燥して3dtexx51mmのステープルを生産した。
得られた再生ポリエステル綿の伸度は290%あり、この原綿100%を用いて水流絡合により目付60g/m2の不織布を作成した。
得られた不織布は伸度220%を示し、紙オムツやナプキンのバックシートとして利用価値の大きいものであった。
【0016】
実施例3
ナイロン6のペレットを用いて、220〜250℃の押出機で溶融し64ホールのノズルから吐出して紡糸速度1000m/分で600dtex/64fの紡糸原糸を得た。
次いで、該原糸を80℃のプレート延伸機にて2倍延伸して、伸度230%のマルチフィラメントを生産した後、200T/mの撚をかけて編み地を作成した。
得られた編み地をマネキンの補強用に使用したところ、凹凸部にフィットして従来の低伸度フィラメントの編み地より外観と補強性に優れる事が判った。
また、2年間店頭に置いても寸法変化によるヒビ割れなども起こらなかった。
【0017】
【発明の効果】本発明により、室温時の寸法安定性に優れ伸度が220%以上の高伸度合成繊維が容易に得られる。
また該高伸度繊維は、張力下で変形してそのまま元に戻らない為、いつまでも凹凸部や局部にフィットするので、衛生材料,海洋資材,土木資材,産業資材,衣料,寝具,玩具,雑貨などへ幅広く利用可能になる。
合成繊維の中では、特に大量生産されリサイクルも可能なポリエステル系繊維及びポリアミド系繊維が好ましい。
Claims (4)
- ガラス転移温度が40℃以上であり、且つ伸度が220%以上である高伸度合成繊維。
- 請求項1において、該繊維がポリエステル系繊維又はポリアミド系繊維である高伸度合成繊維。
- ガラス転移温度が40℃以上のポリマーを常法により紡糸した後、延伸しないか又は2.5倍以下の延伸を施し、膠着しない温度で乾燥又は熱処理する事を特徴とする伸度220%以上の高伸度合成繊維の製造方法。
- 請求項3において、該ポリマーがポリエステル系ポリマー又はポリアミド系ポリマーである事を特徴とする高伸度合成繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002217278A JP2004027456A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 高伸度合成繊維及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002217278A JP2004027456A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 高伸度合成繊維及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004027456A true JP2004027456A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31184616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002217278A Withdrawn JP2004027456A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 高伸度合成繊維及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004027456A (ja) |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002217278A patent/JP2004027456A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |